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発明の名称 磁気抵抗効果素子再生回路
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−220206
公開日 平成7年(1995)8月18日
出願番号 特願平6−7485
出願日 平成6年(1994)1月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 福嶋 洋次郎
要約 目的
再生ヘッドに磁気抵抗効果素子を入力とする再生回路において、部品点数を削減し、コスト低減を図る。

構成
入力磁界に対応して抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子2と、磁気抵抗効果素子2にセンス電流を供給する電流源(トランジスタ4)と、所定の電圧を出力する電圧源5と、センス電流が磁気抵抗効果素子2を流れることによって発生する出力電圧と電圧源5の出力電圧とを入力とする差動増幅回路6とを備え、差動増幅回路6の出力を電流源(トランジスタ4)の電流制御入力に接続すると共に、差動増幅回路6の出力を再生出力とする。
特許請求の範囲
【請求項1】 入力磁界に対応して抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子にセンス電流を供給する電流源と、所定の電圧を出力する電圧源と、前記センス電流が前記磁気抵抗効果素子を流れることによって発生する出力電圧と前記電圧源の出力電圧とを入力とする差動増幅回路とを備え、前記差動増幅回路の出力を前記電流源の電流制御入力に接続すると共に、前記差動増幅回路の出力を再生出力とする磁気抵抗効果素子再生回路。
【請求項2】 入力磁界に対応して抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子にセンス電流を供給する第1の電流源と、所定の電圧を出力する電圧源と、前記センス電流が前記磁気抵抗効果素子を流れることによって発生する出力電圧と前記電圧源の出力電圧とを入力とする差動増幅回路とを備え、前記差動増幅回路の出力を前記第1の電流源の電流制御入力とすると共に、前記第1の電流源の電流制御入力と共通の電流制御入力を有する第2の電流源の電流出力を再生出力とする磁気抵抗効果素子再生回路。
【請求項3】 入力磁界に対応して抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子にセンス電流を供給する第1の電流源と、所定の電圧を発生するための抵抗と、前記抵抗に電流を供給する第2の電流源と、前記第2の電流源の電流が前記抵抗を流れることによって発生する電圧と前記センス電流が前記磁気抵抗効果素子を流れることによって発生する出力電圧とを入力とする差動増幅回路とを備え、前記差動増幅回路の出力を前記第2の電流源の電流制御入力とすると共に、前記差動増幅回路の出力を再生出力とする磁気抵抗効果素子再生回路。
【請求項4】 入力磁界に対応して抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子に電流を供給する第1の電流源と、所定の電圧を発生するための抵抗と、前記抵抗に電流を供給する第2の電流源と、前記第2の電流源の電流が前記抵抗を流れることによって発生する電圧と前記第1の電流源の電流が前記磁気抵抗効果素子を流れることによって発生する出力電圧とを入力とする差動増幅回路とを備え、前記差動増幅回路の出力を前記第2の電流源の電流制御入力とすると共に、前記第2の電流源の電流制御入力と共通の電流制御入力を有する第3の電流源の電流出力を再生出力とする磁気抵抗効果素子再生回路。
【請求項5】 入力磁界に対応して抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子と直列に接続した抵抗と、前記磁気抵抗効果素子と前記抵抗とに電圧を供給する第1の電圧源と、前記第1の電圧源の出力が前記磁気抵抗効果素子と前記抵抗とによって分圧された電圧と第2の電圧源の出力電圧とを入力とする差動増幅回路とを備え、前記差動増幅回路の出力を前記第1の電圧源の電圧制御入力とすると共に、前記差動増幅回路の出力を再生出力とする磁気抵抗効果素子再生回路。
【請求項6】 入力磁界に対応して抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子にセンス電流を供給する電流源と、供給される電圧を分圧して所定の電圧を発生するための直列接続した第1,第2の抵抗と、前記第1,第2の抵抗に電圧を供給する電圧源と、前記センス電流が前記磁気抵抗効果素子を流れることによって発生する出力電圧と前記電圧源の出力が前記第1の抵抗と前記第2の抵抗とによって分圧された電圧とを入力とする差動増幅回路とを備え、前記差動増幅回路の出力を前記電圧源の電圧制御入力とすると共に、前記差動増幅回路の出力を再生出力とする磁気抵抗効果素子再生回路。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生における磁気抵抗効果素子を用いた再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンパクトカセットテープレコーダやビデオテープレコーダに代表される磁気記録再生装置は、コイル型磁気ヘッドを用いた装置が全盛である。一方、最近の薄膜形成技術を利用し、磁界の変化を抵抗の変化に変換する磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドが提案されている。このヘッドは大量生産が可能なため将来低価格化による普及が期待されている。以下、このヘッドを用いた磁気テープ再生装置の従来例について図10を参照して説明する。
【0003】図10において、1は磁気テープ、2は磁気抵抗効果素子、61はセンス電流を供給する電流源、62は結合コンデンサ、63は増幅器、64は出力端子である。
【0004】以上のように構成された従来例について、以下その動作を説明する。磁気抵抗効果素子2の抵抗値は、磁気テープ1から受ける入力磁界が零の時一定の初期値を示し、磁気テープ1からの入力磁界がある時その強さに比例した抵抗変化を初期値に足し合わせた合計値を示す。一方、磁気抵抗効果素子2には電流源61から磁気抵抗効果素子2に一定のセンス電流が流れている。従って、入力磁界が零の時には、磁気抵抗効果素子2の両端にセンス電流と磁気抵抗効果素子2の初期値との積である一定のDC電圧が現れる。また、入力磁界がある時には、センス電流と磁気抵抗効果素子2の合計値との積の電圧が現れ、出力信号になる。この出力信号は、結合コンデンサ62によって磁気抵抗効果素子2の初期値による一定のDC電圧が遮断され、入力磁界に相当する抵抗変化による信号電圧が増幅器63に伝えられる。増幅器63はこの信号を増幅して、出力端子64に再生信号を出力する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従来の構成では、量産時に磁気抵抗効果素子2の初期値がばらつくため、上記センス電流と磁気抵抗効果素子2の初期値との積であるDC電圧がばらつく(一例として10〜50mV)。また、通常増幅器63の利得は大きい(一例として1000倍)。従って、この例の場合、増幅器63の出力には10Vから50Vの電圧のオフセットが発生することになる。通常、電源電圧は5Vが用いられるため、電源電圧を越えるオフセットは増幅器63を飽和させ動作不能になる。従って、従来例にあるように上記のDC電圧を遮断する結合コンデンサ62が必要であった。
【0006】また更に、最近のデジタルコンパクトカセットテープレコーダのように9チャンネルからなるマルチトラック記録をした場合には、9個の結合コンデンサが必要であり、合理化のための非常に大きな障害であった。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもので、結合コンデンサを不要にして、コストを低減できる磁気抵抗効果素子再生回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために本発明の磁気抵抗効果素子再生回路は、入力磁界に対応して抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子にセンス電流を供給する電流源と、電圧源と、前記センス電流が前記磁気抵抗効果素子を流れることによって発生する出力電圧と前記電圧源の出力電圧とを入力とする差動増幅回路とを備え、前記差動増幅回路の出力を前記電流源の電流制御入力に接続すると共に、前記差動増幅回路の出力を再生出力とする。
【0009】
【作用】本発明は上記した構成により、磁気抵抗効果素子の出力電圧が常に電圧源の出力電圧に等しくなるように電流源の電流値が決まる。従って、量産時に磁気抵抗効果素子の初期値がばらついた場合にも磁気抵抗素子の出力電圧は一定であるので、差動増幅回路は動作点をずらすこと無く正常に動作する。従って、従来、磁気抵抗効果素子の出力と増幅器との結合に用い、DC電圧を遮断するコンデンサは不要となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0011】図1は本発明の第1の実施例における磁気テープを用いた音声信号再生装置の構成を示すものである。図1において、1は磁気記録媒体である磁気テープ、2は磁気抵抗効果素子、3は電源端子、4は電流源を構成するトランジスタ、5は電圧源、6は差動増幅回路、7は抵抗、8は出力端子である。
【0012】以上のように構成された本実施例の磁気テープを用いた音声信号再生装置について、以下その動作を、各部の動作波形を示す図2を用いて説明する。
【0013】図2の(a)はテープの磁化、(b)は磁気抵抗効果素子の抵抗値、(c)はセンス電流、(d)は磁気抵抗効果素子の出力電圧を示し、領域1は磁気テープ1に何も記録されていない場合、領域2は磁気テープ1に音声信号が磁化の強さの変化として記録されている場合を示している。
【0014】まず、領域1において、磁気テープ1に何も記録されていない場合を考える。このとき、磁気抵抗効果素子2に入力する磁界は(a)に示すように零であるので、磁気抵抗効果素子2の抵抗値は(b)に示すように初期値を示す。磁気抵抗効果素子2に流すセンス電流を決める電流源はトランジスタ4で構成される。トランジスタ4のベースには差動増幅器6の出力から抵抗7を介して接続され、差動増幅器6の出力が帰還される。この帰還によってトランジスタ4は磁気抵抗効果素子2の出力電圧が電圧源5の出力電圧と常に同じになるセンス電流を供給する。センス電流は(c)に示すように一定である。そして、磁気抵抗効果素子2の出力電圧は(d)に示すように電圧源5の出力電圧に等しい。
【0015】次に、領域2において、磁気テープ1に音声信号が磁化の強さの変化として記録されている場合を考える。磁気テープ1の近傍にある磁気抵抗効果素子2の抵抗値は(b)に示すように磁気テープ1からの入力磁界の変化に比例して変化する。上記無信号の時(すなわち、領域1)と同様、磁気抵抗効果素子2の出力電圧が電圧源5の出力電圧と同じになるようにトランジスタ4のコレクタ電流(センス電流)が流れる。このときのセンス電流は(c)に示すように変化する。磁気抵抗効果素子2の出力電圧は(d)に示すように常に電圧源5の出力電圧に等しくなる。従って、差動増幅回路6は常に動作状態にある。
【0016】なお、差動増幅回路6の一例を図3に示す。同図において、11は逆相(−)入力端子、12は正相(+)入力端子、13は出力端子、14は電源端子、15,16,17,19,20,21,22,23はトランジスタ、18は抵抗である。以下動作を説明する。トランジスタ15,16,17はカレントミラーを構成し、電源電圧とトランジスタ17のベース・エミッタ間電圧と抵抗18によって決まる電流がトランジスタ15およびトランジスタ16のコレクタから、接続された回路に供給される。トランジスタ19と20は差動対を構成し、トランジスタ19のコレクタ電流がトランジスタ21と22から成るカレントミラーにてトランジスタ22のコレクタ電流に現れる。トランジスタ22のコレクタ電流とトランジスタ20のコレクタ電流との差がトランジスタ23に出力され、トランジスタ23によって増幅され、出力が得られる。以上の動作により差動増幅器6の機能を果たす。
【0017】以上のように構成された本実施例によれば、センス電流に帰還を掛けることにより、磁気抵抗効果素子2の無信号時の抵抗値である初期値が量産によってばらついても、磁気抵抗効果素子2の出力電圧が常に電圧源5の出力電圧に等しくなるので、差動増幅器6は異常なオフセットを発生せずに増幅動作をする。従って、従来用いられてきた結合コンデンサを必要としない。
【0018】図4は本発明の第2の実施例における磁気テープを用いた音声信号再生装置の構成を示している。同図において、1は磁気記録媒体である磁気テープ、2は磁気抵抗効果素子、4は第1の電流源を構成するトランジスタ、5は電圧源、6は差動増幅回路、7は抵抗、31は第2の電流源を構成するトランジスタ、32は演算増幅器、33は抵抗、34は電源端子、35は出力端子である。
【0019】以上のように構成された本実施例の磁気テープを用いた音声信号再生装置について、以下その動作を説明する。磁気テープ1、磁気抵抗効果素子2、トランジスタ4、電圧源5、差動増幅回路6、抵抗7の動作は、図1の場合と同じであるので、説明を省略し、以下に、第2の実施例における場合と異なる動作について説明する。第1の実施例に述べたように、第1の電流源が出力するセンス電流は、磁気抵抗効果素子2の出力電圧が電圧源5の出力電圧に等しくなる電流値である。更に、磁気テープ1から発生する信号磁界に対応して磁気抵抗効果素子2の抵抗が変化した場合に、常に磁気抵抗効果素子2の出力電圧が一定であるようにセンス電流が信号磁界に対応して変化する。従って、センス電流を信号出力とすることができる。ここで、第1の電流源を構成するトランジスタ4と第2の電流源を構成するトランジスタ31はベース・エミッタが互いに接続されているので、それぞれのコレクタ電流は互いに等しい。従って、第2の電流源を構成するトランジスタ31の出力電流は、信号磁界に対応した出力信号電流となる。この出力信号電流は、演算増幅器32と抵抗33によって増幅され出力端子35に出力される。ここに用いる演算増幅器は例えば松下電子工業(株)製AN4558等の汎用ICを用いることができる。
【0020】以上のように構成した本実施例によれば、第1の実施例と同様にセンス電流に帰還を掛けることにより、第1の実施例と同様の効果が得られる。更に、磁気抵抗効果素子2の出力電圧が一定になるときのセンス電流に等しい電流が出力信号になるため、磁気抵抗効果素子2の抵抗変化に正確に対応した波形歪の少ない出力電流が得られる。
【0021】図5は本発明の第3の実施例における磁気テープを用いた音声信号再生装置の構成を示している。図5において、1は磁気記録媒体である磁気テープ、2は磁気抵抗効果素子、3は電源端子、38はセンス電流を供給する第3の電流源、37は第4の電流源を構成するトランジスタ、36は抵抗、6は差動増幅回路、7は抵抗、39は出力端子である。
【0022】以上のように構成された本実施例の磁気テープを用いた音声信号再生装置について、以下その動作を、各部の動作波形を示す図6を用いて説明する。
【0023】図6の(a)はテープの磁化、(b)は磁気抵抗効果素子2の抵抗値、(c)は第4の電流源の出力電流、(d)は抵抗36の電圧を示し、領域1は磁気テープ1に何も記録されていない場合、領域2は磁気テープ1に音声信号が磁化の強さの変化として記録されている場合を示している。
【0024】まず、領域1において、磁気テープ1に何も記録されていない場合を考える。このとき、磁気抵抗効果素子2に入力する磁界は(a)に示すように零であるので、磁気抵抗効果素子2の抵抗値は初期値を示し、センス電流による出力電圧は(b)に示すように一定の値を示す。抵抗36の電圧は、(d)に示すように抵抗36の値と第4の電流源を構成するトランジスタ37のコレクタ電流の値の積になる。トランジスタ37のベースには差動増幅器6の出力から抵抗7を介して接続され、差動増幅器6の出力が帰還される。この帰還によって、抵抗36の電圧が磁気抵抗効果素子2の出力電圧と常に同じになるトランジスタ37のコレクタ電流が流れる。(c)に第4の電流源であるトランジスタ37のコレクタ電流を示す。(d)は抵抗36の電圧であって、磁気抵抗効果素子2の出力電圧に等しい。
【0025】次に、領域2において、磁気テープ1に音声信号が磁化の強さの変化として記録されている場合を考える。磁気テープ1の近傍にある磁気抵抗効果素子2の出力電圧は(b)に示すように磁気テープ1からの入力磁界の変化に比例して変化する。(c)は第4の電流源であるトランジスタ37のコレクタ電流を示す。上記無信号の時(すなわち、領域1)と同様に、抵抗36の電圧が磁気抵抗効果素子2の出力電圧と同じになるようにトランジスタ37のコレクタ電流が流れる。このときのトランジスタ37のコレクタ電流を(d)に示す。抵抗36の出力電圧は(d)に示すように、磁気抵抗効果素子2の出力電圧に等しい。従って、抵抗36の電圧は常に磁気抵抗効果素子2の出力電圧に等しくなるため、差動増幅回路6は常に動作状態を保持する。
【0026】ここで、抵抗36の値について考える。一例として抵抗36の値を磁気抵抗効果素子2の初期値と同等の50Ωとすると、トランジスタ37のコレクタ電流はセンス電流と同じになり約10mAになる。次に、抵抗36の値を例えば500Ωとすると、電圧は前例と同じであるので、トランジスタ37のコレクタ電流は約1mAになる。このように、抵抗36の値を磁気抵抗効果素子2の抵抗の初期値に対して大きな値を選ぶことにより、第4の電流源を構成するトランジスタ37のコレクタ電流をセンス電流より下げることができる。コレクタ電流が小さくなれば差動増幅回路6の出力電流供給能力の小さい差動増幅回路6を用いることができる。
【0027】以上のように構成された本実施例によれば、抵抗3の電圧を決める電流を発生する第4の電流源に帰還を掛けることにより、磁気抵抗効果素子2の無信号時の抵抗値である初期値が量産によってばらついても、抵抗36の電圧が磁気抵抗効果素子2の出力電圧が常に等しくなるので、差動増幅器6は異常なオフセットを発生せずに増幅動作をする。従って、従来用いられてきた結合コンデンサが不要であって、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。更に第1の実施例に対して本実施例は、上記のように、第4の電流源を構成するトランジスタ37のコレクタ電流を小さくすることができ、そのために出力電流供給能力の小さい回路を用いることができるものである。更に本実施例を集積回路に応用した場合には、第1の実施例に較べて小さい寸法のトランジスタを用いることが可能になり、チップサイズを縮小してICのコスト低減に寄与するものである。
【0028】図7は本発明の第4の実施例における磁気テープを用いた音声信号再生装置の構成を示している。同図において、1は磁気記録媒体である磁気テープ、2は磁気抵抗効果素子、38はセンス電流を供給する第3の電流源、36は抵抗、37は第4の電流源を構成するトランジスタ、6は差動増幅回路、7は抵抗、40は第5の電流源を構成するトランジスタ、32は演算増幅器、33は抵抗、34は電源端子、35は出力端子、41はバイアス電圧源である。
【0029】以上のように構成された本実施例の磁気テープを用いた音声信号再生装置について、以下その動作を説明する。磁気テープ1、磁気抵抗効果素子2、トランジスタ4、第3の電流源38、抵抗36、第4の電流源を構成するトランジスタ37、差動増幅回路6、抵抗7の動作は、図5に示した第3の実施例の場合と同じである。
【0030】第3の実施例にて述べたように、第4の電流源の出力電流は、抵抗36の電圧が磁気抵抗効果素子2の出力電圧に等しくなる電流値である。更に、磁気テープ1から発生する信号磁界に対応して磁気抵抗効果素子2の抵抗が変化し、出力電圧が変化した場合に、常に抵抗36の電圧が磁気抵抗効果素子2の出力電圧に等しくなるようにトランジスタ37のコレクタ電流が変化する。従って、トランジスタ37のコレクタ電流を信号出力とすることができる。ここで、第4の電流源を構成するトランジスタ37と第5の電流源を構成するトランジスタ40はベース・エミッタが互いに接続されているので、それぞれのコレクタ電流は互いに等しい。従って、第5の電流源を構成するトランジスタ40の出力電流は、信号磁界に対応した出力信号電流となる。この出力信号電流は、演算増幅器32と抵抗33によって増幅され出力端子35に出力される。
【0031】以上のように構成した本実施例によれば、第3の実施例と同様に抵抗36の電圧を決める電流を発生する第4の電流源に帰還を掛けることにより、第3の実施例と同様の効果が得られる。更に、磁気抵抗効果素子2の出力電圧に比例したトランジスタ37のコレクタ電流に等しい電流が出力信号になるため、磁気抵抗効果素子2の抵抗変化に正確に対応した波形歪の少ない出力電流が得られる。
【0032】図8は本発明の第5の実施例における磁気テープを用いた音声信号再生装置の構成を示すものである。図8において、1は磁気記録媒体である磁気テープ、2は磁気抵抗効果素子、42は抵抗、5は電圧源、6は差動増幅回路、43と44はトランジスタ、45と46は抵抗、47は電源端子、48は出力端子である。
【0033】以上のように構成された本実施例の磁気テープを用いた音声信号再生装置について、以下その動作を説明する。本実施例の構成は、第1の実施例における、トランジスタ4からなる電流源を、トランジスタ43と44、抵抗45からなる電圧源と抵抗42に置き換えたものである。第1の実施例は、差動増幅回路6の出力を抵抗7を介して電流源に接続し、電流源の出力であるトランジスタ4のコレクタを磁気抵抗素子2に接続している。本実施例の場合は、差動増幅回路6の出力を抵抗46を介して電圧源を構成するトランジスタ44のベースに接続し、電圧源の出力であるトランジスタ43のエミッタは抵抗42を介して磁気抵抗効果素子2に接続している。トランジスタ44のコレクタ電流は、抵抗46を介して加えられる差動増幅回路6の出力により制御される。このコレクタ電流は抵抗45に流れ、電源端子47の電圧から抵抗45の電圧降下を引いた電圧がトランジスタ44のコレクタに現れる。トランジスタ44のコレクタはトランジスタ43のベースに接続されているため、電圧源の出力であるトランジスタ43のエミッタは、トランジスタ44のコレクタ電圧からトランジスタ43のベースエミッタ間電圧だけ小さい電圧を出力する。従って、差動増幅回路6によって制御された電圧が電圧源の出力であるトランジスタ43のエミッタに出力される。この出力電圧により抵抗42と磁気抵抗効果素子2にセンス電流が流れ、かつ差動増幅回路6の出力が帰還されているため、本実施例の電圧源を構成するトランジスタ43,44、抵抗45と抵抗42の回路部分は第1の実施例における電流源を構成するトランジスタ4と同様の動作をする。
【0034】以上のように構成された本実施例によれば、電圧源を介してセンス電流に帰還を掛けることにより、第1の実施例と同様の効果を持つものである。
【0035】図9は本発明の第6の実施例における磁気テープを用いた音声信号再生装置の構成を示すものである。図9において、1は磁気記録媒体である磁気テープ、2は磁気抵抗効果素子、38はセンス電流を供給する電流源、49は第1の抵抗、50は第2の抵抗、6は差動増幅回路、43と44はトランジスタ、45と46は抵抗、47は電源端子、48は出力端子である。
【0036】以上のように構成された本実施例の磁気テープを用いた音声信号再生装置について、以下その動作を説明する。本実施例の構成は、第3の実施例における、トランジスタ37からなる電流源と抵抗36を、トランジスタ43,44、抵抗45からなる電圧源と第1の抵抗49に置き換えたものである。第3の実施例は、差動増幅回路6の出力を抵抗7を介して電流源に接続し、電流源の出力であるトランジスタ37のコレクタを磁気抵抗素子2に接続している。本実施例の場合は、差動増幅回路6の出力を抵抗46を介して電圧源を構成するトランジスタ44のベースに接続し、電圧源の出力であるトランジスタ43のエミッタは抵抗49を介して抵抗50に接続している。トランジスタ44のコレクタ電流は、抵抗46を介して加えられる差動増幅回路6の出力により制御される。このコレクタ電流は抵抗45に流れ、電源端子47の電圧から抵抗45の電圧降下を引いた電圧がトランジスタ44のコレクタに現れる。トランジスタ44のコレクタはトランジスタ43のベースに接続されているため、電圧源の出力であるトランジスタ43のエミッタは、トランジスタ44のコレクタ電圧からトランジスタ43のベースエミッタ間電圧だけ小さい電圧を出力する。従って、差動増幅回路6の出力が帰還された電圧が電圧源の出力であるトランジスタ43のエミッタに出力される。この出力電圧は第1の抵抗49と第2の抵抗50によって分圧されて差動増幅回路6に入力され、同時に差動増幅回路6によって制御されているため、、本実施例の電圧源を構成するトランジスタ43,44、抵抗45と第1の抵抗49の回路部分は第3の実施例における電流源を構成するトランジスタ37と同様の動作をする。
【0037】以上のように構成された本実施例によれば、差動増幅回路6の入力電圧を与える電圧源に帰還を掛けることにより、第3の実施例と同様の効果を持つものである。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、磁気抵抗効果素子に供給するセンス電流に帰還を掛けることによって、磁気抵抗効果素子の抵抗の初期値がばらついた場合においても、増幅回路が異常に大きいオフセットを発生することなく正常な増幅動作ができるものである。従って、従来異常なオフセットを発生する原因となるばらついたDC電圧を遮断する結合コンデンサが不要である。システムのコスト低減に効果のあるものである。特に、最近のデジタルコンパクトカセットテープレコーダの場合のように9チャンネルのマルチトラック記録をした場合には、従来9個の結合コンデンサを必要としたが、これらの9個のコンデンサをすべて廃止して大きくコスト低減できるものである。また更に、今後より多チャンネルのマルチトラックを用いた磁気記録システムの配線の合理化のため、磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッド部分と回路とを一体化する方法が有効である。このとき体積を要する結合コンデンサを用いる必要のない本発明を用いればより多くのチャンネルからなるマルチトラック化を可能にすることができる。




 

 


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