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発明の名称 トラッキング誤差検出回路
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−114759
公開日 平成7年(1995)5月2日
出願番号 特願平6−184423
出願日 平成6年(1994)8月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 井阪 治夫 / 丸岡 智彦 / 市川 啓 / 本庄 謙一 / 後藤 誠
要約 目的
簡単な構成でヘッドの再生レベルに、トラッキング誤差検出ゲインが依存せず、IC化の容易なトラッキング誤差検出回路を提供することを目的とする。

構成
再生ヘッド1から得られる再生信号を、BPF13にて情報信号等を除去してパイロット信号成分のみを抽出し、この信号を比較器12にて所定のレベルと比較し、H、Lの信号を出力する。この比較器12の出力より、周波数f1なる中心周波数を有するBPF3aと振幅検出回路4aにてf1なるパイロット信号成分を、また周波数f2なる中心周波数を有するBPF3bと振幅検出回路4bにてf2なるパイロット信号成分を検出し、これらの差分信号を得ることにより、現在トレースしているトラックがどちらの方向へどの程度ずれているかを精度よく検出する。
特許請求の範囲
【請求項1】磁気テープの長手方向に対して斜めに形成され、情報信号と共に選択的にパイロット信号が多重記録されたトラックからヘッドを順次回転走査して再生する磁気再生装置において、前記ヘッドからの再生信号を所定のレベルと比較し、H、Lの2値信号を出力する比較器と、前記比較器の出力より前記パイロット信号のレベルを検出するレベル検出回路とを具備したことを特徴とするトラッキング誤差検出回路。
【請求項2】磁気テープの長手方向に対して斜めに形成され、情報信号と共に選択的にパイロット信号が多重記録されたトラックからヘッドを順次回転走査して再生する磁気再生装置において、前記ヘッドからの再生信号を所定のレベルと比較し、H、Lの2値信号を出力する比較器と、クロックを発生するクロック発生回路と、前記比較器の出力を前記クロックで離散化するサンプリング回路と、前記サンプリング回路の出力より前記パイロット信号のレベルを検出するレベル検出回路とを具備したことを特徴とするトラッキング誤差検出回路。
【請求項3】クロック発生回路のクロックの周波数はパイロット周波数の整数倍に選ぶことを特徴とする請求項2記載のトラッキング誤差検出回路。
【請求項4】磁気テープの長手方向に対して斜めに形成され、情報信号と共に選択的にパイロット信号が多重記録されたトラックからヘッドを順次回転走査して再生する磁気再生装置において、前記ヘッドからの再生信号を所定のレベルと比較し、H、Lの2値信号を出力する比較器と、第1のクロックを発生する第1のクロック発生回路と、前記比較器の出力を入力し前記第1のクロックで離散化する第1のサンプリング回路と、前記第1のサンプリング回路の出力を入力する低域通過フィルタと、前記第1のクロックを分周し第2のクロックを発生する分周回路と、前記低域通過フィルタの出力を前記第2のクロックで再サンプリングする第2のサンプリング回路と、前記第2のサンプリング回路の出力よりパイロット信号のレベルを検出するレベル検出回路とを具備したことを特徴とするトラッキング誤差検出回路。
【請求項5】第2のクロックの周波数はパイロット周波数の整数倍に選ぶことを特徴とする請求項4記載のトラッキング誤差検出回路。
【請求項6】磁気テープの長手方向に対して斜めに形成され、情報信号と共に、選択的にパイロット信号が多重記録されたトラックから、ヘッドを順次回転走査して再生する磁気再生装置において、前記ヘッドからの再生信号を、所定のレベルと比較し、H、Lの2値信号を出力する比較器と、第1のクロックを発生する第1のクロック発生回路と、前記比較器の出力を入力し、前記第1のクロックで離散化する第1のサンプリング回路と、前記第1のクロックで前記サンプリング回路の出力のHの期間だけカウントアップまたはカウントダウンするカウンタと、前記第1のクロックを分周し第2のクロックを発生する分周回路と、前記カウンタの出力を前記第2のクロックに基づいてラッチし、前回のラッチ出力との差分をとる差分回路と、前記差分回路の出力よりパイロット信号のレベルを検出するレベル検出回路とを具備したことを特徴とするトラッキング誤差検出回路。
【請求項7】第2のクロックの周波数はパイロット周波数の整数倍に選ぶことを特徴とする請求項6記載のトラッキング誤差検出回路。
【請求項8】レベル検出回路は、第1のクロックから互いに90度位相が異なる信号を発生する第1及び第2の参照信号発生回路と、差分回路の出力と前記第1及び第2の参照信号発生回路の出力をそれぞれ乗算する第1、第2の乗算回路と、前記第1及び第2の乗算回路の出力のうち、低域成分のみをそれぞれ取り出す第1、第2の低域通過フィルタと、前記第1、及び第2の低域通過フィルタの出力をそれぞれ2乗する第1、第2の2乗演算回路と、前記第1、及び第2の2乗演算回路の出力同士を加算する加算回路と、前記加算回路の出力を1/2乗するルート演算回路より構成されることを特徴とする請求項6記載のトラッキング誤差検出回路。
【請求項9】磁気テープの長手方向に対して斜めに形成され、情報信号と共に選択的にパイロット信号が多重記録されたトラックからヘッドを順次回転走査して再生する磁気再生装置において、前記ヘッドからの再生信号を所定のレベルと比較し、再生信号の内のパイロットレベルに応じてパルス幅の変化するH、Lの2値信号を出力する比較器と、前記比較器の出力より前記パイロットのレベルを検出するレベル検出回路とを具備したことを特徴とするトラッキング誤差検出回路。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパイロット信号を用いた磁気記録再生装置のトラッキング誤差検出回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘリカルスキャン型磁気記録再生装置のトラッキング制御方式のひとつとして、パイロット信号と情報信号とを多重して記録し、再生時、再生されたこのパイロット信号を用いて磁気テープの走行制御を、あるいはヘッドをトラック幅方向に振ることによって、ヘッドとトラックとの相対位置関係を正常に保つ方式が知られている。以下に図面を参照しながら、上記したトラッキング制御方式に用いられる従来のトラッキング誤差検出回路の一例について説明する。
【0003】図12は8mmフォーマットのVTR等で用いられている従来のトラッキング制御方式の原理図を示すものである。図12において、116は磁気テープ、104は読みとりヘッド、101は読み取りヘッド104がトレースしている主トラック、102は左隣接トラック、103は右隣接トラック、105は乗算回路、106は参照信号発生回路、107は第1の帯域通過フィルタ、108は第1の振幅検波回路、109は第2の帯域通過フィルタ、110は第2の振幅検波回路、111は差分回路、115はスイッチ、112はキャプスタン制御回路、113はキャプスタンモータである。
【0004】以上のように構成されたトラッキング制御方式について、以下その動作について説明する。
【0005】図12において、磁気テープ116上に記録されたトラックには映像信号などの情報信号の他に、異なる周波数を有したf1〜f4の4種類のトラッキング用のパイロット信号が1トラック毎に順次繰り返して多重記録されている。ここでパイロット信号の各トラック間の周波数差は水平同期信号周波数をfhとした時、それぞれfhと3fhとなるように選ばれている。具体的にはf1=6.5fh、f2=7.5fh、f3=10.5fh、f4=9.5fhである。
【0006】今、読みとりヘッド104が目的とする主トラック101上を走査している時、トラック幅より大なる読みとりヘッド104からの再生信号には両隣のトラックからのパイロット信号f1=6.5fh、f3=10.5fhが漏れ混んでいる。従って、再生信号に主トラックのパイロットf2と同じ周波数の参照信号7.5fhを乗算回路105で乗算すると、両隣のトラックからのパイロット成分はそれぞれfh、3fhの周波数のビート成分に変わるので、それぞれの振幅レベルを検出し比較する事により、読み取りヘッド104に左右どちらの隣接トラックからの漏れパイロット成分が多く漏れ混んでいるか、すなわち、読み取りヘッド104が左右どちらにずれているかを検出することができる。
【0007】実際には、再生信号に参照信号発生回路106からの参照信号を、乗算回路105で乗算する。乗算回路の出力からfhに周波数中心を持つ第1の帯域通過フィルタ107、その出力レベルを検出する第1の振幅検波回路108によってfh成分を、また3fhに周波数中心を持つ第2の帯域通過フィルタ109、第2の振幅検波回路110によって3fh成分を検出し、差分回路111によってそのレベル差を検出すればよい。従って、差分回路111の出力はヘッドと主トラックとの相対位置関係、すなわちトラッキング誤差信号となる。117はトラッキング誤差検出回路である。
【0008】このようにして得られたトラッキング誤差信号は1走査毎に極性が異なるので、ヘッド切り替え信号に従い、スイッチ115により極性を揃えて、キャプスタン制御回路112に加えられる。キャプスタン制御回路はキャプスタンモータ113を駆動し、テープの速度を制御することにより、読み取りヘッドと目的とするトラックとの相対位置関係を正しく保つ。114はテープを巻取るリールである(例えば、特開昭54−3507号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のような構成では、パイロット信号の再生レベルはトラッキング誤差以外にも、ヘッドの等価リアクタンス、ロータリートランスの伝達特性、ヘッドアンプのゲイン等の再生感度ばらつきによって大きく変化してしまう。従って、トラッキング誤差検出のゲインもヘッド等の再生感度に従って変動してしまう欠点があった。この為に制御性能が劣化したり、誤差検出回路にヘッドの再生レベルに応じて検出ゲインを変える自動ゲインコントロール回路を必要としていた。
【0010】本発明は上記問題点に鑑み、簡単な構成でヘッド等の再生感度に、トラッキング誤差検出ゲインが依存せず、しかもディジタル化が容易なトラッキング誤差検出回路を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するために本発明のトラッキング誤差検出回路は、ヘッドからの再生信号を所定のレベルと比較し、H、Lの信号を出力する比較器と、前記比較器の出力よりパイロット信号のレベルを検出するレベル検出回路を具備する様に構成したものである。
【0012】
【作用】本発明は上記した構成によって、再生パイロット信号を比較器でH、Lの2レベルに変換したのちパイロット信号のレベルを検出するので、再生レベルに影響を受けないトラッキング誤差検出回路を提供することができる。また比較器で2値化しているので、ディジタル化する上で高価なAD変換器を用いる必要がなく、IC化が容易である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例のトラッキング誤差検出回路について、図面を参照しながら説明する。
【0014】図1は本発明の第1の実施例におけるトラッキング誤差検出回路を含むトラッキング制御方式の説明図である。従来例と同様に、パイロット信号と情報信号とを多重して記録し、再生時、再生されたこのパイロット信号を用いて磁気テープの走行制御、あるいはヘッドをトラック幅方向に振ることによって、ヘッドとトラックとの相対位置関係を正常に保つ方式である。この例では1トラックおきに、f1、f2という2つの周波数のパイロット信号が順に多重されている。
【0015】今、目的とする主トラック2a上をヘッド1が走査している時、トラック幅より大なる読みとりヘッド1の出力信号には、両隣のトラック2c、2bからのパイロット信号が漏れ混んでいる。従って、それぞれのパイロット信号の漏れレベルを検出し比較する事により、主トラック2aと読みとりヘッド1との相対位置関係を知る事ができる。
【0016】読みとりヘッド1の出力は、帯域通過フィルタ13によってパイロット信号以外の信号、たとえば大なる部分の情報信号成分を除去した後、比較器12に入力される。比較器12の出力はそれぞれ、第1の帯域通過フィルタ3a、第2の帯域通過フィルタ3bに入力される。第1の帯域通過フィルタ3a、第1の振幅検波回路4aは、左隣接トラック2bからのパイロット信号の周波数f1に同調してそのレベルを抽出するレベル検出回路である。同様に第2の帯域通過フィルタ3b、第2の振幅検波回路4bは、右隣接トラック2cからのパイロット信号f2のレベルを抽出するレベル検出回路である。従って、差分回路5の出力はヘッドと主トラックとの相対位置関係、すなわちトラッキング誤差信号となる。このトラッキング誤差信号はキャプスタン制御回路6に入力され、キャプスタンモータ7を駆動し、ヘッドがトラックの中央にくる様に制御される。8は磁気テープ、9はテープを巻き取るリールである。
【0017】図2は図1各部の信号波形図である。比較器12への入力信号120は同図(a)に示す様に、パイロット信号f1、f2の他にヘッドから発生するテープとの摺動ノイズ、ヘッドアンプ(図示せず)の出すアンプノイズ、情報信号の低域もれ成分などの雑音が混入している。比較器12の出力信号121は、(b)に示す様に入力が正の時H、負の時Lとなる信号である。BPF3a通過後の信号122は、(c)に示す様に、比較器12の出力信号121の内のパイロット成分である。ここで比較器12の出力は、パイロット成分と前述の雑音成分により、パイロット成分の大小に応じた密度変調を受けている為、f1、f2それぞれのディジタルレベル検出回路の出力レベルは、比較器入力のパイロットレベルに応じて変化する。
【0018】図3はヘッドと各トラックの位置関係とその時の比較器入力のスペクトラムを示したものである。(a)はヘッドが左により、f1成分が大きくなり、f2成分が減少した状態、(b)はヘッドが目的のトラック中央にあり、各パイロットレベルが均衡している状態、(c)はヘッドが右にずれ、(a)とは逆にf1成分が減少し、f2成分が増加した状態である。すなわちトラッキング誤差により、各パイロットのS/N比が相補的に変化する事がわかる。
【0019】図4は比較器のパイロット入力S/N比と比較器出力のパイロット周波数成分のレベルの関係を実測したグラフである。この図から、比較器出力のパイロット成分のレベルはある程度の雑音が存在する時、入力のパイロットのS/N比に比例することが解る。すなわち、入力にある程度の雑音が存在する時、比較器で入力信号をH、Lの2値に変換してもトラッキング誤差が検出可能である。またこの時、比較器の出力は入力信号レベルには無関係なので、ヘッドからの再生レベルが変化しても、検出ゲインには影響を与えない。なお、比較器として、入力信号を十分に増幅し、振幅制限するリミッタ回路を用いてもかまわない。
【0020】図5は比較器12の出力の周波数スペクトラムを示すグラフである。比較器の動作は非線形であるので、一般に出力には入力の高調波成分(2f1、3f1、・・・、2f2、3f2、・・・)、混変調成分(f2−f1、f1+f2、2f1+f2、・・・)があらわれる。
【0021】入力に雑音が存在しない、あるいは非常に小さい場合でも、図3に示す様に2つのパイロット信号が相補的に変化するので、比較器の出力のパイロット成分も同様に各パイロットの入力レベル比に応じて変化する。図6は各入力パイロットレベル比と比較器の出力の各パイロット成分を示す実測図である。従って、この様な場合でもトラッキング誤差の検出が可能である。又、各パイロットの入力レベル比で比較器の出力が決まるので、前述と同様に、入力信号レベルに無関係で、ヘッドからの再生レベルが変化しても、検出ゲインには影響しない。
【0022】なお、以上の説明で、レベル検出回路の構成はこの実施例に限定されず、例えば同期検波型の検出回路としてもよい。また比較器の出力をDフリップフロップ回路等を用いて、適当なクロックで離散化すれば、ディジタル回路でパイロット信号のレベル検出をする事も容易である。
【0023】図7は本発明の第2の実施例におけるトラッキング誤差検出回路の構成を示すものである。構成要素が第1の実施例と同様に機能するものについては、同一の符号を付し、説明を略す。
【0024】帯域通過フィルタ13を通過した信号は、比較器12によってH,Lのディジタル信号に変換されたのち、サンプリング回路200で離散化される。214はサンプリングクロックを発生するクロック発生回路である。サンプリング回路の出力はf1、f2それぞれのディジタルレベル検出回路201a、201bに入力され、パイロット信号成分を検波して、差分回路202で互いの差をとり、トラッキングエラー信号を得るようにしている。
【0025】サンプリング回路200のサンプリングクロックの周波数は、後のレベル検出の処理を考えると、各パイロット周波数の公倍数に選ぶと都合がよい。サンプリング回路200は、単にDフリップフロップを用い、上述のサンプリングクロックで比較器の出力を同期化すればよい。
【0026】ここで図5に示す様に、比較器出力には高調波成分、混変調成分が存在する為、入力より出力のほうが信号の周波数帯域が広い。従って、サンプリング周波数が低いと折り返し歪みが生じてしまうので、ある程度高いサンプリング周波数を選ぶ必要がある。この為、後につながるレベル検出回路の動作周波数も高くなり、ハード規模、消費電力の観点で、好ましく無い場合も有り得る。
【0027】図8は本発明のトラッキング誤差検出回路の第3の実施例である。構成要素が第2の実施例と同様に機能するものについては、同一の符号を付し、説明を略す。Dフリップフロップ210によって、高い周波数のクロックCK1を用いて、比較器出力を同期化した後、ディジタル低域通過フィルタ211で高調波成分、混変調成分、量子化ノイズの高域成分を取り除き、ラッチ回路212でCK1より低い周波数で再サンプリングする構成になっている。この構成によれば、高い周波数でサンプリングするので折り返し歪みの影響を受けにくく、また、フィルタリング後に再サンプリングするので、量子化ノイズの影響も少なくなる。さらに、低いクロックでラッチするので、その後の処理が簡単になり、ハード規模、消費電力の削減に著しい効果がある。
【0028】図9は図8のディジタルLPF211の具体的な構成例である。DフリップフロップD1、D2、D3、・・・、Dnは、クロックCK1で時間Tだけ遅延駆動される遅延素子、a1、a2、a3、・・・、anは係数乗算器、230は加算回路でFIRフィルタを構成する様にしたものである。
【0029】図10は本発明のトラッキング誤差検出回路の第4の実施例で、比較器12の出力をサンプリングするDフリップフロップ210の出力がHの時、カウンタ310はクロックCK1でカウントアップされる。クロックCK1は分周回路213で分周比m(mは整数)で分周され、クロックCK2となる。カウンタ310の出力は第1のラッチ回路311に、第1のラッチ回路311の出力は第2のラッチ回路312に、それぞれクロックCK2でラッチされる。ラッチ回路311とラッチ回路312の出力は差分回路313で差を計算される。すなわち、ラッチ回路312の出力は前回ラッチされたカウンタの値であるから、差分回路313の出力はCK2の1周期に含まれる比較器のH、Lの期間の長さの平均値である。言い換えると、比較器の出力は平均化によるLPFを通って、クロックCK2のレートに変換された事に相当する。従って、この構成でも比較器の出力は、高いクロックでサンプリングされているので折り返しノイズの影響を受けない。また、平均化によるLPFを通って、低いレートにリサンプリングされるので、後の処理が簡単になり、消費電力、ハード規模の削減に効果が大きい。
【0030】以下に、第2、第3、第4の実施例において記載したf1、f2各ディジタルレベル検出回路の一例の動作原理を、図11を用いて、f1のレベルを検出する場合を例に説明する。
【0031】25は比較器の出力をサンプリングするクロックCK1が接続された参照信号発生部であり、再生パイロットf1と同じ周波数f1'の信号を出力する。そのなかの25a、25bはそれぞれ第1、第2の参照信号発生器として、互いに90度位相が異なったf1'なる周波数の2相の信号を出力する。クロックCK1、CK2はあらかじめ、パイロット周波数の整数倍に選ぶと、参照信号発生部の構成が非常に簡単になる。たとえば、CK2をパイロット周波数の4倍に選ぶと、第1の参照信号発生器25aの出力は、0、1、0、−1、・・・、また、第2の参照信号発生器の出力は、1、0、−1、0、・・・の単純な繰り返しとなり、CK1をクロックとしたカウンタとデコーダのみで構成することができる。第1、第2の参照信号発生器25a、25bの出力D1a、D1bをそれぞれ、次式で表す。
【0032】D1a=sin(2πf1't)
1b=cos(2πf1't)
20aは第1の乗算器であり、入力信号と第1の参照信号発生器25aの出力D1aとをかけ算する。また、20bは第2の乗算器であり、同じく入力信号と第2の参照信号発生器25bの出力D1bとをかけ算する。今、入力信号のパイロットf1成分H1を、H1=A1sin(2πf1t)
(ただし、A1:パイロットf1振幅、t:時間)
とすると、第1の乗算器20aの出力M1aは、次式のようになる。
【0033】
1a=H1×D1a =A1/2{cos(2πf1t−2πf1't)
−cos(2πf1t+2πf1't)}
=A1/2{cos(θ1)−cos(2πf1t+2πf1't)}
また、第2の乗算器20bの出力M1bは、次式のようになる。
【0034】
1b=H1×D1b =A1/2{sin(2πf1t−2πf1't)
+sin(2πf1t+2πf1't)}
=A1/2{sin(θ1)+sin(2πf1t+2πf1't)}
なお、θ1は再生パイロットf1と第1及び第2の参照信号発生器の出力クロックf1'との位相差を表す。ここで、先ほどと同様にCK2をf1’の整数倍、たとえば4倍に選ぶと、乗算する参照信号は1、0、−1のみですむので、乗算回路は非常に簡単になる。
【0035】21aは第1の低域通過フィルタであり、第1の乗算器20aの出力M1aの低域信号だけを透過する。同じく21bは第2の低域通過フィルタであり、第2の乗算器20bの出力M1bの低域だけを透過する。したがって、第1の低域通過フィルタ21aの出力L1aは、上記M1aのうち第1項だけを透過し、また、第2の低域通過フィルタ21bの出力L1bは、上記M1bのうち第1項だけを透過する。つまり、L1a=A1/2{cos(θ1)}
1b=A1/2{sin(θ1)}
となる。そこで、次のように上記の第1及び第2の低域通過フィルタの出力をそれぞれ2乗演算回路22a、22bにおいて、2乗して、互いに加算回路23で加算し、ルート演算回路24でルートをとると、第1のパイロット検出部201aの出力PD1として、再生パイロットf1振幅の1/2の成分が得られる。
【0036】PD1=(L1a2+L1b21/2=A1/2以上は周波数f1の例で説明したが、周波数f2のディジタルレベル検出回路も同様である。それぞれの検出されたパイロットレベルは差分回路202で減算され、ヘッドとトラックとの相対位置ずれに応じて、正負にふれるトラッキング誤差となる。
【0037】この様に、本発明のトラッキング誤差検出回路では比較器によりH,Lの2値信号に変換しているので、ヘッドからの再生感度に検出ゲインが影響を受けない。また、クロックをパイロット周波数の整数倍に選ぶ事により、この実施例の様にディジタル化することが容易となる。
【0038】本実施例では、比較器以降の誤差検出回路をディジタル化したものとしたが、キャプスタン制御回路もCPU等を用いてディジタル処理することも可能である。
【0039】また、レベル検出回路の構成はこの実施例に限定されず、例えば同期検波型の検出回路としてもよい。
【0040】以上、本発明の実施例では、レベル検出回路を従来のように、コイル、コンデンサなどの大型外付け・調整素子を必要とせず、比較器以降の誤差検出回路を全てディジタル回路で構成できるので、バラツキに強く、IC化が容易である。
【0041】また、AD変換器等の高価な部品を必要とせず、単に比較器とDフリップフロップでディジタル化出来るので、非常に安く構成することができる。
【0042】なお、パイロット信号の入れ方は上記の実施例の様に情報信号に加算して周波数多重する場合に限らず、たとえばディジタル記録の場合では情報信号を変調することにより、1、0の密度を場所により変化させ、低域にパイロット成分を作り出す様に構成することも可能である。また、トラック全体にパイロット信号を多重する必要は必ずしもない。
【0043】さらに、パイロット周波数は8mmフォーマットの様に4種類のパイロットを順次多重する方式、またはDATの様に1種類のパイロット信号を場所を変えてトラックに時間多重して、各パイロットレベルをサンプリングして用いる方式でもよく、パイロット信号の入れ方、数に限定されない。特に、DATの様に1種類のパイロットを用いる方式では、レベル検出回路は1つでよい。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明は、ヘッドからの再生信号を、所定のレベルと比較し、H、Lの信号を出力する比較器と、前記比較器の出力をサンプリングするサンプリング回路とを具備し、さらには前記サンプリング回路の出力より前記パイロットのレベルを検出するレベル検出回路を具備することにより、パイロット信号の再生レベルに依存されない、IC化の容易なトラッキング誤差検出回路とすることができる。




 

 


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