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発明の名称 積層型磁気ヘッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−78303
公開日 平成7年(1995)3月20日
出願番号 特願平5−224279
出願日 平成5年(1993)9月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 山▲崎▼ 博章 / 鍬本 義信
要約 目的
積層型磁気ヘッドの磁気ギャップ部の磁束密度の飽和を減少させ、記録電流依存性の出力電圧を改善する。

構成
基板30と基板31の間に金属磁性層と絶縁層が順次積層された磁気コア29を有するブロック素体を設け、この磁気コア29の露出部に巻線窓となる溝35を設けると共に、この溝35によって形成され、しかもギャップ深さを規制するアぺックス部36を設け、基板41と基板42の間に金属磁性層と絶縁層が順次積層された磁気コア39を備えたC字型コア37に巻線窓となる溝38を設け、レール25の空気流出側の端面の磁気コア29とC字型コア37の磁気コア39の間に磁気ギャップ形成材を介して接合した磁気ギャップ40を設け、磁気ギャップ40の深さを積層した磁気コア29、39のトラック幅の0.7〜1.2倍で構成した。
特許請求の範囲
【請求項1】対向する2つの非磁性体基板の間に金属磁性層と非磁性層が交互に積層された磁気コアを有するブロック素体を設け、少なくとも一方の前記磁気コアの露出部に巻線窓となる溝を設けると共に前記溝の形成によってギャップ深さを規制するアぺックス部が設けられ、前記ブロック素体のそれぞれのギャップ対向面の間に磁気ギャップ形成材を介して接合した磁気ギャップを設けた積層型磁気ヘッドであって、磁気ギャップの深さを積層した磁気コアのトラック幅の0.7〜1.2倍で構成したことを特徴とする積層型磁気ヘッド。
【請求項2】積層した磁気コアのトラック幅を8.5μm±0.5μm、磁気ギャップの深さを6〜10μmで構成したことを特徴とする請求項1記載の積層型磁気ヘッド。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンピュータ等の外部記録装置に搭載される積層型磁気ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の磁気ヘッドについて図を参照しながら説明する。図7において、1はスライダであり、スライダ1には上面に一対の浮上用のレール2、3が設けられており、しかも、そのレール2、3の空気流入側端部に斜面4、5がそれぞれ設けられている。レール2には磁気回路を構成する磁気コア6が設けられている。即ち、スライダ1は非磁性材料で構成された基板7と非磁性材料で構成された基板8の間に磁気コア6を挟んだ構成となっている。
【0003】この磁気コア6は多層構造となっており、図8に示すように、例えば、基板7の上にFeAlSiからなる金属磁性層9aを設け、金属磁性層9aの上にSiO2 からなる絶縁層10aを設け、絶縁層10aの上に金属磁性層9bを設け、金属磁性層9bの上に絶縁層10bを設けるようにそれぞれ金属磁性層と絶縁層が順次積層されている。この積層された磁気コア6の上にガラス11が設けられており、このガラス11で磁気コア6と基板8の間を接合している。
【0004】スライダ1の空気流出側の端面には巻線窓となる溝12が設けられている。さらに、レール2の空気流出側の端面にはC字型コア13が接合されており、このC字型コア13には巻線窓となる溝14と磁気回路を構成する磁気コア15が設けられている。レール2の空気流出側の端面の磁気コア6とC字型コア13の端面の磁気コア15とを対向させて、対向した磁気コア6と磁気コア15の間に磁気ギャップ形成材を介して接合することにより磁気ギャップ16が設けられている。この時、C字型コア13は非磁性材料で構成された基板17と非磁性材料で構成された基板18の間に磁気コア15を挟んだ構成となっている。
【0005】この磁気コア15は多層構造となっており、図8に示すように、例えば、基板17の上にFeAlSiからなる金属磁性層19aを設け、金属磁性層19aの上にSiO2 からなる絶縁層20aを設け、絶縁層20aの上に金属磁性層19bを設け、金属磁性層19bの上に絶縁層20bを設けるようにそれぞれ金属磁性層と絶縁層が順次積層されている。この積層された磁気コア15の上にガラス21が設けられており、このガラス21で磁気コア15と基板18の間を接合している。図9において、22は磁気ギャップ16の深さである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように上記の従来の構成では、磁気回路を構成する磁気コア6と磁気コア15をそれぞれ金属磁性層からなる多層構造にしたので高周波領域のインダクタンスの低下が少なく高周波領域の記録再生に適している。しかしながら、記録時に磁気ギャップ16の深さ22が1μm〜6μmと浅いために、図10に示すように再生出力特性23は、記録電流を増すと磁気ギャップ部の磁気コア6、15の磁束密度が飽和して記録電流依存性の出力電圧が劣化するという問題点を有していた。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもので、磁気ギャップの磁束密度の飽和を抑えた磁気ヘッドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために本発明は、磁気ギャップの深さを積層した磁気コアのトラック幅の0.7〜1.2倍で構成した。
【0009】
【作用】この構成によって、記録電流による磁気ギャップ部の磁束密度の飽和を減少させ、記録電流依存性の出力電圧の劣化を防止することができる。
【0010】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。図1において、24はスライダであり、スライダ24には上面に一対の浮上用のレール25、26が設けられており、しかも、そのレール25、26の空気流入側端部に斜面27、28がそれぞれ設けられている。レール25には磁気回路を構成する磁気コア29が設けられている。即ち、スライダ24は非磁性材料で構成された基板30と非磁性材料で構成された基板31の間に磁気コア29を挟んだ構成となっている。
【0011】この磁気コア29は多層構造となっており、図2に示すように、例えば、基板30の上にFeAlSiからなる金属磁性層32aを設け、金属磁性層32aの上にSiO2 からなる絶縁層33aを設け、絶縁層33aの上に金属磁性層32bを設け、金属磁性層32bの上に絶縁層33bを設けるようにそれぞれ金属磁性層と絶縁層が順次積層されている。この積層された磁気コア29の上にガラス34が設けられており、このガラス34で磁気コア29と基板31の間を接合している。
【0012】レール25の空気流出側の端面の磁気コア29の露出部には巻線窓となる溝35が設けられると共に、この溝35によってアぺックス部36が設けられている。さらに、レール25の空気流出側の端面にはC字型コア37が接合されており、このC字型コア37には巻線窓となる溝38と磁気回路を構成する磁気コア39が設けられている。レール25の空気流出側の端面の磁気コア29とC字型コア37の端面の磁気コア39を対向させて、対向した磁気コア29と磁気コア39の間に磁気ギャップ形成材を介して接合することにより磁気ギャップ40が設けられている。この時、C字型コア37は非磁性材料で構成された基板41と非磁性材料で構成された基板42の間に磁気コア39を挟んだ構成となっている。
【0013】この磁気コア39は多層構造となっており、図2に示すように、例えば、基板41の上にFeAlSiからなる金属磁性層43aを設け、金属磁性層43aの上にSiO2 からなる絶縁層44aを設け、絶縁層44aの上に金属磁性層43bを設け、金属磁性層43bの上に絶縁層44bを設けるようにそれぞれ金属磁性層と絶縁層が順次積層されている。この積層された磁気コア39の上にガラス45が設けられており、このガラス45で磁気コア39と基板42の間を接合している。図3において、46は磁気ギャップ40の深さであり、この深さ46は溝35のアぺックス部36と磁気コア29、39の浮上面47との間の距離である。
【0014】このような積層型磁気ヘッドの電磁変換特性の試験について説明する。積層型磁気ヘッドの試験の条件は次の通りである。磁気コア29、39のトラック幅を8〜9μm、磁気ギャップ40の深さ46を1〜15μmに形成した積層型磁気ヘッドを用いる。このような積層型磁気ヘッドのC字型コア37の巻線窓となる溝38の位置で巻線を40回巻線し、インダクタンスの値を2.5μH以下にした積層型磁気ヘッドをインライン型のサスペンションに取付けて試験する。
【0015】試験に用いた記録媒体の磁気ディスクは保持力Hc=1600(Oe)、Brδ=450G・μm、回転数=4888rpmである。試験する積層型磁気ヘッドと磁気ディスクの相対速度を11.21m/sに設定し、積層型磁気ヘッドを浮上させる浮上量を0.11〜0.12μmに設定し、記録する周波数を9.0MHzに設定し、記録電流を0〜30mAopの範囲に記録して再生出力特性を測定する。
【0016】このような条件で試験した結果と評価について説明する。図4において、48は磁気ギャップの深さ22を3.2μmとした従来例、49は磁気ギャップ40の深さ46を6.0μmとした実施例、50は磁気ギャップ40の深さ46を11μmとした実施例の各積層型磁気ヘッドのそれぞれの記録電流による再生出力特性である。この再生出力特性48〜50に示す曲線から次のように定義する。磁気ギャップ40の深さ46が6.0μmの再生出力特性49の飽和出力電圧の位置Aと、出力電圧が低下した位置Bとの間で記録電流をΔIw、再生出力電圧をΔVHFとしてΔVHF/ΔIwの値を求める。ΔVHF/ΔIwの値が大きい場合には記録電流を大きくした際に記録電流依存性の出力電圧の劣化が大きく、ΔVHF/ΔIwの値が小さいと記録電流を大きくしても記録電流依存性の出力電圧の劣化が小さいことを示すことになる。
【0017】図5にそれぞれの磁気ギャップ40の深さ46とΔVHF/ΔIwとの関係を黒丸印で示す。図5より明らかなように、磁気ギャップ40の深さ46はΔVHF/ΔIwに対して負相関にあり、磁気ギャップ40の深さ46が6μm未満の浅い場合には記録電流依存性の出力電圧の劣化が大きい。逆に磁気ギャップ40の深さ46が6μmを越えて深くなると、即ち、積層した磁気コアのトラック幅8〜9μmに対して磁気ギャップ40の深さ46が0.7倍以上になると、磁気ギャップ部の磁束密度の飽和が減少し記録電流依存性の出力電圧の劣化が小さくなる。
【0018】しかしながら、磁気ギャップ40の深さ46を深くすると磁気ヘッドの読出効率が低下するという問題点が起こる。そこで規格化出力電圧を(数1)に示すように定義する。
【0019】
【数1】

【0020】この定義に基づき、図6に規格化出力電圧と磁気ギャップ40の深さ46との関係を黒丸印で示す。図6より明らかなように、磁気ギャップ40の深さ46が深くなるほど飽和出力電圧は低下する。又、磁気ギャップ40の深さ46が10μmを越えると極端に飽和出力電圧が低下していることを示している。これは磁気記録する磁気コア29、39の厚みが8〜9μmであるので、記録時に磁気ギャップ40からの漏洩磁束が磁気ギャップ40の深さ46方向の磁気ギャップ40の側面から漏洩磁束が増大して磁気記録媒体への磁束が低下するために出力電圧が低下しているものと考えられる。
【0021】従って、積層型磁気ヘッドの飽和出力電圧を低下させない磁気ギャップ40の深さ46としては、磁気コア39の厚みとトラック幅が等しい8〜9μmが望ましいが、記録電流依存性の出力電圧を改善するには、飽和出力電圧を若干犠牲にして磁気ギャップ40の深さ46の値を10μm以下に抑えると、即ち、積層した磁気コアのトラック幅に対して磁気ギャップ40の深さ46を0.7〜1.2倍の範囲にすると規格化出力電圧と記録電流依存性の出力電圧を安定させることができる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明は、磁気ギャップの深さを深くしたので記録電流による磁気ギャップ部の磁束密度の飽和が減少し、規格化出力電圧と記録電流依存性の出力電圧が安定した積層型磁気ヘッドを提供することができる。




 

 


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