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発明の名称 機関砲の弾薬供給方法及び装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−139894
公開日 平成7年(1995)6月2日
出願番号 特願平5−308669
出願日 平成5年(1993)11月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】石戸 久子
発明者 吉松 盛喜
要約 目的
弾薬80の遊底26に対する供給を容易にするとともに、遊底によって空薬きょう82を排出できるようにする。

構成
機関部本体16内には、一対の送弾ホイール30及び揺動可能な弾薬押さえ機構32を有する給弾機構A、抽筒つめ部26aが形成された遊底26を有する遊底装置B、円筒表面に高さ寸法の異なる支持カム部52b及び52cが部分的に形成されたカムドラム52を有するカムドラム装置C、及び間欠回転機構62、64を有する動力伝達機構Dが配置されている。送弾ホイールにより支持カム部上に載置された弾薬は、弾薬押さえ機構によって砲軸に対して斜めに押し付け支持される。カムドラムの回転動作によって前後進する遊底は、前進中に抽筒つめ部に弾薬を係合支持可能であるとともに弾薬押さえ機構を移動経路外に押し除け可能であり、また空薬きょうを係合保持したまま砲身から抜き取って後退中に両支持カム部上に空薬きょうが乗り上げることにより、係合を解除可能である。所定位置で空薬きょうのみが送弾ホイールにより外部にけり出される。
特許請求の範囲
【請求項1】 カムドラム上に弾薬を先端側ほど低く後端側ほど高い傾斜方向に載置するとともに、前後方向に揺動可能な弾薬押さえ部材によって弾薬を上方から弾性的に押しつけておき、カムドラムを回転させて弾薬を傾斜方向から水平方向に向きを変えさせることにより弾薬後端部をこれよりも下方で前進し始めた遊底に係合させ、遊底が前進して弾薬押さえ部材を前方に揺動させることにより遊底の移動経路外に押し除け、押し除け状態を維持しながら遊底と係合したままの弾薬を砲身に装てんするようにしたことを特徴とする機関砲の弾薬供給方法。
【請求項2】 ドラム状の外周部に軸心に対して傾いた無端状のカム溝部(52a)が形成されるとともに砲軸線と平行に配置されたカムドラム(52)と、カムドラム(52)のカム溝(52a)としゅう動可能にはめ合わされた突起部(26b)が形成されておりカムドラム(52)の回転運動によって砲身(10)から遠ざかった後退位置と砲身(10)に近付いた装てん位置との間を砲軸線に沿って移動させられる遊底(26)と、を有しており、これらを収容する機関部本体(16)とは独立してこれの給弾孔(18)と対向する位置に固定部に固定された固定給弾機(22)から給弾孔(18)に弾薬(80)が受け渡されるように構成されており、機関部本体(16)の給弾孔(18)の弾薬軸方向の開口寸法は、機関部本体(16)の後座長分だけ弾薬(80)の軸方向長さ寸法よりも長いものとされている機関砲の弾薬供給装置において、上記カムドラム(52)には、これが所定角度回転する間だけ、上記遊底(26)と協同して弾薬(80)を支持することが可能な部分的な支持カム部(52b及び52c)が軸方向の複数箇所に形成されており、遊底(26)には、弾薬(80)の後端側のつば部(81)と係合可能な抽筒つめ部(26a)が形成されており、カムドラム(52)の支持カム部(52b及び52c)は、前方のものほど低く、後方のものほど高く形成されており、遊底(26)が所定の後退位置に位置した状態で支持カム部(52b及び52c)上に斜めに載置された弾薬(80)が遊底(26)と係合しないが、カムドラム(52)が回転して遊底(26)が所定量だけ前進するのに伴って弾薬(80)が水平に向きを変えられて遊底(26)と係合するように、また遊底(26)が装てん位置に位置して弾丸が発射された後、空薬きょう(82)と係合したまま所定の空薬きょう排出位置まで後退するのに伴って空薬きょう(82)が水平から斜めに向きを変えられて遊底(26)から離脱するように、それぞれの高さ寸法及び配置位置が設定されており、機関部本体(16)には、カムドラム(52)上に載置された弾薬(80)を押しつけ支持可能な弾薬押さえ機構(32)が設けられていることを特徴とする機関砲の弾薬供給装置。
【請求項3】 上記弾薬押さえ機構(32)は、上記機関部本体(16)に固定されており、砲軸線と垂直に直交する軸線を有する中心穴及び四隅部の穴がそれぞれ形成された柱状の本体(36)と、本体(36)の上記中心穴に移動可能にはめ合わされるとともに、半径方向に貫通する長穴(38a)が形成されたたサポート(38)と、サポート(38)の下端側に砲軸線と水平に直交する軸線を有する軸(40)をもって揺動可能に連結されており、上端側に部分球面部(42a)が形成されているとともに下端側に棒状の押さえ部(42b)が形成された弾薬押さえ部材(42)と、本体(36)の上記四隅部の穴にそれぞれはめ合わされるとともに、軸部を半径方向に貫通する長穴(44a)が形成されたプランジャ(44)と、本体(36)の四隅部の穴内に設けられておりプランジャ(44)を押し出すように力を作用させたばね(50)と、サポート(38)の上記長穴(38a)を貫通するとともに本体(36)に固定された第1ピン(46)と、プランジャ(44)の上記長穴(44a)を貫通するとともに本体(36)に固定された第2ピン(48)と、を有していることを特徴とする請求項2記載の機関砲の弾薬供給装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機関砲の後復座運動する機関部に対して、機関砲とは独立した固定部に固定配置された固定給弾機から弾薬を供給する弾薬供給方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機関砲の弾薬供給装置としては、機関砲とは独立して固定配置された固定給弾機から、後復座運動する機関部に対して、これの遊底に弾薬を供給するようにしたものがある。遊底は、機関部の後復座運動によって砲軸方向に移動させられるが、これとは別に、砲軸方向の後退位置と装てん位置との間を機関部と相対的に移動可能とされている。このように後復座運動するとともに、機関部内を相対移動する遊底に弾薬を供給するためには、遊底が所定の後退位置まで後退した状態で、機関砲の後復座運動に影響されることなく、固定給弾機から遊底の前面側に確実に弾薬を受け渡せるようにする必要がある。しかしながら、機関部が後復座運動するため、遊底は、固定給弾機に対して常に一定の関係位置に停止することはできないことになる。このため、従来は、機関砲の機関部と固定給弾機との間をたわみ性を有する弾薬シュートで連結し、弾薬シュートの機関部連結側が機関部の後復座運動に応じて移動できるように構成し、弾薬が固定給弾機から弾薬シュートを介して機関部の遊底に供給されるようにするか、または、機関部の給弾孔の寸法を後座長分だけ長くするとともに、復座位置において給弾孔の後端部と給弾される弾薬の後端部とが一致するように固定給弾機を配置することによって、機関部が後座から復座に至るいずれの位置にあっても固定給弾機から遊底に給弾できるようにするか、していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような従来の機関砲の弾薬供給装置には、弾薬シュートを設けるものにあっては、弾薬シュートの機関砲連結部が機関砲の後復座運動に応じて急激な移動及び急激な停止をすることになり、弾薬シュートが衝撃によって損傷しやすいという問題点がある。また、機関部の給弾孔の寸法を後座長分だけ延長するものにあっては、給弾孔から機関部内に供給された弾薬と遊底前面部との相対位置が、後復座状態に応じて延長寸法範囲内でばらつくことになるので、遊底が弾薬を受け取り完了するまでの間、弾薬を一定位置に支持しておくための支持機構が必要となり、弾薬供給装置の構造が複雑になるという問題点がある。すなわち、支持機構としては、機関部内のばらついた位置に供給された弾薬を遊底の移動経路内の一定位置に支持しておいて、遊底が前進しながら支持機構から弾薬を受け取って保持できること、また支持機構が遊底の移動を邪魔しないように、遊底の移動経路外に退避できること、など複雑な動作が要求される。また従来は、発射後の空薬きょうを砲身から引き抜くための装置(抽筒装置)が別に必要であったため、弾薬供給装置の構造が複雑なものになる。なお、弾薬シュート方式のものは、機関部の後復座運動に対応できるように、シュート内の弾薬の移動経路がねじれたものになるので、このような、ねじれた移動経路を移動できるように、複数の弾薬がリンク機構によって連結されたベルトリンク形式の弾薬しか使用できないという難点がある。本発明はこのような課題を解決することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、遊底に係合部を形成し、遊底を前後進させるために回転するカムドラムには高低2つの支持カム部を形成し、移動方向に揺動可能な弾薬押さえ機構を設け、カムドラムの支持カム部上に後端側につば部を有する弾薬を先端側ほど低く後端側ほど高い傾斜状態に載置するとともに、弾薬押さえ部材によって上方から弾性的に押しつけ支持し、カムドラムを回転させてこれの支持カム部を支持位置から外すことにより弾薬を傾斜向きから水平向きに向きを変えさせて弾薬のつば部を遊底の係合部に係合させることにより上記課題を解決する。すなわち本発明の機関砲の弾薬供給方法は、カムドラム上に弾薬を先端側ほど低く後端側ほど高い傾斜方向に載置するとともに、前後方向に揺動可能な弾薬押さえ部材によって弾薬を上方から弾性的に押しつけておき、カムドラムを回転させて弾薬を傾斜方向から水平方向に向きを変えさせることにより弾薬後端部をこれよりも下方で前進し始めた遊底に係合させ、遊底が前進して弾薬押さえ部材を前方に揺動させることにより遊底の移動経路外に押し除け、押し除け状態を維持しながら遊底と係合したままの弾薬を砲身に装てんするようにしたことを特徴としている。また、上記方法を実施する装置は、ドラム状の外周部に軸心に対して傾いた無端状のカム溝部(52a)が形成されるとともに砲軸線と平行に配置されたカムドラム(52)と、カムドラム(52)のカム溝(52a)としゅう動可能にはめ合わされた突起部(26b)が形成されておりカムドラム(52)の回転運動によって砲身(10)から遠ざかった後退位置と砲身(10)に近付いた装てん位置との間を砲軸線に沿って移動させられる遊底(26)と、を有しており、これらを収容する機関部本体(16)とは独立してこれの給弾孔(18)と対向する位置に固定部に固定された固定給弾機(22)から給弾孔(18)に弾薬(80)が受け渡されるように構成されており、機関部本体(16)の給弾孔(18)の弾薬軸方向の開口寸法は、機関部本体(16)の後座長分だけ弾薬(80)の軸方向長さ寸法よりも長くされているものを対象としており、上記カムドラム(52)には、これが所定角度回転する間だけ、上記遊底(26)と協同して弾薬(80)を支持することが可能な部分的な支持カム部(52b及び52c)が軸方向の複数箇所に形成されており、遊底(26)には、弾薬(80)の後端側のつば部(81)と係合可能な抽筒つめ部(26a)が形成されており、カムドラム(52)の支持カム部(52b及び52c)は、前方のものほど低く、後方のものほど高く形成されており、遊底(26)が所定の後退位置に位置した状態で支持カム部(52b及び52c)上に斜めに載置された弾薬(80)が遊底(26)と係合しないが、カムドラム(52)が回転して遊底(26)が所定量だけ前進するのに伴って弾薬(80)が水平に向きを変えられて遊底(26)と係合するように、また遊底(26)が装てん位置に位置して弾丸が発射された後、空薬きょう(82)と係合したまま所定の空薬きょう排出位置まで後退するのに伴って空薬きょう(82)が水平から斜めに向きを変えられて遊底(26)から離脱するように、それぞれの高さ寸法及び配置位置が設定されており、機関部本体(16)には、カムドラム(52)上に載置された弾薬(80)を押しつけ支持可能な弾薬押さえ機構(32)が設けられていることを特徴としている。なお、上記弾薬押さえ機構(32)は、上記機関部本体(16)に固定されており、砲軸線と垂直に直交する軸線を有する中心穴及び四隅部の穴がそれぞれ形成された柱状の本体(36)と、本体(36)の上記中心穴に移動可能にはめ合わされるとともに、半径方向に貫通する長穴(38a)が形成されたたサポート(38)と、サポート(38)の下端側に砲軸線と水平に直交する軸線を有する軸(40)をもって揺動可能に連結されており、上端側に部分球面部(42a)が形成されているとともに下端側に棒状の押さえ部(42b)が形成された弾薬押さえ部材(42)と、本体(36)の上記四隅部の穴にそれぞれはめ合わされるとともに、軸部を半径方向に貫通する長穴(44a)が形成されたプランジャ(44)と、本体(36)の四隅部の穴内に設けられておりプランジャ(44)を押し出すように力を作用させたばね(50)と、サポート(38)の上記長穴(38a)を貫通するとともに本体(36)に固定された第1ピン(46)と、プランジャ(44)の上記長穴(44a)を貫通するとともに本体(36)に固定された第2ピン(48)と、を有するものとするとよい。なお、かっこ内の符号は実施例の対応する部材を示す。
【0005】
【作用】弾薬は、所定の受渡位置において、カムドラムの支持カム部上に先端側ほど低く後端側ほど高くなるように遊底軸線とは傾いた傾斜状態で載置され、弾薬押さえ機構によって弾性的に下向きに押しつけられる。カムドラムの回転に応じて弾薬は傾斜方向から水平方向に向きを変えさせられることにより、これの後端側のつば部が遊底の係合部と係合される。遊底は、さらに前進して弾薬押さえ機構を揺動させて遊底経路外に位置させ、係合支持したままの弾薬を砲身内に装てんする。弾丸の発射後、砲身内に残された空薬きょうは、遊底と係合したままであり、遊底が後退動作することによって砲身から引き抜かれ、弾薬押さえ機構によって弾性的に下向きに押しつけられる。遊底の後退動作に伴って空薬きょうがカムドラムの支持カム部によって水平方向から傾斜方向に向きを変えさせられることにより遊底との係合が解除されると同時に、空薬きょう排出位置に位置することになる。これにより、空薬きょうだけを外部にけり出すことができる。本発明においては、弾薬押さえ機構は、これの押さえ部が弾薬の前進動作によって遊底の移動経路外に移動させられていくことになるので、簡単な機構で弾薬を支持し、しかも遊底の移動を妨げないようにすることができる。また、薬きょう排出位置直前まで遊底が空薬きょうを係合支持することができるので、専用の空薬きょう排出装置は必要とせず、空薬きょう排出機構が簡単なもので済む。
【0006】
【実施例】
(全体構成及び概略作動)図1〜7に本発明の実施例を示す。機関砲の砲身10の後端部(図1中右端部)には、リング状の砲尾環12が固定されている。砲尾環12の後端側には閉鎖機構14が設けられている。砲尾環12には、これの大部分を覆うようにケース状の機関部本体16が取り付けられている。図2中機関部本体16の左側の壁部を貫通して給弾孔18が形成されており、また図中右側の壁部を貫通して排出孔20が形成されている。機関部本体16の給弾孔18に向かい合って固定給弾機22が固定部に固定されている。図7に示すように、固定給弾機22の弾薬供給孔24の軸方向の開口寸法は、弾薬80の長さ寸法と略等しい長さとされているのに対して、機関部本体16の給弾孔18の軸方向の開口寸法は、弾薬80を搬送するに必要な長さ寸法bよりも後座長aだけ長い寸法とされている。これにより機関部本体16が後復座運動中であっても、固定給弾機22の弾薬供給孔24から機関部本体16の給弾孔18に弾薬80を供給可能である。弾薬80には、これの後端部につば部81が形成されている。なお、図7は、機関部本体16が復座した状態(固定給弾機22に対して前方に位置した状態)が示されている。機関部本体16内には、図1中上方から順次、給弾機構A、遊底装置B、カムドラム装置Cが配置されている。また、カムドラム装置Cから給弾機構Aに動力を伝達する動力伝達機構Dが設けられている。カムドラム装置Cの駆動軸54は、図示してない駆動装置によって駆動されることにより、回転可能である。また、給弾機構Aの軸34及び一対の送弾ホイール30は、動力伝達機構Dの間欠回転機構62及び64を介して駆動されることにより、間欠的に回転可能である。図2に示すように、給弾機構Aは、給弾孔18内を移動させられてきた弾薬80を給弾位置16aにおいて送弾ホイール30の保持部30aに受け取り可能であり、両送弾ホイール30の間欠回転運動により弾薬80を給弾位置16aから受渡位置16bまで搬送可能である。受渡位置16bにおいて弾薬80は、図1に示すように、カムドラム装置Cのカムドラム52の高さ寸法の異なる2つの支持カム部52b及び52cによって砲軸に対して斜めに載置された状態で弾薬押さえ機構32によって弾性的に押し付け支持されるようになっている。カムドラム52は、これの回転動作によって遊底装置Bの遊底26を直線往復運動させることが可能である。すなわち、遊底26は、図1中実線で示す後退位置と、これよりも図中左方の仮想線で示す装てん位置との間を移動可能である。遊底26は、これの抽筒つめ部26aに弾薬80のつば部81を係合可能である。カムドラム52上の受渡位置16bに位置させられた弾薬80は、遊底26の前進動作に応じて遊底26に受け取られ、次第に係合支持されるとともに弾薬押さえ機構32を次第に上方に押し除けて移動を邪魔させないようになっている。後述のように遊底26が前進開始してから、発射後の後退途中の空薬きょう82の排出位置直前まで移動する間、送弾ホイール30は停止させられており、これにより、後続の弾薬80がカムドラム52に供給されないようにしている。上述の閉鎖機構14は、弾薬80が装てんされた砲身10の砲尾部を遊底26と一体の状態で閉鎖可能である。この状態で弾薬80の火薬に点火されて弾丸が砲身10から発射されることになる。発射終了後、閉鎖機構14が開かれ、砲身10内に残された空薬きょう82を遊底26が保持したまま抜き取って後退する途中で、弾薬押さえ機構32を次第に上方に押し除けて移動を邪魔させないようにするとともに、カムドラム52の支持カム部52b及び52c上に空薬きょう82が乗り上げることにより、遊底26と空薬きょう82との係合が解除されて、送弾ホイール30の回転により空薬きょう82のみが機関部本体16の排出孔20から外部にけり出されることになる。
【0007】(給弾機構A)給弾機構Aは、弾種切換板28、図1中左右一対の送弾ホイール30、弾薬押さえ機構32、及び軸34から構成されている。弾種切換板28は、砲軸と直交する水平方向に移動可能に機関部本体16にはめ合わされている。弾種切換板28は、図示してない駆動機構によって駆動されることにより、選択された弾種のみを給弾孔18内において所定の給弾位置16aまで移動を許すように位置決めされる。図2に示すように、両送弾ホイール30には、弾薬80(又は発射後の空薬きょう82)を挟み込むための切欠き状の保持部30aが全周に均等に4箇所形成されている。後述するように、駆動軸54、動力伝達機構D及び軸34を介して両送弾ホイール30を間欠駆動することにより、固定給弾機22から供給された弾薬80を保持部30aによって給弾位置16aに位置させること、及び給弾位置16aの弾薬80をカムドラム52上の受渡位置16bまで搬送することが可能である。図3に示すように、弾薬押さえ機構32は、機関部本体16に固定された、砲軸線と直交する垂直方向に軸線が配置された略四角柱状の本体36と、軸方向に移動可能に本体36の中心穴にはめ合わされたサポート38と、サポート38の下端側に軸40をもって揺動可能に連結された弾薬押さえ部材42と、本体36の四隅部の穴(図6参照)にそれぞれはめ合わされたプランジャ44と、を有している。軸40は、止め輪41をもって弾薬押さえ部材42に取り付けられている。図4に示すように、弾薬押さえ部材42は、これの図中上端側に部分球面部42aが形成されており、また下端部に棒状の押さえ部42bが形成されている。図3に示すように、サポート38には、軸心と直交する方向に貫通する長穴38aが形成されている。この長穴38aには第1ピン46が貫通している。第1ピン46は止め輪47(図6参照)をもって本体36に取り付けられている。すなわち、サポート38は、これの長穴38aと第1ピン46とによって、本体36に対する移動量が規制されている。これと同様にして、図5に示すように、プランジャ44にはそれぞれ軸心と直交する方向に貫通する長穴44aが形成されており、これらにそれぞれ第2ピン48が貫通している。第2ピン48は、それぞれ本体36に固定されている。すなわち、プランジャ44は、これの長穴44aと第2ピン48とによって、本体36に対する移動量が規制されている。本体36の上述の四隅部の各穴には、プランジャ44を外方に押し出すように力を作用させたばね50がそれぞれ設けられている。これにより、プランジャ48に外力が作用していない場合には、4本のプランジャ48が本体36からそれぞれ押し出されて、弾薬押さえ部材42の部分球面部42aを垂直下向きに押し、受渡位置16bに位置した弾薬80を押さえ部42bによって押さえつけることが可能である。すなわち、弾薬押さえ機構32は、カムドラム52の支持カム部52b及び52cと協同して弾薬80を押さえつけ支持して、遊底装置Bの遊底26が確実に弾薬80を受け取れるようにすることが可能である。また、図4に示すように、弾薬80が遊底26によって前進方向に移動させられる場合には、この移動動作によって弾薬押さえ部材42が弾薬80を押さえつけながら図示の実線位置から仮想線位置方向(図中時計方向)に揺動させられて、押さえ部42bが、弾薬80及び遊底26の前進を妨げないようになっている。なお、遊底26が空薬きょう82を保持しながら後退する場合も同様にして弾薬押さえ部材42の押さえ部42bが空薬きょう82を押さえつけながら(図中反時計方向に)揺動可能とされており、これにより空薬きょう82及び遊底26の後退を妨げないようになっている。なお、送弾ホイール30は、後述するように、遊底26の後退動作と連動して回転させられることにより、空薬きょう排出位置まで後退してきた空薬きょう82(この位置においては後述するように、空薬きょう82と遊底26との係合が解除されている)を排出孔20から外部にけり出し可能である。すなわち、給弾機構A及び遊底26は、空薬きょう排出機構を兼ねている。
【0008】(遊底装置B)図1に示すように、遊底装置Bは、遊底26とストッパ27とを有している。遊底26には、弾薬80のつば部81とはめ合わせ可能なくぼみを有する抽筒つめ部26aと、後述するように、カムドラム装置Cのカムドラム52のカム溝52aにはめ合わされるカムフォロワ部(突起部)26bとが形成されている。カムドラム52の回転に応じてこれのカム溝52a内を遊底26のカムフォロワ部26bがしゅう動させられることにより、カムドラム52の回転運動が遊底26の直線運動に変換される。これにより、遊底26が上述のように図中実線で示す後退位置と、図中仮想線で示す装てん位置との間を往復移動可能である。遊底26の抽筒つめ部26aによって、弾薬80のつば部81を係合支持可能である。これにより、弾薬80を発射後、砲身10内に残された空薬きょう82は、これのつば部81に遊底26の抽筒つめ部26aが引っ掛けられたままなので、遊底26の後退動作によって砲身10内から空薬きょう82を引き抜くことが可能である。すなわち、本発明の遊底26は、抽筒装置を兼ねている。したがって、本発明においては、空薬きょう82排出のための専用の抽筒装置は設けられていない。
【0009】(カムドラム装置C)カムドラム装置Cは、カムドラム52と、これと一体の駆動軸54とを有している。図1に示すように、カムドラム52の円筒外表面には、これの軸心を斜めに横切る無端状のカム溝部52aと、所定の回転位置において、給弾機構Aの弾薬押さえ部材42と対向するように形成された支持カム部52b及び52cがそれぞれ形成されている。支持カム部52b及び52cは、上述の遊底装置Bと共動して弾薬80が砲身10内に装てんされない間は、両支持カム部52b及び52cによって弾薬80を支持できるように、また、装てん途中において弾薬80の先端部が砲腔にはめ合わされた状態においては、もはや弾薬80を支持せず、これの後端部が遊底26によって支持(2点支持)されるとともに、遊底26の前進を邪魔しない位置に回動するように、これらの設置位置が設定されている。なお、前側の支持カム部52bは、遊底26の前進を邪魔しない範囲で、装てん途中において弾薬80を支持(3点支持)するように構成することもできる。カム溝部52aには、上述の遊底26のカムフォロワ部26bがしゅう動可能にはめ合わされている。後方側(図中右側)の支持カム部52cは、これの高さ寸法が、前方側(図中左側)の支持カム部52bの高さ寸法よりも高いものとされている。これにより、給弾機構Aからカムドラム52に弾薬80を給弾した場合、図4に示すように、弾薬80が、これの後端側ほど高く、前端側ほど低くなるように傾斜させられて、つば部81の下端部が、後方に位置する遊底26の抽筒つめ部26aの上端部より上方に位置するようになっている。すなわち、遊底26が前進した際、弾薬80のつば部81の後端面81aが、遊底26の抽筒つめ部26aに突き当たるようなことなく、確実に遊底26の押し面26cと接触(ただし受渡位置16bにおいては下端側でのみ接触)可能である。
【0010】(動力伝達装置D)図1に示すように、カムドラム装置Cの駆動軸54には、ギア56が固定されている。ギア56とかみ合うようにギア58が配置されている。ギア58は軸60に固定されている。軸60は、機関部本体16及び遊底装置Bのストッパ27によって回転可能に支持されている。すなわち、遊底装置Bのストッパ27は、動力伝達装置Dの軸受ブラケットを兼ねている。軸60には、間欠運動機構の駆動側ホイール62(これはたとえばゼネバドライバである)も取り付けられている。駆動側ホイール62には被駆動側ホイール64(これはたとえばゼネバホイールである)がかみ合わされている。被駆動側ホイール64は、給弾機構Aの軸34に取り付けられている。カムドラム装置Cの駆動軸54を回転させると、ギア56及びギア60が回転させられ、上述のように、駆動側ホイール62を介して被駆動側ホイール64が間欠的に回転させられることになる。
【0011】次に、この実施例の作用を説明する。図2に示すように、固定給弾機22の弾薬供給孔24から機関部本体16の給弾孔18に弾薬80が連続的に供給可能とされている。カムドラム装置Cのカムドラム52は、これの2つの支持カム部52b及び52cが、真上に位置するように、停止させられている。この状態で給弾機構Aが駆動される。すなわち、カムドラム装置Cの駆動軸54、及び動力伝達装置Dを介して軸34が間欠的に回転させられる。これにより、軸34と一体の両送弾ホイール30が間欠的に回転させられて、図2に示す位置に停止し、図中最も右側位置まで送り込まれた弾薬80が両送弾ホイール30の保持部30aに挟み込まれる。すなわち、弾薬80が給弾位置16aに位置させられる。次に送弾ホイール30が図中反時計方向に1/4回転だけ回転して弾薬80が受渡位置16bまで送られる。すなわち、弾薬80は、カムドラム52の2つの支持カム部52b及び52cによって支持されたことになる。図5に示すように、受渡位置16bの弾薬80は、弾薬押さえ機構32のばね50を介して弾薬押さえ部材42により下方に押される。すなわち、弾薬80の外周下端側がカムドラム52の支持カム部52b及び52cに弾性的に押し付けられる。これにより、受渡位置16bの弾薬80は、これの軸線が砲軸線に対して傾斜して後端側ほど高く、前端側ほど低い位置に位置決めされる。次にカムドラム装置Cの駆動軸54が回転することにより、遊底26が駆動される。すなわち、カムドラム52が回転してこれのカム溝52aと係合している遊底26のカムフォロワ部26bを前方に移動させることにより、遊底26が送弾ホイール30の保持部30a空間を通って前進させられていく。これに伴ってカムドラム52の支持カム部52b及び52cが、次第に弾薬80を支持している位置から外れていき、弾薬80は、これの軸心が斜め方向から水平方向に向きを変えられるとともに、先端側が砲身10内にはめ合わされ、弾薬のつば部81が遊底26の抽筒つめ部26aに係合される。弾薬80の前進に伴って弾薬押さえ部材42が図4中時計方向に揺動させられ、弾薬80及び遊底26の前進を妨げない位置に位置させられる。これにより弾薬80が遊底26と係合したまま砲身10内に装てんされる。次に閉鎖機構14が作動して図示してない尾栓を閉じ、弾薬80の火薬が点火されて、弾丸が発射される。発射終了後、閉鎖機構14が上記と反対方向に作動して尾栓が開かれる。ここまでの行程中、動力伝達装置Dの間欠回転機構により、遊底26は装てん位置に停止させられており、尾栓の開放とともに後退運動を開始させられる。すなわち、砲身10内に残された空薬きょう82が遊底26と係合したまま後退していき、これに伴ってカムドラム52の支持カム部52b及び52cは、次第に空薬きょう82を支持するようになり、空薬きょう82は水平方向から斜め方向に向きを変えられる。これにより、空薬きょう82は、排出位置に到達すると同時に遊底26との結合が解除され、送弾ホイール30の回転に伴ってこれの保持部30aにより排出孔20から外部にけり出される。遊底26が後退位置に戻るのと同時に、上述の送弾ホイール30の回転により、後続の弾薬80が給弾位置16aから受渡位置16bに送られ、以下同様の動作を繰り返すことになる。
【0012】なお、上記実施例の説明においては、弾薬押さえ機構32を、本体36、サポート38、弾薬押さえ部材42、プランジャ44、ばね50などによって構成するものとしたが、これに限定されるわけではなく、外力が作用していない場合には下垂状態となって下向きの押付力を作用可能で、外力が作用した場合には、揺動して押付力の方向が変えることが可能な装置であればよく、たとえば揺動シリンダ装置を用いることもできる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば後復座運動のために給弾位置が一定しない構造の機関砲であっても、弾薬又は空薬きょうを遊底によって係合支持したまま確実に所定位置まで搬送することができる。また、空薬きょう排出位置のような係合を解除すべき位置においては、確実に係合を解除することができる。砲身から空薬きょうを抜き取るための専用の抽筒装置を必要とせず、装置を安くすることができる。




 

 


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