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発明の名称 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−65326
公開日 平成7年(1995)3月10日
出願番号 特願平5−209594
出願日 平成5年(1993)8月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】蔵合 正博
発明者 吉 中 秀 樹
要約 目的
より小さいリードギャップを有する磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの磁気抵抗効果素子読み出し電極の製造方法を提供する。

構成
磁気抵抗効果素子部15の読み出し電極16をリフトオフ法で形成する際に、磁気抵抗効果素子部15の上に第1のリフトオフ層23を形成する工程と、その上に第2のリフトオフ層であるリフトオフパターン24を形成する工程と、第1のリフトオフ23層をエッチングして第2のリフトオフ層24の底面部にのみ第1のリフトオフ層23を残す工程と、磁気抵抗効果素子部15および第2のリフトオフ層24の上に読み出し電極となる読み出し層を形成する工程と、第2のリフトオフ層24をその上部の読み出し層とともに除去する工程と、磁気抵抗効果素子部15の上に残った第1のリフトオフ層23をエッチングして平坦化するかまたは除去する工程とを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】 磁気抵抗効果素子部の読み出し電極をリフトオフ法で形成する際に、形成された磁気抵抗効果素子部の上に第1のリフトオフ層を形成する工程と、その上に第2のリフトオフ層であるリフトオフパターンを形成する工程と、前記第1のリフトオフ層をエッチングして前記第2のリフトオフ層の底面部にのみ第1のリフトオフ層を残す工程と、前記磁気抵抗効果素子部および第2のリフトオフ層の上に読み出し電極となる読み出し層を形成する工程と、前記第2のリフトオフ層をその上部の読み出し層とともに除去する工程と、前記磁気抵抗効果素子部の上に残った第1のリフトオフ層をエッチングして磁気抵抗効果素子部の厚さとほぼ同じ厚さに平坦化する工程とを備えた磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの製造方法。
【請求項2】 磁気抵抗効果素子部の読み出し電極をリフトオフ法で形成する際に、形成された磁気抵抗効果素子部の上に第1のリフトオフ層を形成する工程と、その上に第2のリフトオフ層であるリフトオフパターンを形成する工程と、前記第1のリフトオフ層をエッチングして前記第2のリフトオフ層の底面部にのみ第1のリフトオフ層を残す工程と、前記磁気抵抗効果素子部および第2のリフトオフ層の上に読み出し電極となる読み出し層を形成する工程と、前記第2のリフトオフ層をその上部の読み出し層とともに除去する工程と、前記磁気抵抗効果素子部の上に残った第1のリフトオフ層をエッチングして除去する工程とを備えた磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの製造方法。
【請求項3】 磁気抵抗効果素子部の読み出し電極をリフトオフ法で形成する際に、形成された磁気抵抗効果素子部の上に第1のリフトオフ層を形成する工程と、その上に第2のリフトオフ層であるリフトオフパターンを形成する工程と、前記第1のリフトオフ層をエッチングして前記第2のリフトオフ層の底面部にのみ第1のリフトオフ層を残す工程と、前記磁気抵抗効果素子部および第2のリフトオフ層の上に読み出し電極となる読み出し層を形成する工程と、前記第1および第2のリフトオフ層とその上の読み出し層とを除去する工程とを備えた磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生装置等に用いられる磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置の高性能化に伴い、それに用いる薄膜磁気ヘッドにも種々の高性能化が要求されている。その一環として、磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの利用がある。磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドは、出力が周速に依存しないため、小径ディスク装置の容量増加に多大な効果を与えるが、実用上はまだ多くの技術的課題を有している。その一つとして、高周波特性を向上するための再生部の狭ギャップ化に関して、いまだ有効な手段が開発されていない。
【0003】以下、従来のこの種の薄膜磁気ヘッドについて図面を参照しながら説明する。図4は薄膜磁気ヘッドのスライダーを媒体対向面側から見た斜視図である。スライダー101は、装置に搭載する時は、浮上レール102に対して裏面側に平行にジンバルを接着して磁気ヘッドアセンブリ状態として用いる。この浮上レール102は、用途に応じて種々の形態をとり、機械加工やイオンビームエッチング等により2〜3本のレールを形成する。図4には機械加工で形成した3本レールの形状を示している。このスライダー101における薄膜磁気ヘッド素子は、セラミック基板上に薄膜形成技術を用いて図面の手前側に形成されており、103が上部絶縁層、104が上部磁性層、105が後にワイヤーをボンディングするためのパッド部である。ここでパッド部105が4ヶ所あるのは、記録部および再生部に少なくとも2ヶ所ずつの端子が必要だからである。
【0004】次に、薄膜磁気ヘッドが媒体と対向する図4のA部における薄膜磁気ヘッド素子部の具体的な製造方法について図5を参照して説明する。まずセラミック基板111上にスパッタ法によりアルミナ等の絶縁物112を形成して被覆し、その上に電気めっき法あるいはスパッタ法によりパーマロイ、センダストあるいは鉄系の合金材料による下部シールド層113を形成し、その上にスパッタ法によりアルミナ等の絶縁材料からなる下部リードギャップ層114を形成し、さらにその上に磁気抵抗効果素子部115を順次積層する。この磁気抵抗効果素子部115は、図中では単層で示しているが、磁気抵抗効果素子を駆動する際のバイアス方式によっては2〜4層構成となり、例えばシャントバイアスではパーマロイ(MR層)とチタン、SAL(Soft Adjacent Layer)バイアスではパーマロイ(MR層)とタンタル等のスペーサおよび鉄とニッケルにロジウム等の第3元素を添加したSAL層の3層、さらにMR膜に交換バイアスを付与する場合はMR膜に直接接触する形で鉄とマンガンの合金である反強磁性膜を積層して用いる。次に磁気抵抗効果素子部115のトラック幅の規定および磁気抵抗効果素子部115から信号を読み出すために金等の抵抗材料を用いて真空蒸着法あるいはスパッタ法、およびリフトオフ法等により磁気抵抗効果素子読み出し電極となる読み出し層116を形成する。この読み出し層116は、上記の反強磁性膜を含む多層構成となる場合もある。次に読み出し層116の上に、アルミナ等の絶縁材料により形成した上部リードギャップ層117、電気めっき法あるいはスパッタ法によりパーマロイや鉄系合金材料を用いて形成した上部シールド層118を順次積層して再生ヘッド部の作成が終了する。次に記録ヘッド部の作成は、まず上部シールド層118の上に記録部の下部磁性層119を電気めっき法等により形成する。ここで上部シールド層118と下部磁性層119の磁気的結合を防止するため、この2層の間にアルミナ等の絶縁材料からなる分離層を入れる場合もある。次に記録部のギャップ層120を積層した後、図面には示していないがノボラック系あるいはポリイミド系等の樹脂からなる下部絶縁層、電気めっき法により形成した下部コイル層、下部絶縁層と同様に上部絶縁層を順次積層し、電気めっき法等により上部磁性層121を積層し、最終的にアルミナ等の保護層122で保護した形として薄膜磁気ヘッドの作成が終了する。
【0005】次に、上記薄膜磁気ヘッド素子部における磁気抵抗効果素子読み出し層116のリフトオフ法による具体的に形成工程について、図6を参照して説明する。説明を簡単にするため、磁気抵抗効果素子部115の形成が終了した時点から説明する。まず工程(a)において磁気抵抗効果素子部115上にフォトレジストを用いてリフトオフパターン123を形成する。リフトオフパターンとは、エッチングマスクとして形成するパターンに対してちょうど白黒が反転したパターンであり、後で膜を残したい部分のみフォトレジストがないパターンを形成する。このパターンで重要なことは、上に形成する膜がリフトオフパターン123のパターンエッジでつながらないように、パターン形状を逆テーパとすることである。フォトレジストとして環化ゴム系のネガ型レジストやノボラック系のイメージリバーサルレジスト、あるいは通常のノボラック系のポジ型フォトレジストをアミン系の溶媒で処理して反転パターン化したもの、さらには通常のノボラック系のレジストをそのままポジタイプとして使う方法として表層をモノクロルベンゼン等の溶剤で処理する等種々の方法をとることができる。また電気めっき膜を用いてオーバーハング形状を作り、それをリフトオフパターンに利用することもできる。上記のようにリフトオフパターン123を形成した後、工程(b)において、磁気抵抗効果素子部115に交換バイアスを付与するための反強磁性層および磁気抵抗効果素子読み出し層となる膜116を真空蒸着法、あるいはスパッタ法により基板全面に付着形成する。ここで磁気抵抗効果素子読み出し層116には金および密着力強化層としてチタン、クロム等が金を挟み込む形で上下に形成される。次に工程(c)において、磁気抵抗効果素子読み出し層116を所定の形に残すためフォトレジスト等からなるリフトオフパターン123を化学、物理的に除去する(リフトオフパターンにレジストを用いる場合はそのレジストを溶解する溶剤もしくはレジスト剥離液を用いて除去する。)。この際リフトオフパターン123上に付着した磁気抵抗効果素子読み出し層116が、リフトオフパターン123が除去される際に同時に除去される。しかしながら、スパッタ法は条件によっては粒子の平均自由行程が短くなり、逆テーパ下へ回り込む粒子が増加し、リフトオフしにくくなるうえ、図中に示すようにパターン端に膜残り116aを生じる恐れがある。そして最後に、工程(d)において、アルミナ等の上部リードギャップ層117およびパーマロイ等の上部シールド層118を順次積層するが、磁気抵抗効果素子読み出し層116のパターン端部の膜残り116aの箇所で上部シールド層118と磁気抵抗効果素子読み出し層116とが異常に接近するため、その間の絶縁性に問題を生じる恐れがある。また、磁気抵抗効果素子読み出し層116と磁気抵抗効果素子部115との間の磁気抵抗効果素子読み出し層116の厚み分の段差は、その上層の各層にその影響を及ぼすため、図6に示すように記録ヘッド部のギャップ層120の平坦性が悪くなるという問題を生じていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記した従来の磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドでは、磁気抵抗効果素子部115と上部シールド層118間の距離がヘッド性能上分解能を決定する重要な寸法であり、可能なかぎり狭くする必要があるという設計上の要請があるものの、その製造上の問題から磁気抵抗効果素子読み出し層116の端部に膜残り116aを生じることがあるため、磁気抵抗効果素子部115と上部シールド層118との間の絶縁性に問題を生じる恐れがあった。絶縁性が劣化すると、磁気抵抗効果素子部115に流すべき電流が上部シールド層118に洩れるため、その結果、読み出し層116が磁気抵抗効果素子部115の外部磁場にる抵抗変化を正確に伝達することができず、結局磁気ヘッドの読み出し特性における品質を劣化させることになるので、これを解決する必要があった。
【0007】本発明は、上記従来の課題を解決するもので、記録再生特性に優れ、高品質な磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、磁気抵抗効果素子部の読み出し電極をリフトオフ法で形成する際に、形成された磁気抵抗効果素子部の上に第1のリフトオフ層を形成する工程と、その上に第2のリフトオフ層であるリフトオフパターンを形成する工程と、第1のリフトオフ層をエッチングして第2のリフトオフ層の底面部にのみ第1のリフトオフ層を残す工程と、磁気抵抗効果素子部および第2のリフトオフ層の上に読み出し電極となる読み出し層を形成する工程と、第2のリフトオフ層をその上部の読み出し層とともに除去する工程と、磁気抵抗効果素子部の上に残った第1のリフトオフ層をエッチングして平坦化するか除去する工程とを備えたものである。第1および第2のリフト層とその上の読み出し層とを一度に除去するようにしてもよい。
【0009】
【作用】本発明は、上記方法により、磁気抵抗効果素子読み出し層の膜残りがなくなるため、磁気抵抗効果素子部と上部シールド層との距離を小さくしても磁気抵抗効果素子読み出し層と上部シールド層との絶縁を保つことが可能となり、磁気抵抗効果素子読み出し層が磁気抵抗効果素子部の外部磁場による抵抗変化を正確に伝達することが可能となる。特に、第1のリフトオフ層を絶縁材料とし、リフトオフ後にその絶縁材料を素子上に残すことにより、磁気抵抗効果素子部とその読み出し層との間を平坦化することができるので、記録ヘッド部のギャップ層の平坦性を良くすることが可能となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの完成状態は、図4に示した従来例と同様であるためその説明を省略する。図1は本発明の一実施例における媒体対向面側からみた磁気抵抗効果型ヘッド素子部の拡大断面図であり、この図をもとにその製造方法について説明する。
【0011】まずセラミック基板11上にスパッタ法によりアルミナ等の絶縁物12を形成して被覆し、その上に電気めっき法あるいはスパッタ法によりパーマロイ、センダストあるいは鉄系の合金材料による下部シールド層13を形成し、次にスパッタ法によりアルミナ等の絶縁材料からなる下部リードギャップ層14を形成し、さらにその上に磁気抵抗効果素子部15を順次積層する。この磁気抵抗効果素子部15は、図中では単層で示しているが、磁気抵抗効果素子を駆動する際のバイアス方式によっては2〜4層構成となり、例えばシャントバイアスではパーマロイ(MR層)とチタン、SAL(Soft Adjacent Layer)バイアスではパーマロイ(MR層)とタンタル等のスペーサおよび鉄とニッケルにロジウム等の第3元素を添加したSAL層の3層、さらにMR膜に交換バイアスを付与する場合はMR膜に直接接触する形で鉄とマンガンの合金である反強磁性膜を積層して用いる。次に、後述する方法で第1のリフトオフ層23を形成した後、磁気抵抗効果素子部15のトラック幅の規定および磁気抵抗効果素子部15から信号を読み出すために金等の抵抗材料を用いて真空蒸着法あるいはスパッタ法、および本発明によるリフトオフ法等により磁気抵抗効果素子読み出し電極となる読み出し層16を形成する。この読み出し層16は、上記の反強磁性膜を含む多層構成となる場合もある。次に読み出し層16の上に、アルミナ等の絶縁材料により形成した上部リードギャップ層17、電気めっき法あるいはスパッタ法によりパーマロイや鉄系合金材料を用いて形成した上部シールド層18を順次積層して再生ヘッド部の作成が終了する。次に記録ヘッド部の作成は、まず上部シールド層18上に記録部の下部磁性層19を電気めっき法等により形成する。ここで上部シールド層18と下部磁性層19の磁気的結合を防止するため、この2層の間にアルミナ等の絶縁材料からなる分離層を入れる場合もある。次に記録部のギャップ層20を積層した後、図面には示していないがノボラック系あるいはポリイミド系等の樹脂からなる下部絶縁層、電気めっき法により形成した下部コイル層、下部絶縁層と同様に上部絶縁層を順次積層し、電気めっき法等により上部磁性層21を積層し、最終的にアルミナ等の保護層22で保護した形として薄膜磁気ヘッドの作成が終了する。
【0012】次に上記実施例における磁気抵抗効果素子読み出し層16の具体的な形成工程について、図2を参照しながら説明する。説明を簡単にするため、磁気抵抗効果素子部15の形成が終了した時点から説明する。まず工程(a)において、磁気抵抗効果素子部15上にアルミナ等の酸化絶縁物を材料とした第1のリフトオフ層23を真空蒸着法により積層する。このときの膜厚は、少なくとも後に形成する磁気抵抗効果素子読み出し層16の膜厚よりも厚くする。次に工程(b)において、上記第1のリフトオフ層23上にフォトレジストを用いて第2のリフトオフ層であるリフトオフパターン24を形成する。リフトオフパターンとは、エッチングマスクとして形成するパターンに対してちょうど白黒が反転したパターンであり、後で膜を残したい部分のみフォトレジストがないパターンを形成する。この後、150°Cから170°C程度の温度で基板11をホットプレート、あるいは熱対流式オーブン等でベークする。なお、この際に磁気抵抗効果素子部15の一軸異方性を乱さないために磁気抵抗効果素子部15の異方性磁界方向の磁場中においてベークすることもある。これにより図中鎖線で示すごとくフォトレジストの断面は丸みをおびた形状となるが、少なくともL1で示される寸法は磁気抵抗効果素子部15のトラック幅の設計値よりも広くする。この後、次の工程(c)において、アルミナ等の第1のリフトオフ層23をアルカリ水溶液等によりウェットエッチングする。このとき図中L2で示される第1のリフトオフ層23の最終的な幅は、目標とする磁気抵抗効果素子部15のトラック幅の設計値と等しくなるようにする。前述したとおり、リフトオフパターン24の幅L1は、ウェットエッチング後の第1のリフトオフ層23の幅L2よりも広くなるので、第1のリフトオフ層23の端部23aはオーバーエッチングのため極端なオーバーハング形状となる。なお、本実施例では、第1のリフトオフ層23としてアルミナを用いたが、150°Cから170°C程度の温度でベークしたレジスト、および磁気抵抗効果素子部15とのエッチングの選択性のあるエッチング方法を用いれば、SiO2、チタン、銅などを用いることも可能である。次に工程(d)において、磁気抵抗効果素子部15の上に、交換バイアスを付与するための反強磁性層および磁気抵抗効果素子読み出し層16を真空蒸着法あるいはスパッタ法により全面的に付着形成する。ここで磁気抵抗効果素子読み出し層16には、金および密着力強化層としてチタン、クロム等が金を挟み込む形で上下に形成される。このとき、従来方法ではリフトオフパターンの断面形状を逆テーパー状態に保つ必要性から反強磁性層および磁気抵抗効果素子読み出し層16の成膜時の基板加熱は不適切であったが、本実施例による方法では、既にリフトオフパターン24は、150°Cから170°C程度の温度でベーク済みであるので、成膜時の基板加熱が可能となる付随的効果もある。前述したとおり、磁気抵抗効果素子読み出し層16の膜厚は、第1のリフトオフ層23の膜厚よりも薄くなるが、このとき、仮に磁気抵抗効果素子部15に交換バイアスを付与するための反強磁性層および磁気抵抗効果素子読み出し層16をスパッタ法により成膜した場合でも、リフトオフパターン24と第1のリフトオフ層23の端部の極端なオーバーハング形状のため、スパッタ粒子がリフトオフパターン24レジストの底面部に付着する確率が低くなり、結果的に膜が途切れた状態となる。このため次の工程(e)において、リフトオフパターン24をレジストを溶解する溶剤もしくはレジスト剥離液を用いて除去する際に、従来のようなリフトオフが困難となる問題はなく、また第1のリフトオフ層23の側面に付着する膜も小さくなり、突起状の膜残りも存在しなくなる。そこで次の工程(f)において、第1のリフトオフ層23を磁気抵抗効果素子読み出し層16とほぼ同じ薄膜となるまで、アルカリ水溶液あるいは磁気抵抗効果素子部15と選択性のあるエッチング方法によりエッチングする。この結果、磁気抵抗効果素子読み出し層16と第1のリフトオフ層23との間は完全に平坦化され、磁気抵抗効果素子読み出し層16の形成が終了する。その後、図1に示すように、読み出し層16の上に、上部リードギャップ、上部シールド層18、下部磁性層19、ギャップ層20、および上部磁性層21をそれぞれ順次形成することにより、これらの層を滑らかに平坦に形成することができる。
【0013】別の方法として、磁気抵抗効果素子読み出し層16を形成した後、第1リフトオフ層23をアルカリ水溶液等によるウェットエッチングにより完全に除去することにより、図3に示すように、その上の上部リードギャップ17、上部シールド層18を形成した場合、磁気抵抗効果素子読み出し層16の膜残りが小さいため、磁気抵抗効果素子部15を上部シールド層18との距離を狭くしてその間の絶縁を問題なく保つことが可能となる。またこの場合は、図3の工程(d)において、第1のリフトオフ層23を磁気抵抗効果素子部15および読み出し層16と選択性のあるエッチング方法でエッチングし、その上層のリフトオフパターン24および読み出し層16の不用部分を同時に除去する方法もとれる。
【0014】なお、上記実施例では2層構成としたが、エッチングレートが速い順番に基板側から積層して等方的なエッチングによりリフトオフパターン形成すれば同様の効果が得られる。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明は、磁気抵抗効果素子読み出し層をリフトオフにより形成する際に、リフトオフ層を2層以上の層構成とし、基板側に位置する第1のリフトオフ層の上に第2のリフトオフ層であるリフトオフパターンを形成することにより、第1のリフト層を安定したオーバーハング形状とし、リフトオフ後のパターンエッジの膜残り防止できるため、磁気抵抗効果素子部と上部シールド層との距離を小さくしても磁気抵抗効果素子読み出し層と上部シールド層との絶縁を保つことが可能となり、磁気抵抗効果素子読み出し層が磁気抵抗効果素子部の外部磁場による抵抗変化を正確に伝達することが可能となる。また、第1のリフトオフ層を絶縁材料とし、リフトオフ後にその絶縁材料を素子上に残すことにより、磁気抵抗効果素子部とその読み出し層との間を平坦化することができるので、記録ヘッド部のギャップ層の平坦性を良くすることが可能となる。




 

 


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