米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 計算機;電気通信 -> 松下電器産業株式会社

発明の名称 テープローディング機構
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−85548
公開日 平成7年(1995)3月31日
出願番号 特願平5−254929
出願日 平成5年(1993)9月16日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 宜喜
発明者 大広 雅彦
要約 目的
テープをシリンダにローディングし、又はアンローディングするときのテープの損傷を防止すること。

構成
カセット1とシリンダ6との間でテープ4を案内する第1のテープ引出ポスト32に、上及び下フランジ33,36を設ける。更にこれらのフランジの約半周にわたって切欠部34,37を形成する。こうするとローディング又はアンローディング時にテープの走行経路が上下に揺動しても、第1のテープ引出ポスト32に対するテープ4の許容摺動範囲が広くなり、テープ4の引っ掛かりがなくなる。又記録再生時にはテープ4はB位置の第1のテープ引出ポスト32及び第2のテープ引出ポスト20に保持され、走行位置の上下が規制される。
特許請求の範囲
【請求項1】 テープがカセット内に収納された収納位置とシリンダに巻付けられた記録再生位置との間で前記テープを案内するテープローディング機構であって、前記テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第1のスライドベース、前記第1のスライドベースに垂直に立設され、前記第1のスライドベースが往復途上にあるとき前記テープと当接する少なくとも一方の側面が切り欠かれた上フランジ及び下フランジとローラとを有する第1のテープ引出ポスト、前記第1のスライドベースに前記第1のテープ引出ポストと近接して立設され、前記シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第1の傾斜ポストを有し、前記カセットの供給リールに回巻されたテープを案内する第1のテープ引出手段と、前記テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第2のスライドベース、前記第2のスライドベースに垂直に立設され、上フランジ及び下フランジとローラとを有する第2のテープ引出ポスト、前記第2のスライドベースに前記第2のテープ引出ポストと近接して立設され、前記シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第2の傾斜ポストを有し、前記シリンダに対し前記第1のテープ引出手段と反対側に設けられ、前記カセットの巻取リールに回巻されたテープを案内する第2のテープ引出手段と、前記第1のテープ引出手段を前記テープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第1の駆動手段と、前記第2のテープ引出手段を前記テープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第2の駆動手段と、を具備することを特徴とするテープローディング機構。
【請求項2】 前記第1の駆動手段は、前記第1のスライドベースが前記テープの記録再生位置に来たとき前記第1のスライドベースと当接し、その回動中心となるストッパピンと、前記テープを前記上フランジ及び下フランジの切り欠きのない部分で保持するよう前記第1のスライドベースを回動させる回動部材と、前記第1のスライドベースを前記磁気テープの収納位置にあるときと同一姿勢に付勢する板ばねと、前記第1のスライドベースの回動位置を規制する回り止めピンと、を有するものであることを特徴とする請求項1記載のテープローディング機構。
【請求項3】 テープがカセット内に収納された収納位置とシリンダに巻付けられた記録再生位置との間で前記テープを案内するテープローディング機構であって、前記テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第1のスライドベース、前記第1のスライドベースに垂直に立設され、前記第1のスライドベースが往復途上にあるとき前記テープと当接する少なくとも一方の側面が切り欠かれた上フランジ及び下フランジとローラとを有する第1のテープ引出ポスト、前記第1のテープ引出ポストを一方向を回動させる付勢力を与える第1の弾性支持手段、前記第1のスライドベースに前記第1のテープ引出ポストと近接して立設され、前記シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第1の傾斜ポストを有し、前記カセットの供給リールに回巻されたテープを案内する第1のテープ引出手段と、前記テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第2のスライドベース、前記第2のスライドベースに垂直に立設され、上フランジ及び下フランジとローラとを有する第2のテープ引出ポスト、前記第2のスライドベースに前記第2のテープ引出ポストと近接して立設され、前記シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第2の傾斜ポストを有し、前記シリンダに対し前記第1のテープ引出手段と反対側に設けられ、前記カセットの巻取リールに回巻されたテープを案内する第2のテープ引出手段と、前記第1のテープ引出手段を前記テープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第1の駆動手段と、前記第2のテープ引出手段を前記テープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第2の駆動手段と、前記第1のテープ引出手段が前記テープの記録再生位置に来たとき、前記上フランジ及び下フランジを前記第1のスライドベースに対し回動させるフランジ回動手段と、とを具備することを特徴とするテープローディング機構。
【請求項4】 前記第1のテープ引出手段は、一端が前記下フランジに取付けられ、他端が前記第1のスライドベースに固定された筒部を貫通するワイヤと、前記第1のスライドベースに摺動自在に取付けられ、前記ワイヤの他端を連結する引張片と、を有するものであり、前記フランジ回動手段は、前記第1のテープ引出手段が前記テープの記録再生位置に来たとき、前記引張片と係合し、前記上フランジ及び前記下フランジの切り欠きのない部分で前記テープを保持するよう前記第1のスライドベースを回動させる係止爪であることを特徴とする請求項3記載のテープローディング機構。
【請求項5】 テープがカセット内に収納された収納位置とシリンダに巻付けられた記録再生位置との間で前記テープを案内するテープローディング機構であって、前記テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第1のスライドベース、前記第1のスライドベースに垂直方向に移動自在に立設され、上フランジ及び下フランジとローラとを有する第1のテープ引出ポスト、前記第1のテープ引出ポストを上下方向に弾性的に支持する第2の弾性支持手段、前記第1のスライドベースに前記第1のテープ引出ポストと近接して立設され、前記シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第1の傾斜ポストを有し、前記カセットの供給リールに回巻されたテープを案内する第1のテープ引出手段と、前記テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第2のスライドベース、前記第2のスライドベースに垂直に立設され、上フランジ及び下フランジとローラとを有する第2のテープ引出ポスト、前記第2のスライドベースに前記第2のテープ引出ポストと近接して立設され、前記シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第2の傾斜ポストを有し、前記シリンダに対し前記第1のテープ引出手段と反対側に設けられ、前記カセットの巻取リールに回巻されたテープを案内する第2のテープ引出手段と、前記第1のテープ引出手段を前記テープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第1の駆動手段と、前記第2のテープ引出手段を前記テープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第2の駆動手段と、前記第1のテープ引出手段が前記テープの記録再生位置に来たとき、前記上フランジ及び下フランジの少なくとも一方と当接し、前記第1のテープ引出ポストを前記スライドベースに対し所定高さに保持するポスト高さ位置決め手段と、を具備することを特徴とするテープローディング機構。
【請求項6】 前記第2の弾性支持手段は、一端が前記上フランジに取付けられ、他端が前記第1のテープ引出ポストの上端部に取付けられたねじりばねであり、前記ポスト高さ位置決め手段は、前記第1のテープ引出手段が前記テープの記録再生位置に来たとき、前記第1のテープ引出ポストの何れか一方のフランジの外周部に階段状に形成された段部と当接し、前記第1のテープ引出ポストの高さを一定に保持するフランジストッパを有するものであることを特徴とする請求項5記載のテープローディング機構。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カセット式ビデオテープレコーダ(VTR)等の磁気記録再生装置におけるテープローディング機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のVTRに設けられたテープローディング機構について、図9及び図10を用いて説明する。図9は従来例のテープローディング機構を含むVTRの構成を示す平面図である。本図においてカセット1は供給リール2と巻取リール3とを有し、信号記録再生用のテープ4を回巻し、収納位置に収納している。
【0003】一方、VTRのシャーシ5には、テープ4をヘリカル状に回巻するシリンダ6が設けられ、カセット1の着座位置に供給リール台7,巻取リール台8が設けられている。シリンダ6の左右後方のシャーシ5にはストッパピン9,10が立設されている。ストッパピン9は後述する左側のガイド溝の終端に取付けられ、ストッパピン10は右側のガイド溝の終端に取付けられている。
【0004】図10は第1のスライドベース11を含む第1のテープ引出手段の構成を示す斜視図である。スライドベース11はシャーシ5の上面に沿ってシリンダ6の左側を移動する平板状の部材であり、その下面には2本のガイドピン13,14が下向きに取付けられている。図9に示す第2のテープ引出手段も第1のテープ引出手段と同様に第2のスライドベース12の下面に2本のガイドピン15,16が取付けられている。スライドベース11,12の一側面には、V字状に切り欠かれた凹部17,18が夫々形成されている。凹部17はシリンダ6にテープ4をローディングした状態でストッパピン9と当接し、凹部18はストッパピン10と当接するものである。
【0005】図9に示すようにスライドベース11,12の上面にはテープ引出ポスト19,20が夫々取付けられている。第1のテープ引出ポスト19はローディング時にカセット1内の供給リール2からテープ4を引き出し、シリンダ6の方にテープ4を案内すると共に、テープ4をシリンダ6のテープ摺動面に回巻する記録再生位置へ案内する。図10に示すようにテープ引出ポスト19は、スライドベース11に立設されたポストシャフト21の上部に圧入された上フランジ22と、ポストシャフト21の中央部に嵌入されたローラ23と、ポストシャフト21の下部に圧入された下フランジ24とを有している。
【0006】テープ引出ポスト19の上フランジ22と下フランジ24は、その間隔がテープ4の幅より若干大きく設定されており、ローディング又はアンローディング時に、テープ4がテープ引出ポスト19から外れないように規制するためのものである。又、上フランジ22は2点鎖線で示すB位置でテープ4の上端と接触することで、テープ4を一定の高さで安定に走行させるための規制の役割を果す。
【0007】更に第1のスライドベース11,第2のスライドベース12の上面には第1の傾斜ポスト25,第2の傾斜ポスト26が夫々取付けられている。図10に示すように傾斜ポスト25はテープ引出ポスト19に対して傾斜しており、シリンダ6のテープ摺動面にテープ4の記録面が平行となるよう案内するポストである。傾斜ポスト25はその先端部がテープ引出ポスト19と近接する方向に傾斜しているのに対し、傾斜ポスト26はテープ引出ポスト20に対し先端部が離間する方向に傾斜している。
【0008】次にシリンダ6の周囲のシャーシ5には、ガイド溝27,28が切り欠かれている。ガイド溝27はテープ4のローディング時又はアンローディング時に、スライドベース11を移動させる溝であり、ガイドピン13,14と係合し、図示しない駆動装置により第1のテープ引出手段を搬送する。ガイド溝28もテープ4のローディング時又はアンローディング時に、スライドベース12を含む第2のテープ引出手段を移動させる溝であり、ガイドピン15,16と係合する。カセット1がVTRに装着されない状態では、スライドベース11,12は図9に実線で示すA位置にあり、シリンダ6がテープ4をローディングした状態ではB位置にある。こうして第1及び第2のテープ引出手段がカセット1内にあるA位置と、テープ4がシリンダ6に巻付けられたB位置との間を往復移動する。このようにガイド溝27,28と、ストッパピン9,10は、図示しない駆動源とを含めて、テープ引出手段をA位置とB位置とへ駆動する第1及び第2の駆動手段を構成している。
【0009】以上のように構成された従来例のテープローディング機構の動作について説明する。先ず、スライドベース11,12がA位置からB位置へ移動するローディング時の動作について説明する。図9においてカセット1が所定位置に装着されるローディング時には、ガイドピン14,16が図示しないローディングモータ等の駆動手段に駆動され、スライドベース11,12は夫々ガイド溝27,28に沿って移動する。このとき図示しないブレーキ手段により供給リール台7には弱いブレーキをかけ、巻取リール台8には強いブレーキをかける。
【0010】このように供給側と巻取り側のリール台に共にブレーキをかけるのは、テープ引出ポスト19,20がテープ4をカセット1から引出すときに、テープ4が余計に引出されて弛まないようにするためである。又、供給側と巻取り側でブレーキの強さを変えるのは、テープ4が供給リール2からのみ引出されるようにするためである。
【0011】スライドベース11,12の移動に伴い、テープ引出ポスト19,20はカセット1の供給リール2からのみテープ4を引出してシリンダ6に巻付けていく。スライドベース11,12に設けられた凹部17,18が、夫々ストッパピン9,10と係合すると、スライドベース11,12のガイド溝27,28に沿った移動が停止する。又、ガイドピン14,16がガイド溝27,28の内周に当接することでスライドベース11,12が位置決めされ、テープ4のローディングが終了する。次にブレーキ機構を供給側、巻取り側とも非動作状態とし、シリンダ6に巻付けたテープ4に対して信号の記録又は再生を行う。
【0012】次に、スライドベース11,12がB位置からA位置へ移動するアンローディング時には、スライドベース11,12はローディング時とは逆方向に駆動されてガイド溝27,28に沿って移動する。スライドベース11,12がカセット1の方向へ移動につれてテープ4は弛むが、このテープ4は図示しない巻取手段により供給リール2に巻取られるる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような従来の構成では、ローディングが終了するB位置ではテープ4に対して安定な走行路が形成されるものの、A位置とB位置との間を移動するローディング又はアンローディング時は無理な走行路となってしまう。即ち、テープ4を走行させると、B位置ではテープ4がシリンダ6に回巻されているので、一方のリールから出て捩じれることなく走行する。他方のリールへ入るときには高さずれや水平方向からの傾きを生じないで走行する。これに対してA位置とB位置との途中位置では、テープ4がシリンダ6に充分回巻されなくなるので、テープ4が捩じれたり、走行するにつれて位置が変化してしまう恐れがある。
【0014】これは、シリンダ6、テープ引出ポスト19,20、傾斜ポスト25,26との位置関係によるもので、B位置では安定な走行路が形成されるように設定されていても、その位置からテープ引出ポスト19,20と傾斜ポスト25,26を移動させると、安定な走行路が形成される位置関係でなくなってしまうためである。このため、テープ4が図9で左から右へ走行するローディング時は、傾斜ポスト25,26の先端部が左側に倒れているので、これらのポストを経由する間に、テープ4は本来の走行高さより下ってしまう。このため水平に入射すべきテープ引出ポスト20にテープ4が下方から入ってしてしまうという恐れがあった。
【0015】又、テープ4が右から左へ走行するアンローディング時は、傾斜ポスト26,25に対する進入方向が逆になるので、傾斜ポスト26、シリンダ6、傾斜ポスト25を経由する間にテープ4は本来の走行高さより上がってしまう。このため水平に入るべきテープ引出ポスト19にテープ4が上方から入ってしまうという恐れがあった。
【0016】このためテープ4は、ローディング時は下向きの力を受けてテープ引出ポスト20の下方へ、アンローディング時は上向きの力を受けてテープ引出ポスト19の上方へ移動しようとする。テープ引出ポスト19,20は図10に示すようなフランジを有し、その間隔はテープ4の幅より若干大きいだけである。従ってテープ4の上下方向の移動許容量は小さく、テープ4の移動はすぐに阻止される。特にアンローディング時には、テープ4に大きなテンションをかけながら巻取りを行うため、上方への移動が阻止されたテープ4の端部が上フランジ22に強く押付けられ、この部分で座屈したり、曲って上フランジ22とローラ23との隙間に入ったりしてテープダメージが発生することがあるという問題があった。
【0017】本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、ローディング又はアンローディング時におけるテープの上下方向の移動許容量を大きくし、テープ引出ポストによるテープの損傷を防止することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明は、テープがカセット内に収納された収納位置とシリンダに巻付けられた記録再生位置との間でテープを案内するテープローディング機構であって、テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第1のスライドベース、第1のスライドベースに垂直に立設され、第1のスライドベースが往復途上にあるときテープと当接する少なくとも一方の側面が切り欠かれた上フランジ及び下フランジとローラとを有する第1のテープ引出ポスト、第1のスライドベースに第1のテープ引出ポストと近接して立設され、シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第1の傾斜ポストを有し、カセットの供給リールに回巻されたテープを案内する第1のテープ引出手段と、テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第2のスライドベース、第2のスライドベースに垂直に立設され、上フランジ及び下フランジとローラとを有する第2のテープ引出ポスト、第2のスライドベースに第2のテープ引出ポストと近接して立設され、シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第2の傾斜ポストを有し、シリンダに対し第1のテープ引出手段と反対側に設けられ、カセットの巻取リールに回巻されたテープを案内する第2のテープ引出手段と、第1のテープ引出手段をテープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第1の駆動手段と、第2のテープ引出手段をテープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第2の駆動手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0019】本願の請求項3の発明は、テープがカセット内に収納された収納位置とシリンダに巻付けられた記録再生位置との間でテープを案内するテープローディング機構であって、テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第1のスライドベース、第1のスライドベースに垂直に立設され、第1のスライドベースが往復途上にあるときテープと当接する少なくとも一方の側面が切り欠かれた上フランジ及び下フランジとローラとを有する第1のテープ引出ポスト、第1のテープ引出ポストを一方向を回動させる付勢力を与える第1の弾性支持手段、第1のスライドベースに第1のテープ引出ポストと近接して立設され、シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第1の傾斜ポストを有し、カセットの供給リールに回巻されたテープを案内する第1のテープ引出手段と、テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第2のスライドベース、第2のスライドベースに垂直に立設され、上フランジ及び下フランジとローラとを有する第2のテープ引出ポスト、第2のスライドベースに第2のテープ引出ポストと近接して立設され、シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第2の傾斜ポストを有し、シリンダに対し第1のテープ引出手段と反対側に設けられ、カセットの巻取リールに回巻されたテープを案内する第2のテープ引出手段と、第1のテープ引出手段をテープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第1の駆動手段と、第2のテープ引出手段をテープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第2の駆動手段と、第1のテープ引出手段がテープの記録再生位置に来たとき、上フランジ及び下フランジを第1のスライドベースに対し回動させるフランジ回動手段と、とを具備することを特徴とするものである。
【0020】本願の請求項5の発明は、テープがカセット内に収納された収納位置とシリンダに巻付けられた記録再生位置との間でテープを案内するテープローディング機構であって、テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第1のスライドベース、第1のスライドベースに垂直方向に移動自在に立設され、上フランジ及び下フランジとローラとを有する第1のテープ引出ポスト、第1のテープ引出ポストを上下方向に弾性的に支持する第2の弾性支持手段、第1のスライドベースに第1のテープ引出ポストと近接して立設され、シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第1の傾斜ポストを有し、カセットの供給リールに回巻されたテープを案内する第1のテープ引出手段と、テープの収納及び記録再生位置の間で往復自在に摺動する第2のスライドベース、第2のスライドベースに垂直に立設され、上フランジ及び下フランジとローラとを有する第2のテープ引出ポスト、第2のスライドベースに第2のテープ引出ポストと近接して立設され、シリンダのテープ摺動面と略平行に傾斜した第2の傾斜ポストを有し、シリンダに対し第1のテープ引出手段と反対側に設けられ、カセットの巻取リールに回巻されたテープを案内する第2のテープ引出手段と、第1のテープ引出手段をテープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第1の駆動手段と、第2のテープ引出手段をテープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第2の駆動手段と、第1のテープ引出手段がテープの記録再生位置に来たとき、上フランジ及び下フランジの少なくとも一方と当接し、第1のテープ引出ポストをスライドベースに対し所定高さに保持するポスト高さ位置決め手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0021】
【作用】このような特徴を有する請求項1,2の発明によれば、テープをシリンダにローディング又はアンローディングするとき、第1及び第2のテープ引出手段はテープを保持しつつ案内する。このときテープの走行路は不安定になるが、第1のテープ引出ポストのフランジに切欠部を設けたので、テープの上下方向の移動許容量が大きくなる。このためテープの端部が第1及び第2のテープ引出ポストに引っ掛からなくなる。又テープがシリンダに回巻されると、テープの走行位置は第1の及び第2のテープ引出ポストの上下フランジで確実に規制される。
【0022】又本願の請求項3,4の発明によれば、テープをシリンダにローディング又はアンローディングするとき、第1及び第2のテープ引出手段はテープを保持しつつ案内する。このときテープの走行路は不安定になるが、第1のテープ引出ポストのフランジに切欠部を設けているので、テープの端部が第1及び第2のテープ引出ポストに引っ掛からなくなる。第1及び第2のテープ引出手段がテープの記録再生位置に来たとき、フランジ回動手段は切欠部がテープ巻付け範囲から逃げるように位置制御する。このためローディング又はアンローディング時にはテープの上下方向の移動許容量が大きくなり、テープがシリンダに回巻されると、テープの走行位置は第1及び第2のテープ引出ポストの上下フランジで確実に規制される。
【0023】更に本願の請求項5、6の発明によれば、テープをシリンダにローディング又はアンローディングするとき、第1及び第2のテープ引出手段はテープを保持しつつ案内する。このときテープの走行路は不安定になるが、第2の弾性支持手段が第1のテープ引出ポストを上下方向に移動可能なように支持する。このためテープの端部が第1及び第2のテープ引出ポストに引っ掛からなくなる。従ってローディング又はアンローディング時にテープが上下方向に移動しようとしても、テープと共に第1のテープ引出ポストが移動できて、テープのフランジに対する上下方向の相対移動量が少なくなる。このためテープの第1及び第2のテープ引出ポストに対する入射角が低減する。又、テープがシリンダに回巻されると、テープの走行位置は第1及び第2のテープ引出ポストの上下フランジで確実に規制される。
【0024】
【実施例】本発明の第1実施例におけるテープローディング機構について、図1及び図2を用いて説明する。尚、従来例と同一部分には同一の記号を付け、その説明は省略する。図1は、第1実施例におけるテープローディング機構を含むVTRの平面図である。本図に示すように供給リール台7側には従来例と異なる第1のテープ引出手段が移動自在に設けられている。図2は第1のテープ引出手段の構成を示す斜視図である。
【0025】図2において、板状の第1のスライドベース31には第1のテープ引出ポスト32が立設されている。テープ引出ポスト32はローディング時に供給リール2に収納されたテープ4を引き出し、シリンダ6の方にテープ4を案内すると共に、シリンダ6のテープ摺動面にテープ4を装着するものである。テープ引出ポスト32の上フランジ33には、凹部17側の約半周に渡ってローラ23と近接する部分が切欠かれた切欠部34が形成されている。そして上ブランジ33の残りの約半周がテープ高さ規制部35となっている。
【0026】又下フランジ36には上フランジ33と同様の位置に、ローラ23側で約半周が切り欠かれ、切欠部37が形成されている。そして残りの約半周がテープ高さ規制部38となっている。切欠部34,37はローラ23から遠ざかるにつれて径が大きくなる滑らかな円錐状の曲面となっている。又、切欠部34とテープ高さ規制部35、及び切欠部37とテープ高さ規制部38との間も滑らかな曲面で結ばれている。尚、巻取り側に位置する第2のテープ引出手段は従来例のものと同様である。
【0027】シリンダ6の左側に、右側のガイド溝28とほぼ対称となるようガイド溝39が設けられている。ガイド溝39は図1のB位置付近で溝幅が広くなっている。ガイド溝39のシリンダ6に近接する終端部には、回り止めピン40がシャーシ5上に立設されている。回り止めピン40はスライドベース31がB位置に到来し、凹部17がストッパピン9に係合した後、スライドベース31の回転位置を規制するピンである。
【0028】ストッパピン9の右側に板ばね41が取付けられている。板ばね41は、一端がシャーシ5に固定され、他端がシリンダ6の接線方向に撓み自在となるよう支持されたばねである。板ばね41は図2のガイドピン14と当接することで、B位置に来たスライドベース31をストッパピン9を回転軸として時計方向に付勢する働きをする。又スライドベース31がB位置にきたとき、板ばね41のばね力に抗してガイドピン14を反時計方向に付勢する図示しない回動部材が取付けられているものとする。ここで、スライドベース31の駆動源,ストッパピン9,ガイド溝39,回り止めピン40,板ばね41,回動部材は、第1のテープ引出手段をテープの収納及び記録再生位置に夫々案内し、スライドベース31を回動させる第1の駆動手段を構成している。
【0029】尚実際のVTRには、図示した機構部品以外にもテープガイドポスト、キャプスタン、ピンチローラ等が取付けられている。しかしここでは本発明の目的とは関係が少ないため図示を省略している。この省略は後述の第2、第3実施例でも同様である。又スライドベース12の駆動源,ストッパ10,ガイド溝28は、第2のテープ引出手段をテープの収納及び記録再生位置に夫々案内する第2の駆動手段を構成している。
【0030】以上のように構成されたテープローディング機構の動作について説明する。カセット1が所定位置に装着されると、ガイドピン14,16が図示しないローディングモータを駆動源とする駆動手段により駆動され、左右のスライドベース31,12は夫々ガイド溝39,28に沿って移動する。スライドベース31,12がA位置からB位置へ移動するローディング時は、テープ引出ポスト32,20はカセット1の供給リール2からのみテープ4を引出し、シリンダ6に巻付けていく。このときテープ引出ポスト32が傾斜ポスト25よりB位置側にあるので、傾斜ポスト25にはテープ4が巻き付かない。
【0031】ローディング時にはテープ4は図1の左から右へ走行するが、無理な走行路となってしまうため、シリンダ6、傾斜ポスト26を経由する間にテープ4は本来の走行高さより上がる。この場合のテープ4のテープ引出ポストの軸に対する傾きはシリンダ6、傾斜ポスト26、テープ引出ポスト32,20の位置関係により決まり、従来例とは違って傾斜ポスト25にテープ4が巻き付いていないため、テープ4はテープ引出ポスト20に上方から入ってしまう。
【0032】このためテープ4の端部がテープ引出ポスト20の上フランジに押付けられることになる。このとき、テープの損傷が発生するかどうかはテープ4にかかるテンションの大小により決る。ローディング時にテープ4にかかるテンションは、供給リール台7のブレーキトルクを供給リール2のテープ巻半径で割ったものとなり、供給リール台7にかけるブレーキを弱くすることにより十分小さくできる。このためローディング時は、テープ4が無理な走行路となっても損傷が発生することは少ない。
【0033】次に、スライドベース31,12の停止時におけるテープ4の状態について説明する。図3は第1のテープ引出手段がB位置に来たとき、スライドベース31の回動状態を示す説明図である。図1に示すようにスライドベース31は、凹部17がストッパピン9に係合した後、回動自在の状態となる。図3(a)に示す状態からガイドピン14が板ばね41と当接することで、図3(b)のように板ばね41を撓ませながら、スライドベース31が図3(c)に示すように反時計方向に回動する。これはガイドピン14及びストッパピン9を結ぶ方向と、回動部材によりガイドピン14を付勢する方向とにある角度をもたせておくことにより、スライドベース31をB位置で容易に回動させることができる。そしてスライドベース31の外周部が回り止めピン40に当接して回転を停止する。
【0034】このようにスライドベース31が図1のシリンダ6に近接する方向に回転することにより、ローディング時にテープ4が巻付いていなかった傾斜ポスト25にもテープ4が巻付くことになる。一方、右側のスライドベース12は従来例と同様に、凹部18がストッパピン10に係合した後、ガイドピン16がガイド溝28の内周に当接することで位置決めされる。
【0035】以上のようにスライドベース31をローディング終了直前に回転させることで、テープ引出ポスト32の切欠部34,37で挟まれた広い範囲にテープ4がローディング時に位置していても、ローディング終了時にはテープ4をテープ高さ規制部35,38の間で確実に位置決めすることができる。このためテープ4が所定の高さに保持され、記録再生が可能となる。
【0036】次に、スライドベース31,12がB位置からA位置へ移動するアンローディング時の動作について説明する。アンローディング時は、スライドベース31,12がローディング時とは逆方向に駆動される。スライドベース31は板ばね41の弾性によりストッパピン9を回転軸として時計方向に回転した後、ガイド溝39に沿ってA位置側に移動する。アンローディング時には、テープ4が図1の右から左へ走行するが、無理な走行路となってしまう。即ち傾斜ポスト26の先端部がシリンダ6側に倒れているので、傾斜ポスト26、シリンダ6を経由する間にテープ4は本来の走行高さより下がり、水平に入るべきテープ引出ポスト32に下方から入ってしまう。そしてテープ4はテープ引出ポスト32の下方へ移動しようとする。
【0037】このようにテープ4がアンローディング時に無理な走行路をとるのを防止するため、巻取リール台8に強いブレーキをかけながら供給リール台7を回転させる。このときテープ4は供給リール2に巻き戻されることになるが、テープ4が余計に巻取られるようとしても、供給リール台7に設けた図示しないクラッチ機構にすべりが発生して、テープ4が過剰な力で引張られたり、巻取リール3から引き出されたりすることはない。アンローディング時にテープ4にかかるテンションは、供給リール台7の巻取りトルクを供給リール2のテープ巻半径で割ったものとなり、ローディング時に比較して大きな値となる。
【0038】本実施例ではテープ引出ポスト32の下フランジ36に切欠部37を設けているためにテープ4は下方に移動可能であり、又切欠部37の表面は滑らかな曲面であるために、テープ4の移動許容量も大きい。このためテープ4が下方に移動しても、その端部は下フランジ36に押付けられることがなく、テープの損傷は発生しなくなる。尚、切欠部37は下方ほど径が大きい滑らかな曲面であるために、テープ4は無制限に移動できず、下方へ移動すればするほど下フランジ36を乗越えたりしないような規制力がテープ4にかかる。こうしてスライドベース31,12がカセット1内に戻ると、アンローディングが終了する。
【0039】次に本発明の第2実施例におけるローディング機構ついて説明する。図4は第2実施例におけるテープローディング機構を含むVTRの平面図である。尚、図9,図10に示す従来例と同一部分は同一符号をつけ、それらの説明は省略する。
【0040】図5は第2実施例のテープローディング機構に用いられる第1のテープ引出手段の斜視図である。図5に示すように、第1のスライドベース11には第1の傾斜ポスト25と第1のテープ引出ポスト52が取付けられている。テープ引出ポスト52の上フランジ53には、ローラ23と接触する部分の凹部17側の約半周が円錐状に切り欠かれた切欠部54が形成されている。そして上フランジ53の残りの約半周がテープ高さ規制部55となっている。又、テープ引出ポスト52の下部に取付けられた下フランジ56には、上フランジ53と同様の円周位置に切欠部57とテープ高さ規制部58とが形成されている。下フランジ56のローラ23に近接する約半周が切欠部57となり、残りの約半周がテープ高さ規制部58となる。第1実施例と同様に切欠部54,57は、ローラ23から遠ざかるにつれて径が大きくなるよう滑らかな曲面を有しており、切欠部54とテープ高さ規制部55、及び切欠部57とテープ高さ規制部58との間も滑らかな曲面で結ばれている。
【0041】図6(a)は第1のテープ引出手段の構成を示す分解斜視図である。図5に示すシャフト59は、テープ引出ポスト52を回転自在に保持するもので、図6(a)に示すようにスライドベース11に立設された円筒状のシャフトホルダ59aに支持されている。第1実施例と異なり、テープ引出ポスト52はスライドベース11に対し回動可能に支持されている。尚、テープ引出ポスト52は第1の弾性支持手段としてのねじりばね60により時計方向に付勢されている。ねじりばね60は図6(a)に示すように、一端がスライドベース11に、他端が下フランジ56に係止され、コイル部がシャフトホルダ59aに保持されている。
【0042】図5に示すようにテープ引出ポスト52にワイヤ61が架けられている。ワイヤ61は、一端が下フランジ56に係合され、他端がスライドベース11に設けられた筒部62の貫通孔を通して引張片63に連結されている。図6(a)に示すようにワイヤ61は、引張片63がスライドベース11の上面を右側に移動したとき、テープ引出ポスト52をねじりばね60の付勢力に抗して反時計方向に回転させる働きをする。通常、引張片63は筒部62に当接しており、テープ引出ポスト52は回転可能範囲のうち最も時計方向に回転した位置にある。
【0043】次に図4に示すように第1のテープ引出手段がB位置にあるとき、これと係合するよう係止爪64がフランジ回動手段としてシャーシ5に取付られている。図6(b)の斜視図に示すように係止爪64の上片には角が形成され、第1のテープ引出手段がB位置に近づいたとき引張片63と係合し、引張片63を筒部62から離す働きをするものである。尚、巻取り側の第2のスライドベース12は従来例と同様とする。
【0044】以上のように構成された第2実施例のテープローディング機構の動作について説明する。カセット1が所定位置に装着されると、スライドベース11,12は、ローディングモータを駆動源として駆動され、夫々ガイド溝27,28に沿って移動する。スライドベース11,12がA位置からB位置へ移動するローディング時は、テープ引出ポスト52,20はカセット1の供給リール2からのみテープ4を引出してシリンダ6に巻付けていく。
【0045】ローディング時にはテープ4は図4で左から右へ走行するが、無理な走行路となってしまうため、水平に入射すべきテープ引出ポスト20に下方から入ってしまう。このためテープ4の端部がテープ引出ポスト20の下フランジに押付けられることになるが、第1実施例と同様にテープ4にかかるテンションがアンローディング時に比較して小さいため、テープの損傷が発生することはない。
【0046】次に、スライドベース11,12の停止時の動作について説明する。スライドベース11の移動の終了間際に引張片63が係止爪64に係合する。これ以降は引張片63はスライドベース11と一体的に動くことができず、ワイヤ61が筒部62を通して引出されることになる。このため、テープ引出ポスト52がねじりばね60の回動付勢力に抗してスライドベース11に対して相対的に回転する。ローディング途中においてテープ引出ポスト52のテープ巻付け範囲の上下に切欠部54,57が位置していても、ローディング終了時にはテープ高さ規制部55,58にテープ4を確実に当接させることができる。凹部17,18がストッパピン9,10に係合したあと、ガイドピン14,16がガイド溝27,28の内周に当接することで、スライドベース11,12は位置決めされてローディングが終了する。
【0047】次に、スライドベース11,12がB位置からA位置へ移動するアンローディング時の動作について説明する。スライドベース11の移動時の最初には、引張片63が係止爪64から開放されるのでワイヤ61が弛む。ねじりばね60の働きによりテープ引出ポスト52が弛み分に相当する回転角だけスライドベース11に対して相対的に回転する。その結果、テープ引出ポスト52のテープ巻付け範囲の上下に切欠部54,57が位置することになる。
【0048】アンローディング時は、テープ4は図4で右から左へ走行するが、無理な走行路となってしまうため、水平に入射すべきテープ引出ポスト52に上方から入射してしまう。そして、テープ4はテープ引出ポスト52の上方へ移動しようとする。アンローディング時は供給リール2にテープ4の巻取りトルクが加わるので、テープ4に大きなテンションがかかることになる。テープ引出ポスト52の上フランジ53に切欠部54を設けているために、テープ4は上下方向に規制されず上方に移動可能である。又、切欠部54は滑らかな曲面であるためにテープ4の移動許容量も大きく、テープ4が上方に移動してもその端部は上フランジ53に押付けられることがなくなる。このためテープ4の損傷は発生しなくなる。
【0049】尚、上フランジ53に設けた切欠部54は上方ほど径が大きい滑らかな曲面であるために、テープ4は無制限に移動できず、上方へ移動すればするほど上フランジ53を乗越えたりしないような規制力が強まる。このように状態でスライドベース11,12がカセット1内に戻ると、アンローディングが終了する。
【0050】次に本発明の第3実施例のテープローディング機構について説明する。図7は第2実施例におけるテープローディング機構を含むVTRの平面図である。尚、従来例と同一部分は同一符号をつけ、それらの説明は省略する。
【0051】図8は第3実施例のテープローディング機構に用いられる第1のテープ引出手段の斜視図である。図8に示すように、第1のスライドベース11には第1の傾斜ポスト25と第1のテープ引出ポスト71が取付けられている。テープ引出ポスト71は、スライドベース11に立設されたシャフト21に嵌入されている。シャフト21にはスリーブ72が挿入されている。そしてテープ引出ポスト71は、スリーブ72の上部に圧入された上フランジ22、スリーブ72の中央部に嵌入されたローラ23、スリーブ72の下部に圧入された下フランジ73とを有している。又下フランジ73には外周部が階段状に形成され、段部74が設けられている。
【0052】スリーブ72の上部には圧縮ばね75が第2の弾性支持手段として取付けられている。圧縮ばね75の上端はシャフト21に係止され、下端は上フランジ22に係止されている。つまり、テープ引出ポスト71は上下方向に移動可能となるよう弾性的に支持されている。テープ引出ポスト71が圧縮ばね75より下側にあるとき、圧縮ばね75はテープ引出ポスト71の重力の影響を受けるが、VTRが斜めになっている場合に比べてその伸びはわずかしか増えない。
【0053】次に図7に示すように第1のテープ引出手段がB位置にあるとき、これと係合するようフランジストッパ76がポスト高さ位置決め手段としてシャーシ5に取付られている。フランジストッパ76は段部74と当接することにより、テープ引出ポスト71の上下方向の位置決めをする。尚、巻取り側の第2のスライドベースは従来例と同様とする。
【0054】以上のように構成された第3実施例のテープローディング機構の動作について説明する。カセット1が所定位置に装着されると、スライドベース11,12は、ローディングモータ等の駆動源により駆動され、夫々ガイド溝27,28に沿って移動する。スライドベース11,12がA位置からB位置へ移動するローディング時は、テープ引出ポスト71,20はカセット1の供給リール2からのみテープ4を引出してシリンダ6に巻付けていく。
【0055】ローディング時は、テープ4は図7で左から右へ走行するが、無理な走行路となってしまうため、水平に入るべきテープ引出ポスト20に下方から入ってしまう。このため、テープ4の端部がテープ引出ポスト20の下フランジに押付けられることになるが、第1実施例と同様にテープ4にかかるテンションがアンローディング時に比較して小さいため、テープの損傷がが発生することはない。スライドベース11,12は、凹部17,18がストッパピン9,10に係合したあと、ガイドピン14,16がガイド溝27,28の内周に当接することで位置決めされ、ローディングが終了する。又このときフランジストッパ76と段部74とが係合し、テープ引出ポスト71の上下方向の位置が規制される。
【0056】次に、スライドベース11,12がB位置からA位置へ移動するアンローディング時の動作について説明する。アンローディング時は、テープ4は図7で右から左へ走行するが、無理な走行路となってしまうため、水平に入るべきテープ引出ポスト71に上方から入ってしまう。そしてテープ4はテープ引出ポスト71の上方へ移動しようとする。このときテープ引出ポスト71は圧縮ばね75により弾性的に支持されているために、テープ4はテープ引出ポスト71と一体的に上方へ移動し、その結果としてテープ4の上フランジ22に対する上下方向の相対移動量が少なくて済み、テープ4のテープ引出ポスト71の軸に対する直角度が確保される。このため、テープ4に大きなテンションがかかっても、その端部が上フランジ22に押付けられることがなく、テープの損傷は発生しなくなる。そして、スライドベース11,12がカセット1内に戻るとアンローディングが終了する。
【0057】尚、第1〜第3実施例においては、ローディング時にテープ4にかかるテンションが小さいものとして説明を行ったが、ローディング時に大きなテンションがかかるとしてもテープ損傷を防止する構成にすることが可能である。又、上述の各実施例ではローディング時にテープ4を供給リール2から引き出し、アンローディング時に供給リール2に巻き戻しているが、巻取リール3からテープ4を引出し、テープ4を巻き戻す場合、本実施例と同じ位置に第1のテープ引出手段と第2のテープ引出手段を設けて、テープ損傷を防止することが可能である。尚、本実施例では第1のテープ引出手段をシリンダ6の右側に設け、第2のテープ引出手段をシリンダ6の左側に設けたが、第1及び第2のテープ引出手段の位置を入れ換えてもよい。
【0058】又、第1実施例において、切欠部34,37を夫々テープ引出ポスト32の上下フランジ33,36に設けるとしたが、上フランジ33又は下フランジ36のみに設けるとしてもよい。この場合アンローディング時にテープ4が移動していく側のフランジに切欠部を設けることが好ましい。又、切欠部を設けるポストは別のポストであってもよく、単数のポストではなく複数のポストであってもよい。更に上下フランジ33,36の約半周を切欠部34,37としたが、その切り欠きの割合は変更可能である。又、切欠部34,37は図示した形状に限らず、種々の切欠き方が可能である。
【0059】第2実施例においても、切欠部の位置や形状等は種々変更可能である。また、下フランジ56に一端を係止したワイヤ61をねじりばね60に抗して引張ることで、テープ引出ポスト52をスライドベース11に対して回転させているが、この回転方式は種々の方式に変更可能である。
【0060】更に、第3実施例において、圧縮ばね75を供給側のテープ引出ポスト71の上側のみに設けたが、下側のみでもよいし、上側と下側の両方でもよい。又、弾性的に支持するポストは別のポストであってもよいし、単数のポストではなく複数のポストであってももよい。更に、テープ引出ポスト71を圧縮ばね75を用いて弾性的に支持しているが、この弾性的支持の方式は種々の方式に変更可能である。又、フランジストッパ76と下フランジ73の段部74とが係合し、テープ引出ポスト71の上下方向の位置決めをしているが、この上下方向の位置決めの方式は種々の方式に変更可能である。
【0061】
【発明の効果】このように本願の請求項1,2の発明によれば、上下のうち少なくとも一方が切欠かれたフランジを第1のテープ引出ポストに設け、第1のスライドベースと第2のスライドベースを、テープの収納位置と記録再生位置との間で往復移動させる。こうするとテープの上下方向の移動許容量が切欠部を設けた分だけ大きくなり、テープがローディング又はアンローディング時に無理な走行路をとり、切欠部の方向に移動しても、テープの端部は上又は下フランジに押付けられることがなくなる。このためテープの損傷の発生を防止することができる。
【0062】又本願の請求項3,4の発明によれば、上下のうち少なくとも一方が切欠かれたフランジを第1のテープ引出ポストに設け、第1のスライドベースと第2のスライドベースを、テープの収納位置と記録再生位置との間で往復移動させる。そしてテープの記録再生位置で第1のテープ引出ポストのフランジをスライドベースに対して回動させると、ローディング又はアンローディング時に第1のテープ引出ポストのテープ巻付け範囲に切欠部の全面を位置させることができる。このため、テープの上下方向の移動許容量が切欠部を設けた分だけ大きくなり、テープが無理な走行路となって切欠部の方向に移動しても、テープの端部はフランジに押付けられることがなくなる。従ってより確実にテープの損傷の発生を防止することができる。
【0063】更に本願の請求項5,6の発明によれば、上下方向に移動可能な第1のテープ引出ポストを、第2の弾性的支持手段を介して弾性的に支持し、第1のスライドベースと第2のスライドベースをテープの収納位置と記録再生位置との間で往復移動させる。そしてテープの記録再生位置で第1のテープ引出ポストの高さをポスト高さ決め手段により固定するようにしている。こうするとローディング又はアンローディング時にテープが無理な走行路となって、テープが上下方向に移動しようとしても、テープと共に第1のテープ引出ポストが上下に移動できて、テープのフランジに対する上下方向の相対移動量が少なくなる。このため、テープのテープ引出ポストに対する入射角が低減するので、テープの端部はフランジに押付けられることがなく、テープの損傷の発生を防止することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013