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発明の名称 移動体通信方式
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−75163
公開日 平成7年(1995)3月17日
出願番号 特願平5−167293
出願日 平成5年(1993)6月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】役 昌明 (外1名)
発明者 加藤 修 / 林 真樹
要約 目的
マイクロ・セルラー・システムの設置環境に影響されずに無線チャネルを確保することができる移動体通信方式を提供する【構成】 移動端末6が、共存するセルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムのいずれにもアクセスできる移動体通信方式において、移動端末6の通信をデジタル方式で行なわせ、各システムに対して移動端末を時分割多元接続方式で接続し、セルラー自動車電話システム2、3の周波数繰返し単位のゾーン数を理論値よりも大きく設定し、各システムの使用周波数帯域を共通に設定し、マイクロ・セルラー・システム5、4にアクセスする移動端末に対しては、近辺のセルラー自動車電話システムで使われてない無線チャネルを割当てる。時分割多元接続方式のために各システムの移動端末収容容量が増える。更にセルラー自動車電話システムで周波数繰返し単位のゾーン数を理論値より大きくしているため、各システムの無線チャネルの選択には余裕がある。

構成
移動端末6が、共存するセルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムのいずれにもアクセスできる移動体通信方式において、移動端末6の通信をデジタル方式で行なわせ、各システムに対して移動端末を時分割多元接続方式で接続し、セルラー自動車電話システム2、3の周波数繰返し単位のゾーン数を理論値よりも大きく設定し、各システムの使用周波数帯域を共通に設定し、マイクロ・セルラー・システム5、4にアクセスする移動端末に対しては、近辺のセルラー自動車電話システムで使われてない無線チャネルを割当てる。時分割多元接続方式のために各システムの移動端末収容容量が増える。更にセルラー自動車電話システムで周波数繰返し単位のゾーン数を理論値より大きくしているため、各システムの無線チャネルの選択には余裕がある。
特許請求の範囲
【請求項1】 移動端末が、共存するセルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムのいずれにもアクセスすることができる移動体通信方式において、前記移動端末の通信をデジタル方式で行なわせ、前記セルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムに対して前記移動端末を時分割多元接続方式で接続し、前記セルラー自動車電話システムの周波数繰返し単位に含まれる小ゾーン数を理論値よりも大きく設定し、前記セルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムの使用周波数帯域を共通に設定し、前記マイクロ・セルラー・システムにアクセスする移動端末に対し、近辺の前記セルラー自動車電話システムで使用されていない無線チャネルを割当てることを特徴とする移動体通信方式。
発明の詳細な説明
【産業上の利用分野】本発明は、セルラー自動車電話システムとマイクロ・セルラー・システムとを共存させた移動体通信方式に関し、特に、マイクロ・セルラー・システムにおいて容易に無線チャネルが確保できるように構成したものである。
【従来の技術】セルラー自動車電話システムとマイクロ・セルラー・システムとを共存させた移動体通信方式は、特開平4ー200031号公報に開示されており、また、商用に向けての検討が進められている。実用化段階にあるこの移動体通信方式は、通信がアナログ方式で行なわれ、発呼を要求する各利用者に対してそれぞれ異なる周波数の無線チャネルを割り当てる周波数分割多元接続方式が採られている。この移動体通信方式は、図4に示すように、セルラー自動車電話システムでの無線チャネルの割り当てを実行する自動車電話交換機(MTSO)12と、自動車電話交換機12に有線接続された基地局(BS)13と、マイクロ・セルラー・システムでの無線チャネルの確保を制御する制御装置(CU)14と、制御装置14に有線接続された固定局(FS)15と、近辺の基地局13で使用されている無線チャネルを検索する多チャネル切替え受信機(CS)19と、利用者が携帯したり自動車等に搭載されたりする移動端末(ML)16とによって実施される。セルラー自動車電話システムのエリアを形成する各基地局13は、それぞれ、半径数キロメートルに及ぶ実線円17で示す範囲をカバーエリアとしている。これに対して、マイクロ・セルラー・システムのエリアを形成する固定局15は、ビル内や地下街などの人口密集地域に設置され、半径数十メートルの破線円18で示す範囲をカバーエリアとしている。移動端末16が自動車等に搭載され、高速で移動しているときは、セルラー自動車電話システムへのアクセスが行なわれ、また、移動端末16が携帯されてビル内や繁華街等、人口密集地域を低速で移動するときにはマイクロ・セルラー・システムへのアクセスが行なわれる。このアクセスすべきシステムの切り替えは、手動または自動で行なわれる。セルラー自動車電話システムでは、公衆電話通信網(PSTN)11と移動端末16との接続が、自動車電話交換機12と、自動車電話交換機12の配下の基地局13とを介して行なわれる。各基地局13には、予め所定数の無線チャネルが割り当てられており、自動車電話交換機12は、通信に先立ち、その中の未使用の無線チャネルを選んで割り当て、基地局13と移動端末16との間の通信回線を確立する。このセルラー自動車電話システムでは、サービスエリアを各基地局単位の小ゾーンに分割し、干渉妨害の発生しない程度に遠く離れた基地局13同士では、同一周波数を繰り返し使用することによって、広域エリアを周波数利用効率良くカバーしている。セルラー自動車電話システムにおける複数の小ゾーンの配列状況を図3に示している。点線で囲んだ7つの小ゾーンが周波数繰り返しの単位になっており、塗り潰したゾーン同士の基地局には同一周波数の無線チャネルが割り当てられている。また、マイクロ・セルラー・システムでは、公衆電話通信網11と移動端末16との接続が、制御装置14と、制御装置14の配下の固定局15とを介して行なわれる。制御装置14は、多チャネル切替え受信機19により近辺のセルラー自動車電話システムの基地局13で使用されている無線チャネルを検索し、未使用の無線チャネルの一つを固定局15と移動端末16との通信用チャネルに割り当てて通信回線を確立する。このように、従来の移動体通信方式では、セルラー自動車電話システムとマイクロ・セルラー・システムとにおいて同じ周波数帯域を共通して使用することにより、周波数利用効率の向上を図っている。
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の移動体通信方式では、マイクロ・エリアにおける移動端末との送受信性能を高めるために、マイクロ・セルラー・システムをビルの上層部等の見通しが良い場所に設置すると、セルラー自動車電話システムで使用している無線チャネルの電波が遠方からでも届き易すくなり、これらと干渉・妨害の虞れのない無線チャネルを発見することが困難になるという問題点がある。本発明は、こうした従来の問題点を解決するものであり、マイクロ・セルラー・システムの設置環境に影響されること無く、無線チャネルを確保することができる移動体通信方式を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、移動端末が、共存するセルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムのいずれにもアクセスすることができる移動体通信方式において、移動端末の通信をデジタル方式で行なわせ、セルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムに対して移動端末を時分割多元接続方式で接続し、セルラー自動車電話システムの周波数繰返し単位に含まれる小ゾーン数を理論値よりも大きく設定し、セルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムの使用周波数帯域を共通に設定し、マイクロ・セルラー・システムにアクセスする移動端末に対しては、近辺のセルラー自動車電話システムで使用されていない無線チャネルを割当てる。
【作用】そのため、移動端末が時分割多元接続方式によって接続されるために、セルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムにおける移動端末の収容容量が増大する。しかも、セルラー自動車電話システムにおいて、周波数繰返し単位に含まれる小ゾーン数を理論値より大きく設定しているため、セルラー自動車電話システムおよびマイクロ・セルラー・システムでは、移動端末に割り当てるべき無線チャネルの選択を、十分な余裕を持って行なうことができる。従って、マイクロ・セルラー・システムをビルの上層部など見通しの良い場所に設置した場合でも、移動端末に割り当てる無線チャネルを発見できる確率は非常に高くなる。
【実施例】本発明の実施例における移動体通信方式では、移動端末と、セルラー自動車電話システムの基地局およびマイクロ・セルラー・システムの固定局との間の通信をデジタル伝送方式によって行なう。この移動体通信方式を実施する装置は、図1に示すように、デジタル・セルラー自動車電話システムが、公衆電話通信網(PSTN)1に接続された自動車電話交換機(MTSO)2と、この自動車電話交換機2に接続された基地局(BS)3とで構成され、また、デジタル・マイクロ・セルラー・システムが、公衆電話通信網1に接続された制御装置(CU)4と、この制御装置4に接続された固定局(FS)5と、近辺の基地局3によって使用されている無線チャネルを検索する多チャネル切替え受信機(CS)9とで構成され、移動端末(ML)6は、これらのシステムのいずれにも、自動または手動切替えによりアクセスすることができる。デジタル・セルラー自動車電話システムの各基地局3は、半径数キロメートルに及ぶ実線円7で示す範囲をカバーエリアとし、また、ビル内や地下街等の人口密集地域に設置されるデジタル・マイクロ・セルラー・システムの固定局5は、半径数十メートルの破線円8で示す範囲をカバーエリアとしている。移動端末6は、利用者が携帯して人口密集地域を低速で移動しているときは、マイクロ・セルラー・システムにアクセスし、また、このアクセスができなかったり、自動車等に搭載されて高速で移動しているときにはセルラー自動車電話システムにアクセスする。このアクセスの切替えは、手動または自動で行なわれ、自動切替えの場合には、移動端末6が現在自局の所属しているシステムのサービス圏外に流出したことを検出すると、自動的にもう一方のシステムへのアクセスを開始する。各システムの基地局3および固定局5は、移動端末6に対して、時分割多元接続方式(TDMA)による接続を行なう。時分割多元接続方式は、移動端末6の各々に対する通信時間を時分割して割り当てる方式であり、そのため、複数の移動端末6が同一の搬送周波数によってシステムにアクセスすることが可能になり、システムにおける移動端末6の収容容量が増大する。各システムにおいて、通信を行なう移動端末6への時分割通信時間の割り当ては、自動車電話交換機2または制御装置4が、呼の発生に応じて、または、呼の発生以前に各移動端末6に固定的に、設定する。移動端末6は、デジタル・セルラー自動車電話システムでは、基地局3および自動車電話交換機2を介して、また、デジタル・マイクロ・セルラー・システムでは、固定局5および制御装置4を介して公衆電話通信網1に接続される。実施例の移動体通信方式では、移動端末6と、基地局3または固定局5との間の通信方式をアナログ方式からデジタル方式に切替えたことによって、基地局3および固定局5の移動端末6に対する接続方式に時分割多元接続方式を導入することが可能になり、その結果、デジタル・セルラー自動車電話システムおよびデジタル・マイクロ・セルラー・システムにおける移動端末6の収容容量が増大する。この移動端末の収容容量の増大によって、デジタル・セルラー自動車電話システムでは、図2に示すように、より近い小ゾーンにおいて同一周波数を割り当てることが可能になり、技術的には、周波数繰り返しの単位を、従来の7ゾーンから、点線で囲んだ4ゾーンに縮小し、塗り潰したゾーン同士の基地局に同一周波数の無線チャネルを割り当てることが理論上可能になる。しかし、実施例の移動体通信方式では、デジタル・セルラー自動車電話システムにおける周波数繰り返しの単位を従来通りの7ゾーンに据え置く。これは、実質的に周波数繰り返し単位に含まれる小ゾーン数を拡げることに相当し、各小ゾーンでは、移動端末に対して、余裕を持った無線チャネルの割り当てが可能になる。一方、デジタル・マイクロ・セルラー・システムでは、従来と同じように、制御装置4が、多チャネル切替え受信機9により近辺のデジタル・セルラー自動車電話システムの基地局3で使用されている無線チャネルを検索し、そこで使われていない無線チャネルの一つを固定局5と移動端末6との通信用チャネルに割り当てる。この場合、デジタル・セルラー自動車電話システムの周波数繰返し単位が実質的に広げられ、干渉に強くなっているため、デジタル・マイクロ・セルラー・システムで使用する無線チャネル、つまり、近辺のデジタル・セルラー自動車電話システムで使われている無線チャネルと干渉を起こす虞れの無い無線チャネル、を見い出すことができる確率は極めて高くなる。そのため、デジタル・マイクロ・セルラー・システムをビルの上層部など見通しの良い場所に設置しても、使用すべき無線チャネルが検出できない、と言う事態は殆ど生じない。
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなように、本発明の移動体通信方式では、デジタル・セルラー自動車電話システムおよびデジタル・マイクロ・セルラー・システムにおける移動端末の収容容量を拡大することができ、また、デジタル・マイクロ・セルラー・システムを見通しの良い環境に設置しても、割り当てるべき無線チャネルを高い確率で確保することができる。




 

 


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