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発明の名称 音響再生方式
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−79494
公開日 平成7年(1995)3月20日
出願番号 特願平5−222701
出願日 平成5年(1993)9月8日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘
発明者 田村 忠司 / 中間 保利
要約 目的
スピーカシステムのホーンの長さを長くしたり、また、吸音材や仕切り板を配置せずに、音響特性を落とすことなく明瞭度の高い音を再生できるようにする。

構成
第1のスピーカ振動板前面の音波を導く第1のホーン3と、第2のスピーカ振動板前面の音波を導く第1のホーンのホーン長と異なる長さの第2のホーン4とが、その開口部を隣接して配置され、第1のホーン3の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号を除去する第1のフィルタ5と、第1のホーン3の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ通過させる第2のフィルタ6とで構成されている。
特許請求の範囲
【請求項1】 所定の周波数成分を含む信号を除去する第1のフィルタと、所定の周波数成分を含む信号が通過する第2のフィルタと、第1のフィルタの出力信号を再生する第1のホーンスピーカと、第2のフィルタの出力信号を再生する第2のホーンスピーカとから構成されていることを特徴とする音響再生方式。
【請求項2】 所定の周波数成分を含む信号を除去する第1のフィルタと、所定の周波数成分を含む信号が通過する第2のフィルタと、第2のフィルタの出力信号を所望の特性に畳込み演算する畳込み演算器と、所定の位置に配置されて第1のフィルタの出力信号を再生する第1のホーンスピーカと、所定の位置に配置されて畳込み演算器の出力信号を再生する第2のホーンスピーカとから構成されていることを特徴とする音響再生方式。
【請求項3】 所定の周波数成分を含む信号を除去する第1のフィルタと、所定の周波数成分を含む信号が通過する第2のフィルタと、温度を検知する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出信号に基づき第1と第2のフィルタの係数を制御し所定の周波数を変更するフィルタ制御部と、第1のフィルタの出力信号を再生する第1のホーンスピーカと、第2のフィルタの出力信号を再生する第2のホーンスピーカとから構成されていることを特徴とする音響再生方式。
【請求項4】 スピーカ振動板の前面に放射される音波を導く音路部が、機器のケーシングと音響管壁とで構成されていることを特徴とする音響再生方式。
【請求項5】 所定の周波数がスピーカ振動板の前面に形成される音波を導くホーンの音路部の共振周波数であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の音響再生方式。
【請求項6】 音路部は、振動板の前面から開口部に向かってその断面積を大きくしたことを特徴とする請求項5記載の音響再生方式。
【請求項7】 音路部は、振動板の前面から開口部に向かってその断面積を一定にしたことを特徴とする請求項5記載の音響再生方式。
【請求項8】 第1のホーンスピーカのホーン長と第2のホーンスピーカのホーン長とが異なる長さであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の音響再生方式。
【請求項9】 温度を検知する温度検出手段は、ホーンスピーカを組み込む機器の所定位置に配置されていることを特徴とする請求項3記載の音響再生方式。
【請求項10】 温度検出手段を配置する所定位置は、テレビジョン受像器のブラウン管側部に配置されたホーンスピーカのホーン内部であることを特徴とする請求項9記載の音響再生方式。
【請求項11】 温度検出手段を配置する所定位置は、CD付きラジオカセットデッキに配置されたホーンスピーカのホーン内部であることを特徴とする請求項9記載の音響再生方式。
【請求項12】 第1および第2のホーンスピーカがテレビジョン受像器の所定位置に配置されていることを特徴とする請求項2記載の音響再生方式。
【請求項13】 第1のホーンスピーカは、その開口部をテレビジョン受像器のブラウン管側部に沿った所定位置に配置され、第2のホーンスピーカは、その開口部を第1のホーンスピーカと反対のテレビジョン受像器のブラウン管側部に沿った所定位置に配置されていることを特徴とする請求項12記載の音響再生方式。
【請求項14】 第1および第2のホーンスピーカがCDラジカセの所定位置に配置されていることを特徴とする請求項2記載の音響再生方式。
【請求項15】 第1のホーンスピーカは、その開口部をCDラジカセの正面右側のケーシングに沿った所定位置に配置され、第2のホーンスピーカは、CDラジカセの正面左側のケーシングに沿った所定位置に配置されていることを特徴とする請求項14記載の音響再生方式。
【請求項16】 第1のホーンスピーカの開口部と第2のホーンの開口部とが隣接して配置されていることを特徴とする請求項1記載の音響再生方式。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スピーカ振動板の前面部に音波を導くホーンや音響管などが配置されたスピーカシステムを使用した音響再生方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピーカ振動板の前面部にホーンや音響管を設け、振動板から発生した音波を導くスピーカシステムは、ホーンや音響管を用いない一般のスピーカシステムに比べ、出力音圧が大きく得られ、指向特性に優れていることから、従来からよく用いられる。
【0003】以下、図面を参照しながら従来のホーンや音響管のついた音響再生方式について説明する。図13は、従来の音響再生方式に用いられるスピーカシステムの断面図を示したものである。図13において、1はスピーカユニットであり、その背面にはスピーカ振動板の裏面から放射する音波を外部に漏れないようにするためのバックキャビティ2が設けられている。3はホーンであり、スピーカ振動板の前面から開口部に向かって、その断面積が大きくなるように、あるいはその断面積が一定になるように構成されており、これによりスピーカから出力された音波を導く音路部14が形成されている。ここで、ホーン3の長さを再生しようとする再生周波数帯域の波長よりも十分長くすると、開口部での音響インピーダンスの変化が非常に小さくなり、開口部での音響インピーダンスのマッチングが非常によくなるため、再生音圧周波数特性が平坦になり、理想のスピーカシステムが実現される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、TVなどの機器に組み込む場合では上記のように再生しようとする再生周波数帯域の波長よりも十分にホーン3の長さを長くすることは実際には不可能であり、一般にホーンを用いたスピーカシステムの再生音圧周波数特性は図4の図中Aが示すように多くのピークディップが生じる。これは開口部での急激な音響インピーダンスの変化により、開口部で反射波が生じるためであり、これにより音路部内に共振が生じて多くのピークディップが生じるのである。
【0005】以上のことは、ホーン3の代わりに音響管を用いたスピーカシステムについてもいえることであり、再生音圧周波数特性に多くのピークディップが生じる。これは図14に示されるように、音響管の長さをL、音速をCとしたときに、f=(2n−1)C/4L (n=1,2,3,…)
となる周波数fで共振が生じるからである。なお、図14はn=2の場合の音圧分布を示している。
【0006】また、図15に示す特開平1−279698号公報の場合では音路部14内に吸音材15と仕切り板16を配置することで再生周波数特性にピークディップの少ない平坦な特性を実現しようとしたが、吸音材の吸音特性がばらつくときがあり、そのとき所望の特性を得られないことがあった。
【0007】本発明は、スピーカシステムのホーンや音響管(以下、ホーンという)の長さを長くしたり、また、吸音材や仕切り板を配置せずに、音響特性を落とすことなく明瞭度の高い音を再生できる音響再生方式を安価に提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の音響再生方式は、第1のスピーカ振動板前面の音波を導く第1のホーンと、第2のスピーカ振動板前面の音波を導く第1のホーンのホーン長と異なる長さの第2のホーンとが、その開口部を隣接して配置され、第1のホーンの長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号を除去する第1のフィルタと、第1のホーンの長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ通過させる第2のフィルタとで構成したものである。
【0009】また、本発明の音響再生方式は、スピーカ振動板前面の音波を導く第1のホーンと、第1のホーンと異なるホーン長を有しその開口部を第1のホーンの開口部と隣接せずに配置された第2のホーンと、第1のホーンの長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ除去する第1のフィルタと、第1のホーンの長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ通過させる第2のフィルタと、第2のホーンの長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ除去する第3のフィルタと、第2のホーンの長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ通過させる第4のフィルタと、第4のフィルタの出力信号を所望の信号に変換する第1の畳込み演算器と、第2のフィルタの出力信号を所望の信号に変換する第2の畳込み演算器とを備え、第1のホーンは第1のフィルタおよび第1の畳込み演算器の出力信号を再生し、第2のホーンは第3のフィルタおよび第2の畳込み演算器の出力信号を再生するように構成したものである。
【0010】また、本発明音響再生方式は、ホーンの所定位置に設けられた温度を検知する温度検知手段と、その温度検知手段の出力信号によりフィルタの定数を変更する係数制御手段とを備えたものである。
【0011】さらに、本発明の音響再生方式は、スピーカ振動板の前面に放射される音波を導く音路部を、機器のケーシングと音響管壁とで構成したものである。
【0012】
【作用】上記構成により、本発明は、第1のフィルタで第1のホーンの長さによる定在波の周波数成分を含む信号を除去してから第1のホーンで再生されるため、再生される音波には定在波の影響がないものとなる。また、第1のフィルタで除去された信号は第2のフィルタで生成され第1のホーンと共振周波数が異なる第2のホーンで再生されるため、この場合も再生される音波には定在波の影響がないものとなる。そして第1のホーンと第2のホーンとがその開口部を隣接して配置されているため、位相差によるピークディップが少なくなる。これにより、吸音材などを用いることなくホーンによる定在波の影響を受けずに、広域まで平坦な音圧周波数特性を実現できるものである。
【0013】また、本発明は、第1のフィルタで第1のホーンの長さによる定在波の周波数成分を含む信号を除去してから第1のホーンで再生されるため、再生される音波には定在波の影響がないものとなる。同様に第3のフィルタで第2のホーンの長さによる定在波の周波数成分を含む信号を除去してから第2のホーンで再生されるため、再生される音波には定在波の影響がないものとなる。また、第1のフィルタで除去された信号は第2のフィルタで生成され、第1のホーンと共振周波数が異なる第2のホーンで再生されるため、この場合も再生される音波には定在波の影響がないものとなる。同様に第3のフィルタで除去された信号は第4のフィルタで生成され、第2のホーンと共振周波数が異なる第1のホーンで再生されるため、この場合も再生される音波には定在波の影響がないものとなる。このとき、第1のホーンと第2のホーンの開口部は隣接せずに配置されてるが、第4および第2の出力信号は第1の畳込み演算器と第2の畳込み演算器で、所望の定位を受聴位置で得られるように演算される。これにより、吸音材などを用いることなくホーンによる定在波の影響を受けずに、所望の位置で任意の音圧周波数特性を得られるものである。
【0014】また、本発明は、ホーンの長さによる定在波の周波数成分を含む信号を除去する第1のフィルタと、第1のフィルタで除去される信号を生成する第2のフィルタとが、ホーンの所定位置に設けられた温度を検知する温度検知手段と、その温度検知手段の出力信号によりフィルタの定数を変更する係数制御手段とで制御される。これにより、温度変化でホーン内部に生ずる定在波の周波数成分が変化した場合でも、ホーンの共振の影響を受けない安定した特性を供給できるものである。
【0015】さらに、本発明は、スピーカ振動板の前面に放射される音波を導く音路部を構成する音響管の一部が、機器のケーシングを兼ねていることにより、2重構造が解消され、安価に実現できる。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施例における音響再生方式のブロック図を示すものである。図1において、1a,1bはスピーカユニット、2a,2bはバックキャビティ、3はスピーカユニット1aの振動板前面に発生した音波を導く第1のホーン、4はスピーカユニット1bの振動板前面に発生した音波を導く第2のホーンで第1のホーン3とホーンの長さが異なっている。5は第1のホーン3の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号を除去する第1のフィルタで、図2にその周波数特性を示している。また、6は第1のホーン3の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ通過させる第2のフィルタで、図3にその周波数特性を示している。ここで、図2、図3中のf1,f2,f3,…は第1のホーン3の共振周波数である。そして、11はホーン内部の温度を検出する温度検出手段、12は温度検出手段11の出力信号に応じてフィルタ5、6の係数を変更させるフィルタ制御部である。これらでステレオソースのLch信号の音響再生系が構成され、別に同様のRch信号の音響再生系が構成されている。
【0017】以上のように構成された音響再生方式について、以下その動作について説明する。図4のAに第1のホーン3とBに第2のホーン4の再生音圧周波数特性を示したが、このとき、第1のホーン3の共振周波数f1,f2,f3,…と第2のホーン4の共振周波数f1’,f2’,f3’…とが異なるように、ホーンの長さが設定されている。また、図2において、それぞれの共振周波数でのディップは、共振Q=20、GAIN=−20dBのBIQUAD2段縦続接続型で実現している。
【0018】図1のステレオソースのLch信号は、第1のフィルタ5で第1のホーン3の長さによる定在波の周波数成分を含む信号を除去してから第1のホーン3で再生されるとき、図5に示すように、再生される音圧周波数特性に第1のホーン3による定在波の影響がないものとなる。また、図6に示すように、第1のフィルタ5で除去される信号は第2のフィルタ6で生成され、第1のホーン3と共振周波数が異なる第2のホーン4で再生されるため、この場合も再生される音波には定在波の影響がないものとなる。さらに第1のホーン3と第2のホーン4とがその開口部を隣接して配置されているため、位相差によるピークディップもほとんどなく、再生特性にピークディップのない明瞭度の高い音響再生方式を実現できる。このとき、ホーンの共振周波数は温度により変化するが、ホーン内部に設けられた温度検出器11により温度が検出され、その値によってフィルタ5、6の係数が補正されるため問題はない。
【0019】なお、本実施例では20゜Cを中心に温度5゜C毎にフィルタの係数を変化させるようにしたが、この設定によらず任意の温度でフィルタの係数を変化させてもよい。また、ステレオソースのLch信号について説明したが、Rch信号についても同様の効果を得られ、またモノラル信号でもその効果は同じである。また、本実施例では、図2において、それぞれの共振周波数でのディップを共振Q=20、GAIN=−20dBのBIQUAD2段縦続接続型で実現したが、これに限らず任意のQやGAINで所望の特性を得てもよい。さらにこのときIIRフィルタに限らずFIRフィルタで構成しても問題ない。
【0020】次に、本発明の他の実施例について、図面を参照しながら説明する。図7は、本発明の他の実施例の音響再生方法を利用したテレビジョン受像器のブロック図を示すものである。
【0021】図7において、1a,1bはスピーカユニット、2a,2bはバックキャビティ、3はスピーカユニット1aの振動板前面に発生した音波を導く第1のホーン、4はスピーカユニット1bの振動板前面に発生した音波を導く第2のホーンで第1のホーン3と長さが異なっている。5は第1のホーン3の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号を除去する第1のフィルタで、図8のAにその周波数特性を示している。また、6は第1のホーン3の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ通過させる第2のフィルタで、図9のAにその周波数特性を示している。ここで、図8、図9中のf1,f2,f3,…は第1のホーン3の共振周波数である。また、8は第2のホーン4の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号を除去する第3のフィルタで、図8のBにその周波数特性を示している。また、7は第2のホーン4の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ通過させる第4のフィルタで、図9のBにその周波数特性を示している。ここで、図8、図9中のf1’,f2’,f3’,…は第2のホーン4の共振周波数である。9は第4のフィルタ7の出力信号を所望の信号に畳込みする畳込み演算器、10は第2のフィルタ6の出力信号を所望の信号に畳込みする畳込み演算器である。そして11はホーン内部の温度を検出する温度検出手段、12は温度検出手段11の出力信号に応じてフィルタ5、6の係数を変更させるフィルタ制御部、13はテレビジョン受像機のブラウン管である。
【0022】以上のように構成された音響再生方式について、以下その動作について説明する。ブラウン管13の左に配置された第1のホーン3と同右に配置された第2のホーン4の再生音圧周波数特性をそれぞれ図4のA、Bに示したが、このとき、第1のホーン3の共振周波数f1,f2,f3,…と第2のホーン4の共振周波数f1’,f2’,f3’…とが異なるようにホーンの長さを設定している。
【0023】図7のステレオソースのLch信号は、第1のフィルタ5で第1のホーン3の長さによる定在波の周波数成分を含む信号を除去してから第1のホーン3で再生されるとき、図10のAに示すように再生される音圧周波数特性に定在波の影響がないものとなる。また、図11に示すように第1のフィルタ5で除去される信号は第2のフィルタ6で生成され、第1のホーン3と共振周波数が異なる第2のホーン4で再生されるため、この場合も再生される音波には定在波の影響がないものとなる。同様に、ステレオソースのRch信号は、第3のフィルタ8で第2のホーン4の長さによる定在波の周波数成分を含む信号を除去してから第2のホーン4で再生されるとき、図10のBに示すように再生される音圧周波数特性に定在波の影響がないものとなる。また、第3のフィルタ8で除去される信号は第4のフィルタ7で生成され、第2のホーン4と共振周波数が異なる第1のホーン3で再生されるため、この場合も再生される音波には定在波の影響がないものとなる。
【0024】このとき,Lch信号であるフィルタ6の出力信号がブラウン管13の右側から放射され、またRch信号であるフィルタ7の出力信号がブラウン管13の左側から放射されることになり定位が乱れる。そこでホーン3から受聴位置Pまでの伝達特性をCL、ホーン4からPまでの伝達特性をCRとしたとき、フィルタ7の出力信号に畳込み演算器9でCR/CLを畳み込み演算したのちホーン3から音波を放射し、フィルタ6の出力信号に畳込み演算器10でCL/CRを畳み込み演算したのちホーン4から音波を放射すると、明瞭な定位を得ることができる。さらに、ホーン3とホーン4はそのホーン壁をテレビジョン受像器のケーシングと共用しており、安価に本実施例の音響再生方式を提供できるものである。
【0025】なお、本実施例ではフィルタで制御する周波数をf1〜f4としたが、制御周波数はこれに限らず所望の特性に応じて任意の個数を制御してもよい。またこのとき、ホーンの共振周波数は温度により変化するが、ホーン内部に設けられた温度検出器11により温度が検出され、その値によってフィルタ5、6の係数が補正されるため問題はない。なお、本実施例では20゜Cを中心に温度5゜C毎にフィルタの係数を変化させるようにしたが、この設定によらず任意の温度でフィルタの係数を変化させてもよい。
【0026】次に、本発明のさらに他の実施例について、図面を参照しながら説明する。図12は、本発明のさらに他の実施例における音響再生方式を利用したCD付きラジオカセットデッキのブロック図を示すものである。
【0027】図12において、1a,1bはスピーカユニット、2a,2bはバックキャビティ、3はスピーカユニット1aの振動板前面に発生した音波を導く第1のホーン、4はスピーカユニット1bの振動板前面に発生した音波を導く第2のホーンで第1のホーン3と長さが異なっている。5は第1のホーン3の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号を除去する第1のフィルタで、図8のAにその周波数特性を示している。また6は第1のホーン3の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ通過させる第2のフィルタで、図9のAにその周波数特性を示している。ここで、図8、図9中のf1,f2,f3,…は第1のホーン3の共振周波数である。また、8は第2のホーン4の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号を除去する第3のフィルタで、図8のBにその周波数特性を示している。また7は第2のホーン4の長さにより生じる定在波の周波数成分を含む信号だけ通過させる第4のフィルタで、図9のBにその周波数特性を示している。ここで、図8、図9中のf1’,f2’,f3’,…は第2のホーン4の共振周波数である。9は第4のフィルタ7の出力信号を所望の信号に畳込みする畳込み演算器、10は第2のフィルタ6の出力信号を所望の信号に畳込みする畳込み演算器である。そして11はホーン内部の温度を検出する温度検出手段、12は温度検出手段11の出力信号に応じてフィルタ5、6の係数を変更させるフィルタ制御部、17はCD付きラジオカセットデッキ本体(以下CDラジカセという)、18はCDデッキ、19はCD、20はカセットテープを再生するカセットデッキである。
【0028】以上のように構成された音響再生方式について、以下その動作について説明する。CDラジカセ17の左に配置された第1のホーン3と同右に配置された第2のホーン4の再生音圧周波数特性をそれぞれ図4のA、Bに示したが、このとき、第1のホーン3の共振周波数f1,f2,f3,…と第2のホーン4の共振周波数f1’,f2’,f3’…とが異なるようにホーンの長さを設定している。
【0029】図12のステレオソースのLch信号は、第1のフィルタ5で第1のホーン3の長さによる定在波の周波数成分を含む信号を除去してから第1のホーン3で再生されるとき、図10のAに示すように再生される音圧周波数特性に定在波の影響がないものとなる。また、図11に示すように第1のフィルタ5で除去される信号は第2のフィルタ6で生成され、第1のホーン3と共振周波数が異なる第2のホーン4で再生されるため、この場合も再生される音波には定在波の影響がないものとなる。同様に、ステレオソースのRch信号は、第3のフィルタ8で第2のホーン4の長さによる定在波の周波数成分を含む信号を除去してから第2のホーン4で再生されるとき、図10のBに示すように再生される音圧周波数特性に定在波の影響がないものとなる。また、第3のフィルタ8で除去される信号は第4のフィルタ7で生成され、第2のホーン4と共振周波数が異なる第1のホーン3で再生されるため、この場合も再生される音波には定在波の影響がないものとなる。
【0030】このとき,Lch信号であるフィルタ6の出力信号がCDラジカセ17の右側から放射され、またRch信号であるフィルタ7の出力信号がCDラジカセ17の左側から放射されることになり定位が乱れる。そこでホーン3から受聴位置Pまでの伝達特性をCL、ホーン4からPまでの伝達特性をCRとしたとき、フィルタ7の出力信号に畳込み演算器9でCR/CLを畳み込み演算したのちホーン3から音波を放射し、フィルタ6の出力信号に畳込み演算器10でCL/CRを畳み込み演算したのちホーン4から音波を放射すると、明瞭な定位を得ることができる。さらに、ホーン3とホーン4はそのホーン壁をCDラジカセのケーシングと共用しており、安価に本実施例の音響再生方法を提供できるものである。
【0031】なお、本実施例ではフィルタで制御する周波数をf1〜f4としたが、制御周波数はこれに限らず所望の特性に応じて任意の個数を制御してもよい。またこのとき、ホーンの共振周波数は温度により変化するが、ホーン内部に設けられた温度検出器11により温度が検出され、その値によってフィルタ5、6の係数が補正されるため問題はない。なお、本実施例では20゜Cを中心に温度5゜C毎にフィルタの係数を変化させるようにしたが、この設定によらず任意の温度でフィルタの係数を変化させてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明は、スピーカシステムのホーンの長さを長くしたり、また、吸音材や仕切り板を配置せずに、音響特性を落とすことなく明瞭度の高い音を再生できる音響再生方式を安価に提供できるものである。




 

 


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