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発明の名称 色変換方法および色変換装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−99587
公開日 平成7年(1995)4月11日
出願番号 特願平5−236205
出願日 平成5年(1993)9月22日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 金森 克洋 / 山田 修 / 木村 秀人 / 飯川 りか / 麓 照夫 / 小寺 宏曄
要約 目的
カラー印刷、カラーハードコピー等の色信号変換を高速・高精度で行うためのもので、従来の三次元ルックアップテーブルと補間で行う方法で発生する墨発生誤差を軽減しかつ色変換テーブルメモリーの削減を行う。

構成
RGB、CMYなどの三原色色空間を単位立方体に分割し、該入力色空間の対角軸方向に沿って互いに隣接する各単位立方体の上底efghと下底abcdを形成する頂点にて構成される2種類の斜三角柱abcefg、acdehgを想定し、入力点oからae軸に平行に引いた線と下底との交点mと上底との交点nの値をそれぞれabc(またはadc)3点とefg(ehg)3点と重み係数(RLGL)’、(BL−GL)’、GL’から入力点oに対する出力値を線形補間により求める。
特許請求の範囲
【請求項1】 RGB、CMYなどの三原色入力色空間を単位立方体領域に分割し、前記三原色入力色空間の対角軸方向に沿って互いに隣接する各単位立方体の上底と下底を形成する頂点にて構成される斜三角柱を想定し、前記三原色入力色空間全域を前記斜三角柱群にて包含するように設定し、任意の入力色に対応する出力値を、前記斜三角柱の各頂点での出力値を用いて補間することを特徴とする色変換方法。
【請求項2】 斜三角柱の上底面と下底面は、三原色座標系入力色空間の第一色軸である一定面に平行であり、前記各底面を形成する三角形の二辺は各々第二色軸と第三色軸に平行であり、斜三角柱の主軸は三原色空間の無彩色を表す対角軸と平行であり、結果として前記斜三角柱は、第一色軸である第二色軸、第二色軸である第三色軸、第三色軸である第一色軸なる3平面に平行な面を境界面として持つことを特徴とする請求項1記載の色変換方法。
【請求項3】 RGB、CMYなどの三原色入力色空間を単位立方体領域に分割し、前記三原色入力色空間の対角軸方向に沿って互いに隣接する各単位立方体の上底と下底を形成する頂点にて構成される二種類の平行六面体を想定し、前記三原色入力色空間全体の半領域づつを各々前記二種類の平行六面体群にて包含するように設定し、任意の入力色に対応する出力値を、前記平行六面体の各頂点での出力値を用いて補間することを特徴とする色変換方法。
【請求項4】 第一種の平行六面体の上底面と下底面は、三原色座標系入力色空間の第一色軸である一定の面に平行であり、各底面を形成する平行四辺形は各々第二色軸に平行な面と第二色軸である第三色軸なる面に平行な面にて構成され、平行六面体の主軸は三原色空間の無彩色を表す対角軸と平行であり、第二種の平行六面体の上底面と下底面は、前記三原色座標系入力色空間の第一色軸である一定の面に平行であり、各底面を形成する平行四辺形は各々第三色軸に平行な面と第二色軸である第三色軸なる面に平行な面にて構成され、平行六面体の主軸は三原色空間の無彩色を表す対角軸と平行であり、前記三原色色空間を前記第二色軸である第三色軸なる面にて分割し、第二色軸よりも小さい第三色軸の領域では前記第一種の平行六面体を設定し、第二色軸よりも大きな第三色軸の領域では前記第二種の平行六面体を設定し、結果として平行六面体群は、第一色軸である第二色軸、第二色軸である第三色軸、第三色軸である第一色軸なる3平面に平行な面を境界面として持つことを特徴とする請求項3記載の色変換方法。
【請求項5】 種々の色信号にて表現されるカラー画像信号を上位ビット部と下位ビット部に分割する画素入力部と、前記下位ビット部を比較しその大小関係を出力する比較部と、前記上位ビット部で選択された単位補間区間番号に前記比較部の出力を加算する加算部と、前記調整された単位補間区間番号からアクセスすべき複数の色変換テーブルメモリアドレスを生成するアドレス生成部と、三原色入力色信号の格子点上での出力値を記憶している色変換テーブルメモリと、その色変換テーブルメモリの格子点出力を選択するセレクタと、前記下位ビット部にて斜三角柱に沿った補間重み係数を生成する重み生成部と、その重み係数の大小関係にて斜三角柱を選択する斜三角柱判定部と、前記重み係数を用いて色変換テーブルから読みだした出力値を補間する斜三角柱補間演算部とを具備する色変換装置。
【請求項6】 アドレス生成部は、請求項1記載の斜三角柱または請求項3記載の平行六面体の端点に無駄なくアクセスし不要な色変換テーブルメモリを削減する如く、入力色空間における3次元アドレスから各軸の分割格子点数Nに対してN進法の各桁の値に対応する1次元アドレスを発生して色変換テーブルメモリをアクセスする事を特徴とする請求項5記載の色変換装置。
【請求項7】 セレクタは平行六面体の8端点での出力値を入力とし、調整された3軸の単位補間区間番号のそれぞれ下位1ビットデータの3ビットと斜三角柱判定部の判定出力1ビットの合計4ビットを選択入力として、斜三角柱の6個の端点データを選択する事を特徴とする請求項5記載の色変換装置。
【請求項8】 セレクタは平行六面体の上面と底面を独立に設け、上面4端点での出力値を入力とし、調整された3軸の単位補間区間番号のそれぞれ下位1ビットデータの3ビットと斜三角柱判定部の判定出力1ビットの合計4ビットを選択入力として、斜三角柱の上面の3個の端点データを選択する第1のセレクタと底面4端点での出力値を入力とし、調整された3軸の単位補間区間番号のそれぞれ下位1ビットデータの3ビットと斜三角柱判定部の判定出力1ビットの合計4ビットを選択入力として、斜三角柱の底面の3個の端点データを選択する第2のセレクタで構成し、調整された単位補間区間番号の斜三角柱軸方向の最下位1ビットによって、上面を基準として底面方向に補間をする場合と底面を基準にして上面方向に補間をする事切り換えて補間する事を特徴とする請求項5記載の色変換装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー画像信号やカラー映像信号を入力して実時間内に任意の色座標変換、色変換をする用途、たとえば高速の色修正、色補正が必要なカラースキャナ、カラーカメラ、カラーハードコピー装置や正確な色校正が必要なカラー表示装置、ビデオ映像などを実時間に色変更するカラーコレクタ、ビデオ編集装置、およびカラーによる識別を行う色認識装置などの色変換方法および色変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からカラー印刷、カラーハードコピーの分野で複雑多種な色信号変換を簡単、高速に行う手法として三次元補間手法を用いたテーブルルックアップ法が提案されている。これらは三次元補間手法として、色空間を複数の単位補間立体群に分割し、入力色が含まれる単位補間立体を選択し、該単位補間立体の複数頂点での出力値を用いて色空間全域にわたって任意の色変換を連続性を確保して補間するものである。現在のところ色空間を複数の立方体群に分割する8点補間、前記立方体をさらに2つの三角柱群に分割する6点補間、前記立方体を3つのピラミッド群に分割する5点補間、前記立方体を5つまたは6つの四面体群に分割する4点補間が知られている。これらの各手法が次々と考案されてきた背景には、最も一般的な三次元補間手法である立方体を用いた8点補間法に多くの問題点がある事実がある。この問題点はコスト的な面からいえば8点を用いる補間が演算時間やハードウエアに大きな負担になることでありこれは自明のことである。しかし別に重大な性能的欠陥がある。カラーハードコピー分野でシアンC、マゼンタM、イエローY、ブラックKを生成する場合に本補間手法を用いる場合、入力を濃度(Dr、Dg、Db)とすると、ブラックKの伝統的な生成手段であるスケルトンブラックなどの演算では入力3変数(Dr、Dg、Db)のうち最小の値をブラックとして出力するMIN演算を使用してブラックのテーブルを作成することになる。ところがMIN演算は補間がしづらい非線形変換のなかでも、もっとも補間が難しい部類に属し、8点を用いた補間を行うと、補間区間内にて補間結果が連続性を保ったまま凹状にたるんで波打つ形状に補間されてしまう。この形状は「さざ波」に似ているので以下「リップル」と呼称することとする。すなわち8点補間法では、ブラック版の階調にリップルを生じ、CMYK4色重ねのカラー画像上にて視覚的に耐えがたい偽輪郭を形成してしまう。4面体分割を使った4点補間やピラミッド分割を使った5点補間はこのMIN演算をリップルなく補間できることをその大きな利点の一つとしている。たとえば4点補間については特開平2−286867号公報にその記述が見られ、5点補間については特開昭56−14237号公報に詳細な記述が見られる。これらの内容では四面体分割、ピラミッド分割はともに単位立方体の対角軸方向に分割境界線をもつが故に無彩色(グレイ)方向のブラックの補間が良好になされるという主張がなされている。これはMIN演算補間の無彩色方向の補間誤差についてのみ述べているにすぎず、やや不完全である。正確には、これらの図形では分割境界面が色空間内でMIN演算の結果が一定となる面の微分不連続面を全て含んでいるという特徴により無彩色方向に限らずあらゆる方向でMIN演算による色変換を線形にリップルなく補間できるのである。しかしながら、いずれにせよ4面体分割、ピラミッド分割ではMIN演算におけるリップル発生は無彩色方向のみならず全方向の補間について完全に回避されており既に技術的に解決済みの問題である。
【0003】次に提案されているもう一つの補間方法である三角柱分割による6点補間法につて詳細に述べる。第一の従来例はXYZ空間を複数の三角柱に分割して補間する方法である(特開平5−75848号公報)。
【0004】第二の従来例はYCrCb明度色差空間を主軸をY方向に他の二軸を色差面内に設定した三角柱に分割し補間する方法である(特開平5−46750号公報、及び特開平5−120416号公報)。
【0005】これらの提案では8点補間に比較してハードウエアが簡素化されているのは自明のことであるが、MIN演算のリップル発生回避に関する何等考慮されていない。ただし、第二の従来例においては、Y方向に三角柱主軸が設定されている特徴から明度方向すなわち無彩色軸に平行な方向の補間においては各種の色変換が不自然な屈曲の折れ線状にならず線形補間できる利点が記載されている。
【0006】一方、第一の従来例では三角柱を使用しているが、第二の実施例におけるような三角柱の主軸方向の特性の利用をしていないために補間性能上の利点が無く、補間特性に関する具体的構成も開示されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】さて、従来より提案されている三角柱補間方法の第一の従来例(特開平5−75848号公報)には次のような課題がある。
【0008】第一に、本従来例はXYZ空間、RGB空間という明度色差が分離されていない三原色色空間を主軸が前記三原色色空間の1つの軸方向に合致した三角柱群に分割して補間する方法をとっている。これでは前述の如くMIN演算の場合の「リップル」発生が大規模に発生してしまうという大きな課題がある。本発明者の実験によれば後でグラフにて詳細に説明される通り、この第一の従来例の三角柱補間の場合に発生するリップルは無彩色方向では無視できないほど大きい。第一の従来例の同公報には「ここで色補正に適用する場合、XYZは入力R(赤)、G(緑)、B(青)信号に相当し、出力Pは4色プリンタの場合インクを制御するY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)信号に相当する」との記述があり、本手法をK発生に使用する意図が見られるにもかかわらず、このリップル発生の回避方法につき一切開示されていない。
【0009】また、第二に、第一の従来例の同公報の効果において「従来の補間方法に比べてメモリ容量が少なくなるので、全体のハードウエアが小さくなり容易にLSI化することができる」との記述があるが、いかなる理由でどの程度のメモリ容量の減少が見込まれるのか不明瞭である。むしろ、ROMからRAMへの転送時に並列にアクセスすべき重複分の格子点が生じるためにメモリ使用効率が約1/8程度になっておりメモリを有効活用していないという欠点がある。一方、第二の従来例(特開平5−46750号公報、及び特開平5−120416号公報)については、前述のとおり明度Y方向に三角柱主軸を設定しており無彩色方向に関してはMIN演算に限らずリップル発生が回避されている、という効果がすでに認められている。しかし色空間内での無彩色方向以外の他の方向についてはリップル発生の可能性があり完全な解決には至っていない課題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため本発明は三原色入力色信号で作られる三次元空間を複数の単位立方体領域に分割した後、従来の各種補間方法のように単位立方体をさらに各種の補間立体に分割するのではなく、前記入力色信号空間の対角軸方向に沿って隣接している異なる単位立方体どうしの上底と下底を形成する頂点にて構成され前記色空間に対して斜行関係にある斜三角柱もしくは平行六面体を想定し、前記入力色空間全域を前記斜行立体群にて包含するように設定し、任意の入力色に対応する出力値を、前記斜行立体の各頂点での出力値を用いて補間する。
【0011】また本発明では色変換テーブルの3次元アドレス発生のため入力データをそのまま色変換テーブルのアドレスに使用せず、各軸の3次元アドレス値を各軸の分割格子点数Nに対応してN進法の各桁の値になるように1次元アドレスに変換して色変換テーブルにアクセスするアドレス生成部を持つ事で不要な色変換テーブルメモリの増加を防ぐ事ができる。
【0012】
【作用】本発明の色変換装置では、三原色入力色信号で作られる三次元空間を複数の単位立方体領域に分割し、該空間の対角軸方向に沿って互いに隣接する各単位立方体の上底と下底を形成する頂点にて構成される斜三角柱もしくは平行六面体を想定し、前記入力色空間全域を前記斜行立体群にて包含するように設定し、任意の入力色に対応する出力値を、前記斜行立体の各頂点での出力値を用いて補間する。この結果、三原色入力空間における斜三角柱あるいは平行六面体群は、第一色軸である第二色軸、第二色軸である第三色軸、第三色軸である第一色軸なる3平面に平行な面を境界面として持つ。たとえば、三原色入力色空間をRGB色空間とすると、R=G、G=B、B=Rなる3平面を含む。これらの3平面はMIN演算において微分不連続となる3つの面であり、一方その境界内にて囲まれている3領域ではMIN演算結果はまったくリニアに補間できる。したがって補間不可能な面を補間単位立体の境界のみに割り当てることができるがゆえ補間操作は全入力色空間においてリニアにリップルが無い状態にて行われる。すなわち、色変換において多用されるMIN演算における「リップル」発生を無彩色方向に限らず入力色空間内のあらゆる方向において完全に回避できる、という作用がある。
【0013】また本発明では3次元から1次元のアドレス変換部を持つ事により、例えば2のべき乗で表されない各軸の分割数の場合でも、色変換テーブルは連続なアドレスで使用でき色変換テーブルメモリの無駄が無くなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0015】図1は本発明の実施例における色変換装置のブロック構成図を示すものである。図1において、101は画像入力信号RGBを上位ビット(RH,GH,BH)と下位ビット(RL,GL,BL)に分離する画素入力部で本実施例では上位3ビットと下位5ビットにそれぞれ分離している。103はRLとGL、BLとGLのそれぞれの値の大小を比較する比較部で、比較結果C1、C2を上位ビットRH、BHに加算する加算部115を介してメモリーアドレス生成部102に入力する。104は下位ビット同志の減算RL−GL、BL−GLとGLを出力する重み生成部、105は2種類の斜三角柱のいずれを斜三角柱補間演算部110で使用するかを判定する斜三角柱判定部、106はアドレス生成部102からのアドレスとホストインタフェース113からのアドレス出力を色変換テーブル107に切り換えるメモリ−インタフェ−ス部、107は入力RGB空間で定義された色変換テーブルメモリー、108は色変換テーブルメモリー107の出力を選択するセレクタ、110は斜三角柱補間演算部、112は斜三角柱補間演算結果の出力端子である。114は複数の色変換テーブルを使用する場合のテーブル切り換え信号線である。
【0016】以上のように構成された色変換装置の動作を説明する前に、斜三角柱補間をする事でMIN演算で発生する補間出力のリップルが無くなる事の理由を図7〜図9と図15を用いて説明する。
【0017】図7は入力RGBの直交座標形での入力信号に対してMIN演算結果が一定になる面を描いたものである。この図で解るようにハッチングで示したR=B、B=G、R=Gの3つの境界面701〜703で分けられた3つの領域(0)〜(2)内では微分連続性があるが、3つの面の境界では強い微分不連続性が発生するために境界領域で線形補間演算を行うと大きな誤差が発生する。図15は図7で0点からW点へ向かうグレー軸上でのMIN演算の計算値と従来の技術の第1例(特開平5−75848号公報)にもとずいて三角柱補間を行った場合の補間値との誤差を示したものある。グレー軸上は上記3つの境界面の交線にあたるため当然強い微分不連続性が発生する。本来のMIN演算計算に対し凹型の耐えがたいリップル誤差が発生している。
【0018】図8は上記微分不連続面をそれぞれ分解して示した図で、3つの面の方向がよくわかり、その中でクロスハッチ部分が図7で示した微分不連続面701〜703に対応している。したがって、この微分不連続面を補間立体内部に含まない様に入力データ空間を分割し線形補間を行えば、図15で発生したリップルは発生しない事になる。
【0019】以上の考察にもとずき入力空間を分割すると図9(A)や図9(B)の分割例が導き出される。図9(A)や(B)での微分不連続面は太線で表した701〜703に位置し、この面は丁度分割面位置に対応している。したがって図9(A)や図9(B)の分割を行えばMIN演算での誤差は発生しない事になり、本発明の一つの目的は達成出来る事になる。
【0020】図10(A)、(B)は図9(A)の分割の単位分割立体を大きく表したもので丁度RGB単位立方体の上面efghを下面abcdに対してR方向とB方向に1単位ずらし、図8で示すR=B面(701)でType0とType1の2種類の斜三角柱に分割した事を表している。
【0021】一方、図10(C)、(D)は図9(B)の分割の単位分割立体を大きく表したもので丁度RGB単位立方体の上面efghを下面abcdに対してR方向とB方向に1単位ずらし、且つ図8で示すR=B面(701)で分割したType0とType1の2種類の平行六面体内に分類した事を表している。
【0022】斜三角柱で補間を行う場合に注意しなければならないのは、RGB入力空間の端点近くのデータを補間計算する時には斜三角柱がRGB入力空間を包含するように飛び出して設定しなければならない。図11はハッチングで示した入力RGB空間を全て包含する斜三角柱の領域を表したものである。図11(A)はBまたはR軸方向から入力空間を横方向に見た図であり、図11(B)はG方向の上から見おろした図である。この様に本発明の分割方法を用いた場合には入力定義空間より1分割単位だけ外側のデータを補間テーブルに保持する事が必要である。
【0023】次に斜三角柱内での補間演算について図10と図12〜14を用いて説明する。補間を行うには入力データの上位ビットRH,GH,BHにより図10に示す補間の斜三角柱の原点位置aが決まる。図12は斜行座標系XYZと直交座標系RGBの関係を示したもので、XYZ空間とRGB空間は以下のベクトル関係がある。
【0024】
【数1】

【0025】RGB空間での入力点(r,b,g)=(RL,GL,BL)のベクトルOは【0026】
【数2】

【0027】と表され、これを(1)式を用いてXYZ空間で表すと【0028】
【数3】

【0029】となる。従ってXYZ空間で表した入力点(x,y,z)は【0030】
【数4】

【0031】となる。従ってXYZ方向にそれぞれ(RL−GL)、(BL−GL)、GLの移動量として図10の補間原点aから補間演算を行えば良い事になる。
【0032】ここでxまたはyの値が負になった場合は都合が悪いが以下の方法で解決できる。この場合は補間原点からの移動量が−Rまたは−B方向になる。そのため原点位置aを−Rまたは−Bの方向にひとつ後退させ補間の重みを新しい補間原点位置からの距離に変換する事で解決できる。このように正値化された移動量を斜三角柱補間の重み係数として次のように表す。
【0033】
【数5】

【0034】図13はRGB空間で選択される単位立体の部分がどの斜三角柱に属するかを4つに分類した図である。図13(A)に示すAREA(0)はこの図でaを原点にした斜三角柱に属し、図13(B)に示すAREA(1)は−B方向に、図13(C)に示すAREA(2)は−R方向に、図13(D)に示すAREA(3)は−Rと−B方向にそれぞれ斜三角柱の原点aを移動した位置にある斜三角柱に属する部分である事がわかる。(表1)はRL,BL,GLの大小関係でaの位置の移動方向(R,B)を示すものである。
【0035】
【表1】

【0036】従って、RGBの上位ビットで選択された斜三角柱の原点位置aはRGBの下位ビットの(4)式の判定によりそれぞれaの位置を−X、−Y方向にそれぞれずらす事で正しい斜三角柱の原点位置を求める事ができる。
【0037】実施例として入力8ビットの範囲を8分割した図1に示す実施例では、xが正の場合はRHに1加算してxはそのままとし、xが負の場合はRHをそのまま使用してxに32を加算した値を新たな重み係数として使用する。y方向についても同様である。xまたはyが負になった場合に32を加算する事はデジタル減算器の出力の符号ビットを無視する事で良いので非常に簡単である。同実施例で行っているこれらの動作を(表2)にまとめて示す。RHやBHに1または0を加算するかわりに、0または−1の加算を行っている。
【0038】
【表2】

【0039】この様にして、斜三角柱の原点位置aと対応する2つの斜三角柱の端点位置b〜h、さらに(5)式から計算される重み係数により斜三角柱内での線形補間演算が行える。図14を用いて斜三角柱での補間演算を説明する。
【0040】a〜hでの変換テーブル出力値を(a)〜(h)で表す事にする。補間出力点oから線分a−eに並行に引いた直線と底面abcd及び上面efghとの交点をそれぞれm、nとするとm、n点での出力(m)、(n)は斜三角柱が図10に示すType0の場合には【0041】
【数6】

【0042】となる。従って、m点とn点の間で線形補間して目的点Oでの出力(o)は【0043】
【数7】

【0044】同様にType1の場合は【0045】
【数8】

【0046】として計算される。ここで再び図1にもどり、各部の動作を説明をする。画素入力部101からのR,B,Gの上位各3ビット(RH,BH,GH)は加算部115で比較部103からの比較結果C1,C2を加算して(RH’BH’GH’)を得る。図2は比較部103の構成ブロックを示したものでC1はRLがGLより大きい時は1でそれ以外は0を出力する。C2はBLがGLより大きい時は1でそれ以外は0を出力する。
【0047】図3は重み生成部の構成ブロックを示す図でRGBの下位ビット同士の演算で(RL−GL),(BL−GL)を計算し、GLはそのまま出力する。入出力が同じビット幅になっているのは減算結果が負の場合は符号ビットを無視する事で上位ビットからのボローを行った事と等価にする為である。上位ビットからのボローを行った結果(RL−GL)’,(BL−GL)’として出力する。(表2)に示した下位ビットの演算をここで行っている。
【0048】図4は斜三角柱判定部105の構成ブロックで、重み生成部104の出力のうち(RLGL)’,(BL−GL)’の大小関係により斜三角柱のType=0かType=1を判定出力(PRISM)を得ている。
【0049】(RH'、BH'、GH')は図10に示したRBG色空間内の斜三角柱で構成される単位補間区間の位置aを示し、これを今後、単位補間区間番号と呼ぶ事にする。ここでGH’は3ビットであるが、RH’とBH’は上記比較部出力との加算によりそれぞれ4ビットに拡張されている。
【0050】アドレス生成部102は前記単位補間区間番号(RH'、BH'、GH')から補間演算のために必要な色変換テーブルメモリー107のアドレスを生成する。アドレス生成部102は8個持ち、おのおの8個の色変換テーブルメモリー(M0〜M7)107に対応している。次に、色変換テーブルメモリー107では単位補間区間番号がすべて偶数の位置を起点とする単位立方体の8つの端点の格子点データを独立に持つようにしている。これらの格子点データで全ての入力格子点を過不足なく埋め尽くすことが出来るので、この色変換テーブルメモリー107は必要十分なメモリー量となっている。
【0051】図16は入力色空間と色変換メモリーの関係を示す図で、図16(A)はB方向から見た図で、図16(B)はG方向から見おろした図である。斜線部は入力色空間の範囲を示し、その外側は図11での飛び出し領域を含んだ斜三角柱の領域を示している。四角で連結したメモリーは単位補間区間番号をアドレスとしてアクセスされるメモリーを示し、この様に偶数の単位補間区間番号のみで全ての入力色空間と斜三角柱空間を表せる事を示している。
【0052】つぎに単位補間区間番号からどのように色変換テーブルメモリー107をアクセスするかを説明する。
【0053】図17はRGB空間に配置された色変換テーブルメモリーを(−B)方向から見た図であり、図18はG方向から見た図である。図17においてAは単位補間区間番号のGH’が偶数の場合に使用するテーブルデータの位置を斜線で表しており、Bは奇数の場合を表している。GH’が偶数の場合(A)はメモリーM0〜M3が斜三角柱の底面になり、M4〜M7が上面になる。またGH’が奇数の場合(B)はメモリーM4〜M7が底面になり、M0〜M3が上面になる。図18で単位補間区間信号(RH’BH’GH’)によって補間立体の底面の位置Aが指示された時、上面の単位補間区間番号はR,B方向にそれぞれ1ずつ進めたA’点である事を示している。
【0054】図5はアドレス生成部102の内部詳細構成図を示す。アドレス生成部はM0〜M7にそれぞれ独立に設けられており、501は単位補間区間番号からメモリーデータを取り出すための選択ブロック番号を生成する事を行う選択ブロック番号発生部である。
【0055】図17、図18の説明からGH'が偶数の場合はM0〜M3が底面、M4〜M7が上面になるから、ブロック番号発生部501は、M0〜M3に対しGH’が偶数の場合は単位補間区間番号をそのまま選択ブロック番号として出力し、GH’が奇数の場合にはRH’とBH’の単位補間区間番号にそれぞれ1を加算した値を選択ブロック番号として出力する。M4〜M7に対してはそれぞれ逆の動作で、GH’が偶数の場合にはRH’とBH’の単位補間区間番号にそれぞれ1を加算した値を選択ブロック番号として出力し、GH’が奇数の場合は単位補間区間番号をそのまま選択ブロック番号として出力する。これをまとめて(表3)に示す。
【0056】
【表3】

【0057】選択ブロック番号は、ブロック番号偶数化部502により、各軸毎に選択ブロック番号が奇数の場合は次の偶数番目の選択ブロック番号からの格子点データを得るために選択ブロック番号の加算を行う。この動作は選択ブロック番号の各軸の下位1ビットとM0〜M7により、それぞれ加算の有無が変わる。(表4)はM0〜M7に対し一義的に決まる選択ブロック番号調整信号UR,UB,UGを示す。3軸の選択ブロック番号が奇数の場合で且つ対応するUR,UB,UGが0の場合には選択ブロック番号に1の加算をおこない偶数化を行う。3軸の選択ブロック番号が奇数の場合でも対応するUR,UB,UGが1の場合には選択ブロック番号に1の加算をおこなわず奇数のままにしておく。しかるのち1/2して偶数ブロックのみで構成された色変換テーブルのアドレスを生成する。図6は選択ブロック番号を偶数化する為の論理の実施例で図5の点線507の部分を表している。加算部503の出力をそれぞれRH”,BH”,GH”とする。
【0058】
【表4】

【0059】さらに、図5ではRH”とBH”をM倍したものと出力GH”をM2倍したものの和をアドレス加算器506で得て、色変換テーブルメモリーのリニアアドレスとして出力している。
【0060】
【数9】

【0061】
【数10】

【0062】アドレス生成部102のRH’とBH’の入力格子点数Nを基にして、ブロック番号発生部で最大1増加され、さらに偶数番目のブロックのみで構成された色変換テーブル107にアクセスするため1/2した後、ブロック番号偶数化処理部でさらに最大1増加され偶数色変換テーブルメモリのアドレス(MAi)として利用される。
【0063】このアドレス生成部102を用いる事で各軸が2のべき乗でない格子点数に対しても連続したリニアアドレスに変換でき、色変換テーブルのアドレスの不連続から発生する無駄を無くす事ができる。
【0064】アドレス生成部102からの並列の8個のアドレスはメモリインタフェース106を介してそれぞれ8個の色変換テーブルメモリ107に導かれる。色変換テーブルメモリ107から読まれた格子点出力値M0〜M7はセレクタ108を介して、斜三角柱補間演算部110の入力位置a,b(d)、c、e、f(h)、gに入力する。
【0065】図19はセレクタ108でメモリーM0〜M7の出力を斜三角柱補間演算部110の入力位置a,b(d)、c、e、f(h)、gにセレクトするための場合分けを得る図で、単位補間区間番号の上位1ビットの種類(RH'0,BH'0,GH'0)によりM0〜M3が底面の場合に4種類、M0〜M3が上面の場合に4種類の計8種類のセレクトの場合分けがある事を示している。
【0066】(表5)は単位補間区間番号の下位1ビットの種類(RH'0,BH'0,GH'0)によりセレクタで選択されるべき色変換テーブルをまとめたものである。
【0067】
【表5】

【0068】画素入力部101からの下位5ビットは斜三角柱判定部105で斜三角柱がType0かType1かの判定を行い斜三角柱補間演算部110とセレクタ108に入力する。斜三角柱補間演算器110からの出力112は、RGB空間を単位立方体分割した時のそれぞれの単位立方体端点での変換出力値を保持する色変換テーブルを用いて斜三角柱補間出力を出力するため、RGB入力に対する線形変換以外にも、すでに述べたようにRGB入力に対してMIN演算を行った場合でも誤差の無い補間出力を出力する事ができる。
【0069】また、色変換テーブルメモリー107はRGB空間での単位立方体分割したブロックのうち、偶数ブロックのみの格子点データをもち、各色変換テーブルメモリ107に専用のアドレス生成部102を独立に設け、3次元の色変換テーブルの各軸の格子点数が2のべき乗でない場合にもリニアアドレスを発生でき、メモリアドレスの有効利用ができ、結果的に少ないメモリー容量で色変換テーブルを設計出来る利点がある。
【0070】いままでの説明では色変換テーブルが8個の例で説明してきたが、斜三角柱補間演算では6個のデータがあれば補間演算が行えるので、テーブル数を6個で行う事も可能である。つぎに本発明の第2の実施例について説明する。図20は本発明の第2の実施例における色変換装置のブロック結線図である。図20において、図1の構成と異なる点は、重み生成部104のGL出力の後段に重み制御部111を設け、セレクタ108をM0〜M3出力のセレクタ109AとM4〜M7出力のセレクタ109Bに分離して簡単化を図った点である。
【0071】重み制御部111はGH'信号の最下位1ビットを判定して奇数の場合はG軸方向の重み係数GLをGL’=(1−GL)とする。この操作はビット反転後1を加算する事で容易に得られる。R,B方向の重み係数(RL−GL)’,(BL−GL)’はそのまま斜三角柱補間演算部110に入力する。GH’の最下位ビットによりGLを(1−GL)にすることはGH’が奇数の場合は図21に示す様に斜三角柱補間のG軸方向の補間を上面から行うためである。これはGH’が奇数の場合にはa〜dは上面になるが、補間係数GLを(1−GL)にする事で上面と下面の入れ替えを行う必要が無く、セレクタ109を4入力で行える利点がある。セレクタ109のセレクト動作を(表6)に示す。
【0072】
【表6】

【0073】この様にGHの偶数か奇数かによってG方向の補間方向を変える事でセレクタ108の入力が8入力から4入力になり、セレクタのデバイスの簡単化と共に配線数も減り大いに簡素化される。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、リニアに補間できるがゆえ補間操作は全入力色空間においてリニアにリップルが無い状態にて行うことができる。すなわち、色変換において多用されるMIN演算における「リップル」発生を無彩色方向に限らず入力色空間内のあらゆる方向において完全に回避できる。
【0075】また本発明では3次元から1次元のアドレス変換部を持つ事により、例えば2のべき乗で表されない各軸の分割数の場合でも、色変換テーブルは連続なアドレスで使用でき色変換テーブルメモリの無駄が無くなる。




 

 


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