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発明の名称 記録再生方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−44934
公開日 平成7年(1995)2月14日
出願番号 特願平5−189981
出願日 平成5年(1993)7月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 中村 昭彦 / 後藤 誠
要約 目的
頭出し用情報がセット記録される所定区間内に、書き換え編集により複数の頭出し用情報が記録されている場合においても、所望の頭出し用情報のみを消去することが可能となる記録再生方法を提供する。

構成
テープ上の傾斜トラック内の一部に頭出し用情報の記録されるサブコード領域を設ける。頭出しID(SRID)はテープの進行方向の所定区間にわたってセット記録される。そして、頭出し用情報をリセット書き換えするときは、まず、頭出し用情報のセット記録終了ポイントを検出して、その後セット記録終了ポイントまでリセット書き換えする。
特許請求の範囲
【請求項1】テープ上の傾斜トラック内の一部に頭出し用情報の記録されるサブコード領域を設け、前記頭出し用情報をテープ進行方向の所定区間にわたってセット記録する記録再生方法であって、前記頭出し用情報をリセット書き換えするときには、前記頭出し用情報のセット記録終了ポイントを検出し、少なくとも該セット記録終了ポイントまでリセット書き換えすることを特徴とする記録再生方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像(ビデオ)、音声、データなどの情報をサブコードとともにテープに記録し、その記録情報を再生する記録再生方法に関し、特に編集可能なサブコードを記録する記録再生方法に関するものである。ここで編集とは、所定の記録領域の書き換え、所定の記録領域の消去、所定の記録領域以降への連続追加記録などを含む記録内容の変更機能である。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダ(以後、VTRと略す)などテープを媒体とした記録再生装置が実用化され普及している。また、より一層の高密度記録による装置の小型化、ディジタル化の開発が行われている。通常、情報信号を記録する場合はサブコードを含めて記録する。ここでサブコードとは、データの記録開始位置を示す頭出しID、テープ上での絶対位置を示す絶対タイムコード、ユーザーが決定するユーザータイムコードなど、情報信号に付帯するコードである。このようなサブコードを記録する例としてはDAT(Digital Audio Tape recorder)、8mmVTRなどが挙げられる。DATや8mmVTRの規格においては、記録されたビデオ信号またはオーディオ信号は保存したままで、サブコードのみを再記録するような編集が可能であることは周知の通りである。
【0003】サブコードの中でも頭出しIDの編集機能の使用頻度は高い。ここで、頭出しIDの記録方法について説明する。例えば、頭出しIDは所望のテープ上の位置に9sec間セット記録されるものとする。なお、頭出しIDのセット記録時間は、高速サーチ時の検出能力を考慮して決定され、当然のことながら長時間記録した方が検出能力が高くなる。特に、傾斜トラックの一部に頭出しIDを記録する場合にはその傾向が顕著である。そして、その頭出しIDのセット記録区間の途中(例えば頭出しIDセット記録開始から4秒経過後の位置)に新たに頭出しをする必要性が生じた情報が記録されていたとして、その箇所から新たな頭出しIDを9秒間セット記録する編集動作を考える。この場合、従来の方法では、4秒に加えてさらに9秒間セット記録することにより合計13秒間連続して頭出しIDがセット記録されてしまう。これにより、新たに記録した頭出しIDの正確なセット記録開始位置が判別できないという問題があった。そこで、頭出しIDのセット書き換え時には、所定区間リセット記録した後セット記録するようにする。そのようにするならば、書き換え後の頭出しIDのセット記録開始位置も判別可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したような頭出しIDの記録方法においては、以下に述べるような不都合があった。
【0005】すなわち、頭出しIDは必ずしも連続して所定区間(上記した従来例では9sec)記録されているとは限らない。上述したような書き換えを行った後では、リセット記録する区間を1secとすると、3secセット記録された後、1secリセット記録され、その後9secセット記録されているようなテープもあり得る。そのように、SRIDが記録されたテープの最初の3secセット記録された頭出しIDのみを消去するような場合については、従来までは考慮されていない。それにより、ある箇所に記録された頭出しIDを消去しようとして9secリセット記録すると、場合によっては複数の区間の頭出しIDを消去してしまう。つまり、セット記録区間として残しておくべき区間までリセット書き換えしてしまうという問題があった。
【0006】本発明の目的は、頭出し用情報がテープの進行方向の所定区間にわたってセット記録される記録再生方法において、書き換え後のテープなど、必ずしも所定区間にわたって連続してセット記録されておらず、しかも、その所定区間内に複数の頭出し用情報が記録されている場合においても、所望の頭出し用情報のみを消去できるように工夫した記録再生方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明の記録再生方法は、テープ上の傾斜トラック内の一部に頭出し用情報の記録されるサブコード領域を設け、頭出し用情報はテープの進行方向の所定区間にわたってセット記録される記録再生方法であって、頭出し用情報をリセット書き換えするときは、まず、頭出し用情報のセット記録終了ポイントを検出し、セット記録終了ポイントまでリセット書き換えすることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明によれば、頭出し用情報がセット記録される所定区間内に、書き換え編集により複数の頭出し用情報が記録されている場合においても、所望の頭出し用情報のみを消去することが可能となる。
【0009】
【実施例】図1は本発明の記録再生方法を適用しうる磁気記録再生装置の記録動作を表す図である。図1において、1は磁気テープ、2a,2bはシリンダ(図示せず)に取り付けられた回転ヘッドであり、24_0〜24_9はそれぞれ磁気テープ1上に形成されたトラックである。7はテープ走行器であり、キャプスタンモータ4、ピンチローラー5、キャプスタン制御回路6により構成されている。8はビデオ信号生成器、9はクロック生成器、10はセグメント化回路、11はフレーム同期信号生成器、12はトラッキング信号生成器である。21はサブコード生成器であり、IDデータ1生成器13、IDデータ2生成器14、サブデータ1生成器15、サブデータ2生成器16、シンク生成器17、合成器20により構成される。さらに、22は記録器、23は回転ヘッド制御器である。本実施例は、回転ヘッド2a,2bによって2本のトラックをほぼ同時に記録再生する例である。図2は本実施例におけるシリンダ上の回転ヘッドの配置を示す図であり、3はシリンダである。
【0010】図1における磁気テープ上の各トラックにおいては、トラック先頭に形成されたトラッキング信号領域28の一部に位置決め信号領域27が設けられ、位置決め信号が記録される。この位置決め信号は、隣のトラックの影響を受けにくい比較的高い周波数が選ばれる。また、トラッキング信号領域28にはトラッキング用のパイロット信号が周波数多重されて記録される。このパイロット信号は1トラックおきに、異なる2種類の周波数f1,f2でもって交互に、f1,f2,f1,f2,・・・と記録されている。この2種類のパイロット信号の周波数は、回転ヘッド2a,2bのアジマスロスの影響を受けにくい比較的低い周波数が選ばれる。また、ビデオ信号領域25にはビデオ信号が、サブコード領域26にはサブコードが記録される。
【0011】次に、図1における記録の動作について説明する。記録時において磁気テープ1は、キャプスタン制御回路6により回転速度を制御されるキャプスタンモータ4とピンチローラー5とにより走行する。
【0012】ビデオ信号生成器8では、毎秒30フレーム相当(1フレームはテレビの1画面)の信号が作成される。セグメント化回路10では1フレームの信号を10セグメントに分割する。最終的には1フレームのビデオ信号が10トラックに分割されて記録されることになる。セグメント化されたビデオ信号(セグメント化ビデオ信号)はセグメント番号を含んで記録器22に入力される。
【0013】クロック生成器9では入力されたビデオ信号に同期したクロックを作り出す。ここでは、毎秒30フレームのビデオ信号が入力され、ビデオ信号に同期した150Hzのクロックが作り出される。
【0014】トラッキング信号生成器12は、クロック生成器9のクロックに応じて異なる2種類の周波数f1,f2のパイロット信号と位置決め情報信号とを含むトラッキング信号が生成される。このトラッキング信号は記録器22に入力される。
【0015】フレーム同期信号生成器11では入力されたビデオ信号のフレームに同期した30Hzのフレーム同期信号を生成する。
【0016】IDデータ1生成器13では、ブロック識別コードと頭出しID(以後、SRIDと略す)とプログラム番号を含んだIDデータ1が生成される。詳細な内容については後述する。IDデータ1は合成器20に入力される。
【0017】IDデータ2生成器14では、ブロック識別コードとアプリケーションID(以後、APIDと略す)とコントロールID(以後、COIDと略す)を含んだIDデータ2が生成される。詳細な内容については後述する。IDデータ2は合成器20に入力される。
【0018】サブデータ1生成器15では、絶対位置情報(テープカウンタや絶対タイムコードなど)を含んだサブデータ1が生成される。詳細な内容については後述する。サブデータ1は合成器20に入力される。
【0019】サブデータ2生成器16では、ユーザ情報(記録年月日や記録時分秒など)を含んだサブデータ2が生成される。詳細な内容については後述する。サブデータ2は合成器20に入力される。
【0020】シンク生成器17では、シンク信号が生成される。詳細については後述するが、1トラック内のサブコード領域において、サブコードは、複数、例えば12個の小領域に分けて記録される。なお、以後この小領域をシンクブロック(SB)と呼ぶ。さて、シンク信号とはシンクブロックの記録開始位置を示す信号である。シンク信号は合成器20に入力される。
【0021】合成器20では、まず、クロック生成器9のクロックとフレーム同期信号生成器11のフレーム同期信号とにより、記録器22に入力されているセグメント化ビデオ信号の1フレーム内でのセグメント番号(0〜9)を認識する。そして、セグメント番号に応じて記録器22に入力するIDデータとサブデータの組み合わせを切り換える。具体的には、セグメント番号が0,1,2のときはシンク信号とIDデータ1とサブデータ1を合成したサブコードを、セグメント番号が3,4のときはシンク信号とIDデータ2とサブデータ1を合成したサブコードを、セグメント番号が5,6のときはシンク信号とIDデータ2とサブデータ2を合成したサブコードを、セグメント番号が7,8,9のときはシンク信号とIDデータ1とサブデータ2を合成したサブコードを記録器22に入力する。
【0022】IDデータ1はセグメント番号が、0,1,2,7,8,9のときに記録器22に入力されるが、セグメント番号にかかわらず1フレーム内においては同一内容のIDデータである。
【0023】IDデータ2はセグメント番号が、3,4,5,6のときに記録器22に入力されるが、セグメント番号にかかわらず1フレーム内においては同一内容のIDデータである。
【0024】サブデータ1はセグメント番号が、0,1,2,3,4のときに記録器22に入力されるが、セグメント番号にかかわらず1フレーム内においては同一内容のサブデータである。
【0025】サブデータ2はセグメント番号が、5,6,7,8,9のときに記録器22に入力されるが、セグメント番号にかかわらず1フレーム内においては同一内容のサブデータである。
【0026】したがって、本実施例においては、IDデータ1,IDデータ2,サブデータ1,サブデータ2はそれぞれ連続する複数(4以上)のセグメント番号においてサブコードに含まれるようになる。
【0027】記録器22はクロック生成器9のクロック出力に応じて、セグメント化ビデオ信号とサブコードとトラッキング信号が、それぞれ領域を分け記録するような記録信号を回転ヘッド2a,2bに出力する。
【0028】回転ヘッド制御器23は、クロック生成器9のクロック出力に同期するように回転ヘッド2a,2bが搭載されているシリンダ3の回転速度を制御する。
【0029】以上の動作の結果、図1に示すようなトラックが磁気テープ1上に形成される。ここで、1トラック内におけるサブコード領域26の詳細な構成を図3(a)に、サブコードの1SBの詳細な構成を図3(b)に示す。まず、図3(a)に示すように、1トラック内のサブコード領域は、12個のSBからなっている(SB0〜SB11)。図3(b)に示すように、1つのSBは、シンク部100とID部110とデータ部120からなっている。シンク部100には前述したように、SBの記録開始位置を示す信号が2バイト記録される。ID部110は、IDデータ111が2バイト(ID0とID1がそれぞれ1バイト)、IDP112が1バイト記録される。すなわちID部110は3バイト記録される。IDデータ111についての詳細は、後ほど図4を用いて説明する。IDP112にはパリティ信号が記録される。このIDP112は、SBにおいてシンク部100からID部110までの信号の読み取り誤りを検出(さらには訂正)するための信号である。1SBにおいてこの位置にIDP112を記録することにより、シンク部100からID部110までを読めればID0,ID1として記録されたIDデータ111を読み取ることができる。このとき、1SB全体(シンク部100からデータ部120まで)を読み取る必要はない。このことは、高速サーチ時など回転ヘッドの走査軌跡がテープ上のトラックを斜めに横切るときのデータ再生に有利に働く。
【0030】さて、データ部120には、サブデータ121が5バイト、DP(DATA_PARITY)122が2バイト記録される。サブデータ121についての詳細は、後ほど図4を用いて説明する。DP122にはパリティ信号が記録される。このDP122はSBにおいてシンク部100からデータ部120までの信号の読み取り誤りを検出(さらには訂正)するための信号である。シンク部100からデータ部120までの信号が読み取れたときに、データ部120のサブデータを読み取ることができる。
【0031】図4に、サブコードのIDデータ111とサブデータ121の内容と配置を示す。図4におけるトラック番号はセグメント番号と同一であり、すなわち記録されたトラックにおいては、トラック番号に応じてIDデータ111の内容がIDデータ1とIDデータ2を切り換えて記録され、さらにサブデータ121の内容がサブデータ1とサブデータ2が切り換えて記録される。
【0032】トラック番号0,1,2,7,8,9にはIDデータとしてIDデータ1が記録される。1フレーム内では分割されているが、隣接フレームも含めて考えれば6トラック連続してサブコード領域のID部にはIDデータ1が記録される。ここで、この同一IDデータが記録される隣接するトラックのID部をIDブロックと呼ぶ。同様にして、同一サブデータが記録される隣接トラックのデータ部をサブデータブロックと呼ぶ。
【0033】さて、IDデータ1が記録される(IDブロック1)のID部110をヘッド走査される順に説明すると、まずSB番号113が4ビット記録される。これは、1トラック内のサブコード領域26でのSB0〜SB11のいずれかを識別するためのものである。次に、ブロック識別コード114が2ビット記録される。図4からも明らかなように、1フレーム内においてIDデータ1,2とサブデータ1,2の組み合わせてできるブロックは4通りある。そのブロックを識別するためのものである。そして、SRID115が1ビット記録される。さらに、プログラム番号PN2〜PN0(116)が合計9ビットで記録される。1フレーム内においてはSRID115とプログラム番号PN2〜PN0(116)は同一のものが記録される。
【0034】また、トラック番号0,1,2のブロック識別コード114はb’00’であり、トラック番号7,8,9のブロック識別コード114はb’11’である。また、SB番号113は0〜11が記録される。
【0035】トラック番号3,4,5,6のID部110にはIDデータ111としてIDデータ2が記録される(IDブロック2)。ヘッド走査される順に説明すると、まずIDデータ1のときと同様の意味を持つSB番号113が4ビット記録される。次に同じく、IDデータ1のときと同様の意味を持つブロック識別コード114が2ビット記録される。そして、次の2ビット117はb’00’を記録しておく。そして、APID118を2ビット記録し、COID119を6ビット記録する。APID118はID部110やデータ部120の記載内容を指示するID情報である。この信号を記録することにより、例えば、ユーザーテープの場合とソフトテープの場合とでID部またはデータ部に記録する内容を変えることができる。また、COIDとしてはスキップ操作に関するIDや、TOC IDなどが記録される。ここでTOCとはテープ上に記録されたビデオ信号のプログラムメニューであり、TOC IDはTOCが記録されている区間か否かを示す。なお、このTOCは通常ビデオ信号とともに記録する。さて、1フレーム内においてはAPID118とCOID119は同一のものが記録される。また、トラック番号3,4のブロック識別信号114はb’01’であり、トラック番号5,6のブロック識別コード114はb’10’である。また、SB番号113は0〜11が記録される。
【0036】次に、データ部120のサブデータ121について説明する。トラック番号0〜4のデータ部120には、サブデータとして絶対位置情報(サブデータ1)が記録される(サブデータブロック1)。また、トラック番号5〜9のデータ部120には、サブデータとしてユーザー情報(サブデータ2)が記録される(サブデータブロック2)。図5にサブデータ121の配置と内容を示す。図5においては、サブコード領域26の各SBにおいて記録するデータ部120のサブデータ121のみを示している。トラック番号0〜4には絶対位置情報として絶対タイムコード(ATC123)とテープカウンタ値(TC124)を1SBごとに交互に記録する。またトラック番号5〜9には記録年月日(T1(125))と記録時分秒(T2(126))を同じく1SBごとに交互に記録する。ただし、ATC123,TC124,T1(125),T2(126)は必要に応じてITEM識別ヘッダーと一緒に記録され、再生時に識別ヘッダーにより内容を識別できるようにする。
【0037】以上のように、ビデオ信号にサブコードを付帯させて同時に記録するようにするならば、編集時やサーチ時に有効に利用できる。
【0038】また、本実施例に示すように、1トラック内のサブコード領域26は、複数(本実施例においては12個)のシンクブロック(SB)に分割され、全トラックのサブコード領域のID部110のIDデータ111にブロック識別コード114が含まれて記録されている。このブロック識別信号114を全てのシンクブロックに記録することにより、トラックを横切ってサブコードのシンクブロックが再生検出されるサーチ時において、シンクブロック内のデータの内容を判読することができる。したがって、サブコードの高速サーチが可能となる。
【0039】また、IDデータブロック2にはAPID118を記録しているが、このIDを記録することによりサーチ中に読んで、サブコードの情報配置を判読することができる。これは、APIDに応じてユーザ情報の内容や配置を変えた場合、APIDに応じてコントロールID(COID)の意味づけを変えた場合に有効である。
【0040】なお、ブロック識別コード114とAPID118はともにシンクブロック内のID部110に記録されている。ID部110に記録されたものはデータ部120に記録されたものより高速サーチ時の検出確率が高くなる。前述したようにID110部に記録したものは、データ部120に記録したデータより、読み取るための再生区間が短くてもよい。したがって、トラックを横切って再生する高速サーチ時の検出確率が高くなる。
【0041】さらに、上述してきたようなトラックの構成にするならば、IDデータ1,IDデータ2,サブデータ1,サブデータ2をそれぞれ個別に編集できるようになる。ここで、個別に編集できるとは、例えばIDデータ1を書き換えるような編集を行う場合に、IDデータ2,サブデータ1,サブデータ2はそのまま保存できるということである。もちろん他の項目(IDデータ2またはサブデータ1またはサブデータ2)を書き換える場合も同様である。VTRにこのような機能が備わっているならば、非常に使い勝手のよいものとなる。IDデータ1としては頭出しIDとプログラム番号を記録しているが、この頭出しIDは記録後に任意の箇所に挿入することができるならば、見たい場面をサーチする場合に非常に有効である。逆に、不必要な個所に記録されている頭出しIDは随時消去できなければならない。しかしながら、この場合、他のサブコード情報(APID,COID,絶対位置情報,ユーザー情報)は保存しておく必要がある。すなわち、サブコードの個別編集が可能であることは非常に有効な機能である。
【0042】次に、その頭出しIDの消去(リセット書き換え)の編集動作について図6を用いて説明する。図6において29は編集点切り換えスイッチ、30はトラッキングエラー検出器、31は位置決め情報信号検出器、32は編集タイミング生成器、33は編集指示器、34はセグメント番号検出器、35はIDデータ1検出器、36はIDデータ2検出器、37はサブデータ1検出器、38はサブデータ2検出器である。
【0043】ここでは、頭出しID(SRID)はテープ上に5秒間(150フレーム)セット記録されるものとして説明する。そして、ここではSRIDの編集動作が行われた後であり、図7(a)に示したようにSRIDが記録されているものとする。図7(a)においてポイントP2からポイントP4までのセット記録区間は100フレーム、ポイントP4からポイントP5までのリセット記録区間は10フレーム、ポイントP5からポイントP6までのセット記録区間は150フレームである。このように記録されたテープのポイントP2からポイントP4の間にセット記録されたSRIDをリセット書き換えする場合を説明する。
【0044】まず、動作の概略について説明する。
(1)ポイントP3からSRIDの消去(リセット書き換え)する編集動作を開始するとする。まず、テープを再生状態で走行させ、SRIDを検出する。そして、SRIDのリセット記録区間を検出したならば、(2)の動作を行う。SRIDのセット記録区間は最長150フレームであるので、上記のSRIDの検出動作も最長150フレームにわたって行われる。
(2)テープの巻き戻し動作を行う。このとき、巻き戻し終了ポイントP1は、消去対象となっているSRIDセット記録区間の開始位置P2よりも約10フレーム手前とする。ここで、ポイントP1からポイントP2までを走行する間にトラッキング引き込みが完了できなければならない。
(3)テープを再生し、SRIDを書き換えるときに必要なサブコード領域のデータを検出する。
(4)ポイントP2からポイントP4までの区間にSRIDをリセット記録する。
【0045】以上のように、SRIDのリセット書き換え時には、まず、所定区間にわたって(最長150フレーム)リセット記録区間を検出し、その後、リセット記録区間の手前(ポイントP4)までリセット記録を行う。
【0046】次に、上述した(1)〜(4)の動作について詳細に説明する。
(1)SRIDセット記録終了ポイントの位置検出まず、装置全体の動作について説明する。いま、編集指示器33が外部からの入力により、図7におけるポイントP2にSRIDをセット記録することを認識したとする。編集指示器33は、編集点切り替えスイッチ29を端子29bに接続することを指示する。クロック生成器9では150Hzの信号がつくられ、回転ヘッド制御器23は、クロック生成器9のクロック出力に同期するように回転ヘッド2a,2bが搭載されているシリンダ3の回転速度を制御する。編集点切り換えスイッチ29は端子29bに接続されているので、再生信号が回転ヘッド2aから出力される。また、この出力信号によりトラッキング制御が行われる。なお、キャプスタン制御回路6は編集指示器33によりトラッキング制御を行うことを指示されている。
【0047】ここで、トラッキングの方法について説明する。前述の方法で記録されたトラックのトラッキング信号領域28には、1トラックおきに異なる2種類の周波数f1,f2のパイロット信号が周波数多重されて記録されている。いまここでは、トラック24_0から順にf0トラック,f1トラック,f0トラック,f2トラック,f0トラック,f1トラック,…と記録されているものとする。ここで、f0トラックにはパイロット信号が記録されていない。f1トラックには周波数f1のパイロット信号が周波数多重されて記録されている。f2トラックには周波数f2のパイロット信号が周波数多重されて記録されている。また、トラッキングは回転ヘッド2aが常にf0トラックを走査するように制御される。例えば図6においては、トラック24_10を走査するようにトラッキングが行われる。いま、回転ヘッド2aがトラック24_10のトラッキング信号領域28を走査したときに、その両隣接トラック24_9,24_11に記録されている異なるパイロット信号成分f1,f2のもれ成分が含まれて検出される。この信号からトラッキングエラー検出器30によりトラッキングエラー情報が検出され、キャプスタン制御回路6では入力されたトラッキングエラー情報によりキャプスタンモータを制御する。ここで、トラッキングエラー検出器30にはf1成分の大きさとf2成分の大きさを比較してその差に比例したトラッキングエラー情報を出力する周知の検出器が利用される。ここで、トラッキングエラー情報は常に先行トラックに含まれているパイロット成分から後方トラックに含まれているパイロット成分の差を出力するようになっている。例えば、回転ヘッド2aがトラック24_10を走査しているときは、トラック24_11のトラッキング信号領域に含まれているパイロット成分からトラック24_9のトラッキング信号領域に含まれているパイロット成分の差に比例した値が出力される。回転ヘッド2bは回転ヘッド2aとごく近傍に配置され正確に回転ヘッド2aとの相対位置関係を確保できるため、回転ヘッド2aとトラック24_10とのトラッキングを行うことにより、回転ヘッド2bとトラック24_11とのトラッキングも同時に達成することができる。
【0048】以上説明したようにトラッキングを行い、回転ヘッド2aからの再生信号はIDデータ1検出器35に入力される。そして、ポイントP3から再生状態でテープを走行させ、SRIDとしてリセット信号が記録されているかセット信号が記録されているかを検出する。この動作により、SRIDのセット記録終了ポイントP4が検出される。なお、上述したように、本発明の記録再生装置においてはサブコード領域にサブデータ1として絶対位置情報を記録している。再生中にサブデータ1検出器37で絶対位置情報を検出し、ポイントP4における絶対位置情報は、編集指示器33内のメモリに格納される。
【0049】そして、SRIDのセット記録終了ポイントP4に到達したならば、(2)の動作を行う。
(2)テープの巻き戻し動作編集指示器33は、キャプスタン制御回路6にテープの巻き戻し動作をすることを指示する。一般的には記録時または再生時のテープ速度よりも大きい速度で巻き戻せばよい。当然のことながらこの場合トラッキングは行わない。ここでは、記録時の3倍の速度で巻き戻す(−3倍速)ものとする。そして、巻き戻しながらテープ上に記録されたサブコード領域の情報を再生し、IDデータ1検出器35とサブデータ1検出器37とによりリセット書き換え対象となるSRIDセット記録区間の記録開始位置P2とその絶対位置情報を検出する。その後、サブデータ1検出器37により絶対位置情報を検出し続け、ポイントP2に相当する絶対位置から所定区間だけ余分に巻き戻した後停止させればよい。ここではポイントP2よりも10フレーム相当の区間だけ余分に巻き戻すものとし、そのポイントは、図7におけるポイントP1である。
(3)テープの再生(1)の動作の時と同様の方法でトラッキングを行い、テープを再生状態で走行させる。回転ヘッド2aからの再生信号はIDデータ1検出器35に入力される。IDデータ1生成器13ではIDデータ1検出器35で検出されたプログラム番号と同一のプログラム番号を作成している。
(4)SRIDのリセット記録テープを再生状態で走行させポイントP2に到達したならば、編集指示器33からの指示によりIDデータ1を書き換えていく。なおポイントP2は、再生信号によりサブデータ1検出器37で検出された絶対位置情報から判別する。
【0050】IDデータ1を書き換えていく場合、後述する方法で決定されるタイミングで、記録器22で作成される記録信号を記録するモードと回転ヘッド2a,2bからの信号を再生するモードとが編集点切り換えスイッチ29により切り換えられる。すなわち、IDデータ1が記録されていたトラックのサブコード領域を走査するときは、記録信号を記録するモードであり、その他の領域を走査するときは回転ヘッド2a,2bからの信号を再生するモードとなる。
【0051】まず、IDデータ1生成器13では、編集指示器33からの指示信号により、新たなIDデータ1を作成する。ただし、プログラム番号に関しては、書き換え開始前にIDデータ1検出器35で検出されたプログラム番号と同一のプログラム番号を保持している。また、ブロック識別コードについては、所定のブロック識別コードが作成されるものとする。言うまでもなく、ここではSRIDはリセット信号が作成される。そして、作成されたIDデータ1は合成器20に入力される。
【0052】さて、IDデータ1を書き換えるときは、トラック番号が0,1,2,7,8,9のトラックのサブコード領域をヘッドが走査するときだけ信号が新たに記録される。このタイミングの決定方法については後述する。しかし、トラック番号3〜6のトラックのサブコード領域をヘッドが走査するときは、再生状態であるので、トラック上のデータを読むことができる。トラック0,1,2に記録されたサブコード領域の各シンクブロックのID部のIDデータ1を書き換える場合、同一シンクブロックのデータ部に記録されているサブデータ1(絶対位置情報)も同時に書き換える必要がある。ただし、サブデータ1は以前に記録されていたデータが保持されなければならない。ここで同一のサブデータ1は、トラック0,1,2に加えてトラック3,4にも記録されている。従って、トラック0,1,2に記録するサブデータ1は、1フレーム前のトラック3,4を再生して得られるサブデータ1から1フレーム相当分だけ換算することにより作成することができる。
【0053】また、トラック7,8,9に記録されたIDデータ1を書き換える場合には、同一シンクブロック内のデータ部に記録されているサブデータ2(ユーザー情報)も同時に書き換える必要がある。ただし、サブデータ2は以前に記録されていたデータが保持されなければならない。ここで、同一のサブデータ2は、トラック7,8,9に加えてトラック5,6にも記録されている。従って、トラック7,8,9に記録するサブデータ2は、同一フレーム内のトラック5,6を再生して得られるサブデータ2と同一であり、作成することは容易である。
【0054】ここで、新たなサブデータ1はサブデータ1検出器37とサブデータ1生成器によって作成される。また、新たなサブデータ2はサブデータ2検出器とサブデータ2生成器によって作成される。作成されたサブデータ1とサブデータ2は合成器19に入力される。
【0055】なお、ここではIDデータ2は書き換えを行わないので、IDデータ2(APID,COID)の作成について詳細なことは言及しない。
【0056】合成器20は、セグメント番号検出器34により検出されたセグメント番号に応じて、シンクとIDデータ1または2とサブデータ1または2を合成する。ここで、セグメント番号検出器34は回転ヘッド2a,2bからの再生信号を復調することによってビデオ信号領域25のビデオ信号に含まれているセグメント番号(1フレーム内のトラック番号)を検出する。例えば、図6においてトラック24_10のセグメント番号は0である。また、検出されるセグメント番号は、1走査前のセグメント番号であり、また2ch同時記録を行っているので、同一ヘッドが現在走査中のトラックと1走査前のトラックとではセグメント番号は2だけ違っている。そして、セグメント番号検出器34で検出された1走査前のセグメント番号から判断して、現在走査中のトラックのセグメント番号が0,1,2ならば、合成器20はシンクとIDデータ1とサブデータ1を合成して出力する。同様にして現在走査中のトラックのセグメント番号が3,4ならば、シンクとIDデータ2とサブデータ1を合成して出力する。現在走査中のトラックのセグメント番号が5,6ならばシンクとIDデータ2とサブデータ2を合成して出力する。現在走査中のトラックのセグメント番号が7,8,9ならば、シンクとIDデータ1とサブデータ2を合成して出力する。
【0057】合成器20より出力された信号は記録器22に入力される。記録器22は、回転ヘッド2a,2bの制御基準となっているクロック生成器9のクロック出力に応じて、サブコードがサブコード領域に記録されるような記録信号を編集点切り換えスイッチ29に出力する。このような動作により記録電流が作成される。
【0058】この後の動作については図8,図9を用いて説明する。図8は編集タイミング生成器の構成図であり、また図9はインサート編集時の各信号のタイムチャートである。
【0059】編集指示器33は、IDデータ1を書き換えることを指示する信号を出力する。すなわち、セグメント番号が0,1,2,7,8,9の場合にサブコード領域を書き換えることを指示する信号を編集タイミング生成器32に入力する。なお、この指示信号はポイントP4に至るまで出力される。
【0060】編集点切り換えスイッチ29が端子29bに接続されている間は、回転ヘッド2aからの信号は別に位置決め情報信号検出器31に入力される。そして位置決め情報信号検出器31は、トラック上のトラッキング信号領域の一部の位置決め情報信号領域27に記録されている位置決め情報信号を検出し、図9(b)に示すように位置決め信号の位置を表すパルス信号を発生する。このパルス信号は編集タイミング生成器32に入力される。
【0061】セグメント番号検出器34は再生信号を復調することによりビデオ信号領域25のビデオ信号に含まれているセグメント番号(1フレーム内のトラック番号)を検出する。この検出されたセグメント番号は編集タイミング生成器32に入力される。
【0062】さて、1フレーム内の特定のトラックのサブコード領域を書き直すには、書き直すトラック(セグメント)番号とトラック上の開始位置と終了位置を指定しなければならない。編集タイミング生成器32は、編集指示器33の出力信号と位置決め情報信号検出器31の出力パルス信号とセグメント番号検出器34の出力セグメント番号とにより、編集点切り換えスイッチ29の接続を端子29aと29bとを切り換えるタイミング信号を作成する。次に編集タイミング生成器32の動作について詳細に説明する。
【0063】編集指示器33の出力信号とセグメント番号検出器34の出力信号は、編集タイミング生成器32の比較演算器32aに入力される。そして、比較演算器32aではセグメント番号検出器34の出力により、次回のヘッド走査でトラッキングされるトラック番号が検出される。そのトラック番号が、編集指示器33から入力されているトラック番号と一致するならば、比較演算器32aはその出力TrsをTrs=”H”に、一致しないならばTrs=”L”にセットする。ここで、セグメント番号検出器34ではビデオ信号領域25に記録されているビデオ信号に含まれているセグメント番号を検出するので、回転ヘッド2aがサブコード領域26、または、トラッキング信号領域28を走査しているときに保持されているセグメント番号は1回前の走査時のセグメント番号である。
【0064】位置決め情報信号検出器31の出力パルス信号は、第1の遅延回路32bと第2の遅延回路32cに入力される。各遅延回路では図9(a)に示す記録再生装置のもつ内部クロックのカウントを始め、規定遅延時間t1,t2に相当するだけ内部クロックをカウントすることにより各遅延回路の遅延信号を作り出す。そして、それらの信号をR−S FF(Flip Flop)32dに図8に示すように入力することで、図9(c)に示すようなサブコード編集タイミング信号を生成する。このサブコード編集タイミング信号は、比較演算器32aの出力TrsとともにAND回路32eに入力され、その演算結果がIDデータ1編集タイミング信号として編集点切り換えスイッチ29に入力される。
【0065】以上のようにして作成されたIDデータ1編集タイミング信号が”H”のときのみ、編集点切り換えスイッチ29は端子29bから端子29aに切り換えられ、新たな記録信号が回転ヘッド2aに加えられ、IDデータ1が記録されているトラックのサブコード領域に新規のIDデータ1に書き換えられる。なお、ここでの動作は、ポイントP4に至るまで行う。その後、テープ走行を停止し、インサート編集を終了する。
【0066】以上説明した方法で記録電流が作成され、書き直しのタイミングが決定されることにより、本発明の実施例においてはIDデータ2,サブデータ1,サブデータ2を保存しながらIDデータ1を書き直すインサート編集を行うことができる。そして、テープ上には図7(c)に示すような頭出しID(SRID)が結果として記録される。このようにSRIDをリセット書き換えするならば、所望のSRIDセット記録区間のみをリセット書き換えすることができ、つまり、他のSRIDセット記録区間(図7で示した例においてはポイントP5からポイントP6までの区間)を書き換えてしまうようなことは無くなる。SRIDのセット記録開始位置は、サーチ時や編集時に重要な意味を持つので、上述した方法は非常に有効である。
【0067】なお、以上示した例においては、サブデータ1検出器37で検出された絶対位置情報により、SRIDのリセット書き換え開始ポイントP2を検出する例を示したが、IDデータ1検出器35で検出されるSRIDのリセット記録からセット記録への切り替わりポイントを検出することにより、ポイントP2を検出してもよい。
【0068】また、以上示したような消去方法は、消去対象となるSRIDのセット記録区間が、所定のセット記録区間よりも長い場合についても有効である。すなわち、消去対象のセット記録終了ポイントまでを確実にリセット書き換えすることができるので、消去し残しが生じない。
【0069】次に、頭出しIDの消去(リセット書き換え)動作の他の例について図10を用いて説明する。この例においても、頭出しID(SRID)はテープ上に5秒間(150フレーム)セット記録されるものとして説明する。今、ここでは図10(a)に示したようにSRIDが記録されていたとして、ポイントP2からポイントP4の間にセット記録されたSRIDをリセット書き換えする場合を説明する。この場合は、ポイントP3から動作を開始するのであるが、ポイントP3から始まる区間L1(150フレーム相当)に、保存すべきSRIDのセット記録開始ポイントが存在している。このような場合について説明する。
(11)SRIDセット記録開始ポイントの有無の検出ポイントP3からSRIDの消去(リセット書き換え)する編集動作を開始するとする。まず、テープを再生状態で走行させ、SRIDを検出する。そして、SRIDのセット記録開始ポイント検出したならば、(12)の動作を行う。ただし、150フレーム走行してもSRIDのセット記録開始ポイントを検出できなかった場合については後ほど説明する。ここでは、150フレーム走行する前にSRIDのセット記録開始ポイントが検出できた場合を説明する。
(12)テープの巻き戻し動作このとき、巻き戻し終了ポイントP1は、消去対象となっているSRIDセット記録区間の開始位置P2よりも約10フレーム手前とする。ここで、ポイントP1からポイントP2までを走行する間にトラッキング引き込みが完了できなければならない。
(13)テープを再生し、SRIDを書き換えるときに必要なサブコード領域のデータを検出する。
(14)ポイントP2からポイントP5までの区間にSRIDをリセット記録する。
【0070】以上のように、SRIDのリセット書き換え時には、まず、所定区間にわたって(最長150フレーム)リセット記録区間を検出し、その後、セット記録開始ポイント手前(ポイントP5)までリセット記録を行う。なお、詳細な動作については図7を用いて説明した場合と同様であるので説明を省略する。そして、以上のような動作をさせることにより、所望のSRIDセット記録区間のみを消去(リセット書き換え)できることは前述の実施例の場合と同様である。
【0071】なお、本実施例においては、(11)の動作において、150フレーム走行するまでにSRIDのセット記録開始ポイントが検出できた場合を示したが、ここで、150フレーム走行する間にSRIDのセット記録開始ポイントが検出できなかった場合の動作について説明する。この場合、(12)と(13)の動作は上述した場合と同様であり、(14)の動作のみが異なる。その異なる点はSRIDをリセット記録する区間であり、ポイントP2からポイントP4まで、または、ポイントP2から150フレーム相当の区間においてSRIDをリセット記録する。
【0072】図11にサブコードのIDデータ111とサブデータ121の内容と配置の他の例を示す。この場合、1フレーム内のすべてのトラックにおいて同一内容のIDデータが記録されている。サブデータの記録については図4に示した場合と同一であるので説明は省略する。
【0073】次に、本実施例におけるIDデータについて説明する。IDデータ111をヘッド走査される順に説明すると、まず、SB番号113が4ビット記録される。これは図4に示した実施例の場合と同じである。次にブロック識別コード114が2ビットで記録される。この場合にはIDデータブロックは1つしかなく、またサブデータブロックは2つあるので、IDデータブロックとサブデータブロックの組み合わせは2通りである。すなわちブロック識別コードは114は、サブデータ1が記録されているブロック(サブデータブロック1)とサブデータ2が記録されているブロック(サブデータブロック2)が識別できればよい。そこで、ここではサブデータ1が記録されるトラック0〜4にはブロック識別コードとしてb’00’を記録する。またサブデータ2が記録されるトラック5〜9にはブロック識別コードとしてb’10’を記録する。そして、SRID115を1ビット、PHID131を1ビット記録する。SRID115は前述の実施例の場合と同じく頭出しIDである。また、PHID131は所望の画像が記録されている区間をサーチするためのIDである。ここでは、SRIDは記録したプログラムの開始位置に記録し、また、PHIDはプログラムの途中に存在するサーチする必要がある所望の画像(動画または静止画)が記録されている区間にセット記録する。さらに、前述のAPID118を4ビット、さらにPN0(132)を4ビット記録する。いま、SRIDとPHIDは同時にセット記録されることはないものとする。そのとき、PN0(132)として、SRIDがセット記録される区間においてはプログラム番号を記録し、PHIDがセット記録される区間においては、その区間に記録されている画像データに対応する番号を記録するようにすることが可能である。そのようにするならば、サーチ機能に優れたVTRを実現することができる。すなわち、プログラム番号を確認しながらSRIDをサーチしたり、または画像データ番号を確認しながらPHIDをサーチすることができる。もちろん、この場合、プログラム番号と、画像データ番号を別々に領域を設けて記録する場合よりもサブコード領域を効率よく使うことができることは言うまでもない。
【0074】次に、図11に示したようにIDデータを記録した場合のSRIDまたはPHIDの書き換え動作について説明する。ここではPHIDを書き換える場合について説明する。本実施例においてPHID(またはSRID)を書き換える場合には、その区間のすべてのトラックのサブコード領域を書き換えることになる。しかしながらPHID以外の項目の内容については、以前に記録されていた内容が保存される必要がある。ここで、前述の実施例の場合とは、全体の動作タイミング等は同じである。すなわち、記録済みテープにPHIDを新たにセット記録する場合には、上述の(1)〜(4)または(11)〜(14)の動作を行う。しかしながら、(4)または(14)における、新たなサブデータ1,サブデータ2,そしてIDデータに含まれるSRID,APID,PN0の作成の方法が前述の場合とは異なる。
【0075】前述の実施例(図4に示した場合)においても説明したように、インサート編集動作においては、テープを再生状態で走行させている状態((3)または(13))が、あるタイミングから、サブコード領域を書き換えていくモード((4)または(14))に変化することになる。本実施例においては新たなサブデータ1は、再生状態で走行中にサブデータ1検出器37で検出されたサブデータ1(絶対位置情報)を書き換えモードに替わった瞬間(すなわちサブデータ1検出器37からサブデータが入力されなくなった瞬間)からサブデータ1生成器15でインクリメントしていくことにより作成する。同様にしてサブデータ2(ユーザー情報)は、サブデータ2検出器38とサブデータ2生成器16とにより作成する。
【0076】また、SRIDについては再生状態で走行中にIDデータ1検出器35において検出できた情報と同一の内容を記録するようにする。もし、SRIDがセット記録されていた場合、所定の記録区間よりも長い区間にわたって記録されてしまう場合もあるが、実用上の問題は全くない。
【0077】APIDについても再生状態で走行中にIDデータ1検出器において検出できた情報と同一の内容を記録するようにする。APIDに関してはその性質上、このようにして作成しても以前に記録されていた情報を完全に保存できる。
【0078】PN0に関しては、PHIDがリセット記録されるのでどのような番号が記録されても意味を持たない。ここでは、そのような場合に対応する番号がIDデータ1生成器13において作成されるものとする。
【0079】さらに、ブロック識別コードについては、そのトラックに記録するサブデータ(サブデータ1またはサブデータ2)に応じた番号が作成される。
【0080】以上のようにして、PHID書き換え区間(リセット記録する区間)においてのPHID以外の情報を作成する。
【0081】なお、SRIDを書き換える場合についてもその動作は原理的には同一である。新たなPHIDについては再生状態で走行中にIDデータ1検出器において検出できた情報と同一の内容を記録するようにする。
【0082】書き換えを行うPHIDまたはSRID以外の情報に関しては以上に示したような方法により、新たに作成するならば、書き換え区間においても以前に記録されていた内容を保存することができる。もちろん、PHIDまたはSRIDは、前述の実施例の場合と同様に図7または図10を用いて説明したように書き換えられる。
【0083】従って、記録済みテープに新たにPHIDまたはSRIDのセット記録区間をリセット書き換えする場合において、所望のセット記録区間のみをリセット書き換えすることが可能であり、その他のセット記録区間は保存できることは前述の実施例の場合と同様である。
【0084】なお、本実施例においては2ch同時記録の場合の例を示したが、回転ヘッドの組み合わせ、配置は本実施例に限定されず他の場合においても同様に応用できる。
【0085】さらに、本実施例においてはトラッキング信号領域とビデオ信号領域の間にサブコード領域を設ける例を示したが、サブコード領域を設けるトラック上の位置には限定されない。例えば、ヘッド走査方向にみてビデオ信号領域の後のトラック後半部分に設けてもよく、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0086】また、本実施例においては毎秒30フレームのビデオ信号が作成される場合を示したが、このフレーム数には限定されない。また、1フレームのビデオ信号を10セグメントに分割して10トラックに記録する場合を示したが、この分割するセグメント数にも限定されない。
【0087】さらに、本実施例においてはビデオ信号を記録する装置の場合を示したが、オーディオ信号も含めて記録するようにした場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
【0088】また、本実施例においてはトラッキング用パイロット信号は2種類の場合を示したが、8mmVTRで用いられているような4種類の周波数のパイロット信号を用いてもよく、さらにはDATのようにパイロット信号の記録場所を換えて種類のパイロット信号を記録する方式でもかまわず、パイロット信号の入れ方には限定されない。
【0089】また、本実施例ではトラックの先頭のトラッキング信号領域に周波数多重したパイロット信号を用いてトラッキング制御を行う場合を示したが、トラッキング信号領域には編集時の位置決め情報信号のみを記録し、トラッキング制御に関しては、従来のVHS方式のVTRで行われているようなテープ端部のリニアトラックに記録したコントロール信号を用いた制御を行ってもよい。
【0090】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明によれば、頭出し用情報がセット記録される所定区間内に、書き換え編集により複数の頭出し用情報が記録されている場合においても、所望の頭出し用情報のみを消去することが可能となる。これにより、本発明の記録再生方法をVTRなどに適用すれば、頭出し用情報の書き換え編集機能が優れた装置を実現することが可能となる。




 

 


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