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発明の名称 移動管理装置、パケット中継装置及び移動通信システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−30544
公開日 平成7年(1995)1月31日
出願番号 特願平5−167102
出願日 平成5年(1993)7月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】中島 司朗
発明者 和田 浩美 / 與澤 卓
要約 目的
本発明は、ネットワーク間の移動に伴ってネットワーク毎にアドレスが割り当てられる移動コンピュータが移動の前後で連続して通信することが可能な移動コンピュータのアドレスを管理する移動管理装置、パケット中継装置、および通信システムを提供することを目的とする。

構成
パケット中継装置において、アドレス変換部2は、移動ノード宛に送出された中継対象パケットを受信した場合に、送信元アドレスをパケット中継装置自身のアドレスに書き換える。さらに、アドレス変換部2は、アドレス対応入手部5によって入手されたアドレス対応情報に基づいて、中継対象パケットの送信先アドレスを移動ノードの現在の一時アドレスに書き換える。アドレス復元部3は送信先アドレスを書き換え前の送信元アドレスに書き換える。
特許請求の範囲
【請求項1】 移動しても変化しないホームアドレスをもつ移動ノード上に設けられ、移動ノードとネットワークの間に接続され、移動ノードが送受信すべきパケットのアドレスを管理する移動管理装置であって、移動ノードのホームアドレスと、ネットワーク間の移動の先々で割当てられる現在の一時アドレスとを保持するアドレス保持手段と、ネットワークから入力されるパケットの送信先アドレスとアドレス保持手段に保持された一時アドレスとが一致するパケットを受信するパケット受信手段と、パケット受信手段により受信されたパケットに対して、送信先アドレスとして設定された一時アドレスをホームアドレスに書き換え、送信元アドレスをパケットに付加された情報に基づいて通信相手方のアドレスに書き換え、移動ノードに渡すアドレス復元手段と、移動ノードから送信すべきパケットに対して、送信元アドレスとして設定されたホームアドレスを一時アドレスに、送信先アドレスとして設定された通信相手方のアドレスをホームアドレスが属するネットワークに接続されたパケット中継装置のアドレスに書き換え、通信相手方のアドレスを付加情報として付加するアドレス変換手段とを備えたことを特徴とする移動管理装置。
【請求項2】 前記移動管理装置は、さらに、移動に際して、ネットワーク上のアドレスを管理するサーバ装置から一時アドレスを獲得し、アドレス保持手段に書き込む一時アドレス管理手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の移動管理装置。
【請求項3】 移動しても変化しないホームアドレスをもつ移動ノードと、移動ノードの通信相手である通信相手ノードとの通信を中継するパケット中継装置であって、本パケット中継装置が接続されたネットワークにホームアドレスをもつ移動ノードのホームアドレスと、ネットワーク間の移動に伴って移動の先々で割り当てられる一時アドレスとを対応させて保持するアドレス組保持手段と、ネットワークから入力されるパケットの送信先アドレスとアドレス組保持手段に保持されたホームアドレスとが一致するパケット、及び、本パケット中継装置のアドレス宛のパケットをネットワークから受信する中継パケット受信手段と、中継パケット受信手段により受信されたホームアドレス宛のパケットに対して、送信元アドレスとして設定された移動ノードの通信相手方のアドレスをパケット中継装置自身のアドレスに書き換え、送信先アドレスとして設定された移動ノードのホームアドレスを現在の一時アドレスに書き換え、元の送信元アドレスを付加情報として付加する中継アドレス変換手段と、中継パケット受信手段により受信された自身のアドレス宛の前記パケットに対して、送信元アドレスとして設定された移動ノードの一時アドレスをホームアドレスに、送信先アドレスとして設定されたパケット中継装置自身のアドレスを付加情報に含まれる一般ホストのアドレスに書き換える中継アドレス復元手段とを備えたことを特徴とするパケット中継装置。
【請求項4】 前記パケット中継装置は、さらに、ホームアドレスと一時アドレスとの対応関係を含むパケットを受信してアドレス組保持手段に書き込むアドレス対応入手手段を備えたことを特徴とする請求項3記載のパケット中継装置。
【請求項5】 請求項2記載の移動管理装置を有する移動ノードと、請求項4記載のパケット中継装置とを有することを特徴とする移動通信システム。
【請求項6】 前記移動管理装置において、一時アドレス管理手段は、一時アドレスを獲得したときに、その一時アドレスとホームアドレスとの対応関係を含むパケットを、移動ノードの移動後に、中継の開始するか終了するかを示す情報及び移動ノードのホームアドレスとを含む制御パケットを送信し、前記パケット中継装置において、アドレス組保持手段は、ホームアドレスと一時アドレスの組みに対応させて、そのアドレスを有するパケットを中継するかしないかを示すフラグを保持し、アドレス対応入手手段は、移動ノードから送信された前記制御パケットに基づいてアドレス組保持手段の前記フラグを設定し、中継パケット受信手段は、前記フラグが中継しないことを示すときは当該パケットを受信しないことを特徴とする請求項5記載の通信システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ネットワーク間の移動に伴ってネットワーク毎にアドレスが割り当てられる移動コンピュータが移動の前後で連続的に通信するため、移動コンピュータのアドレスを管理する移動管理装置、パケットを中継するパケット中継装置、およびこれらを有する通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータやワークステーションが小型軽量化されてきており、ポータブルなマシンをサポートする技術が必要とされてきている。この種のコンピュータでは、接続されているネットワークから一端切り離して、移動先において再びネットワークに接続して使用することが考えられる。
【0003】ネットワークに接続されたコンピュータ(以下、ノードと呼ぶ)は、それを特定するためのアドレスが割り当てられている。通常、このアドレスにはそれが属するネットワークを示す位置情報が含まれているので、移動する毎に移動先に応じたアドレスを用いて通信する必要が生じる。例えば、アドレスがネットワークを特定するためのネットワーク部分と、ネットワーク内で個別のノードを特定するためのノード部分からなっている場合、ネットワーク間を移動する毎にアドレスが変わることになる。また例えば、従来のINTERNET PROTOCOL(参考文献:Jon Postel,INTERNET PROTOCOL,RFC791,Sep.,1981)のようなネットワークアーキテクチャーでは、アドレス自体に位置の情報を含んでいるため、移動したノードは、移動毎に別のアドレスが割り当てられる。
【0004】このような移動するノードを有するネットワークにおいて、移動前から通信していた他のノードが移動前のアドレス宛にパケットを送信した場合、そのパケットは、移動前アドレスが示す位置にはもはや移動したノードが存在しないため、廃棄されることになる。そうすると、移動前の通信は、移動により継続できないようことになる。というのは、パーソナルコンピュータやワークステーションで用いられてきた多くの通信制御方式は、通信相手のコンピュータが移動することを想定したものではなかったからである。
【0005】従来、通信相手のコンピュータが移動することを想定したものとして、例えば特願平1−231538号に記載されたフレーム転送方式があった。しかし、このフレーム転送方式は、送信先アドレスを移動前アドレスから移動後アドレスに直接変更しているため、移動の前後で連続的に通信することができなかった。また、通信相手が移動しても連続して通信を行うためのノード位置透過通信方式として、(株)ソニーコンピュータサイエンス研究所のVIP(Virtual IPProtocol)のアプローチ(参考文献:”VIP:仮想インターネットプロトコル”、寺岡文男、横手安彦、所 真理雄、情報処理学会研究会報告──マルチメディア通信と分散処理──199175)が提案されている。このVIPのアプローチでは、パケットを中継するゲートウェイが、移動前アドレス宛のパケットに移動後のアドレス情報を付加したパケットを移動後のアドレス宛に送信する。このため、移動ノードは、移動前アドレスと移動後アドレスの対応を知ることができ、移動の前後で連続した通信を行うことが可能になる。
【0006】この従来のVIPのアプローチにおけるノード位置透過通信方式を図7を用いて説明する。この方式では、移動ノード33は、仮想ネットワークアドレスと物理ネットワークアドレスとを持つ。仮想ネットワークアドレスは、移動しても変化しないアドレスで、移動ノード上の通信アプリケーションによって送信元・送信先アドレスとして用いられる。物理ネットワークアドレスは、移動により変化するアドレスで、物理的な位置を示す。移動ノード33に割り当てられた上記2つのアドレスは、仮想ネットワークアドレスが属するネットワークに接続されたゲートウェイ32により保持される。
【0007】移動ノード33の通信の相手方である一般ノード31は、移動ノード33に対して、仮想ネットワークアドレス宛のパケット(中継前パケット34)を送信する。この中継前パケット34のフォーマットを図8(a)に示す。同図のαは移動ノード33の移動前の仮想ネットワークアドレス、rは一般ノード31の物理ネットワークアドレスである。
【0008】この中継前パケット34は、ゲートウェイ32を通過するときに、物理ネットワークアドレス宛のパケット(中継後パケット35)に変換される。つまり、ゲートウェイ32は、中継前パケット34を受信すると、その仮想ネットワークアドレスと物理ネットワークアドレスとの対応関係がエントリされているキャッシュを参照して、物理ネットワークアドレス宛の中継後パケット35に変換して送出する。この中継後パケット35のフォーマットを図8(b)に示す。同図において、βは移動後の物理ネットワークアドレス、プロトコルヘッダの部分がゲートウェイ32により付加された情報である。
【0009】そして、中継後パケット35は、物理ネットワークアドレス宛であるので、経路上にゲートウェイがあれば、ゲートウェイを介して移動ノード33に到着する。こうして中継後パケット35は、移動ノード33に受信され、移動前の元の中継前パケット34に復元される。中継に際して、経路上に位置するゲートウェイは、中継後パケット35を受信すると、そのパケットの経路制御をする際にプロトコルヘッダから移動ノードの仮想ネットワークアドレスと物理ネットワークアドレスとの対応関係を入手する。入手した仮想ネットワークアドレスと物理ネットワークアドレスとの対応関係は、キャッシュとして保持される。その結果、ゲートウェイは、最新のアドレスを保持することができる。また、移動ノード33から一般ノード31に応答パケットが返される際に、移動ノード33の物理ネットワークアドレスと、仮想ネットワークアドレスとが一般ノード31に伝搬される。
【0010】上記のようにして、VIPの方式では、移動ノード及びその相手方のノードのアプリケーションは、同じ仮想ネットワークアドレスを用いて、通信することができる。すなわち、移動ノード33は、移動前であっても移動後であっても同じアドレス仮想ネットワーク宛の中継前パケット34を受信することができ、移動の前後で継続して通信することができる。ただし、一般ノード31及びゲートウェイ32が仮想ネットワークアドレスを解釈できる必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術のノード位置透過方式によれば、移動ノードと通信しようとするネットワーク上の全ノードは、仮想VIPアドレスを解釈できるように機能を拡張する必要があるので、既存の全ノードを改造しなければならないという問題点があった。
【0012】すなわち、既に運用されているネットワークのゲートウェイの変更は運用上のリスクが大きく、また、メーカーが独自に設計した専用マシンである場合が多く、実際には拡張することは極めて困難である。また、移動ノード33と通信する一般ノード31もメーカー独自のオペレーティングシステムを搭載するものがあり、すべての一般ノードを拡張することは難しいという問題点があった。
【0013】上記の問題点に鑑み本発明は、ネットワーク間の移動に伴ってネットワーク毎にアドレスが割り当てられる移動コンピュータが移動の前後で連続して通信することが可能な移動コンピュータのアドレスを管理する移動管理装置、パケットを中継するパケット中継装置、およびこれらを有する通信システムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため本発明の移動管理装置は、移動しても変化しないホームアドレスをもつ移動ノード上に設けられ、移動ノードとネットワークの間に接続され、移動ノードが送受信すべきパケットのアドレスを管理する移動管理装置であって、移動ノードのホームアドレスと、ネットワーク間の移動の先々で割当てられる現在の一時アドレスとを保持するアドレス保持手段と、ネットワークから入力されるパケットの送信先アドレスとアドレス保持手段に保持された一時アドレスとが一致するパケットを受信するパケット受信手段と、パケット受信手段により受信されたパケットに対して、送信先アドレスとして設定された一時アドレスをホームアドレスに書き換え、送信元アドレスをパケットに付加された情報に基づいて通信相手方のアドレスに書き換え、移動ノードに渡すアドレス復元手段と、移動ノードから送信すべきパケットに対して、送信元アドレスとして設定されたホームアドレスを一時アドレスに、送信先アドレスとして設定された通信相手方のアドレスをホームアドレスが属するネットワークに接続されたパケット中継装置のアドレスに書き換え、通信相手方のアドレスを付加情報として付加するアドレス変換手段とを備えている。
【0015】前記移動管理装置は、さらに、移動に際して、ネットワーク上のアドレスを管理するサーバ装置から一時アドレスを獲得し、アドレス保持手段に書き込む一時アドレス管理手段を備えていてもよい。また、本発明のパケット中継装置は、移動しても変化しないホームアドレスをもつ移動ノードと、移動ノードの通信相手である通信相手ノードとの通信を中継するパケット中継装置であって、本パケット中継装置が接続されたネットワークにホームアドレスをもつ移動ノードのホームアドレスと、ネットワーク間の移動に伴って移動の先々で割り当てられる一時アドレスとを対応させて保持するアドレス組保持手段と、ネットワークから入力されるパケットの送信先アドレスとアドレス組保持手段に保持されたホームアドレスとが一致するパケット、及び、本パケット中継装置のアドレス宛のパケットをネットワークから受信する中継パケット受信手段と、中継パケット受信手段により受信されたホームアドレス宛のパケットに対して、送信元アドレスとして設定された移動ノードの通信相手方のアドレスをパケット中継装置自身のアドレスに書き換え、送信先アドレスとして設定された移動ノードのホームアドレスを現在の一時アドレスに書き換え、元の送信元アドレスを付加情報として付加する中継アドレス変換手段と、中継パケット受信手段により受信された自身のアドレス宛の前記パケットに対して、送信元アドレスとして設定された移動ノードの一時アドレスをホームアドレスに、送信先アドレスとして設定されたパケット中継装置自身のアドレスを付加情報に含まれる一般ホストのアドレスに書き換える中継アドレス復元手段とを備えている。
【0016】前記パケット中継装置は、さらに、ホームアドレスと一時アドレスとの対応関係を含むパケットを受信してアドレス組保持手段に書き込むアドレス対応入手手段を備えていてもよい。また、本発明の通信システムは、上記移動管理装置を有する移動ノードと、上記パケット中継装置とを有する。
【0017】通信システムは、前記移動管理装置において、一時アドレス管理手段は、一時アドレスを獲得したときに、その一時アドレスとホームアドレスとの対応関係を含むパケットを、移動ノードの移動後に、中継の開始するか終了するかを示す情報及び移動ノードのホームアドレスとを含む制御パケットを送信し、前記パケット中継装置において、アドレス組保持手段は、ホームアドレスと一時アドレスの組みに対応させて、そのアドレスを有するパケットを中継するかしないかを示すフラグを保持し、アドレス対応入手手段は、移動ノードから送信された前記制御パケットに基づいてアドレス組保持手段の前記フラグを設定し、中継パケット受信手段は、前記フラグが中継しないことを示すときは当該パケットを受信しないように構成されていてもよい。
【0018】
【作用】上記の手段により本発明の移動管理装置においてパケット受信手段は、ネットワークから入力されるパケットの送信先アドレスとアドレス保持手段に保持された一時アドレスとが一致するパケットを受信する。受信されたパケットは、アドレス復元手段により、送信先アドレスとして設定された一時アドレスがホームアドレスに書き換えられ、送信元アドレスがパケットに付加された情報に基づいて通信相手方のアドレスに書き換えられて移動ノードに渡される。また、移動ノードから送信すべきパケットは、アドレス変換手段により、送信元アドレスとして設定されたホームアドレスが一時アドレスに、送信先アドレスとして設定された通信相手方のアドレスがホームアドレスの属するネットワークに接続されたパケット中継装置のアドレスに書き換えられ、付加情報として通信相手方のアドレスが付加される。
【0019】また、移動管理装置の一時アドレス管理手段は、移動に際して、ネットワーク上のアドレスを管理するサーバ装置から一時アドレスを獲得し、アドレス保持手段に書き込む。本発明のパケット中継装置において中継パケット受信手段は、ネットワークから入力されるパケットの送信先アドレスとアドレス組保持手段に保持されたホームアドレスとが一致するパケット、及び、本パケット中継装置のアドレス宛のパケットをネットワークから受信する。中継パケット受信手段により受信されたホームアドレス宛のパケットは、中継アドレス変換手段により、送信元アドレスとして設定された移動ノードの通信相手方のアドレスがパケット中継装置自身のアドレスに書き換えられ、送信先アドレスとして設定された移動ノードのホームアドレスが現在の一時アドレスに書き換えられ、付加情報として元の送信元アドレスが付加される。中継パケット受信手段により受信されたパケット中継装置のアドレス宛の前記パケットは、中継アドレス復元手段により、送信元アドレスとして設定された移動ノードの一時アドレスがホームアドレスに、送信先アドレスとして設定されたパケット中継装置自身のアドレスが付加情報に含まれる一般ホストのアドレスに書き換えられる。
【0020】また、パケット中継装置においてアドレス対応入手手段は、ホームアドレスと一時アドレスとの対応関係を含むパケットを受信してアドレス組保持手段に書き込む。本発明の通信システムにおいて、移動管理装置を有する移動ノードは、パケット中継装置を介して他のノードとの間でパケットの送受信を行う。
【0021】また、通信システムにおいて、移動管理装置の一時アドレス管理手段から送信される制御パケットは、前記パケット中継装置におけるアドレス対応入手手段により受信される。アドレス対応入手手段は、前記制御パケットに基づいてアドレス組保持手段の前記フラグを設定する。中継パケット受信手段は、前記フラグの値に応じて、その動作を制御する。
【0022】
【実施例】以下、本発明の移動通信装置について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例における第1の移動通信装置(以下、パケット中継装置と呼ぶ)の構成を示す図である。パケット中継装置10は、中継パケット受信部1、アドレス変換部2、アドレス復元部3、アドレス組保持部4、及びアドレス対応入手部5を備えており、回線制御部7を介してネットワークに接続されている。
【0023】中継パケット受信部1は、ネットワークから回線制御部7を介して入力されるパケットのうち、アドレス組保持部4を参照して中継対象のパケットを受信する。中継パケット受信部1での、中継対象のパケットの取り込みは、例えば、SunOSで提供されるNITインタフェースにより行うことができる。アドレス変換部2は、中継パケット受信部1で受信されたパケットの中で、一般ノードから移動ノード宛のパケットのアドレスを変換する。具体的には、当該パケットにおける送信元アドレスを、一般ノードのアドレスからパケット中継装置10自身のアドレスに書き換え、送信先アドレスを、移動ノードの移動前のホームアドレスから移動後の一時アドレスに書き換え、本来の送信元アドレスを付加情報として設定する。なお、移動ノードのホームアドレスは、通信開始後の最初の移動における移動前のアドレスであり、移動ノードの一時アドレスは、新たに割り当てられた移動先におけるアドレスである。
【0024】アドレス復元部3は、中継パケット受信部1で受信されたパケットのうち、移動ノードから一般ノード宛のパケットのアドレスを変換する。具体的には、送信元アドレスを、移動ノードの移動後の一時アドレスから移動前のホームアドレスに、送信先アドレスを、パケット中継装置10自身のアドレスから付加情報として設定されている一般ホストのアドレスに書き換える。
【0025】アドレス組保持部4は、移動ノードのホームアドレス(中継元アドレス)と一時アドレス(中継先アドレス)とのアドレス組みを保持するパケット中継管理テーブル6を管理する。パケット中継管理テーブル6は、中継パケット受信部1およびアドレス対応入手部5からアドレス組保持部4を介してアクセスされ、中継パケット受信部1による中継対象パケットの判断、移動ノードのアドレス管理のために使用される。パケット中継管理テーブルの一例を図5に示す。同図において、「中継元アドレス」は、移動ノードのホームアドレスを示す。「中継先アドレス」は、移動ノードの一時アドレスを示す。「フラグ」は、そのエントリの中継元アドレス宛のパケットの中継を行うか否かを示す。このフラグがオンのとき、その中継元アドレス宛のパケットを取り込んだ場合には中継を行い、フラグがオフのとき、その中継元のパケットを取り込んでも中継を行わない。このフラグのオン・オフは、アドレス対応入手部5により設定される。
【0026】アドレス対応入手部5は、ホームアドレスと一時アドレスとの対応を示す制御パケット、及び、フラグを制御するパケットを移動ノードから受信し、そのパケットの指示に従ってパケット中継管理テーブル6への書き込み、更新を行う。移動ノード14から送信される制御パケットのフォーマットを図6に示す。図6(a)は、移動ノードが移動してすぐにパケットの中継を依頼する場合のフォーマットであり、「中継元アドレス」、「中継先アドレス」、および中継を開始するか否かを示す「フラグ」から構成される。図6(b)、(c)は、それぞれ中継の開始、終了を指示する場合のフォーマットであり、「中継元アドレス」、値を0にした「中継先アドレス」、「フラグ」から構成されている。
【0027】回線制御部7は、パケット中継装置10とネットワークとの接続を制御する。図2は、第2の移動通信装置(以下、移動管理装置と呼ぶ。)の構成を示す図である。同図において、移動ノード上の移動管理装置20は、移動ノード上に設けられており、中継パケット受信部21、アドレス復元部22、アドレス変換部23、および一時アドレス管理部25とを備え、回線制御部26を介してネットワークに、及び上位の通信制御部27に接続されている。
【0028】中継パケット受信部21は、ネットワークから回線制御部26を介して受信されたパケットの送信先アドレスについて、一時アドレス管理部25に保持された一時アドレス又は自身のホームアドレスと一致するか否かをチェックする。その結果、一時アドレスと一致する場合は、アドレス復元部22にそのパケットを渡し、ホームアドレスと一致する場合は、上位の通信制御部27にそのパケットを渡す。
【0029】アドレス復元部22は、中継パケット受信部21から渡されたパケットの送信先アドレスと送信元アドレスとを、送信元が送出したときの本来のアドレスに復元する。すなわち、当該パケットの送信先アドレスを自身のホームアドレスに書き換え、送信元アドレスをパケットの付加情報として添付されている本来の送信元アドレスに書き換える。書き換えられたパケットは、上位の通信制御部27に渡される。
【0030】アドレス変換部23は、上位の通信制御部27から渡されたパケットについて、パケット中継のために送信先アドレスをパケット中継装置10のアドレスに変換する。すなわち、上位の通信制御部27から、送信元アドレスがホームアドレス、送信先アドレスが本来の送信先である一般ノードのアドレスであるパケットがアドレス変換部23に渡されると、アドレス変換部23は、送信先アドレスを一般ノードのアドレスからパケット中継装置のアドレスに、送信元アドレスをホームアドレスから現在の一時アドレスβに書き換え、回線制御部26を介して送信する。
【0031】一時アドレス管理部25は、移動先のネットワークにおける一時アドレスの割当を受ける。この割当は、ネットワーク管理者により手動で行われる場合と、BOOTP(参考文献:"Bill Croft and John Gilmore, BOOTSTRAP PROTOCOL, RFC951, Sep., 1985")サーバや、DHCP(参考文献:R.Droms,Dynamic Host Configulation Protocol,Internet-Draft,July,1991)サーバなどのアドレス管理サーバにより行われる場合がある。このようなアドレス管理サーバにより割り当てられる場合に、アドレス管理サーバから移動ノードに一時アドレスを伝えるパケットのフォーマットを図6(d)に示す。一時アドレス管理部25は、図6(d)に示したパケットを受信すると、ホームアドレスと一時アドレスとの対応を保持する。
【0032】回線制御部26は、物理的な通信回線を制御する。上位の通信制御部27は、移動管理装置20に対してアプリケーションにより通知された送受信すべきパケットを入出力し、コネクションの接続/切断、タイマー監視などの通信の制御を行う。図3は、上記のパケット中継装置10、及び移動管理装置20を含む通信システム例の説明図である。この通信システム例は、パケット中継装置10、ゲートウェイ12、一般ノード13及び移動ノード14を有している。
【0033】同図において、パケット中継装置10は、図1に示した装置であり、アドレスSが割当てられているものとする。ゲートウェイ12は、ネットワーク間を接続しパケットを一方のネットワークから他方のネットワークへ通過させる。一般ノード13は、移動ノード14の通信の相手方であり、アドレスrが割当てられているものとする。
【0034】移動ノード14は、移動前のネットワークにおいてホームアドレスαが、移動後のネットワークにおいて一時アドレスβが割当てられているものとする。また、同図中のA、B、C、Dは、パケットの流れをそれぞれ示す。パケットAは、一般ノード13から送出され、移動ノード14のホームアドレスα宛のパケットである。このパケットAのフォーマット例を図4(a)に示す。このフォーマットは、「Ethernetヘッダ」、「IPパケット」を含み、IPパケット中の「dest.」、「src.」が送信元アドレス、送信先アドレスである。
【0035】パケットBは、パケット中継装置10によりパケットAがアドレス変換され、移動ノード14の現在の一時アドレスβ宛に送出されたパケットである。このパケットBのフォーマットを図4(b)に示す。このフォーマットには、「付加情報」が付加されている。パケットCは、移動ノード14から一般ノード13にパケットを送る場合に、パケット中継装置10のアドレス宛に送出されたパケットである。このパケットCのフォーマットを図4(c)に示す。
【0036】パケットDは、パケット中継装置10によりパケットCがアドレス変換され、一般ノード13のアドレスr宛に送出されたパケットである。このパケットDのフォーマットを図4(d)に示す。以上のように構成された本発明の実施例における第1の移動通信装置(パケット中継装置)、第2の移動通信装置(移動管理装置)について、その動作を説明する。
(移動ノード14の移動に際する動作)図3において移動ノード14は、最初は破線で記した位置に接続されホームアドレスαを有しており、その後、実線で記した位置に移動して一時アドレスβが割当てられたものとする。一時アドレスβは、上位の通信制御部27の指示によりネットワーク上のアドレス管理サーバ(図外)から回線制御部26を介して図6(d)に示した制御パケットにより与えられる。この制御パケットは、一時アドレス管理部25により獲得され、保持される。この一時アドレスの獲得は、移動の前でも後でも構わない。
【0037】一時アドレスβを獲得した移動ノード14は、移動後にパケット中継装置10に対して、図6(a)に示した制御パケットをフラグonで送信して中継を依頼する。この制御パケットは、パケット中継装置10のアドレス対応入手部5により受信され、アドレス組保持部4内のパケット中継管理テーブル6に書き込まれる。その結果、図5に示したように、中継元アドレスαと中継先アドレスβとの対応関係、及びフラグ”on”がパケット中継管理テーブル6に保持される。これにより、パケット中継装置10はパケットの中継がいつでもできる状態になる。
【0038】なお、移動ノード14が図6(a)に示した制御パケットをフラグoffでアドレスの対応関係のみを通知する場合は、その後図6(b)に示した制御パケットを送信して中継の開始を依頼してもよい。以降、図3に示したパケットA〜Dの流れに沿って、パケット中継装置10、移動ノード上の移動管理装置20の動作を説明して行く。
(一般ノード13 → パケットA)図3において、一般ノード13は、移動ノード14が移動したかどうかに依らず、常にホームアドレス宛にパケットを送信する。一般ノード13は既存の装置を前提としているからである。
(パケットA→パケット中継装置→パケットB:アドレス変換)一般ノード13から送出されたパケットA(図4(a)参照)は、パケット中継装置10において中継パケット受信部1に到達する。中継パケット受信部1はパケット中継管理テーブル6(図5参照)を参照し、「中継元アドレス」の値の中で、パケットAの送信先アドレスαと一致するアドレスがあるか否かを検索する。本動作例では、移動ノード14のホームアドレスαと一致する中継元アドレスがあるので、それに対応する中継先アドレスβを取り出す。さらに、中継パケット受信部1は、パケットAと、パケット中継管理テーブル6より得た中継先アドレスβをアドレス変換部2に渡す。
【0039】アドレス変換部2は、パケットAの送信先アドレスを中継元アドレスαから中継先アドレスβに書き換え、送信元アドレスを一般ノード13のアドレスrからパケット中継装置10自身のアドレス自身のアドレスSに書き換え、本来の送信元アドレスであるアドレスrを付加情報として付加する。こうしてアドレス変換されたパケットがパケットB(図4(b)参照)である。アドレスが変換されたパケットBは、回線制御部7を介してネットワークに送出される。
(パケットB → 移動ノード14:受信)移動ノード14上の移動管理装置内の中継パケット受信部21は、パケットBを回線制御部26を介して受信する。中継パケット受信部21は、パケットBの送信先アドレスが、一時アドレス管理部25に保持された一時アドレスβ又は自身のホームアドレスαと一致するか否かをチェックする。チェックの結果、一時アドレスと一致する場合は、アドレス復元部22にそのパケットを渡し、ホームアドレスと一致する場合は、上位の通信制御部27にそのパケットを渡す。本実施例の場合は、一時アドレスと一致するので受信したパケットBをアドレス復元部22に渡す。
【0040】アドレス復元部22は、パケットBの送信先アドレスβを自身のホームアドレスαに書き換え、送信元アドレスをパケットBの付加情報として添付されている本来の送信元アドレスrに書き換える。書き換えられたパケットは、上位の通信制御部27に渡される。こうして、移動ノード上のアプリケーションプログラムは、常にホームアドレス宛のパケットを受信することが可能になる。
(移動ノード14 → パケットC:送信)パケットBに対する応答パケットとして、移動ノード14は、受信したパケットBの送信先アドレスと送信元アドレスを逆に設定したパケットC(図4(c)参照)を送出する。
【0041】より詳しく説明すると、上位の通信制御部27から、送信元アドレスがホームアドレスαで、送信先アドレスが本来の送信先のアドレスrであるパケットがアドレス変換部23に渡される。アドレス変換部23は、送信先アドレスを一般ノード13のアドレスrからパケット中継装置10のアドレスSに、送信元アドレスをホームアドレスαから現在の一時アドレスβに変換し、回線制御部26を介して送信する。こうして送信されたパケットがパケットCである。
【0042】こうして移動ノード上のアプリケーションプログラムは、常にホームアドレスを送信元アドレスとしたパケットを送信することが可能となる。
(パケットC→パケット中継装置→パケットD:アドレス復元)パケットCは、送信先アドレスがパケット中継装置10のアドレスSであるので、パケット中継装置10の中継パケット受信部1により受信される。
【0043】パケット中継装置10において、中継パケット受信部1はパケットCの送信元アドレスを取り出し、パケット中継管理テーブル6の「中継先アドレス」と一致するアドレスがあるか否かを検索する。本実施例の場合、一致するアドレスβが存在するので、それに対応する中継元アドレスαを取り出す。中継パケット受信部1は、パケットCと、パケット中継管理テーブル6り得た中継元アドレスαとをアドレス復元部3に渡す。これによりアドレス復元部3は、送信先アドレスをアドレスSからアドレスr(付加情報として設定されている)に、送信元アドレスをアドレスαに書き換える。こうして書き換えられたパケットDは、回線制御部7を介してネットワークに送出される。
(パケットD → 一般ノード13)パケットDは、一般ノード13自身のアドレスr宛のパケットであるので、一般ノード13に受信されることになる。
【0044】なお、移動ノードの送信時に送信元を現在の一時アドレスとしている場合には、何らアドレス変換を行わないように構成してもよい。この場合、移動ノードからネットワークに送出されたパケット送信先アドレスは本来の送信先アドレスのままであるので、そのパケットはパケット中継装置を介することなく、本来の通信相手と通信することができる。この場合、移動ノードの中継パケット受信部21は、送信先を一時アドレスとし付加情報を持たないパケットを受信した場合はそのまま上位の通信制御部27に渡せばよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の、上記従来技術のノード位置透過方式によれば、移動ノードと通信しようとするネットワーク上の全ノードは、仮想VIPアドレスを解釈できるように機能を拡張する必要があるので、既存の全ノードを改造しなければならないという問題点があった。
【0046】すなわち、既に運用されているネットワークのゲートウェイの変更は運用上のリスクが大きく、また、メーカーが独自に設計した専用マシンである場合が多く、実際には拡張することは極めて困難である。また、移動ノード33と通信する一般ノード31もメーカー独自のオペレーティングシステムを搭載するものがあり、すべての一般ノードを拡張することは難しいという問題点があった。
【0047】上記問題点に鑑み本発明は、アドレスの変更を伴いながらネットワーク間を移動する移動ノードについて、既存のネットワーク上の装置に適用できて、移動の前後で継続的に移動ノードが通信することを容易に可能とするパケット中継装置を提供することを目的とする。以上説明したように本発明の移動通信装置によれば、移動ノード上の移動管理装置において、送信すべき本来のパケットの送信先アドレスをパケット中継装置のアドレスに書き換えて付加情報を設定し、パケット中継装置において、送信先アドレスだけでなく送信元アドレスも書き換えることによって、一般ノード及びゲートウェイの機能を拡張することなしに、一般ノードが移動ノードと通信することを可能にするという効果がある。
【0048】具体的には、一般ノードにおいては、移動ノードの移動によるアドレス変更を隠すことができるので、移動ノードと通信しながら動作する一般ノード上のアプリケーションプログラムは、メーカー独自のものであっても、そのまま移動ノードと通信し続けることができるという効果がある。また、移動ノードにおいては、移動管理装置のアドレス復元手段により、中継パケットから元のパケットに復元することが可能になり、移動ノード上のアプリケーションに対して自らの移動によるアドレス変更を隠すことができるので、移動ノード上のアプリケーションは、移動の前後で他ノードと通信しながら連続的に動作することができるという効果がある。
【0049】加えて、一般ノードと移動ノードの間の全パケットが中継装置を経由することになるので、中継パケットのトラフィックや、中継の状態を把握することができるという効果がある。




 

 


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