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発明の名称 テープカセット装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−114784
公開日 平成7年(1995)5月2日
出願番号 特願平5−260751
出願日 平成5年(1993)10月19日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 村田 明夫
要約 目的
トラック直線性に左右されることなくVTR間の互換を確保することが可能で、より小さいテープヘッド性能のマージンで高密度記録再生が可能なテープカセット装置を提供する。

構成
少なくとも磁気ヘッドを搭載した回転可能なシリンダーと静止固定された下シリンダーとからなるシリンダーユニット90と、磁気テープ30と、磁気テープ30のシリンダーユニット90に対する相対的な位置規制を行う傾斜ポスト70,80とを有し、記録トラックに関して完全な自己記録再生を行う構成である。
特許請求の範囲
【請求項1】少なくとも磁気ヘッドを搭載した回転可能な回転シリンダーと静止固定された固定シリンダーとからなるシリンダーユニットと、前記磁気ヘッドによって信号の記録または再生を行なうための磁気テープと、前記磁気テープの前記シリンダーユニットに対する相対的な位置規制を行うポストとを少なくとも有するテープカセット装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生装置に用いられる磁気テープを有するテープカセット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープを用いた磁気記録再生装置には、良く知られているビデオテープレコーダー(以下VTRと呼ぶ)がある。近年、VTRは高密度記録に向けて短波長化と狭トラック化がさらに進みつつある。高密度記録においてもVTRは機器間の互換性を保つ必要があり、そのためには、テープ上に記録されたトラックの形状およびピッチが機器間で出来るだけ等しくなくてはならない。通常、機器間差をなくすことを目的としてトラック形状は直線を理想としており、トラック直線性として評価される。
【0003】トラック直線性とは、図3に示すように磁気テープ30上における1本の記録トラック31の曲がりを言い、理想的な直線32からのずれ量で定量的に表現される。このトラック直線性は、テープとヘッドの相対的な位置関係で決まるものである。図4にVTRの一般的なテープ走行位置決め方法の概念図を示す。
【0004】図4において、3と4は、それぞれ供給側リールと巻き取り側のリールであって、テープカセット内部にある。このリール3、4以外の部品はVTR機器側に固定されている。磁気テープ30はカセットテープ内の供給側リール3からVTR機器側に引き出されており、矢印A方向にキャプスタン10で引っ張られてカセットテープ内の巻き取りリール4側に送られる。VTR側には少なくとも垂直ガイド5、6と傾斜ポスト7、8とシリンダーユニット9がある。
【0005】走行中の磁気テープ30は、シリンダーユニット9の両側にある垂直ガイド5と6のそれぞれの上フランジ51と61による高さ規制によってテープ上端方向への逃げを防止され、前記傾斜ポストの角度によってテープ下端側のテンションを高められた状態でシリンダユニット9に導かれ、下シリンダー50のリード部20に沿うように調整されている。つまり、フランジによるテープ上端規制とリードによるテープ下端規制をテープエッジにダメージを与えない程度のテンションとのバランスで実現しようとするものである。最終的にはテープ上を上シリンダー40に搭載された複数の磁気ヘッドが回転しながら順次図中C方向に走査して記録トラックを形成する。
【0006】なお、トラックピッチTpは、磁気テープ30の走行速度に比べて上シリンダー40の回転速度が十分に高いため、上シリンダー40に搭載された複数の磁気ヘッドの相対的な位置精度(ヘッド相対高さ)でほぼ決まる。
【0007】上述より明らかなように、この記録トラックの直線性に影響を与える要因には次のようなものがある。すなわち、シリンダーユニット9の上シリンダ40の下シリンダー50に対する軸垂直度、下シリンダーのリード加工精度、上シリンダーの径誤差、テープの幅誤差やウェービング(テンションレス状態でのテープ幅方向の反り)、走行調整誤差などである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】例えば記録密度を1ビット/1平方μm(波長0.4μm、トラックピッチ5μm)を想定すると、トラック直線性は5μm以下が必要となる。従来のVTRでは一般にこのトラック直線性は約7〜8μmと大きく、互換性を条件にすると上記密度は達成できない。
【0009】そこで、このトラック直線性に大きく影響している前記シリンダー加工組立精度の改善(軸垂直度とリード加工精度と径誤差を改善)が重要だとする報告(テレビジョン学会技術報告Vol.16、No.28、pp43〜48、1992)があるが、加工組立の誤差やそのばらつきを皆無にすることは実際上不可能である。
【0010】また、より誤差の少ない走行調整方法としてマスターテープの再生エンベロープを最大にするだけでなく、トラック直線性が最良となる最適テンション分布と最適フランジ高さの調整が重要だとする報告(テレビジョン学会技術報告Vol.16,No.50、pp1〜6、VIR92−48、1992)があるが、調整に用いられるマスターテープと実際に使用される他のテープとの幅誤差、ウェービング量の相違、テープ厚みや磁性層の違いによるスティフネス差などの影響をすべて許容できる最適値に調整することは非常に困難である。
【0011】上述したように、異なるテープが異なるVTRで記録再生が行われる構成において、テープ側およびVTR側のそれぞれにトラック直線性に影響を与える要因がある以上、従来のVTRでは完全に直線な記録トラックは得られない。そのため、トラック直線性の不一致によって生じる再生出力の低下を見越したヘッドテープ性能のマージン設計が行われており、十分にその性能を生かした高密度記録が達成されないという問題が生じていた。
【0012】本発明はかかる点に鑑み、トラック直線性に左右されることなくVTR間の互換を確保することが可能で、より小さいテープヘッド性能のマージンで高密度記録再生が可能なテープカセット装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のテープカセット装置は、少なくとも磁気ヘッドを搭載した回転可能なシリンダーと静止固定された下シリンダーとからなるシリンダーユニットと、磁気テープの前記シリンダーユニットに対する相対的な位置規制を行うポストとを少なくとも有する構成である。
【0014】
【作用】本発明は前記したように、トラック直線性に大きく影響を与える磁気テープとシリンダーユニットとテープ走行調整部とが一体化されているので、記録トラックの直線性はテープカセット装置単位で一義的に決まっている。つまり、1つのテープカセット装置を異なるVTRで記録再生しても、記録トラック形状はほぼ完全に再現されるので、VTRの互換は保たれる。これはトラック形状が直線であってもなくても成立する事であり、記録トラックを直線にするための調整が必要ないことを意味している。
【0015】従って、本発明によればVTR間の記録トラック不一致によるマージンが必要なく、さらにヘッドタッチに最適な調整が可能となるので、従来以上にテープヘッドの性能を十分に生かしたより高密度の記録再生が行える。また、トラックピッチに関しては、記録再生ヘッドが同一のため、従来のVTR機器間のヘッド相対高さ誤差によるトラックピッチ誤差(オフトラック再生)は起こらない。
【0016】
【実施例】本発明の第1の実施例を、図1を用いて以下に説明する。図1は、本発明の第1の実施例のテープカセット装置が磁気記録再生装置にセットされて記録再生を行っている状態を上からみた図である。
【0017】図1において、120は磁気記録再生装置、121はテープカセット制御部、110はテープカセット装置で、矢印J方向で磁気記録再生装置120に挿入排出する。3は供給リール、4は巻き取りリールでそれぞれ矢印HとI方向に回転する。30は磁気テープ、130は走行中のテープテンションを一定に保つテンションレギュレーター、122は全幅消去ヘッド、50と60は垂直ガイド、70と80は傾斜ポスト、123はコントロール信号記録再生用ヘッド、140はピンチローラー、90は磁気ヘッド(図示せず)を搭載した回転可能な上シリンダーとリード部を有する固定された下シリンダーとからなるシリンダーユニットで、その上シリンダーの回転方向は矢印Gである。300はテープカセット装置110とテープカセット制御部121を接続する接続部である。
【0018】テープカセット装置110では、あらかじめ垂直ガイド50と60のフランジによる高さ規制と傾斜ポストの角度によるテープテンション分布調整がなされて良好なヘッドタッチが実現されている。ただし、垂直ガイド50と傾斜ポスト70および垂直ガイド60と傾斜ポスト80は、それぞれ一体化された2つの部品として、図中矢印F方向で可動となっている。
【0019】磁気テープ30はテープカセット装置110内に納められており、磁気記録再生装置120へ引き出されることなく記録再生が行われる。テープカセット装置110が磁気記録再生装置120にセットされていないときは、前記一体化された垂直ガイドと傾斜ポストはシリンダーユニット90へのテープ巻き付けを解放する方向に移動しており、テープカセット装置110を磁気記録再生装置120にセットしてはじめて磁気テープ30はシリンダーユニット90に巻き付けられる。ただし、固定ヘッド122と123は常に磁気テープ30に接触している。テープ送りはピンチローラー140で行うが、この時の供給リールと巻き取りリールの動作は、従来VTRと同様にテープカセット装置裏面側でリール中心にピンがはめ込まれて、磁気記録再生装置側で制御される。
【0020】シリンダー回転用モーター電源やピンチローラー用電源などの駆動用電源と、シリンダーからのPG/FG信号、ヘッド切換スイッチ信号、コントロール信号、記録再生信号、消去信号など、実際の記録再生に必要な信号(制御系含む)は、すべてテープカセット制御部121から接続部300を介してテープカセット装置110に伝えられ、テープカセット内の記録再生動作が制御される。
【0021】上記したように本実施例では、シリンダーと磁気テープとトラック直線性に影響する調整系とが一体化されているので、記録再生を異なる磁気記録再生装置で行っても記録トラック形状は変わらず一定で、高度な記録再生装置間の互換性が保たれる。なお、ヘッドタッチは最適な調整が行われるのでヘッドテープの性能を十分に生かして高い記録密度の記録再生が可能である。
【0022】また、本実施例では、磁気テープをカセットから引き出す必要がないので、磁気記録再生側のテープローディング機構は不要となり、磁気記録再生装置の機構系が大幅に簡素化される。さらに本実施例では、密閉構造をとることが可能なので、従来の空気だけではなく充填ガス種を選べるという利点を有している。充填ガスの選択は、ヘッドテープ間の耐摩耗性や耐腐食性の向上、或いはシリンダー回転に伴うエアーフィルム量の低減によるヘッドタッチ改善に有効である。
【0023】本発明の第2の実施例を、図2で以下に説明する。図2は、本発明の第2の実施例のテープカセット装置が磁気記録再生装置にセットされて記録再生を行っている状態を上から見た概念図である。
【0024】図2において、100は磁気記録再生装置、101はテープカセット制御部、102は全幅消去ヘッド、103はコントロール信号記録再生ヘッド、104はピンチローラー、105はテンションレギュレーター、201は接続線束、1はテープカセット装置、30は磁気テープ(本実施例では厚さ12μmのMPテープ)、3は供給リール、4は巻き取りリール、5と6はフランジを有する垂直ガイド、7と8は傾斜ポスト、9は磁気ヘッドを搭載した回転可能な上シリンダーと下シリンダーとからなるシリンダーユニット、200はテープカセット装置1と磁気記録再生装置100とを接続するための接続部である。
【0025】テープカセット装置1では、あらかじめ垂直ガイド5、6のフランジによる高さ規制調整と傾斜ポスト7、8によるテンション分布調整が、最適なヘッドタッチが得られるように調整されており、その調整状態、すなわちガイドやポストの位置およびフランジは高さなどは固定されている。
【0026】磁気テープ30は、図1中の破線10、11のようにテープカセット装置1内に納められているので、テープカセット装置1が磁気記録再生装置100へ挿入されると、磁気テープ30は磁気記録再生装置側にある可動ポスト(図示せず)によって磁気記録再生装置側に引き出される。このテープ引き出しと同時に、テンションレギュレーター105とピンチローラー104とが磁気テープ30に接触して、さらに全幅消去ヘッド102とコントロール信号用ヘッド104とが磁気テープ30に接触する。
【0027】テープ送りはピンチローラー104で制御するが、テープカセット装置の巻き取りリールと供給リールは従来のVTRと同様に磁気記録再生装置側の駆動ピンが前記リール中央裏側にはめ込まれてリール動作が制御される。すなわち本実施例では、ダイナミックなテープテンション調整(テープ全幅の平均的なテンション調整)とテープ送り制御は磁気記録再生装置側で行っている。
【0028】また、上シリンダーを回転させる為のモーター用電源や回転数制御に必要なPG・FG信号や、ヘッド切換スイッチ信号や記録再生信号など、シリンダー制御と記録再生に関する信号は接続部200で接続線束201を介してテープカセット制御部と接続されており、テープカセット装置内の動作はすべてこのテープカセット制御部からの制御によって行われる。
【0029】本実施例は、第1の実施例と同様に、トラック直線性に左右されることなく磁気記録再生装置間の互換を確保することが可能で、より小さいテープヘッド性能のマージンで高密度記録再生が可能である。
【0030】さらに本実施例では、上記したようにテープカセット装置に固定ヘッド類やテンションレギュレーター、ピンチローラーといった部品がないため、部品点数の比較的少ない構成で実現でき、製造が容易である。
【0031】なお、第1の実施例および第2の実施例における装置構成としては、シリンダーと磁気テープとトラック直線性に影響する調整系を含んでいることが重要なのであって、シリンダー数やヘッド数やポスト数やそれらの形状、大きさといったものを改良しても本発明から容易に類推できるものであり、本発明の範囲を越えるものではない。
【0032】また、第1および第2の実施例では、上シリンダー回転型のシリンダーユニットを用いたが、例えば、中シリンダー回転型或いはそれの改良型であっても本発明の効果は同様に得られることは言うまでもない。また本発明は、磁気ヘッドの種類を限定するものではなく、例えば圧電素子などを用いた可動ヘッドであっても良い。
【0033】
【発明の効果】これまで述べてきたように、本発明は、シリンダーと磁気テープとトラック直線性に影響する調整系が一体化されているので、記録再生を異なる磁気記録再生装置で行っても記録トラック形状は変わらず一定で、高度な記録再生装置間の互換性が保たれる。なお、ヘッドタッチは最適な調整が行われるのでヘッドテープの性能を十分に生かして高い記録密度の記録再生が可能である。
【0034】また、磁気テープがカセットから引き出す必要がないので、磁気記録再生側のテープローディング機構は不要となり、磁気記録再生装置の機構系が大幅に簡素化される。さらに、密閉構造をとることが可能となるので、従来の空気だけではなく充填ガス種を選べるという利点を有し、充填ガスの選択によって、ヘッドテープ間の耐摩耗性や耐腐食性の向上、或いはシリンダー回転に伴うエアーフィルム量の低減によるヘッドタッチ改善に有効である。




 

 


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