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発明の名称 近視野光走査記録再生装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−192280
公開日 平成7年(1995)7月28日
出願番号 特願平5−336636
出願日 平成5年(1993)12月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝
発明者 清松 智 / 小島 光喜 / 河野 治彦
要約 目的
エヴァネッセント光を利用した高密度の記録・再生において、トラッキング制御の精度を高める。また、ディスク状の記録媒体を使用可能にする。

構成
半導体レーザ1から放射させたレーザ光をレンズ6で集束して光ファイバ7に、その開口8を通じて与える。光ファイバ7の先細の先端部に形成された走査ヘッド9は、レーザ光の波長とほぼ同等かそれよりも小さい直径の開口10を突端面に有し、記録面11は開口10に対し相対的に移動する。記録面11から走査ヘッド9を通じて取り出された反射光は光検出器13で検出される。走査ヘッド9に一体的に並設された走査制御ヘッド20は独自の光源たる半導体レーザ15、レンズ系および光電変換素子19を有し、走査ヘッド9を記録面のトラックに位置合わせするためのトラッキングエラー検知信号を発生する。
特許請求の範囲
【請求項1】 所定波長のレーザ光を放射する半導体レーザと、レーザ光を集束するレンズと、レンズで集束されたレーザ光を導入する開口を有するとともに、先細の先端部で走査ヘッドを形成し、かつ、レーザ光の波長とほぼ同等かそれよりも小さい直径の開口を走査ヘッドの突端面に有している光ファイバと、記録媒体の記録面から走査ヘッドの開口を通じて取り出された反射光を検出する光検出器と、走査ヘッドを移動させて走査ヘッドの開口を記録面のトラック上に位置合わせするアクチュエータと、走査ヘッドに一体的に並設された光源、レンズ系および光電変換素子を有し、記録面を光走査してアクチュエータの駆動に必要なトラッキングエラー検知信号を発生する走査制御ヘッドとを備えてなることを特徴とする近視野光走査記録再生装置。
【請求項2】 走査ヘッドが記録面に直角な方向の偏位を吸収する緩衝器に装着されている請求項1記載の近視野光走査記録再生装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エヴァネッセント光を利用して情報信号の記録または再生を行う近視野光走査記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ等の光源から放射させた情報信号光をレンズで集束して記録媒体に照射し、記録媒体の反射率や偏光特性などを部分的に変化させて情報信号を記録することが一般に行われている。波長の短い光を使用したり、レンズの開口数を増したりして分解能を高めると、情報信号の記録または再生の密度を高めることができるものの、それには限度がある。レンズを用いた光の集束では回折現象を伴うので、可視光または近赤外光を記録媒体の記録面に結像させて生成し得る結像スポットの直径は1μm前後が下限となる。
【0003】しかし、このような回折現象を生じる進行波であっても、その波長よりも小さい微小領域に局在する局在波(エヴァネッセント光)を利用すれば、さらに径小のスポットを得ることができる。
【0004】エヴァネッセント光は、波長よりも小さい微小領域に局在し、光エネルギを外部へ伝ぱんしないという特性を有している。しかし、通常の進行波がその波長よりも小さい開口を通じて外部へ伝ぱんしないのに対し、エヴァネッセント光は波長程度またはそれ以下であれば開口を通じて外部へ伝ぱんできる。
【0005】したがって、使用するレーザ光の波長とほぼ同等かそれよりも小さい開口を波長程度またはそれ以下の距離で記録面に近接させると、光エネルギーを記録面の極小領域に集中させ得て、信号ピットの書き込みまたは読み出しを行うことができる。つまり、高屈折率媒体(基台)にレーザ光を全反射可能に入射させ、低屈折率媒体(空気)たる基台表面上にエヴァネッセント光を生成させると、微小領域に記録されている信号ピットを検出することができる。また、微小の開口を通じて与えたエヴァネッセント光によって信号ピットを書き込むこともできる。
【0006】このような技術は、フォトン走査トンネル顕微鏡(フォトンSTM)の呼称で知られているが、その透過型のものを図5とともに説明すると以下のとおりである。
【0007】半導体レーザ1から放射された所定波長のレーザ光は、コリメータレンズ2を透過して並行光線となる。これを再生動作用の参照光としてプリズム状誘電体の基台3にその傾斜下面から入射させると、入射光は基台3の上面に達するが、上面での光入射角は基台3の屈折率で決まる全反射臨界角よりも大きくとってあるので全反射する。全反射した光はそのまま利用されず捨てられるが、基台3の上面から波長程度までの空気層にエヴァネッセント光が局在するようになる。
【0008】このエヴァネッセント光を取り込むためのプローブ4は光ファイバからなり、先細の先端部の突端面にコア径が数10nmの開口を有している。そして、この開口が基台3の上面から約10nm隔たる平面内を一次元または二次元で走査するので、エヴァネッセント光は前記開口を通じてプローブ4に取り込まれ、取り込まれた光は光検出器5で光電変換される。つまり、基台3の上面に凹凸または濃淡のかたちで記録されていた情報信号を読み出すことができる。なお、エヴァネッセント光は光ファイバ内で通常の進行波に変換されるので、プローブ4は通常の光路として光エネルギーを伝達する。
【0009】情報信号を記録する場合は、プローブ4側から光波を入射させる。プローブ4の先端部の開口付近に生成したエヴァネッセント光を基台3の上面の微小領域に集中させることによって、凹凸または濃淡のかたちで信号ピットを記録することができる。
【0010】勿論、基台3の上面の偏光特性を情報信号光によって部分的に変化させる光磁気的な記録も可能である。プローブ4を二次元的に走査させると、エヴァネッセント光の反射強度の分布をマップにすることができるので、表面形状を直接観察できる高分解能の顕微鏡としての利用法もある。また、光ファイバ自体にファブリ・ペロー共振特性をもたせ、記録媒体の表面形状に応じて変化する共振周波数のシフトを光位相同期技術によって検出する反射共振型フォトンSTM等も知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このようなフォトンSTMを用いて情報信号の再生を行う場合、記録媒体の目的の記録ライン上または記録ピット上にプローブの開口を追尾させるトラッキング制御が必要となるが、微細な記録ラインまたは記録ピットに対してプローブの開口を精度よく追尾させるのは容易でなかった。
【0012】したがって本発明の目的は、エヴァネッセント光を利用した高密度の記録および再生を高精度で追尾性よく行うことができ、しかも、ディスク状の記録媒体を使用することができる近視野光走査記録再生装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した目的を達成するために、所定波長のレーザ光を放射する半導体レーザと、レーザ光を集束するレンズと、レンズで集束されたレーザ光を導入する開口を有するとともに、先細の先端部で走査ヘッドを形成し、かつ、レーザ光の波長とほぼ同等かそれよりも小さい直径の開口を走査ヘッドの突端面に有している光ファイバと、記録媒体の記録面から走査ヘッドの開口を通じて取り出された反射光を検出する光検出器と、走査ヘッドを移動させて走査ヘッドの開口を記録面のトラック上に位置合わせするアクチュエータと、走査ヘッドに一体的に並設された光源、レンズ系および光電変換素子を有し、記録面を光走査してアクチュエータの駆動に必要なトラッキングエラー検知信号を発生する走査制御ヘッドとを備えてなることを特徴とする近視野光走査記録再生装置が提供される。
【0014】
【作用】本発明によると、集束レーザ光を導入する光ファイバが先細の先端部に走査ヘッドを有し、この走査ヘッドの突端面にレーザ光の波長とほぼ同等かそれよりも小さい直径の開口を有するので、情報信号をエヴァネッセント光によって高い分解能で記録・再生することができる。また、走査ヘッドに一体的に並設された走査制御ヘッドが走査ヘッドとともに移動し、走査ヘッドの走査に必要なトラッキングエラー検知信号を発生するので、走査ヘッドを追尾性よく常に所定の記録トラック上に位置させることができ、微細な記録トラックを高密度で配列することが可能となる。そのうえ、記録および再生のいずれにおいてもエヴァネッセント光は記録面側から与えられるので、記録媒体にディスク状のものを使用することができる。
【0015】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図1ないし図4を用いて説明する。
【0016】図1に示す構成において、半導体レーザ1から放射された情報信号光は、カップリングレンズ6で集束されて光ファイバ7に開口8を通じて入射する。光ファイバ7はその先端部に走査ヘッド9を有し、走査ヘッド9における光ファイバ部分は先細に絞り込まれている。そして、突端面での開口10の直径(コア径)は数10nmに設定されている。また、開口10は記録媒体の記録面11に約10nmの微小空隙を介して向き合っている。
【0017】使用するレーザ光の波長は700nm前後であるので、これに比較した開口10の直径は非常に小さい。このため、通常観察される進行波は開口10を通過し得ないが、開口10の近傍に局在するエヴァネッセント光だけが開口10を通じて記録面11に達し、その光エネルギーを記録面11に伝達して情報信号を記録することができる。
【0018】情報信号を再生する場合は、集束レーザ光が光ファイバ7に開口8を通じて与えられる。走査ヘッド9の開口10を通じて記録面11を照射したエヴァネッセント光は、記録面11で回折または吸収の作用を受けて開口10に戻り、光ファイバ7中で進行波に変換される。そして、光ファイバ7の途中に設けられたスプリッタ12を経て光検出器13に導かれる。光検出器13で光電変換された電気信号は、モニタ・出力器14またはその他の信号処理機器に入力される。
【0019】走査ヘッド9には、半導体レーザ15、第1・第2の反射面16、17、対物レンズ18および光電変換素子19からなる走査制御ヘッド20が一体的に並設されている。走査制御ヘッド20はコンパクトに構成されており、走査ヘッド9とともに移動して走査に必要なトラッキングエラー検知信号等を発生する。
【0020】半導体レーザ15から放射された光は、第1の反射面(双曲面)16で反射したのち第2の反射面(放物面)17で並行光線に変換される。そして、マイクロフレネルレンズからなる対物レンズ18で集束されて記録面11に結像する。
【0021】この結像で生じた結像スポットは、トラッキング用プリグループ(図示せず)によって後述するような±1次回折光を発生する。正反射の0次回折光および±1次回折光は、対物レンズ18および第2の反射面17を経て第1の反射面16に回帰する。第1の反射面16の全域または一部分には入射光に対して偏向作用を与えるグレーティングまたはホログラムが形成されているので、戻り光の一部が光電変換素子19に入射する。
【0022】光電変換素子19は図2に示すように、4区分されたセンサエリアS1、S2、S3、S4を有し、各センサエリアを形成するフォトダイオードの出力が各別にとり出せるようになっている。そして、各出力を演算して前記結像スポットのパターンを分析し、走査ヘッド9のフォーカスおよびトラッキングの各制御に必要なエラー検知信号を得る。4つのセンサエリアS1、S2、S3、S4の各出力をP1、P2、P3、P4とすると、フォーカスエラー検知信号FEは、両サイドのセンサエリアS1、S4の各出力P1、P4の和(P1+P4)と、残余のセンサエリアS2、S3の各出力P2、P3の和(P2+P3)との差をとる。すなわち、結像スポットの大きさをセンサ上で検出してデフォーカスの大小を検出するビームサイズ法の適用でフォーカスエラー検知信号FEを得る。
【0023】トラッキングエラー検知信号TEについては、左半分の2センサエリアS1、S2の各出力の和(P1+P2)と右半分の2センサエリアS3、S4の各出力の和(P3+P4)との差をとる。すなわち、記録面11のプリグループで発生した±1次回折光と0次回折光との干渉強度のバランスを比較するプッシュプル法の適用でトラッキングエラー検知信号TEを得る。
【0024】このような光電的処理で得られた信号を用いてアクチュエータ21を駆動制御すると、走査ヘッド9および走査制御ヘッド20をともに記録面11のプリグループに沿った水平方向(トラック方向)および垂直方向(フォーカス方向)にそれぞれ安定に移動させることができる。
【0025】信号ピットは記録面11に直径約50nmのスポットで記録されるが、その精度を高めるために緩衝器23を設けている。この緩衝器23は走査ヘッド9を走査制御ヘッド20とともに駆動させるときに生じるフォーカス方向への不所望な動き(上下振動)を吸収する役割を果たす。
【0026】つぎに、トラッキング駆動および緩衝器23の動作について図3を参照しつつ説明する。走査制御ヘッド20の光源たる半導体レーザ15から放射された光はレンズ系で集束作用を受けて記録面11に達し、記録面11で反射または回折して+1次光A、−1次光Bおよび0次光Cとなる。そして、走査制御ヘッド20に戻って前述のような光電的処理を受け、フォーカスエラー検知信号FEおよびトラッキングエラー検知信号TEを発生する。
【0027】走査ヘッド9はエアースライダ22に固定されており、記録面11が高速で移動することによってわずかに浮上し、その高さを一定に保つ。また、走査ヘッド9とこれに連なる本体部分との間に、不本意な揺れを吸収させるための緩衝器23を設けている。すなわち、前記本体部分の垂直方向への揺らぎのダイナミックレンジは走査ヘッド9のそれと大きく異なるので、その差による歪みを緩衝器23で吸収させている。
【0028】緩衝器23は図示したようなコイル状のばねや、ハードディスク等に用いられている板ばねなどで構成できるが、垂直方向にのみクッション作用を与えるものでなければならず、トラック方向に揺れを生じさせないことが重要である。このように構成すると、前記本体部分において垂直方向の揺れが生じても、走査ヘッド9の開口10と記録面11との間隔を常に所定値に安定に保持させることができる。
【0029】複数の信号ピット24は記録面11の一つのランド部分(トラック上)に並ぶので、トラッキングエラー検知信号(TE信号)と走査ヘッド9の偏位量とを図4に示す特性曲線に沿うように設定しておくと、走査ヘッド9はTE信号によってトラックに直角な方向に軌道修正を受けつつ目的とするトラック上の部位(レベル)を追尾性よく走査する。
【0030】このようにトラッキングエラー検知信号によるオフセット作用で、走査ヘッド9をトラックに直角な方向に微小量偏位させることができるので、微小の開口10をもつ走査ヘッド9によって従来の光学系では得ることのできなかった高密度の記録・再生動作を達成することが可能となる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によると、微小の開口をもつ走査ヘッドを用いてエヴアネッセント光を利用した高分解能の記録・再生動作を得るのであるが、通常の光学系からなる走査制御ヘッドを走査ヘッドに一体的に並設して発生させたトラッキングエラー検知信号でアクチュエータを駆動させるので、走査ヘッドを所定のトラック上に精度よく位置させることが可能となる。また、記録媒体にディスク状のものを使用することが可能となる。




 

 


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