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発明の名称 薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−78310
公開日 平成7年(1995)3月20日
出願番号 特願平5−225309
出願日 平成5年(1993)9月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘
発明者 野田 恭司
要約 目的
本発明は、高密度記録が可能なハードディスクドライブ装置に使用される薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造方法に関するものであり、薄膜ヘッドの下部コアおよび上部コアのパーマロイメッキ膜の膜厚分布およびFeNi組成比分布を小さくし、量産製造における歩留まりを向上させることを目的とする。

構成
薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜のメッキ工程において、被メッキ基板5と陽極板3との距離を40〜50mmにし、さらに陽極板3の直径を被メッキ基板5の直径よりも小さくし、かつ陽極板3の裏面を絶縁材4でシールドしてパーマロイメッキ膜をメッキ成膜する薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造方法である。
特許請求の範囲
【請求項1】 薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜のメッキ工程において、被メッキ基板と陽極板との距離を40〜50mmにし、陽極板の直径を被メッキ基板の直径よりも小さくし、かつ陽極板の裏面を陽極板の直径よりも大きい直径を有する絶縁材によってシールドしてパーマロイメッキ膜をメッキ成膜することを特徴とする薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高密度記録が可能なハードディスクドライブ装置に使用される薄膜ヘッドのパーマロイメッキ膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記憶装置であるハードディスクドライブ装置の高記録密度化にともない、その記録再生に使用される磁気ヘッドとして薄膜ヘッド(インダクティブヘッド)が実用化されるようになった。
【0003】ここで、薄膜ヘッドの構造を説明する。薄膜ヘッドの構造は、ヘッドとディスクが対面する面(ABS面)からみて、一般に図10に示すようにスライダーとなるアルチック基板21の上に絶縁膜(アルミナ膜)22が形成され、その上に下部コア(FeNi膜、パーマロイメッキ膜)23、READ/WRITEギャップ絶縁膜(アルミナ膜)24、上部コア(FeNi膜、パーマロイメッキ膜)25、保護用絶縁膜(アルミナ膜)26が順次に形成されている。
【0004】また、薄膜ヘッドをABS面に対して垂直方向からみた断面を示すと、図11に示すように下部コア23と上部コア25の間にREAD/WRITE用のコイル27が形成されている。
【0005】つぎに、薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造方法を簡単に説明する。図12はパーマロイメッキ工程におけるパーマロイメッキ装置の概略を示す図である。メッキ液2を入れたメッキ浴槽1の中央部に陽極板13を配備し、その下に被メッキ基板5を取付け、被メッキ基板5に陰極電流を流して所定の膜厚にパーマロイメッキ膜を成膜する。被メッキ基板5はアルチック製で、直径が3インチの円盤(3インチウエハー)形状である。実際には、図10に示す3インチウエハーのアルチック基材(2.5mm厚)21の上にアルミナ膜(10μm)22を成膜し、さらに電極膜としてパーマロイスパッタ膜(0.1μm)を成膜し、その後、下部コア23のレジストパターンを形成した状態にしたものを被メッキ基板5とする。また、上部コア25に関してもほぼ同様である。陽極板13は、直径120mm(厚さ2mm)の円形のNi板である。陽極板13と被メッキ基板5との距離は、100〜120mmにしてパーマロイメッキ膜を成膜する。マグネット7(ヨーク8付き)は、パーマロイメッキ膜をメッキ成膜するときに、一軸磁気異方性を誘導させるためにメッキ浴槽1の外に配備してある。なお、パーマロイメッキ膜の膜厚分布を均一にするために、被メッキ基板5の外周に補助電極板(Ni板)6を配備し、この補助電極板6の電流値を調整することにより膜厚分布を軽減させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パーマロイメッキ膜の膜厚分布は図13(a)に示すように平均膜厚(3μm)に対して約10%程度の膜厚分布が発生しており、またこの膜厚分布に対応してパーマロイメッキ膜のFeNi組成比も図13(b)に示すように大きな分布が発生している。パーマロイメッキ膜であるFeNi膜の組成比は薄膜ヘッドの磁気特性を大きく左右するためFeNi組成比の値は極力均一にしなければならない。
【0007】なお、従来例(特許出願平成3−228247号)として基板内の膜厚分布を小さくするために陽極板の直径を被メッキ基板の直径よりも短くすることが考えられる。しかし、この場合に改善できる膜厚分布はおおよそ5〜7%程度であり、まだまだ不十分である。
【0008】そこで、パーマロイメッキ膜の膜厚分布およびFeNi組成比分布の発生原因を詳しく解析し、ばらつきを最小限に抑えるための製造方法を開発する必要がある。
【0009】本発明は、上記の問題点に留意し、薄膜ヘッドの下部コアおよび上部コアのパーマロイメッキ膜の膜厚分布およびFeNi組成比分布を小さくし、量産製造における歩留まりが向上できる薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために、本発明は、被メッキ基板と陽極板との距離を40〜50cmにし、陽極板の直径を被メッキ基板の直径よりも小さくし、かつ陽極板の裏面を絶縁材でシールドしてパーマロイメッキ膜をメッキ成膜する製造方法とする。
【0011】
【作用】上記方法により、パーマロイメッキ膜の膜厚分布が2%程度に激減した。このことで、パーマロイメッキ膜のFeNi組成比分布が、狙い組成比に対して約0.2wt%程度で製造することができるようなったため、薄膜ヘッド歩留まりが90%以上になった。
【0012】
【実施例】まず、本発明の薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造方法の一実施例を示す。図1は本発明の一実施例の薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造装置を示す概略図である。なお、図12で示す従来例と同一構成部材には同じ符号を用いる。
【0013】図1に示すように本実施例の特徴とするところは、メッキ液2の入ったメッキ浴槽1の中央部に被メッキ基板(直径76.2mm)5よりも小さい直径の陽極板(直径60mm)3を配備し、被メッキ基板5と陽極板3との距離は45mmにしてある。また、陽極板3の裏面には絶縁材4で電気的にシールドをし、かつ、その絶縁材4は、陽極板3の約2倍の大きさ(直径120mm)にしてある。図中の6は補助電極板、7はマグネット、8はヨークである。
【0014】ここで、本発明の実施例の製造方法でメッキ成膜したパーマロイメッキ膜の膜厚分布を図2に示す。図2より明らかなように被メッキ基板5における膜厚分布の平均値に対して、ばらつきは2%程度になっていることがわかる。このときのFeNi組成比分布を図3に示す。図3に示すように組成比が狙い値に対して約0.2wt%になっていることがわかる。
【0015】次に、本実施例の製造方法によって膜厚分布およびFeNi組成比分布のばらつきが激減できた理由を説明する。従来の製造方法では図4(a)に示すように、メッキ液中に流れる電流密度分布は被メッキ基板5に対して大きく外周に集中した状態になっていたため、補助電極板6が無いときは図4(b)のように激しい膜厚分布になっていた。この膜厚分布を改善するために補助電極板6に電流を流して図4(c)のように膜厚分布を改善していた。しかしながら、メッキ液中の電流密度分布が大きく外周に集中しているために充分な改善ができていなかったと考えられる。
【0016】そこで、まず初めに陽極板13の直径を図5(a)に示すように被メッキ基板(直径76.2mm)5の直径よりも小さく(60mm)してメッキ膜を成膜したところ、図5(b)に示すように膜厚分布が8%程度に改善できた。しかしながら、まだ改善としては不十分である。そこで、陽極板3の裏面から流れる電流成分を抑制するために、図6(a)に示すように絶縁材4でシールドを行ったところ、図6(b)に示すように膜厚分布が6%程度に改善できた。
【0017】そしてさらに膜厚分布を改善するために、図7(a)に示すように陽極板3と被メッキ基板5との距離を小さくしたところ、図7(b)に示すように40〜50mmの距離で3%程度のばらつきに激減できた。なお、40cm以下にすると逆に膜厚分布が徐々に悪化してくるので、あまり近づけるのもよくないことが判った。
【0018】ここで、メッキ液中の電流密度分布の広がりをさらに抑制するために図8(a)に示すように陽極板3の裏面の絶縁材4を陽極板の約2倍(直径120mm)に広げたところ、図8(b)に示すようにさらに膜厚分布が約2%程度に改善できた。
【0019】以上のように、メッキ液中の電流密度分布を考慮して、メッキ槽内の配置を改良することにより、膜厚分布のばらつきを2%以内に抑制することが可能となった。
【0020】つぎに、従来の製造方法によってメッキしたメッキ基板の基板内におけるFeNi組成比と膜厚の関係を図9に示す。図9に示すようにメッキ基板内の組成比分布と膜厚分布はほぼ線形な関係にあることが判る。この原因は、組成比がメッキ成膜レートによって変動するためであることが判った。すなわち、一枚の基板内で膜厚分布が発生すると、それはメッキ成膜レートの分布が発生していることを示しており、メッキ成膜レートに依存する組成比が分布を持つことになるのである。したがって、基板内の膜厚分布が改善されると、必然的に組成比分布も改善されることが判った。ここで、本実施例の製造方法によってメッキしたメッキ膜の組成比分布を調べたところ、狙い組成比に対して約0.2wt%に改善できていた。
【0021】以上のように、本発明の実施例の薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造方法は従来の製造方法に比較して、非常にばらつきが小さいため、薄膜ヘッドの量産製造における歩留まりが向上し、従来よりも安定した高密度なハードディスクドライブ装置が提供できる。
【0022】
【発明の効果】前記実施例の説明より明らかなように本発明の薄膜ヘッド用パーマロイメッキ膜の製造方法は、薄膜ヘッド用プロセス基板内の膜厚分布およびFeNi組成比分布が小さくなるため、量産製造における歩留まりが向上し、実質的に量産製造が可能になり、従来よりも安定した高密度なハードディスクドライブ装置が提供できる。




 

 


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