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発明の名称 薄膜MRヘッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−44826
公開日 平成7年(1995)2月14日
出願番号 特願平5−210854
出願日 平成5年(1993)8月2日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 宜喜
発明者 野田 恭司
要約 目的
超高密度記録が可能なハードディスクドライブ装置に使用され、帯磁を防止する薄膜MRヘッドを得ること。

構成
下部シールド磁性膜7の両端部を下部シールド磁性膜3に接合させ、MR素子5を閉の磁気回路でシールドする。こうすると外部からの浮遊磁界に対して影響を受けず、安定した記録再生特性が得られる。
特許請求の範囲
【請求項1】 磁気記録媒体のトラック面と対面する浮上面の一部に設けられ、磁気抵抗効果素子と前記磁気抵抗効果素子を周辺層からシールドする上部シールド磁性膜及び下部シールド磁性膜とが前記浮上面から見て層状に形成され、前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗変化により信号を再生する再生ヘッド部を含む薄膜MRヘッドにおいて、前記上部シールド磁性膜及び前記下部シールド磁性膜を、前記浮上面から見てヘッドのトラック方向と垂直な方向の両端部で互いに接合したことを特徴とする薄膜MRヘッド。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超高密度記録が可能なハードディスクドライブ装置に使用される薄膜MRヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記憶装置であるハードディスクドライブ装置の高密度記録化に伴い、その記録再生用の磁気ヘッドとして薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッド)が実用化されるようになった。しかしながら更に記録の超高密度化を図るためには、磁気抵抗効果(MR)素子を使った薄膜MRヘッドが必要になってきた。そこで薄膜MRヘッドの実用化に向けて研究開発がさかんに行われている。
【0003】従来の薄膜MRヘッドの構造について図5及び図6を用いて説明する。図5は磁気ヘッドとディスクが対面する面(ABS面)から見た薄膜MRヘッドの断面図である。図5に示すようにスライダとなる基板21の上にアルミナの絶縁膜22が形成され、その上にセンダストの下部シールド磁性膜23,アルミナ膜であるMR下部ギャップ絶縁膜24,FeNi膜のMR素子25,アルミナ膜であるMR上部ギャップ絶縁膜26,FeNi膜の下部シールド磁性膜27が夫々この順序で形成され、再生ヘッド部が構成される。
【0004】又再生ヘッド部の上面には下部コアとしてアルミナのWRITE/READ分離絶縁膜28,下部コアとしてFeNi膜のWRITE用下部磁性膜29,アルミナのWRITEギャップ絶縁膜30,上部コアとしてWRITE用上部磁性膜31,アルミナの保護用絶縁膜32がこの順序で形成され、記録ヘッドが構成される。
【0005】図6は従来の薄膜MRヘッドをABS面に対して垂直な方向から見た断面図である。図6に示すようにWRITE用下部磁性膜29とWRITE用上部磁性膜31の間にWRITE用のコイル33が形成されている。
【0006】尚図6に示すように下部シールド磁性膜23,上部シールド磁性膜27,WRITE用下部及び上部磁性膜は、夫々絶縁膜(アルミナ膜)によって電気的に独立しているのが一般的である。又図5に示すように下部シールド磁性膜23と上部シールド磁性膜27はほぼ平行な位置にあり、その間隔が再生(READ)時のREADギャップ距離となるので、この距離の寸法精度が重要な因子となっている。
【0007】以上のように薄膜MRヘッドは積層構造によって構成されており、記録ヘッド部(WRITE部)と再生ヘッド部(READ部)に分かれている。即ちWRITE部で記録を行い、READ部で再生を行うことにより、超高密度な磁気記録再生が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら薄膜MRヘッドには数多くの問題点があり、実用化のための量産製造が困難であった。その一つとして帯磁の問題がある。帯磁とは外部からの浮遊磁界(外乱磁界)、例えばハードディスクドライブ装置の内部にあるディスク回転用のスピンドルモータに用いられる永久磁石や、ヘッドをシークさせるアクチュエータに用いられる永久磁石等、あるいはドライブ装置の組立時に自動化設備に含まれる永久磁石等、いろいろな状況で外乱磁界にさらされることをいう。又磁気ヘッドの性能評価を行うときにも、同じように外乱磁界にさらされる可能性がある。
【0009】このように外部からの浮遊磁界によるヘッドの磁化は一般的に帯磁といわれているが、薄膜MRヘッドにおいてもこの帯磁が問題となっている。例えば薄膜MRヘッドの性能評価のために電気特性を数回同じ様に測定すると、同一条件の測定であっても測定データがばらついてしまうことがある。その原因を詳しく調べると外部磁界による帯磁であることが判明した。
【0010】本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、外部磁界の影響を受けにくい薄膜MRヘッドを実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は磁気記録媒体のトラック面と対面する浮上面の一部に設けられ、磁気抵抗効果素子と磁気抵抗効果素子を周辺層からシールドする上部シールド磁性膜及び下部シールド磁性膜とが浮上面から見て層状に形成され、磁気抵抗効果素子の磁気抵抗変化により信号を再生する再生ヘッド部を含む薄膜MRヘッドであって、上部シールド磁性膜及び下部シールド磁性膜を、浮上面から見てヘッドのトラック方向と垂直な方向の両端部で互いに接合したことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】このような特徴を有する本発明によれば、磁気抵抗効果素子が上部シールド磁性膜及び下部シールド磁性膜によってシールドされているので、外部からMR素子に侵入する外乱磁界を防止できる。又上部シールド磁性膜及び下部シールド磁性膜の両端部に発生していた磁極が磁気回路を閉じたことにより消滅し、帯磁による記録再生特性のばらつきがなくなる。本発明の薄膜MRヘッドを使用することで、従来より安定した記録再生特性が得られることとなる。
【0013】
【実施例】まず本発明の一実施例における薄膜MRヘッドの構造について図1を参照しつつ説明する。図1は本実施例の薄膜MRヘッドをディスクの対面する方向から見たときの断面図である。本図に示すように薄膜MRヘッドのABS面から見てスライダとなる基板1の上にアルミナの絶縁膜2が形成され、その上にセンダストの下部シールド磁性膜3,アルミナのMR下部ギャップ絶縁膜4,FeNi膜のMR素子5,アルミナのMR上部ギャップ絶縁膜6,FeNi膜の上部シールド磁性膜7により再生ヘッド部が構成される。
【0014】又記録ヘッド部はアルミナのWRITE/READ分離絶縁膜8が形成され、更にその上に下部コアとしてFeNi膜のWRITE用下部磁性膜9,アルミナのWRITEギャップ絶縁膜10,上部コアとしてFeNi膜のWRITE用上部磁性膜11,アルミナの保護用絶縁膜12が夫々形成されている。
【0015】図1に示すように本実施例の薄膜MRヘッドは、上部シールド磁性膜7の両端部で下部シールド磁性膜3に接合していることが特徴である。即ち上部シールド磁性膜7が下部シールド磁性膜3に接合することによって、2つの磁気的効果が生じる。
【0016】まず第1に、従来では図6の上部シールド磁性膜27及び下部シールド磁性膜23の両端部に磁極を形成していたが、本従来の構成にすることにより両端部に磁極が発生しない。
【0017】第2に、従来では上部シールド磁性膜27と下部シールド磁性膜23が平行に位置して離れていたため、外部からの外乱磁界がMR素子25の部分まで影響を与え易い構造になっていた。これに対して本実施例の構成では、図1に示すように上部シールド磁性膜7と下部シールド磁性膜3が接合しているため、磁気的に閉じた状態になっている。このため外部からの外乱磁界が内部に侵入しにくい。
【0018】次に本実施例の薄膜MRヘッドと従来の薄膜MRヘッドの電気磁気変換特性について図2を用いて説明する。図2は薄膜MRヘッドの再生出力の周波数依存特性を示すグラフである。ここでは同一条件で記録再生を行ったときの再生出力を示している。尚縦軸のスケールは正規化してあり、本実施例を実線で、従来例を破線で示す。図2に示すように実施例と従来例ではほとんど特性の差はなかった。
【0019】しかしながら記録及び再生を繰り返して測定を行うと、従来例の薄膜MRヘッドは再生出力にばらつきが大きくなることがわかった。その結果を図3に示す。図3は記録再生の周波数を1MHzに固定して、20回測定したときの再生出力のヒストグラムである。図3(a)に示すように従来の薄膜MRヘッドでは、中心値に対して左右に大きくばらつきが生じている。これに比較して図3(b)に示すように本実施例の薄膜MRヘッドでは、ほぼ中心値に集中していることが明らかとなった。
【0020】このように本実施例の薄膜MRヘッドは従来の薄膜MRに比較してより安定な特性が得られることが明らかとなった。そこで更にこの効果を明確にさせるために、外乱磁界として永久磁石を近づけて強制的に帯磁させたときの影響を確認した。この結果を図4に示す。図4に示すヒストグラムは記録再生の周波数を1MHzに固定して、毎回永久磁石により帯磁させながら20回測定したときの再生出力である。図4(a)に示すように従来の薄膜MRヘッドでは図3(a)に示したものよりも更に激しくばらついていることが判った。これに対して本実施例の薄膜MRヘッドでは、図4(b)に示すように図3(b)とほぼ同等の結果を得た。このことから本実施例の薄膜MRヘッドは外部からの浮遊磁界の影響をほとんど受けないことがはっきりした。
【0021】以上のように本実施例の薄膜MRヘッドは従来の薄膜MRヘッドに比較して、記録再生を繰り返しても再生出力が常に安定している。従って薄膜MRヘッドの量産製造における歩留りが向上し、従来よりも安定した超高密度記録の可能なハードディスクドライブ装置が実現できる。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれば、上部シールド磁性膜の両端部が下部シールド磁性膜に接合しているため、外乱磁界に対して磁気的に閉じた磁気回路が構成される。このため外部からの浮遊磁界によって電気磁気変換特性が変動するということがなく、非常に安定な薄膜MRヘッドが実現できる。従って本発明の薄膜MRヘッドを使用することによって超高密度記録の可能なハードディスクドライブ装置が実現できる。




 

 


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