米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 計算機;電気通信 -> 松下電器産業株式会社

発明の名称 波形信号等化方法及び装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−111478
公開日 平成7年(1995)4月25日
出願番号 特願平5−257120
出願日 平成5年(1993)10月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】松田 正道
発明者 丸野 進 / 今川 太郎 / 香田 敏行 / 〆木 泰治
要約 目的
非線形性の強い歪を含んだ入力波形信号に対しても、良好に等化整形が行え、等化エラ−を非常に少なくできる波形信号等化方法及びその装置を提供すること。

構成
入力波形信号の遷移軸上の各点に於ける信号を抽出する系列信号抽出部1と、系列信号抽出部1により抽出された遷移軸上の各点に於ける系列信号を識別する学習型類似度演算部2と、学習型類似度演算部2の識別結果に基づいて等化信号を生成する等化信号生成部3とを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】 予め決められた基準教師波形信号を入力とし、所定の信号系を経て得られた入力波形信号と、その元の基準教師波形信号との対応関係を得、その対応関係に基づいて、未知の入力波形信号の遷移軸上の各点における系列信号を識別し、未知の波形の元の波形を生成することを特徴とする波形信号等化方法。
【請求項2】 入力波形信号の遷移軸上の各点における信号を抽出する系列信号抽出手段と、その系列信号抽出手段により抽出された遷移軸上の各点における信号を識別する波形信号識別手段と、その波形信号識別手段の識別結果に基づいて、前記入力波形信号の等化信号を生成する等化信号生成手段とを備えたことを特徴とする波形信号等化装置。
【請求項3】 波形信号識別手段は、波形信号の信号値を複数の識別カテゴリとして有し、前記系列信号抽出手段により抽出された系列信号と、前記識別カテゴリとの関係を学習し、その学習結果に基づいて、遷移軸上の各点における系列信号の、前記識別カテゴリに対する類似度を出力する学習型類似度演算器を有することを特徴とする請求項2記載の波形信号等化装置。
【請求項4】 等化信号生成手段は、前記波形信号識別手段から出力された識別カテゴリに対する類似度の内分比を演算する類似度内分器と、前記内分比と各識別カテゴリに対応する信号値との積和を演算する信号値合成器とを有することを特徴とする請求項3記載の波形信号等化装置。
【請求項5】 識別カテゴリとして複数の信号値からなる基準教師信号を、予め決められたプロトコルに基づいて生成する教師信号発生器と、入力波形信号のヘッダ−部を抽出するヘッダ−抽出部とを備え、前記学習型類似度演算器は、前記ヘッダ−抽出部によって抽出された前記ヘッダ−部中に存在する、前記予め決められたプロトコルに基づいて記録した信号の遷移軸上の各点における系列信号と、前記教師信号発生器によって発生された基準教師信号との関係を学習するものであることを特徴とする請求項3記載の波形信号等化装置。
【請求項6】 ヘッダー抽出部は、波形信号の先頭を検出する波形入力検出器と、その波形入力検出器によって検出された波形信号の先頭から所定の時間、ゲ−トパルスを発生するゲ−トパルス発生器とを有することを特徴とする請求項5記載の波形信号等化装置。
【請求項7】 ヘッダー抽出部は、外部からのヘッダ−指定信号を検出するヘッダ−指定信号検出器と、そのヘッダ−指定信号検出器の出力に基づいて、波形信号の指定範囲を抽出する、指定範囲抽出部とを有することを特徴とする請求項5記載の波形信号等化装置。
【請求項8】 指定範囲抽出部は、前記ヘッダ−指定信号検出器の出力に基づいて、ヘッダ−信号の指定範囲の間ゲ−トパルスを発生するヘッダ−指定パルス発生器を有することを特徴とする請求項7記載の波形信号等化装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歪を含んだ波形信号を等化整形する波形信号等化方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歪みを含む波形信号を等化整形する従来の技術として、線形演算を用いて等化整形する装置が既に提案されている。
【0003】図11は、この種の従来の波形信号等化装置の概要を示す図であり、24、25は遅延回路、21、22、23は信号に対する係数抵抗で、それぞれα、β、γという係数値を持つ。26は演算増幅器である。
【0004】図12は、図11に示す波形信号等化装置に入力した波形信号が、どのように等化整形されて行くかを示した図である。すなわち、波形信号等化装置に図12の波形(a)で示す波形信号s(t) が入力されると、遅延回路24及び25は、入力波形信号を所定の時間τだけ遅延させ、時間的に位相の異なる波形信号S(t-τ)、s(t-2τ)を生成する。更に、係数抵抗21,22,23は、入力波形信号と共に遅延信号をそれぞれ重み付けし、αs(t)、βs(t-τ)、及びγs(t-2τ) を生成する。波形(b) は、遅延回路24及び係数抵抗22によって生成された信号βs(t-τ)を示したものである。一方、信号αs(t)とγs(t-2τ) とは合成され、波形(c) に示すような波形信号となり、演算増幅器26の負の入力端子に入力され、又、信号βs(t-τ)は演算増幅器26の正の入力端子に入力され、演算増幅器26から波形(d)に示すような等化出力が得られる。波形(d)に示す信号を2値化すると、最終的に図波形(e)に示すような整形信号が得られるわけである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上のような従来の波形信号等化装置では、係数抵抗による線形な波形等化しか行えず、非線形性が非常に強い歪を含む信号が入力された場合、本来の波形信号とは全く違った等化信号を出力するようになり、等化誤りの少ない等化信号を得ることが難しい。
【0006】図13は、図11に示す波形信号等化装置に非線形性が非常に強い歪を含む波形信号が入力された場合、どのように等化整形されて行くかを示す図である。
【0007】図13において波形(o)は本来の信号、波形(a)は入力された波形信号s(t)で、本来の信号(o) に非線形性の非常に強い歪が加わったものである。波形(b) はβs(t-τ)、波形(c)はαs(t)とγs(t-2τ)の合成信号、波形(d) は演算増幅器26から出力された等化信号、波形(e)は波形(d)を2値化して最終的に得られた整形信号を示したものである。図13から明らかなように、従来の波形信号等化装置に非線形性が非常に強い歪を含む信号(a) が入力された場合、図11に示す回路を用いて波形信号のなまりを整形しても、波形(o)に示す本来の波形信号とは全く違った整形信号(e) しか得ることが出来ず、等化誤りの少ない等化信号を得ることが難しいという課題がある。
【0008】本発明は、従来の波形信号等化装置のこのような課題を考慮し、非線形性の強い歪を含んだ入力波形信号に対しても、良好に等化整形が行え、等化エラ−を非常に少なくできる波形信号等化方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、予め決められた基準教師波形信号を入力とし、所定の信号系を経て得られた入力波形信号と、その元の基準教師波形信号との対応関係を得、その対応関係に基づいて、未知の入力波形信号の遷移軸上の各点における系列信号を識別し、未知の波形の元の波形を生成する波形信号等化方法である。
【0010】請求項2の本発明は、入力波形信号の遷移軸上の各点における信号を抽出する系列信号抽出手段と、その系列信号抽出手段により抽出された遷移軸上の各点における信号を識別する波形信号識別手段と、その波形信号識別手段の識別結果に基づいて、入力波形信号の等化信号を生成する等化信号生成手段とを備えた波形信号等化装置である。
【0011】
【作用】本発明は、所定の信号系を経て得られた入力波形信号と、その元の基準教師波形信号との対応関係を得て、その対応関係に基づいて、未知の入力波形信号の遷移軸上の各点における系列信号を識別することにより、未知の波形の元の波形を生成する。
【0012】
【実施例】以下に、本発明をその実施例を示す図面に基づいて説明する。
【0013】図1は、本発明にかかる一実施例の波形信号等化装置のブロック図である。図1において、1は系列信号抽出部で、入力された波形信号の遷移軸上の各点における信号変化を系列信号として抽出する。4は、予め決められたプロトコルに基づいて、歪を含まない波形信号を基準教師信号として生成する教師信号発生器、5は、入力波形信号のヘッダ−部を抽出するヘッダ−抽出部であり、ヘッダ−抽出部5によって抽出されたヘッダ−部中の、予め決められたプロトコルに基づいた検出教師信号の遷移軸上の各点における信号と、教師信号発生器4によって発生された基準教師信号の遷移軸上の各点における信号との関係を学習型類似度演算部2(後述)に学習させるものである。2は波形信号識別手段を構成する学習型類似度演算部で、波形信号の信号値を複数の識別カテゴリとして有し、ヘッダ−抽出部5によって抽出されたヘッダ−部中の信号の、系列信号抽出部1により抽出された遷移軸上の各点における系列信号と、識別カテゴリとしての信号値との関係を学習し、この学習結果に基づいて、入力波形信号の遷移軸上の各点における系列信号の、識別カテゴリとしての信号値に対する類似度を出力するものである。3は等化信号生成部で、学習型類似度演算部2から逐次出力されてくる各信号値との類似度に基づき、等化整形された信号を出力する。
【0014】次に、上記実施例の波形信号等化装置の動作について説明する。
【0015】まず、ヘッダ−抽出部5が、予め決められたプロトコルに基づいて送られた信号から成るヘッダ−部を抽出し、その抽出されたヘッダ−部の信号と教師信号発生器4から発生された基準教師信号との関係を学習型類似度演算部2が学習する。この学習結果に基づき、学習型類似度演算部2は、ヘッダ−部以後の入力信号を認識し、識別カテゴリとしての信号値に対する類似度を出力する。等化信号生成部3は、学習型類似度演算部2から逐次出力されてくる各信号値との類似度に基づき、等化整形された信号を出力する。
【0016】図2は、上記実施例の波形信号等化装置における系列信号抽出部1の詳細な構成を示す図である。図2において、11は現信号抽出部で、入力された波形信号の信号値を抽出する。12は変化量抽出部で、信号記憶部121と差分演算部122とによって構成されている。信号記憶部121はn+1個の信号記憶単位1211より構成され、抽出された信号の高さを逐次記憶するためのものである。即ち、現信号抽出部11により抽出された信号が逐次入力されると、シフトレジスタと同様に、記憶位置をずらしながら、順次抽出された信号を記憶していく。従って、時間tの時の抽出信号s(t)が入力された場合には、図2に示すように、s(t)〜s(t-n) までの最大n+1個の信号が記憶された状態になる。差分演算部122は、現信号抽出部11から入力された信号s(t)と、信号記憶部121に記憶された信号 s(t-i)(i≠t)との差ds(ti)を(数1)に示すように演算し、最大n−1個の差分値ds(t1)〜ds(tn)を出力する。
【0017】
【数1】ds(ti)=d(t)−d(t−i)このようにして、系列信号抽出部1は、現在の入力信号s(t)、及び差分演算部122によって求められた差分値ds(t1)からds(tn)を学習型類似度演算部2に出力する。
【0018】図3は、上記実施例における教師信号発生器4が発生する教師信号の例を示すものである。例えば図3上段に示すようなオン・オフ(1又は0)の組合せからなるプロトコルに基づき、例えば図3下段に示すような、0、0.5、1 の3値からなる信号系列を発生するものである。
【0019】図4(a)は、上記実施例におけるヘッダ−抽出部5の一例を示す図であり、51は波形入力検出器で、波形信号が入力された場合、入力波形の先頭エッジを検出する。52はゲ−トパルス発生器で、波形入力検出器51の波形入力検出信号をトリガ−として、所定の期間ゲ−トパルスを発生し、学習型類似度演算部2を学習モ−ドに切り替え、又、教師信号発生器4に、基準教師信号を発生させるようにする。
【0020】又、図4(b)は、ヘッダー抽出部5の別の例を示す図である。図4(b)において、521は、外部からのヘッダ−指定信号を検出するヘッダ−指定信号検出器で、外部からヘッダ−指定信号が入力された場合、入力信号のエッジを検出する。522はゲ−トパルス発生器で、ヘッダ−指定信号検出器521の検出信号をトリガ−として、所定の期間ゲ−トパルスを発生し、学習型類似度演算部2を学習モ−ドに切り替え、又、教師信号発生器4に、基準教師信号を発生させるようにする。
【0021】図5は、上記実施例における学習型類似度演算部2の例を示す図である。図5において、学習型類似度演算部2は、系列信号抽出部1によって抽出された系列信号s(t)、並びにds(t1)〜ds(tn)を判断して、時刻t における局所的な波形信号の認識を行なわせるもので、単位認識ユニットn を複数個組み合わせて、4層の階層を有するようにネットワ−クが構成されている。第4層目にはn個の単位認識ユニットp1〜pnが設けられ、p1〜pnに対応するn個の信号値の学習認識が可能である。又、第4層目の単位認識ユニットp1〜pnと、第3層目の各出力端子とは相互結合されている。第1層目は5個の入力端子からなる入力層で、s(t)、ds(t1)〜ds(t4)よりなる5個の系列信号を入力するものであ。
【0022】図6は、前述の学習型類似度演算部2の第2層目に用いる単位認識ユニットの構成例を示す図である。図6において、n1 は信号入力部で、信号入力端子n1aを介して入力された系列信号を量子化器n2に入力する。量子化器n2は、入力された系列信号を量子化し、量子化した値を経路選択部n3 に入力する。n3aは経路入力端子、n3b1、n3b2、n3b3は経路出力端子であり、単位認識ユニットを組み合わせてネットワ−クを構成するときに、これらの端子を相互に連結するものである。経路選択部n3は、量子化器n2 から入力された値に基づいて、経路入力端子n3aと、経路出力端子n3b1、n3b2、n3b3との連結の仕方を変化させるように構成されている。
【0023】図7は、上記図6の単位認識ユニットn における経路選択部n3の詳細な構成を示した図である。図7において、経路選択部n3 は、1個の経路入力端子n3aと、3個の経路出力端子n3b1、n3b2、n3b3と、荷重設定器n3sと荷重n3w1、n3w2 及びn3w3とによって構成されている。荷重n3w1、n3w2及びn3w3は、経路入力端子n3aから入力された信号に掛け合わせる重みで、掛け合わせた結果を経路出力端子n3b1、n3b2及びn3b3から出力する。荷重設定器n3sは、量子化器n2 の出力値が指し示す経路出力端子と経路入力端子との連結の強度が最大になるように、荷重n3w1〜n3w3を設定する。
【0024】図8は、上記実施例における学習型類似度演算部2の第3層目に用いる単位認識ユニットの構成例を示す図である。図8において、n1t は教師信号入力端子で、学習過程に於いては学習する波形信号値の番号、即ち第4層目の単位認識ユニット番号を入力する。n3aは経路入力端子、n3b1〜n3b16は経路出力端子、荷重n3w1〜n3w16は、経路入力端子n3aから入力された信号に掛け合わせる重みで、掛け合わせた結果を、経路出力部の経路出力端子n3b1〜n3b16 に出力する。n3c は経路学習器で、学習過程に於いて、教師入力値が指し示す経路出力端子と経路入力端子との連結の強度を変化させる。認識課程においては、教師信号入力端子n1tには信号が入力されず、荷重n3w1〜n3w16 は学習後の荷重の状態を保持しており、経路入力端子から入力された経路信号を重み付けし、経路出力端子n3b1〜n3b16 に出力する。経路学習器n3c は、出力が最大となる経路出力端子を検出する最大出力端子検出器n3c1と、その最大出力端子検出器n3c1によって検出された経路出力端子の番号と、教師入力が指し示す経路出力端子の番号とを比較する比較判定器n3c2と、その比較判定器n3c2の比較結果に基づいて、経路入力部の経路入力端子と量子化器の出力値が指し示す経路出力部の経路出力端子との連結の強度、即ち荷重を増加させる荷重増加器n3c3とによって構成されている。比較判定器n3c2は、最大出力端子検出器n3c1によって検出された経路出力端子の番号と、教師入力値が指し示す経路出力端子の番号との比較を行い、両端子番号が一致しなかった場合に0を、一致した場合に1を出力するように構成され、又、比較器n3c2の出力が0である場合に、経路入力部の経路入力端子と量子化器の出力値が指し示す経路出力端子との連結の強度を増加させるように、荷重増加器n3c3が構成されている。
【0025】又、第4層目は出力層で、波形信号の複数の信号値s(x)(x=1〜n )にそれぞれラベル付けされた複数の単位認識ユニットp1〜pn(例えば3つの信号値 0、0.5、1 にラベル付けした3個の単位認識ユニットp1〜p3)が設けられ、単位認識ユニットp1〜pnは、入力された波形信号の遷移軸上の各点におけるそれぞれラベル付けされた信号値s(x)に対する類似度r(x)を出力する。単位認識ユニットp1〜pnは、例えば、図9に示すような単位認識ユニットを用いたもので、複数の経路入力端子n3aからの入力信号を加算する加算器n3asと、加算器n3as の出力信号をしきい値処理し、出力端子n3bにその結果を出力するしきい値処理器n3bs によって構成されている。しきい値処理をする関数としては、例えば、シグモイド関数、ステップ関数等を用いることが出来る。
【0026】次に、図5に示した学習型類似度演算部2の学習動作について図面を参照しながら説明する。
【0027】まず、波形信号等化装置に波形信号が入力されると、ヘッダ−抽出部5が、予め決められたプロトコルに基づいて送られた信号から成るヘッダ−部を抽出し、学習型類似度演算部2を学習モ−ドに切り替え、又、教師信号発生器4に、基準教師信号を発生させるようにする。このとき、学習型類似度演算部2の第2層目の単位認識ユニットnの経路入力端子n3aへの経路信号として、先ず1を与える。ヘッダ−抽出部5によって抽出されたヘッダ−部中の、予め決められたプロトコルに基づいた検出教師信号から系列信号抽出部1によって抽出されたs(t)及びds(t1)〜ds(t4)よりなる5個の系列信号を、第1層目の5個の入力端子に入力すると、これらの系列信号は、第2層目の単位認識ユニットnの量子化器n2 への信号入力端子n1aに入力される。第2層目の単位認識ユニットnの量子化器n2は、系列信号を量子化し、この量子化した値に基づいて、上層の単位認識ユニットとの結合の荷重n3w1〜n3w3を設定し、経路出力信号を第3層目の単位認識ユニットに伝える。この時、第3層目の単位認識ユニットの荷重n3w1〜n3w16 は、経路入力端子n3a から入力された経路信号を重み付けし、この重み付けされた経路信号を経路出力端子n3b1〜n3b16 に出力する。そうすると、最大出力端子検出器n3c1は、出力が最大となる経路出力端子を検出し、検出した経路出力端子の番号を、比較判定器n3c2へ入力する。又、教師入力端子n1t には、教師信号発生器4によって発生された基準教師信号値、即ちp1〜pnのどれに相当するかを示す信号が入力される。比較判定器n3c2は、最大出力端子検出器n3c1によって検出された経路出力端子の番号と、基準教師信号値が指し示す経路出力端子の番号との比較を行い、両端子番号が一致しなかった場合に0を、一致した場合に1を荷重増加器n3c3へ入力する。ここで、比較器n3c2の出力が0である場合、すなわち、最大出力を出している経路出力端子と基準教師信号値によって示されている経路出力端子が異なる場合に、荷重増加器n3c3は、経路入力部の経路入力端子と基準教師信号値が示す経路出力部の経路出力端子との連結の強度を増加させる。
【0028】以上説明したように、本発明による波形信号等化装置の学習型類似度演算部2の学習過程は、ヘッダ−抽出部5によって抽出されたヘッダ−部中の、予め決められたプロトコルに基づいた検出教師信号から系列信号抽出部1によって抽出された系列信号が、第1層目の入力端子を介して第2層目の各単位認識ユニットの信号入力端子に入力され、各単位認識ユニットの量子化器n2の出力に応じて、上層の単位認識ユニットとの結合の仕方が設定され、又、第3層目においては、単位認識ユニットの経路入力端子と、教師信号発生器4によって発生された基準教師信号値が指し示す経路出力端子との連結の強度を、経路学習器n3c によって変化させるだけでよく、非常に高速な学習が可能である。
【0029】次に、前述のようにして学習動作が終わった学習型類似度演算部2における波形認識動作について説明する。
【0030】まず、学習型類似度演算部2に、ヘッダ−部以後の入力信号が入力されると、学習の動作と全く同様に、第2層目の単位認識ユニットの経路入力端子n3a への経路信号として、先ず1が与えられる。又、系列信号抽出部1によって抽出されたs(t)、ds(t1)〜ds(t4)よりなる5個の系列信号が、第1層目の5個の端子を介して第2層目の単位認識ユニットの量子化器n2への信号入力端子n1a に入力される。第2層目の単位認識ユニットの量子化器n2は、それぞれ入力された系列信号を量子化し、この量子化した値に基づいて、上層の単位認識ユニットとの結合の荷重n3w1〜n3w3を設定し、第3層目の単位認識ユニットの経路信号入力端子n3aへ経路信号を入力する。波形認識動作の場合、第3層目の単位認識ユニットの教師信号入力端子n1t には、基準教師信号値は入力されない。従って、第3層目の単位認識ユニットの荷重n3w1〜n3w16 は学習時の荷重の状態を保持しており、経路入力端子n3a から入力された経路信号を重み付けし、この重み付けした経路信号を経路出力端子n3b1〜n3b16 に出力し、第4層目の全単位認識ユニットの経路入力端子n3a へ、経路信号が送られる。第4層目のユニットの経路入力部の加算器n3asは、入力された全経路信号を加算し、その結果をしきい値処理器n3bsに送る。しきい値処理器n3bsはこの信号をしきい値処理し、出力端子n3b に出力する。従って、加算された信号の値が、あるしきい値より大きければ、出力がなされるわけであり、各単位認識処理ユニットp1〜p3は、入力された系列信号が、それぞれのユニットに対応する、波形信号の信号値にどの程度一致しているかの類似度を出力することになる。
【0031】以上説明したように、本発明による波形信号等化装置の学習型類似度演算部2の波形認識過程は、系列信号抽出部1によって抽出された系列信号が、第1層目の入力端子を介して第2層目の各単位認識ユニットの信号入力端子に入力され、各単位認識ユニットの量子化器の出力に応じて、上層の単位認識ユニットとの結合の仕方が設定され、又、第3層目においては、学習過程で設定された荷重に基づいて、経路入力端子n3a から入力された経路信号を重み付けし、この重み付けされた経路信号が経路出力端子n3b1〜n3bnに出力され、第4層目の全単位認識ユニットの経路入力端子n3a へ経路信号を送るだけで、入力された系列信号の認識結果を得ることができ、従って、学習結果に基づいて、非常に高速、且つ正確に波形認識処理が行える。
【0032】図10は、上記実施例における等化信号生成部3の構成例を示す図である。図10において、31は類似度内分器で、時刻t における波形信号識別部の単位認識ユニットpx(x=1〜n)が出力した複数の類似度r(x)の内分比m(x)を(数2)に示すように演算し、信号値合成器32に出力する。信号値合成器32は、内分比m(x)と各ラベル付けした信号値s(x)との積和O(t) を(数3)に示すように演算し、等化整形信号として出力する。すなわち、入力された歪を含む波形信号が、歪を含まない元の波形信号のどの信号値に対応するかを一旦識別し、この識別結果に応じて等化信号生成部3により等化信号を発生させるため、非線形な歪を含む波形信号であっても、非常に正確に等化整形を行なうことが出来る。
【0033】
【数2】

【0034】
【数3】

【0035】なお、上記実施例では、波形信号識別手段をニューロを用いた学習型類似度演算部2により構成したが、これに限らず、系列信号抽出手段により抽出された遷移軸上の各点における信号を識別できれば、他の構成を用いてもよい。
【0036】また、上記実施例では、系列信号抽出手段は、入力波形信号の各時点の差を求めたが、これに限らず、例えば入力波形信号の値そのもの等を用いてもよい。
【0037】また、上記実施例では、教師信号発生器4は、ヘッダー抽出部からの出力に基づいて、教師信号を発生する構成としたが、これに限らず、例えば教師信号を予め決めておいて、信号の送信側からそれを送信すると共に、独立して発生できるように構成してもよい。
【0038】また、上記実施例では、系列信号抽出部1、学習型類似度演算部2等の各構成要素を専用のハードウェアにより構成したが、これに代えて、その一部、あるいは全部をコンピュータを用いて、ソフトウェア的に実現しても勿論良い。
【0039】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本発明は、非線形性の強い歪を含んだ入力波形信号に対しても、良好に等化整形が行え、等化エラ−を非常に少なくできるという長所を有する。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013