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発明の名称 複数の高さを有する微細パターンの形成方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−29220
公開日 平成7年(1995)1月31日
出願番号 特願平5−170117
出願日 平成5年(1993)7月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 貴志 俊法 / 阿部 伸也 / 永島 道芳
要約 目的
光ディスク原盤の製造等のフォトリソグラフィープロセスにおいて、複数の高さを有する微細パターンを形成することを目的とする。

構成
フォトレジスト2の形成された基材1の表面に、基材1からフォトレジスト2への臨界角より大きい角度にて、基材1の裏側面から光を照射し、基材1よりフォトレジスト2へしみだした光によって露光し、現像する。この露光の際に、光の入射角度あるいは波長を変化させることにより、高さの異なった露光パターンを形成することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】複数の高さを有する微細パターンの形成方法であって、基材表側表面に、感光性物質層を形成する工程、記録光の基材表面に対する入射角をθ、基材から感光性物質へ光を入射する際に全反射する臨界角をθcとしたとき、θc<θ<π(rad)の範囲でθを変化するように、基板裏側面より記録光を照射し、記録光のうちの基材から感光性物質へしみだす光によって、感光性物質を露光する工程、感光部以外を除去する現像工程からなる、複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
【請求項2】複数の高さを有する微細パターンの形成方法であって、基板表面に、感光性物質層を形成する工程、記録光の基材表面に対する入射角をθ、基材から感光性物質へ光を入射する際に全反射する臨界角をθcとしたとき、θc<θ<π(rad)の範囲内の一入射角にて、記録光の波長を変化させて、基板裏側面より記録光を照射し、記録光うちの基材から感光性物質へしみだす光によって、感光性物質を露光する工程、感光部以外を除去する現像工程からなる、複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
【請求項3】基材として、基材裏側面が基材表側面に対して略斜面形状をなすものを用いる、請求項1または2記載の複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
【請求項4】基材として、基材裏側面に、略くさび形状の溝列を有するものを用いる、請求項1または2記載の複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
【請求項5】略くさび形状の溝を同心円状あるいは螺旋状に形成する、請求項4記載の複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
【請求項6】基材裏面の略斜面の角度が、基材表側面に対して20゜以上90゜未満の傾きを有する、請求項3または4記載の複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
【請求項7】感光性物質としてネガ型フォトレジストを用いる、請求項1または2記載の複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
【請求項8】記録光をレンズにより基材と感光性物質の略境界面に集光する、請求項1または2記載の複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
【請求項9】記録光照射時に、略斜面形状溝からの反射光によってトラッキング制御を行う、請求項4記載の複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
【請求項10】記録光照射時に、基材と感光性物質の略境界面に記録光が集光するようにフォーカス制御を行う、請求項4記載の複数の高さを有する微細パターンの形成方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば微細パターンを有する光ディスク原盤の製造等に用いて有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来の微細パターン形成方法の例としては、一般にフォトリソグラフィープロセスが用いられる場合が多い。ここでは、フォトリソグラフィープロセスを用いた再生専用光ディスク原盤の製造方法ついて説明する。
【0003】従来の再生専用の光ディスク原盤の製造方法を図5に示す。再生専用の光ディスク原盤は、従来は大別すると、(a)鏡面研磨されたガラスディスク基材1上に、ポジ型フォトレジスト20をスピンコート法等にて塗布する工程(b)前記ディスク基材1を回転させながら、レンズにより集光されたレーザ光を記録信号に応じてON、OFFさせて基板上に照射し、フォトレジスト20を露光する工程(c)現像により露光部3を溶解する工程によって製造されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例に示した光ディスクの記憶容量は、記録用レーザ波長、および集光用レンズの開口(NA)によって決まるビームウエストサイズによる制限のため、面方向における高密度化には限界がある。
【0005】現在の光ディスクは、面方向の高密度化はほぼ限界に達している一方、深さ方向には信号ピットの有無による2値のみしか情報を有していない。それゆえ、より記録密度を高くするために、信号ピットの深さ(高さ)方向に情報を持たせる方法が考えられる。
【0006】しかしながら、従来の光ディスク原盤の製造方法のように、通常のフォトリソグラフィープロセスによっては、信号ピットの深さを変化させて記録することは困難であった。
【0007】本発明は上記従来技術の課題に鑑み、信号ピットが異なる深さを有する光ディスク原盤のような、異なる高さを有する微細パターンの形成方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、微細パターンの形成方法の第1の手段として、基材表側表面に、感光性物質層を形成する工程、記録光の基材表面に対する入射角をθ、基材から感光性物質へ光を入射する際の全反射角をθcとしたとき、θc<θ<π(rad)の範囲でθを変化するように、基板裏側面より記録光を照射し、記録光のうちの基材から感光性物質へしみだす光によって、感光性物質を露光する工程、感光部以外を除去する現像工程によって、複数の高さを有する微細パターンを形成する。
【0009】また、第2の手段として、基板表面に、感光性物質層を形成する工程、記録光の基材表面に対する入射角をθ、基材から感光性物質へ光を入射する際の全反射角をθcとしたとき、θc<θ<π(rad)の範囲内の一入射角にて、記録光の波長を変化させて、基板裏側面より記録光を照射し、記録光うちの基材から感光性物質へしみだす光によって、感光性物質を露光する工程、感光部以外を除去する現像工程によって、複数の高さを有する微細パターンを形成する。
【0010】
【作用】上記手段によれば、次のような作用が得られる。
【0011】入射光を基材の表(おもて)面の裏側より、全反射する角度θで入射させると、入射光の大部分は基材を通過することなく、基材表面にて全反射される。ところがこのとき、基材面と平行に進行し、その光強度が基材と垂直方向へは指数関数的に減少する光が基材表面から感光性物質側にしみだす。この光はエバネセント波と称され、このしみでた光によって感光製物質が露光される。
【0012】また、しみだす深さは、光強度が、基材と感光性物質との界面での光強度に対して、1/e2となる深さをdとして、【0013】
【数1】

【0014】なる式(数1)で表される。上式において、λは記録光の波長、θは基材と感光性物質との境界面への入射角、n1、n2はそれぞれ、基材の屈折率および感光性物質の屈折率である。
【0015】すなわち、入射角度θを変化させるか、あるいは記録光の波長を変化させることにより、感光性物質への記録光のしみだし深さを制御することができることがわかる。しみだす深さが変化することにより、感光性物質が感光する深さも変化するので、これを現像し未露光部分を除去することによって、光の入射角度あるいは波長に応じて、高さの異なったパターンを形成することができる。
【0016】なお参考のために、レーザ波長を457.9nm、基材屈折率を2.61、フォトレジスト屈折率を1.5、基材裏面の斜面角度を45゜としたときの、臨界角、基材入射角度に対する、基材表面入射角、およびフォトレジストへのしみだし深さを(表1)に示しておく。
【0017】
【表1】

【0018】
【実施例】以下具体的な例をもって本発明を詳述する。
【0019】(第1実施例)図1に本願発明の第1実施例の工程図を示す。図1において1は基材、2はフォトレジスト、3は露光部分である。また図2に、本実施例で用いる露光装置の模式図を示す。図2において4、5はミラー、6は記録用Arレーザ(λ=457.9nm)である。
【0020】まず、図1(a)に示す三角柱状の形状をした基材の一側面に、高さの異なるパターンを形成する場合を用いて説明する。基材はSrTiO3(波長457.9nmにおいてn1≒2.61)を切り出したものを用いる。
【0021】まず、側面Aにネガ型のフォトレジストOMR−85(東京応化工業、屈折率≒1.5)を厚み200nm程度で塗布する。なお本発明においては、現像時に未露光部が除去されるタイプのフォトレジストをネガ型と称する。
【0022】次に図2に示したように、レーザ光を側面Cより、側面Aに対する入射角が24゜となる角度にて照射し(図2中実線で示された光路)、基材1をz方向に移動させる。これにより基材1の側面Aのz方向に線状に露光できる。なお、基材入射レーザ光強度は40mW、基材1の移動速度は10mm/秒としている。
【0023】次に、ミラー4の位置および角度を変化させてレーザ光の入射角度を40゜とし、他の条件は上記の条件と同様にして(図2中波線で示された光路)、側面Aの裏側よりフォトレジスト2を露光する(図1(b))。
【0024】上記の処理を終えた基材を現像して、未露光部を除去することにより、図1(c)に示されたような、高さが異なった溝パターンが得られる。得られる溝高さは、入射角度が24゜、40゜の場合にそれぞれ約90nm、約45nmである。なお本実施例においては、この溝高さはしみだし深さの約0.6倍になっているが、現像条件を変えることによって、高さを多少変化させることはできる。
【0025】以上、本実施例によれば、基材1上に高さの異なるパターンを形成することが可能であり、記録光の入射角を変化させることにより、パターン高さを制御することができる。
【0026】なお、本実施例においては入射角を2条件のみで変化させたが、入射角をより多くの条件で変化させることは容易であり、それにより、それぞれの入射角に応じた多数の高さの異なるパターンを形成することができる。
【0027】また、本実施例においては基材としては、斜面角度が45゜のものを用いたが、基材表面に対する基材裏面の斜面角度が小さくなるほど、記録光の基材入射角度を、基材に対してより平行な方向から入射させなければならないため、斜面角度は基材表面に対して少なくとも20゜以上の傾きを有していることが好ましい。
【0028】また、パターン高さの制御について、パターンの高さを低くするには、斜面角度を大きくするか、屈折率の高い材料を基材として用いれば良い。
【0029】高屈折率基材材料としては、本実施例で用いたSrTiO3の他に、BaTiO3(n1=2.54)、ZnS(n1=2.46)(n1はいずれも記録光波長が457.9nmの場合の屈折率)等を用いても同様の効果がある。逆に、パターン高さを高くするには、斜面角度を小さくするか、屈折率の低い材料を基材として用いれば良い。
【0030】(第2実施例)次に本願発明の第2実施例として、基材として、あらかじめダイヤモンドバイトにて基材裏面に、斜面角度30゜のV字形の溝を螺旋状に形成した円形基材を用い、基材表面上に2種類の深さを有する信号ピット列を形成する場合を説明する。なお基材材質は実施例1と同様にSrTiO3(n1≒2.61(但しλ=457.9nm)、≒3.00(但しλ=363.8nm ))を用いる。
【0031】本実施例と第1実施例との相違点は、第1実施例が異なる高さを形成するために、入射角度を変化させたのに対して、本実施例では入射角度は固定し、記録光の波長を変えることにより高さの制御を行うところである。
【0032】以下、本実施例について具体的に説明する。図3は本実施例で用いた露光装置を模式的に示したものである。図3において、7はダイクロイックミラー(363.8nm反射、457.9nm透過)、8はArレーザ(波長363.8nm)、9はArレーザ(波長457.9nm)、10および11は対物レンズ、14は制御用レーザ、15はフォーカスおよびトラッキングの制御系ブロック、16、17はそれぞれの波長対応のEO変調器である。
【0033】まず、基材1の表面にネガ型フォトレジスト2を約200nmの厚みで塗布する。
【0034】次に、基材1を回転させながら、2種類のレーザ光8、9をそれぞれEO変調器16、17にてON、OFFし、対物レンズ10で絞り込んで基材裏面側から、基材表面に照射する。なお、2種類のビームのフォーカス位置が、基材1の動径方向に対して円周上に揃うように、ダイクロイックミラー7へのビーム入射位置を調整している。
【0035】記録条件は、記録光の基材への入射角度を47゜、波長363.8nm、457.9nmのビームの対物レンズへの入射ビーム強度を、それぞれ10mW、20mW、および線速度を10m/秒とする。
【0036】また、制御用レーザ14からのレーザ光を、対物レンズ11にて基材1裏面の斜面山部あるいは谷部に集光し、その反射光の強度分布が非対称となるのを利用することにより、トラッキングの制御、および、基材1とフォトレジスト2との境界部に記録光の焦点がくるように、制御光学系にてフォーカス制御を行う。
【0037】露光を終えた基材を現像し、未露光部を除去することにより、ピット高さが、波長363.8nmのビームにて記録した方が約40nm、457.9nmのビームの方が約110nmの2種類の高さを有する信号パターンが得られる。参考として、それぞれの波長での、フォトレジスト側へのしみだし深さ(強度が境界の1/e2となる深さ)の値を(表2)、(表3)に示す。
【0038】ここで、(表2)は、レーザ波長を363.8nm、基材屈折率を3.00、フォトレジスト屈折率を1.5、基材裏面の斜面角度を30゜としたときの、臨界角、基材入射角度に対する、基材表面入射角、およびフォトレジストへのしみだし深さを示したものである。
【0039】また(表3)は、レーザ波長を457.9nm、基材屈折率を2.61、フォトレジスト屈折率を1.5、基材裏面の斜面角度を30゜としたときの、臨界角、基材入射角度に対する、基材表面入射角、およびフォトレジストへのしみだし深さを示したものである。
【0040】
【表2】

【0041】
【表3】

【0042】以上、本実施例によれば、基材上に高さの異なるパターンを形成することが可能であり、記録光の波長を変えることにより、パターン高さを制御することができる。
【0043】なお本実施例では、V溝が螺旋状に形成された基材を用いたが、同心円状のV溝列でも本質的には、なんら変わるところがなく、同様の効果が得られる。
【0044】また、本実施例のように対称なV溝形状ではなく、基材表面とフォトレジストの界面で記録光が全反射する角度にて入射できる条件を満たしていれば、非対称なくさび型、あるいは長方形、台形、半円形形状等の溝でも同様の効果が得られる。
【0045】(第3実施例)次に本願発明の第3実施例として、基材としては実施例2と同様に裏面に斜面角度30゜のV字形の溝を有する円形基材を用い、基材表面上に連続的に高さの変化する信号ピット列を形成する場合を説明する。なお基材材質は実施例1、2と同様にSrTiO3を用いる。
【0046】図4は本実施例で用いた露光装置を模式的に示したものである。図4において、図3と異なる部分は18の波長可変な有機色素レーザ(7−ヒドロキシクマリン:波長450〜470nm)、および図3においては独立していた対物レンズ10、11を共用対物レンズ19としたところであり、他は図3と同様であるため説明を省略する。
【0047】以下、本実施例について具体的に説明する。まず、基材1の表面にネガ型フォトレジスト2を約200nmの厚みで塗布する。
【0048】次に、基材1を回転させながら、レーザ光の波長を記録すべき信号に対応させて変調し、かつEO変調器18にて記録パルス長も変調して、共用対物レンズ19の外周部分から全反射条件を満たす角度となるように基材裏面側から入射させる。
【0049】記録条件は、記録光の基材への入射角度を45゜、波長変化幅を450nm〜470nm、対物レンズへの入射ビーム強度を20mW、および線速度を10m/秒である。
【0050】また、制御用レーザ14からのレーザ光は、共用対物レンズ19の中心を通過させ、実施例の2に示した方法と同様にして、トラッキングおよびフォーカス制御を行う。
【0051】露光を終えた基材を現像し、未露光部を除去することにより、ピット高さが、約160nm〜170nmの範囲で変化する信号ピット列を得ることができる。
【0052】また記録用ビーム、制御用ビームを1つの対物レンズにて集光するため光学系が実施例2と比較して簡易に実現できる長所がある。ただし、レンズの開口を十分に生かせないため、記録用ビームが十分に集光されない短所がある。実際には、必要な記録密度を考えたうえでいずれの集光光学系を用いるかを決めればよいといえる。
【0053】以上、本実施例によれば、基材上に高さが連続的に変化する信号ピット列を形成することが可能となる。
【0054】以上、第1実施例〜第3実施例に基づき本発明の詳細な説明を行った。なお、異なる高さのパターンを形成するために、第1実施例では記録用ビームの入射角を変化させ、第2、第3実施例では記録用ビームの波長を変化させたが、いずれの方法によっても得られる効果は等しく、第1実施例において波長変化による方法を、第2、第3実施例において入射角変化による方法を用いてもよい。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、基板表面に複数の高さを有する微細パターンを形成することが可能となり、従って従来よりも高密度の記録が可能となる。




 

 


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