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発明の名称 ミサイルの搬送方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−332893
公開日 平成7年(1995)12月22日
出願番号 特願平6−145749
出願日 平成6年(1994)6月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 宏之
発明者 若木 幸蔵
要約 目的
ミサイル運搬車兼装填機の架台よりも低い位置(又は高い位置)にあるミサイルをミサイル運搬車兼装填機の架台に搭載する作業に際し、クレーン等の専用の吊り上げ装置を使用する必要がなく、構造が簡素で作業が容易であるミサイルの搬送方法及びその装置の提供。

構成
ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を傾斜させた搬送姿勢にして、架台4の後端部とミサイル載置面102との間を接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、ミサイル載置面102のミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に引き上げて搬送載架し、その後、ミサイル運搬車兼装填機1を発射機24の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を昇降させて発射機24の架台29と整合させ、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から発射機24の架台29に装填する。
特許請求の範囲
【請求項1】 ミサイル載置面(102)とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、昇降可能かつ後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能な架台(4)を有し、走行可能なミサイル運搬車兼装填機(1)、及び俯仰可能な架台(29)を有する発射機(24)を使用し、ミサイル載置面(102)からミサイル発射場所付近に配置されている発射機(24)に迄ミサイル(21)を搬送するミサイルの搬送方法であつて、ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)を傾斜させた搬送姿勢にして、該架台(4)の下端部とミサイル載置面(102)との間を接続し、ミサイル運搬車兼装填機(1)の牽引装置(17)によつて、ミサイル載置面(102)の該ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)に引き上げて搬送載架し、その後、ミサイル運搬車兼装填機(1)を発射機(24)の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)を昇降させて発射機(24)の架台(29)と整合させ、該ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)から発射機(24)の架台(29)に装填することを特徴とするミサイルの搬送方法。
【請求項2】 ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)に搬送載架する際、架台(4)の下端部とミサイル載置面(102)との間を第2補助搬送装置(22)を介して接続し、ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)と発射機(24)の架台(29)とを整合させる際、第1補助搬送装置(37)によつて両架台(4,29)間を橋渡しすることを特徴とする請求項1のミサイルの搬送方法。
【請求項3】 ミサイル載置面(102)とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、昇降可能かつ後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能な架台(4)を有し、走行可能なミサイル運搬車兼装填機(1)、及び俯仰可能な架台(29)を有する発射機(24)を使用し、ミサイル発射場所付近に配置されている発射機(24)からミサイル載置面(102)に迄ミサイル(21)を搬送するミサイルの搬送方法であつて、ミサイル運搬車兼装填機(1)を発射機(24)の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)を昇降させて発射機(24)の架台(29)と整合させ、該ミサイル(21)を発射機(24)の架台(29)からミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)に搬送し、その後、ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)を傾斜させた搬送姿勢にして、該架台(4)の下端部とミサイル載置面(102)との間を接続し、ミサイル運搬車兼装填機(1)の牽引装置(17)によつて、ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)上の該ミサイル(21)をミサイル載置面(102)上に降下させて搬送車下することを特徴とするミサイルの搬送方法。
【請求項4】 ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)と発射機(24)の架台(29)とを整合させる際、第1補助搬送装置(37)によつて両架台(4,29)間を橋渡し、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)から搬送車下する際、架台(4)の下端部とミサイル載置面(102)との間を第2補助搬送装置(22)を介して接続することを特徴とする請求項3のミサイルの搬送方法。
【請求項5】 ミサイル載置面(101)とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、昇降可能かつ後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能な架台(4)を有し、走行可能なミサイル運搬車兼装填機(1)、及び俯仰可能な架台(29)を有する発射機(24)を使用し、ミサイル載置面(101)からミサイル発射場所付近に配置されている発射機(24)に迄ミサイル(21)を搬送するミサイルの搬送方法であつて、ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)を昇降させて、該架台(4)と高低の段差(H)を有するミサイル載置面(101)との間を水平に接続し、ミサイル運搬車兼装填機(1)の牽引装置(17)によつて、該ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)に引き上げて搬送載架し、その後、ミサイル運搬車兼装填機(1)を発射機(24)の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)を昇降させて発射機(24)の架台(29)と整合させ、該ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)から発射機(24)の架台(29)に装填することを特徴とするミサイルの搬送方法。
【請求項6】 ミサイル載置面(102)とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、昇降駆動装置(3)によつて昇降が可能かつ傾斜駆動装置(7)によつて後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能な架台(4)を有し、走行可能なミサイル運搬車兼装填機(1)、及び俯仰装置(41)によつて俯仰可能な架台(29)を有する発射機(24)を使用し、ミサイル載置面(102)からミサイル発射場所付近に配置されている発射機(24)にミサイル(21)を搬送するミサイルの搬送装置であつて、台車装置(15)に固定されているミサイル(21)を用い、ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)に傾斜させた搬送姿勢を採らせた状態で、ミサイル載置面(102)の該台車装置(15)をミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)に載架するように引き上げる牽引装置(17)が、ミサイル運搬車兼装填機(1)に装備されていることを特徴とするミサイルの搬送装置。
【請求項7】 ミサイル運搬車兼装填機(1)の架台(4)とミサイル載置面(102)との間を接続する第2補助搬送装置(22)を備えることを特徴とする請求項6のミサイルの搬送装置。
【請求項8】 ミサイル運搬車兼装填機(1)に設けた傾斜駆動装置(7)が、ミサイル運搬車兼装填機(1)の車体(1a)と架台(4)との間に介在し、一端部が車体(1a)に揺動自在に軸支され、他端部が架台(4)に揺動自在に軸支され、前側に配置する大リンク(5)及び後側に配置する小リンク(6)と、架台(4)を上後方に向けて押し上げるシリンダ装置(11)とを備えることを特徴とする請求項6又は7のミサイルの搬送装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミサイルの搬送方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、自走式の発射機へのミサイルの搬送及び発射は、次の要領にて行われている。
(1)先ず、弾薬貯蔵庫から、単発のミサイル(誘導弾)が格納されたコンテナを運搬専用車両に積載し、積載後発射機の側端迄自走運搬して車下する。
(2)車下したコンテナを開蓋して、発射機の車体側部に設けられたミサイル保持アームでコンテナ内のミサイルを保持し、発射機の動力を利用して、発射機の装填機部近傍(装填位置)迄上昇させる。
【0003】(3)上昇してきたミサイルを装填機部に設けられたミサイル保持装置にて一旦保持した後、装填方向にスライドさせて装填する。
(4)ミサイルを装填し終えると、発射機は射角に仰角設定されているので、目標標的に向かつて方位角方向に旋回し、射撃準備完了となる。
(5)射撃を終えたなら、上記の(1)〜(4)の工程を繰り返す。
【0004】しかしながら、このような従来のミサイルの搬送方法及びその装置にあつては、次の技術的課題を有している。
(1)ミサイルの取り出しの作業はアームによるだけなので、機動性に劣り、また、単発装填であるために装填に長時間を費やしている。
(2)ミサイルは、発射機に無保護の状態で取り付けられているので、外気の影響を受け易く、耐候性に問題がある。加えて、電磁波障害を受け易い。
【0005】また、他の従来の自走式の発射機へのミサイルの搬送方法として、特開平4−297795号公報に開示されるものがある。すなわち、アウトリガーからなる昇降駆動装置によつて昇降可能なミサイル運搬車兼装填機、及び発射機を使用し、ミサイル運搬車兼装填機のミサイルを発射機に装填する場合は、ミサイル運搬車兼装填機の後部と発射機の後部が向かい合うように配置し、アウトリガーにより相互の高さが同一になるように調整して行う。
【0006】しかしながら、このような従来のミサイルの搬送方法及びその装置にあつては、ミサイル運搬車兼装填機の架台を傾斜させる傾斜駆動装置を備えず、この架台が、後退しながら後端側が下降移動して傾斜した搬送姿勢を採らせることができないため、ミサイル運搬車兼装填機の架台よりも低位置にあるミサイルをミサイル運搬車兼装填機の架台に搭載する作業に際し、クレーンを使用しなければならず、構造が複雑であると共に作業能率に劣るという技術的課題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、その構成は、次の通りである。請求項1の発明は、ミサイル載置面102とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、昇降可能かつ後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能な架台4を有し、走行可能なミサイル運搬車兼装填機1、及び俯仰可能な架台29を有する発射機24を使用し、ミサイル載置面102からミサイル発射場所付近に配置されている発射機24に迄ミサイル(21)を搬送するミサイルの搬送方法であつて、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を傾斜させた搬送姿勢にして、該架台4の下端部とミサイル載置面102との間を接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、ミサイル載置面102の該ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に引き上げて搬送載架し、その後、ミサイル運搬車兼装填機1を発射機24の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を昇降させて発射機24の架台29と整合させ、該ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から発射機24の架台29に装填することを特徴とするミサイルの搬送方法である。請求項2の発明は、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送載架する際、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を第2補助搬送装置22を介して接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4と発射機24の架台29とを整合させる際、第1補助搬送装置37によつて両架台4,29間を橋渡しすることを特徴とする請求項1のミサイルの搬送方法である。請求項3の発明は、ミサイル載置面102とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、昇降可能かつ後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能な架台4を有し、走行可能なミサイル運搬車兼装填機1、及び俯仰可能な架台29を有する発射機24を使用し、ミサイル発射場所付近に配置されている発射機24からミサイル載置面102に迄ミサイル(21)を搬送するミサイルの搬送方法であつて、ミサイル運搬車兼装填機1を発射機24の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を昇降させて発射機24の架台29と整合させ、該ミサイル(21)を発射機24の架台29からミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送し、その後、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を傾斜させた搬送姿勢にして、該架台4の下端部とミサイル載置面102との間を接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4上の該ミサイル(21)をミサイル載置面102上に降下させて搬送車下することを特徴とするミサイルの搬送方法。請求項4の発明は、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4と発射機24の架台29とを整合させる際、第1補助搬送装置37によつて両架台4,29間を橋渡し、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から搬送車下する際、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を第2補助搬送装置22を介して接続することを特徴とする請求項3のミサイルの搬送方法である。請求項5の発明は、ミサイル載置面101とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、昇降可能かつ後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能な架台4を有し、走行可能なミサイル運搬車兼装填機1、及び俯仰可能な架台29を有する発射機24を使用し、ミサイル載置面101からミサイル発射場所付近に配置されている発射機24に迄ミサイル(21)を搬送するミサイルの搬送方法であつて、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を昇降させて、該架台4と高低の段差Hを有するミサイル載置面101との間を水平に接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、該ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に引き上げて搬送載架し、その後、ミサイル運搬車兼装填機1を発射機24の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を昇降させて発射機24の架台29と整合させ、該ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から発射機24の架台29に装填することを特徴とするミサイルの搬送方法である。請求項6の発明は、ミサイル載置面102とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、昇降駆動装置3によつて昇降が可能かつ傾斜駆動装置7によつて後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能な架台4を有し、走行可能なミサイル運搬車兼装填機1、及び俯仰装置41によつて俯仰可能な架台29を有する発射機24を使用し、ミサイル載置面102からミサイル発射場所付近に配置されている発射機24にミサイルを搬送するミサイルの搬送装置であつて、台車装置15に固定されているミサイル(21)を用い、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4に傾斜させた搬送姿勢を採らせた状態で、ミサイル載置面102の該台車装置15をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に載架するように引き上げる牽引装置17が、ミサイル運搬車兼装填機1に装備されていることを特徴とするミサイルの搬送装置である。請求項7の発明は、ミサイル運搬車兼装填機1の搬送姿勢を採る架台4とミサイル載置面102との間を接続する第2補助搬送装置22を備えることを特徴とする請求項6のミサイルの搬送装置である。請求項8の発明は、ミサイル運搬車兼装填機1に設けた傾斜駆動装置7が、ミサイル運搬車兼装填機1の車体1aと架台4との間に介在し、一端部が車体1aに揺動自在に軸支され、他端部が架台4に揺動自在に軸支され、前側に配置する大リンク5及び車体1aの後側に配置する小リンク6と、架台4を上後方に向けて押し上げるシリンダ装置11とを備えることを特徴とする請求項6又は7のミサイルの搬送装置である。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば、ミサイル載置面102とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、走行可能なミサイル運搬車兼装填機1と発射機24とを使用し、ミサイル載置面102からミサイル発射場所に配置されている発射機24に迄、ミサイル(21)を自動的に搬送することができる。ミサイル(21)を、後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能なミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送載架する作業は、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を傾斜させた搬送姿勢にして、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、ミサイル載置面102のミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に引き上げることにより、自動的に搬送載架される。
【0009】次に、ミサイル(21)を発射機24の架台29に装填する作業は、ミサイル運搬車兼装填機1を発射機24の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を上昇させて発射機24の架台29と整合させ、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から発射機24の架台29に水平に搬送させてなされる。
【0010】請求項2の発明によれば、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送載架する際、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を第2補助搬送装置22を介して接続するので、架台4に過度の傾斜姿勢を採らせる必要がなく、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送載架する作業が円滑になされる。また、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4と発射機24の架台29とを整合させる際、第1補助搬送装置37によつて両架台4,29間を橋渡しするので、両架台4,29の高さ位置の若干のずれが許容され、ミサイル(21)を発射機24の架台29に搬送する作業が円滑になされる。
【0011】請求項3の発明によれば、ミサイル載置面102とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、走行可能なミサイル運搬車兼装填機1と発射機24とを使用し、ミサイル発射場所に配置されている発射機24からミサイル載置面102に迄、空のミサイル(21)を自動的に搬送することができる。ミサイル(21)を発射機24の架台29からミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送する作業は、ミサイル運搬車兼装填機1を発射機24の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を上昇させて発射機24の架台29と整合させ、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から発射機24の架台29に水平に搬送させてなされる。
【0012】次に、ミサイル(21)を、後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能なミサイル運搬車兼装填機1の架台4から搬送車下する作業は、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を傾斜させた搬送姿勢にして、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4上のミサイル(21)をミサイル載置面102から降下させることにより、自動的になされる。
【0013】請求項4の発明によれば、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4と発射機24の架台29とを整合させる際、第1補助搬送装置37によつて両架台4,29間を橋渡しするので、両架台4,29の高さ位置の若干のずれが許容され、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送する作業が円滑になされる。また、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から搬送車下する際、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を第2補助搬送装置22を介して接続するので、架台4に過度の傾斜姿勢を採らせる必要がなく、ミサイル(21)を架台4から搬送車下する作業が円滑になされる。
【0014】請求項5の発明によれば、ミサイル載置面101とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、走行可能なミサイル運搬車兼装填機1と発射機24とを使用し、ミサイル載置面101からミサイル発射場所に配置されている発射機24に迄、ミサイル(21)を自動的に搬送することができる。ミサイル(21)を、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送載架する作業は、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を昇降させて、架台4と高低の段差Hを有するミサイル載置面101との間を水平に接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、ミサイル載置面101のミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に水平移動させることにより、自動的になされる。
【0015】次に、ミサイル(21)を発射機24の架台29に装填する作業は、ミサイル運搬車兼装填機1を発射機24の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を上昇させて発射機24の架台29に整合させ、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から発射機24の架台29に水平に搬送させてなされる。
【0016】請求項6の発明によれば、ミサイル載置面102とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、走行可能なミサイル運搬車兼装填機1と発射機24とを使用し、ミサイル載置面102からミサイル発射場所に配置されている発射機24に迄、ミサイルが格納され、かつ、台車装置15に固定されているミサイル(21)を自動的に搬送することができる。ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送載架する作業は、次のようにしてなされる。
【0017】すなわち、ミサイル載置面102がミサイル運搬車兼装填機1の架台4よりも低位置にある場合には、後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能なミサイル運搬車兼装填機1の架台4に、傾斜させた搬送姿勢を与え、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、ミサイル載置面102のミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に引き上げることにより、自動的に搬送載架される。なお、ミサイル載置面101がミサイル運搬車兼装填機1の架台4よりも高位置にある場合には、昇降駆動装置3を駆動してミサイル運搬車兼装填機1の架台4を昇降させて、架台4と高低の段差Hを有するミサイル載置面101との間を水平に接続し、ミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、ミサイル載置面101のミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に水平に引き込むことにより、自動的に搬送載架される。
【0018】次に、ミサイル(21)を発射機24の架台29に装填する作業は、ミサイル運搬車兼装填機1を発射機24の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を上昇させて発射機24の架台29に合致させ、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から発射機24の架台29に水平に搬送させて自動的になされる。
【0019】請求項7の発明によれば、ミサイル運搬車兼装填機1の搬送姿勢を採る架台4とミサイル載置面102との間を接続する第2補助搬送装置22を備えるので、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送載架する際、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を第2補助搬送装置22を介して接続することができる。その結果、架台4に過度の傾斜姿勢を採らせる必要がなく、ミサイル(21)をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に搬送載架する作業が円滑になされる。
【0020】請求項8の発明によれば、シリンダ装置11によつて架台4を上後方に向けて押し上げれば、架台4は、車体1aの前側に配置する大リンク5及び後側に配置する小リンク6がそれぞれ揺動するので、後退しながら上昇し、小リンク6が直立した後、後端側が下降移動して傾斜し、傾斜した搬送姿勢を採る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図6は本発明の1実施例に係るミサイルの搬送装置を示す。ミサイルは、ミサイル用キャニスタ21に個別に格納し、このミサイル用キャニスタ21を台車装置15に固縛して、ミサイル保管場所とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、ミサイル運搬車兼装填機1及び発射機24を使用し、ミサイル保管場所のミサイル載置面101,102からミサイル発射場所に配置されている発射機24に迄搬送される。ミサイル用キャニスタ21は、密閉状の箱形構造を有し、内部には複数個(図示の実施例では8個)のミサイルを各々独立させて格納可能である。図3に示すミサイル保管場所のミサイル載置面101は、ミサイル運搬車兼装填機1の走行地面100との間に所定の高低の段差Hを有し、ミサイル載置面101が、走行可能状態のミサイル運搬車兼装填機1の後記する架台4よりも高位置になつている。また、図4に示すミサイル保管場所のミサイル載置面102は、ミサイル運搬車兼装填機1の走行地面100と同一高さになつている。
【0022】台車装置15は、下端部に複数個の車輪16が回転自在に設けられ、ミサイル保管場所のミサイル載置面101,102上、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4の架台踏面4b上及び発射機24の架台29の架台踏面29a上をそれぞれ転動可能である。なお、台車装置15の車輪16は、後記するように第1補助搬送装置37の搬送踏面37a及び第2補助搬送装置22の搬送踏面22b上もそれぞれ転動可能である。また、台車装置15には、前端に前側フック掛け15aが設けられ、後端部下側に後側フック掛け15bが設けられている。前側フック掛け15aは、ミサイル用キャニスタ21をミサイル運搬車兼装填機1に搬送する際に使用し、後側フック掛け15bは、ミサイル用キャニスタ21を発射機24に装填する際に使用する。
【0023】ミサイル運搬車兼装填機1は、図1に示すように走行タイヤ2を有して自走可能な車体1aの上に搭載台1bが固着され、車体1aの4隅に第1アウトリガー3をそれぞれ備えている。第1アウトリガー3は、車体1aを支持可能であり、架台4の昇降駆動装置を兼ねている。また、車体1a、具体的には搭載台1b上には、架台4が傾斜駆動装置7を介して車体1aの後部に向けて下り傾斜し得るように配置される。
【0024】傾斜駆動装置7は、シリンダ装置11、架台4の前端部に配置する大リンク5、架台4の後端部に配置する小リンク6及び軸47,48,49,50を備える。シリンダ装置11は架台4を上後方に向けて押し上げる機能を有し、その前端部は、車体1aに軸12にて揺動自在に軸支され、シリンダ装置11のピストンロッドの先端部は、軸13にて大リンク5の中間部に揺動自在に軸支されている。大リンク5の一端部は、軸49にて車体1aに揺動自在に軸支され、大リンク5の他端部は、軸50にて架台4に揺動自在に軸支されている。小リンク6の一端部は、軸47にて車体1aに揺動自在に軸支され、小リンク6の他端部は、軸48にて架台4に揺動自在に軸支されている。そして、この大リンク5の軸支点(49,50)間距離の方が、小リンク6の軸支点(47,48)間距離よりも長くなつており、架台4が搭載台1b上に載置された図1に示す状態で、大リンク5及び小リンク6は、各車体1aへの軸支点(49,47)からそれぞれ前上方に延在している。
【0025】しかして、シリンダ装置11を突出作動させれば、架台4が図4に示すように両リンク5,6に規制された軌跡を描きながら移動する。すなわち、架台4は、両リンク5,6の作用を受けて後退しながら上昇し、小リンク6が直立した後に後端側が次第に下降移動し、後方に向けて次第に下り傾斜し、搬送姿勢を採るようになる。架台4が搬送姿勢を採る状態から反対にシリンダ装置11を没入作動させれば、図1に示すように架台4が搭載台1b上に載置された元位置に復帰する。架台4は、搭載台1b上に載置された状態で水平姿勢を採り、搭載台1bに図外のロック装置によつて固定可能である。なお、架台4が傾斜する搬送姿勢を採つた際、小リンク6は、後上方に向けて延在し、小リンク6の復帰揺動が可能である。
【0026】ミサイル運搬車兼装填機1の架台4には、図1に示すように台車装置15の前進位置を規制する前ストッパ4cが前端部に突設され、搬送載架された台車装置15の後端を規制する後ストッパ14が後端部に配設される。後ストッパ14は、架台4上に台車装置15が存在しな状態では倒伏状態にあつて台車装置15の通過を阻害しない姿勢を採り、第1牽引装置17によつて引き込まれる台車装置15が前ストッパ4cに衝突した際に、手動又は自動的に起立して台車装置15の後端を係止するようになつている。また、架台4は、図1,図5に示すように後端部両側に水平に架設した支持軸20を有し、この支持軸20に、後記する第1補助搬送装置37及び第2補助搬送装置22のいずれか一方を個別に掛止させることができる。更に、架台4の前端部には、第1牽引装置17が装備される。第1牽引装置17は、ウインチからなり、架台4の下面に固着した第1牽引装置本体17aからのワイヤロープ19を架台4の前端部上下にそれぞれ軸支したプーリ18に巻き掛けてある。
【0027】しかして、ワイヤロープ19の先端のフックを台車装置15の前端の前側フック掛け15aに掛止させて、ミサイル保管場所のミサイル載置面101,102上の台車装置15を架台4に引き込むことができる。その際、台車装置15は、架台4の左右両側に突設した側部材4aにより左右両側が案内される。このようにして架台4上に引き込まれ、前端が前ストッパ4cに当接した状態で、台車装置15の後端が後ストッパ14によつて係止される。
【0028】図4,図5に示す第2補助搬送装置22は、第2補助搬送装置本体22cと左右一対の脚23とを有し、第2補助搬送装置本体22cの前端部には、傾斜して搬送姿勢を採つた架台4の支持軸20に掛止する一対の掛け金部22aを有する。架台4の支持軸20に掛け金部22aが掛止した状態で、第2補助搬送装置本体22cの後端部がミサイル載置面102に接地し、上面が台車装置15の車輪16が転動する搬送踏面22bを形成する。脚23は、第2補助搬送装置本体22cの前端部寄りに支持軸によつて揺動自在に軸支され、適宜に伸長させて、第2補助搬送装置本体22cの先端部を走行地面100ないしミサイル載置面102に支持する。従つて、架台4が傾斜して搬送姿勢を採つた際、架台4の後端部がミサイル載置面102に直接接地するように構成すれば、第2補助搬送装置22を省略することができる。
【0029】また、図3,図6に示す第1補助搬送装置37は、前端部に架台4の後端部の支持軸20に掛止する掛け金部を有し、後端部がミサイル載置面101又は発射機24の架台29に係止する係合部を形成すると共に、上面が台車装置15の車輪16が転動する搬送踏面37aを形成している。従つて、架台4の後端部がミサイル載置面101又は発射機24の架台29に直接係合するように構成すれば、第1補助搬送装置37を省略することができる。
【0030】次に、発射機24は、図6に示すように走行タイヤ25を有して走行地面100上を自走可能な発射機本体24aの上部に、旋回装置27を備え、車幅方向の両側部に第2アウトリガー26をそれぞれ複数個備えている。第2アウトリガー26は、ミサイルを積んだ台車装置15を搭載する際、及びミサイルの発射時に、発射機24の発射機本体24aを安定的に支持するために使用する。また、旋回装置27の旋回台28には、俯仰装置41を介して架台29が俯仰可能に取付けられ、旋回台28は発射機本体24aに対して360度旋回可能である。俯仰装置41は、旋回装置27に固設されてL字状をなし、突出部に軸33によつて架台29が揺動自在に軸支される旋回台28と、旋回台28に軸31によつて一端部が揺動可能に軸支され、架台29に軸32によつて他端部が揺動可能に軸支される俯仰シリンダ装置30とからなる。
【0031】しかして、俯仰シリンダ装置30を突出作動又は没入作動させることにより、架台29が軸33を支点として揺動し、その傾斜状態を変更することができ、俯仰シリンダ装置30を没入作動させて水平位置、つまり格納位置を採らせることができる。発射機24の架台29は、台車装置15の車輪16が転動する車輪踏面29aを長手方向の両側に有し、また、先端部に前ストッパ29bを有すると共に、先端下部に第2牽引装置34を有する。第2牽引装置34は、ウインチからなり、第2牽引装置本体34aからのワイヤロープ36を架台29の先端部に上下に配置して軸支した一対のプーリ35に巻き掛け、先端のフックが台車装置15の後側フック掛け15bに掛止可能である。
【0032】次に、上記実施例の作用について説明する。このようなミサイルの搬送装置は、ミサイル保管場所とミサイル発射場所とが所定距離を隔てた環境下で、ミサイル運搬車兼装填機1を使用して、ミサイル保管場所からミサイル発射場所又はその付近に配置されている発射機24に、ミサイルを自動的に搬送・装填するために使用される。先ず、図3に示すようにミサイル載置面101からミサイル運搬車兼装填機1にミサイルを搬送する作業について説明する。ミサイル運搬車兼装填機1をミサイルの保管場所近傍迄走行させて、架台4と高低の段差Hを有して高位置にあるミサイル保管場所のミサイル載置面101に車体1aの後部を近接させて、各第1アウトリガー3を所定長さ伸長させてそれぞれ接地させる。これにより、架台4の架台踏面4bの高さ位置を、走行地面100との間に所定の高低の段差Hを有するミサイル載置面101にほぼ合致させる。
【0033】次に、図3に示すように第1補助搬送装置37の掛け金部を架台4の支持軸20に手動にて係止させ、第1補助搬送装置37の後端部をミサイル載置面101の段部に接地係合させ、第1補助搬送装置37の搬送踏面37aによつて架台4の架台踏面4bとミサイル載置面101とを橋渡ししてほぼ平坦に接続させる。この状態で、ミサイル運搬車兼装填機1の第1牽引装置17のワイヤロープ19を巻き戻し、先端のフックを、ミサイル載置面101に載置され、ミサイル用キャニスタ21が積載されている台車装置15の前側フック掛け15aに手動にて掛止させる。ウインチからなる第1牽引装置17を駆動して、ワイヤロープ19を(イ)方向に巻き取れば、台車装置15がミサイル載置面101から第1補助搬送装置37を経由して(ロ)方向に移動し、架台4上に搬送される。
【0034】かくして、第1牽引装置17のワイヤロープ19を十分に巻込むことにより、ミサイル用キャニスタ21が所定位置迄搬送されるので、台車装置15が前ストッパ4cに衝突した際に、後ストッパ14を起立させて台車装置15の後端を係止する。台車装置15は、この状態で図外のロック装置により架台4にロックする。このようにして、ミサイル用キャニスタ21がミサイル運搬車兼装填機1に載置される。ミサイル用キャニスタ21の架台4への固縛が終了したなら、第1アウトリガー3の接地を解除し、また、第1補助搬送装置37を手動にて取り除いた後に、ミサイル運搬車兼装填機1を走行させ、図6に示すように発射機24の近傍の所定位置に停止させる。
【0035】次いで、図6に示すようにミサイル運搬車兼装填機1は、第1補助搬送装置37を装着して後退させ、第1補助搬送装置37の後端部を発射機24の架台29に係止させる。発射機24は、各第2アウトリガー26を接地させ、一方、ミサイル運搬車兼装填機1は、各第1アウトリガー3を接地させ、車輪踏面29aと架台踏面4b及び搬送踏面37aの高さをほぼ合致させる。その後、後ストッパ14を(チ)の方向に下降させ、台車装置15の後側フック掛け15bに第2牽引装置34のワイヤロープ36を係留後、第1牽引装置17のワイヤロープ19を前側フック掛け15aから取り外す。
【0036】この状態から第2牽引装置34を駆動してワイヤロープ36を図6に示す(リ)方向に巻き取れば、ミサイル用キャニスタ21は台車装置15と共に(ハ)方向に引つ張られ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台踏面4bから搬送踏面37aを経て車輪踏面29aに移動し、台車装置15の後端が発射機24の前ストッパ29bに当接して装填位置まで搬送される。搬送が終了したなら、台車装置15を図示しない固定装置によつて架台29に固定し、ミサイル用キャニスタ21を発射機24の架台29に固縛させる。
【0037】ミサイル用キャニスタ21の固縛が終了したなら、ミサイル運搬車兼装填機1の第1アウトリガー3を没入させて走行タイヤ2を接地させ、ミサイル運搬車兼装填機1を走行させて発射機24から離す。その後、旋回装置27を駆動し、また、俯仰装置41の俯仰シリンダ装置30を(ニ)方向に突出作動させて、架台29を適宜に旋回及び仰角させて発射方位を指向させることにより、ミサイル用キャニスタ21に射撃体勢を採らすことができる。
【0038】ミサイルを発射して空となつたミサイル用キャニスタ21は、次のようにしてミサイル運搬車兼装填機1に搬送する。すなわち、俯仰シリンダ装置30を(ホ)方向に没入させて架台29を水平状態にし、ミサイル運搬車兼装填機1を装填位置迄走行させて図6の状態つまり車輪踏面29aと架台踏面4b及び搬送踏面37aの高さをほぼ合致させた状態とする。その後、後側フック掛け15bから第2牽引装置34のワイヤロープ36のフックを外し、替わりに第1牽引装置17のワイヤロープ19のフックを前側フック掛け15aに掛止し、第1牽引装置17を駆動してワイヤロープ19を(イ)方向に巻き取り、ミサイル用キャニスタ21を台車装置15と共に(ト)方向に移動させて、前述した高低の段差Hを有するミサイル載置面101からミサイル運搬車兼装填機1にミサイルを搬送する作業と同様にして、搬送を終了する。
【0039】搬送終了後、各第1アウトリガー3を没入させて走行タイヤ2を接地させ、また、第1補助搬送装置37を取り外し、ミサイル運搬車兼装填機1を自走させた後、ミサイル用キャニスタ21を台車装置15と共にミサイル運搬車兼装填機1から適宜車下する。ミサイル用キャニスタ21をミサイル運搬車兼装填機1から車下する作業は、ミサイル載置面101からミサイル運搬車兼装填機1にミサイルを搬送する前述の作業のほぼ逆手順によつて行うことが可能である。ただし、ミサイル用キャニスタ21を水平移動させて車下する作業に際しては、第1牽引装置17を使用することができない。空のミサイル用キャニスタ21は軽量であるので、人力によつて車下することが可能である。なお、発射機24の空のミサイル用キャニスタ21を、別途のクレーン等にて吊り上げて回収することも可能である。
【0040】次に、ミサイル載置面102がミサイル運搬車兼装填機1の架台4よりも低位置にある場合には、後退しながら後端側が下降移動して傾斜が可能なミサイル運搬車兼装填機1の架台4に、傾斜させた搬送姿勢を与え、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を接続する。すなわち、シリンダ装置11によつて架台4を上後方に向けて押し上げれば、架台4は、車体1aの前側に配置する大リンク5及び後側に配置する小リンク6がそれぞれ揺動するので、後退しながら上昇し、小リンク6が直立した後、後端側が下降移動して傾斜し、傾斜した搬送姿勢を採る。次いで、架台4の支持軸20に第2補助搬送装置22の一対の掛け金部22aをそれぞれ掛止させ、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を第2補助搬送装置22を介して接続する。
【0041】この状態からミサイル運搬車兼装填機1の牽引装置17によつて、ミサイル載置面102のミサイル用キャニスタ21をミサイル運搬車兼装填機1の架台4に引き上げることにより、ミサイル用キャニスタ21は、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4に自動的に搬送載架される。ミサイル用キャニスタ21を発射機24の架台29に装填する作業は、前述したようにミサイル運搬車兼装填機1を発射機24の近傍迄走行させ、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4を上昇させて発射機24の架台29に合致させ、ミサイル用キャニスタ21をミサイル運搬車兼装填機1の架台4から発射機24の架台29に水平に搬送させて自動的になされる。
【0042】更に、発射機24の架台29からミサイル運搬車兼装填機1の架台4に迄搬送した空のミサイル用キャニスタ21を、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4からミサイル載置面102に直接車下することも可能である。すなわち、図4に示すように架台4に後端側が下降移動し、後方に向けて下り傾斜した搬送姿勢を採らせ、架台4の下端部とミサイル載置面102との間を第2補助搬送装置22によつて接続する。次いで、ミサイル運搬車兼装填機1の架台4上のミサイル用キャニスタ21を、牽引装置17によつて降下させ、ミサイル載置面102上に車下させる。第2補助搬送装置22の傾斜角度、台車装置15の車輪16の大きさ等を適当に選定し、台車装置15とミサイル載置面102との干渉を避けた状態で勢い良く降下させることにより、ミサイル用キャニスタ21をミサイル載置面102上に直接車下させることが可能である。
【0043】ところで、上記実施例にあつては、傾斜駆動装置7が、シリンダ装置11、大リンク5及び小リンク6を備えたが、車体1aに架台4の傾斜移動を案内する係合部を形成し、大リンク5及び小リンク6を省略することも可能である。また、傾斜駆動装置7のシリンダ装置11を複数設け、架台4の傾斜移動を大きく与えることも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、本発明に係るミサイルの搬送方法及びその装置によれば、下記の効果を奏することができる。
(1)請求項1及び請求項6の発明によれば、ミサイル運搬車兼装填機の架台よりも低い位置、例えばミサイル運搬車兼装填機の走行地面と同一高さ位置にあるミサイルをミサイル運搬車兼装填機の架台に搭載する作業に際し、クレーン等の専用の吊り上げ装置を使用する必要がない。その結果、構造が簡素であると共に作業が容易である。
(2)請求項3の発明によれば、ミサイル運搬車兼装填機の架台よりも低い位置、例えばミサイル運搬車兼装填機の走行地面と同一高さ位置にあるミサイル載置面にミサイルを搬送車下する作業に際し、クレーン等の専用の吊り上げ装置を使用する必要がない。その結果、構造が簡素であると共に作業が容易である。
(3)請求項5の発明によれば、走行可能状態のミサイル運搬車兼装填機の架台よりも高い位置にあるミサイルをミサイル運搬車兼装填機の架台に搭載する作業に際し、クレーン等の専用の吊り上げ装置を使用する必要がない。その結果、構造が簡素であると共に作業が容易である。
【0045】(4)ミサイルの搬送作業は、ミサイル運搬車兼装填機及び発射機を使用して、自動的になされるので、機動性に優れ、搬送の作業性が著しく向上すると共に、搬送の作業が短時間になされて能率的である。
(5)請求項6の発明において、ミサイルを、台車装置に固定されている複数個のミサイル用キャニスタにそれぞれ格納すれば、発射機に装填状態にて外気の影響を受け難く、耐候性に優れると共に、電磁波障害を受け難い。




 

 


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