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発明の名称 機関砲の弾薬送り方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−190687
公開日 平成7年(1995)7月28日
出願番号 特願平5−347010
出願日 平成5年(1993)12月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 宏之
発明者 吉松 盛喜
要約 目的
機関砲の高さが低く軽量であり、かつ、長手方向の長さが短く、遊底と送弾ホイールとが干渉し難い機関砲の弾薬送り方法及びその装置の提供。

構成
カムドラム13の外周に、後端から前方に向けて延び、遊底4の通過経路となるスリット18aを複数個有すると共に、弾薬3を受入れる弾薬受入凹部18d,18eを各スリット18aの外径側に有する送弾ホイール18を相対回転自在に配置し、遊底4がスリット18aに係合している状態でのカムドラム13の回転に際し、スリット18aに係合する遊底4をストッパとして送弾ホイール18の回転を拘束した状態で弾性体20を弾性変形させ、遊底4が後方に移動してスリット18aとの係合を離脱した際に、弾性体20の弾性変形を解放させて送弾ホイール18を1ピッチ回転させ、弾薬受入凹部18d,18eに受入れた弾薬3を装填準備位置に次々に送り込む。
特許請求の範囲
【請求項1】 カムドラム(13)の回転によつて砲身(1)の中心軸線方向に前後移動を行うように、砲架(2)に移動自在に収容される遊底(4)を備え、砲架(2)内に受け取つた弾薬(3)を1ピッチ毎に間欠的に回動する送弾ホイール(18)によつて遊底(4)の前方の装填準備位置に送り込む機関砲の弾薬送り方法であつて、カムドラム(13)の外周に、後端から前方に向けて延び、遊底(4)の通過経路となるスリット(18a)を複数個有すると共に、弾薬(3)を受入れる弾薬受入凹部(18d,18e)を各スリット(18a)の外径側に有する送弾ホイール(18)を相対回転自在に配置し、遊底(4)が前記スリット(18a)に係合している状態でのカムドラム(13)の回転に際し、前記スリット(18a)に係合する遊底(4)をストッパとして送弾ホイール(18)の回転を拘束した状態で弾性体(20)を弾性変形させ、遊底(4)が後方に移動して前記スリット(18a)との係合を離脱した際に、弾性体(20)の弾性変形を解放させて送弾ホイール(18)を前記スリット(18a)の間隔に対応する1ピッチ回転させ、送弾ホイール(18)の弾薬受入凹部(18d,18e)に受入れた弾薬(3)を装填準備位置に次々に送り込むことを特徴とする機関砲の弾薬送り方法。
【請求項2】 カムドラム(13)の回転によつて砲身(1)の中心軸線方向に前後移動を行うように、砲架(2)に移動自在に収容される遊底(4)を備え、砲架(2)内に受け取つた弾薬(3)を1ピッチ毎に間欠的に回動する送弾ホイール(18)によつて遊底(4)の前方の装填準備位置に送り込む機関砲の弾薬送り装置であつて、カムドラム(13)の外周に相対回転自在に配置され、後端から前方に向けて延び、遊底(4)の通過経路となるスリット(18a)を複数個有すると共に、各スリット(18a)の外径側に弾薬(3)を受入れる弾薬受入凹部(18d,18e)を有する送弾ホイール(18)と、カムドラム(13)の回転に連動し、遊底(4)が前記スリット(18a)に係合して送弾ホイール(18)の回転を拘束している状態で弾性変形させ、遊底(4)が後方に移動して前記スリット(18a)との係合を離脱した際に弾性変形を解除させて、送弾ホイール(18)を前記スリット(18a)の間隔に対応する1ピッチ回転させる弾性体(20)を有する間欠運動機構とを備えることを特徴とする機関砲の弾薬送り装置。
【請求項3】 間欠運動機構が、カムドラム(13)と中心軸線を合致させて砲架(2)に回転自在に支持されるストップホイール(15)と、カムドラム(13)に前後の移動自在に支持されて後方に向けて弾性的に付勢され、ストップホイール(15)の被係合部(15a)と係合部(16a)が係合可能なロック部材(16)と、砲架(2)側に形成され、前記係合部(16a)が係合凹部(15a)に係合してストップホイール(15)に実質的に1ピッチ分の回転を与えるように、ロック部材(16)の後方移動を許容する変形部(11b)を有する環状のカム面(11a)とを備え、弾性体(20)が、ストップホイール(15)と送弾ホイール(18)との間に介在されていることを特徴とする請求項2の機関砲の弾薬送り装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カムドラムによつて遊底を駆動する機関砲の弾薬送り方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の機関砲において、給弾機からの弾薬を機関砲の砲架に受け取つた後、この弾薬を遊底の前方の装填準備位置に送る手段としては、送弾ホイールが広く使用されている。これは、送弾のみならず薬莢の排出も行うのに、送弾ホイールが合理的なためである。送弾ホイールは、カムドラムの回転と間欠運動して回転することにより、切欠きからなる弾薬受入凹部に受け入れた一発の弾薬を、遊底が後退し、後退停止している間に間欠的に送る。この間欠運動機構には、ゼネバ機構、ローラカムギヤ等が使用される。そして、従来の送弾ホイールは、カムドラムの上方に配置され、給弾機から送られた弾薬を下方に位置する遊底の前方に送る方式が一般に採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の機関砲の弾薬送り方法にあつては、下記の技術的課題を有している。
(1)送弾ホイールをカムドラムの上方に配置しているため、機関砲の高さが高くなると共に、重量も大となる。すなわち、機関砲を砲塔に据え付けて使用する場合、高さが高いことによつて機関砲の俯仰に必要なスペースが大となる。従つて、砲塔の天井の高さを高くする必要があり、砲塔が高くなることによつて戦闘車両として不利となる。特に、航空機に搭載して使用する場合には、スペース及び重さを共に軽減させる要請がある。
【0004】(2)間欠運動機構は、カムドラムを駆動する軸の回転をギヤ、チェーン等を介して例えばゼネバ機構に伝達して構成されている。これは、カムドラムと送弾ホイールとが中心軸線を離して配置されている関係であり、これらの動力伝達機構を含む間欠運動機構の収容のために機関砲の長手方向(前後方向)の寸法増加があり、その結果、重量も増加している。
【0005】(3)遊底の前進及び後退中に遊底は送弾ホイールの弾薬受入凹部を通ることになるが、動力伝達機構を含む間欠運動機構の精度及び剛性が十分でないと遊底と送弾ホイールとが干渉して破損を受けることがあつた。この不具合は、組立、調整が不正確な場合でも起こり、信頼性を低下させている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明の構成は、カムドラム13の回転によつて砲身1の中心軸線方向に前後移動を行うように、砲架2に移動自在に収容される遊底4を備え、砲架2内に受け取つた弾薬3を1ピッチ毎に間欠的に回動する送弾ホイール18によつて遊底4の前方の装填準備位置に送り込む機関砲の弾薬送り方法であつて、カムドラム13の外周に、後端から前方に向けて延び、遊底4の通過経路となるスリット18aを複数個有すると共に、弾薬3を受入れる弾薬受入凹部18d,18eを各スリット18aの外径側に有する送弾ホイール18を相対回転自在に配置し、遊底4が前記スリット18aに係合している状態でのカムドラム13の回転に際し、前記スリット18aに係合する遊底4をストッパとして送弾ホイール18の回転を拘束した状態で弾性体20を弾性変形させ、遊底4が後方に移動して前記スリット18aとの係合を離脱した際に、弾性体20の弾性変形を解放させて送弾ホイール18を前記スリット18aの間隔に対応する1ピッチ回転させ、送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに受入れた弾薬3を装填準備位置に次々に送り込むことを特徴とする機関砲の弾薬送り方法である。請求項2の発明の構成は、カムドラム13の回転によつて砲身1の中心軸線方向に前後移動を行うように、砲架2に移動自在に収容される遊底4を備え、砲架2内に受け取つた弾薬3を1ピッチ毎に間欠的に回動する送弾ホイール18によつて遊底4の前方の装填準備位置に送り込む機関砲の弾薬送り装置であつて、カムドラム13の外周に相対回転自在に配置され、後端から前方に向けて延び、遊底4の通過経路となるスリット18aを複数個有すると共に、各スリット18aの外径側に弾薬3を受入れる弾薬受入凹部18d,18eを有する送弾ホイール18と、カムドラム13の回転に連動し、遊底4が前記スリット18aに係合して送弾ホイール18の回転を拘束している状態で弾性変形させ、遊底4が後方に移動して前記スリット18aとの係合を離脱した際に弾性変形を解除させて、送弾ホイール18を前記スリット18aの間隔に対応する1ピッチ回転させる弾性体20を有する間欠運動機構とを備えることを特徴とする機関砲の弾薬送り装置である。請求項3の発明の構成は、間欠運動機構が、カムドラム13と中心軸線を合致させて砲架2に回転自在に支持されるストップホイール15と、カムドラム13に前後の移動自在に支持されて後方に向けて弾性的に付勢され、ストップホイール15の被係合部15aと係合部16aが係合可能なロック部材16と、砲架2側に形成され、前記係合部16aが係合凹部15aに係合してストップホイール15に実質的に1ピッチ分の回転を与えるように、ロック部材16の後方移動を許容する変形部11bを有する環状のカム面11aとを備え、弾性体20が、ストップホイール15と送弾ホイール18との間に介在されていることを特徴とする請求項2の機関砲の弾薬送り装置である。
【0007】
【作用】請求項1の発明によれば、砲架2内に受け取つた弾薬3は、送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに受入れる。そして、遊底4が送弾ホイール18のスリット18aに係合している状態でのカムドラム13の回転に際し、スリット18aに係合する遊底4をストッパとして送弾ホイール18の回転を拘束して、カムドラム13の回転によつて弾性体20を弾性変形させる。次いで、遊底4が後方に移動して通過経路となるスリット18aとの係合を離脱した際に、弾性体20の弾性変形を解放させて送弾ホイール18をスリット18aの間隔に対応する1ピッチ回転させ、送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに受入れた弾薬3を遊底4の前方の装填準備位置に送り込む。
【0008】請求項2の発明によれば、砲架2内に受け取つた弾薬3は、送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに受入れる。そして、遊底4が送弾ホイール18のスリット18aに係合している状態でのカムドラム13の回転に際し、スリット18aに係合する遊底4をストッパとして送弾ホイール18の回転を拘束して、カムドラム13の回転により、間欠運動機構を介して弾性体20を弾性変形させる。次いで、遊底4が後方に移動して通過経路となるスリット18aとの係合を離脱した際に、弾性体20の弾性変形を解放させ、送弾ホイール18をスリット18aの間隔に対応する1ピッチ回転させ、送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに受入れた弾薬3を遊底4の前方の装填準備位置に送り込む。
【0009】請求項3の発明によれば、弾性体20を弾性変形させる際、カムドラム13に前後の移動自在に支持されるロック部材16が環状のカム面11aの変形部11bに係合して前後方向に移動し、ロック部材16の係合部16aがストップホイール15の係合凹部15aに係合して、カムドラム13の回転がストップホイール15に伝達される。変形部11bは、ストップホイール15に1ピッチ分の回転を与えるように形成されているので、ストップホイール15と送弾ホイール18との間に介在させた弾性体20に実質的に1ピッチ分の弾性変形が与えられる。次いで、遊底4が後方に移動して通過経路となるスリット18aとの係合を離脱した際に、弾性体20の弾性変形を解放させれば、弾性体20によつて送弾ホイール18が1ピッチだけ回転させられる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図9は、本発明に係る機関砲の弾薬送り装置の1実施例を示す。先ず、図1を参照して機関砲の要部について説明する。機関砲は、砲身1を固着する砲架2を有し、モータ等の回転駆動源7によつて回転駆動されるカムドラム13により、砲身1の中心軸線方向に前進、前進停止、後退、後退停止の作動を順次に行うように、砲架2に摺動自在に収容される遊底4と、遊底4と砲身1との間の装填準備位置に弾薬3(3d)を間欠的に送り込む1個の送弾ホイール18とを備える。遊底4は、図1,図3に示すように砲架2の上部に形成した係合溝部2bに上端部が係合して前後進が案内される。
【0011】カムドラム13は、前後両端部が軸受12,30を介して砲架2側に回転自在に支持され、後端部外周の歯部13bが、小径のギヤ6に噛合し、ギヤ6が回転駆動源7の駆動軸7aにセレーション結合している。ギヤ6は、砲架2及び砲架2の後部に固設したブラケット11に、軸受5を介して回転自在に支持されている。また、カムドラム13の外周面には、遊底4に前進−前進停止−後退−後退停止の一連の動作を繰り返し与える無端のカム溝13aが形成され、カムドラム13のカム溝13aに遊底4の下端部の係合突起部4aが係合している。このカム溝13aの後端部は、外装させた送弾ホイール18よりも後方に突出している。しかして、回転駆動源7の駆動軸7aの回転により、カムドラム13が減速して回転駆動され、カムドラム13の一方向の回転駆動により、遊底4が上記一連の動作を行うように駆動される。
【0012】送弾ホイール18は有底筒状をなし、後側に位置する開口端から前方に延びるように中心軸線方向に切り込んだ複数個(本実施例では8個)のスリット18aが周方向に所定間隔にて形成されると共に、図4に示すように各スリット18aの間の外周に送弾爪18bが形成されている。各スリット18aは、遊底4の通過経路となるものであり、その幅は、遊底4の係合突起部4aの上部を受入れ可能な大きさを有し、隣接する送弾爪18bは、各スリット18aの外径側に弾薬3を受入れ可能な対向面形状を有して弾薬受入凹部18dを区画している。また、送弾ホイール18の前端部にも、図1,図5に示すように弾薬受入凹部18dに対向する半円形の弾薬受入凹部18eを形成する環状の鍔部18fが形成されている。
【0013】このような送弾ホイール18は、図1に示すように前側に位置する底部が軸受19を介して砲架2に回転自在に支持され、図1,図3に示すように後端部寄りの外周が砲架2のリブ2aに回転自在に支持されると共に、後端部側内周に突設した複数箇所の回転摺動部18cによつてカムドラム13の外周面に回転自在に支持される。なお、リブ2aの上部中央部には、図3に示すように切欠き2cが形成され、遊底4の係合突起部4a付近がこの切欠き2cを通過可能である。また、カムドラム13の前端部を回転自在に支持する前記軸受12は、具体的には図1に示すように送弾ホイール18との間に介装されている。
【0014】そして、カムドラム13の後部付近に、間欠運動機構が配置される。間欠運動機構は、前記送弾ホイール18のスリット18aと、ストップホイール15と、ロック部材16と、トーションバー20と、カム面11aとを主構成要素とする。ストップホイール15は、前端部が軸受14を介してカムドラム13の後部に中心軸線を合致させて回転自在に支持され、後端部が軸受14を介してブラケット11に回転自在に支持されている。ストップホイール15の大径部外周には、図6に示すように複数個(本実施例では8個)の係合凹部15aが周方向に所定間隔にて形成され、被係合部である係合凹部15aの周方向の幅は、ロック部材16の係合部である突起部16aが入り込める大きさを有している。ロック部材16は、カムドラム13の後端外周部に前後の摺動自在に受入れられ、ばね17によつて後方に向けて付勢され、後端面がブラケット11に対向させて形成したカム面11aと常時接触している。ブラケット11は、前述したように砲架2に固設されて環状のカム面11aを有し、このカム面11aは、図7に示すように平坦部11cに所定長さの変形部である凹部11bが1箇所形成されている。
【0015】この送弾ホイール18の回転中心部とストップホイール15の回転中心部との間に弾性体であるトーションバー20が架設されている。具体的には、トーションバー20は、前端部が送弾ホイール18の底中央部にセレーション結合し、後端部がストップホイール15の中央部にセレーション結合している。しかして、送弾ホイール18とストップホイール15との相対回転により、トーションバー20に弾性的なねじり変形が与えられる。また、ストップホイール15の後端部には、爪ホイール8が固着され、図9に示すように爪ホイール8の後側面外周部には複数個(本実施例では8個)の三角形をなす爪部8aが所定間隔にて突出形成されている。
【0016】更に、図2,図9に示すようにストップホイール15及び爪ホイール8の一方向の回転のみを許容する左右一対のロック爪22a,22bが、砲架2の下部に配置される。各ロック爪22a,22bは、砲架2と一体のカバー9とブラケット11との間に、それぞれ軸23によつて中間部が揺動自在に支持され、その上端の対向する爪部22c,22dが、それぞればね24によつて爪ホイール8の爪部8aに係合するように付勢されている。各ばね24は、ガイドピン25によつてそれぞれ支持され、一対のガイドピン25は、ブラケット11とカバー9との間に挟装されて左右の摺動自在なスライド26に水平に突設されている。このスライド26は、図外のロック機構によつて右又は左への移動位置にてロック可能であり、各ロック爪22a,22bの下端部にスライド26の一方の段部26a又は26bが当接して一方の爪部22c又は22dと爪ホイール8の爪部8aとの係合が不可能に離脱するようになつている。図9はスライド26が右方向に移動してロックされた状態を示し、この状態では、右側のロック爪22aが爪ホイール8に弾性的に押し付けられ、左側のロック爪22bは爪ホイール8から離れた位置に係合不可能に保持されている。この状態では、爪ホイール8は、図上にて時計回り方向の回動は可能であるが、反時計回り方向の回動は、右側のロック爪22aが爪部8aに係止して拘束される。同様に、スライド26が左方向に移動してロックされた状態では、爪ホイール8は反時計回り方向にのみ回動可能となる。
【0017】ここで、ロック部材16とカム11aとの関係について説明する。カムドラム13が回転して、カムドラム13と一体回転するロック部材16が、図7に示すブラケット11のカム11aの平坦部11c上を摺動する間は、ロック部材16はばね17が弾性的に圧縮されて押し込まれており、ロック部材16の突起部16aは、ストップホイール15の係合凹部15aから抜けた状態を保ち、カムドラム13の回転がストップホイール15に伝えられない。次いで、カムドラム13が回転してロック部材16の後端部が凹部11bの位置にくると、ロック部材16がばね17の弾発力にて後方に押し出され、突起部16aがストップホイール15の係合凹部15aに係合し、ストップホイール15がカムドラム13と一体回転するようになり、ストップホイール15に結合するトーションバー20に弾性的ねじり変形を与える。カムドラム13が更に回転するとロック部材16が平坦部11cに再度係合して突起部16aがストップホイール15の係合凹部15aから抜き出され、カムドラム13の回転がストップホイール15に伝わらなくなる。
【0018】しかして、ストップホイール15によつて与えられるトーションバー20のねじり角度は、送弾ホイール18の隣接するスリット18a間の角度(本実施例では360°/8=45°)よりも若干大きな角度(本実施例では約50°)である。この若干大きな角度(約50°)としてトーションバー20に理論的に必要となるねじり変形角度(45°)よりも大きな角度を確保する理由は、突起部16aがストップホイール15の係合凹部15aから離脱した後、一方のロック爪22a,22bの爪部22c又は22dが爪ホイール8の爪部8aに係合してトーションバー20のねじり変形状態を保つ際に、爪ホイール8が回転してトーションバー20のねじり変形がゆるむ角度を補填するところにある。
【0019】そして、ロック部材16が凹部11bの位置に合致する時期は、遊底4が後退行程の後半に至り、送弾ホイール18のスリット18aとの係合を離脱するまでに、トーションバー20に所定のねじり角度(約50°)を与え得るときである。また、ロック部材16が凹部11bから離れ、平坦部11cの位置に合致する時期は、その後一方のロック爪22a,22bの爪部22c又は22dが爪ホイール8の爪部8aに係合してトーションバー20のねじり変形状態を保つので、トーションバー20に所定のねじり角度(約50°)が与えられた直後でよい。しかして、遊底4が後退して送弾ホイール18のスリット18aとの係合を離脱し、トーションバー20によつて送弾ホイール18が1ピッチ回動した直後に、ロック部材16が凹部11bから離れて平坦部11cに移行するように構成すれば、爪ホイール8を省略することができる。
【0020】次に、上記実施例の作用について説明する。いま、図4,図5に示すように一方の給弾機21aからの弾薬3(3b,3c,3d)が、送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに送り込まれているものとする。カムドラム13の一方向(図4,図5上にて時計回り方向)の回転によつて、遊底4に前進−前進停止−後退−後退停止の動きが与えられ、遊底4の前進によつて装填準備位置を採る弾薬3(3d)が砲身1に押し込まれ、前進停止している間に遊底4によつて砲身1の後端部が閉鎖されて、弾丸が発射される。図1に2点鎖線にて示す遊底4’は、ほぼ前進停止状態にある。その後、遊底4による閉鎖状態が解除されて、遊底4が前進停止の状態から後退行程に移行する。
【0021】カムドラム13が回転して遊底4が後退すれば、カム面11aの平坦部11cに接触して係合凹部15aと突起部16aとの係合を離脱した状態のロック部材16もカムドラム13と一体回転する。このカムドラム13の回転に際し、スリット18aには遊底4の係合突起部4aの上部が係合して遊底4が送弾ホイール18の回転に対してストッパとして機能しているので、送弾ホイール18は回転せず、また、トーションバー20によつて連結されるストップホイール15及び爪ホイール8も停止している。遊底4の後退ストロークの後半に至れば、遊底4の係合突起部4aがスリット18aから抜け出る前において、トーションバー20のねじり角度に対応する約50°のカムドラム13の回転角度の範囲として、ロック部材16の後端面が凹部11bに係合する。これにより、ばね17の弾発力によつてロック部材16が後退移動し、ロック部材16の突起部16aが係合凹部15aに係合する。かくして、遊底4が送弾ホイール18の回転に対してストッパとして機能している状態で、ストップホイール15がカムドラム13と一体回転を開始する。
【0022】このようにして、トーションバー20が約50°だけ弾性的に巻き込まれる。トーションバー20の巻き込みに際しては、一方のロック爪22aの爪部22cが、爪ホイール8の1個の爪部8aを乗り越える。次いで、トーションバー20の所定のねじり変形の終了に合わせて、ロック部材16の後端面が平坦部11cに係合するので、ロック部材16の突起部16aがストップホイール15の係合凹部15aから抜け出し、カムドラム13がストップホイール15と無関係に回転するようになる。その際、爪ホイール8が僅かの角度(約5°)だけトーションバー20の巻き込みが弱まる方向に回転し、一方のロック爪22aの爪部22cが爪ホイール8の爪部8aに係止し、爪ホイール8が、トーションバー20が45°だけ巻き込まれた状態として位置保持される。
【0023】更にカムドラム13が回転すれば、遊底4は送弾ホイール18のスリット18aから抜ける。これにより、爪ホイール8の回動が一方のロック爪22aの爪部22cによつて拘束された状態で、トーションバー20によつて送弾ホイール18が1ピッチ回転し、送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに受入れている弾薬3(3c)を遊底4の前方の装填準備位置に送弾する。その際、弾薬受入凹部18d,18eに受入れている弾薬3(3c)は、図4に示す砲架2の円弧状の案内面2dに案内されながら装填準備位置に送弾される。
【0024】給弾機21a(又は21b)は弾薬3(3a)を常時送弾ホイール18に向けて押し出すようになつているので、図4,図5に示すように一方の給弾機21a(又は21b)からの弾薬3(3a)が、送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに向けて押し込まれている。この状態で、送弾ホイール18が1ピッチ回転すれば、給弾機21a(又は21b)側の弾薬3(3a)はただちに送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに押し込まれ、送弾可能状態となる。また、送弾ホイール18の1ピッチの回転により、次位のスリット18aが遊底4の移動経路上に位置するので、遊底4の前進移動が送弾ホイール18によつて阻害されることはない。
【0025】そして、カムドラム13が回転し、遊底4がある程度後退して後退停止した後、前進し、送弾ホイール18のスリット18aに入り込む。遊底4はスリット18a(及び係合溝部2b)によつて案内されるので、スリット18a内で前進及び後退移動中に、遊底4が送弾ホイール18の送弾爪18b又は鍔部18fと干渉を生ずることはない。また、弾薬3(3d)は、トーションバー20の弾発力によつて急激に装填準備位置にまで送られるので、遊底4はわずかに後退停止するのみで、前進行程に移行することが可能である。遊底4の前進により、装填準備位置にある弾薬3(3d)は砲身1に押し込まれる。このようにして、弾薬3(3c,3b,3a)が次々に装填準備位置に送られた後に砲身1に押し込まれる。
【0026】勿論、スライド26を図9上にて左方向に移動させてロックさせ、爪ホイール8に反時計回り方向の回動を許容した状態で、回転駆動源7によつてカムドラム13を逆方向に回転駆動することにより、他方の給弾機21bから送弾ホイール18の弾薬受入凹部18d,18eに向けて押し込まれる種類の異なる弾薬3(3a)を、同様の作用によつて遊底4の前方の装填準備位置に送弾することができる。
【0027】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、本発明に係る機関砲の弾薬送り方法及びその装置によれば、下記の効果が得られる。
(1)送弾ホイールにカムドラムを内挿し、これらを同軸上に重ね合わせて配置したため、機関砲の高さを削減できた。具体的には、通常の大きさのカムドラム及び送弾ホイールを備える従来の機関砲の弾薬送り方法又はその装置に比して、約25%高さを低減できた。
(2)従来のデッドスペースとなつていたカムドラムの内部に、弾性体やその他の間欠運動機構を組み込むことができる。このため、カムドラムの内部が有効活用され、従来の動力伝達機構を含む間欠運動機構の収容に要していた専用のスペースを削減できた。その結果、機関砲の長さを短くし、それに応じて重量も軽減できた。
【0028】(3)送弾ホイールのスリットを遊底の案内として積極的に使用するので、遊底がスリット内を前進及び後退中に送弾ホイールが回動して、遊底と送弾ホイールとが衝突することを解消できた。更に、弾性体としてトーションバーを使用すれば、送弾ホイールの間欠回転位置が安定し、送弾ホイールのスリットに入り込む際の送弾ホイールと遊底との干渉が良好に解消する。
(4)送弾ホイールは、遊底が後退位置を採る際に弾性体によつて急激に短時間で回転させられる。このため装填準備位置への送弾のために、従来、遊底が後退停止している間として、カムドラムが1/4回転する間を使用しているが、これを著しく削減することが可能である。これにより、遊底の前進及び後退に使えるカムドラムの回転角度つまり時間を長く確保でき、その結果として、カムドラムの駆動トルクを軽減でき、また、遊底の駆動速度も小さくできるので、摩耗、焼付き等のトラブルを減少して信頼性を向上できた。
【0029】(5)遊底は後退行程時、先ず加速されてある速度で後退した後、強制的に減速される。このため、従来、遊底の有していた運動のエネルギーは無駄に消費されていた。これに対して本発明によれば、この遊底の減速時に弾性体を変形させて送弾ホイールを回す力に使用することができ、これによつて送弾作用に遊底の運動のエネルギーを使うことになる。その結果、カムドラムを駆動するトルクの変動が小さくなり、回転駆動源の効率も向上する。




 

 


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