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発明の名称 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−121835
公開日 平成7年(1995)5月12日
出願番号 特願平5−263401
出願日 平成5年(1993)10月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 堀 徹 / 富岡 辰行
要約 目的
磁気記録再生装置に使用される磁気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッドにおいて、MR素子が抵抗の大きい細くて薄い形状を取った場合に特性が劣化してしまうことを防止し、再生感度の高い薄膜磁気ヘッドを安定して提供することを目的とする。

構成
磁気抵抗効果素子製膜後の素子膜の表面に保護膜を設け、MR素子にレジストを塗布する際の大気や、ミリングを行う際のプラズマやレジストをリムーブする際の酸等からなるリムーバー等に、直接晒されることを防ぐことにより、MR素子が抵抗の大きい(従って感度の高い)細くて薄い形状を特性の劣化を伴わずに実現させることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】 磁気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッドに於て、前記磁気抵抗効果素子製膜後の素子膜の表面に保護膜を設けたことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
【請求項2】 保護膜がCrであることを特徴とする、請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
【請求項3】 保護膜がNiであることを特徴とする、請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
【請求項4】 保護膜が磁気抵抗効果素子の窒化物であることを特徴とする、請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
【請求項5】 保護膜の膜厚が3〜10nmであることを特徴とする、請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
【請求項6】 磁気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッドに於て、磁気抵抗効果素子の形成直後、前記磁気抵抗効果素子を大気に晒さずに保護膜を形成することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生装置に使用される薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録装置の小型化や、信号の高品質化あるいはデジタル化等の進行に伴い、狭トラック化、マルチトラック化された薄膜磁気ヘッドに対する要求が大きくなっている。この薄膜磁気ヘッドとしてはバルクヘッドと同様にコイルを用いたインダクティブ型ヘッドと、磁気抵抗効果(以下MR効果と呼ぶ)を利用した再生用のMRヘッドが知られている。
【0003】コイルを用いたインダクティブ型ヘッドは、その出力がテープ/ヘッドの相対速度に比例するため、相対速度が小さい場合出力も小さくなり、良好な再生ができない。これに対してMR効果を利用したMRヘッドは、磁気抵抗効果素子(以下MR素子と呼ぶ)に流入する磁束に応じてその抵抗値が変化し、これにより電磁変換を行うため、テープ/ヘッドの相対速度に無関係に高出力が得られるという利点がある。その一方で感度を上げるためにMR素子は、抵抗の大きい細くて薄い形状が必要となる。
【0004】図2に従来の再生用MR薄膜磁気ヘッドの製膜プロセスを示す。磁性基板21上に絶縁層22およびバイアス導体23を形成する(図2−A)。レジストを形成し所定のマスクで露光しミリング等の方法で所定の形状にパターニングする(図2−B)。絶縁層24およびMR膜25を形成する(図2−C)。MR膜をバイアス導体と同様の方法で所定の形状にパターニングする(図2−D)。以下同様にして絶縁層26、再生ギャップ29、上部ヨーク27、保護層28を形成する(図2−E)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の構成では、パーマロイ等のMR素子は化学的に不安定な物質である上に、感度を上げるために薄い構造が必要であるために、酸化等の化学変化を受けて特性が劣化し易いという課題を有している。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜磁気ヘッドは、上記課題を解決するために、MR素子の表面に保護膜を設けるという構成を備えたものである。
【0007】
【作用】この構成により、本発明の薄膜磁気ヘッドはMR素子にレジストを塗布する際の大気や、ミリングを行う際のプラズマやレジストをリムーブする際の酸等からなるリムーバー等に、直接晒されることが防げ、従って感度を上げるためにMR素子が抵抗の大きい細くて薄い形状を特性の劣化を伴わずに実現させることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例に関して、図1を使用して説明する。
【0009】磁性基板11上に絶縁層12およびバイアス導体13を形成する(図1−A)。レジストを形成し所定のマスクで露光しミリング等の方法で所定の形状にパターニングする(図1−B)。絶縁層14を製膜後、MR膜15および保護膜10を同一チャンバでターゲットを交換することにより連続して形成する(図1−C)。MR膜15および保護膜10をバイアス導体と同様の方法で所定の形状にパターニングする(図1−D)。以下同様にして絶縁層16、再生ギャップ19、上部ヨーク17、保護層18を形成する(図1−E)。
【0010】上記の製造方法で製造された薄膜磁気ヘッドのうち、保護膜10が5nm厚のCr,Ni,Fe16Ni6519からなるものについて、MR膜15表面の酸化層の厚さをオージェ電子線分光分析(AES)法を用いて測定した。その結果を(表1)に示す。
【0011】
【表1】

【0012】なおAESは薄膜工程完了後すなわち保護層18形成後、MR膜の近くまでラッピングして行った。また参考のために(表1)には、従来の保護膜を形成していない薄膜でのMR膜の酸化層の厚さも掲載した。
【0013】(表1)から明らかなように、保護層を設けたMR膜の方が従来の保護層なしのMR膜よりも、表面の酸化が著しく減少していることが分かる。
【0014】また本実施例の製造方法で製造された薄膜磁気ヘッドのうち、保護膜10がCrからなり、層厚が3,5,10,20nmのものについて、ヘッド化しその出力と歪とを測定した。出力については、バイアスに9.6kHz、2dBmの入力を加え、MR素子に10mAのセンス電流を流した場合の、9.6kHzのピークをスペクトルアナライザで計測した。歪については9.6kHzの入力信号の2次から20次までの歪の合計をスペクトルアナライザで計測した。その結果を(表2)に示す。
【0015】
【表2】

【0016】(表2)より、保護層の膜厚が3〜10nmの範囲では、保護層の存在にも関わらず、BBPがMR素子の歪を安定させる作用が十分に働き、ヘッド特性が劣化しない。
【0017】また本実施例の製造方法で製造された、保護膜10がCrで厚さが5nmの薄膜磁気ヘッドのうち、MR素子層15の厚さが50,40,30nmのものについてヘッド化しその出力と歪とを測定した。比較のために同じMR素子厚で保護膜を設けないヘッドについてもヘッド化しその出力と歪とを測定した。
【0018】出力については、バイアスに9.6kHz、2dBmの入力を加え、MR素子に10mAのセンス電流を流した場合の、9.6kHzのピークをスペクトルアナライザで計測した。歪については9.6kHzの入力信号の2次から20次までの歪の合計をスペクトルアナライザで計測した。その結果を(表3)に示す。
【0019】
【表3】

【0020】(表3)より、5nmのCr保護膜を設けたMR素子においては、MR素子層の膜厚が30nmの範囲まで膜厚に反比例して出力が上昇するのに対して、Cr保護膜を設けないMR素子においては、MR素子層の膜厚が40nm以下になると出力も劣化してしまう。
【0021】従って5nmのCr保護膜を設けることにより、感度を上げるためにMR素子が抵抗の大きい薄い形状を特性の劣化を伴わずに実現させることができることが分かる。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から、本発明の薄膜磁気ヘッドはMR素子の形成後、大気に晒さずに保護膜を形成することにより、MR素子が抵抗の大きい細くて薄い形状を特性の劣化を伴わずに実現させることができ、従って再生感度の高い薄膜磁気ヘッドを安定して提供することができる。




 

 


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