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発明の名称 機関砲の安全制御方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−286798
公開日 平成7年(1995)10月31日
出願番号 特願平6−101681
出願日 平成6年(1994)4月18日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 宏之
発明者 吉松 盛喜
要約 目的
発射速度に関係なく確実に遅発の危険性を防止できる機関砲の安全制御方法及びその装置の提供。

構成
ロック軸11がカムドラム9の前面に向けて後退移動した状態として、弾丸が発射されて後座体43に後座加速度が発生した際、ウエイト21の慣性力によつてレバー19の中間部を揺動させてロック軸11をカムドラム9の係止部9eに係止不可能な位置に相対的に大きく前進移動させることにより、カムドラム9の回転を許容して射撃を継続し、弾丸が発射されない場合には、ロック軸11を係止部9eに係止させ、カムドラム9の回転を強制的に止める。
特許請求の範囲
【請求項1】 回転駆動源(8)でカムドラム(9)を回転駆動して遊底(10)を前後に移動させ、前進移動する遊底(10)によつて弾薬(6)が砲身(2)に装填されて弾丸が発射され、砲身(2)を含む後座体(43)が後座する機関砲において、カムドラム(9)の前面に、後座体(43)が後座した直後に所定位置に達する係止部(9e)を設け、該係止部(9e)の前側の対向可能な位置の後座体(43)に前後に移動可能なロック軸(11)を配置し、該ロック軸(11)に一端が係止してロック軸(11)の後退移動を拘束するレバー(19)を、該後座体(43)に揺動自在に支持し、該レバー(19)の中間部が、前記後座体(43)に前後移動自在に支持されるウエイト(21)に連結されると共に、該ロック軸(11)がカムドラム(9)の前面に向けて後退移動した状態として、弾丸が発射されて後座体(43)に後座加速度が発生した際、ウエイト(21)の慣性力によつてレバー(19)を揺動させてロック軸(11)をカムドラム(9)の係止部(9e)に係止不可能な位置に相対的に前進移動させることにより、カムドラム(9)の回転を許容して射撃を継続し、弾丸が発射されない場合には、ロック軸(11)を前記所定位置に達したカムドラム(9)の係止部(9e)に係止させ、カムドラム(9)の回転を強制的に止めることを特徴とする機関砲の安全制御方法。
【請求項2】 後座体(43)に前後方向と直交する方向の移動を案内してロック爪(23)を付属させ、レバー駆動装置(24,33)により、該ロック爪(23)が一側に移動して該ウエイト(21)の後退移動を制限可能位置と、該ロック爪(23)が他側に移動して該ウエイト(21)の制限を解除可能位置とを採らせるようにしたことを特徴とする請求項1の機関砲の安全制御方法。
【請求項3】 弾丸が発射されて後座体(43)に後座加速度が発生し、ウエイト(21)の慣性力によつてレバー(19)を揺動させてロック軸(11)をカムドラム(9)の係止部(9e)に係止不可能な位置に相対的に前進移動させる際、ロック軸(11)の後退移動を阻止するようにロック軸(11)の当接部(11b)に係止するコントロール部材(18a)を設けると共に、カムドラム(9)の回転によつてロック軸(11)と該係止部(9e)とが係止不可能な位置になつた際、コントロール部材(18a)と当接部(11b)との係合を離脱させるようにコントロール部材(18a)を移動させる作動カム(13b)を、カムドラム(9)に設けることを特徴とする請求項1又は2の機関砲の安全制御方法。
【請求項4】 カムドラム(9)と連動して間欠的に回転駆動され、機関砲の外部から給弾通路(17a)を通つて給弾される弾薬(6)を後退した遊底(10)の前方の装填準備位置に送る送弾ホイール(4)と、ストップレバー(16)に給弾通路(17a)内への突出位置と没入位置とを選択的に与える引金駆動装置(15)とを備え、ストップレバー(16)が、突出位置を採つた際に給弾通路(17a)内の弾薬(6)が送弾ホイール(4)に送り込まれることを阻止し、没入位置を採つた際に給弾通路(17a)内の弾薬(6)が送弾ホイール(4)に送り込まれることを許容することを特徴とする請求項1,2又は3の機関砲の安全制御方法。
【請求項5】 遊底(10)が前進したことを検出する遊底前方検出手段(47)及び後退したことを検出する遊底後方検出手段(48)を後座体(43)にそれぞれ配置し、発射スイッチ(44)をONとして回転駆動源(8)の駆動を開始させた後、遊底(10)が前進したことを遊底前方検出手段(47)によつて検出し、該検出信号に基づいて引金駆動装置(15)を作動させて、ストップレバー(16)に没入位置を採らせ、続いて弾薬(6)が装填準備位置に送り込まれるように遊底(10)が後退したことを遊底後方検出手段(48)によつて検出し、該検出信号に基づいてレバー駆動装置(24,33)を作動させてロック軸(11)をカムドラム(9)の前面に向けて後退移動させて射撃を開始し、所定の弾数を射撃して発射スイッチ(44)をOFFとして後、遊底(10)が前進したことを遊底前方検出手段(47)によつて検出した際、該検出信号に基づいてストップレバー(16)を作動する引金駆動装置(15)を逆作動させて、ストップレバー(16)に突出位置を採らせ、続いてストップレバー(16)よりも下流側にある最後から2番目の弾丸が発射された後、遊底(10)が後退したことを遊底後方検出手段(48)によつて検出した際、該検出信号に基づいてレバー駆動装置(24,33)を作動させてロック爪(23)に該ウエイト(21)の後退移動を制限するように一側に移動可能状態を採らせ、更に遊底(10)が前進してストップレバー(16)よりも下流側の最後の弾丸を発射して遊底(10)が後退する前に、遊底前方検出手段(47)によつて遊底(10)が前進していることを検出した際、該検出信号に基づいて回転駆動源(8)の駆動を停止することを特徴とする請求項4の機関砲の安全制御方法。
【請求項6】 回転駆動源(8)でカムドラム(9)を回転駆動して遊底(10)を前後に移動させ、前進移動する遊底(10)によつて弾薬(6)が砲身(2)に装填されて弾丸が発射され、砲身(2)を含む後座体(43)が後座する機関砲において、カムドラム(9)の前面に形成され、後座体(43)が後座を開始した直後に所定位置に達する係止部(9e)と対向可能に、後座体(43)に前後に移動可能に配置したロック軸(11)と、後座体(43)に揺動自在に支持され、該ロック軸(11)に一端が係合してロック軸(11)の後退移動を拘束するレバー(19)と、該レバー(19)の中間部が連結され、前記後座体(43)に前後移動自在に支持されると共に、弾性体(22)によつて後方に向けて付勢されるウエイト(21)と、前後方向と直交する方向の移動が案内されて該後座体(43)に設けられ、一側に移動して該ウエイト(21)の後退移動を制限し、他側に移動して該ウエイト(21)の後退移動の制限を解除可能なロック爪(23)と、該ロック爪(23)に一側又は他側位置を採らせるレバー駆動装置(24,33)とを備え、該ロック爪(23)による該ウエイト(21)の制限を解除した状態で弾丸が発射され、後座体(43)に後座加速度が発生した際、該ウエイト(21)の慣性力によつてレバー(19)を揺動させ、該レバー(19)によつて該ロック軸(11)を該カムドラム(9)の係止部(9e)との係合が不可能位置に抜き出すことによつて該カムドラム(9)を回転可能として射撃を継続し、弾丸が発射されない場合には、該ロック軸(11)を前記所定位置に達した該カムドラム(9)の係止部(9e)に係止させ、該カムドラム(9)の回転を強制的に止めることを特徴とする機関砲の安全制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機関砲の安全制御方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の機関砲として、砲身に弾薬を装填するために外部動力でカムドラムを駆動して、遊底を作動させるものが知られている。この種の機関砲において連続して弾丸を発射する際には、下記ア〜エのサイクルが繰り返されている。
ア 遊底が前進して弾薬を砲身に装填する。
イ 遊底が前進停止位置で停止し、弾薬を撃発して弾丸を発射する。その際、ほとんどの機関砲では、安全のためにロック機構によつて遊底を砲身部と結合する。
ウ 遊底が後退する。
エ 遊底が後退停止位置で停止し、弾薬が遊底の前方の装填準備位置に供給される。
【0003】このようなサイクルにおいて、弾薬を砲身に装填して弾薬が撃発作用を受けたにもかかわらず、不発射となる場合がある。その原因は、弾薬の火管又は機関砲側の撃発装置のいずれかの不良にある。そして、ガス作動方式の機関砲にあつては、弾丸が不発射の場合は、機関砲の作動が停止するので安全上の問題はないが、外部動力駆動方式の機関砲にあつては、発射、不発射に関係なく、装填された弾薬が撃発後に強制的に砲身から引き出される。この一度撃発作用を受けて不発射となつた弾薬は、ごく短時間遅れて発火する、いわゆる遅発が起こる可能性がある。このため、外部動力駆動方式の機関砲にあつては、装填されて不発射となつた弾薬を強制的に砲身より引き出すことにより、遅発による危険を伴うことになる。
【0004】この遅発に伴う危険を排除する方法として、従来、例えば次のものが知られている。
(1)弾薬を装填して発射した際、発射時に砲身内に発生する高圧のガスの一部をロック機構に導き、正常に発射した場合には遊底のロックを解除し、不発射の場合には遊底をロックしたままに保ち、弾薬を砲身内に残す方法。
【0005】(2)弾丸を発射したときの後座運動を利用して駆動部のロックを解除するようにし、不発射の場合は、後座運動が発生しないので、駆動部をロック状態に維持して、駆動部を強制的に止める方法。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記(1)の従来例にあつては、外部動力駆動方式にもかかわらず、ガス圧を利用するものであり、精密かつ高速で動くロック機構が発射ガスによつて汚れ、作動不良を起こすことがある。このため、頻繁な清掃が必要であり、また機構が複雑で、しかも頑丈につくる必要がある。また、上記(2)の従来例にあつては、ガスによる汚れの問題はないが、後座運動を利用しており、機関砲の場合、発射速度によつて後座長が変わるため、ごく低発射速度の機関砲にのみ確実な作動が可能となる。また、強制的に止めるため、高発射速度での発射時には、駆動部に強大な衝撃を受ける。(1),(2)いずれの場合にあつても、射撃を停止するごとに駆動体を急激に停止させるため、停止機構には大きな負荷がかかり、寿命が短くなる欠点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明の構成は、回転駆動源(8)でカムドラム9を回転駆動して遊底10を前後に移動させ、前進移動する遊底10によつて弾薬6が砲身2に装填されて弾丸が発射され、砲身2を含む後座体43が後座する機関砲において、カムドラム9の前面に、後座体43が後座した直後に所定位置に達する係止部9eを設け、該係止部9eの前側の対向可能な位置の後座体43に前後に移動可能なロック軸11を配置し、該ロック軸11に一端が係止してロック軸11の後退移動を拘束するレバー19を、該後座体43に揺動自在に支持し、該レバー19の中間部が、前記後座体43に前後移動自在に支持されるウエイト21に連結されると共に、該ロック軸11がカムドラム9の前面に向けて後退移動した状態として、弾丸が発射されて後座体43に後座加速度が発生した際、ウエイト21の慣性力によつてレバー19を揺動させてロック軸11をカムドラム9の係止部9eに係止不可能な位置に相対的に前進移動させることにより、カムドラム9の回転を許容して射撃を継続し、弾丸が発射されない場合には、ロック軸11を前記所定位置に達したカムドラム9の係止部9eに係止させ、カムドラム9の回転を強制的に止めることを特徴とする機関砲の安全制御方法である。請求項2の発明の構成は、後座体43に前後方向と直交する方向の移動を案内してロック爪23を付属させ、レバー駆動装置(24,33)により、該ロック爪23が一側に移動して該ウエイト21の後退移動を制限可能位置と、該ロック爪23が他側に移動して該ウエイト21の制限を解除可能位置とを採らせるようにしたことを特徴とする請求項1の機関砲の安全制御方法である。請求項3の発明の構成は、弾丸が発射されて後座体43に後座加速度が発生し、ウエイト21の慣性力によつてレバー19を揺動させてロック軸11をカムドラム9の係止部9eに係止不可能な位置に相対的に前進移動させる際、ロック軸11の後退移動を阻止するようにロック軸11の当接部11bに係止するコントロール部材18aを設けると共に、カムドラム9の回転によつてロック軸11と該係止部9eとが係止不可能な位置になつた際、コントロール部材18aと当接部11bとの係合を離脱させるようにコントロール部材18aを移動させる作動カム13bを、カムドラム9に設けることを特徴とする請求項1又は2の機関砲の安全制御方法である。請求項4の発明の構成は、カムドラム9と連動して間欠的に回転駆動され、機関砲の外部から給弾通路17aを通つて給弾される弾薬6を後退した遊底10の前方の装填準備位置に送る送弾ホイール4と、ストップレバー16に給弾通路17a内への突出位置と没入位置とを選択的に与える引金駆動装置(15)とを備え、ストップレバー16が、突出位置を採つた際に給弾通路17a内の弾薬6が送弾ホイール4に送り込まれることを阻止し、没入位置を採つた際に給弾通路17a内の弾薬6が送弾ホイール4に送り込まれることを許容することを特徴とする請求項1,2又は3の機関砲の安全制御方法である。請求項5の発明の構成は、遊底10が前進したことを検出する遊底前方検出手段47及び後退したことを検出する遊底後方検出手段48を後座体43にそれぞれ配置し、発射スイッチ(44)をONとして回転駆動源(8)の駆動を開始させた後、遊底10が前進したことを遊底前方検出手段47によつて検出し、該検出信号に基づいて引金駆動装置(15)を作動させて、ストップレバー16に没入位置を採らせ、続いて弾薬6が装填準備位置に送り込まれるように遊底10が後退したことを遊底後方検出手段48によつて検出し、該検出信号に基づいてレバー駆動装置(24,33)を作動させてロック軸11をカムドラム9の前面に向けて後退移動させて射撃を開始し、所定の弾数を射撃して発射スイッチ(44)をOFFとして後、遊底10が前進したことを遊底前方検出手段47によつて検出した際、該検出信号に基づいて引金駆動装置(15)を逆作動させて、ストップレバー16に突出位置を採らせ、続いてストップレバー16よりも下流側にある最後から2番目の弾丸が発射された後、遊底10が後退したことを遊底後方検出手段48によつて検出した際、該検出信号に基づいてレバー駆動装置(24,33)を作動させてロック爪23に該ウエイト21の後退移動を制限するように一側に移動可能状態を採らせ、更に遊底10が前進してストップレバー16よりも下流側の最後の弾丸を発射して遊底10が後退する前に、遊底前方検出手段47によつて遊底10が前進していることを検出した際、該検出信号に基づいて回転駆動源(8)の駆動を停止することを特徴とする請求項4の機関砲の安全制御方法である。請求項6の発明の構成は、回転駆動源(8)でカムドラム9を回転駆動して遊底10を前後に移動させ、前進移動する遊底10によつて弾薬6が砲身2に装填されて弾丸が発射され、砲身2を含む後座体43が後座する機関砲において、カムドラム9の前面に形成され、後座体43が後座を開始した直後に所定位置に達する係止部9eと対向可能に、後座体43に前後に移動可能に配置したロック軸11と、後座体43に揺動自在に支持され、該ロック軸11に一端が係合してロック軸11の後退移動を拘束するレバー19と、該レバー19の中間部が連結され、前記後座体43に前後移動自在に支持されると共に、弾性体22によつて後方に向けて付勢されるウエイト21と、前後方向と直交する方向の移動が案内されて該後座体43に設けられ、一側に移動して該ウエイト21の後退移動を制限し、他側に移動して該ウエイト21の後退移動の制限を解除可能なロック爪23と、該ロック爪23に一側又は他側位置を採らせるレバー駆動装置(24,33)とを備え、該ロック爪23による該ウエイト21の制限を解除した状態で弾丸が発射され、後座体43に後座加速度が発生した際、該ウエイト21の慣性力によつてレバー19を揺動させ、該レバー19によつて該ロック軸11を該カムドラム9の係止部9eとの係合が不可能位置に抜き出すことによつて該カムドラム9を回転可能として射撃を継続し、弾丸が発射されない場合には、該ロック軸11を前記所定位置に達した該カムドラム9の係止部9eに係止させ、該カムドラム9の回転を強制的に止めることを特徴とする機関砲の安全制御装置である。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば、ロック軸11がカムドラム9の前面に向けて後退移動した状態として、通常、弾丸が発射される。これによつて後座体43に後座加速度が発生すれば、ウエイト21の慣性力によつてレバー19を揺動させてロック軸11をカムドラム9の係止部9eに係止不可能な位置に相対的に前進移動させる。従つて、カムドラム9の回転を許容して射撃を継続することができる。一方、弾丸が発射されない場合には、ロック軸11が所定位置に達したカムドラム9の係止部9eに係止するので、カムドラム9の回転が強制的に止められる。そして、後座体43に揺動自在に支持されるレバー19は、ロック軸11に一端が係止し、中間部がウエイト21に連結されるので、ウエイト21の相対的な前進移動が拡大されてロック軸11に大きな前進移動を与える。その結果、弾丸が発射された際に、ロック軸11がカムドラム9の係止部9eに係止することが良好に防止される。
【0009】請求項2の発明によれば、レバー駆動装置(24,33)及びロック爪23が、次のように作用する。すなわち、射撃開始時には、レバー駆動装置(24,33)によつてロック爪23を他側に移動させてウエイト21の制限を解除可能位置を採らせ、ロック軸11がカムドラム9の前面に向けて後退移動した状態として、弾丸が発射される。射撃停止時には、レバー駆動装置(24,33)によつてロック爪23を一側に移動させてウエイト21の後退移動を制限可能位置を採らせ、弾丸を発射させる。これによつて後座体43に後座加速度が発生すれば、ウエイト21が慣性力によつて相対的に前進移動し、ロック爪23に係止されてウエイト21及びロック軸11の後退移動が制限される。
【0010】請求項3の発明によれば、弾丸が発射されてロック軸11が相対的に前進移動すれば、コントロール部材18aがロック軸11の後退移動を阻止するようにロック軸11の当接部11bに係止し、その後、カムドラム9の回転によつてロック軸11と係止部9eとが係止不可能な位置になつた際、カムドラム9に設ける作動カム13bによつてコントロール部材18aと当接部11bとの係合を離脱させるようにコントロール部材18aを移動させる。これにより、弾丸が発射された際に、ロック軸11がカムドラム9の係止部9eに係止することが確実に防止される。
【0011】請求項4の発明によれば、射撃を終了する際には、引金駆動装置(15)によつてストップレバー16に給弾通路17a内への突出位置を与え、給弾通路17a内の弾薬6が送弾ホイール4に送り込まれることを阻止する。その後、送弾ホイール4側に残る全ての弾薬6を送弾ホイール4によつて装填準備位置に次々に送り、発射することにより、機関砲内に弾薬6が残らない状態にできる。そして、射撃を開始する際には、引金駆動装置(15)によつてストップレバー16に給弾通路17a内への没入位置を採らせ、給弾通路17a内の弾薬6を送弾ホイール4に送り込む。
【0012】請求項5の発明によれば、発射スイッチ(44)のON、OFF操作により、上記請求項4の発明の作用を自動的に得ることができる。すなわち、発射スイッチ(44)のON操作により、回転駆動源(8)の駆動が開始され、引金駆動装置(15)が作動されて、ストップレバー16に没入位置を採らせ、弾薬6を供給し、続いて弾薬(6)が装填準備位置に送り込まれるように遊底(10)が後退したならレバー駆動装置(24,33)を作動させ、ロック軸11をカムドラム9の前面に向けて後退移動させて射撃が開始され、所定の弾数を射撃する。次いで、発射スイッチ(44)のOFF操作により、引金駆動装置(15)を逆作動させて、ストップレバー16に突出位置を採らせて弾薬6の供給を停止し、レバー駆動装置(24,33)を作動させてロック爪23にウエイト21の後退移動を制限するように一側に移動可能状態を採らせ、最後の弾丸の発射によつてウエイト21をロック爪23に係止させて、送弾ホイール4よりも下流側に弾薬6が存在しない状態、つまり射撃開始前の状態として回転駆動源(8)の駆動を停止する。
【0013】請求項6の発明によれば、ロック爪23によるウエイト21の制限を解除して、ウエイト21が弾性体22によつて押されて後退移動し、ロック軸11がカムドラム9の前面に向けて後退移動した状態として、通常、弾丸が発射される。これによつて後座体43に後座加速度が発生すれば、ウエイト21の慣性力によつてレバー19を揺動させてロック軸11をカムドラム9の係止部9eに係止不可能な位置に相対的に前進移動させる。これにより、カムドラム9の回転を許容して射撃を継続することができる。一方、弾丸が発射されない場合には、ロック軸11が所定位置に達したカムドラム9の係止部9eに係止するので、カムドラム9の回転が強制的に止められる。そして、後座体43に揺動自在に支持されるレバー19は、ロック軸11に一端が係止し、中間部がウエイト21に連結されるので、ウエイト21の相対的な前進移動が拡大されてロック軸11に大きな前進移動を与える。その結果、弾丸が発射された際に、ロック軸11がカムドラム9の係止部9eに係止することが良好に防止される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図8は、本発明にかかる安全制御装置を備える機関砲の1実施例を示す。先ず、図1,図2を参照して機関砲の要部について説明する。砲身2の後端部(図1上で右端部)に外嵌する尾筒1の後部には、砲身2の中心軸線の延長線上を摺動自在として遊底10が配設され、この遊底10の下方に駆動機構41が配置され、遊底10の上側に送弾機構42が配置される。このような尾筒1及び砲身2は、揺架14に図外の駐退復座装置を介して支持され、前後の後復座運動が可能である。揺架14は、固定物、例えば車体に固定され、駐退復座装置に支持されている尾筒1、砲身2等が、後座体43を構成する。
【0015】駆動機構41は、尾筒1に図外の軸受を介して両端の支持軸9b,9cが回転自在に支持され、回転駆動源であるモータ8によつて減速機構を含む駆動部7を介して一方の支持軸9bが回転駆動されるカムドラム9にて構成され、カムドラム9のカム溝9aに遊底10の係合突起10aが係合している。しかして、モータ8によつて支持軸9bを介してカムドラム9を一方向に回転駆動しながら、遊底10に前進−前進停止−後退−後退停止の動作を与えることができる。このモータ8には、タコジェネレータ49が付属され、検出した回転速度に基づいてモータ8の回転数を制御可能になつている。
【0016】このカムドラム9の前面(図1上で左面)には、後記するロック軸11に対向可能に、円弧状の穴からなる回転制限凹部9dが形成されている。回転制限凹部9dは、図7に示すように遊底10が前進して停止している間にほぼ相当する角度の弧形の長穴からなり、ロック軸11の後端部と係合可能な大きさを有し、周方向の両端が、後座体43が後座した直後に所定位置に達してロック軸11の後端部と係合可能な係止部9eをそれぞれ形成している。このように、係止部9eを回転制限凹部9dの周方向の両端に形成することにより、カムドラム9の正逆いずれの回転方向に対しても、ロック軸11と係止部9eとの係合が得られるようになる。
【0017】送弾機構42は、図1に示すように尾筒1に図外の軸受を介して回転自在に支持され、複数個の送弾ホイール4を備える送弾ホイール軸5を有し、モータ8の回転が間欠連動機構46を介して送弾ホイール軸5に伝達される。しかして、モータ8の回転駆動により、間欠連動機構46を介して送弾ホイール4に間欠的な回転運動が与えられ、図2に示す給弾機17から給弾通路17aを通つて送り込まれて送弾ホイール4の切欠きに受け入れた弾薬61 を、同じくモータ8の回転駆動に連動して後退停止位置を採る遊底10と砲身2の後端部との間の装填準備位置に次々に、弾薬62 として送り込むことができる。
【0018】遊底10は、前述したように下面に係合突起10aが形成されて砲身2の中心軸線の延長線上を摺動自在であり、前端部に弾薬62 を支持しながら前進して砲身2の中に弾薬60 として押し込む。この遊底10の前進停止位置において、ロック機構13(遊底閉鎖機構)により、遊底10を尾筒1に結合するようになつている。ロック機構13は、図1,図3に示すようにカムドラム9の他方の支持軸9cの前端部に形成した作動カム13bと、作動カム13bに外嵌すると共に、尾筒1に放射方向の移動自在に支持されるロック部材13aとを有する。しかして、カムドラム9の回転によつて作動カム13bが回転することにより、ロック部材13aが所定周期で上下動する。ロック部材13aが上方に移動して、遊底10のロック位置を採り、この状態で砲身2内の弾薬60 を遊底10によつて撃発して弾丸を発射する。また、ロック部材13aが下方に移動して、遊底10のロック解除位置を採り、遊底10の後退を自由とする。更に、尾筒1には、遊底10が前進停止位置にきたときにON作動する遊底前方検出手段である遊底前方スイッチ47と、遊底10が後退停止位置にきたときにON作動する遊底後方検出手段である遊底後方スイッチ48とが取付けられている。
【0019】また、送弾ホイール4と給弾機17との間の弾薬6の送弾通路17aには、引金装置3を配置する。引金装置3は、図2に示すように送弾通路17aの上部に配置され、引金駆動装置である引金ソレノイド15によつて上下駆動されるストップレバー16を含み、引金ソレノイド15のOFF作動によりストップレバー16が図外のばねによつて付勢されて送弾通路17a内に突出し、給弾機17から送り込まれる弾薬63 を係止して送弾ホイール4側への移動を拘束する。従つて、引金ソレノイド15がOFFの状態では、すでに送弾ホイール4側に送り込まれている弾薬61 ,62 のみを砲身2内に送ることが可能で、ストップレバー16よりも上流の弾薬63 ,64 等は、送弾ホイール4が回転しても送られない。かくして、ストップレバー16よりも下流側に弾薬61 ,62 が存在しなくなれば、射撃は停止する。一方、引金ソレノイド15をON作動させれば、ストップレバー16が弾薬6の送弾通路17aから上方に逃げて没入位置を採るので、給弾機17からの弾薬6を送弾ホイール4に向けて送り込むことが可能になる。なお、引金ソレノイド15とストップレバー16との間には、引金ソレノイド15の鉄心の往復水平移動をストップレバー16の往復上下移動に変換する各種の変換機構が介在している。
【0020】そして、一度撃発作用を受けて不発射となつた弾薬60 の遅発に起因する災害を防止するための安全装置12が、カムドラム9の前方に配置される。安全装置12は、図3に示すようにロック軸11、レバー19、ウエイト21、レバー27、レバー31、レバー駆動装置である安全ソレノイド24、ロック爪23等を備える。ロック軸11は、尾筒1に前後移動可能に支持され、後記するコントロール部18を中間部に有すると共に、尾筒1との間に圧縮して介装した弾性体であるばね25によつてカムドラム9の前面に向けて常時弾性的に付勢されている。
【0021】レバー19は、ロック軸11の前端部の上方に位置させて、尾筒1に軸26によつて一端部が揺動可能に支持され、その他端部はロック軸11の前端の凸部からなる係止部11aに係合するように配置され、その中間部にリンク20の後端部が揺動自在にピン結合されている。このリンク20の前端部は、ウエイト21の後端部に揺動自在にピン結合されている。しかして、ウエイト21の前後移動が、リンク20を介してロック軸11に拡大して伝達される。なお、レバー19の他端部を、ロック軸11の前端の凹部に係合させ、ロック軸11の後退移動を後記するばね22の弾発力によつて与えることも可能である。
【0022】ウエイト21は、尾筒1に前後に移動可能に支持され、尾筒1との間に介装した弾性体であるばね22によつてカムドラム9の前端面側、つまり後方向に向けて常時付勢されている。ロック爪23は、図5に示すように左右両側にピン34によつてそれぞれ取付けた支持部材32を備え、両支持部材32によつて尾筒1に前後方向と直交する方向、具体的には上下方向の移動自在に支持され、支持部材32と尾筒1との間に圧縮して介装した弾性体であるばね33によつて常時上方に付勢され、安全ソレノイド24がOFFで機関砲が非作動の常態にて、ロック爪23又は支持部材32が尾筒1に当接して、上昇位置を採つている。このようにロック爪23が上昇位置を採る状態で、後端の爪部23aがウエイト21の後方に係止可能に位置し、ばね22の弾発力によるウエイト21の後方移動を拘束し、ロック爪23が下降位置を採る状態(図3に二点鎖線で示す23’位置)で、爪部23aとウエイト21との係合状態が解除され、ばね22の弾発力を受けるウエイト21が後退移動し得る。このばね33は、安全ソレノイド24と共にレバー駆動装置を構成する。
【0023】レバー27は、図3,図4に示すように尾筒1に軸30よつて前後の揺動可能に中間部が支持され、その一端には軸28によつて一対のローラ29が回転自在に結合している。各ローラ29は、ロック爪23の対向する係合部23bにそれぞれ転動自在に係合している。また、軸30には、図4に示すようにレバー31が固着され、レバー31には、尾筒1に固設したレバー駆動装置である安全ソレノイド24の鉄心24aが臨んでいる。しかして、レバー31は、安全ソレノイド24のON−OFF作動によつてレバー27と一体に揺動作用を受ける。
【0024】すなわち、安全ソレノイド24がONになつて鉄心24aが突出作動すれば、レバー31が軸30を中心として図3上にて時計周り方向に回動して二点鎖線にて示す位置(31’位置)を採ると共に、レバー27が揺動し、一対のローラ29によつてばね33を圧縮させつつロック爪23を図3に二点鎖線にて示す位置(23’位置)に下降させるので、ロック爪23の爪部23aとウエイト21との係合状態が解除される。一方、安全ソレノイド24がOFFになつて鉄心24aが没入作動すれば、レバー31が軸30を中心として図3上にて反時計周り方向に回動すると共に、ばね33の弾発力を受ける支持部材32及びロック爪23が図3に実線にて示す位置に上昇し、レバー27が図3上にて反時計周り方向に回動し、ロック爪23の爪部23aがウエイト21の後方位置を採り得るようになり、ウエイト21が相対的に前進移動することにより、ウエイト21の後面がロック爪23の爪部23aに係止して、ばね22の弾発力によるウエイト21の後方移動を拘束するようになる。
【0025】このようにウエイト21が前方移動して、ロック爪23の爪部23aがウエイト21に係止している状態では、リンク20及びレバー19を介して結合するロック軸11が、図3に示すようにカムドラム9の回転制限凹部9dから引き抜かれて係合不可能位置を採つている。
【0026】ロック軸11に設けたコントロール部18は、図3に示すようにロック軸11に遊嵌させた環状のコントロール部材18aと、コントロール部材18aが係止可能なようにロック軸11に形成した当接部11bとを有し、コントロール部材18aは、カムドラム9の他方の支持軸9cの前端部に形成した作動カム13bにより、ロック部材13aと共に駆動される。
【0027】すなわち、コントロール部材18aは、ロック機構13の作動カム13bが図3に実線で示す位置に上昇した際に、弾性体であるばね18bによつて弾性的に押されて図3に実線で示す位置に上昇し、ロック軸11がばね25の弾発力によつて右方向に後退してカムドラム9の回転制限凹部9dに係合することを阻止する。また、カムドラム9の回転により、ロック機構13の作動カム13bが図3に一点鎖線で示す位置になれば、コントロール部材18aは押されて一点鎖線位置に下降し、ロック軸11の後退を可能にする。ロック軸11が後退した状態では、コントロール部材18aがロック軸11の大径部11cに係合するので、ロック軸11の前後進は所定の範囲で自由である。なお、作動カム13bに代えて、コントロール部材18aを駆動する専用のカムをカムドラム9の他方の支持軸9cに形成することも可能である。
【0028】しかして、作動カム13bは、カムドラム9の回転によつて遊底10が前進して停止している間のみ遊底10を尾筒1に結合するようにロック機構13のロック部材13aを制御すると共に、ロック軸11が後述するように慣性力によつてカムドラム9の回転制限凹部9dから引き抜かれた際に、その位置で保持可能にコントロール部材18aの上昇移動を許容し、遊底10が所定長さ後退した際に、コントロール部材18aを下降させ、ロック軸11が後退可能な状態とする。このように、ロック軸11がカムドラム9の回転制限凹部9dから引き抜かれた位置で、ばね18bの弾発力を受けるコントロール部材18aによつてロック軸11が瞬間的に保持されるように構成すれば、ロック軸11が短時間だけ前進移動する場合であつても、ロック軸11が回転制限凹部9dの係止部9eに係合可能な状態に復位することを確実に防止することができる。従つて、コントロール部材18aと当接部11bとの係合状態を解除する時期は、ロック軸11が回転制限凹部9dの係止部9eを通過した後であればよい。なお、ロック軸11がカムドラム9の回転制限凹部9dから慣性力によつて引き抜かれた状態でカムドラム9が速やかに回転し、ロック軸11の後方に回転制限凹部9dの係止部9eが位置し、その後に復位するロック軸11と回転制限凹部9dとの係合が生じ得ない場合には、コントロール部18を省略することが可能である。
【0029】更に、遊底前方スイッチ47、遊底後方スイッチ48、安全ソレノイド24、引金ソレノイド15、モータ8、タコジェネレータ49及び発射スイッチ44がコントロールボックス45に接続され、安全ソレノイド24、引金ソレノイド15及びモータ8がコントロールボックス45からの信号によつてシーケンス制御される。発射スイッチ44は、そのON作動によつて射撃を開始させ、OFF作動によつて射撃を終了させる機能を有する。
【0030】次に、上記実施例の作用について説明する。射撃開始時には、安全装置12は図3に実線で示すようにロック軸11が回転制限凹部9dから離脱した状態にあり、カムドラム9は自由に回転可能である。また送弾ホイール4の切欠きに弾薬6は受け入れられていない。この状態から次の手順で射撃が開始される。
【0031】先ず、図8に示すように発射スイッチ44をONにする。これにより、モータ8が同時に作動し、カムドラム9が回転して遊底10が駆動される。遊底10が前進してT1 時間後に遊底前方スイッチ47がONになれば、その信号に基づいて引金ソレノイド15がON作動し、ストップレバー16が弾薬6の送弾通路17a内から没入し、図2に示すように弾薬61 が送弾ホイール4の切欠きまで送り込まれる。
【0032】続いて、遊底10が後退して遊底後方スイッチ48がON(発射スイッチ44をONにしてT1 +T2 時間後)になれば、その信号に基づいて安全ソレノイド24がON作動し、その鉄心24aが突出作動し、図3に二点鎖線で示すようにロック爪23が下降位置(23’位置)を採り、ウエイト21の係止を解除する。その際、コントロール部材18aは、ロック機構13の作動カム13bによつて下降し、ロック軸11の後退を可能にしている。これにより、ばね22に押されて後方に移動するウエイト21及びリンク20を介してレバー19が反時計周り方向に揺動し、一点鎖線で示すように前位置(19’位置)を採る。同時に、ばね25によつて後方に付勢されるロック軸11は、後退してカムドラム9の回転制限凹部9d以外の部分に押し付けられて摺動可能となる。この間に送弾ホイール4が間欠的に回転し、切欠きに受け入れた弾薬61 を図1に示す装填準備位置(62 位置)に送る。
【0033】この状態で遊底10が前進すれば、弾薬62 が砲身2内に押し込まれ、撃発することで弾丸が発射される。このとき、砲身2と一体の尾筒1は後方に大きな加速度を受け、レバー19の支点である軸26は急速に後方に移動する。一方、ウエイト21は、尾筒1に前後の摺動自在であるので、慣性によつてその場に止まろうとし、尾筒1に関して相対的に前進移動し、その質量と加速度の積に比例した力をリンク20を介してレバー19に作用させる。
【0034】これにより、レバー19は図3に示す一点鎖線の位置(19’位置)から実線位置(19位置)に揺動する。レバー19の先端はロック軸11の係止部11aに係止しているので、ロック軸11が、ばね25を圧縮させながら図3に示す一点鎖線の位置(11’位置)から実線位置(11位置)に相対的に前進し、カムドラム9の回転制限凹部9dから引き抜かれる。このとき、コントロール部材18aがばね18bの弾発力によつて上昇し、当接部11bに係止可能位置を採つてロック軸11の後退を防止する。このロック軸11の相対的な前進移動は、ウエイト21の相対的な前進移動が拡大してなされる。コントロール部材18aによるロック軸11の後退の防止作用は、遊底10が所定長さ後退した際に、作動カム13bによつてコントロール部材18aが押し下げられて解除され、カムドラム9の前面の係止部9eをロック軸11が通過することになる。かくして、カムドラム9は回転を続け、遊底10及び送弾ホイール4を駆動して射撃が継続される。なお、射撃継続中のモータ8の回転速度は、タコジェネレータ49からの信号により、図8に示すようにほぼ一定に維持されている。
【0035】次に、砲身2に装填された弾薬60 が不発射の場合について説明する。この場合には、尾筒1に後方向の加速度は加えられないので、レバー19は図3に一点鎖線に示す位置(19’位置)に止まり、ロック軸11がカムドラム9の回転制限凹部9dに入つて係合したままとなる。このため、前進停止位置を採る遊底10が後退を始める直前に、ロック軸11が回転制限凹部9dの側面の係止部9eに係止し、カムドラム9の回転が停止させられる。その際、遊底10は、上昇移動したままのロック機構13のロック部材13aによつて尾筒1と結合されたロック状態にある。かくして、不発射の弾薬60 は砲身2内にあつて引き出されることがなく、遅発が発生しても弾丸が発射されるだけで、災害を生ずることがなく安全である。
【0036】また、射撃を停止する際には、図8に示すように発射スイッチ44をOFFにする。この発射スイッチ44のOFF作動によつては、機関砲の射撃は直ちには終了しない。すなわち、発射スイッチ44のOFF作動後に遊底10が前進して遊底前方スイッチ47がON(時間T3 経過後)になれば、この信号に基づいて引金ソレノイド15がOFFになり、ストップレバー16が送弾通路17a内に突出し、ストップレバー16よりも上流位置の弾薬63 ,64 を係止して送弾ホイール4側への移動を拘束する。遊底10の前進により、装填準備位置にある弾薬62 が砲身2内に押し込まれ、撃発されて弾丸が発射される。従つて、遊底前方スイッチ47がONになつた状態では、送弾ホイール4には弾薬61 が受入れられ、ストップレバー16よりも下流側には、砲身2内の弾薬60 を除いて1発の弾薬61 が存在している。
【0037】続いて、遊底10が後退してT4 時間後に遊底後方スイッチ48がONになれば、この信号に基づいて安全ソレノイド24をOFFする。ロック爪23はばね33の弾発力によつて上方に動こうとするが、ウエイト21に阻止されている。この間、送弾ホイール4に保持されている弾薬61 が装填準備位置(62 位置)に送られるが、以後の弾薬63 ,64 は送弾ホイール4には達しない。かくして、安全ソレノイド24をOFFする時期は、ストップレバー16よりも下流側に1発の弾薬61 が存在している状態で、遊底後方スイッチ48がONになつた際である。
【0038】遊底10が前進して最後の弾薬60 を射撃すれば、ウエイト21は相対的に前方向に動く。これにより、ロック爪23が上昇移動し、ばね22によつて付勢されるウエイト21が後方向に動くのを阻止する。かくして、ロック軸11は、レバー19を介して回転制限凹部9dから抜かれた状態に保持され、カムドラム9は回転を続ける。この状態でのカムドラム9の回転による遊底10の後退に際し、コントロール部材18aが作動カム13bによつて押し下げられても、ロック軸11は後退せず、その後にロック軸11が回転制限凹部9dの係止部9eに係止することが防止される。
【0039】遊底10が再度前進して、遊底前方スイッチ47がONになれば、この信号に基づいてモータ8がOFFになる。その後は、カムドラム9が慣性により回転を続け、遊底10が後退するので、この後退〜前進中に安全装置12を作動させてロック軸11を回転制限凹部9dの側面の係止部9eに係止させるようにし、前進後にカムドラム9を停止させる。モータ8がOFFになつた後は、モータ8の回転速度は次第に減速しているので負荷は小さく、安全装置12を作動させてカムドラム9を衝撃を軽減させた状態で停止できる。このように、射撃を停止する際に安全装置12を作動させてカムドラム9を停止させれば、カムドラム9が常に所定位置で停止することになる。もちろん、モータ8をブレーキ力を作用させて停止させることも可能である。このようにして、射撃停止時に、安全装置12及びカムドラム9に発生する衝撃を軽減できる。なお、射撃を開始する際には、ロック軸11を回転制限凹部9dから抜き出す。
【0040】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、本発明にかかる機関砲の安全制御方法及びその装置によれば、発射ガスを利用することなく、遅発の危険性を防止することができる。また、安全装置に発射ガスを利用しないので、発射ガスによる作動部の汚れが少なくてすみ、構造を頑丈にする必要もない。更に、ウエイトの相対的な前進移動が拡大されてロック軸に大きな前進移動を与えるので作動が確実であり、発射速度に関係なく確実に遅発の危険性を防止できる。また、請求項2〜6の機関砲の安全制御方法によれば、射撃の停止時には、ウエイトをロック爪に係止させてウエイトの後退移動を制限させるので、弾丸が発射されず慣性力が作用しない状態でもロック軸がカムドラムの係止部に係止不可能な位置に保持されたままとなる。その結果、ロック軸とカムドラムの係止部との係止に起因して、カムドラム、ロック軸及び駆動系に発生する衝撃を著しく緩和できる。そのため、関連する部品の寿命を著しく増加できる。加えて、請求項4,5の機関砲の安全制御方法によれば、射撃停止時において、送弾ホイール及び遊底の前方及び砲身内には弾薬が存在しないようにできるため、安全性が増大する。




 

 


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