米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 計算機;電気通信 -> 松下電器産業株式会社

発明の名称 ビューファインダおよびそれを用いたビデオカメラ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−193735
公開日 平成7年(1995)7月28日
出願番号 特願平5−333852
出願日 平成5年(1993)12月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 高原 博司
要約 目的


構成
発光素子12の小領域発光部14から広い立体角に放射された光は、集光レンズ15により平行に近く指向性の狭い光に変換され、高分子分散液晶パネル16に入射する。液晶パネル16は映像信号に応じて、集光レンズ15からの出射光を変調して画像を表示する。表示画像は拡大レンズ105により拡大される。観察者は接眼リング106の位置を可変してピントあわせを行う。ビューファインダを使用しないときは取り付けホルダー17の位置を動かせて、発光素子12と集光レンズ15とを近接させる。
特許請求の範囲
【請求項1】光発生手段と、前記光発生手段から放射される光を略平行光に変換する集光手段と、前記集光手段からの出射光を変調し、光学像を形成する光変調手段とを具備し、前記集光手段と光発生手段との距離を可変可能に構成したことを特徴とするビューファインダ。
【請求項2】白色光を放射する光発生手段と、前記光発生手段から放射される光を略平行光に変換する集光手段と、前記集光手段からの出射光を変調し、光学像を形成する光変調手段と、前記光学像を拡大し、かつ拡大した光学像を観察者に見えるように表示する拡大表示手段と、前記集光手段および光変調手段を取り付けた第1の部材と、前記拡大表示手段を取り付けた第2の部材とを具備し、前記第1の部材の位置を移動することにより前記光発生手段と集光手段との距離が可変可能に構成され、前記第2の部材の位置を移動させることにより前記光変調手段と拡大表示手段との距離を可変可能に構成したことを特徴とするビューファインダ。
【請求項3】光変調手段は、映像信号に応じて光散乱状態の変化として光学像を形成する表示パネルであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のビューファインダ。
【請求項4】集光手段は、光発生手段から放射され前記集光手段の有効領域に入射し光変調手段を直進する光が観察者の瞳に到達するようにすることを特徴とする請求項1または請求項2記載のビューファインダ。
【請求項5】光発生手段の光を放射する領域は、光変調手段の画像表示領域より小さいことを特徴とする請求項1または請求項2記載のビューファインダ。
【請求項6】光変調手段は、映像信号に応じて光散乱状態の変化として光学像を形成する高分子分散液晶パネルであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のビューファインダ。
【請求項7】観察者の視点位置を略固定できる接眼カバーが拡大表示手段と観察者間に配置されていることを特徴とする請求項2のビューファインダ。
【請求項8】集光手段は平凸レンズであり、前記レンズの平面部を光発生手段側に向けて配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のビューファインダ。
【請求項9】光発生手段は、発光源としてLED、蛍光発光管のうちいずれかを有していることを特徴とする請求項1または請求項2記載のビューファインダ。
【請求項10】光発生手段の光放射面に光を放射する領域を可変する絞りを具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載のビューファインダ。
【請求項11】光発生手段と集光手段間に光の進行方向を曲げるミラーが配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のビューファインダ。
【請求項12】請求項1または請求項2記載のビューファインダと、前記ビューファインダの光発生手段および光変調手段に電力を供給する電源とを具備することを特徴とするビデオカメラ。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像表示装置を有するビューファインダおよび前記ビューファインダを用いたビデオカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルを用いた表示装置は、CRTを用いた表示装置に比較して軽量化および薄型化の可能性が高いことから、研究開発が盛んである。近年では液晶の旋光性を画像表示に応用したツイストネマティックモード(TNモード)の液晶表示装置が実用化され、携帯用ポケットテレビ、ビデオカメラのビューファインダなどに用いられている。
【0003】以下、従来のビューファインダについて説明する。例えば従来のビューファインダとして特開昭62−111233号公報に記載のものが示される。なお、本明細書では少なくとも発光素子などの光源と画像表示パネルを具備し、両者が一体となって構成されたものをビューファインダと呼ぶ。
【0004】ビューファインダの外観形状を(図9)に示す。また、従来のビューファインダの断面構成を(図10)に示す。91はボデー、92は接眼カバー、106は接眼リング、104はTN液晶パネルである。ボデー91にはTN液晶パネル、光源としてのバックライトなどが格納されている。接眼リング106の内部には拡大レンズ105が配置され、前記レンズは拡大レンズとして機能する。接眼リング105の挿入度合いの調整により観察者の視力に合わせてピント調整ができる。TN液晶パネル104は、液晶層の膜厚が5μm程度であり、モザイク状のカラーフィルタを有する。また、TN液晶パネルの両側にそれぞれ偏光子、検光子として機能する偏光板103a,103bが配置されている。ビューファインダは、取付金具93によりビデオカメラ本体に装着される。なお、各図面は理解を容易にするため、省略、拡大または縮小した箇所がある。たとえば(図10)のビューファインダの断面図では接眼カバー92等を省略している。以上のことは以下の図面に対しても同様である。
【0005】(図10)に示した主要要素の斜視図を(図11)に示す。光源は、内部に蛍光管が配置された蛍光管ボックス101と、その全面に配置される拡散板102とで構成されている。拡散板102は、蛍光板ボックス101からの出射光を拡散し輝度が均一な面光源にするために用いる。
【0006】従来のビューファィンダは、光発生手段として棒状の蛍光管を用いている。蛍光管は、液晶パネルの表示画面の対角長が1インチ程度と小型の場合は直径が2〜5mmのものを用いる。液晶パネルの表示画面の対角長が1インチ以上の場合は、前記蛍光管を複数本用いる場合が多い。蛍光管からは前方及び後方に光が放射される。蛍光管の後方に放射される光を利用するために、蛍光管の背後には凹状の反射板を配置する。前記反射板により蛍光管から後方に放射した光は前方に反射される。蛍光管とTN液晶パネル104の間には拡散板102を配置する。拡散板102は蛍光管からの光を拡散させ、面光源化するために用いられる。前記拡散板102により面光源が形成され、前記面光源からの光が液晶パネル104に入射する。面光源の光発散面積は液晶パネル104の画像表示領域と同一もしくはそれ以上である。
【0007】TN液晶パネルの前後には偏光板103a,103bが配置される。拡散板102とTN液晶パネル104間に配置された偏光子103aは面光源からの光を直線偏光にする機能を有する。TN液晶パネル104と表示画面の観察者の間に配置された偏光子103bはTN液晶パネル104に入射した光の変調度合いに応じて、前記光を遮光する機能を持つ。通常、偏光子103aと検光子103bは偏光方向が直交するように配置される。
【0008】以上のようにして、面光源が形成され、前記面光源からの光は偏光子103aにより直線偏光に変換される。TN液晶パネル104では、前記直線偏光の光を印加される映像信号にもとづき変調する。検光子103bは変調度合いに応じて光を遮光もしくは透過させる。以上のようにして画像が表示される。表示画像は、検光子103bと観察者間に配置された拡大レンズ105により拡大して見ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ビデオカメラは携帯性、操作性の点からコンパクト・軽量であることが要求される。そのため、ビューファインダ用ディスプレイとして、液晶パネルが導入されつつある。ところが、現状では液晶パネルを用いたビューファインダの消費電力はかなり大きい。例えば、TN液晶パネルを用いたビューファインダの消費電力は、TN液晶パネルが約0.1W、光源が約1.0Wを消費し、計1.1Wという例がある。ビデオカメラは、コンパクト性および軽量性を確保するために、バッテリーの容量が限られている。ビューファインダの消費電力が大きい場合には、連続使用時間が短くなるので大きな問題となる。
【0010】TN液晶パネルの消費電力が大きい原因として、次のようなことが考えられる。前述のように、TN液晶パネルは、入射側と出射側に偏光板が必要であり、この2枚の偏光板の総合透過率は約30%である。これは光利用効率が最高でも30%しかないことを意味する。また、蛍光管および反射板からなるライトボックスは、輝度むらの少ない面光源にする必要がある。そこで、TN液晶パネル104と蛍光管間に拡散板102を配置する。光拡散度の低い拡散板102を用いると、(図12)に示すように蛍光管の発光パターン121が現れ、それが液晶パネル104の表示画面を通して見え、表示品位を低下させる。そのため、拡散板102は拡散度の高いものを用いるが、一般に拡散度を高くすると拡散板の光透過率が低下する。必要な輝度を得ようとすると光源からの光の出力量を多くするしかない。これは光源の消費電力の増大を招く。
【0011】本発明の目的は上記問題点を解決し、低消費電力、小型、軽量のビューファィンダおよびそれを用いたビデオカメラを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のビューファインダは以下のとおりである。発光素子の小領域発光部から広い立体角に放射された光は、集光レンズにより平行に近く指向性の狭い光に変換され、光変調手段である液晶パネルに入射する。液晶パネルとして光の散乱度合いにより映像を表示する高分子分散液晶パネルを用いる。液晶パネルは映像信号に応じて集光レンズからの出射光を変調して映像を表示する。表示画像は観察者の眼と液晶パネル間に配置された拡大レンズで拡大してみることができる。また、集光レンズはリング状の部材に取り付けられており、前記部材位置を移動させることにより集光レンズと発生素子を近接させることができる。
【0013】本発明のビューファインダでは光源の大きさが小さくてすむため、光源の消費電力が従来の蛍光管を用いるライトボックスに比較して小さくなる。また、ビューファインダ全体を小型にすることが可能である。また、高分子分散液晶パネルを用いると、偏光板が不要であり、光利用率が高いので、消費電力をさらに低減できる。さらに、集光レンズ位置を移動できるため、ビューファインダを使用しないときは前記集光レンズを発光素子に密着するように移動すればビューファインダの体積を小さくすることができる。
【0014】本発明のビューファインダの発光素子として、蛍光発光管、LED(Light Emitting Diode)を用いる。
【0015】
【作用】ビューファインダは、観察者の瞳の位置が接眼カバーによりほぼ固定されるため、広い視野角は要求されない。つまり、ビューファインダに液晶パネルを用いる場合、その背後に配置する光源は指向性が狭くてもさしつかえない。光源として蛍光灯バックライトを用いる場合、その液晶パネルの表示領域とほぼ同じ大きさの領域から、ある方向の微小立体角内に進む光だけが利用され、他の方向に進む光は利用されない。
【0016】本発明では、発光体の小さな光源を用い、その発光体から広い立体角に放射される光を集光レンズにより平行に近い光に変換する。こうすると、集光レンズからの出射光は指向性が狭くなり、その狭い指向性はビューファインダの用途に十分となる。発光体の大きさが小さければ、当然、消費電力も少ない。
【0017】集光レンズが無収差で、透過率が100%の場合、集光レンズを通して見た発光体の輝度は発光体そのものの輝度と等しい。カラーフィルタ、偏光板を含めた液晶パネルの最大透過率を3%、集光レンズの透過率を90%、ビューファインダとして必要な輝度を15[ft−L]とすると、光源に必要な輝度は約560[ft−L]となる。本発明では、この程度の輝度を有し、発光体が小さい物として、主として蛍光発光管、LEDを用いる。
【0018】本発明のビューファインダは、光源として発光体が小さいもしくは発光領域が小さくできる発光素子から、広い立体角に放射される光を集光レンズにより効率よく集光するので、蛍光灯バックライトを用いる場合に比較して効率が高く、光源の消費電力も少ない。
【0019】また、集光レンズと発光素子間の距離を可変できるから、ビューファインダを使用しないときは、発光素子と集光レンズ間を短くして収納できる。したがって、ビューファインダの体積を小さくできる。
【0020】本発明のビューファインダは、画像パネルとして主として高分子分散液晶を用いる。高分子分散液晶パネルは、偏光板が不要であるため、TN液晶パネルと比較した場合に、必要な画面輝度を得るための光源の輝度が低くなる。従って、光源の消費電力を大幅に低減できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0022】(図1)は本発明のビューファインダの一実施例における断面図である。ボデー11の内部には、集光レンズ15および液晶パネル16を取り付けた取り付けホルダー17が配置されている。また、取り付けホルダー18の内部には拡大レンズ105を有する接眼リング106が配置されている。12は蛍光発光管であり、蛍光発光管12が放射する光は遮光板13の中央部の穴14から出射される。ボデーおよび11、取り付けホルダー17、18等は不要光を吸収するために、内面を黒色あるいは暗色に塗装している。なお。蛍光発光管12はLEDに置き換えてもよい。
【0023】取り付けホルダー18を観察者側に引っぱることにより、取り付けホルダー17が引っぱられ、(図2)の配置となる。(図1)はビューファインダを用いない時、つまり収納した状態を示している。なお、取り付けホルダー17、18は(図13)に示すように一体として取り付けホルダー17aとしてもよい。(図2)はビューファインダを用いて液晶パネルの画像を観察するときの状態を示している。(図2)の状態のときに、集光レンズ15の焦点が発光素子12の発光面となるようにしている。取り付けホルダー17等を移動することにより、収納時にビューファインダの体積を小さくでき、また全長を短くすることができる。
【0024】一例として、液晶パネル16の表示領域の対角長は28mmであり、集光レンズ23は有効直径が30mm、焦点距離が15mmとする。集光レンズ15は平凸レンズであり、平面を発光素子12側に向けている。なお、集光レンズ15、拡大レンズ105はフレネルレンズに置き換えてもよい。フレネルレンズにすればビューファインダの体積を小さくでき、また、軽量化できる。
【0025】13は中央部に円形の穴のあいた遮光板である。発光素子12から光が放射される領域を小領域にする機能を有している。穴の面積が大きくなると液晶パネルの表示画像は明るくなるが、コントラストは低下する。これは集光レンズで15に入射する光量は多くなるが、入射光の指向性が悪くなるためである。
【0026】発光素子12から広い立体角に放射された光は、集光レンズ15により平行に近く、指向性の狭い光に変換され、液晶パネル16の対向電極(図示せず)側から入射する。液晶パネル16は高分子分散パネルを用いることが好ましい。高分子分散液晶パネルは、印加される映像信号に応じて液晶の光の透過量もしくは散乱度合が変化して、画像を形成する。観察者は接眼カバー92に眼を密着させて、液晶パネル16の表示画像を見ることになる。つまり、観察者の瞳の位置はほぼ固定されている。液晶パネル16の全画素が光を直進させる場合を仮定した時、集光レンズ15は発光素子12から放射され、集光レンズ15の有効領域に入射する光が拡大レンズ105を透過した後にすべて観察者の瞳に入射するようにしている。このよにして観察者は、液晶パネル16の小さな表示画像を拡大して見ることができる。つまり、拡大した虚像を見ることができる。
【0027】ビューファインダは観察者の瞳の位置が接眼カバー92によりほぼ固定されるため、その背後に配置する光源は指向性が狭くてもよい。光源として蛍光管を用いたライトボックスを用いる従来のビューファインダでは、液晶パネルの表示領域とほぼ同じ大きさの領域から、ある方向の微小立体角内に進む光だけが利用され、他の方向に進む光は利用されない。つまり、光利用効率が非常に悪い。
【0028】本発明では、発光体の小さな光源を用い、その発光体から広い立体角に放射される光を集光レンズ15により平行に近い光に変換する。こうすると、集光レンズ15からの出射光は指向性が狭くなる。観察者の視点が固定されておれば前述の狭い指向性の光でもビューファインダの用途に十分となる。発光体の大きさが小さければ、当然、消費電力も少ない。以上のように、本発明のビューファインダは観察者が視点を固定して表示画像を見ることを利用している。通常の直視液晶パネルでは一定の視野角が必要であるが、ビューファインダは所定方向から表示画像を良好に観察できれば用途として十分である。
【0029】集光レンズ15が無収差で、透過率が100%の場合、集光レンズ15を通して見た発光体の輝度は発光体自身の輝度と等しい。カラーフィルタ、偏光板、画像の開口率等を含めた液晶パネルの最大透過率を3%、集光レンズ15の透過率を90%、ビューファインダとして必要な輝度を15〔ftーL〕とすると、光源に必要な輝度は約560〔ftーL〕となる。これらを満足する発光素子としては陰極線管,蛍光管等の発光原理を用いた発光管,蛍光発光素子,キセノンランプ,ハロゲンランプ,タングステンランプ,メタルハライドランプ,LED,EL(Electro Luminescence)などの電子の動作により発光する素子,PDP(Plasma Display Panel)などの放電により発光するもの等の自己発光を行なうものが例示される。これらのどの発光素子でも光発生手段として用いてもよいが、中でも低消費電力、小型、白色発光を行える等の点から、蛍光発光管またはLEDが最適である。
【0030】液晶パネル16としてはTN液晶パネルを用いてもよいが、高分子分散液晶を用いた液晶パネルを用いることにより高輝度表示を行うことができる。高分子分散液晶パネルは偏光板を用いない。TN液晶パネルを用いた場合には偏光子および検光子を総合した光透過率は約30%であるが、高分子分散液晶パネルはTN液晶パネルに比較してほぼ3倍の高輝度表示を行うことができる。液晶パネル16が透過状態の時に、集光レンズ16により指向性の狭い光を観察者の瞳に到達するようにしておき、映像信号に応じて液晶パネル16が光を散乱させて観察者の瞳に到達しないようにして白黒表示を行える方式が、本発明のビューファインダの光学系構成として適している。その一例が高分子分散液晶を用いた液晶パネルであるが、ただし、これに限定するものではない。例えば、散乱と透過との光変調動作を行えるものとして、動的散乱モード(DSM)を用いた液晶パネル、散乱モードの強誘電液晶パネル、PLZTを用いた表示パネルなどがあり、これらも同様に本発明の光変調手段として用いることができる。
【0031】以下、高分子分散液晶パネルについて簡単に説明しておく。高分子分散液晶は液晶と高分子の分散状態によって大きく2つのタイプに分けられる。1つは水滴状の液晶が高分子中に分散しているタイプである。液晶は高分子中に不連続な状態で存在する。以後、このような液晶をPDLCと呼び、また、前記液晶を用いた液晶パネルをPD液晶パネルと呼ぶ。
【0032】もう一方は液晶が連続状態に分散しているタイプである。以後、このような液晶をPNLCと呼び、また前記液晶を用いた液晶パネルをPN液晶パネルと呼ぶ。前記2種類の液晶パネルで画像を表示するためには光の散乱・透過を制御することにより行う。
【0033】PDLCは、液晶が配向している方向で屈折率が異なる性質を利用する。電圧を印加していない状態では、それぞれの水滴状液晶は不規則な方向に配向している。この状態では、高分子と液晶に屈折率の差が生じ、入射光は散乱する。ここで電圧を印加すると液晶の配向方向がそろう。液晶が一定方向に配向したときの屈折率をあらかじめ高分子の屈折率と合わせておくと、入射光は散乱せずに透過する。
【0034】これに対して、PNLCは液晶分子の配向の不規則さそのものを使う。不規則な配向状態、つまり電圧を印加していない状態では入射した光は散乱する。一方、電圧を印加し配列状態を規則的にすると光は透過する。本発明において、PD液晶パネルとPN液晶パネルのうち一方に限定するものではないが、説明を容易にするためPD液晶パネルを例にあげて説明する。また、PDLCおよびPNLCを総称して高分子分散液晶と呼び、PD液晶パネルおよびPN液晶パネルを総称して高分子分散液晶パネルと呼ぶ。また、高分子分散液晶層において水滴状に分散した液晶を水滴状液晶、前記水滴状液晶の周辺部の樹脂成分ををポリマーと呼ぶ。
【0035】高分子分散液晶の動作について(図5(a)(b))を用いて簡単に述べる。(図5(a)(b))は高分子分散液晶の動作の説明図である。(図5(a)(b))において、52はTFT等が形成されるアレイ基板、54は画素電極、53は対向電極、55は水滴状液晶、56はポリマー、53は対向電極基板である。画素電極54にはTFT(図示せず)等が接続され、TFTのオン・オフにより画素電極に電圧が印加されて、画素電極上の液晶配向方向を可変させて光を変調する。(図5(a))に示すように、電圧を印加していない状態では、それぞれの水滴状液晶55は不規則な方向に配向している。この状態ではポリマー56と水滴状液晶55とに屈折率差が生じ入射光57は散乱する。ここで(図5(b))に示すように、画素電極54に電圧を印加すると、液晶の方向がそろう。液晶が一定方向に配向したときの屈折率を、あらかじめポリマー56の屈折率と合わせておくと、入射光は散乱せずにアレイ基板52より出射する。
【0036】本発明のビューファインダの高分子分散液晶パネルに用いる液晶材料としては、ネマティック液晶、スメクティック液晶、コレステリック液晶が好ましく、単一もしくは2種類以上の液晶性化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物であってもよい。中でも、さきに述べた液晶材料のうち異常光屈折率neと常光屈折率noの差の比較的大きいシアノビフェニル系のネマティック液晶が好ましい。また、クロル系のネマティック液晶は経時変化を起こさず、安定で好ましい。高分子マトリック材料としては透明なポリマーが好ましく、ポリマーとしては、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂のいずれであっても良いが、製造行程の容易さ、液晶層との分離等の点より紫外線硬化タイプの樹脂を用いるのが好ましい。具体的な例として紫外線硬化性アクリル系樹脂が例示され、特に紫外線照射によって重合硬化するアクリルモノマー、アクリルオリゴマーを含有するものが好ましい。
【0037】このような高分子形成モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ネオペンチルグリコールドアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールアクリレート等々である。
【0038】オリゴマーもしくはプレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ポリウレタンアクリレート等が挙げられる。
【0039】また重合を速やかに行う為に重合開始剤を用いても良く、この例として、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン−(メルク社製「ダロキュア1173」)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、1−ビドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイキー社製「イルガキュア651」)等が該当する。その他に任意成分として連鎖移動剤、光増感剤、染料、架橋剤等を適宜併用してもよい。
【0040】高分子分散液晶中の液晶材料の割合はここで規定していないが、一般には20重量%〜95重量%程度がよく、好ましくは50重量%〜85重量%程度が良い。20重量%以下であると水滴状液晶の量が少なく、散乱の効果が乏しい。また、95重量%以上となると高分子と液晶が上下2層に相分離する傾向が強まり、液晶とポリマーとの界面の割合は小さくなり散乱特性は低下する。高分子分散液晶層の構造は液晶の比率によって変わり、だいたい50重量%以下では液晶は独立したドロップレト状として存在し、50重量%以上となると高分子と液晶が互いに入り組んだ連続層となる。
【0041】液晶層の膜厚は5〜30μmの範囲が好ましく、さらには10〜15μmの範囲が好ましい。膜厚が薄いと散乱特性が悪くなりコントラストがとれなくなる。逆に、厚いと高電圧駆動を行わなければならなくなり、液晶を駆動するドライブICの設計などが困難となる。また、ドライブICの消費電力も増大する。
【0042】また、水滴状液晶の粒子径の平均値は0.5μm以上3.0μm以下でなければ、散乱特性が悪く十分なコントラストを得ることができない。さらには、前記粒子径は1.5μm以上2.5μm以下の方が好ましい。PNLCのような場合、前記粒子径に該当するものはポリマーの穴径つまりポリマーネットワークの穴径が前述の粒子径に該当する。
【0043】高分子分散液晶パネルは、各画素への印加電圧を変えるとその画素の光散乱度合が変化する。電圧無印加の場合に光散乱度合が最も大きく、印加電圧を大きくすると、光散乱度合が減少する。指向性の狭い光を液晶パネル16に入射し、光散乱度合を変化させると、その画素から観察者の瞳に入射する光量が変化する。つまり、観察者からみた画素の輝度が変化するので、これを利用して画像表示を行う。
【0044】(図7)は液晶パネルの信号回路ブロック図である。(図7)において、71はビデオ信号を所定値まで増幅するビデオアンプ、72は正極性と負極性のビデオ信号を作る位相分割回路、73はフィールドごとに極性が反転した交流ビデオ信号を出力する出力切り換え回路、16は液晶パネル、74はソースドライブIC75およびゲートドライブIC76の同期および制御を行うためのドライバ制御回路である。
【0045】以下、液晶パネルの信号処理回路について説明する。まず、ビデオ信号はビデオアンプ71によりビデオ出力振幅が液晶の電気光学特性に対応するように利得調整が行われる。次に、利得調整されたビデオ信号は位相分割回路72に入り、正極性と負極性の2つのビデオ信号が作られる。この2つのビデオ信号は出力切り換え回路73に入り、フィールドごとに極性を反転したビデオ信号が出力される。このようにフィールドごとに信号の極性を反転させるのは、交流電圧を印加することにより、液晶が劣化することを防止するためである。次に、出力切り換え回路73からのビデオ信号はソースドライブIC75に入力され、ソースドライブIC75はドライブ制御回路74からの制御信号により、ビデオ信号のレベルシフト、サンプルホールドなどの信号処理を行い、ゲートドライブIC76と同期をとって液晶パネル215のソース信号線に所定電圧を出力する。
【0046】ゲート信号線にオン電圧が印加されると、ゲート信号線に接続されているTFTはオン状態となり、ソース信号線に出力されている映像信号を画素電極に印加する。また、ゲート信号線にオフ電圧が印加されることによりTFTはオフ状態となり、画素電圧に印加された信号は1フィールド間保持される。なお、高分子分散液晶の場合は、TN液晶よりも高い駆動電圧が必要であり、最大プラスマイナス6.5ボルト程度の電圧を液晶に印加しなければならない。
【0047】液晶パネル16にはモザイク状のカラーフィルタ(図示せず)が取り付けられている。画素配置はいわゆるデルタ配置である。カラーフィルタは赤、緑、青のいずれかの色を透過させる。カラーフィルタの構成物により各色の膜厚を制御してもよい。カラーフィルタの膜厚は、カラーフィルタの作製時に調整して形成する。つまり、カラーフィルタの膜厚を赤、緑、青で変化させる。カラーフィルタの膜厚により、各画素上の液晶の膜厚はそれぞれのカラーフィルタ色に応じて調整する事ができる。集光レンズ15は平面、つまり曲率半径の大きい面を発光素子12側に向けている。これは、正弦条件を満足しやすくして、液晶パネル16の表示画像の輝度均一性を良好にするためである。ただし、集光レンズ15は前述の平凸レンズに限定するものではなく、通常の正レンズでもよいことは言うまでもない。また、フレネルレンズ等におきかえてもよい。
【0048】接眼リング106のボデー11への挿入度合を調整することにより、観察者の視力に合わせてピント調整を行なうことができる。なお、接眼カバー92により観察者の眼の位置が固定されるので、ビューファインダの使用中に視点位置がずれることはほとんどない。視点が固定されておれば、液晶パネル16への光の指向性が狭くても観察者は良好な画像を見ることができる。さらに良好に見えるようにするには、発光素子12からの光の放射方向を最適な方向に移動させればよい。
【0049】(図3)に示すように、絞り31を用いて発光素子の発光面積を可変する構成にしてもよい。絞り31をカメラに用いられているような可変絞りとし、絞り31の穴径14をボデー11の外部に取り出されたレバー(図示せず)を回転させることにより変化させるようにするとよい。ただし、絞り31の中心が集光レンズ15の中心軸を通るように配置する必要がある。絞り31の大きさを変化させると、発光素子12の発光部の大きさが変化し、集光レンズ15から出射する光の指向性が変化するので、液晶パネル16の表示画像のコントラストを変化させることができる。視野角も調整できる。観察者は表示画像を見ながら、最も良好な表示となる位置にレバーを用いて調整することができる。
【0050】(図6)は本発明のビューファインダに用いる蛍光発光管の断面図である。(図6)に示すように、蛍光発光管は外観としては豆電球状の形状である。61はガラスからなるケースであり、直径は5mm〜20mmである。63はフィラメントであり、直流4V〜8V程度の電圧を印加することによりフィラメント63を加熱する。64はアノードであり印加電圧は直流15〜25V程度である。アノード電圧により、フィラメント63の加熱により放出された電子は加速される。ケース61内には水銀分子(図示せず)が封入されており、前記加速された電子は水銀分子と衝突する事により紫外線を放出する。この紫外線が蛍光体62を励起し可視光が発生する。
【0051】駆動はパルス駆動を行うことにより、放射する光量を調整できる。パルスの周期は30ヘルツ以上とし、好ましくは60ヘルツ以上とする。アノードに印加する電圧をパルス信号とすることにより、パルス幅に比例して放射光量を可変できる。
【0052】なお、(図6(b))で示すように、ケース61上に遮光膜65を形成し、発光素子からでる光の放射面積を小さくすれば、(図1)に示すような遮光板は必要でなくなる。
【0053】発光素子として白色発光のLEDを用いることもできる。LEDの発光体は赤、緑、青色の3色の発光チップで構成され、各色の発光チップの各一本ずつの端子と共通端子の計4本の端子を具備している。3つの発光チップは、透明樹脂でモールドされている。各色の発光チップは白色光となるように色バランスがとれるよう最適な個数が密集してモールドされている。
【0054】LEDは、赤、緑、青の各発光チップに印加する電圧または電流の制御により、発光色を調整することができ、また、液晶パネル16の表示画像の色度調整を行なうことができる。この色度調整は、バックライト101を用いる場合に比べて、非常に容易である。
【0055】(図1)に示すように、取り付けホルダー17を移動可能にすることにより、ビューファインダを用いるときの体積および全長を小さくできる。さらに、全長を短くするには(図4)の如く構成すればよい。発光素子12から放射された光は、ミラー42により90度方向をまげられ、集光レンズ15に入射する。ボデー11のうち、発光素子12が挿入された部分はビデオカメラ本体に挿入される。つまり、発光素子12が挿入されている部分を軸として、正レンズ105が水平方向あるいは垂直方向に平面を向けることが可能なように回転可能な構造にする。液晶パネル16の表示画像は、上方向あるいは水平方向に自由に方向を可変して見れるようになる。発光素子12からの光は、ミラー42により90度方向をまげられ、集光レンズ15に入射する。他の部分および事項についてはすでに説明した構成および内容と同一であるので説明を省略する。
【0056】以上のように、本発明のビューファインダは発光素子12の小さな発光体から広い立体角に放射される光を、集光レンズ15により効率良く集光するので、蛍光管を用いた面光源のバックライトを用いる場合に比較して、光源の消費電力を大幅に低減することができる。
【0057】液晶パネル16として高分子分散液晶パネルを用いることにより、表示画像を高輝度化もしくは大幅な低消費電力化が望めるが、当然のことながらTN液晶パネルを用いることも可能である。TN液晶パネルは光の透過と遮光により画素を表示するが、本発明のビューファインダの構成では、発光素子12からの光を変調して拡大レンズ105を通して虚像が見れることは明かである。TN液晶パネルの前後にはそれぞれ偏光板を配置する必要があるが、2枚の偏光板の透過率損失のため、必要な輝度を確保するには、高分子分散液晶パネルを用いる場合より光源の出力が大きくなり、出力に比例して消費電力が大きくなる。しかし、光源の発光体の大きさが小さくてすむために、従来のビューファインダのようにバックライトを用いる場合より消費電力は少なくなる。また、拡散板102を用いるため、画面の輝度分布が生じない。さらに、液晶パネルに入射する光が狭指向性のため表示コントラストが向上する。なお、TN液晶パネルとは、液晶分子のねじれ角が90度以上のスーパーツイストネマティック(STN)モードを用いた液晶パネルを含んでいるものとする。もちろん、アクティブマトリックス型液晶パネルに限定するものではなく、単純マトリックス型液晶パネルでもよい。さらには、液晶パネルとして強誘電液晶を用いたものでもよい。以上のように、本発明のビューファインダに用いる液晶パネルとしては高分子分散液晶パネルに限定するものではなく、他の液晶パネルでも良い。さらには、光を変調できる表示装置であれは何でもよい。たとえば、PLZTを用いた表示パネルでもよい。
【0058】(図8)は本発明のビューファインダをビデオカメラにとりつけた状態の説明図である。ビューファインダのボデー11は、(図9)に示した従来例と同様の取り付け金具によりビデオ本体にとりつけられている。16は高分子分散液晶表示パネルであり、表示画面の対角長は0.7インチである。84は主として(図7)に示す液晶パネルの駆動回路である。発光素子12としてミニパイロ電機社製の蛍光発光(ルナライト−07シリーズ)を用いている。発光管の直径は7mmであり、白色発光を行う。蛍光発光管には発光管電源供給回路83から電圧の供給を行う。発光管電源回路83は、蛍光発光管12へヒーター電圧5.0Vおよびアノード電圧23Vを供給する。両電圧は直流電圧である。発光管電源供給回路83は、アノード電圧をパルス変調する回路を有している。パルス周期は60ヘルツにしている。アノードに印加する電圧をパルス信号とすることにより、パルス幅に比例して放射光量を可変できる。パルス幅の割合はビデオ本体に取り付けられたボリウムを回転させることにより、0から1/1まで連続に変化させることができる。一実施例として、パルス幅が1/2のとき、発光管12の輝度は約800(ft−L)である。1/1、つまり、アノード電圧の連続印加状態では2倍の1600(ft−L)になる。発光管の輝度が800(ft−L)のとき光源部の消費電力は約0.4Wであった。一方、CCDセンサ81からは映像信号が出力され、液晶駆動回路84のビデオ増幅器71に印加され、液晶パネル16に画像が表示される。また、ビデオテープに記録された映像信号は再生回路85により再生され、ビデオ増幅器71に印加される。82はビデオカメラ本体に取り付けられたバッテリーであり、発光管電源供給回路83、液晶駆動回路84および再生回路85に電力を供給する。
【0059】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明のビューファインダは、発光素子の小さな発光体から広い立体角に放射される光を、集光レンズで平行に近く指向性の狭い光に変換し、液晶パネルで変調して画像を表示するので、消費電力が少なく、輝度むらも少ない。しかも、発光素子の駆動回路も従来のビューファインダのようにバックライトを用いるものに比較して単純な構成となるため、コンパクトで軽量のビューファインダを提供できる。液晶パネルとして高分子分散液晶パネルを用いれば、TN液晶パネルに比較して消費電力をさらに低減できる。
【0060】また、集光レンズと発光素子との距離を可変可能に構成しているため、ビューファインダを用いる時には、ビューファインダの体積および全長を短くすることができる。ビデオカメラはコンパクトさが望まれており、本発明のビューファインダを用いれば、低消費電力およびコンパクト化の両方を実現できる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013