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発明の名称 機関砲の弾薬送り込み方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−159088
公開日 平成7年(1995)6月20日
出願番号 特願平5−340375
出願日 平成5年(1993)12月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 宏之
発明者 吉松 盛喜
要約 目的
リンクレス弾を使用する中口径以上の機関砲に適用が可能であると共に、後座長分だけ遊底のストロークを短くできる機関砲の弾薬送り込み方法及びその装置の提供。

構成
給弾機13a,13bから砲架2への弾薬10の受取り口部2eを、砲架2が最前進ないし最後退した範囲で給弾機13a,13bの受渡し口部13iが接続可能に設け、遊底5が後退行程を採つた後から後退停止するまでの間、遊底5の後退移動に連動して前進移動する弾薬プッシャ9a,9bにより、給弾機13a,13bから砲架2に送り込まれた後であつて遊底5の前方となる装填準備位置に送る前の弾薬10を前方に押し出し、該弾薬10の後面を後退停止している遊底5の前面よりも前位置とし、前記装填準備位置に送り込み可能な前後位置を該弾薬10に与える。
特許請求の範囲
【請求項1】 砲身(1)の中心軸線方向に前進、前進停止、後退、後退停止の作動を順次に行うように、砲架(2)に移動自在に収容される遊底(5)を備え、固定した給弾機(13a,13b)からの弾薬(10)を後復座する砲架(2)に受渡す機関砲の弾薬送り込み方法であつて、給弾機(13a,13b)から砲架(2)への弾薬(10)の受取り口部(2e)を、砲架(2)が最前進ないし最後退した範囲で給弾機(13a,13b)の受渡し口部(13i)が接続可能に設け、遊底(5)が後退行程を採つた後から後退停止するまでの間、遊底(5)の後退移動に連動して前進移動する弾薬プッシャ(9a,9b)により、給弾機(13a,13b)から砲架(2)内に送り込まれた後であつて遊底(5)の前方となる装填準備位置に送る前の弾薬(10)を前方に押し出し、該弾薬(10)の後面を後退停止している遊底(5)の前面よりも前位置とし、前記装填準備位置に送り込み可能な前後方向の位置を該弾薬(10)に与えることを特徴とする機関砲の弾薬送り込み方法。
【請求項2】 砲身(1)の中心軸線方向に前進、前進停止、後退、後退停止の作動を順次に行うように、砲架(2)に移動自在に収容される遊底(5)を備え、固定した給弾機(13a,13b)からの弾薬(10)を後復座する砲架(2)に受渡す機関砲の弾薬送り込み装置であつて、給弾機(13a,13b)からの弾薬(10)の受取り口部(2e)を、砲架(2)が最前進ないし最後退した範囲で給弾機(13a,13b)の受渡し口部(13i)が接続可能に設けた砲架(2)と、遊底(5)が所定長さ後退した後から後退停止するまでの間、遊底(5)に形成した第1ラック(5d)と噛合するように砲架(2)に回転自在に支持した主ギヤ(16)と、砲架(2)に回転自在に支持され、主ギヤ(16)と一体回転する副ギヤ(14a,14b)と、副ギヤ(14a,14b)に噛合する第2ラック(9e,9f)が形成され、砲架(2)に前後の摺動自在に支持した弾薬プッシャ(9a,9b)とを備え、遊底(5)の後退に伴つて弾薬プッシャ(9a,9b)を前方に移動させ、給弾機(13a,13b)から砲架(2)内に送り込まれた後であつて遊底(5)の前方となる装填準備位置に送る前の弾薬(10)を、該弾薬プッシャ(9a,9b)によつて前方に押し出し、該弾薬(10)の後面を遊底(5)の前面より前方に位置させ得ることを特徴とする機関砲の弾薬送り込み装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊底のストローク長さを減少させ得る機関砲の弾薬送り込み方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の機関砲における遊底のストロークは、遊底が弾薬を砲身に装填し、閉鎖して弾丸を発射する前方停止位置から、機関砲が後復座している間に給弾機から給弾された弾薬を送弾可能な後方停止位置を採るように決定される。そのため、遊底のストロークは弾薬長さ、遊底の閉鎖部長さの影響を受けるのみならず機関砲の後復座長さの影響を受ける。そして、後復座している機関砲に連続して給弾機から給弾するためには、機関砲と給弾機との相対位置が変化している中で給弾を行う必要がある。
【0003】この機関砲と給弾機との相対位置が変化している中で給弾を行うための方法として、次のものがある。
(1)給弾機と機関砲とを可撓性を有する弾薬ダクトによつて結び、弾薬ダクトによつて機関砲の後復座運動に追従させながら給弾する。この場合、機関砲への弾薬の受取位置は一定となるから、機関砲の後復座運動が遊底のストロークに影響を与えることはない。
(2)別の方法として、後座長が一定でない機関砲において、図6に示すように遊底50のストロークSを予め機関砲の最大後座長X分だけ長く設定しておき、常に遊底50の前方に給弾する方法がある。これにより、給弾機51からの弾薬52を砲架53に受取る位置が、機関砲がいずれの位置に後復座していても(最大後座していても)、常に遊底50の前方となるので、遊底50と干渉することなく弾薬52を受取れるようになる。54は砲身を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の機関砲の弾薬送り込み方法にあつては、下記の技術的課題がある。
(1)弾薬ダクトによる方法では、弾薬ダクトが常に機関砲の後復座運動によつて振られる。このため、弾薬ダクトの寿命の点で不利である。また、この方法は、弾薬をリンクによつて結合したいわゆるベルトリンク方式の弾薬の給弾には適するが、リンクのないいわゆるリンクレス弾には構造が複雑になり実用困難となつている。更に、中口径以上の機関砲では弾薬の重量の増加が著しく、可撓性を有する弾薬ダクトの使用が困難である。
【0005】(2)一方、給弾機51からの弾薬52の砲架53への受取り位置を予め最大後座長X分だけ長く確保する方法にあつては、中口径でリンクレス弾の機関砲にも使用可能であるが、後座長X分だけ遊底50のストロークSが常に長くなる。そして、遊底50のストロークSが長くなることにより、下記の不具合が派生する。
ア.同一発射速度の場合には、遊底50の平均速度が遊底50のストロークSに比例して大きくなり、部品の焼付き、摩耗等のトラブルの原因となり易い。
イ.また、遊底50の平均速度の増大が、遊底50の加速、減速に要する力の増加となつて現れる。その結果、遊底50を外部動力によつて駆動する場合、駆動源の容量の増加となる。
ウ.更に、遊底50のストロークSの増加は、機関砲の長さ及び重量の増加という好ましくない結果を招く。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明の構成は、砲身1の中心軸線方向に前進、前進停止、後退、後退停止の作動を順次に行うように、砲架2に移動自在に収容される遊底5を備え、固定した給弾機13a,13bからの弾薬10を後復座する砲架2に受渡す機関砲の弾薬送り込み方法であつて、給弾機13a,13bから砲架2への弾薬10の受取り口部2eを、砲架2が最前進ないし最後退した範囲で給弾機13a,13bの受渡し口部13iが接続可能に設け、遊底5が後退行程を採つた後から後退停止するまでの間、遊底5の後退移動に連動して前進移動する弾薬プッシャ9a,9bにより、給弾機13a,13bから砲架2内に送り込まれた後であつて遊底5の前方となる装填準備位置に送る前の弾薬10を前方に押し出し、該弾薬10の後面を後退停止している遊底5の前面よりも前位置とし、前記装填準備位置に送り込み可能な前後方向の位置を該弾薬10に与えることを特徴とする機関砲の弾薬送り込み方法である。請求項2の発明の構成は、砲身1の中心軸線方向に前進、前進停止、後退、後退停止の作動を順次に行うように、砲架2に移動自在に収容される遊底5を備え、固定した給弾機13a,13bからの弾薬10を後復座する砲架2に受渡す機関砲の弾薬送り込み装置であつて、給弾機13a,13bからの弾薬10の受取り口部2eを、砲架2が最前進ないし最後退した範囲で給弾機13a,13bの受渡し口部13iが接続可能に設けた砲架2と、遊底5が所定長さ後退した後から後退停止するまでの間、遊底5に形成した第1ラック5dと噛合するように砲架2に回転自在に支持した主ギヤ16と、砲架2に回転自在に支持され、主ギヤ16と一体回転する副ギヤ14a,14bと、副ギヤ14a,14bに噛合する第2ラック9e,9fが形成され、砲架2に前後の摺動自在に支持した弾薬プッシャ9a,9bとを備え、遊底5の後退に伴つて弾薬プッシャ9a,9bを前方に移動させ、給弾機13a,13bから砲架2内に送り込まれた後であつて遊底5の前方となる装填準備位置に送る前の弾薬10を、該弾薬プッシャ9a,9bによつて前方に押し出し、該弾薬10の後面を遊底5の前面より前方に位置させ得ることを特徴とする機関砲の弾薬送り込み装置である。
【0007】
【作用】請求項1の発明によれば、給弾機13a,13bから砲架2への弾薬10の受取り口部2eは、砲架2が最前進ないし最後退した範囲で給弾機13a,13bの受渡し口部13iが接続可能に設けてあるので、後復座する砲架2の前後方向の位置にかかわらず、弾薬10が砲架2内に送り込まれる。そして、遊底5が後退行程を採れば、遊底5が後退停止するまでの間、遊底5の後退移動に連動して弾薬プッシャ9a,9bが前進移動する。この前進移動する弾薬プッシャ9a,9bにより、給弾機13a,13bから砲架2内に送り込まれた後であつて遊底5の前方となる装填準備位置に送る前の弾薬10が前方に押し出され、該弾薬10の後面を後退停止している遊底5の前面よりも前位置とする。これにより、遊底5の前方となる装填準備位置に送り込み可能な前後方向の位置が該弾薬10に与えられるので、この弾薬10を遊底5の前方にそのまま送り込むことにより、装填準備位置を採らせることができる。
【0008】請求項2の発明によれば、給弾機13a,13bから砲架2への弾薬10の受取り口部2eは、砲架2が最前進ないし最後退した範囲で給弾機13a,13bの受渡し口部13iが接続可能に設けてあるので、後復座する砲架2の前後方向の位置にかかわらず、弾薬10が砲架2内に送り込まれる。そして、遊底5が所定長さ後退した後から後退停止するまでの間、遊底5に形成した第1ラック5dと砲架2に回転自在に支持した主ギヤ16とが噛合し、主ギヤ16が回転する。主ギヤ16の回転により、砲架2に回転自在に支持された副ギヤ14a,14bが主ギヤ16と一体回転する。この副ギヤ14a,14bと弾薬プッシャ9a,9bの第2ラック9e,9fとが噛合しているので、副ギヤ14a,14bの回転により、砲架2に前後の摺動自在に支持した弾薬プッシャ9a,9bが前進移動する。
【0009】この遊底5の後退に伴う弾薬プッシャ9a,9bの前進移動により、給弾機13a,13bから砲架2内に送り込まれた後であつて遊底5の前方となる装填準備位置に送る前の弾薬10が、弾薬プッシャ9a,9bによつて前方に押し出され、該弾薬10の後面を遊底5の前面より前方とさせる。これにより、遊底5の前方となる装填準備位置に送り込み可能な前後方向の位置が該弾薬10に与えられるので、この弾薬10を遊底5の前方にそのまま送り込むことにより、装填準備位置を採らせることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図5は、本発明に係る機関砲の弾薬送り込み装置の1実施例を示す。先ず、図1,図2を参照して機関砲の要部について説明する。機関砲は、砲身1を固着すると共に駐退復座装置17に載置されて後復座する砲架2を有し、駆動源6によつて回転駆動されるカムドラム7により、砲身1の中心軸線方向に前進、前進停止、後退、後退停止の作動を順次に行うように、図3に示す砲架2の移動経路2aに摺動自在に収容される遊底5と、遊底5と砲身1との間(装填準備位置)に弾薬10を間欠的に供給する周知の1個の送弾ホイール4とを備える。この遊底5の後部上面には、第1ラック5dが形成されている。
【0011】送弾ホイール4は、図1に示すようにその中心軸4aが砲架2に軸受3を介して回転自在に支持され、図外の間欠連動機構により、カムドラム7の回転に連動する間欠回転運動を行う。中心軸4aは、図3に示すように移動経路2aの上方に位置している。また、送弾ホイール4は、4個の切欠き部4bを周方向に所定間隔にて有し、図4に示す一方の給弾機13a(又は13b)から給弾通路13e(又は13f)を経て各切欠き部4bに送り込まれた弾薬10を、遊底5と砲身1との間の装填準備位置に間欠的に送り込む。すなわち、送弾ホイール4は、遊底5が後退停止位置を採るとき、間欠連動機構により1/4回転、つまり1ピッチ回転し、遊底5の前方に弾薬10を送り込み、遊底5が前進位置を採るときは停止している。送弾ホイール4の回転により、切欠き部4bに受入れられて装填準備位置に送り込まれる弾薬10は、図4に示すように砲架2の両側の支持部13j,13kに左右対称に形成した円弧状案内面13g,13hによつて案内される。
【0012】そして、送弾ホイール4の切欠き部4bは、遊底5が通過できる形状、寸法となつており、送弾ホイール4は、その停止中に遊底5が支障なく前進又は後退の運動が可能であると共に、弾薬10の外周のガイドとなる。給弾機13a,13bは、機関砲の左右に配置され、機関砲の後復座運動とは無関係に固定されている。各給弾機13a,13bの給弾通路13e,13fの前端はそれぞれ受渡し口部13iを形成し、各受渡し口部13iの前壁を延長させて形成したガイド部13c,13dは、砲架2の左右の受取り口部2eから機関砲内に所定長さ突出し、弾薬10の前面をガイドして一定の位置に保つ。すなわち、ガイド部13c,13dは、送弾ホイール4の切欠き部4bに受け入れた弾薬10(10b)とは干渉せず、給弾通路13e,13fの各受渡し口部13iから各受取り口部2eを経て砲架2内に送り込まれる次位の弾薬10(10c)の前端位置を図2に示すように規制するように、砲架2内への突出長さが設定されている。なお、砲架2内に送り込まれた直後の弾薬10(10c)は、図4に示す支持部13j,13kの上面を転動する。
【0013】図2,図5は、機関砲が後座してなく、遊底5が後退停止している状態を示し、給弾機13a,13bの各受渡し口部13iの後端面が砲架2の受取り口部2eの後端面と一致している。この状態で、ガイド部13c,13dは、砲架2の受取り口部2e付近の前壁2bとの間に砲架2の後座を許容する所定寸法つまり最大後座長Aを確保し、また、給弾機13a,13bの各受渡し口部13iから送り込まれ、ガイド部13c,13dによつて前面が支持された状態の弾薬10(10c)の後端面の位置は、遊底5の前面よりL寸法分だけ後方にある。この最大後座長AとL寸法との関係は、駐退復座装置17の作用によつて機関砲が最大後座長Aだけ最大後座した際、弾薬10(10c)の後端が、遊底5の前面と一致又は遊底5の前面よりもわずかに前方となるように設定され、従つて、L≦Aである。このようにして、砲架2の給弾機13a,13bからの弾薬10の受取り口部2eは、砲架2が最前進ないし最後退した範囲で給弾機13a,13bの受渡し口部13iが接続可能に設けられている。
【0014】カムドラム7は、図1に示すように前後両端部が軸受8を介して砲架2に回転自在に支持され、モータ等の駆動源6と連結し、回転力を受けて回転する。カムドラム7の外周面には、遊底5に前進−前進停止−後退−後退停止の一連の動作を繰り返し与える無端のカム溝7aが形成され、カムドラム7のカム溝7aに遊底5の係合突起5aが係合している。しかして、カムドラム7の一方向の回転駆動により、遊底5が上記一連の動作を行うように駆動される。
【0015】また、砲架2内の後端部であつて、後退停止位置を採る遊底5と送弾ホイール4の中心軸4aとの間に位置させて、砲身1の中心軸線の延長線と直交する回転軸15が、図3に示すように砲架2の支持部2c,2dに水平かつ回転自在に支持される。回転軸15の中央部には主ギヤ16が固着され、遊底5が所定長さ後退した後、後退停止位置を採るまで間、遊底5の第1ラック5dと主ギヤ16とが噛み合い可能である。また、回転軸15の両端部にはそれぞれ副ギヤ14a,14bが固着され、この副ギヤ14a,14bは、弾薬プッシャ9a,9bの下面に形成した第2ラック9e,9fにそれぞれ常時噛み合つている。
【0016】弾薬プッシャ9a,9bは、送弾ホイール4の中心軸4aの左右両側に位置させて、砲身1の中心軸線方向に摺動自在にそれぞれ砲架2の支持部2c,2dに支持され、給弾機13a,13bから送弾ホイール4の切欠き部4bに受け入れた弾薬10(10b)の後面をそれぞれ支持可能である。また、弾薬プッシャ9a,9bは、図5に示すように砲架2の支持部2c,2dにそれぞれ突設したピン11が長穴9c,9dに係合しているので、砲身1の中心軸線方向に長穴9c,9dの範囲で前後に摺動でき、特に後方移動がピン11にて規制される。このような弾薬プッシャ9a,9bは、それぞれの空洞部内に配置され、各ピン11との間に介装したばね、ゴム等の弾性体12によつて常時後方に弾性的に付勢されている。更に、弾薬プッシャ9a,9bの前端部には、図4に示すように送弾ホイール4の中心軸4aを中心として湾曲するガイド部9g,9hがそれぞれ固設され、切欠き部4bに受け入れた弾薬10(10b)を砲身1の中心軸線の延長上である装填準備位置に送る際に、弾薬10(10b)の後面を支持する。なお、図2,図5に2点鎖線にて示す弾薬プッシャ9a’,9b’は、最後退位置、つまり第1ラック5dと主ギヤ16との噛み合いが解除された状態であり、この状態で、弾薬プッシャ9a’,9b’の前面は、砲架2の受取り口部2eの後端面と一致している。
【0017】しかして、遊底5が後退して最後退位置に近づくと、遊底5の上面に形成した第1ラック5dが主ギヤ16と噛み合い、その後、遊底5が停止するまで主ギヤ16を回す。この間、回転軸15に固着した副ギヤ14a,14bは、弾薬プッシャ9a,9bの第2ラック9e,9fとそれぞれ噛み合つているので、主ギヤ16と同方向に回転しながら弾薬プッシャ9a,9bを遊底5の移動方向と反対方向つまり前方に移動させる。この弾薬プッシャ9a,9bの移動量は、遊底5が後退停止したとき、弾薬プッシャ9a,9bの前面が遊底5の前面より図2のL1 寸法分だけわずかに前方になるように、各ギヤ16,14a,14bの歯数及び主ギヤ16と第1ラック5dとの関係位置が設定されている。従つて、遊底5が停止するまでの間に、弾薬プッシャ9a,9bはL+L1 寸法分だけ前方に移動する。
【0018】そして、弾薬プッシャ9a,9bが前方に移動すれば、送弾ホイール4の切欠き部4bに受入れられている弾薬10(10b)が押し出されて、弾薬10(10b)の後端面は弾薬プッシャ9a,9bの前面と同様に遊底5の前面より図2のL1 寸法分だけわずかに前方になる。このようにして、給弾機13a,13bから砲架2内に送り込まれた弾薬10(10b)を弾薬プッシャ9a,9bによつて前方に押し出し、弾薬10(10b)の後面を後退停止している遊底5の前面よりも前位置とし、遊底5の前方となる装填準備位置に送り込み可能な前後方向の位置を弾薬10(10b)に与える。このような弾薬プッシャ9a,9bの移動を良好に与えるために、主ギヤ16の径よりも副ギヤ14a,14bの径の方が大きくなつている。これにより、遊底5の動きが拡大されて弾薬プッシャ9a,9bに伝えられるので、遊底5が停止直前の速度が小さい状態にて弾薬プッシャ9a,9bを作動させることが可能となり、各部品に作用する衝撃を軽減させることができる。
【0019】遊底5が後退し終わつて停止し、弾薬プッシャ9a,9bの前方への移動も終了すれば、送弾ホイール4は1ピッチ回転し、切欠き部4bに受入れた弾薬10(10b)は弾薬10(10a)の装填準備位置にまで送られる。この移送の間、弾薬プッシャ9a(9b)のガイド部9g(9h)の前面が弾薬10(10b)の後端面をガイドする。カムドラム7が更に回転すると、遊底5は前進を開始し、その前方に送られている弾薬10(10a)を砲架2に固定された砲身1に押し込む。その間、副ギヤ14a,14bが第2ラック9e,9fに噛み合う弾薬プッシャ9a,9bは、押し出されたときと反対の作用を遊底5から受けて後退し、遊底5が主ギヤ16から離れた後は、ピン11が長穴9c,9dの端面に係止し、図2,図5に2点鎖線にて示す後退位置を採り、次の弾薬10(10c)の移動を妨げなくしている。各弾性体12は、各弾薬プッシャ9a,9bの長穴9c,9dの前端にそれぞれピン11が確実に係止して、各弾薬プッシャ9a,9bが後退位置を保つように弾性的に付勢する。
【0020】次に、上記実施例の作用について説明する。いま、一方の給弾機13aから給弾通路13eを経て弾薬10(10b)が送弾ホイール4の切欠き部4bに送り込まれ、弾薬10(10a)が装填準備位置に送り込まれているものとする。カムドラム7の回転によつて、遊底5は前進−前進停止−後退−後退停止の動きを与えられ、前進によつて弾薬10(10a)を砲身1に押し込み、前進停止している間に遊底5によつて砲身1の後端部を閉鎖し、弾丸が発射される。その後、遊底5による閉鎖状態が解除されて遊底5が前進停止の状態から後退行程に移行する。
【0021】遊底5が所定量後退して最後退位置に近づけば、遊底5の第1ラック5dが主ギヤ16との噛み合いを開始するので、回転軸15及び副ギヤ14a,14bが同方向に回転する。副ギヤ14a,14bの回転により、副ギヤ14a,14bと第2ラック9e,9fにて噛合する弾薬プッシャ9a,9bが砲架2の支持部2c,2dに案内されながら弾性体12を圧縮させて前進移動するので、送弾ホイール4の切欠き部4bに送り込まれている弾薬10(10b)が前方に押し出される。この弾薬10(10b)の前方への押し出しは、遊底5が後退停止位置を採るまで持続し、弾薬プッシャ9a,9bの前面が遊底5の前面よりわずかに前方になる。遊底5は後退行程の最終領域において弾薬プッシャ9a,9bを作動させるので、遊底5の後退速度が既に減速されて小さい状態にて遊底5の第1ラック5dが主ギヤ16と噛み合いを開始する。このため、主ギヤ16の径よりも副ギヤ14a,14bの径の方を大きく設定して遊底5の動きを拡大させて弾薬プッシャ9a,9bに伝えられるものではあるが、弾薬プッシャ9a,9bの移動速度も比較的小さく抑えられ、弾薬プッシャ9a,9bが弾薬10(10b)を傷付けることはない。
【0022】カムドラム7が更に回転すると、遊底5が後退停止位置を採つたままで送弾ホイール4が1ピッチ回転するので、切欠き部4bの弾薬10(10b)が砲身1の中心軸線の延長上である装填準備位置に移動する。その後、遊底5は前進を開始し、装填準備位置にある弾薬10(10a)を砲身1に押し込む。その間、弾薬プッシャ9a,9bは、第1ラック5d、主ギヤ16、回転軸15、副ギヤ14a,14b及び第2ラック9e,9fの作用につて押し出されたときと反対の作用を受けて後退し、ピン11が長穴9c,9dの前端に係止する後退位置、つまり図2に示すL+L1 寸法分だけ後方位置に復帰し、次の弾薬10(10c)の送弾ホイール4の切欠き部4bへの送り込みが可能となる。遊底5の第1ラック5dが主ギヤ16から離れた後も、遊底5は所定の前進行程を行う。各弾薬プッシャ9a,9bの長穴9c,9dの前端がそれぞれピン11に係止する後退復帰位置は、各弾性体12によつて弾性的に保たれる。
【0023】以上は、機関砲が後座していない状態での説明であるが、機関砲が後座(最後退)しても、後座によつて図2に示す給弾通路13e,13fにある弾薬10(10c,10d)が、最大でも最大後座長A分だけ前方への位置ずれを相対的に生ずるのみであり、給弾通路13e,13fにある弾薬10(10c)が後退復帰している弾薬プッシャ9a,9bの前方を通過して切欠き部4bに向けて押し込まれることに何らの支障はなく、また、切欠き部4bに給弾されている弾薬10(10b)は、弾薬プッシャ9a,9bの作用によつて常に遊底5の前面よりも前方に押し出される。かくして、後座長の大小に無関係に送弾できる。
【0024】ところで、上記実施例にあつては、遊底5に形成した第1ラック5dと噛合するように砲架2に回転自在に支持した主ギヤ16と、砲架2に回転自在に支持され、主ギヤ16と一体回転する副ギヤ14a,14bと、副ギヤ14a,14bに噛合する第2ラック9e,9fが形成され、砲架2に前後の摺動自在に支持した弾薬プッシャ9a,9bとを設けたが、遊底5の後退移動に連動して所定長さだけ前進移動する弾薬プッシャ9a,9bにより、給弾機13a,13bから砲架2に送り込まれた弾薬10を前方に押し出せばよい。このために、例えば遊底5の後退移動によつて没入作動するシリンダ装置と、このシリンダ装置の没入作動によつて突出作動して弾薬プッシャ9a,9bを押し出すシリンダ装置とを設けることも可能である。
【0025】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、本発明に係る機関砲の弾薬送り込み方法及びその装置によれば、弾薬プッシャにより、給弾機から砲架に送り込まれた後であつて遊底の前方となる装填準備位置に送る前の弾薬を、遊底が後退したときの前面よりも前方に送る。このため、リンクレス弾を使用する中口径以上の機関砲に適用が可能であると共に、後座長を考慮して遊底のストロークを長くする必要がなく、後座長分だけ遊底のストロークを短くできた。その結果、遊底を駆動する駆動源のトルクは小さくなり、また、機関砲の長さ及び重さを減少できた。加えて、遊底の平均速度が遊底のストロークに比例して小さくなり、部品の焼付き、摩耗等のトラブルが良好に防止される。




 

 


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