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発明の名称 フロー制御方式
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−66820
公開日 平成7年(1995)3月10日
出願番号 特願平5−209342
出願日 平成5年(1993)8月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 伊藤 由起子 / 田中 勉 / 横田 博史 / 生駒 達郎
要約 目的


構成
セルバッファ116、117が輻輳した場合には、その原因となるセルを送出するユーザからのセルの流入を止める制御を、セルバッファとユーザ間に接続された伝送路121〜124上のセルのヘッダ領域を用いて、ユーザにセル送出の権利を与えないことにより行う。
特許請求の範囲
【請求項1】リング状に接続された装置間を周回するセルに、リセット表示情報領域を設け、装置に設けられたウィンドウの状態によって、前記装置からリングへのセル送出を決定し、リセット表示領域によりウィンドウの状態をリングへのセルの送出を許可された状態とする装置すべてに関して、前記ウィンドウの状態がリングへのセルの送出が禁止された状態であるかまたはリング上に送出するセルが存在しない状態で、特定の1つの装置が、前記リセット表示情報領域により、リセットの指示をおこない、前記ウィンドウの状態をリングへのセルの送出が禁止された状態からセルの送出を許可された状態とするフロー制御方式において、前記特定の1つの装置内の、リングから自装置宛のセルを取り出し、とりだしたセルを扱うセル受信部のセル廃棄可能性判定部において、セル廃棄しそうであることを検出した場合には、リセット表示情報領域を用いてリセットの指示をおこなうセルをリング上に送出しないようにするフロー制御方式。
【請求項2】リング状に接続された第1の装置間を周回するセルに、リセット表示情報領域を設け、各装置に設けられたウィンドウの状態によって、前記第1の装置からリングへのセル送出を決定し、前記第1の装置のうち、前記リセット表示情報領域によりリセット指示をうけると前記ウィンドウの状態をリングへのセルの送出が許可された状態とする第2の装置では、前記ウィンドウの状態がリングへのセルの送出が禁止された状態であるかまたはリング上に送出するセルが存在しない状態で、リセットを指示してもよい状態となり、前記第1の装置では、自装置がリセットを指示してもよい状態であるかどうかをリング上のセルの情報領域により他装置に示し、前記第1の装置は、他装置がリセットを指示してもよい状態であるかどうかを前記情報領域により検出し、全ての装置がリセットを指示してもよい状態であることを確認した場合に、前記リセット表示情報領域により、リセットの指示をおこない、前記ウィンドウの状態をセルの送出を許可された状態とする方式において、特定の装置内において、リングから自装置宛のセルを取り出し、とりだしたセルを扱うセル受信部のセル廃棄可能性判定部で、セル廃棄しそうであることを検出した場合、リセットを指示してもよい状態であってもそれを前記情報領域を用いて他装置にしらせることをしないとともに、リセット表示情報領域を用いてリセットの指示をおこなうセルをリング上に送出しないようにするフロー制御方式。
【請求項3】セル廃棄可能性判定部は、特定の1つの装置がリングより取り出す自装置宛セルのためのバッファの残量が一定値以下になった場合に、セル廃棄しそうであると検出することを特徴とする請求項1または請求項2記載のフロー制御方式。
【請求項4】ウィンドウがリングへのセルの送出が許可された状態であるときに送出することができるセル数は送出可能セル数としてあらかじめ決められており、前記送出可能セル数をリング上に送出した後には、前記ウィンドウはリングへのセルの送出が禁止された状態となり、前記自装置宛セルのためのバッファの残量の一定値は、前記特定の1つの装置宛のセルを送出する装置の前記送出可能セル数を合計した値をWtotal、前記バッファ長の減少セル速度をV、Wtotalのセルを送出するのに必要となる最短の時間をTとしたときに、WtotalからVとTを乗じたものを減じた値に等しい値以上とすることを特徴とする請求項3記載のフロー制御方式。
【請求項5】特定の1つの装置がリングより取り出す自装置宛セルのためのバッファの大きさから、前記特定の1つの装置が宛先であるセルをリングに送出するトラヒックが存在する装置の前記送出可能セル数の、合計値を決定することを特徴とする請求項3記載のフロー制御方式。
【請求項6】合計値は、前記特定の1つの装置がリングから取り出す自装置宛セルのためのバッファの大きさを上限とすることを特徴とする請求項5記載のフロー制御方式。
【請求項7】セル廃棄可能性判定部は、装置がリングより取り出す自装置宛セルの一定時間内の流量が一定値を越えた場合に、セル廃棄しそうであると検出することを特徴とする請求項1または請求項2記載のフロー制御方式。
【請求項8】リセット指示を行わない時間がある一定時間経過したときにはリング上のセルのリセット表示領域でリセットの指示を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載のフロー制御方式。
【請求項9】セルバッファとセル廃棄可能性判定部を持つ装置には、単数または複数の伝送路がそれぞれ、トラヒック制御装置を介して接続されており、ユーザは、前記伝送路に接続された、前記ユーザから前記伝送路へのセルの送出を制御する機能をもつユーザ側装置を介してセルを前記伝送路に送出することにより、前記セルバッファに格納するセルの送出を行うネットワークにおいて、前記伝送路上で、前記ユーザ側装置と前記トラヒック制御装置間でセルを周回させ、前記伝送路上のセルにはリセット表示領域があり、前記ユーザ側装置に設けられたウィンドウの状態によって、前記ユーザ側装置から前記伝送路へのセル送出を決定し、前記ウィンドウの状態が前記伝送路へのセルの送出が禁止された状態であるかまたは前記ユーザ側装置から前記伝送路に送出するセルが存在しない状態で、前記トラヒック制御装置が、前記リセット表示情報領域により、リセットの指示をおこない、前記ウィンドウの状態を前記伝送路へのセルの送出が禁止された状態からセルの送出を許可された状態とする方式において、前記セルバッファに格納されているセル数が規制通知設定値に達しても前記セルバッファにセルを送出する前記トラヒック制御装置に対し、前記セル廃棄可能性判定部はセルの流入規制の通知をおこない、セルの流入規制の通知をうけとった前記トラヒック制御装置は、リセット表示情報領域を用いてリセットの指示をおこなうセルをリング上に送出しないようにするフロー制御方式。
【請求項10】セルバッファとセル廃棄可能性判定部を持つ装置には、前記セルバッファへのセルの格納を制御する機能をもつトラヒック制御装置を介して伝送路が接続されており、ユーザは、前記伝送路に接続された、前記ユーザから前記伝送路へのセルの送出を制御する機能をもつユーザ側装置を介してセルを前記伝送路に送出することにより、前記セルバッファに格納するセルの送出を行うネットワークにおいて、前記伝送路上で、前記ユーザ側装置と前記トラヒック制御装置間でセルを周回させ、前記伝送路上のセルにはリセット表示領域があり、前記ユーザ側装置に設けられたウィンドウの状態によって、前記ユーザ側装置から前記伝送路へのセル送出を決定し、前記ウィンドウの状態が前記伝送路へのセルの送出が禁止された状態であるかまたは前記ユーザ側装置から前記伝送路に送出するセルが存在しない状態で、前記ユーザ側装置はリセットを指示してもよい状態となり、前記ユーザ側装置では、リセットを指示してもよい状態であるかどうかをリング上のセルの情報領域により示し、前記ユーザ側装置またはトラヒック制御装置では、他装置がリセットを指示してもよい状態であるかどうかを前記情報領域により検出し、全ての装置がリセットを指示してもよい状態であることを確認した場合に、前記リセット表示情報領域により、リセットの指示をおこない、前記ウィンドウの状態をセルの送出を許可された状態とする方式において、前記セルバッファに格納されているセル数が規制通知設定値となったときに、前記セル廃棄可能性判定部は前記トラヒック制御装置に対しセルの流入規制の通知をおこない、セルの流入規制の通知をうけとった前記トラヒック制御装置は、リセット表示情報領域を用いてリセットの指示をおこなうセルをリング上に送出しなくなるとともに、リセットを指示されてもよい状態であっても、それをセルの情報領域を用いて前記ユーザ側装置に知らせることをしないようにすることを特徴とするフロー制御方式。
【請求項11】規制通知設定値の値は、その出力バッファに格納されるセルを送出するユーザ側の装置の送出可能セル数を合計した値をWtotal、トラヒック制御装置jが出力バッファに、そこからの送出可能セル数分セルを入力するのに必要となる最短の時間をTjとし、出力バッファの減少セル速度をVとし、Tjの値が最も大きいものから順に、トラヒック制御装置から出力バッファへのセルの最大送出速度を加算し、その合計値がV以下となる最大数のトラヒック制御装置からの送出可能セル数を合計した値をWとしたときに、WtotalからWを減じた値に等しい値以上のバッファ残量をもつ値とする請求項9または請求項10記載のフロー制御方式。
【請求項12】リング状に接続された装置間を周回するセルに、アイドル状態、使用状態、権利放棄状態を識別する領域を持たせ、前記セルの状態と前記装置に設置されたウィンドウの状態によって、前記装置からリングへのセル送出を決定する方式で、優先情報のピークトラフィックの所定倍の帯域を優先情報のセル送出ウィンドウサイズとして前記装置の第1ウィンドウに割り付け、優先情報は前記第1ウィンドウがセル送出許可状態の場合にリング上にセルを送出してリング上のセルを使用状態とし、第1ウィンドウがセル送出許可状態であってもリング上に送出すべき優先情報がない場合には、権利放棄状態のセルをリング上に送出し、前記装置に設けられた非優先情報が送出可能であるかどうかを示す第2ウィンドウにより、非優先情報のリングへの送出を判断し、前記第2ウィンドウがセル送出許可状態の場合に、リング上の権利放棄状態のセルを用いて非優先情報のセルをリング上に送出してリング上のセルを使用状態とし、非優先情報の送出が一定数に達したら前記第2ウィンドウをセル送出禁止状態とし、リング上を周回するセルに、第2ウィンドウのセル送出禁止状態をセル送出許可状態にするためのリセット表示領域を設け、前記第2ウィンドウの状態がリングへのセルの送出が禁止された状態であるかまたはリング上に送出するセルが存在しない状態で、特定の1つの装置が前記リセット表示情報領域により、前記装置全てにリセットの指示をおこない、前記第2ウィンドウの状態をリングへのセルの送出が禁止された状態からセルの送出を許可された状態とする方式において、前記特定の1つの装置内の、リングから自装置宛のセルを取り出し、とりだしたセルを扱うセル受信部のセル廃棄可能性判定部において、セル廃棄しそうであることを検出した場合には、リセットの指示をおこなうセルをリング上に送出しないようにするフロー制御方式。
【請求項13】リング状に接続された装置間を周回するセルに、アイドル状態、使用状態、権利放棄状態を識別する領域を持たせ、前記セルの状態と前記装置に設置されたウィンドウの状態によって、前記装置からリングへのセル送出を決定する方式であって、権利放棄状態のセルには、そのセルの宛先装置を示す領域を設け、優先情報のピークトラフィックの所定倍の帯域を優先情報のセル送出ウィンドウサイズとして前記装置の第1ウィンドウに割り付け、優先情報は前記第1ウィンドウがセル送出許可状態の場合にリング上にセルを送出してリング上のセルを使用状態とし、第1ウィンドウがセル送出許可状態であってもリング上に送出すべき優先情報がない場合には、自装置宛の権利放棄状態のセルをリング上に送出し、前記装置に設けられた非優先情報が送出可能であるかどうかを示す第2ウィンドウにより、非優先情報のリングへの送出を判断し、前記第2ウィンドウがセル送出許可状態の場合に、リング上の権利放棄状態のセルを用いて非優先情報のセルをリング上に送出してリング上のセルを使用状態とし、非優先情報の送出が一定数に達したら前記第2ウィンドウをセル送出禁止状態とし、リング上を周回するセルに、第2ウィンドウのセル送出禁止状態をセル送出許可状態にするためのリセット表示領域を設け、リング上のから自装置宛の権利放棄セルを受け取った場合には、前記第2ウィンドウの状態がリングへのセルの送出が禁止された状態であるかまたはリング上に送出するセルが存在しない状態であるものとして、リセット状態のセルを送出し、前記第2ウィンドウの状態をリングへのセルの送出が禁止された状態からセルの送出を許可された状態とするフロー制御方式において、特定の装置内の、リングから自装置宛の使用セルを取り出し、とりだしたセルを扱うセル受信部のセル廃棄可能性判定部において、セル廃棄しそうであることを検出した場合には、自装置宛の権利放棄状態セルを受け取ってもリセット状態のセルを送出せず、他装置宛の権利放棄状態セルを受け取った場合には、そのセルをアイドル状態とすることを特徴とするフロー制御方式。
【請求項14】リング状に接続された装置間を周回するセルに、アイドル状態、使用状態、権利放棄状態を識別する領域を持たせ、前記セルの状態と前記装置に設置されたウィンドウの状態によって、前記装置からリングへのセル送出を決定する方式であって、権利放棄状態のセルには、そのセルの宛先装置を示す領域を設け、優先情報のピークトラフィックの所定倍の帯域を優先情報のセル送出ウィンドウサイズとして前記装置の第1ウィンドウに割り付け、優先情報は前記第1ウィンドウがセル送出許可状態の場合にリング上にセルを送出してリング上のセルを使用状態とし、第1ウィンドウがセル送出許可状態であってもリング上に送出すべき優先情報がない場合には、自装置宛の権利放棄状態のセルをリング上に送出し、前記装置に設けられた非優先情報が送出可能であるかどうかを示す第2ウィンドウにより、非優先情報のリングへの送出を判断し、前記第2ウィンドウがセル送出許可状態の場合に、リング上の権利放棄状態のセルを用いて非優先情報のセルをリング上に送出してリング上のセルを使用状態とし、非優先情報の送出が一定数に達したら前記第2ウィンドウをセル送出禁止状態とし、リング上を周回するセルに、第2ウィンドウのセル送出禁止状態をセル送出許可状態にするためのリセット表示領域を設け、リング上のから自装置宛の権利放棄セルを受け取った場合には、前記第2ウィンドウの状態がリングへのセルの送出が禁止された状態であるかまたはリング上に送出するセルが存在しない状態であるものとして、リセット状態のセルを送出し、前記第2ウィンドウの状態をリングへのセルの送出が禁止された状態からセルの送出を許可された状態とするフロー制御方式において、特定の装置内の、リングから自装置宛の使用セルを取り出し、とりだしたセルを扱うセル受信部のセル廃棄可能性判定部において、セル廃棄しそうであることを検出した場合には、自装置宛の権利放棄状態セルを受け取ってもリセット状態のセルを送出せず、他装置宛の権利放棄状態セルを受け取った場合には、そのセルの宛先を自装置宛とすることを特徴とするフロー制御方式。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマルチメディア情報を統一的にATM(Asynchronous Transfer Mode)方式によって通信する通信網でのフロー制御方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ATM方式のセルスイッチは、構造的に大きく分けて、以下の2種類がある。入力側にバッファをもたせて交換を行う入力バッファ型スイッチと、交換を行った後にバッファをもたせて出力する出力バッファ型スイッチである。入力バッファ型スイッチでは、入力ポートからのセルを入力バッファで待たせて、出力ポートの帯域を複数の入力ポートからのトラヒックで共有できるように制御を常におこなっている。この制御を行うことによって入力バッファ長が長くなり、バッファが輻輳すると、セル廃棄が起こる。出力バッファ型スイッチでは、入力トラヒックはスイッチ内で交換が行われてそのまま出力バッファに送られる。そして、出力ポートから送出する帯域量に比べて出力バッファに入るトラヒック量が多いために出力バッファが輻輳しそうになってはじめてセル廃棄などの処置がとられる。このような制御方式の違いにより、一般に、出力バッファ型スイッチの方が入力バッファ型スイッチよりも性能がよい。
【0003】しかし、出力バッファ型スイッチでは、複数の入力ポートからのトラヒックが1つの出力ポートに送出されることにより、トラヒック量が出力ポートの帯域量よりも多くなる場合がある。このときには、出力バッファが輻輳して、セル廃棄を起こす可能性がある。
【0004】セル廃棄を防ぐために、あらかじめトラヒックの送出するセルのピーク速度を保証する様に帯域を確保することも考えられる。しかし、LANデータのように、ピーク速度は大きいがトラヒック密度は小さいようなトラヒックに対してこのような方法で帯域を確保すれば、スイッチのスループットは非常に小さくなる。スイッチのスループットをあげるためには、要求品質が厳しくないものに対して、ピーク速度を保証するように帯域を確保せず、トラヒックの平均速度などをもとに帯域を確保するものを設けることが必要である。この場合には、トラヒックの送出がかさなり、セル廃棄が発生することもある。セル廃棄が発生すると、受信先ではそれを検出し、送信元にセルの再送を要求し、廃棄されたセルを再送してもらうことによって修復を行っていた。
【0005】このようなセルの再送を減少させるために、特開平4−291851「ループ型LANにおけるノード状態通知方法」(以後、「文献1」と記する)では、自ノードがビジーである場合には、ビジー通知用セルにより他ノードに前記自ノードのビジー状態を通知することによって、前記他ノードから前記自ノードへの送信を停止する方法を提案している。この方法をスイッチの入出力ポートの制御に用いれば、スイッチ内でのセル廃棄は減少し、その結果セルの再送は減少するであろうと予想される。以上の方法を用いてセルスイッチでは、セル廃棄に対処あるいはセル廃棄を回避していた。
【0006】セルスイッチには、また、複数のユーザが1つの入出力ポート接続された形態の通信も可能とすることが要求されている。この点に関連して、電子情報通信学会技術研究報告SSE91-95「ATM−UNIにおけるGFCプロトコルの評価」(以後、「文献2」と記する)において、複数のユーザ端末を1UNIに収容する際の、複数のユーザ端末相互間での網へのセル送出量を制御する方式を提案している。
【0007】ここでの方式についてユーザ端末の基本的な動作を次に説明する。複数のユーザ端末と網側の制御装置は、制御をおこなうために、論理的にリング形態になっている。各ユーザ端末には、あらかじめリング上に送信可能なセル数の上限値と送出したセル数を計数するカウンタを用意されている。各端末が送信している状態を1周期とみなし、1周期内には少なくとも前記上限値まで送信可能である。リング上のセルには、リセットセルであることを示すための領域と、全端末が送信終了であることを示すための領域が設けられている。ここでいう送信終了とは、送信可能なセル数の上限値まで送信し終わった状態または送出すべきセルがない状態をさす。
【0008】リング上のセルより、全端末の送信終了を検出すると、各端末のカウンタをリセットする信号(リセットセル)がリング上に発せられ、次の周期に移行する。また、リセットセルをリング上から検出した場合にも、次の周期に移行する。端末間の公平性は1周期単位で守られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のように、セル廃棄が起こったものについて、送信元に再送を要求する方式では、出力バッファが輻輳状態であってもセルを送信する。このため、再送により余分なトラヒックが増大し、セル廃棄が起こりやすい状態となり、それがさらに再送によるトラヒックの増大をまねく。このことにより、システムの信頼性が低下するという課題がある。このような問題点に着目した文献1による方法においても、送信元でのビジー通知用セルの組立てや受信先でのセルの解析をおこなうことにより、制御遅延が大きくなるという問題点を有していた。
【0010】また、この問題はスイッチだけではなく、複数の入力ポートをもち、そこからのトラヒックを1本の伝送路に集線する装置でも同様の問題を有していた。
【0011】本発明は上記問題点に鑑み、スイッチをはじめとした装置のスループットをあげつつ装置内でのセル廃棄を回避するようなフロー制御方式で、迅速に制御できる方式を提供し、とくに、パケットを伝送する場合に、パケットレベルでの、スループットを向上させ、伝送遅延を減少させることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するために本発明のフロー制御方式は、次に示す構成を備えたものである。
【0013】リング状に接続された装置間を周回するセルに、リセット表示情報領域を設け、装置に設けられたウィンドウの状態によって、前記装置からリングへのセル送出を決定し、リセット表示領域によりウィンドウの状態をリングへのセルの送出を許可された状態とする装置すべてに関して、前記ウィンドウの状態がリングへのセルの送出が禁止された状態であるかまたはリング上に送出するセルが存在しない状態で、特定の1つの装置が、前記リセット表示情報領域により、リセットの指示をおこない、前記ウィンドウの状態をリングへのセルの送出が禁止された状態からセルの送出を許可された状態とする方式において、前記特定の1つの装置内の、リングから自装置宛のセルを取り出し、とりだしたセルを扱うセル受信部のセル廃棄可能性判定部において、セル廃棄しそうであることを検出した場合には、リセット表示情報領域を用いてリセットの指示をおこなうセルをリング上に送出しないようにする。
【0014】スイッチのように、セルバッファを持つ装置では、セルバッファへのセルの格納を制御する機能をもつトラヒック制御装置を介して伝送路が接続されており、ユーザは、伝送路に接続された、ユーザから伝送路へのセルの送出を制御する機能をもつユーザ側装置を介してセルを伝送路に送出することにより、セルバッファに格納するセルの送出を行い、セルバッファに格納されているセル数が規制通知設定値となったときに、セル廃棄可能性判定部が前記トラヒック制御装置に対しセルの流入規制の通知をおこない、伝送路上では、ユーザ側装置とトラヒック制御装置間でセルを周回させ、伝送路上のセルにはリセット表示領域があり、そこで上記に述べたリセット制御による方式を用いてフロー制御を行っている。
【0015】また、上記問題点を解決するために以下の構成としてもよい。リング状に接続された装置間を周回するセルに、リセット表示情報領域を設け、各装置に設けられたウィンドウの状態によって、前記装置からリングへのセル送出を決定し、前記リセット表示情報領域によりリセット指示をうけると前記ウィンドウの状態をリングへのセルの送出が許可された状態とする装置では、前記ウィンドウの状態がリングへのセルの送出が禁止された状態であるかまたはリング上に送出するセルが存在しない状態で、リセットを指示してもよい状態となり、前記装置では、自装置がリセットを指示してもよい状態であるかどうかをリング上のセルの情報領域により他装置に示し、前記装置は、他装置がリセットを指示してもよい状態であるかどうかを前記情報領域により検出し、全ての装置がリセットを指示してもよい状態であることを確認した場合に、前記リセット表示情報領域により、リセットの指示をおこない、前記ウィンドウの状態をセルの送出を許可された状態とする方式において、特定の装置内において、リングから自装置宛のセルを取り出し、とりだしたセルを扱うセル受信部のセル廃棄可能性判定部で、セル廃棄しそうであることを検出した場合、リセットを指示してもよい状態であってもそれを前記情報領域を用いて他装置にしらせることをしないとともに、リセット表示情報領域を用いてリセットの指示をおこなうセルをリング上に送出しないようにする。
【0016】また、このような制御を行ったときには、システムの一部故障時にリセットを指示するセルを送出しなくなったままになり、ユーザ側装置がそのためにセルを送出できなくなることもありうる。このような事態を避けるために、本発明では、リセット指示を行わない時間がある一定時間経過したときにはリング上のセルのリセット表示領域でリセットの指示を行うという構成を備えている。
【0017】さらに、出力バッファでセル廃棄が起こらないように以下の構成を備えたものとすることもできる。
【0018】ウィンドウがリングへのセルの送出が許可された状態であるときに送出することができるセル数は送出可能セル数としてあらかじめ決められており、前記送出可能セル数をリング上に送出した後には、前記ウィンドウはリングへのセルの送出が禁止された状態となり、規制通知設定値は、前記特定の1つの装置宛のセルを送出する装置の前記送出可能セル数を合計した値をWtotal、前記バッファ長の減少セル速度をV、Wtotalのセルを送出するのに必要となる最短の時間をTとしたときに、WtotalからVとTを乗じたものを減じた値に等しい値以上のバッファ残量を持つ値に決定する。
【0019】これをいいかえ、規制通知設定値を、その出力バッファに格納されるセルを送出するユーザ側の装置の送出可能セル数を合計した値をWtotal、トラヒック制御装置jが出力バッファに、そこからの送出可能セル数分セルを入力するのに必要となる最短の時間をTjとし、出力バッファの減少セル速度をVとし、Tjの値が最も大きいものから順に、トラヒック制御装置から出力バッファへのセルの最大送出速度を加算し、その合計値がV以下となる最大数のトラヒック制御装置からの送出可能セル数を合計した値をWとしたときに、WtotalからWを減じた値に等しい値以上のバッファ残量をもつ値に決定する。
【0020】また、同様の理由で、ユーザ側の装置のウィンドウの状態が、リングへの送出を許可された状態であるときに、トラヒック制御装置に対して送出することができるセル数を合計したものの最大値は、出力バッファの大きさを上限値として決める。
【0021】また、トラヒック制御装置に対してセルの流入規制の通知をする手段としては、出力バッファに格納されているセル数が規制通知設定値に達したときにセルの流入規制の通知をする手段のほかに、セルの流量測定をおこない、その測定値が規制通知設定値を越えているときにセルの流入規制の通知をおこなうこともできる。
【0022】
【作用】本発明は上記した構成によって、スイッチ内部の、出力バッファが輻輳状態となりセル廃棄が発生する前に、ユーザがスイッチにアクセスする部分において、ユーザとスイッチをつなぐリング上の伝送路にリセット状態のセルを送出しないようにすることにより、ユーザからスイッチへのセルの流入を止めることができ、セル廃棄と廃棄されたセルの再送を回避することができる。
【0023】また、網側装置にリセット指示タイマを設けて、リセットを送出しない時間が一定時間をすぎたら、リセット指示を必ずおこなうようにすることにより、システムの一部が故障した場合にも、ユーザがセルを送出できる状態に復帰することが可能となる。
【0024】さらに、ユーザ側装置の送出可能セル数の合計値を出力バッファの大きさを上限とし、出力バッファの規制通知設定値を上記に示した値以上に設定することによって、スイッチ内部でのセル廃棄が起こらないようにすることができる。
【0025】同様に、複数の入力ポートをもち、そこからのトラヒックをを1本の伝送路に集線する装置でも本発明の方式を適用することにより、同じ効果を得ることができる。
【0026】
【実施例】以下本発明の1実施例のフロー制御方式について、図面を参照しながら説明する。
【0027】図1は本発明の実施例におけるフロー制御をおこなう部分の、ブロック構成図である。図1において、101、102、103、104、105はユーザーがもつ制御部分となるユーザー側装置を示す。110はN×Nスイッチ側のフロー制御に関する部分である網側装置を示す。111、112、113、114はスイッチの入出力ポート毎に存在する網側のトラヒック制御装置、115はN×Nスイッチ、116、117はスイッチの入出力ポート毎に存在する出力バッファ、118はN×Nスイッチ内の出力バッファの輻輳を検出し、その通知をトラヒック制御装置に対しておこなうセル廃棄可能性判定部を示す。121、122、123、124はユーザーがユーザ側装置101〜105及びトラヒック制御装置111〜114を介して網にセルを送出したり、網からのセルを、トラヒック制御装置及びユーザ側装置を介してユーザーが受信する伝送路を示したもので、図に示すように、ユーザ側装置とトラヒック制御装置は論理的にリング状に接続されている。ユーザーが1つの入出力ポートに複数接続される場合には、伝送路121のように、トラヒック制御装置とユーザー側装置複数がリング状伝送路に接続される構成となる。同図では、説明に必要となる部分のみを概念的に示しており、実際には、トラヒック制御装置及び出力バッファ、伝送路は、N×Nスイッチの場合には、入出力ポート数Nだけ存在する。
【0028】ユーザは、ユーザー側装置101〜105を介して伝送路121〜124にセルを送出する。131は、ユーザがユーザ側装置に送出するセルの流れを概念的に示したものである。また、132、133、134、135、136、137、138、139はユーザ側装置から伝送路を通り、トラヒック制御装置111〜114に送出されるセルの流れを概念的に示したものである。トラヒック制御装置に送出されたセルは、スイッチに入力されて交換が行われ、行き先となる出力バッファに入る。140、141、142、143は、トラヒック制御装置から出力バッファ117に格納されるセルの流れ、144は、トラヒック制御装置から出力バッファ116に格納されるセルの流れを概念的に示したものである。出力バッファ116に格納されたセルは、145に示した様に、トラヒック制御装置111を介して伝送路121に送出され、ユーザ側装置がセルを受信する。同様に、出力バッファ117に格納されたセルは、146に示した様に、出力バッファ117から出力され、行き先となる伝送路に送出される。147、148、149、150は、トラヒック制御装置から伝送路を通ってユーザ側装置に受信されるセルの流れを概念的に示したものである。また、151はユーザ側装置が伝送路より受信したセルをユーザに送出する様子を概念的に示したものである。たとえば、ユーザが送出したセルは、ユーザ側装置102から伝送路121をとおり、トラヒック制御装置112を経てスイッチ内部にはいる。そしてスイッチで交換が行われ、行き先が出力バッファ117である場合には、セルは、出力バッファ117に送出される。
【0029】トラヒック制御装置111〜114には、リセットを指示する情報をもつセルを送出する機能があり、ユーザ側装置101〜105と連携して、複数のユーザから網に送出されるセル数を次のように制御し、ユーザ間でのセル送出量に関するフェアネス性を保っている。ユーザ側装置では、リセットを指示する情報をもつセルを検出すると、あらかじめ決められているセル数を与えられ、次にリセットを指示する情報を持つセルを検出するまでに、そのセル数までの数のセルを送出することができる。トラヒック制御装置111〜114は、すべてのユーザ側装置101〜105がセルを送出できないあるいは送出するセルが存在しない状態であることを確認したときに、リセットを指示する情報を持つセルを送出する。
【0030】セル廃棄可能性判定部118は、出力バッファの輻輳及び輻輳解除を検出し、その際規制の対象となるトラヒック制御装置を限定し、セルの流入規制及び規制解除を通知する。152は、セル廃棄可能性判定部118が出力バッファ117の輻輳及び輻輳解除を検出すること、153、154、155、156はセルの流入規制及び規制解除の通知をトラヒック制御装置にたいして行うことを概念的に示したものである。規制の対象となるトラヒック制御装置は、この通知によってセルの流入規制及び規制解除をおこなう。
【0031】これら一連の動作についてその仕組みを次に説明する。セルスイッチは複数の入力ポートをもち、異なる入力ポートに同一タイミングで到着したセルが、同一出力ポート宛である場合がある。このような同時到着の場合でもセル廃棄が発生しないように、同時到着の複数セルを1つの出力ポート用の出力バッファに格納する仕組みが必要となる。以下、その仕組みをN×Nスイッチの入力ポート全てにセルが同時到着して交換される場合を例に、図5を用いて説明する。
【0032】図5の(a)は、N×Nスイッチの入力ポート全てにセルが同時到着してスイッチ内で交換され、出力される様子を概念的に示したセル交換の概念図である。図5において、501、502、503、504は、入力ポートからスイッチに到着するセルを示す。セル501はポート#1から入力され、セル502はポート#2から入力され、セル503はポート#3から入力され、セル504はポート#Nから入力されている様子を示している。セルは、N個の入力ポートから同時到着している。505はN×Nスイッチを示し、506、507、508、509はスイッチの出力ポートから出力されるセルを示す。セル506はポート#1から出力され、セル507はポート#2から出力され、セル508はポート#3から出力され、セル509はポート#Nから出力されている様子を示している。
【0033】同図(b)、(c)はスイッチ内部において、N個のポートから同時到着したN個のセルを交換する前に行う処理の様子を示した図である。同図(b)において、510、511、512、513はスイッチ内部でのセル501、502、503、504を示す。514、515、516は、514で示した点線と515で示した点線の間及び515で示した点線と516で示した点線の間が1クロック時間であることを示す補助線である。同図(c)において、517、518、519、520はスイッチ内部でのセル501、502、503、504を示す。521、522、523、524は、それぞれで示した点線の間が1クロック時間であることを示す補助線である。
【0034】スイッチ内部での、セル501、502、503、504をはじめとして、N個のポートから同時到着したセルに対して行う動作を以下に説明する。まず、同図(b)のようにN個のセルを、1クロックずつ遅延させる。次に、直列並列変換して同図(c)のように、時分割の形にする。そして、1クロック毎にセルを宛先の出力ポート用バッファに格納していく。すなわち、入力ポート#nに到着したセルは、第n番目のクロックタイミングで行き先の出力バッファに格納される。このように時分割の形を取れば、複数入力ポートから同一出力ポート宛の同時到着でも、出力バッファに格納することができる。
【0035】一方出力バッファでは、輻輳制御用のスレッシュホールド値を設定しておき、セル廃棄可能性判定部118は常にバッファ長とスレッシュホールド値の大小を観測する。スレッシュホールド値としては、規制通知設定値と規制解除設定値の2種類を設ける。
【0036】まず規制通知設定値に関する動作を説明する。出力バッファへのセルの書き込みは、前述したように時分割であるから、バッファの規制通知設定値に達したクロックタイミングを基に、どの入力ポートに到着したセルを書き込んだことが原因で設定値に達したかが算出できる。また、設定値を越えているのにもかかわらず到着しているセルの入力ポートも知ることができる。以上のように規制通知設定値に達しても到着するセルは、そのままにしておくとさらに到着する恐れがある。出力バッファから出力されるセル以上の数のセルが出力バッファに到着すると、出力バッファ長を越えてしまいセルが廃棄されることになる。これを防止するために、セル廃棄可能性判定部118は、規制通知設定値に達しても到着するセルに対しては、そのセルの入力ポートのトラヒック制御部に対してセル流入を規制するように通知する。
【0037】このときのトラヒック制御装置の動作について以下に説明する。セル廃棄可能性判定部118からセルの流入規制の通知を受け取ったときには、リセットを指示する情報を持つセルの送出を禁止する。このときには、すべてのユーザ側装置がセルを送出できないあるいは送出するセルが存在しない状態であることを確認しても、リセットを指示する情報を持つセルを送出しない。
【0038】次に、規制解除設定値に関する、セル廃棄可能性判定部の動作について説明する。セル廃棄可能性判定部がトラヒック制御装置に対してセルの流入の規制を指示したままであるとセルが到着しなくなる。一方出力バッファからはセルが出力されるから、バッファ内に格納されているセル数は減少する。バッファ内セル数が規制解除値に達したことを観測したならば、トラヒック制御部に対してセルの流入規制解除を通知する。
【0039】このときのトラヒック制御装置の動作について以下に説明する。セルの流入の規制を指示されたトラヒック制御部では、セルの流入規制解除の通知によって、リセットを指示する情報を持つセルの送出の禁止を解除し、セル流量規制を解除する。
【0040】規制通知設定値及び規制解除設定値の決定法を以下に説明する。ここで、まず、リセット指示を行ってから次のリセット指示を行うまでに、ユーザ側装置が送出することのできるセル数の最大値を送出可能セル数とする。ある出力バッファに着目し、その出力バッファに格納されるセルを送出するユーザ側装置の送出可能セル数を合計したものをWtotalとする。トラヒック制御装置jがバッファに、送出可能セル数分セルを入力するのに必要となる最短の時間をTjとし、出力バッファの減少セル速度をVとしたときに、Tjの値が最も大きいものから順に、トラヒック制御装置から出力バッファへのセルの最大送出速度を加算する。その合計値がV以下となる最大数のトラヒック制御装置からの送出可能セル数を合計した値をWとする。WtotalからWを減じた値に等しい値以上のバッファ残量をもつ値に、規制通知設定値を設ける。
【0041】その理由を以下に説明する。出力バッファに格納されているセル数が規制通知設定値に達しているときに、出力バッファにセルを格納するトラヒック制御装置にたいしては、セルの流入規制の通知が行われる。セルの流入規制の通知が行われたトラヒック制御装置は、リセットを指示しなくなるので、このトラヒック制御装置からバッファに送出されるセル数は最大でも、そこからの送出可能セル数を合計した値である。トラヒック制御装置kのこの値をWkとする。今、注目している出力バッファに格納するセルを送出するトラヒック制御装置すべてについて、Wkを合計すると、Wtotalとなる。すなわち、Wtotalは、出力バッファに格納されているセル数が規制通知設定値に達しているときに、新たにその出力バッファに格納されるセル数の最大値である。
【0042】一方、出力バッファからは、そこに格納されたセルが出力される。出力バッファに格納されたセルが出力される速度は、すなわち出力バッファの減少セル速度Vである。出力バッファに格納されているセル数は、セルが出力バッファに入力される速度がVに比べて大きい場合、増加する。そして、セルが出力バッファに入力される速度がVに比べて小さい場合、減少する。
【0043】出力バッファに格納されているセル数が最大となるのは、常にそのセル数が増加するような速度で出力バッファにセルを最大数まで入力し続けた場合である。すなわち、出力バッファにセルを格納する速度が常にV以上であるような速度でセルを、最大送出セル数の合計値Wtotalまで格納し続けたときである。上記条件下では、どのような格納の仕方をしても、出力バッファに格納されるセル数の最大値は変わりがない。
【0044】規制通知設定値に達してから新たに出力バッファに蓄積されるセル数の最大値は、出力バッファから出力されるセル数をWとしたときに、WtotalからWを減じた値である。この値以上のバッファ残量をもつように規制通知設定値を定めればよい。
【0045】次に、セル数Wの値を確定する。以前に示した様に、出力バッファに格納されるセル数の最大値は、格納の仕方には依存しないので、ここでは、トラヒック制御装置すべてが、送出可能セル数分、それぞれの装置の最大送出可能速度で送出する場合を考え、Wを求める。
【0046】このとき、それぞれのトラヒック制御装置の最大送出速度を加算したときに、V以下となるトラヒック制御装置から送出される最大送出セル数を合計した値はすくなくとも、バッファから出力されるということがいえる。言い替えれば、トラヒック制御装置jがバッファに、送出可能セル数セルを入力するのに必要となる最短の時間をTjとしたときに、Tjの値が最も大きいものから順に、トラヒック制御装置から出力バッファへの最大送出速度を加算し、その合計値がV以下となる最大数のトラヒック制御装置から送出されるセルは、少なくとも、バッファから出力される。Wはそのようなトラヒック制御装置からの送出可能セル数を合計した値といえる。Wtotalから、以上に示した値Wを減じた値に等しい値以上のバッファ残量をもつ値に、規制通知設定値を定めれば、セル廃棄を回避することができる。規制解除設定値は、規制通知設定値よりもバッファ残量が大きい値に定める。
【0047】以上に説明したフロー制御を実現するユーザ側装置及びトラヒック制御装置の構成について次に説明する。ユーザ側装置101〜105及びトラヒック制御装置111〜114では、伝送路121、122、123、124を周回するセルに制御情報を設けて、それを操作することによりスイッチへの入出力動作を実現している。
【0048】伝送路121、122、123、124を周回するセルのフォーマットの例を図2に示す。図2においてセルは53バイトから構成され、5バイトのヘッダ部が設けられている。そのヘッダ部には、4ビットのGFCフィールドがあり、そのGFCフィールド内にはリセット判定ビット(T);1ビット、セルタイプ表示ビット(CT);1ビット、リセットビット(RST);1ビットが含まれる。CTビットでは、未使用状態、使用状態の2種類を識別する。Tビット、RSTでは、それぞれ、ON状態とOFF状態を識別する。CTビットは、セルの情報領域が使用されている場合には、使用状態となっており、使用されていない場合には、未使用状態となっている。RSTビットは、リセット情報をもつ領域に相当し、リセットを指示する状態であるときには、ON状態となる。Tビットは、トラヒック制御装置が、すべてのユーザ装置がセルを送出できないあるいは送出するセルが存在しない状態であることを確認するために用いる。セルのヘッダ部には、また、そのセルの宛先となるユーザ側装置またはトラヒック制御装置を示す領域が存在する。
【0049】以上に説明したセルを用いてフロー制御を実現するユーザー側装置の構成について、図1及び図3を用いて説明する。図3はユーザ側装置の構成を示すブロック図である。図1においては、ユーザ側装置102を例にとり説明する。ユーザ側装置102には、伝送路121上のセルが入力される。このセルに対してユーザ側装置102では、図3に示す機能が処理をおこなう。図3において、301は伝送路121からユーザ側装置に入力されるセルのヘッダ情報を解析するヘッダ解析部を示す。302はヘッダ解析部301で解析したヘッダ情報により、ヘッダ変換を判定するヘッダ変換判定部を示す。ヘッダ変換判定部302での、状態遷移図を図6に示す。
【0050】303は伝送路121に送出するセルのキューを示す。305は送出することができるセル数を示すウィンドウカウンタを示す。ウィンドウカウンタ305には、伝送路121から入力したセルのリセットビットがON状態である場合に、新たに送出することができるセル数を与えられる。以降、新たに与えられるこのセル数のことをウィンドウカウンタの初期値とよぶことにする。304はセル送出判定部を示し、ヘッダ変換判定部302を通過したヘッダ情報とウィンドウカウンタ305の値、キュー303の長さにより、セルの送出可否を判定する。セルの送出が認められた場合には、ウィンドウカウンタ305で示された、送出することができる帯域クラス2のセル数は減少する。このときの状態遷移図を図7に示す。
【0051】ウィンドウカウンタの初期値の決定方法については、スイッチに接続されているユーザ側装置のうち、同じ出力バッファが行き先であるトラヒックをもつユーザ側装置のウィンドウカウンタの初期値を合計したものが、行き先出力バッファの大きさ以下になるように定める。その範囲でどんな値に定めるかについては、例えば、ユーザ側装置間のフェアネス性を考慮してウィンドウカウンタの初期値が配分される。
【0052】つぎに、網側装置110の制御を実現する構成について、図1と図4を用いて説明する。図4は網側装置の構成を示すブロック図である。図1においては、トラヒック制御装置111を例にとり説明する。トラヒック制御装置111には、伝送路121上のセルが入力される。このセルに対して網側装置110では、図4に示す機能が処理をおこなう。図4において、401は伝送路121からトラヒック制御装置111に入力されるセルのヘッダ情報を解析するヘッダ解析部を示す。402は受信セルバッファを示し、網側装置110内の出力バッファ115や出力バッファ116に相当する。403はセル廃棄可能性判定部であり、セル廃棄可能性判定部118に相当する。404はリセット判定部であり、ヘッダ解析部401とセル廃棄可能性判定部403及びハント状態記憶部を表す405からの情報により、リセットの可・不可を判定する。また、406はリセット指示タイマであり、リセット指示タイマ406がタイムアウトすると、リセット判定部404はリセットを送出するように407で示したヘッダ変換判定部に要求する。リセット指示タイマは、リセットを指示するセルを送出すると起動し、一定時間リセットを指示するセルを送出しないと、タイムアウトする。ヘッダ変換判定部407では、図8に示した状態遷移をおこなう。409は伝送路121に送出するセルのキューを示す。408はセル送出判定部を示し、ヘッダ変換判定部407を通過したヘッダ情報とキュー409の長さにより、セルの送出可否を判定する。このときの状態遷移図を図9に示す。
【0053】以上のように本実施例によれば、トラヒック制御装置にリセット指示を行う機能を集中させ、スイッチ内部の出力バッファ長が規制通知設定値となったら、リセット指示を行わない仕組みにすることにより、スイッチ内のバッファでのセル廃棄を回避することができる。
【0054】さらに、同じ出力バッファが行き先であるトラヒックをもつユーザ側装置の送出可能セル数の合計値を、行き先出力バッファの大きさ以下になるように定め、出力バッファの規制通知設定値をこれまでに説明した値に設定することによって、スイッチ内部でのセル廃棄が起こらないようにすることができる。
【0055】また、網側装置にリセット指示タイマを設けて、リセットを送出しない時間が一定時間をすぎたら、リセット指示を必ずおこなうようにすることにより、システムの一部が故障した場合にも、ユーザがセルを送出できる状態に復帰することが可能となる。
【0056】以上、本発明を実施例にもとづき説明したが、本発明は上記実施例に限定されないのは勿論である。すなわち、(1)セル廃棄可能性判定部は、出力バッファ毎に設けられている場合も、スイッチ内の1箇所に存在する場合も、さらには、複数箇所に存在する場合もあり、図1で示した図は概念的なものである。
(2)セルのフォーマットはセルの情報領域が未使用であるか使用であるかを示す領域と、リセットを指示しているかどうかを示す領域、リセットを送出してもよい状態であるかどうかを判断する領域が存在するセルであれば図2の限りではない。
(3)ユーザ側装置のウィンドウカウンタの初期値をそれぞれのユーザ側装置についてどんな値に定めるかの基準については、本実施例で示した限りではない。
(4)リセットの指示は、トラヒック制御装置だけでなく、ユーザ側装置が指示を行う場合も考えられ、その場合には、トラヒック制御装置は、セル廃棄可能性判定部からセルの流入規制の通知を受け取ると、リセットを指示してもよい状態であってもそれをユーザ側装置に知らせず、リセットの指示を行わない状態となる。
(5)セル廃棄可能性判定部は、セル流量測定を行い、その測定値が規制しきい値を越えていることを検出して、セルの流入規制の通知を行うことも可能である。
(6)リセットにより送出制御を行うトラヒックの他に、スイッチに接続された伝送路に別のトラヒックが混在する場合にも適用できる。この適用例としては、以下のようなものがある。トラヒックに複数の品質クラスを設け、優先クラスに対しては、ピーク帯域により受け付けを判断し、その帯域分の使用を保証する。非優先クラスに対しては、優先クラスが使用していない帯域を使用し、ここで本発明の方式を用いて、リセットにより送出制御をおこなう。
(7)スイッチを例にとり説明したが、複数の入力ポートをもち、そこからのトラヒックを1本の伝送路に集線する装置をはじめとした、他の装置でも適用可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明のフロー制御方式により、スイッチ内部の出力バッファが輻輳状態となりセル廃棄が発生する前に、セル廃棄と廃棄されたセルの再送を回避することができる。
【0058】また、リセット指示を行わない時間がある一定時間経過したときにはリング上のセルのリセット表示領域でリセットの指示を行うという構成を備えることにより、システムの一部が故障した場合にも、ユーザがセルを送出できる状態に復帰することが可能となる。
【0059】さらに、同じ出力バッファが行き先であるトラヒックをもつユーザ側装置の送出可能セル数の合計値を、行き先出力バッファの大きさ以下になるように定め、出力バッファの規制通知設定値をこれまでに説明した値に設定することによって、スイッチ内部でのセル廃棄が起こらないようにすることができる。




 

 


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