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発明の名称 磁気抵抗効果型磁気ヘッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−93714
公開日 平成7年(1995)4月7日
出願番号 特願平5−237838
出願日 平成5年(1993)9月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 古賀 直樹 / 行徳 明
要約 目的
バルクハウゼンノイズを抑制するために用いられる硬質磁性膜の特性を向上することによりより安定にバルクハウゼンノイズを抑制する磁気抵抗効果型磁気ヘッドを提供することを目的としている。

構成
MR膜7の近傍に設けられた硬質磁性膜8の磁化容易軸方向をMR膜7の磁化容易軸方向とほぼ直角にした。
特許請求の範囲
【請求項1】基板と、前記基板上に設けられた磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜の近傍に設けられた硬質磁性膜と、前記磁気抵抗効果膜にセンス電流を供給するリード層とを備え、前記硬質磁性膜の磁化容易軸方向を前記磁気抵抗効果膜の磁化容易軸方向に対してほぼ直角にしたことを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
【請求項2】硬質磁性膜としてCoNiPt,CoPt,CoCrPt,CoCrTa,CoCrTaPt,CoNiCr,CoNiCrPt,CoNiのうち1種を用いることを特徴とする請求項1項記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
【請求項3】硬質磁性膜の下に下地膜を設け、しかも下地膜の構成材料としてCrを用いたことを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク装置等の磁気記録装置に用いられる磁気抵抗効果型磁気ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録分野における小型化・大容量化の要求には目ざましいものがある。例えば、磁気ディスク装置を見てみるとディスク径は、3.5インチから2.5インチ、1.8インチと小さくなってきており、磁気ディスク一枚当りの容量も2.5インチ150メガバイトと言われている。
【0003】これらの要求に応えるため磁気ディスクとして高保磁力、高残留磁束密度、低ノイズの特徴を有する金属薄膜ディスクが開発され、磁気ヘッドとしてメタルインギャップヘッドや薄膜ヘッド、さらに、金属磁性膜を積層した積層型磁気ヘッド等が開発されてきた。
【0004】しかし、これらの磁気ヘッドは全て電磁誘導現象を利用したものであり、その再生出力は磁気ヘッド,磁気ディスク間相対速度に比例する。そのため、さらに磁気ディスクの径が小さくなると、もはや十分な再生出力を得ることが出来なくなっている。そのため、現在磁気抵抗効果を利用して磁気ディスクからの磁束を感磁する磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下MRヘッド)が提案されている。
【0005】ここで、図5に従来のMRヘッドを示す正面図である。図5において、1はAl2 3 TiC等のセラミック材からなる基板であり、2はAl2 3 、SiO2 等からなる絶縁層、3はNiFe等の軟磁性体からなる下部シールド層、4はAl2 3 、SiO2 等からなり下部再生ギャップとなる絶縁層、7はNiFe等の磁気抵抗効果現象を示す材料で構成された磁気抵抗効果膜(以下MR膜)、5はアモルファス合金,NiFe等からなりMR膜7に横バイアス磁界を与えるための軟磁性膜、6はTa,Ti,SiO2 等からなり軟磁性膜5とMR膜7とを磁気的に分離する中間層、8はCoNiPt等からなりMR膜7の磁区を制御するための硬質磁性膜、9は例えばAu、W等のリード層、10はAl2 3 、SiO2 等からなり上部再生ギャップとなる絶縁層、11はNiFe等からなる上部シールド層、12はAl2 3 、SiO2 等からなり再生ヘッドであるMRヘッドと記録ヘッドとを分離する絶縁層、13はNiFe等からなり記録ヘッドの下部コア層、14はAl2 3 、SiO2 等からなり記録ギャップとなる絶縁層、15はNiFe等からなり記録ヘッドの上部コア層、16はAl2 3 等からなり全体の保護層となる絶縁層である。
【0006】このヘッドの場合、記録のトラック幅と再生のトラック幅とを個別に設定できるため、ワイドライト−ナローリード(広く記録して狭く再生する。)が可能となっている。また、出力の線形性を保つための横バイアス方式としてSAL(Soft−Adjacent−Layer)バイアス方式を呼ばれる方法を用いており、MR膜7に流れるセンス電流により発生する磁界で軟磁性膜5を磁化させ、軟磁性膜5の磁化から発生する磁界によりMR膜7にバイアス磁界を印加するものである。
【0007】また、硬質磁性膜8はMRヘッド特有のバルクハウゼンノイズを抑制するためにMR膜7の磁区を制御するためのものであり、発生した磁界によりトラック幅方向(図中矢印で示す)に抑制磁界を与えMR膜7を単磁区化するものである。このように硬質磁性膜8を用いてMR膜7の磁区を制御することは公知である。例えばMR膜7とリード層9との間に保磁力の大きな強磁性膜を設けたり、またMR膜7とリード層9との間に硬質磁性膜8を設け、硬質磁性膜8とMR膜7との間にスペーサを配した構造が示されている。
【0008】公知例としては特開昭60−59518号公報や特開平2−220213号公報等が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにバルクハウゼンノイズを抑制するためには硬質磁性膜を磁化し、磁化された硬質磁性膜から発生する磁界によりMR膜を磁化したり、あるいは硬質磁性膜とMR膜とを強磁性交換結合をさせたりすることが必要でる。しかしながら、これらの従来例では硬質磁性膜の保磁力の大きさと方向性まで考慮したものはなかった。従って、外部磁界や特に記録ヘッドと一体化した複合型磁気ヘッドでは記録時の記録磁界により硬質磁性膜の磁化された方向が変わるとMR膜に加わる抑制磁界の方向が変わってしまいバルクハウゼンノイズが発生してしまうという課題があった。
【0010】従って、本発明は外部磁界や記録磁界の影響によりバルクハウゼンノイズを抑制する能力が低下することにないMRヘッドを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、磁気抵抗効果膜上に前記磁気抵抗効果膜の磁区を制御するためにCoNiPt,CoPt,CoCrPt,CoCrTa,CoCrTaPt,CoNiCr,CoNiCrPt,CoNi等の硬質磁性膜を設け、前記硬質磁性膜の磁化容易軸方向を前記磁気抵抗効果膜の磁化容易軸方向とほぼ直角にした。また、必要に応じて前記硬質磁性膜をCrからなる下地膜を持つ2層膜とした。
【0012】
【作用】本発明は上記構成により、バルクハウゼンノイズを抑制する磁界の向きと直角方向の保磁力が大きくなり、外部磁界や記録磁界が加わった場合に硬質磁性膜の磁化方向が乱されることがなくなるため、MR膜の磁化状態も乱されることがなくなり高性能のMRヘッドを得ることができる。
【0013】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の(実施例1)における磁気抵抗効果型磁気ヘッドを示す正面図である。図1において、1は基板、2は絶縁層、3は下部シールド層、4は絶縁層、5は軟磁性膜、6は中間層、7はMR膜、8は硬質磁性膜、9はリード層、10は絶縁層、11は上部シールド層、12は絶縁層、13は下部コア層、14は絶縁層、15は上部コア層、16は絶縁層でありこれらは従来の構成と同じである。硬質磁性膜8としてはコバルト系の合金が適しておりCoNiPt,CoPt,CoCrPt,CoCrTa,CoCrTaPt,CoNiCr,CoNiCrPt,CoNiの内、1種を選択することができる。
【0014】本実施例において従来例と異なっているのは、前記硬質磁性膜8の磁気異方性の方向を考慮している点である。図2は本発明の(実施例1)における磁気抵抗効果形磁気ヘッドを示す部分拡大平面図である。(実施例1)のMRヘッドの場合、磁気記録媒体からの磁束23に対してMR膜7の磁化容易軸方向はほぼ直角となるように矢印21で示した方向に付与されている。この時(実施例1)のMRヘッドでは硬質磁性膜8の磁化容易軸方向を矢印22で示されるようにMR膜7の磁化容易軸方向とほぼ直角になるように付与している点である。
【0015】この時の硬質磁性膜8の磁気特性を図3(a)に示す。ここでは磁化容易軸を規定するために基板1を回転させながら成膜を行う回転成膜法を用い、磁化容易軸を付与したい方向を回転法線方向とすることにより所望の特性を得た。この時の磁化容易軸方向の保磁力Hce及び磁化困難軸方向の保磁力Hchは400ÅのCoNiPt膜でそれぞれ500(Oe),350(Oe)となっている。一方、比較例として通常の基板1を固定した成膜により得られた特性を図3(b)に示す。同一条件で得られた特性として、保磁力は等方的であり磁化容易軸方向、磁化困難軸方向ともに420Oeとなっている。
【0016】上述した特性の硬質磁性膜8を実際のMRヘッドに適用し(表1)示すMRヘッドを試作しその特性の比較を行った。
【0017】
【表1】

【0018】これらのMRヘッドを3.5インチの磁気ディスクを用いて、周速6.5m/s,記録周波数6MHzで記録再生を32回連続して行い、その時の再生出力の平均値(X)と標準偏差(σ)を求めσ/Xを再生出力の不安定さの指標として定めた。各々10個のヘッドについて測定を行いσ/Xの平均値と標準偏差を(表2)に示す。
【0019】
【表2】

【0020】測定結果が一番悪いのは比較例2であり、MR膜7の磁化容易軸方向に直角方向の保磁力が一番小さいことに起因しているものである。次に悪いのが比較例1であり、本実施例ではσ/xの平均値、ばらつきともに小さくなっていることがわかる。
【0021】また、別の方法としては移動式のインライン成膜装置を用い、磁化容易軸を付与したい方向を移動方向と直角に基板1を配置することにより所望の特性を得ることができる。
【0022】(実施例2)図4は本発明の(実施例2)におけるMRヘッドを示す正面図である。(実施例2)の特長は(実施例1)で示した硬質磁性膜8を単層構造から下地膜17を設けた2層構造としている点である。また、本実施例ではリード層9により規定される幅と硬質磁性膜8で規定される幅を変えている。この場合、前記硬質磁性膜8としてCoNiPt,CoPt,CoCrPt,CoCrTa,CoCrTaPt,CoNiCr,CoNiCrPt,CoNiのうち1種を、前記下地膜17としてCrを用いている。前記に示した硬質磁性膜8はCrの上ではその保磁力が大きくなることから外部の磁界に対して磁界の向きが変化されにくく、さらに効果が大きくなる。
【0023】(実施例1)と同様な成膜方法を用い下地膜としてCrを500Å,硬質磁性膜8としてCoNiPtを400Å成膜した。この時の磁化容易軸方向の保磁力Hce及び磁化困難軸方向の保磁力Hchはそれぞれ1000(Oe),700(Oe)となった。本実施例のMRヘッドも同様に試作し同様の測定を行った。その結果を(表3)に示す。
【0024】
【表3】

【0025】本実施例のMRヘッドも実施例よりも大きな効果が得られることを確認した。但し、硬質磁性膜8と下地膜17との厚みをあまり厚くすることは再生ギャップの狭小化を妨げることになるため合わせた厚みを1000Å以下にすることが好ましい。
【0026】なお、上記実施例ではMRヘッドと書き込みヘッドとが分離した構造を示したが、上部シールド層11と下部コア層13とが一体になった構造でも効果があることは明らかであるし、横バイアスの手段についてもここではSALバイアス方式について示したが、シャントバイアスや電流バイアス等についても本発明の効果が得られることは明らかである。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上述した構成によりMR膜の磁化容易軸方向と直角方向の硬質磁性膜の保磁力を大きくすることができ外部磁界や記録磁界によってバルクハウゼンノイズの抑制効果が低下することのない高性能のMRヘッドを得ることができる。




 

 


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