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発明の名称 遊底式機関砲
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−174486
公開日 平成7年(1995)7月14日
出願番号 特願平5−353061
出願日 平成5年(1993)12月16日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】片田 欽也
発明者 吉松 盛喜
要約 目的
発射速度を高速化するとともに、高い命中精度を維持する。

構成
ロツク爪8と停止用突起9とを有するロツクレバー7が砲身3の後部外側に揺動可能に枢支され、作動カム12が尾筒2に設けられている。作動カム12は、砲身3が後座位置から復座する時にロツクレバーの停止用突起9が係合し、復座中の遊底4がロツクレバー7の後端面に当接してロツク爪8を開放状態にした時にロツクレバーの停止用突起9が通過し、ロツクレバーの停止用突起9が通過した後にロツクレバー7の外側面と摺接するように形成されている。閉鎖時には、遊底4が遊底復座ばね13により復座し、砲身3に当接して閉鎖する直前にロツクレバー7が作動カム12から外れ、砲身3が停止位置から復座開始する。砲身3の閉鎖位置がほぼ一定位置となり、遊底4の復座エネルギーが砲身3に有効かつ一定状態で作用し、砲身3の復座運動を安定化する。
特許請求の範囲
【請求項1】 尾筒(2)に前後方向に移動可能に設けられ、砲身復座ばね(5)により復座される砲身(3)と、遊底復座ばね(13)により復座される遊底(4)とを備え、砲身(3)の復座中に遊底(4)により砲身(3)を閉鎖する遊底式機関砲(1)において、遊底(4)の側方に設けられた閉鎖保持用突起(14)と、砲身(3)の後部外側に砲身(3)の軸線と直交する軸まわりを揺動可能に枢支されるとともに、閉止ばね(11)により前部側を外方に弾性付勢して設けられ、後部側に内方に突出して形成されたロツク爪(8)を有し、前部側に外方に突出して形成された停止用突起(9)を有するロツクレバー(7)と、砲身(3)の復座位置寄りの後方における尾筒(2)に内方に突出して設けられた作動カム(12)とを備えてなり、作動カム(12)は砲身(3)が後座位置から復座する時にロツクレバーの停止用突起(9)が係合し、復座中の遊底(4)がロツクレバー(7)の後端面に当接してロツク爪(8)を開放状態にした時にロツクレバーの停止用突起(9)が通過し、ロツクレバーの停止用突起(9)が通過した後にロツクレバー(7)の外側面と摺接するように形成されていることを特徴とする遊底式機関砲。
【請求項2】 遊底(4)に前後方向に移動可能で前方に弾性付勢して設けられた撃針(15)と、撃針(15)と交差して上下方向に移動可能で上方に弾性付勢して設けられ、上方にある時に撃針(15)に係合して待機位置に保持するストツパー(19)を有する逆鈎(17)と、撃針(15)と直交する軸まわりを揺動可能に設けられ、撃針(15)を撃発位置から待機位置に復帰させる撃針レバー(18)と、ロツクレバーのロツク爪(8)が遊底の閉鎖保持用突起(14)に係合した後に逆鈎(17)を下方に移動させるように尾筒(2)に設けられた逆鈎作動カム(21)と、遊底(4)が後座位置に後座する直前に撃針レバー(18)に係合するように尾筒(2)に設けられた尾筒レバー(24)とを備えている請求項1記載の遊底式機関砲。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊底式機関砲に関し、詳細には、砲身が尾筒に前後方向に移動可能に設けられ、遊底が内部エネルギーで駆動される遊底式機関砲に関する。
【0002】
【従来の技術】遊底式機関砲において、砲身が尾筒に前後方向に移動可能に設けられ、遊底を外部動力によらず内部エネルギーを利用して駆動するものが提案されている。例えば、遊底を遊底復座ばねの弾性力により復座させ、砲身の後座運動により後座させるようにしたものがある。この遊底式機関砲は、砲身を後座緩衝ばねに当接する後座位置に停止させる停止レバーと、停止レバーを解除する解除カムと、砲身の閉鎖時に遊底を砲身にロツクして閉鎖状態に保持するロツクレバーと、ロツクレバーを作動する作動カムとからなる閉鎖装置を備えており、次のように作動するようになつている。
【0003】発射作動時には、砲身が停止レバーにより後座位置に停止され、遊底が後座位置に停止されている。遊底の停止保持を解除すると、遊底復座ばねの弾性力により遊底が復座され、遊底が復座された直後に解除カムにより停止レバーが作動され、砲身の停止保持が解除される。これにより、砲身が砲身復座ばねの弾性力により復座を開始し、砲身の復座中に遊底が追い付いて当接し、砲身を閉鎖する。砲身の閉鎖とほぼ同時に作動カムによりロツクレバーが作動し、遊底を砲身にロツクして閉鎖状態を保持する。そして、砲身と遊底とが一体的に復座し、砲身が復座位置に達するまでに弾薬を撃発して弾丸を発射させる。弾丸の発射による反動力で砲身が後座されるが、後座位置に達するまでに作動カムによりロツクレバーが開作動し、遊底と砲身のロツクが解除される。それとほぼ同時に砲身の後座運動が加速レバーを介して遊底に伝達され、遊底を砲身から離して閉鎖を解除するとともに後座させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の遊底式機関砲については、砲身の後座運動を利用して遊底を駆動することによりコンパクトな構造とすることができるが、遊底にロツクレバーが設けられているため、遊底の重量が大きくなつている。その結果、遊底を高速で駆動することができず、発射速度を高速化し難いという問題点がある。また、遊底が復座開始した直後に停止レバーを解除するため、復座中の砲身に遊底が追い付いて閉鎖することになり、閉鎖位置が不安定になり易い。閉鎖位置が不安定になることにより、砲身に作用する遊底の復座エネルギーが変動し、砲身の復座運動が不安定となる。その結果、一定の位置で撃発したとしても、弾丸の発射位置が不安定となり、高い命中精度を維持し難いという問題点がある。
【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、遊底を軽量化して発射速度を高速化するとともに、砲身の復座運動を安定化して高い命中精度を維持し得る遊底式機関砲を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明では、遊底を砲身にロツクするロツクレバーを砲身に設けることにより遊底を軽量化している。また、ロツクレバーを作動する作動カムを砲身が後座位置から復座する途中でロツクレバーが係合し、遊底が砲身を閉鎖する直前にロツクレバーとの係合を解除するように設けることにより、砲身の復座運動を安定化するようにしている。
【0007】すなわち、本発明は、尾筒に前後方向に移動可能に設けられ、砲身復座ばねにより復座される砲身と、遊底復座ばねにより復座される遊底とを備え、砲身の復座中に遊底により砲身を閉鎖する遊底式機関砲であつて、遊底の側方に設けられた閉鎖保持用突起と、砲身の後部外側に砲身の軸線と直交する軸まわりを揺動可能に枢支されるとともに、閉止ばねにより前部側を外方に弾性付勢して設けられ、後部側に内方に突出して形成されたロツク爪を有し、前部側に外方に突出して形成された停止用突起を有するロツクレバーと、砲身の復座位置寄りの後方における尾筒に内方に突出して設けられた作動カムとを備えてなり、作動カムは砲身が後座位置から復座する時にロツクレバーの停止用突起が係合し、復座中の遊底がロツクレバーの後端面に当接してロツク爪を開放状態にした時にロツクレバーの停止用突起が通過し、ロツクレバーの停止用突起が通過した後にロツクレバーの外側面と摺接するように形成されていることを特徴としている。
【0008】本発明の遊底式機関砲は、遊底に前後方向に移動可能で前方に弾性付勢して設けられた撃針と、撃針と交差して上下方向に移動可能で上方に弾性付勢して設けられ、上方にある時に撃針に係合して待機位置に保持するストツパーを有する逆鈎と、撃針と直交する軸まわりを揺動可能に設けられ、撃針を撃発位置から待機位置に復帰させる撃針レバーと、ロツクレバーのロツク爪が遊底の閉鎖保持用突起に係合した後に逆鈎を下方に移動させるように尾筒に設けられた逆鈎作動カムと、遊底が後座位置に後座する直前に撃針レバーに係合するように尾筒に設けられた尾筒レバーとを備えていてもよい。
【0009】
【作用】発射作動時には、砲身はロツクレバーの停止用突起が作動カムに係合していることにより復座途中に停止され、遊底は後座位置に停止されている。遊底の停止保持を解除すると、遊底が遊底復座ばねにより復座し、ロツクレバーの後端面に当接して後部側を外方に移動し、ロツク爪を開放する。ロツク爪が開放することにより、遊底が砲身に当接して閉鎖するとともに、ロツクレバーの停止用突起が作動カムから外れ、砲身が砲身復座ばねにより復座を開始する。砲身が復座することによりロツクレバーの停止用突起が作動カムを通過し、ロツクレバーの前部側が閉止ばねにより外方に移動し、ロツク爪が遊底の閉鎖保持用突起に係合する。すなわち、ロツクレバーにより遊底を砲身にロツクし、閉鎖状態を保持する。砲身と遊底とはロツクレバーで一体的に結合された状態で復座し、砲身が復座位置に達するまでに撃針が作動し、弾薬を撃発して弾丸を発射させる。
【0010】弾丸の発射による反動力が砲身に作用し、この反動力が砲身と遊底の復座エネルギーよりも大きくなつた時に砲身と遊底とが後座開始する。ロツクレバーは、その停止用突起が作動カムに当接して前部側が内方に移動される。すなわち、後部側が外方に移動され、ロツク爪が遊底の閉鎖保持用突起から外れる。その際、遊底に砲身内の残圧ガスが作用しており、この残圧によるブローバツク力で遊底が加速されて砲身から離れ、砲身の閉鎖が解除される。一方、砲身は、後座し続け、後座位置に達した後に砲身復座ばねで復座させられる。その際、ロツクレバーの停止用突起が作動カムを通過した後に閉止ばねで外方に移動されているため、砲身の復座途中で作動カムに係合し、これにより砲身が停止される。以後、同様の行程を繰り返し、ほぼ砲身の停止位置において砲身が閉鎖されるとともに閉鎖解除される。そして、砲身を閉鎖する位置がほぼ一定していることにより、遊底の復座エネルギーを常に一定の状態で砲身に作用させることになる。
【0011】撃針は、発射作動時には逆鈎により待機位置に保持されている。遊底が復座して砲身を閉鎖し、ロツクレバーにより砲身にロツクされた後に逆鈎が逆鈎作動カムにより下方に移動され、逆鈎のストツパーが撃針から外れる。これにより、撃針は、弾性力により前進し、遊底の前端から突出して撃発位置に達し、弾薬を撃発する。一方、遊底が後座位置に達する直前に撃針レバーが尾筒レバーに係合し、遊底の後座に伴つて揺動され、撃針が撃発位置から待機位置に復帰される。撃針が待機位置に復帰することにより逆鈎が上方に移動し、ストツパーが撃針に係合して保持することになる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図に基づいて説明する。図1、図2及び図3に示す遊底式機関砲1は、尾筒2が射撃架台(図示せず)に堅牢に取付けられ、砲身3と遊底4が尾筒2に前後方向に移動可能に設けられている。砲身3は、弾薬Wの発射による反動力で後座するが、砲身3と尾筒2間に設けられた砲身復座ばね5で復座するようになつている。砲身3の後部内側には弾薬Wを収納する薬室6が形成され、後部外側には砲身3を閉鎖した時に遊底4をロツクする一対のロツクレバー7が設けられている。各ロツクレバー7は、後部側に内方に突出して形成されたロツク爪8を有し、前部側に外方に突出して形成された停止用突起9を有している。そして、中間部が砲身3の軸線と直交するロツクレバー軸10で揺動可能に枢支されている。各ロツクレバー7の前部側には外方に弾性付勢するように閉止ばね11が設けられており、ロツク爪8が常時閉止状態となるように保持している。各ロツクレバー7は、後端面がテーパ状に形成されており、遊底4が復座して当接することにより後部側が外方に移動し、ロツク爪8が開放状態になるが、尾筒2に設けられた作動カム12によつても作動するようになつている。
【0013】この作動カム12は、砲身3の復座位置寄りの後方に突出して設けられており、砲身3が後座位置から復座する時には各ロツクレバーの停止用突起9の前端が当接して係合するように形成されている。これにより、砲身3を砲身復座ばね5の弾性力に抗して復座途中で停止することになる。遊底4が復座して各ロツクレバー7に当接し、ロツク爪8が開放状態になつた時には、各停止用突起9が作動カム12から外れるように形成されている。これにより、砲身3が砲身復座ばね5の弾性力により停止位置から復座を開始し、各ロツクレバー7の停止用突起9が作動カム12を通過することになる。また、各停止用突起9が通過した後に各ロツクレバー7の外側面を摺接するように形成されている。これにより、各ロツクレバー軸10が作動カム12を通過した後においては、各ロツクレバーのロツク爪8が開放状態にならないように保持することになる。
【0014】遊底4は、遊底4と尾筒2間に設けられた遊底復座ばね13で復座するようになつている。遊底4の前部側面がテーパ状に形成されており、遊底4が復座して各ロツクレバー7の後端面に当接した時に各ロツクレバー7の後部側を外方に移動し、ロツク爪8を開放状態にするようになつている。また、前部が側方に突出して形成されており、砲身3の閉鎖時に各ロツクレバーのロツク爪8が係合する閉鎖保持用突起14となつている。
【0015】遊底4には、弾薬Wを撃発する撃針15が前後方向に移動可能に設けられている。撃針15の後部には前方に弾性付勢する撃針ばね16が設けられ、中間部には撃針15を待機位置に保持する逆鈎17と、撃針15を撃発位置から待機位置に復帰させる撃針レバー18が設けられている。逆鈎17は、図4及び図5にも示すように撃針15と交差して上下方向に移動可能に設けられ、逆鈎ばね20により上方に弾性付勢されている。そして、図4に示すように上方にある時には撃針15に係合し、図5に示すように下方にある時には撃針15と係合しないように形成されたストツパー19を備え、逆鈎作動カム21で下方に移動するようになつている。逆鈎作動カム21は、図2に示すように尾筒2に設けられており、遊底4が復座して砲身3を閉鎖し、ロツクレバーのロツク爪8が遊底の閉鎖保持用突起14に係合した後に逆鈎17が当接して下方に移動するように形成されている。
【0016】撃針レバー18は、図6及び図7にも示すように撃針レバー軸22で前後方向に揺動可能に枢支され、撃針レバーばね23で右回りに弾性付勢されており、尾筒2に設けられた尾筒レバー24で左回りに揺動して撃針15を待機位置に復帰させるようになつている。尾筒レバー24は、遊底4の後座位置の前方に尾筒レバー軸25で前後方向に揺動可能に枢支され、尾筒レバーばね26で左回りに弾性付勢されている。これにより、遊底4が後座する途中で撃針レバー18に係合し、撃針レバー18を左回りに回転するが、遊底4が後座位置から復座する時には撃針レバー18に当接して右回りに回転し、撃針レバー18を回転しないようになつている。なお、遊底4の前部には弾薬Wを保持する抽筒子(図示せず)が設けられ、遊底4の復座で弾薬Wを砲身の薬室6に装填し、遊底4の後座により空薬きょうWを引き抜くようになつている。また、尾筒2の前端側には砲身2の復座による衝撃を緩衝する砲身復座緩衝ばね27が設けられ、尾筒2の後端側には遊底4の後座による衝撃を緩衝する遊底後座緩衝ばね28が設けられている。
【0017】本実施例は、上記のように構成されており、その作用を図8〜13をも参照して次に説明する。発射作動時には、図8に示すようにロツクレバーの停止用突起9の前端が作動カム12に当接して係合しており、砲身3は砲身復座ばね5の弾性力に抗して復座の途中における停止位置に停止されている。遊底4は、遊底停止部材(図示せず)により遊底復座ばね13の弾性力に抗して停止され、抽筒子(図示せず)により弾薬Wを保持している。遊底停止部材(図示せず)を解除すると、遊底復座ばね13により遊底4が復座し、図8に示すように弾薬Wを砲身の薬室6に装填し始める。装填し終わる直前に遊底4がロツクレバー7の後端面に当接し、図9に示すようにロツクレバー7の後部側を外方に移動してロツク爪8を開放する。ロツク爪8が開放した直後に弾薬Wの装填が完了するとともに遊底4が砲身3に当接して閉鎖する。
【0018】一方、ロツク爪8が開放することによりロツクレバー7の前部側が内方に移動し、停止用突起9が作動カム12から外れ、砲身3が砲身復座ばね5により復座を開始する。ロツクレバー7は、その停止用突起9が作動カム12を通過した時に閉止ばね11により前部側が外方に移動し、ロツク爪8を閉止する。これにより、ロツク爪8が遊底の閉鎖保持用突起14に係合して遊底4を砲身3にロツクし、砲身3の閉鎖状態を保持する。そして、砲身と遊底とが一体的に復座するが、各ロツクレバーの外側面が作動カムに摺接しており、図10に示すようにロツクレバー軸10が作動カムを超えて復座した時には各ロツクレバーの後部が外方に移動しないように保持することになる。また、ロツク爪8が閉止した後、逆鈎17が逆鈎作動カム21に当接して押し下げられ、逆鈎のストツパー19が撃針15から外れる。撃針15は、撃針ばね16の弾性力により前進し、遊底4の前端から突出して弾薬Wを撃発する。弾薬Wの撃発により弾丸が発射され、弾丸の発射による反動力により砲身3と遊底4が後座させられる。
【0019】砲身3が後座する途中においてロツクレバーの停止用突起9が作動カム12を通過することによりロツクレバー7の前部側が内方に移動され、ロツクレバーのロツク爪8が開放状態になる。これにより、図11に示すようにロツク爪8が遊底の閉鎖保持用突起14から外れ、砲身3と遊底4との結合が解除される。遊底4には砲身3の残圧が作用しており、この残圧によるブローバツク力により遊底4が砲身3から離れて閉鎖を解除するとともに、加速されて後座位置に後座する。ロツクレバー7は、その停止用突起9が作動カム12を通過した後に閉止ばね11により閉止されるが、既に遊底4が後座し砲身3から離れているため、図12に示すように遊底4をロツクすることなく閉止される。一方、砲身3は、後座位置まで移動した後に砲身復座ばね5により前進させられるが、ロツクレバー7が閉止状態であるため、図8に示すようにその停止用突起9が作動カム12に係合して停止位置に停止される。なお、空薬きょうWは遊底4とともに後座するが、後座の途中で排出手段(図示せず)により遊底から分離して排出される。また、次の弾薬Wは、遊底4が後座位置に停止している間に弾薬供給手段(図示せず)により遊底4に供給される。
【0020】ところで、撃針15は、弾薬Wを撃発した後においては撃発位置にあるが、遊底4が後座する途中で待機位置に復帰される。すなわち、撃発位置にある時には撃針15が撃針レバー18の下部側に当接した状態にあり、遊底4が後座位置に達する直前に撃針レバー18の上部側が尾筒レバー24に係合する。そして、遊底4の後座に伴つて撃針レバー18が左回りに回動され、撃針レバー18の下部側が後方に移動して撃針15を後退させる。撃針15が待機位置に達した時に逆鈎のストツパー19の上端が撃針15から外れ、逆鈎17が逆鈎ばね20により上方に移動する。それと同時に、撃針レバー18が尾筒レバー24から外れ、撃針レバーばね23により右回りに回動され、下部側が前進して撃針15から離れる。撃針15は、撃針ばね16により前方に弾性付勢され、上方に移動している逆鈎のストツパー19の側面に係合し、待機位置に保持される。
【0021】本実施例の遊底式機関砲1は、上記のようにして発射サイクルを繰り返すが、発射サイクルにおける砲身3と遊底4のストロークの関係は図13に示すようになる。例えば、閉鎖時には、遊底4が遊底後座位置から復座して砲身3を閉鎖する直前に砲身3が砲身停止位置から復座を開始するが、遊底4の復座速度が大きいためほぼ砲身停止位置において閉鎖することになる。これにより、遊底4の復座エネルギーが砲身3に有効かつ一定状態で作用することになり、砲身3の復座連動が安定する。また、発射の反動力が砲身3と遊底4の復座エネルギーよりも大きくなつた時に砲身3と遊底4が後座を開始するが、砲身3に作用する遊底4の復座エネルギーが一定であるため、砲身3は砲身復座位置の後方の一定位置で後座開始することになる。この砲身3の後座開始位置は、ほぼ弾丸の発射位置でもある。従つて、弾丸が一定位置から発射されることになり、高い命中精度で発射することができる。
【0022】また、閉鎖解除時には、砲身3と遊底4が後座してロツクレバーの停止用突起9が作動カム12に当接し、ロツク爪8が開放状態になつた時に遊底4のロツクが解除される。ロツクが解除された直後に遊底4が砲身3内の残圧によるブローバツク力により加速されて砲身3から離れ、閉鎖が解除される。すなわち、砲身閉鎖解除位置は、ロツクレバーの停止用突起9が作動カム12に当接した時点の砲身3の位置であり、一定位置に設定される。従つて、砲身3内の残圧が安全かつ高い圧力状態となるようにロツク解除時点を設定することにより、遊底4に残圧によるブローバツク力を有効に作用させることができ、これにより遊底4を高速で後座させることができる。なお、遊底4はブローバツク力により遊底後座位置まで後座され、所定時間停止される。砲身3は、発射の反動力で後座を続け、砲身3の後座エネルギーが砲身復座ばね5の弾性力と等しくなつた位置を後座位置とし、後座位置に達した後に砲身復座ばね5の弾性力により停止位置まで復座する。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、砲身に設けられたロツクレバーを尾筒に設けられた作動カムにより作動して遊底を砲身にロツクするようになつているため、従来よりもはるかに遊底を軽量化することができる。砲身の後座途中においてロツクレバーにより遊底が砲身にロツクされ、ロツクレバーによる遊底のロツクが解除された時に砲身内の残圧によるブローバツク力が遊底に作用することから、遊底を砲身の後座運動とブローバツク力を利用して後座させることになる。その際、ロツクレバーによる遊底のロツク解除時点が遊底が砲身停止位置にほぼ後座した時点であり、砲身内の残圧が安全でしかも高圧力状態であることから、ブローバツク力を有効に作用させることができる。また、砲身が停止位置から復座開始した直後に遊底が当接して閉鎖するとともに、閉鎖直後にロツクレバーにより遊底を砲身にロツクすることから、遊底の復座エネルギーを有効かつ安定して砲身に作用させることができる。その結果、発射の反動力による砲身の後座エネルギーを減少し、砲身の後座ストロークを短縮することができ、これにより遊底のストロークを短く設定することが可能になつた。以上のように、遊底を軽量化し、遊底にブローバツク力を有効に作用させ、しかも遊底のストロークを短く設定することができることから、遊底を高速で駆動することができ、発射速度を高速化することが可能になつた。
【0024】上記のように遊底の復座エネルギーを有効かつ安定して砲身に作用させることができることから、砲身の復座運動が安定し、これにより弾丸が発射される発射位置が一定になり、高い命中精度を維持することが可能になつた。また、砲身の後座エネルギーが砲身と遊底の復座エネルギーにより減少されるため、砲身の後座により作用する尾筒への衝撃力を減少することが可能になつた。
【0025】砲身を閉鎖した直後にロツクレバーにより遊底を砲身にロツクするが、ロツクレバーの外側面が作動カムに摺接しているため、弾薬の撃発時においてもロツクレバーが開放されず確実に遊底をロツクすることができる。また、遊底が復座する時には、撃針レバーが尾筒に当接するが係合せず、撃針が逆鈎により待機位置に保持され、逆鈎が逆鈎作動カムに当接するまでは保持解除されないため、撃針による弾薬の撃発を確実に防止することができる。従つて、発射サイクルを安全に行うことが可能になつた。




 

 


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