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発明の名称 機関砲の送弾ホイール駆動方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−159087
公開日 平成7年(1995)6月20日
出願番号 特願平5−340376
出願日 平成5年(1993)12月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 宏之
発明者 吉松 盛喜
要約 目的
弾薬を装填準備位置に送弾する際に必要となるカムドラムの回転角度を減少させ、遊底の前進及び後退に使えるカムドラムの回転角度つまり時間を長く確保して、カムドラムの駆動トルクを軽減し、また、遊底の駆動速度も小さくし、摩耗、焼付き等のトラブルが減少して信頼性の良好な機関砲の送弾ホイール駆動方法及びその装置の提供。

構成
遊底13が後退最終位置を採る前に、係合離脱装置22によつて送弾ホイール3の回動を拘束する状態として、カムドラム11の回転によつて第1弾性体6を弾性変形させてエネルギーを蓄え、遊底13が後退最終位置を採る際に、係合離脱装置22によつて送弾ホイール3の回動を許容する状態として、前記第1弾性体6に蓄えたエネルギーを放出させ、送弾ホイール3を間欠的に回転させる。
特許請求の範囲
【請求項1】 カムドラム(11)の回転によつて砲身(1)の中心軸線方向に前後移動を行うように、砲架(2)に移動自在に収容される遊底(13)を備え、砲架(2)内に受け取つた弾薬(15)を間欠的に回転する送弾ホイール(3)によつて遊底(13)の前方に送り込む機関砲の送弾ホイール駆動方法であつて、遊底(13)が後退最終位置を採る前に、係合離脱装置(22)によつて送弾ホイール(3)の回動を拘束する状態として、カムドラム(11)の回転によつて第1弾性体(6)を弾性変形させてエネルギーを蓄え、遊底(13)が後退最終位置を採る際に、係合離脱装置(22)によつて送弾ホイール(3)の回動を許容する状態として、前記第1弾性体(6)に蓄えたエネルギーを放出させ、送弾ホイール(3)を間欠的に回転させることを特徴とする機関砲の送弾ホイール駆動方法。
【請求項2】 カムドラム(11)と第1弾性体(6)との間に間欠連動機構(25)を介在させ、遊底(13)が後退行程の内の減速期間を採る際に、カムドラム(11)の回転によつて第1弾性体(6)を弾性変形させることを特徴とする請求項1の機関砲の送弾ホイール駆動方法。
【請求項3】 カムドラム(11)の回転によつて砲身(1)の中心軸線方向に前後移動を行うように、砲架(2)に移動自在に収容される遊底(13)を備え、砲架(2)内に受け取つた弾薬(15)を1ピッチ毎に間欠的に回転する送弾ホイール(3)によつて遊底(13)の前方に送り込む機関砲の送弾ホイール駆動装置であつて、カムドラム(11)とトーションバー(6)との間に介在され、カムドラム(11)の1回転によつてトーションバー(6)に1ピッチ分のねじり変形を与える間欠連動機構(25)と、トーションバー(6)の1ピッチ分毎のねじり変形を保持するストッパ装置(23)と、送弾ホイール(3)と砲架(2)との間に設けられ、遊底(13)が後退移動して後退最終位置を採つた際に送弾ホイール(3)の回動を許容する許容状態と遊底(13)が後退最終位置から所定量の前進移動した際に送弾ホイール(3)の回動を拘束する拘束状態とを採り得る係合離脱装置(22)と、一端が送弾ホイール(3)の中心軸(3a)に固定され、他端が間欠連動機構(25)に固定されるトーションバー(6)とを備えることを特徴とする機関砲の送弾ホイール駆動装置。
【請求項4】 間欠連動機構(25)が、カムドラム(11)に固設され、所定角度範囲に歯部(21a)を有するセクタギヤ(21)と、砲架(2)に回転自在に支持され、セクタギヤ(21)に噛合可能なギヤ(12)とを備えることを特徴とする請求項3の機関砲の送弾ホイール駆動装置。
【請求項5】 ストッパ装置(23)が、ギヤ(12)のストップ部(12a)と係脱可能に砲架(2)に設けられ、1ピッチ分回動した後のギヤ(12)の回動を拘束可能なストッパ部材(8a,8b)を備えることを特徴とする請求項3又は4の機関砲の送弾ホイール駆動装置。
【請求項6】 係合離脱装置(22)が、送弾ホイール(3)に設けられ、1ピッチ毎の回動に対応する被係合部(5a)を周方向の所定間隔にて有するストップホイール(5)と、砲架(2)に前後移動自在に配置されて第2弾性体(18)によつて常時前方に付勢され、前進状態にて被係合部(5a)に係合してストップホイール(5)の回動を拘束し、後退状態にて被係合部(5a)との係合を離脱してストップホイール(5)の回動を許容し、遊底(13)が後退移動して後退最終位置を採つた際、遊底(13)の係合段部(13a)に係止して後方に押し込まれるロック部材(14)とを備えることを特徴とする請求項3,4又は5の機関砲の送弾ホイール駆動装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カムドラムによつて遊底を駆動する機関砲の送弾ホイール駆動方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の機関砲において、給弾機からの弾薬を機関砲の砲架に受け取つた後、この弾薬を遊底の前方に送る手段としては、送弾ホイールが最も合理的であるため、広く使用されている。送弾ホイールは、カムドラムの回転と間欠連動して回転することにより、切欠き部に受け入れた弾薬を送る。この間欠連動機構には、ゼネバ機構、ローラカムギヤ等が使用される。弾薬を送弾する時期は、カムドラムによつて遊底が後退し、後退停止している間に送弾ホイールを間欠的に回転させて行うが、この遊底が後退停止している期間は、遊底の1サイクル時間の約1/4つまりカムドラムの1/4回転に設定するのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の機関砲の送弾ホイール駆動方法にあつては、下記の技術的課題を有している。
(1)送弾ホイールを間欠運動させる間欠連動機構には、大きな力が掛かる。従つて、間欠連動機構に十分な耐久力を確保するために、これを大形化させる必要があるが、その結果として、慣性が大きくなり、高速駆動に適さなくなる。
(2)送弾ホイールを回転させるために、遊底はカムドラムの1/4回転分の間だけ後退して停止している。これにより、遊底の前進及び後退に使用が許される時間が小さくなることになり、遊底の平均駆動速度が大きくなると共に、遊底の加速及び減速に要するトルクが大きくなる。従つて、この遊底の後退停止期間は極力短いことが望ましいが、これを短くすると前述の間欠連動機構の負荷を増し、寿命に悪影響を与える。
【0004】ところで、機関砲において、遊底は後退運動中、先ず加速された後、減速される。この減速時にカムドラムによつて遊底に減速力が与えられる。このことは遊底に与えられた後退エネルギーを無駄に消費していることを意味する。本発明の目的は、送弾のために遊底が後退停止している時間を短くすることにより、遊底の加速に要するトルク及び平均速度を減少させると共に、遊底が後退中に持つているエネルギーを有効に利用することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明の構成は、カムドラム11の回転によつて砲身1の中心軸線方向に前後移動を行うように、砲架2に移動自在に収容される遊底13を備え、砲架2内に受け取つた弾薬15を間欠的に回転する送弾ホイール3によつて遊底13の前方に送り込む機関砲の送弾ホイール駆動方法であつて、遊底13が後退最終位置を採る前に、係合離脱装置22によつて送弾ホイール3の回動を拘束する状態として、カムドラム11の回転によつて第1弾性体6を弾性変形させてエネルギーを蓄え、遊底13が後退最終位置を採る際に、係合離脱装置22によつて送弾ホイール3の回動を許容する状態として、前記第1弾性体6に蓄えたエネルギーを放出させ、送弾ホイール3を間欠的に回転させることを特徴とする機関砲の送弾ホイール駆動方法である。請求項2の発明の構成は、カムドラム11と第1弾性体6との間に間欠連動機構25を介在させ、遊底13が後退行程の内の減速期間を採る際に、カムドラム11の回転によつて第1弾性体6を弾性変形させることを特徴とする請求項1の機関砲の送弾ホイール駆動方法である。請求項3の発明の構成は、カムドラム11の回転によつて砲身1の中心軸線方向に前後移動を行うように、砲架2に移動自在に収容される遊底13を備え、砲架2内に受け取つた弾薬15を1ピッチ毎に間欠的に回転する送弾ホイール3によつて遊底13の前方に送り込む機関砲の送弾ホイール駆動装置であつて、カムドラム11とトーションバー6との間に介在され、カムドラム11の1回転によつてトーションバー6に1ピッチ分のねじり変形を与える間欠連動機構25と、トーションバー6の1ピッチ分毎のねじり変形を保持するストッパ装置23と、送弾ホイール3と砲架2との間に設けられ、遊底13が後退移動して後退最終位置を採つた際に送弾ホイール3の回動を許容する許容状態と遊底13が後退最終位置から所定量の前進移動した際に送弾ホイール3の回動を拘束する拘束状態とを採り得る係合離脱装置22と、一端が送弾ホイール3の中心軸3aに固定され、他端が間欠連動機構25に固定されるトーションバー6とを備えることを特徴とする機関砲の送弾ホイール駆動装置である。請求項4の発明の構成は、間欠連動機構25が、カムドラム11に固設され、所定角度範囲に歯部21aを有するセクタギヤ21と、砲架2に回転自在に支持され、セクタギヤ21に噛合可能なギヤ12とを備えることを特徴とする請求項3の機関砲の送弾ホイール駆動装置である。請求項5の発明の構成は、ストッパ装置23が、ギヤ12のストップ部12aと係脱可能に砲架2に設けられ、1ピッチ分回動した後のギヤ12の回動を拘束可能なストッパ部材8a,8bを備えることを特徴とする請求項3又は4の機関砲の送弾ホイール駆動装置である。請求項6の発明の構成は、係合離脱装置22が、送弾ホイール3に設けられ、1ピッチ毎の回動に対応する被係合部5aを周方向の所定間隔にて有するストップホイール5と、砲架2に前後移動自在に配置されて第2弾性体18によつて常時前方に付勢され、前進状態にて被係合部5aに係合してストップホイール5の回動を拘束し、後退状態にて被係合部5aとの係合を離脱してストップホイール5の回動を許容し、遊底13が後退移動して後退最終位置を採つた際、遊底13の係合段部13aに係止して後方に押し込まれるロック部材14とを備えることを特徴とする請求項3,4又は5の機関砲の送弾ホイール駆動装置である。
【0006】
【作用】請求項1の発明によれば、遊底13が後退最終位置を採る前に、係合離脱装置22によつて送弾ホイール3の回動を拘束する状態とする。カムドラム11の回転によつて遊底13に所定量の後退移動を生じて後退最終位置を採る際に、係合離脱装置22による送弾ホイール3の回動の拘束が解除されて回動の許容状態となる。これにより、第1弾性体6に蓄えたエネルギーつまり第1弾性体6の弾性的復元力によつて送弾ホイール3が間欠的に回転するので、送弾ホイール3に受入れた弾薬15が遊底13の前方の装填準備位置にまで送られる。
【0007】このようにして、弾薬15が急激に装填準備位置にまで送られるので、遊底13はわずかに後退停止するのみで、前進行程に移行する。遊底13が再び前進を始めて遊底13が後退最終位置を採る前に、係合離脱装置22が送弾ホイール3の回動を拘束する拘束状態を採る。これにより、再び遊底13が後退したときに第1弾性体6が巻き込まれてエネルギーを蓄えるようになる。遊底13の前進により、装填準備位置にある弾薬15が砲身1に押し込まれる。このようにして、弾薬15が装填準備位置に送られた後に砲身1に押し込まれる。
【0008】請求項2の発明によれば、間欠連動機構25の作用により、カムドラム11の回転によつて第1弾性体6を弾性変形させてエネルギーを蓄える期間が、遊底13が後退行程の内の減速期間を採る際に得られる。これにより、カムドラム11による遊底13の駆動力を格別必要としない期間にエネルギーの蓄積がなされることとなり、カムドラム11の駆動トルクの変動が小さくなると共に、回転駆動源の効率も向上する。
【0009】請求項3の発明によれば、カムドラム11が1回転すれば、間欠連動機構25の作用によつてトーションバー6に1ピッチのねじり変形が与えられる。但し、送弾ホイール3は、未だ遊底13の所定量の後退移動を生じていないので、係合離脱装置22によつて回動が拘束されている。その後、ストッパ装置23が作動してトーションバー6の1ピッチ毎のねじり変形が保持される。
【0010】カムドラム11の回転によつて遊底13に所定量の後退移動を生じて後退最終位置を採つた際に、係合離脱装置22による送弾ホイール3の回動の拘束が解除されて回動の許容状態となる。これにより、送弾ホイール3がトーションバー6の弾性的復元力によつて1ピッチだけ回転するので、送弾ホイール3に受入れた弾薬15が遊底13の前方の装填準備位置にまで送られる。
【0011】このようにして、弾薬15が急激に装填準備位置にまで送られるので、遊底13はわずかに後退停止するのみで、前進行程に移行することができる。遊底13が再び前進を始めて遊底13が所定量の前進移動を行えば、係合離脱装置22が送弾ホイール3の回動を拘束する拘束状態を採り、送弾ホイール3はロックされ、再び遊底13が後退したときにトーションバー6が巻き込まれるようになる。遊底13の前進により、装填準備位置にある弾薬15が砲身1に押し込まれる。このようにして、弾薬15が次々に装填準備位置に送られた後に砲身1に押し込まれる。
【0012】請求項4の発明によれば、カムドラム11に固設されて所定角度範囲に歯部21aを有するセクタギヤ21と、砲架2に回転自在に支持されるギヤ12とが噛合して、間欠連動機構25が作用し、トーションバー6に1ピッチのねじり変形が与えられる。
【0013】請求項5の発明によれば、間欠連動機構25が作用してトーションバー6を送弾方向に弾性的にねじり変形させて巻込む際、ストッパ装置23が作動可能である。しかして、間欠連動機構25の作用が終了すると、ストップ部12aがストッパ部材8a,8bに係止してギヤ12の回転を拘束する。かくして、トーションバー6は、所定量巻き込まれた状態にロックされる。
【0014】請求項6の発明によれば、トーションバー6を送弾方向に弾性的にねじり変形させて巻込む際、係合離脱装置22によつて送弾ホイール3の回動が拘束される。すなわち、送弾ホイール3は、ロック部材14がストップホイール5の被係合部5aと係合してロックされている。そして、カムドラム11の回転によつて遊底13に所定量の後退移動を生じて後退最終位置に近づくと、係合離脱装置22による送弾ホイール3の回動の拘束が解除されて回動の許容状態となる。すなわち、遊底13が後退最終位置に近づくと、遊底13の係合段部13aがロック部材14の前端部に係合して、第2弾性体18を圧縮しながらロック部材14を後退させ、ロック部材14と被係合部5aとの係合を離脱させ、ストップホイール5及び送弾ホイール3のロックを解除する。これにより、ストップホイール5及び送弾ホイール3がトーションバー6の弾性的復元力によつて1ピッチだけ回転するので、送弾ホイール3に受入れた弾薬15が遊底13の前方の装填準備位置にまで送られる。
【0015】遊底13が再び前進を始めれば、遊底13の所定量の前進移動に伴つて、係合離脱装置22が送弾ホイール3の回動を拘束する拘束状態を採る。すなわち、遊底13の前進に伴つて第2弾性体18にて弾性的に押されるロック部材14が前進し、ロック部材14が被係合部5aに係合するので、遊底13の係合段部13aとロック部材14の前端部との係合が離れ、送弾ホイール3はロックされ、再び遊底13が後退したときにトーションバー6が巻き込まれるようになる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図6は、本発明に係る機関砲の送弾ホイール駆動装置の1実施例を示す。先ず、図1を参照して機関砲の要部について説明する。機関砲は、砲身1を固着する砲架2を有し、モータ等の回転駆動源9によつて回転駆動されるカムドラム11により、砲身1の中心軸線方向に前進、前進停止、後退、後退停止の作動を順次に行うように、砲架2に摺動自在に収容される遊底13と、遊底13と砲身1との間の装填準備位置に弾薬15(15a)を間欠的に送り込む1個の送弾ホイール3とを備える。この遊底13の上面前部には、係合段部13aが形成されている。
【0017】カムドラム11は、前後両端部が軸受10を介して砲架2に回転自在に支持され、回転駆動源9の駆動軸9aと連結し、回転力を受けて回転する。カムドラム11の外周面には、遊底13に前進−前進停止−後退−後退停止の一連の動作を繰り返し与える無端のカム溝11aが形成され、カムドラム11のカム溝11aに遊底13の係合突起部13bが係合している。しかして、カムドラム11の一方向の回転駆動により、遊底13が上記一連の動作を行うように駆動される。
【0018】送弾ホイール3は、その中心軸3aが砲架2に軸受4を介在して回転自在に支持され、送弾ホイール駆動装置により、カムドラム11の回転に連動する間欠回転運動を行う。また、送弾ホイール3は、4個の切欠き部3bを周方向に所定間隔にて有し、図6に示す一方の給弾機19a(又は19b)から給弾通路19c(又は19d)を経て各切欠き部3bに送り込まれた弾薬15を、遊底13と砲身1との間の装填準備位置に間欠的に送り込む。すなわち、送弾ホイール3は、遊底13が後退最終位置(後退停止位置)を採るとき、送弾ホイール駆動装置により1/4回転、つまり1ピッチ回転し、遊底13の前方に弾薬15(15a)を送り込み、遊底13が前進位置を採るときは停止している。送弾ホイール3の回転により、切欠き部3bに受入れられた状態で装填準備位置に送り込まれる弾薬15は、図6に示すように砲架2に形成した円弧状案内面20a,20bによつて案内される。また、送弾ホイール3の切欠き部3bは、遊底13が通過できる形状、寸法となつており、送弾ホイール3の停止中に、遊底13が支障なく前進又は後退の運動が可能である。
【0019】中心軸3aは、円筒状をなし、図6に示すように装填準備位置を採る弾薬15(15a)の上方に位置し、後端部には環状のストップホイール5が固着されている。ストップホイール5には、図4に示すように周方向に所定間隔にてテーパ溝状の被係合部5aが4個形成されている。被係合部5aの形成位置は、図4から分かるように送弾ホイール3の切欠き部3bの中心部と正面視にて一致している。この中心軸3aの内部には、第1弾性体であるトーションバー6が配置される。トーションバー6の前端部は、中心軸3aの前端部にセレーションにて固定され、後端部は中心軸3a及びストップホイール5から突出し、全周に歯部を有するギヤ12の中心部にセレーションにて固定されている。
【0020】ギヤ12は、図1に示すように後側面から突出する短筒部12bが砲架2の後端部に軸受24によつて回転自在に支持され、カムドラム11の後端部に固着したセクタギヤ21に噛合可能である。セクタギヤ21の歯部21aは、遊底13が後退行程を採るようにカムドラム11が回転する際に、ギヤ12を90°つまり1ピッチ分回転させるように図2に示す角度θだけ形成されている。この角度θは、遊底13の後退行程の内の減速期間に合致させ、カムドラム11による遊底13の加速駆動力を必要としない期間に合致させることが望ましい。これにより、カムドラム11の駆動トルクの変動が小さくなると共に、回転駆動源9の効率も向上する。ギヤ12の前側面には、図3に示すように周方向に所定間隔にて4箇所のストップ部12aが突設される。このストップ部12aの位置は、正面視にて、トーションバー6がねじり変形していない状態での送弾ホイール3の切欠き部3bと一致させてある。このギヤ12及びセクタギヤ21により、カムドラム11とトーションバー6との間に介在させた間欠連動機構25を構成している。
【0021】また、砲架2の後端部に位置させて、所定の後退位置を採る遊底13の上側であつて送弾ホイール3の中心軸3aから突出するトーションバー6の下方に、ロック部材14を配設する。ロック部材14は、図5に示すようにストップホイール5のテーパ溝状の被係合部5aと適合するように先端に向けて次第に縮小する係合部14aを先端に有し、砲架2の案内部2aに嵌挿されて前後の摺動自在であり、第2弾性体であるばね18によつて、常時、前側のストップホイール5の外周部に向けて弾性的に付勢されている。ロック部材14がばね18の弾発力によつて前方に突出した状態では、係合部14aが非回転状態のストップホイール5の下端部の被係合部5aに係合し、ストップホイール5の回転を拘束可能である。
【0022】そして、図1に実線にて示すように遊底13が後退最終位置にある状態では、係合段部13aがロック部材14の前端部に係合して、ばね18を圧縮しながらロック部材14を後退させ、係合部14aと被係合部5aとの係合を離脱させている。この送弾ホイール3に設けられ、周方向に1ピッチ毎の回転に対応する被係合部5aを有するストップホイール5と、砲架2に前後の移動自在に配置されてばね18によつて常時前方に付勢され、前進状態にて被係合部5aに係合してストップホイール5の回動を拘束し、後退状態にて被係合部5aとの係合を離脱してストップホイール5の回動を許容し、遊底13の後退移動に伴つて遊底13の係合段部13aに係止して後方に押し込まれるロック部材14とにより、係合離脱装置22を構成している。
【0023】また、砲架2内の後端部であつて、ギヤ12の前側には、図3に示すようにスライド7が砲架2に左右方向の摺動自在に保持され、右又は左方向に移動させた位置にて図外の固定装置によつてロック可能であり、図3は後方視にて右方へ移動した状態を示す。スライド7には、一対のストッパ部材8a,8bがそれぞれ支持軸16によつて揺動自在に支持され、各ストッパ部材8a,8bは、それぞれスライド7との間に圧縮して介在させたばね17によつて内側に弾性的に付勢され、スライド7の内側の側面7a,7bに係止して常態にて下方に垂下している。垂下した状態での一方のストッパ部材8a,8bの下端は、非回転状態のギヤ12のストップ部12aの上面に臨み、図3に示すようにスライド7が右方へ移動した状態では、左側のストッパ部材8bの下端が1ピッチ回転した状態のギヤ12のストップ部12aと係合し、ギヤ12の図3上での時計回り方向の回動を拘束し、また、左方へ移動した状態では、右側のストッパ部材8aの下端が1ピッチ回転した状態のギヤ12のストップ部12aと係合し、ギヤ12の図3上での反時計回り方向の回動を拘束する。
【0024】このギヤ12のストップ部12aと、ストップ部12aに係脱可能として砲架2に設けられ、1ピッチ回動した後のギヤ12の回動を拘束可能なストッパ部材8a,8bとにより、ストッパ装置23を構成している。このようにスライド7を左右方向の摺動自在に砲架2に設け、一対のストッパ部材8a,8bによつてギヤ12の一方向の回動を拘束するのは、一方の給弾機19a(又は19b)から給弾通路19c(又は19d)を経て送り込まれる弾薬15を各切欠き部3bに受入れた状態で、送弾ホイール3に正逆方向の回動を与えるためである。但し、送弾ホイール3の正逆方向の回動に合わせて、回転駆動源9によるカムドラム11の回転駆動方向も切り換える。
【0025】次に、上記実施例の作用について説明する。いま、図6に示すように一方の給弾機19aから給弾通路19cを経て弾薬15(15b)が送弾ホイール3の切欠き部3bに送り込まれているものとする。カムドラム11の一方向(図2,図6上にて時計回り方向)の回転によつて、遊底13に前進−前進停止−後退−後退停止の動きが与えられ、遊底13の前進によつて装填準備位置を採る弾薬15(15a)を砲身1に押し込み、前進停止している間に遊底13によつて砲身1の後端部を閉鎖し、弾丸が発射される。図1に2点鎖線にて示す遊底13’は、ほぼ前進停止状態にある。その後、遊底13による閉鎖状態が解除されて遊底13が前進停止の状態から後退行程に移行する。
【0026】カムドラム11が回転して遊底13が後退すると、カムドラム11と一体のセクタギヤ21の歯部21aがギヤ12と噛合し、ギヤ12が1ピッチ分回転する。送弾ホイール3は、未だ遊底13に所定量の後退移動を生じていないので、係合離脱装置22によつて回動が拘束されている。すなわち、送弾ホイール3は、ロック部材14の係合部14aがストップホイール5の被係合部5aと係合してロックされているので、ギヤ12の回転によつてトーションバー6を送弾ホイール3の送弾方向に弾性的にねじり変形させて巻込む。その際、ストッパ装置23が作動可能であり、ストッパ部材8bがギヤ12のストップ部12aと係合可能位置を採つている。すなわち、ギヤ12の回転によつて上位置にあつたストップ部12aが図3に示す左側のストッパ部材8bをばね17の弾発力に抗して揺動させ、該ストップ部12aがストッパ部材8bの下方に達し、ストッパ部材8bがばね17の弾発力によつてスライド7の側面7bに係止する位置に復帰する。その後、セクタギヤ21とギヤ12との噛み合いははずれるが、図3に示す左側のストップ部12aがストッパ部材8bの下端に係止してギヤ12の時計回り方向の回転を拘束するので、トーションバー6はギヤ12の回転方向と同方向(図2上にて反時計回り方向)に所定量弾性的にねじれた状態にロックされる。
【0027】カムドラム11の回転によつて遊底13に所定量の後退移動を生じて後退最終位置に近づくと、係合離脱装置22による送弾ホイール3の回動の拘束が解除されて回動の許容状態となる。すなわち、遊底13が後退最終位置に近づくと、遊底13の係合段部13aがロック部材14の前端部に係合して、ばね18を圧縮しながらロック部材14を後退させ、係合部14aと被係合部5aとの係合を離脱させ、ストップホイール5及び送弾ホイール3のロックを解除する。これにより、トーションバー6の後端がロックされた状態で、ストップホイール5及び送弾ホイール3がトーションバー6の弾性的復元力によつて1ピッチだけ図6上にて反時計回り方向に回転するので、給弾機19a(又は19b)から切欠き部3bに受入れた弾薬15(15a)が遊底13の前方の装填準備位置にまで送られる。
【0028】このようにして、弾薬15(15a)が急激に装填準備位置にまで送られるので、遊底13はわずかに後退停止するのみで、前進行程に移行する。遊底13が再び前進を始めて遊底13の所定量の前進移動に伴つて、係合離脱装置22が送弾ホイール3の回動を拘束する拘束状態を採る。すなわち、遊底13の前進に伴つてばね18にて弾性的に押されるロック部材14が前進し、係合部14aが被係合部5aに係合するので、遊底13の係合段部13aとロック部材14の前端部との係合が離れ、送弾ホイール3は再びロックされ、送弾ホイール3が遊底13の前進中及び後退中に遊底13を案内するように保持されると共に、再び遊底13が後退したときにトーションバー6が巻き込まれるようになる。遊底13の前進により、装填準備位置にある弾薬15(15a)が砲身1に押し込まれる。このようにして、弾薬15が次々に装填準備位置に送られた後に砲身1に押し込まれる。
【0029】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、本発明に係る機関砲の送弾ホイール駆動方法及びその装置によれば、下記の効果が得られる。
(1)送弾ホイールは、遊底が後退最終位置を採る際に第1弾性体によつて急激に短時間で回転させられる。このため装填準備位置への送弾のために遊底が後退停止している間として、従来のカムドラムが1/4回転する間に対して半減させることが可能である。これにより、遊底の前進及び後退に使えるカムドラムの回転角度つまり時間を長く確保でき、その結果として、カムドラムの駆動トルクを軽減でき、また、遊底の駆動速度も小さくできるので、摩耗、焼付き等のトラブルを減少して信頼性を向上できた。
【0030】(2)遊底は後退行程時、先ず加速されてある速度で後退した後、強制的に減速される。このため、遊底の有していた運動のエネルギーは無駄に消費されていた。これに対して請求項4の発明によれば、この遊底の減速時に係合離脱装置の第2弾性体を圧縮して送弾ホイールを回すので、送弾作用に遊底の運動のエネルギーを使うことになり、カムドラムを駆動するトルクの変動が小さくなり、回転駆動源の効率も向上する。




 

 


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