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発明の名称 軟磁性膜の交換バイアス膜合金及び磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−65328
公開日 平成7年(1995)3月10日
出願番号 特願平5−210165
出願日 平成5年(1993)8月25日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 小俣 雄二 / 浅井 弘紀 / 三舩 達雄
要約 目的


構成
PdとMnとを主たる成分として構成される合金薄膜で軟磁性薄膜と直接に接して積層させた構成をもたせることによって軟磁性薄膜に一方向磁気異方性を付加させることを特徴とする軟磁性膜の交換バイアス膜合金、およびこれを磁気抵抗膜の単磁区化に応用させて作成したMRヘッド。
特許請求の範囲
【請求項1】少なくともPdとMnとを主たる成分として構成される合金薄膜であり、且つこれを軟磁性薄膜と直接に接して積層させた構成をもたせることによって軟磁性薄膜に一方向磁気異方性を付加させることを特徴とする軟磁性膜の交換バイアス膜合金。
【請求項2】軟磁性薄膜の磁気抵抗効果を利用して磁気記録信号の再生を行う磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドにおいて、磁気抵抗軟磁性膜を外部印加磁界無しでも単磁区させるための一方向磁気異方性を付加させる方法として、少なくともPdとMnとを主たる成分として構成される合金薄膜を磁気抵抗膜と直接に接して積層させたことを特徴とする磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】軟磁性薄膜の一方向磁気異方性を付与する薄膜合金とこれを用いたコンピュ−タ−の外部記憶装置等に用いられる磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドに関わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、HDD(ハードディスクドライブ)用薄膜磁気ヘッド用に用いられる磁気抵抗型の薄膜磁気ヘッド(以後MRヘッドとする)の磁気抵抗膜としてつかわれるパーマロイ軟磁性膜の一方向磁気異方性を付与する方法として、反強磁性膜と軟磁性膜を直接接して積層させたことによる両薄膜界面の交換相互作用を利用した軟磁性薄膜の単磁区化法が従来より利用されてきた(即ち図2(a)のパーマロイ軟磁性膜(300nm厚)の上に200nm厚のFeMn膜を積層させた例の様に、パーマロイ薄膜のBH特性(60Hz)に一方向へのバイアス磁界が付与されることで外部磁界が無しでも飽和磁化する。)。
【0003】しかしながらこの効果を利用できる反強磁性膜としては、これまで若干の添加第3元素を含めたFeMn系の合金のみが知られており、実際にパーマロイ(NiFe合金)軟磁性膜と直接に接して積層させることによって、パーマロイ膜を単磁区化させ、磁気記録媒体からの信号磁界をパーマロイ軟磁性膜の磁化回転機構のみを利用させた磁化応答となるように構成させて、この磁化変化に対応するパーマロイに流れる直流のセンス電流の変化として現れる磁気抵抗効果を再生信号として検知するMRヘッドに利用されてきた。
【0004】この反強磁性膜を利用したパーマロイ軟磁性膜の一方向磁気異方性の付加によって磁壁の移動等の伴うMRヘッドのバルクハウゼンノイズの発生等を抑える効果が顕著であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に、反強磁性膜と軟磁性膜との界面の交換相互作用を利用した軟磁性膜の一方向磁気異方性の付与はMRヘッドノイズの改善等の効果をもったものではあるが、FeMn合金膜には本来目的とする反強磁性をもった面心立方構造(ガンマ相)以外に正方晶などの他の結晶構造の相も存在し、製法や下地膜の結晶性の状態によって必ずしも反強磁性相であるガンマ相がえられないという課題点があった。
【0006】図2(b)はほぼ同じFeMn組成であっても成膜条件を変えることでベータ相のFeMn膜をパーマロイ膜と積層させて成膜した場合のパーマロイ膜のBH特性(60Hz)を示したものである(FeMn、及びパーマロイの膜厚は上記の図2(a)の場合と同じ)。
【0007】ベータ相では(反強磁性でないため)、積層させたパーマロイ軟磁性成膜に交換バイアスが働かないことがわかる。このように安定して軟磁性膜に交換バイアスを加えるためには、安定してガンマ相もFeMn反強磁性膜を得る必要があるが、これには通常、成膜方法の十分な制御が必要という課題があった。
【0008】またこのガンマ相のFeMn合金は非常に腐食され易く、とくにMRヘッドのようにパーマロイ軟磁性薄膜と直接接して用いられる場合には局部電池作用の働きもあって、条件によってとくに腐食され易くなるという課題点もあり、これらの課題に対処できるFeMn系以外の新しい材料の室温で安定して成膜できる反強磁性の薄膜材料が望まれてきた。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決するために本発明は、少なくともPdとMnとを主たる成分として構成される新しい合金薄膜を用いてこれを軟磁性薄膜と直接に接して積層させた構成をもたせることによって軟磁性薄膜に一方向磁気異方性を付加させることを特徴とする軟磁性膜のいわゆる交換バイアス膜合金を用い、磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドの磁気抵抗軟磁性膜に外部印加磁界無しでも単磁区化させるための一方向磁気異方性を付与させ、高出力で低ノイズのヘッド素子を得るものである。
【0010】
【作用】軟磁性磁気抵抗膜に交換バイアスを加える薄膜材料としてはまず、素子が通常に動作する室温において反強磁性体であること(即ち室温以上にネール温度(Tn)をもった反強磁性体)に加えて、軟磁性膜と反強磁性膜が互いに交換相互作用を及ぼし合えるほどに両者の界面が近づいている必要がある。通常はこの距離としては両薄膜が事実上、直接に接している必要があるために軟磁性薄膜の上に直接に反強磁性膜を積層させるか、または逆に反強磁性膜のうえに軟磁性膜を直接に積層させなくてはならない。
【0011】PdとMnを主成分とした合金は反強磁性体を示し、しかも両元素の組成をかえることで広い範囲でネール温度(反強磁性が消失する温度、即ち超交換相互作用が消える温度)を制御させることができる。
【0012】しかも反強磁性相の結晶構造としては安定して面心正方晶が現れ、従来から用いられてきたFeMn薄膜材料の様に成膜条件によって複数の様々な相が入れ代わり出現するようなことがないため本発明のPdMn合金膜では安定した軟磁性膜の交換バイアスを得ることができる。また、局部電池を形成することによる従来のFeMn合金の腐食作用との比較においても例えば、PdMn合金膜と従来のパーマロイ軟磁性膜との積層ではFeMn合金との積層と比べ、腐食に対する状況が大幅に異なることも期待できる(パーマロイ合金に対する電気化学的な電極電位の違いの度合いがPdMnとFeMn合金では全く異なることも想定できるため。)。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を以下に示す。
【0014】図1は本発明の軟磁性薄膜と反強磁性PdMn薄膜との積層によって一方向磁気異方性が生じた実施例を示したものである。図1(b)はPdMn膜6(200nm厚)上にパーマロイ軟磁性膜5(300nm厚)を積層させた場合(図1(a)参照)、図1(d)はパーマロイ軟磁性膜5(300nm厚)上にPdMn膜6(200nm厚)を積層させた場合(図1(c)参照)のそれぞれについて、短冊形状(2mmX15mm)の長手方向のパーマロイ軟磁性膜のBH特性(60Hz)を測定した結果である。ここでパーマロイ軟磁性膜は図1(a)、図1(b)共、短冊の長手方向に誘導磁気異方性がつくように磁界中で蒸着させた。これからわかるように図1(c)、(d)いずれの場合も上下の膜構成の順序に関わらず、パーマロイに一方向磁気異方性が付与されたことによるバイアス磁界HBが確認できた。
【0015】図3は本発明のPdMn反強磁性薄膜と軟磁性膜の直接積層によるパーマロイ軟磁性磁気抵抗膜の一方向磁気異方性の付加を応用したHDD用のMR再生型の薄膜ヘッドの再生トラック部先端付近の拡大した構成を示した図(図3(a)平面図および図3(b)P−Q断面構成図)である。
【0016】基板1上に非磁性絶縁層2を形成した後、高透磁率の下部シールド層3、磁気ギャップ層4、パーマロイの軟磁性磁気抵抗膜5を作成し、これに直接接してPdMn交換バイアス層6を積層させ、さらにこの上にリード層7、非磁性絶縁層8、上部シールド層9、保護層10を順次形成させた構成を基本としてMR再生ヘッドを作成させた。このヘッドを用いて、ハードディスクの磁気記録信号が低ノイズで再生できることを確かめた。
【0017】
【発明の効果】本発明を用いれば、軟磁性磁気抵抗膜の単磁区化が安定して図れ、バルクハウゼンノイズの無い高い出力をもった磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドを得ることができた。




 

 


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