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光学式情報記録再生装置 - 松下電器産業株式会社
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発明の名称 光学式情報記録再生装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−73486
公開日 平成7年(1995)3月17日
出願番号 特願平6−163001
出願日 平成6年(1994)6月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 宜喜
発明者 冨田 浩稔 / 中村 徹 / 和田 拓也 / 中村 裕行
要約 目的
安定したサーボ制御時の変位周波数特性を実現することができ、薄い対物レンズ駆動装置を備えた光学式情報再生装置を提供する。

構成
レンズホルダ2の両側に、コイル5a,6aを巻き回した磁気ヨーク3aと、コイル5b,6bを巻き回した磁気ヨーク3bとを設ける。磁石,コイル,磁気ヨークとからなる2個の動電型変換器を構成する。2個の動電型変換器によって発生される駆動力の中心が、対物レンズ1,レンズホルダ2及び磁石4a,4bとからなる可動部の重心と一致するように配置される。又、反射ミラー11に光ビーム12が入射する側の動電型変換器の磁気ヨーク3aは、光ビーム12の光路を遮らないように、もう一方の動電型変換器の磁気ヨーク3bよりもベース10から離れた位置に配置される。
特許請求の範囲
【請求項1】 円盤状の記録媒体に光学的に情報を書込み、あるいは情報を再生する光学式情報記録再生装置であって、ベースと、光ビームを円盤状の記録媒体上に集光させ、その光軸が前記記録媒体に垂直に配置された対物レンズと、前記光ビームの光軸の方向及び該記録媒体の半径方向に前記対物レンズを移動させるための対物レンズ駆動装置と、前記対物レンズ駆動装置と前記ベースとの間を通過する光ビームを前記対物レンズを介して記録媒体に入射させる光学部材と、を具備し、前記対物レンズ駆動装置は、前記対物レンズが搭載され、前記ベースに弾性的に保持された保持手段と、前記対物レンズの光軸の方向及び前記記録媒体の半径方向に該保持手段を駆動するための第1及び第2の動電型変換手段とを備えており、前記第1及び第2の動電型変換手段は、前記保持手段を挟んで配置されており、前記第1の動電型変換手段と前記ベースとの距離は、前記第2の動電型変換手段と前記ベースとの距離とは異なるように配置したことを特徴とする光学式情報記録再生装置。
【請求項2】 前記第1の動電型変換手段と前記ベースとの距離は、前記第2の動電型変換手段と該ベースとの距離よりも大きくしたことを特徴とする請求項1記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項3】 前記第1及び前記第2の動電型変換手段は、夫々、磁石と、磁気ヨークと、該磁石と該磁気ヨークによって発生する磁界中に配置された複数の駆動コイルとを有している、請求項1又は2記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項4】 前記磁石は前記保持手段に設けられており、前記磁気ヨークは前記ベースに固定されており、前記第1,第2の動電型変換手段は、その第1,第2の駆動力が、前記対物レンズ、該保持手段、及び該磁石からなる可動部の重心について対称に発生する位置に配置したことを特徴とする請求項3記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項5】 前記駆動コイルは前記保持手段に設けられており、前記磁気ヨークは前記ベースに固定されており、前記第1,第2の動電型変換手段は、その第1,第2の駆動力が、前記対物レンズ、該保持手段、及び該駆動コイルからなる可動部の重心について対称に発生する位置に配置したことを特徴とする請求項3記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項6】 前記対物レンズ駆動装置は、前記ベースに固定された固定部材と、前記保持手段を弾性的に支持するための複数の弾性部材とを更に備えており、前記複数の弾性部材は、実質的に互いに平行であり、夫々該保持手段に取り付けられている第1の端及び該固定部材に取り付けられている第2の端を有している、請求項1に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項7】 前記複数の弾性部材は4本の弾性部材からなり、該弾性部材のうちの前記記録媒体に近い2本のバネ定数と、他の2本のバネ定数とを異ならせたことを特徴とする請求項6記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項8】 前記弾性部材は、夫々前記第1の端が前記第2の端よりも前記記録媒体に近くし、前記第1の端の中心である可動部支持中心を前記駆動コイルによる駆動力の中心と一致させたことを特徴とする請求項6記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項9】 前記第1の動電型変換手段の磁石と、前記第2の動電型変換手段の磁石とは、異なる磁極が向かい合うように配置されている請求項4に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項10】 前記第1の動電型変換手段の磁石の前記光軸方向の長さは、前記第2の動電型変換手段の磁石の該光軸方向の長さよりも小さい請求項3又は9に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項11】 前記保持手段は、前記第1の動電型変換手段の磁石と前記第2の動電型変換手段の磁石との間に配置されている磁性部材を有している請求項4に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項12】 前記保持手段は、前記対物レンズに入射する前記光ビームを所定の径に絞るためのアパーチャを有しており、該アパーチャは前記磁性部材の一部である請求項11に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項13】 前記複数の駆動コイルは、前記対物レンズを前記光軸方向に移動させるための光軸方向用駆動コイルと、該対物レンズを前記半径方向に移動させるための半径方向用駆動コイルとを有している請求項3に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項14】 前記半径方向用駆動コイルは、前記半径方向に分割されて前記磁気ヨークに巻き回されている請求項13に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項15】 前記固定部材及び前記保持手段は、前記複数の弾性部材の前記第1及び第2の端を取り付けるための基板を夫々有している請求項6に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項16】 前記基板はプリント基板であり、前記複数の弾性部材は金属線であり、前記弾性部材の前記第1及び第2の端は該プリント基板に半田付けされている請求項15に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項17】 前記基板は金属板であり、前記複数の弾性部材は金属線であり、前記弾性部材の前記第1及び第2の端は該金属板に半田付けされている請求項15に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項18】 前記保持手段は、前記磁石を該保持手段に位置決めするための凹部あるいは凸部を有している請求項4に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項19】 前記複数の弾性部材の夫々は厚さと幅が異なる断面を有する請求項6に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項20】 前記複数の弾性部材の前記第1及び第2の端のうちのいずれか一方は折り曲げられている請求項6に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項21】 前記複数の弾性部材はL字型の板バネである請求項6に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項22】 前記固定部材は前記弾性部材の前記第2の端を位置決めするための溝部を有している請求項20又は21に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項23】 前記固定部材は、前記弾性部材の前記第2の端を取り付けるための基板を有しており、前記溝部は該基板に設けられている請求項22に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項24】 前記溝部にはテーパ部が設けられている請求項22に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項25】 前記基板は前記保持手段及び前記固定部材にインサート成形されている請求項16又は17に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項26】 前記固定部材は、前記複数の弾性部材を収納する凹部を有しており、該凹部には、紫外線を照射することによって硬化する粘弾性材が充填されている請求項6に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項27】 前記固定部材の前記凹部には、テーパが設けられている請求項26に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項28】 前記固定部材が固定されている前記ベースの部分の近傍には、切り欠き部が設けられている請求項26に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項29】 前記弾性部材は棒状であり、前記保持手段には、該弾性部材の前記第1の端を位置決めするための実質的に円錐状の穴が設けられている請求項6に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項30】 前記弾性部材は棒状であり、前記固定部材には、該弾性部材の前記第2の端を位置決めするための実質的に円錐状の穴が設けられている請求項6に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項31】 前記弾性部材は棒状であり、前記保持手段には、該弾性部材の前記第1の端を位置決めするための、実質的に円筒状の穴が設けられており、該穴の夫々の中心軸は、該弾性部材の長手方向に対して所定の角度をなす請求項6に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項32】 前記弾性部材の前記第2の端は、該弾性部材の他の部分よりも大きい径を有する請求項6に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項33】 前記保持手段の材料は液晶ポリマーである請求項1に記載の光学式情報記録再生装置。
【請求項34】 前記保持手段は、前記対物レンズの側面を該保持手段に接着する接着剤が充填される接着剤受け部を更に有している請求項1に記載の光学式情報記録再生装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学式情報記録再生装置に関し、特に、円盤状記録媒体に光学的に情報を書込むあるいは読取る光学式情報記録再生装置の対物レンズ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスクのような円盤状記録媒体から情報を光学的に再生し、あるいは円盤状記録媒体に情報を光学的に記録する光学式情報記録再生装置は、回転している記録媒体上に光ビームを集光して、所望の位置に情報を記録したり、記録されている情報を再生する。このように情報を記録・再生する際には、円盤状記録媒体の反りが上下することに起因するフォーカスずれ、及び円盤状記録媒体の偏心等によるトラッキングずれが発生する。これらのずれを補正するためには、光ビームを収束するための対物レンズを、記録媒体面に対して垂直な方向(以下、フォーカス方向Fと称する)、並びに記録媒体面に対して平行な方向の記録媒体の半径方向(以下、トラッキング方向Tと称する)に駆動する必要がある。
【0003】近年、ミニディスクプレーヤー及び光磁気ディスクを用いたデータファイル装置といった光学式情報記録再生装置は、ポータブル化及びパーソナル化が強く望まれるようになってきている。このため、対物レンズを上述したようにフォーカス方向F及びトラッキング方向Tの2方向において移動させるために、対物レンズ駆動装置をより一層小型化、特に薄型化することが要求されている。
【0004】図23は従来の対物レンズ駆動装置の構成の一例を示す断面図、図24はその分解斜視図である。これらの図において、対物レンズ1はレンズホルダ2によって保持されており、対物レンズ1の光軸はフォーカス方向Fと一致している。又、対物レンズ1を通過した光ビーム12の集光する位置は、対物レンズ1の設計から決定される。従って対物レンズ1はディスク15の表面から一定の距離だけ離れたところに配置される。ベース10には磁気ヨーク3bが固定されており、レンズホルダ2の磁気ヨーク3bと対向する位置に磁石4bが取り付けられている。磁気ヨーク3bにはフォーカスコイル5b及びトラッキングコイル6bが巻き回されており、磁気ヨーク3b並びに磁石4bと共に磁気回路を形成する。この磁気回路によって発生される駆動力によって、レンズホルダ2はフォーカス方向Fあるいはトラッキング方向Tに移動する。又、レンズホルダ2は弾性部材7a〜7dによって支持されている。これらの弾性部材7a〜7dは互いに実質的に平行になるように配置されており、夫々の弾性部材の一端はプリント基板8a,8bを介してレンズホルダ2に取り付けられており、他端は固定部材9を介してプリント基板8cに取り付けられている。このようにして、レンズホルダ2は弾性部材7a〜7dによって弾性的に支持され、且つベース10に固定される。
【0005】対物レンズ駆動装置のベース10は光学台13に取り付けられている。光学台13上には、上述した対物レンズ駆動装置以外にも、光ビーム12を出射する光源や、光ビーム12を偏向して対物レンズ1に入射させる反射ミラー11が設けられている。又ディスク15によって反射された光ビームを受け取り、これを用いてフォーカス制御及びトラッキング制御のための誤差信号、並びにディスク15上に記録されている情報を検出する回路等も光学台13上に設けられている。
【0006】又ディスク15はカートリッジ14に収納されている。カートリッジ14には、フォーカス方向F及びトラッキング方向Tの両方に垂直な方向における長さがWである窓14aが設けられており、窓14aを通じて光ビーム12がディスク15上に照射される。
【0007】光学式情報記録再生装置全体の薄型化を図るためには、対物レンズ駆動装置をカートリッジ14の窓14aの中に納めてしまうことが望ましい。なぜなら、光学台13上に設けられる部品の中ではこの対物レンズ駆動装置が最も厚く、光学台13と対物レンズ駆動装置との全体の厚さH3(カートリッジ14の下面から光学台13の底面までの距離)を小さくすることが装置全体の薄型化につながるからである。しかし窓14aの長さWは、例えばミニディスクでは約17mmというように非常に小さいため、対物レンズ駆動装置全体を窓14aの中に納めることは困難である。
【0008】このため従来の光学式情報記録再生装置では、対物レンズ駆動装置及び光学台13の厚さを薄くするために、図23に示すように、レンズホルダ2を対物レンズ1の取り付け部分が突出するような形状にして、更に反射ミラー11をレンズホルダ2の下部に食い込むように、つまりその上端がレンズホルダ2の最下端よりも上方に位置するように配置している。
【0009】フォーカスずれの補正及びトラッキングずれの補正は、対物レンズ1と磁石4bとを保持するレンズホルダ2を、夫々、フォーカス方向F及びトラッキング方向Tにおいて移動させることにより行われる。フォーカスコイル5b,磁気ヨーク3b,及び磁石4bから構成される動電型変換器によって駆動力を発生させることができ、これによってレンズホルダ2をフォーカス方向Fに移動させることができる。又トラッキングコイル6b,磁気ヨーク3b,及び磁石4bから構成される動電型変換器によって駆動力を発生させることができ、これによってトラッキング方向Tにレンズホルダ2を移動させることができる。レンズホルダ2は互いに平行な4本の弾性部材7a〜7dによって支持されているので、フォーカス方向F及びトラッキング方向Tのいずれにおいても、レンズホルダ2は対物レンズ1の光軸をディスク15の面に対して垂直に保ったまま移動する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし図23に示す構成の対物レンズ駆動装置では、フォーカス制御及びトラッキング制御などのサーボ制御の安定性が損なわれるという問題点がある。これは、対物レンズ1、レンズホルダ2、磁石4b及びプリント基板8a,8bからなる可動部の重心と、動電型変換器によって発生される駆動力の作用点とがずれていることにより、変位周波数特性に乱れが生じてしまうためである。このような問題点を解決するためには、例えば図25に示すように、光ビーム12が反射ミラー11に入射する方向におけるレンズホルダ2の両側に動電型変換器を、動電型変換器によって2箇所で発生される駆動力の中心と可動部の重心とが一致するように配置してやればよい。しかし図25に示す対物レンズ駆動装置では、安定した周波数特性は得られるものの、図23に示すようにレンズホルダ2の下部に反射ミラー11を食い込ませることができない。なぜなら、レンズホルダ2の対物レンズ1の取り付け部分の下部に反射ミラー11を食い込ませると、反射ミラー11に入射する光ビーム12の光路の一部が磁気ヨーク3a,駆動コイル5a及び6aによって遮られてしまうからである。このため図25に示す構成の対物レンズ駆動装置では、厚さH2はH3より大きくなって薄型化を達成することができない。
【0011】又、このような対物レンズ駆動装置を備えた光学式情報記録再生装置をポータブルの装置として用いる場合には、トラッキング方向Tと重力方向とがほぼ一致した状態で、ディスクへのアクセス動作が行われる可能性がある。通常、アクセス動作はトラッキング制御を行わっていない状態で行われるために、このような場合には可動部が自重により可動部の中立位置からずれてしまう。従って、正確なトラッキング制御を行うためには、可動部の位置ずれを考慮して可動部の可動範囲を大きくとり、且つ反射ミラー11に入射する光ビーム12のビーム径も大きくとらなければならなくなり、対物レンズ駆動装置の薄型化を図る上で大きな障害となる。
【0012】本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、光学台及び対物レンズ駆動装置の全体の厚さを薄くすることができ、且つ安定した変位周波数特性を持つ対物レンズ駆動装置を備えた光学式情報記録再生装置を提供することが本発明の目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明は、円盤状の記録媒体に光学的に情報を書込み、あるいは情報を再生する光学式情報記録再生装置であって、ベースと、光ビームを円盤状の記録媒体上に集光させ、その光軸が記録媒体に垂直に配置された対物レンズと、光ビームの光軸の方向及び該記録媒体の半径方向に対物レンズを移動させるための対物レンズ駆動装置と、対物レンズ駆動装置とベースとの間を通過する光ビームを対物レンズを介して記録媒体に入射させる光学部材と、を具備し、対物レンズ駆動装置は、対物レンズが搭載され、ベースに弾性的に保持された保持手段と、対物レンズの光軸の方向及び記録媒体の半径方向に該保持手段を駆動するための第1及び第2の動電型変換手段とを備えており、第1及び第2の動電型変換手段は、保持手段を挟んで配置されており、第1の動電型変換手段とベースとの距離は、第2の動電型変換手段とベースとの距離とは異なるように配置したことを特徴とするものである。
【0014】本願の請求項2の発明では、第1の動電型変換手段とベースとの距離は、第2の動電型変換手段と該ベースとの距離よりも大きくしたことを特徴とするものである。
【0015】本願の請求項3の発明では、第1及び第2の動電型変換手段は、夫々、磁石と、磁気ヨークと、該磁石と該磁気ヨークによって発生する磁界中に配置された複数の駆動コイルとを有しているものである。
【0016】本願の請求項4の発明では、磁石は保持手段に設けられており、磁気ヨークはベースに固定されており、第1,第2の動電型変換手段は、その第1,第2の駆動力が、対物レンズ、該保持手段、及び該磁石からなる可動部の重心について対称に発生する位置に配置したことを特徴とするものである。
【0017】本願の請求項5の発明では、駆動コイルは保持手段に設けられており、磁気ヨークはベースに固定されており、第1,第2の動電型変換手段は、その第1,第2の駆動力が、対物レンズ、該保持手段、及び該駆動コイルからなる可動部の重心について対称に発生する位置に配置したことを特徴とするものである。
【0018】本願の請求項6の発明では、対物レンズ駆動装置は、ベースに固定された固定部材と、保持手段を弾性的に支持するための複数の弾性部材とを更に備えており、複数の弾性部材は、実質的に互いに平行であり、夫々該保持手段に取り付けられている第1の端及び該固定部材に取り付けられている第2の端を有しているものである。
【0019】本願の請求項7の発明では、複数の弾性部材は4本の弾性部材からなり、該弾性部材のうちの記録媒体に近い2本のバネ定数と、他の2本のバネ定数とを異ならせたことを特徴とするものである。
【0020】本願の請求項8の発明では、弾性部材は、夫々第1の端が第2の端よりも記録媒体に近くし、第1の端の中心である可動部支持中心を駆動コイルによる駆動力の中心と一致させたことを特徴とするものである。
【0021】本願の請求項9の発明では、第1の動電型変換手段の磁石と、第2の動電型変換手段の磁石とは、異なる磁極が向かい合うように配置されているものである。
【0022】本願の請求項10の発明では、第1の動電型変換手段の磁石の光軸方向の長さは、第2の動電型変換手段の磁石の該光軸方向の長さよりも小さいものである。
【0023】本願の請求項11の発明では、保持手段は、第1の動電型変換手段の磁石と第2の動電型変換手段の磁石との間に配置されている磁性部材を有しているものである。
【0024】本願の請求項12の発明では、保持手段は、対物レンズに入射する光ビームを所定の径に絞るためのアパーチャを有しており、該アパーチャは磁性部材の一部とするものである。
【0025】本願の請求項13の発明では、複数の駆動コイルは、対物レンズを光軸方向に移動させるための光軸方向用駆動コイルと、該対物レンズを半径方向に移動させるための半径方向用駆動コイルとを有しているものである。
【0026】本願の請求項14の発明では、半径方向用駆動コイルは、半径方向に分割されて磁気ヨークに巻き回されているものである。
【0027】本願の請求項15の発明では、固定部材及び保持手段は、複数の弾性部材の第1及び第2の端を取り付けるための基板を夫々有しているものである。
【0028】本願の請求項16の発明では、基板はプリント基板であり、複数の弾性部材は金属線であり、弾性部材の第1及び第2の端は該プリント基板に半田付けされているものである。
【0029】本願の請求項17の発明では、基板は金属板であり、複数の弾性部材は金属線であり、弾性部材の第1及び第2の端は該金属板に半田付けされているものである。
【0030】本願の請求項18の発明では、保持手段は、磁石を該保持手段に位置決めするための凹部あるいは凸部を有しているものである。
【0031】本願の請求項19の発明では、複数の弾性部材の夫々は厚さと幅が異なる断面を有するものである。
【0032】本願の請求項20の発明では、複数の弾性部材の第1及び第2の端のうちのいずれか一方は折り曲げられているものである。
【0033】本願の請求項21の発明では、複数の弾性部材はL字型の板バネとするものである。
【0034】本願の請求項22の発明では、固定部材は弾性部材の第2の端を位置決めするための溝部を有しているものである。
【0035】本願の請求項23の発明では、固定部材は、弾性部材の第2の端を取り付けるための基板を有しており、溝部は該基板に設けられているものである。
【0036】本願の請求項24の発明では、溝部にはテーパ部が設けられているものである。
【0037】本願の請求項25の発明では、基板は保持手段及び固定部材にインサート成形されているものである。
【0038】本願の請求項26の発明では、固定部材は、複数の弾性部材を収納する凹部を有しており、該凹部には、紫外線を照射することによって硬化する粘弾性材が充填されているものである。
【0039】本願の請求項27の発明は、固定部材の凹部には、テーパが設けられているものである。
【0040】本願の請求項28の発明は、固定部材が固定されているベースの部分の近傍には、切り欠き部が設けられているものである。
【0041】本願の請求項29の発明では、弾性部材は棒状であり、保持手段には、該弾性部材の第1の端を位置決めするための実質的に円錐状の穴が設けられているものである。
【0042】本願の請求項30の発明では、弾性部材は棒状であり、固定部材には、該弾性部材の第2の端を位置決めするための実質的に円錐状の穴が設けられているものである。
【0043】本願の請求項31の発明では、弾性部材は棒状であり、保持手段には、該弾性部材の第1の端を位置決めするための、実質的に円筒状の穴が設けられており、該穴の夫々の中心軸は、該弾性部材の長手方向に対して所定の角度をなすものである。
【0044】本願の請求項32の発明では、弾性部材の第2の端は、該弾性部材の他の部分よりも大きい径を有するものである。
【0045】本願の請求項33の発明では、保持手段の材料は液晶ポリマーとするものである。
【0046】本願の請求項34の発明では、保持手段は、対物レンズの側面を該保持手段に接着する接着剤が充填される接着剤受け部を更に有しているものである。
【0047】
【作用】本発明の光学式情報再生装置では、対物レンズを保持する保持手段の両側に、第1の動電型変換手段及び第2の動電型変換手段が夫々配置されている。これらの動電型変換手段は保持手段の両側で駆動力を発生し、駆動力の中心は対物レンズ、保持手段等から構成される可動部の重心と一致する。このため、対物レンズを駆動しても変位周波数特性に乱れが生じることはなく、安定したサーボ制御を実現することができる。又、第1の動電型変換手段は、第2の動電型変換手段よりもベースから離れており、光ビームは遮られることなく、第1の導電型変換手段とベースとの間を通って光学部材に入射する。従って本発明によると、従来の複数個の動電型変換手段を設けた対物レンズ駆動装置よりも薄い対物レンズ駆動装置を実現することができる。
【0048】又、保持手段をベースに据え付けられた固定部材に固定するための弾性部材として、その断面の厚さよりも幅の方が大きい、偏平な形状を有する部材を用いている。ここで弾性部材の断面の厚さは弾性部材のフォーカス方向の幅にあたり、断面の幅とは、弾性部材のトラッキング方向の幅にあたる。これにより、トラッキング方向と重力方向とが一致した状態でアクセス動作を行う場合でも、可動部の位置がその自重により変位する程度を抑えることができる。従って可動部の可動範囲を小さくすることができ、それゆえに、従来のように可動部によって光ビームの光路の一部が遮られることを考慮して光ビームの径を大きく設定する必要がなくなる。その結果、対物レンズ駆動装置の薄型化を達成することができる。
【0049】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の光学式情報記録再生装置の対物レンズ駆動装置を説明する。尚、全図面を通じて同一の構成要素には、同じ参照符号を付すものとする。図1は対物レンズ駆動装置の第1の実施例の構成を示す分解斜視図、図2は図1の対物レンズ駆動装置とカートリッジの窓との位置関係を示す平面図であり、図3は図2のA−A線に沿った断面図である。対物レンズ1は、図3に示すように、その光軸がディスク15の面に対して垂直になるように、つまり対物レンズ1の光軸とフォーカス方向Fとが一致するように、レンズホルダ2に保持されている。又、レンズホルダ2の上面には接着剤受け部100が設けられている。対物レンズ1は接着剤受け部100に充填された接着剤によってレンズホルダ2に固定される。レンズホルダ2は、対物レンズ1の設けられている部分がディスク15側に突出するように形成されている。レンズホルダ2の材料としては、例えば液晶ポリマーが用いられる。液晶ポリマーをインジェクション成型することによってレンズホルダ2を形成した場合には、変位周波数特性の高帯域化を実現することができる。レンズホルダ2の側面には、図1及び図2に示すように、トラッキング方向Tにおいてレンズホルダ2を挟むようにプリント基板8a及び8bが夫々設けられている。プリント基板8aには弾性部材7a及び7bの一端が取り付けられ、プリント基板8bには弾性部材7c及び7dの一端が取り付けられている。これらの4本の弾性部材7a〜7dは互いに実質的に平行に配置され、夫々の他端はベース10に固定されている固定部材9に取り付けられている。このようにして、レンズホルダ2は弾性部材7a〜7dによって固定部材9に固定されている。
【0050】対物レンズ駆動装置のベース10は、光学台13に固定されている。光学台13には、対物レンズ駆動装置以外にも、半導体レーザ等の光ビーム12を発生する図示しない光源や、光ビーム12を偏向して対物レンズ1に入射させる光学部材である反射ミラー11が取り付けられている。又、ディスク15によって反射された光ビームを受け取り、これに基づいてフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号といったサーボ制御用の信号、並びにディスク15に記録されている情報を表す信号を検出するための回路も、光学台13上に設けられている。
【0051】さて光源から出射された光ビーム12は、図示しない光学系を介して反射ミラー11に入射し、反射ミラー11によって偏向されて対物レンズ1に入射する。対物レンズ1に入射した光ビーム12は、カートリッジ14の窓14aを通してディスク15上に集光される。これによりディスク15上に記録された情報が光学的に読み出されたり、あるいはディスク15上に情報が光学的に書込まれる。続いて光ビーム12はディスク15によって反射され、対物レンズ1、反射ミラー11をこの順に通過して、サーボ信号及び情報信号を検出する図示しない回路に入射する。入射した光ビーム12に基づいて、サーボ信号及び情報信号が検出される。このようにしてディスク15への情報の記録や情報の再生が行われるが、これらは全て公知の手法を用いて行われるものであり、本発明の主題ではないので説明を省略する。
【0052】本発明の対物レンズ駆動装置では、レンズホルダ2は、対物レンズ1が設けられている部分がディスク15側に突出するような形状に形成されている。レンズホルダ2の対物レンズ1が設けられている部分(以下、突出部と称する)の下部には、反射ミラー11の上端がレンズホルダ2の最下端よりもディスク15に近くなるように、反射ミラー11が配置されている。
【0053】レンズホルダ2には対物レンズ1の他に、その側面に2個の磁石4a及び4bが取り付けられている。磁石4aは突出部の反射ミラー11に光ビーム12が入射する側(図2及び図3における左側)に取り付けられ、磁石4bはフォーカス方向F及びトラッキング方向Tの両方に垂直な方向におけるレンズホルダ2の反対側(図2及び図3における右側)に取り付けられる。従って磁石4aは、図3に示すようにフォーカス方向Fにおいて磁石4bとずれて配置される。磁石4a,4bとしては、同一材質からなり、同じサイズを有する2個の磁石が用いられる。これらの2個の磁石は互いに異極が対向するように、例えば磁石4aの対物レンズ1側がN極であれば磁石4bの対物レンズ1側がS極となるように配置される。こうすればディスク15の位置で打消され、情報の記録や再生に悪影響を及ぼすことはなくなる。
【0054】磁石4a及び磁石4bと対向する位置には、夫々フォーカスコイル及びトラッキングコイルが巻き回された磁気ヨーク3a及び3bが配置されており、共にベース10に固定されている。ベース10はその平板部が光学台13上に固定され、その中央部に反射ミラー11が配置されている。ベース10の、反射ミラー11に関して固定部材9とは反対側の端には、反射ミラー11に入射する光ビーム12の光路を囲むコの字状の開口部が形成されている。又、ベース10の光ビーム12の光路の両側には厚肉部が形成されている。両方の厚肉部上に又がるように磁気ヨーク3aは配置される。厚肉部の厚さは、光ビーム12の光路が磁気ヨーク3aによって遮られないように決定される。
【0055】このように本発明の対物レンズ駆動装置では、磁気ヨーク,駆動コイル及び磁石からなる動電型変換器が、レンズホルダ2の両側に光ビーム12の光路を遮らないようにフォーカス方向Fにおいて互いにずれて設けられている。その結果、レンズホルダ2の両側で駆動力が発生されることになる。これらの駆動力の中心を、対物レンズ1,レンズホルダ2,プリント基板8a及び8b、及び磁石4a及び4bからなる可動部の重心と一致させている。具体的には、例えばレンズホルダ2は、磁石4aの中心と磁石4bの中心とを結ぶ線の中心に可動部の重心が位置するように設計される。もし可動部の中心がレンズホルダ2の両側で発生する駆動力の中心と一致しないようであれば、レンズホルダ2自体の重さを重くして可動部の重心を下げる等の処置により、駆動力の中心と可動部の重心とを一致させる。
【0056】本実施例の対物レンズ駆動装置においても、フォーカスずれ及びトラッキングずれの補正は、図23に示す従来の対物レンズ駆動装置と同様に、フォーカスコイル5a,5b、トラッキングコイル6a,6bを駆動してレンズホルダ2をフォーカス方向F及びトラッキング方向Tにおいて移動させることにより行われる。しかし本実施例では、図23とは異なり、レンズホルダ2の両側に2個の動電型変換器によって夫々発生される駆動力の中心が可動部の中心と一致するように2個の動電型変換器を設けているので、安定した変位周波数特性が得られ、安定したサーボ制御を行うことができる。又2つの動電型変換器をフォーカス方向Fにおいて互いにずらして、反射ミラー11に光ビーム12が入射する側の動電型変換器をもう一方の動電型変換器よりもディスク15側に配置している。従って光学台13を含めた装置全体の厚さ(カートリッジ14の下面から光学台13の底面までの距離)H1を、図23に示すように薄型化のために動電型変換器を1個だけ設けた場合の厚さH3と同じにすることができる。
【0057】しかしながら動電型変換器によって2箇所で発生される駆動力の中心が可動部の重心と一致していても、弾性部材7a〜7dのレンズホルダ2側の支持中心とずれていれば、可動部を駆動したときに生じるモーメントによって可動部が傾いてしまう。例えば、弾性部材7a〜7dのレンズホルダ2側の支持中心と駆動力の中心とがフォーカス方向Fにずれている場合には、トラッキング方向Tに可動部を駆動したときにモーメントが生じる。モーメントは可動部を傾かせ、光学性能を劣化させる原因となる。従ってこのような場合には、駆動力の中心と弾性部材7a〜7dの支持中心とを一致させなければならない。
【0058】このため図4に示すように、弾性部材7a〜7dのレンズホルダ2への取り付け位置を、弾性部材7a〜7dの固定部材9への取り付け位置よりもディスク15に近い方へずらせてもよい。そうすれば弾性部材7a〜7dの支持中心を可動部の重心に一致させることが可能である。この場合には、単に弾性部材7a〜7dのレンズホルダ2への取り付け位置を調整するだけでよいので、装置全体の厚さに影響を及ぼすことなく可動部の重心と弾性部材7a〜7dの支持中心とを一致させることができる。
【0059】又このモーメントによる可動部の傾きを防止するために、弾性部材7a〜7dのバネ定数の相対関係を変化させることが挙げられる。弾性部材7a〜7dの支持中心と駆動力の中心とがフォーカス方向Fにずれているときには、弾性部材7aと7bとのバネ定数の相対関係、並びに弾性部材7cと7dとのバネ定数の相対関係を変化させる。例えば弾性部材7a〜7dの支持中心よりも駆動力の中心の方がディスク15に近い側にずれているときは、上側の弾性部材7a,7cのバネ定数を、夫々下側の弾性部材7b,7dのバネ定数よりも大きくする。このように弾性部材のバネ定数を調整することにより、可動部を駆動したときの可動部の傾きをキャンセルし、安定した光学性能を維持することができる。
【0060】このように、弾性部材7a〜7dのバネ定数又はその取り付け位置を調整することにより、対物レンズ駆動装置及び光学台13を含めた光学式情報記録再生装置全体の厚さを厚くすることなく、容易に対物レンズ1、レンズホルダ2、磁石4a,4b及びプリント基板8a,8bからなる可動部の重心,駆動力の中心,並びに弾性部材7a〜7dの支持中心をすべて一致させることができる。このため可動部を駆動したときに可動部の傾きによる光学性能の劣化が生じることもなく、又安定した変位周波数特性が得られるので、安定したサーボ制御を行うことができる。
【0061】又上記第1の実施例では、磁石4a及び4bを互いに異極が対向するように配置している。このため磁石4aとディスク15との距離が、磁石4bとディスク15との距離よりも近いにもかかわらず、磁石4aによって生じる磁界がディスク15に与える影響はある程度抑えられる。しかしディスク15からの距離が遠い方の磁石4bの磁力を近い方の磁石4aよりも大きくし、両方の磁石によって発生された磁束がディスク15の記録面の近傍では打ち消し合うようにすれば、磁石4aによって生じる磁界がディスク15に与える影響を更に低減することができる。その一例として、図5に磁石4bのサイズを磁石4aよりも大きくした場合を示す。磁石4a及び4bとして用いられる磁石の材質が同じであれば、図5に示すようにディスク15から遠い方の磁石4bのサイズを大きくすることにより、磁石4bによって発生する磁界を強くすることができる。その結果、磁石4a及び4bの磁束はディスク15の記録面の近傍で打ち消し合うようになり、ディスク15上に形成される光スポットに磁石4a及び4bが影響を及ぼすことがなくなる。
【0062】尚、図5には材質が同じ磁石を磁石4a及び4bとして用いる場合を例として説明したが、材質が異なる磁石を用いる場合には、磁力の大きい方の磁石を磁石4bとしてディスク15から遠い方に配置すれば同様の効果が得られるのはいうまでもない。
【0063】又、図6に示すようにレンズホルダ2の磁石4a及び4bに挟まれた位置に磁性材料16を取り付けることによっても、磁石4a及び4bによる磁界がディスク15に及ぼす影響を低減することができる。この磁性材料16の形状は図6に示される形状に限定されず、両磁石4a及び4bによって発生される磁界がディスク15に及ぼす影響を低減でき、且つ反射ミラー11から対物レンズ1へ入射する光ビームの光路を遮るものでなければ、どのような形状であってもよい。図6では、磁性材料16の形状の例として、対物レンズ1の入射する光ビームの径を絞るためのアパーチャとして磁性材料16を用いる場合を示している。この場合には、磁性材料16とは別個にアパーチャを設けなくても厳密な精度で光ビームの径を絞ることが可能になる。又磁性材料16をアパーチャとして用いずに、レンズホルダ2の一部をアパーチャとして機能するような形状にしたり、レンズホルダ2に磁性材料16とは別個にアパーチャを設けることも可能である。更に磁性材料16の重量や形状を変化させることにより、可動部の重心を容易に調整することができる。
【0064】上述したように第1の実施例では、2つの動電型変換器をレンズホルダ2の両側に設け、光ビーム12が反射ミラー11に入射する側の動電型変換器をもう一方の動電型変換器よりもディスク15に近づけている。このため光ビーム12の光路を遮ることなく、且つ安定した変位周波数特性を確保しつつ、対物レンズ駆動装置及び光学台全体の薄型化を実現することができる。
【0065】続いて、対物レンズ駆動装置及び光学台全体の厚さを更に薄くすることを考える。上記第1の実施例では、光ビーム12の上方にフォーカスコイル5a及びトラッキングコイル6aが巻き回された磁気ヨーク3aが位置しているために、光ビーム12の中心と磁気ヨーク3aの下面との間の距離は、図7に示すように所定の距離t1だけ確保される必要がある。しかし上記第1の実施例のような可動部に磁石を取り付け、固定された磁気ヨークにコイルを直接巻き回す磁石駆動型の対物レンズ駆動装置において、図8に示すように、トラッキングコイル6aをコイル6x及び6yに分割し、夫々を磁気ヨーク3aの中央部分を空けて半分ずつに巻き回して構成してもよい。こうすれば光ビーム12の中心と磁気ヨーク3aの下面との距離をt2まで小さくすることができ、更に薄型化することができる。このように、トラッキングコイル6aをコイル6x及び6yに分割し、光ビーム12の光路の上方に位置する動電型変換器を、磁石4a,フォーカスコイル5a,トラッキングコイル6x及び磁気ヨーク3aからなる変換器と、磁石4a,フォーカスコイル5a,トラッキングコイル6y及び磁気ヨーク3aからなる変換器との2つに分割することにより、対物レンズ駆動装置及び光学台全体の厚さを更に薄くすることができる。
【0066】上記第1の実施例では、弾性部材7a〜7dとして、りん青銅等の銅の化合物を材料とする金属線が用いられる。これらの弾性部材7a〜7dの固定部材9側の端の形状の例を図9に示す。夫々の弾性部材の固定部材9側の端部は圧搾され、平板状のストッパ部22となる。このようなストッパ部22を有する弾性部材7a〜7dを、対物レンズ駆動装置の製造時に、プリント基板8cの弾性部材7a〜7dが貫通する孔から落とし込めば、ストッパ部22の端部が孔の縁にかかり、長手方向において弾性部材7a〜7dの夫々がプリント基板8cに対して位置決めされる。
【0067】又、弾性部材7a〜7dが直接取り付けられることになるプリント基板8a〜8cとして、りん青銅等の銅の化合物を材料とする金属板を用いてもよい。そうすれば弾性部材7a〜7dとプリント基板8a〜8cとを半田付けにより固定することが可能となる。これにより対物レンズ駆動装置の組立がより容易になり、製造工程を簡略にすることができ、それと同時に信頼性を向上させることもできる。
【0068】更にプリント基板8a及び8bをレンズホルダ2に、プリント基板8cを固定部材9にインサート成型すれば、対物レンズ駆動装置の組立の容易さはより向上する。レンズホルダ2を、液晶ポリマーを用いたインジェクション成型で形成する場合には、基板のインサート成型はより容易になる。尚、レンズホルダ2に磁石4a及び4bを位置決めするための突起部あるいは溝部等も同時に成型することにより、組立の容易さをより高めることができる。
【0069】尚、上記第1の実施例及びその変形例では、可動部に磁石を取り付け、固定された磁気ヨークにフォーカスコイル及びトラッキングコイルを直接巻き回す磁石駆動型の対物レンズ駆動装置を例として説明したが、可動部にフォーカスコイル及びトラッキングコイルを取り付け、磁石及び磁気ヨークを固定したコイル駆動型の対物レンズ駆動装置においても、本実施例で述べた効果と同様の効果が得られる。
【0070】次に本発明の光学式情報記録再生装置の対物レンズ駆動装置の第2の実施例を図面を参照しながら説明する。図10は対物レンズ駆動装置の構成を示す斜視図、図11はその組立の様子を説明する分解斜視図である。又、図12は図10の対物レンズ駆動装置の平面図であり、図13は図12のB−B線に沿った断面図である。本実施例の対物レンズ駆動装置は、上記第1の実施例と同様に可動部に磁石を取り付け、固定された磁気ヨークにフォーカスコイル及びトラッキングコイルを巻き回した磁石駆動型であり、その構成はほぼ第1の実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0071】本実施例の対物レンズ駆動装置においても、ディスクの反りがディスクの回転と共に上下することによるフォーカスずれの補正、並びにディスクの偏心等によるトラッキングずれの補正は、上記第1の実施例と同様に対物レンズ1をフォーカス方向F及びトラッキング方向Tに駆動することにより行われる。つまりフォーカス方向Fにおいては、対物レンズ1は、磁気ヨーク3a,磁石4a及びフォーカスコイル5aからなる第1の動電型変換器と、磁気ヨーク3b,磁石4b及びフォーカスコイル5bからなる第2の動電型変換器とによって発生される駆動力を用いて、磁石4a及び4bを取り付けたレンズホルダ2を平行移動させることにより駆動される。又トラッキング方向Tにおいては、磁気ヨーク3a,3b、磁石4a,4b及びトラッキングコイル6a,6bからなる動電型変換器によって発生される駆動力で可動部を平行移動させることにより、対物レンズ1が駆動される。
【0072】本実施例の対物レンズ駆動装置が第1の実施例とは異なるのは、弾性部材7a〜7dとして用いられる金属線の形状である。上述したように、従来の対物レンズ駆動装置では、トラッキング方向Tと重力方向とがほぼ一致した状態でディスクへのアクセス動作が行われる場合、可動部がその自重により中立位置からずれてしまうという問題がある。これに対して本実施例の対物レンズ駆動装置では、可動部の位置ずれを抑えるために、トラッキング方向Tにおけるバネ定数を、可動部の重量によって弾性部材である金属線が大きくたわまない程度まで大きくしている。
【0073】弾性部材7a〜7dのバネ定数を大きくするために、弾性部材の径を大きくすることも一つの方法として考えられる。しかし弾性部材の径を大きくしたのでは、トラッキング方向Tのバネ定数だけではなくフォーカス方向Fのバネ定数までもが大きくなり、トラッキング制御よりも良好な感度及び精密さが要求されるフォーカス制御の感度が落ちてしまう。そこで本実施例では、フォーカス方向Fにおけるバネ定数は第1の実施例と変えずに、トラッキング方向Tにおけるバネ定数のみを大きくした金属線を弾性部材として使用している。
【0074】図14〜図16に、本実施例の弾性部材7a〜7dの断面の形状の例を示す。図14は長方形、図15は楕円形、図16は例えば円形ワイヤを圧延して得られるような断面形状を示している。図14〜図16に示すように、本実施例では弾性部材7a〜7dとして、幅w(トラッキング方向Tにおける幅)が厚さt(フォーカス方向Fにおける幅)よりもある程度大きく偏平な形状の断面を有する金属線を用いているので、トラッキング方向Tと重力方向とがほぼ一致した状態でアクセス動作が行われても、可動部の自重による変位を抑えることができる。従って、可動部の位置のトラッキング方向Tにおける変位を考慮して可動部の可動範囲を大きくしたり、反射ミラー11に入射する光ビーム12の径を大きくする必要がなくなり、結果として対物レンズ装置の薄型化を実現することが可能となる。
【0075】弾性部材7a〜7dの断面の形状は、図14に示す長方形、図15に示す楕円形、あるいは図16に示す形状のいずれかに限定されることはなく、弾性部材が可動部の重量によって大きくたわむことのないバネ定数を実現できる程度に断面の幅wが厚さtよりも大きい、偏平な形状であれば、上述した効果と同様の効果が得られる。
【0076】具体的に、どの程度弾性部材7a〜7dの断面の幅aを厚さwよりも大きくするかは可動部の重量等様々な要因によって決定される。実際には、厚さtは100μm前後に、幅wは厚さtの2倍以下、つまり幅wと厚さtとがt≦w≦2tの関係を満足するように設定される。例えば、弾性部材7a〜7dとして、断面の厚さtが0.07mm、幅wが0.11mmの金属線を用いると、フォーカス方向Fにおける可動部の自重による変位が0.28mmであるのに対してトラッキング方向Tにおける可動部の自重による変位は0.12mmに抑えることができる。
【0077】しかしながら弾性部材のトラッキング方向Tにおけるバネ定数を高めることにより、可動部の自重によるトラッキング方向Tにおける変位は低減されても、弾性部材自身がプリント基板8cの孔の中で移動すると可動部のトラッキング方向Tにおける位置の変位が生じる。従って、弾性部材7a〜7dの夫々がプリント基板8cの対応する孔の中でトラッキング方向Tにおいて移動することのないように、弾性部材7a〜7dの位置決めを行う必要がある。
【0078】図17は本実施例における弾性部材7a〜7dを固定部材9へ取り付ける方法を示す斜視図である。本実施例では図18に示すように、弾性部材7a〜7dの夫々の端部をフォーカス方向Fに折り曲げて屈曲部17を形成する。そして固定部材9に設けられた屈曲部17のトラッキング方向の幅とほぼ同じ幅を有する溝部18に弾性部材7a〜7dの屈曲部17を挟み込むことにより、弾性部材の位置決めを行っている。溝部18には、その開口から溝の途中までテーパ部19が形成されている。弾性部材7a〜7dの長手方向と重力方向とが一致した状態で、弾性部材7a〜7dをある程度の精度でプリント基板8cの孔に夫々落とし込みさえすれば、夫々の屈曲部17が溝部18に陥入し、溝部18と屈曲部17が係合することにより弾性部材7a〜7dはプリント基板8cに固定される。このような方法により、弾性部材7a〜7dのトラッキング方向Tにおける位置決めを非常に容易に行うことができる。
【0079】弾性部材7a〜7dとして、図17に示すように一方の端部が折り曲げられた金属線の代わりに、板バネをエッチング、プレス等で鉤型に成型したものを用いても同様の効果が得られる。又図17に示すように、固定部材9のプリント基板8cが取り付けられる側の側面に溝部18を設ける代わりに、プリント基板8cとして金属板を用い、溝部を金属板と一体的に形成した場合にも、同様の効果が得られる。
【0080】図19に、固定部材9への弾性部材7a〜7dの取り付けの様子を示す。本実施例では固定部材9に空間部23を設けている。空間部23の夫々に対応する弾性部材を挿入し、空間部23から突き出した弾性部材7a〜7dを溝部18で挟み込めば、弾性部材7a〜7dは位置決めされ固定される。空間部23には、一次共振周波数でのQ値を低減するために紫外線硬化型の粘弾性剤が充填されている。空間部23内の粘弾性剤は、ベース10の固定部材9近傍に設けられた切り欠き部24から照射される紫外線によって硬化される。又空間部23に図22に示すようなテーパを設けると、可動部をフォーカス方向Fに移動しても、弾性部材7a〜7dが固定部材9と接触することはなくなる。
【0081】更に図21に示すように、レンズホルダ2の弾性部材7a〜7dが差し込まれる位置決め穴21の開口部に、テーパのついたガイド部20を設けると、弾性部材7a〜7dのレンズホルダ2への取り付けがより簡単になる。このようなガイド部20を設けた場合には、弾性部材7a〜7dの夫々を長手方向と重力方向とが一致する状態でガイド部20に落とし込めば、弾性部材7a〜7dの夫々の端が対応する位置決め穴21に陥入する。これにより、弾性部材7a〜7dの端はレンズホルダ2に固定される。
【0082】円筒形である位置決め穴21の軸は、図21に示すように各弾性部材の長手方向と一致していなくてもよい。例えば図22に示すように、位置決め穴21をその軸が各弾性部材の長手方向と所定の角度をなすようにレンズホルダ2に設けてもよい。この場合、径aの弾性部材の夫々と径bの位置決め穴21とのクリアランスは、図21におけるクリアランスb−aよりも小さくなり、b’−aとなる。これにより、弾性部材7a〜7dの位置決め精度は向上する。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光学式情報記録再生装置では、対物レンズ駆動装置において複数個の動電型変換手段を、これらの動電型変換手段によって発生される駆動力の中心と可動部の中心とが一致するように、可動部の両側に配置している。これにより変位周波数特性に乱れが生じることはなくなり、安定したサーボ制御を行うことができる。又、反射ミラーに光ビームが入射する側の動電型変換手段を他の動電型変換手段よりも記録媒体に近づけて配置している。このため光ビームの光路が動電型変換手段によって遮られることはなくなり、複数個の動電型変換手段を設けているにも関わらず、対物レンズ駆動装置及び光学台全体の厚さを薄くすることができる。
【0084】又請求項7の発明では、弾性部材を4本の弾性部材とし、記録媒体に近いバネ定数を他のバネ定数と異ならせることにより、弾性部材の支持中心が駆動力の中心とずれている場合にも、駆動したときに生じるモーメントの傾きを打消し合うことができる。
【0085】又請求項8の発明では、弾性部材の可動部側の端部からなる支持中心を駆動力の中心と一致させるようにしている。このためモーメントによる傾きを生じることがなく、安定した光学性能を維持することができるという効果が得られる。
【0086】又請求項9の発明では、第1,第2の駆動型変換手段の磁石の異なる磁極を向かい合うようにしているため、磁石によって生じる磁界のディスクに与える影響を少なくすることができる。
【0087】又請求項10の発明では、磁石のディスクに与える影響をより小さくすることができる。更に請求項12の発明では、磁性材料によって磁石が生じる影響を低減することができる。又請求項13の発明では、2つのコイルを設けており、半径方向駆動用コイルを分割しているため、光ビームの通過位置を可動部により近づけることができ、光学式情報記録再生装置の厚さを全体としてより薄くすることが可能となる。
【0088】又請求項19の発明では、弾性部材として、その断面が偏平な形状である金属線や板バネを用いているので、トラッキング方向と重力方向とが一致した状態でアクセス動作が行われても、可動部の位置がその自重によりトラッキング方向において変位することがなくなる。ゆえに可動部の可動範囲を大きく設定したり、光ビームの径を大きくする必要がなくなリ、結果として対物レンズ駆動装置及び光学台全体の薄型化を実現することができる。
【0089】又請求項20〜32の発明では、弾性部材及び保持部材の取り付けを容易に行うことができる。




 

 


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