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発明の名称 光磁気記録の記録方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−6433
公開日 平成7年(1995)1月10日
出願番号 特願平5−147311
出願日 平成5年(1993)6月18日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 桐野 文良 / 土永 浩之 / 戸田 剛 / 井手 浩 / 前田 武志 / 釘屋 文雄
要約 目的


構成
試し書き機能を有する光磁気ディスク装置において、それぞれのレベルが記録媒体中を流れる熱の流れを考慮した、再生レベル,予熱レベルおよび二種類の記録レベルでのパワーレベルからなる波形を有するレーザ光を用い、予熱レベルの印加波形を制御することにより記録膜の温度の一定化を図り、環境温度による磁区形状の変化を抑制する。
特許請求の範囲
【請求項1】レーザ光を用いて記録,再生、或いは消去を行う光磁気記録において、ディスクへ情報を記録する場合に、複数のパワーレベルからなる記録波形を用いて記録を行う場合に、記録命令が発せられた後に、一定時間の記録膜の予熱モードを経て、記録を行うことを特徴とする光磁気記録の記録方法。
【請求項2】レーザ光を用いて記録,再生、或いは消去を行う光磁気記録において、ディスクへ情報を記録する場合に、用いる複数のパワーレベルからなる記録波形において、四つのパワーレベルからなり、第一のレベルが再生レベルであり、第二のレベルが予熱レベルであり、第三のレベル及び第四のレベルが記録レベルであり、各々のレベルが記録媒体中の熱の流れを考慮して設定されたパワーレベルであることを特徴とする光磁気記録の記録方法。
【請求項3】請求項1または2において、記録膜の温度を使用環境温度に依存しないで常に一定の温度となるようにレーザパワーを制御した光磁気記録の記録方法。
【請求項4】請求項1,2または3において、一定時間をおいて記録膜の温度が一定となった後に、記録パルスを発した光磁気記録の記録方法。
【請求項5】請求項1,2,3または4において、記録膜の温度を一定とするのに、余熱モードに入って一定時間高いレベルを経た後に、設定予熱レベルとし、さらに優位にはその高いレベルが予熱レベルの1.1倍以上1.3倍以下であり、そのパルス幅をライトクロックに同期させ、レベル及びパルス幅をディスクの構造及び用いた材料により変化させた光磁気記録の記録方法。
【請求項6】請求項1,2,3,4または5において、予熱モードに入って一定時間高いレベルを経た後に、設定の予熱レベルに入る場合に、一定時間の高いレベルの部分で、そのレベルを環境温度やディスクの違いにより変化させた光磁気記録の記録方法。
【請求項7】請求項1,2,3,4,5または6において、前記ディスクへ記録されないパワーに設定した光磁気記録の記録方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザ光を用いて記録,再生、或いは消去を行う光磁気記録に係り、特に、超高密度光磁気記録における高精度な記録磁区形状の制御に好適な記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化社会の進展にともない、高密度でしかも大容量なファイルメモリへのニーズが高まっている。これに応えるメモリとして、光記録が注目されている。最近では、書換えが可能な光磁気記録が実用化された。そして、最近では、光磁気記録の更なる性能向上を目指して研究開発が進められている。その中心にあるのが、記録容量の向上である。記録密度を向上させるために、トラックピッチを詰めたり、ビットピッチを詰めるなどの手法が考えられている。ところで、光磁気記録において、特に、ビットピッチを詰める場合にはビット間の熱的干渉を生じる場合があった。この場合、特に、マーク長記録やビットピッチを詰めて高密度記録を行う場合に、エッジシフトやジッタの原因となり、この方式を用いて高密度記録を行う場合に致命的になる場合があった。これに対して、記録時にエッジシフトを抑制した公知な例として、特開平3−22223号公報をあげることができる。この例では、記録マークの記録符号列をパルス化して記録符号列の長さに対応する一連のパルス列を形成し、パルス列の長さに応じて制御し、パルス列を三つの部分に分け、各パルスのパルス幅を変化させて記録を行う方式となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、記録媒体の膜厚変動や使用環境温度変動などによる記録媒体に対する記録感度変動が発生する場合や、ビットピッチを詰めて高密度記録を実現する場合に発生する記録ビット間の熱干渉に対する考慮が必ずしも十分になされておらず、高精度磁区形状制御が行えない場合があった。その結果、高密度化におのずと限界が生じていた。
【0004】本発明の目的は、記録媒体に対する記録感度変動や記録ビット間の熱干渉を抑制する手法を提供し、高密度光記録再生装置を提供することにある。
【0005】本発明の第二の目的は、光記録装置と光ディスクとの整合性を向上させることにある。
【0006】本発明の第三の目的は、記録再生装置の記録容量を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来技術を実現するために、少なくともレーザ光を用いて記録,再生、或いは消去を行う光磁気記録において、ディスクへ情報を記録する場合に、複数のパワーレベルからなる記録波形を用いて記録を行う場合に、記録命令が発せられた後に、一定時間の記録膜の予熱モードを経て、記録を行うことにより達成される。前記光磁気記録において、ディスクへ情報を記録する場合に、用いる複数のパワーレベルからなる記録波形において、少なくとも四つのパワーレベルからなり、第一のレベルが再生レベルであり、第二のレベルが予熱レベルであり、第三のレベル及び第四のレベルが記録レベルであり、各々のレベルが記録媒体中の熱の流れを考慮して設定されたパワーレベルである必要がある。
【0008】先の予熱レベルにおいて、記録膜の温度を使用環境温度に依存しないで常に一定の温度となるようにレーザパワーを制御する必要がある。また、この予熱レベルにおいて、一定時間をおいて記録膜の温度が一定となった後に、記録パルスを発する。このようにしないと、見かけ上環境温度やレーザパワーが変動したように見え、どんな条件でも同一の形状の記録磁区が得られるとは限らなかった。
【0009】予熱パワーを制御することにより記録膜の温度を使用環境温度に依存しないで、一定の値になるように制御することができる。そのためには、一定時間レーザ光を記録膜へ照射する必要がある。ところで、記録膜へ予熱パワーを照射する場合にも、その照射時間は温度一定となる時間より、記録のタイミングにより支配される。そこで、記録命令が発せられ、予熱モードに入ると逆に一定時間内に記録膜の温度を一定にする必要がある。そこで、予熱レベルにおいて、記録膜の温度を一定とするのに、予熱モードに入って一定時間高いレベルを経た後に、設定予熱レベルとし、さらに優位にはその高いレベルが予熱レベルの1.1 倍以上1.3 倍以下に設定すれば良い。そして、そのパルス幅をライトクロックに同期させ、レベル及びパルス幅をディスクの構造及び用いた材料により変化させることが好ましい。これは、装置の作り勝手を考えてのことである。
【0010】予熱モードに入って一定時間高いレベルを経た後に、設定の予熱レベルに入る場合に、一定時間の高いレベルの部分において、そのレベルを環境温度やディスクの違いにより変化させることが好ましい。これは、記録再生装置を使用する環境やレーザパワーの変動、さらには、ディスクの違いなどにより記録膜の温度が異なるためである。ここで、予熱レベルにおいて、ディスクへ記録されないパワーに設定しなければならない。
【0011】
【作用】光磁気ディスクへ記録を行う場合、予熱パワーによりあらかじめ記録膜を一定の温度に予熱しておくことにより、情報の記録時のエッジシフトやジッタを抑制するとともに、マルチパルスと組合わせることによりビット間の干渉を記録パターンによらず一定にすることができる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例で用いた光磁気ディスクの断面模式図である。凹凸の案内溝を有するガラス若しくはプラスチックの基板1上に窒化シリコン膜2をスパッタ法により形成した。膜厚は85nmである。次に、TbFeCoNb膜3をスパッタ法により形成した。膜厚は25nmである。そして、窒化シリコン膜4をスパッタ法により形成した。膜厚は15nmである。最後に、Al95Ti5 膜5をスパッタ法により形成した。膜厚は50nmである。この構造は一例であって、光学的な干渉を考慮すると、これ以外にも磁気光学的に大きなKerr回転角が得られる構造がある。そして最後に、記録媒体全体を紫外線硬化型樹脂6で覆った。
【0013】次に、用いた光磁気ディスクドライブの構成を示すブロック図を図2に示す。このドライブの特徴は、試し書き機能を有する点である。ディスク駆動装置起動時、ディスクローディング時、或いは、ディスク駆動装置の運転中に一定時間間隔でテスト記録を行った。
【0014】まず、記録に用いたレーザ光の波長は780nmである。記録再生装置は情報を記憶させるための記録媒体101と記録再生を実現するための光ヘッド102と、光ヘッド102から得られた再生信号を情報に変換する処理系から構成される。光ヘッド102はレーザ108から出射される光を記録媒体101上に絞り込む。情報の記録時は入力データビット列(情報)が、符号器104に入力され、符号器104に入力され、符号器104から出力される記録符号列が記録波形生成器105に導かれ、記録波形生成器105によって得られる記録波形がAPC106に入力され、記録符号列に応じた光強度がレーザ108から出力される。情報の再生時は記録媒体101から反射された光が受光器109に導かれ、電気信号に変換される。その信号は、再生アンプ110に入力され、波形等化器111と入力切換器112に出力される。入力切換器112は試書き指令信号に応じて再生アンプ110または波形等化器111のいずれかの再生信号の有無を表すパルス信号に変換される。そのパルス信号は、弁別器115とPLL114に導かれる。PLL114から出力される同期信号(パルス信号の基本周期に同期した信号)は、弁別器115に入力される。
【0015】弁別器115は、パルス信号と同期信号から検出符号列を生成し、復号器117によってデータピット列(情報)を出力する。また、弁別器115の検出符号列は、比較判別器116に出力される。比較判別器116は、試し書き指令信号によって動作する試書き器103からの試し書きデータが符号器104に出力し、また、試し書き指令信号によって動作する入力切り換え器112は、再生アンプ110の出力を整形器113に出力するように切り換え、符号器104からの記号符号列と弁別器115からの再生符号列とを比較し、記号符号列からの再生符号列の差異がある程度小さくなって、許容できる範囲で試し書き終了信号を出力する。
【0016】試し書き終了信号が出力されてから、入力切り換え器112は波形等化器111の出力を整形器113に出力するように切り換え、正規の記録再生動作を開始する。正規の記録動作を開始した後も、比較判別器116で記録符号列からの再生符号列の差異が許容できる範囲であることを確認するようにし、許容できない場合は、前述の試し書き動作を開始させ、試し書き終了信号が出力されたら、再度、正規の記録動作を続ける。また、比較判別器116で記録符号列からの再生符号列の差異を確認する場合、入力切り換え器112の出力が、再生アンプ110の信号を出力するように動作させた方が精度よく検出できる。
【0017】これらの動作において、入力切り換え器112を用いなくても同様な動作を実現できる。比較判別器116で記録符号列からの再生符号列の差異を精度よく検出するためには、波形等化器111を用いない方がよい。
【0018】まず、予熱パワーを記録膜へ印加したときの記録膜の温度変化を図3に示す。この図から、記録膜の温度が一定になるまでに要する時間は、ディスク位置:r=30mmで、ディスクの回転数は3000rpm 、レーザの波長は780nmで、少なくとも100ns以上の時間が必要であることがわかる。
【0019】これに対して、図4上に示す形状のレーザ波形を印加したときの記録膜の温度変化を図4の下に示す。温度変化は計算機シミュレーションにより求めた。この図から、記録膜の温度が一定になるのに70nsと時間を短縮することができた。そして、ディスク及びその駆動装置のおかれている温度を変化させると記録膜の温度もそれにともなって変化した。そこで、環境温度に応じてそのパワーを変化させることにより、常に、記録膜の温度が一定となるように制御した。
【0020】上記で説明した記録再生装置及び記録媒体を用いてディスクに記録/再生を行った。用いた装置のディスクの回転数は3000rpm 、レーザの波長は780nm、そして、変調方式には(1,7)RLLを用いた。ここで、記録密度はディスクのいずれの位置においても等しくなるように記録した。そして、このディスクに記録するのに用いた記録波形を図5に示したものと同様の形状の波形を用いた。用いたレーザパワーは、リードレベル:Pr=1.5mW 、プリヒートレベル:Pas=3.5mW、第一記録レベル:Pw1=5.8mW、そして、第二記録レベル:Pw2=6.1mW に設定した。ここで、各パワーの値はディスクの積層構造や用いている材料によって変動する。
【0021】しかし、記録ドメイン間の熱的な干渉により生じるジッタやエッジシフト等を一定値以下に抑制するのに最も大きな効果があるのは、用いる材料を除けばディスクの積層構造である。これを記録再生装置のパラメータで評価すると、Pw1/Pas,Pw2/Pas,Pw1/Pw2の比が一定の範囲内にあることが必要である。多くのディスクについてこの値を測定してみると、1.5 <Pw1/Pas<1.7,1.6<Pw2/Pas<1.8,0.9<Pw1/Pw2<1.1の範囲内にあるディスクは、マーク長記録を行う場合、形成される記録ドメインの長さや幅を精密に制御できた。その時の制御精度は、ドメインの長さ(ディスクのトラック方向)が±0.02μm 以下であり、また、ドメインの長さ方向(ディスクの半径方向)が±0.05μm 以下であった。この精度は、再生したときのジッタ及びエッジシフトの測定と、MFM(走査磁気力顕微鏡)による測定の両方から求めた値である。
【0022】そして、5.25″ ディスクの最内周部分のゾーンに記録/再生を試みた。まず、室温(20℃)において先の設定パワーで(1,7)RLL方式を用いてランダムパターンを記録した。その時のジッタ分布を図6に示す。これは、PLLをかけないで測定した結果である。これによると、対窓幅比で39%であった。また、エッジシフト量を測定したところ、±2ns以下に抑制できていた。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、一定期間の予熱領域を設けることにより、環境温度等に依存しないで、常に同一形状及びサイズの記録磁区を高精度に形成できる。また、記録において重要な役割を果たす予熱パワーによる記録膜温度の一定化が記録磁区形状制御にとって重要である。しかも、記録膜の温度の一定化を記録のタイミングから短時間に図らなければならない。その場合にも、本発明による記録波形による一定化の手法は有効であり、高密度光磁気記録を実現できる。




 

 


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