Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
機関砲の遊底加減速方法及びその装置 - 株式会社日本製鋼所
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 武器 -> 株式会社日本製鋼所

発明の名称 機関砲の遊底加減速方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−133995
公開日 平成7年(1995)5月23日
出願番号 特願平5−304577
出願日 平成5年(1993)11月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 宏之
発明者 吉松 盛喜
要約 目的
機関砲の遊底加減速方法及びその装置の提供。

構成
後退する遊底10をウエイト部材31に衝突させて、ウエイト部材31の運動エネルギーを弾性体13,36,37の弾性変形にて吸収し、その後、停止したウエイト部材31に位置エネルギーを蓄え、遊底10が後退停止位置から前進を開始する際に、ウエイト部材31の保持手段59による保持を解除させ、弾性体13,36,37の弾発力にて前進させてウエイト部材31の位置エネルギーを放出させることにより、遊底10を加速及び減速する。
特許請求の範囲
【請求項1】 砲身(1)との間に弾薬(8)を供給した後、駆動機構(50)によつて該砲身(1)の中心軸線方向に前進、停止、後退、停止の作動を順次に行うように機関部本体(4)に摺動自在に収容される遊底(10)を、加速及び減速する機関砲の遊底加減速方法であつて、所定の重さを有し、遊底(10)の移動軌跡の延長上を移動可能なウエイト部材(31)を、弾性体(13,36,37)にて前方に付勢し、遊底(10)の後退停止位置より所定距離前方に突出移動可能に配置し、後退する遊底(10)を該ウエイト部材(31)に衝突させて、遊底(10)の運動エネルギーを減少させると同時に、衝突時の反発によつてウエイト部材(31)に運動エネルギーを付与し、ウエイト部材(31)の運動エネルギーを弾性体(13,36,37)の弾性変形にて吸収し、その後、停止したウエイト部材(31)を保持手段(59)にて停止位置に保持することによつてウエイト部材(31)に位置エネルギーを蓄え、遊底(10)が後退停止位置から前進を開始する際に、ウエイト部材(31)の保持手段(59)による保持を解除させ、弾性体(13,36,37)の弾発力にて前進させて前記ウエイト部材(31)の位置エネルギーを放出させることにより、遊底(10)を加速及び減速することを特徴とする機関砲の遊底加減速方法。
【請求項2】 弾性体(13,36,37)が、ウエイト部材(31)を前方に付勢し、遊底(10)の後退停止位置より所定距離前方に突出移動させる第1弾性体(13)と、後退位置を採る遊底(10)よりも後方に配置され、後退する遊底(10)がウエイト部材(31)に衝突反発した後にウエイト部材(31)の運動エネルギーを吸収する第2弾性体(36,37)とを備えることを特徴とする請求項1の機関砲の遊底加減速方法。
【請求項3】 砲身(1)との間に弾薬(8)を供給した後、駆動機構(50)によつて該砲身(1)の中心軸線方向に前進、停止、後退、停止の作動を順次に行うように機関部本体(4)に摺動自在に収容される遊底(10)を、加速及び減速する機関砲の遊底加減速装置であつて、所定の重さを有し、遊底(10)の移動軌跡の延長上を移動可能なウエイト部材(31)と、ウエイト部材(31)を前方に付勢し、遊底(10)の後退停止位置よりも所定距離前方に突出移動させると共に、後退する遊底(10)がウエイト部材(31)に衝突して生ずるウエイト部材(31)の運動エネルギーを吸収する弾性体(13,36,37)と、ウエイト部材(31)を後退停止位置に保持する保持手段(59)と、遊底(10)が後退停止位置から前進を開始する際にウエイト部材(31)を前進させて前記ウエイト部材(31)の位置エネルギーを放出させる保持解除手段(60)とを備えることを特徴とする機関砲の遊底加減速装置。
【請求項4】 保持手段(59)が、機関部本体(4)に配置され、多数の爪部(19a)を設けた爪ストップ(19)を有する平行リンク機構と、ウエイト部材(31)に回動自在に支持される軸(39,41)に固着される爪部材(15,17)と、該軸(39,41)に固着され、該軸(39,41)から離れた位置に重心を有する重り部材(43,44)と、爪部材(15,17)の爪部(15a,17a)を該爪ストップ(19)の爪部(19a)に係合付勢する第3弾性体(16,18)とを備え、遊底(10)の衝突時の反発によつてウエイト部材(31)に所定の運動エネルギーが付与された際、重り部材(43,44)が慣性力にて揺動して前記爪部材(15,17)の爪部(15a,17a)の該爪ストップ(19)の爪部(19a)への係合を解除し、ウエイト部材(31)が停止又は停止点近くなつて重り部材(43,44)に作用する減速度による該軸(39,41)の回転力が小さくなつた際、該爪部材(15,17)が回動して該爪ストップ(19)の爪部(19a)と噛合つてウエイト部材(31)を停止させるように、第3弾性体(16,18)の弾発力が設定されていることを特徴とする請求項3の機関砲の遊底加減速装置。
【請求項5】 保持解除手段(60)が、駆動機構(50)に設けた作動カム(29)を有し、該作動カム(29)が、遊底(10)が前進を始める際、前記爪部材(15,17)の爪部(15a,17a)の爪ストップ(19)の爪部(19a)への係合を解除するように爪ストップ(19)を移動させるカム溝形状を有することを特徴とする請求項3又は4の機関砲の遊底加減速装置。
【請求項6】 弾性体(13,36,37)が、ウエイト部材(31)を前方に付勢し、遊底(10)の後退停止位置より所定距離前方に突出移動させる第1弾性体(13)と、後退位置を採る遊底(10)よりも後方に配置され、後退する遊底(10)がウエイト部材(31)に衝突反発した後にウエイト部材(31)の運動エネルギーを吸収する第2弾性体(36,37)とを備えることを特徴とする請求項3,4又は5の機関砲の遊底加減速装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部動力遊底駆動方式の機関砲の遊底加減速方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の機関砲において、砲身に弾薬を装填するために遊底方式を採るものが知られている。この種の機関砲において連続して弾丸を発射する際には、下記ア〜エのサイクルが繰り返されている。
ア 砲身の後方に前後に移動可能に配置される遊底が、前進して弾薬を砲身に装填する。
イ 遊底が前進停止位置で停止し、弾丸を発射する。その際、殆どの機関砲では、安全のために遊底閉鎖部によつて遊底を砲身部と結合閉鎖する。
ウ 遊底が薬莢を引き抜いて後退する。
エ 遊底が後退停止位置で停止し、弾薬が遊底の前方の装填準備位置に供給される。
【0003】このように、遊底は、弾薬装填のための前進、閉鎖及び弾丸の発射のための前進位置での停止、薬莢の引き抜きのための後退、送弾のための後退位置での停止、からなるサイクルを行う。この所定のサイクル時間は、遊底の両端での停止の前後に加速作用及び減速作用を伴つて生ずる。そして、発射速度(単位時間当たりの発射弾数)が大きくなれば、サイクル時間は短くなり、それに応じてサイクルを達成するための遊底の速度は大きくなる。従つて、これに応じて遊底に作用する加速力及び減速力も大となる。このことは、発射速度の増大によつて遊底の駆動源の大容量化が必要になると共に、各摺動摩擦部にかかる負荷も大きくなることを意味し、部品の寿命、駆動源等に重大な影響を与える。
【0004】この遊底の駆動に伴う負荷の軽減策としては、(1)遊底の駆動に伴う負荷が小さくなるように駆動方法を選択する、(2)遊底の前進及び後退の最終位置付近に緩衝器を設け、遊底の動きを緩衝させる等の方法が用いられている。この緩衝器としては、(a)ゴム、ばね等の弾性を利用するもの、(b)液体の流動抵抗を利用するもの、(c)これらを併用するもの、等が考えられている。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】しかしながら、このような従来の機関砲の遊底加減速方法にあつては、次のような技術的課題があつた。
(1)チェーン駆動方式にあつては、駆動力の制御は困難であり、負荷に耐えるように部品強度を向上させる必要がある。しかしながら、その結果とし必然的に部品重量が増加するので、高発射速度を得るのは難しい。この遊底の駆動に伴う負荷が小さくなる駆動方法として、カムドラム駆動方式が考えられる。
(2)カムドラム駆動方式にあつては、カム曲線を適当に選ぶことによつて、駆動力(トルク)を減少させることが可能である。しかしながら、駆動力の減少は、カムドラムの回転周速度が増加するという関係にあり、部品の焼付き、摩耗等の制限から駆動力の減少にも限界がある。
【0006】一方、ゴム、ばね等の弾性体による緩衝器を付属するものにあつては、次のような技術的課題があつた。すなわち、遊底が停止中に遊底は緩衝体の最大力量にて押されていることになる。このため、カムドラム等の駆動力も大となる。特に、カムドラム等の始動時には、遊底及びカムドラムに慣性力がないため、駆動源のトルクのみにて緩衝体を弾性変形させるように遊底を動かすことになる。このため、駆動源として通常の駆動力以上の容量を有するものが必要になることがある。加えて、緩衝体の力量は、最大発射速度に合わせて選ぶことになる。このため、低発射速度のときにはかえつて余分な駆動力が必要になる。
【0007】更に、液体の流動抵抗を利用した緩衝器にあつては、発射速度に応じた緩衝力を得やすいメリットがある反面、遊底を加速する能力はない。この加速機能を得るためには、弾性的緩衝体による加速機能を併用する必要があるが、構造が複雑になると共に、上記の弾性的緩衝体の欠点が生じる。また、液体を使う関係上、温度変化によつて力量が変化する欠点がある。加えて、高圧の液体を使用するため、シールが複雑でメンテナンス性に劣る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明の構成は、砲身1との間に弾薬8を供給した後、駆動機構50によつて該砲身1の中心軸線方向に前進、停止、後退、停止の作動を順次に行うように機関部本体4に摺動自在に収容される遊底10を、加速及び減速する機関砲の遊底加減速方法であつて、所定の重さを有し、遊底10の移動軌跡の延長上を移動可能なウエイト部材31を、弾性体13,36,37にて前方に付勢し、遊底10の後退停止位置より所定距離前方に突出移動可能に配置し、後退する遊底10を該ウエイト部材31に衝突させて、遊底10の運動エネルギーを減少させると同時に、衝突時の反発によつてウエイト部材31に運動エネルギーを付与し、ウエイト部材31の運動エネルギーを弾性体13,36,37の弾性変形にて吸収し、その後、停止したウエイト部材31を保持手段59にて停止位置に保持することによつてウエイト部材31に位置エネルギーを蓄え、遊底10が後退停止位置から前進を開始する際に、ウエイト部材31の保持手段59による保持を解除させ、弾性体13,36,37の弾発力にて前進させて前記ウエイト部材31の位置エネルギーを放出させることにより、遊底10を加速及び減速することを特徴とする機関砲の遊底加減速方法である。請求項2の発明の構成は、弾性体13,36,37が、ウエイト部材31を前方に付勢し、遊底10の後退停止位置より所定距離前方に突出移動させる第1弾性体13と、後退位置を採る遊底10よりも後方に配置され、後退する遊底10がウエイト部材31に衝突反発した後にウエイト部材31の運動エネルギーを吸収する第2弾性体36,37とを備えることを特徴とする請求項1の機関砲の遊底加減速方法である。請求項3の発明の構成は、砲身1との間に弾薬8を供給した後、駆動機構50によつて該砲身1の中心軸線方向に前進、停止、後退、停止の作動を順次に行うように機関部本体4に摺動自在に収容される遊底10を、加速及び減速する機関砲の遊底加減速装置であつて、所定の重さを有し、遊底10の移動軌跡の延長上を移動可能なウエイト部材31と、ウエイト部材31を前方に付勢し、遊底10の後退停止位置よりも所定距離前方に突出移動させると共に、後退する遊底10がウエイト部材31に衝突して生ずるウエイト部材31の運動エネルギーを吸収する弾性体13,36,37と、ウエイト部材31を後退停止位置に保持する保持手段59と、遊底10が後退停止位置から前進を開始する際にウエイト部材31を前進させて前記ウエイト部材31の位置エネルギーを放出させる保持解除手段60とを備えることを特徴とする機関砲の遊底加減速装置である。請求項4の発明の構成は、保持手段59が、機関部本体4に配置され、多数の爪部19aを設けた爪ストップ19を有する平行リンク機構と、ウエイト部材31に回動自在に支持される軸39,41に固着される爪部材15,17と、該軸39,41に固着され、該軸39,41から離れた位置に重心を有する重り部材43,44と、爪部材15,17の爪部15a,17aを該爪ストップ19の爪部19aに係合付勢する第3弾性体16,18とを備え、遊底10の衝突時の反発によつてウエイト部材31に所定の運動エネルギーが付与された際、重り部材43,44が慣性力にて揺動して前記爪部材15,17の爪部15a,17aの該爪ストップ19の爪部19aへの係合を解除し、ウエイト部材31が停止又は停止点近くなつて重り部材43,44に作用する減速度による該軸39,41の回転力が小さくなつた際、該爪部材15,17が回動して該爪ストップ19の爪部19aと噛合つてウエイト部材31を停止させるように、第3弾性体16,18の弾発力が設定されていることを特徴とする請求項3の機関砲の遊底加減速装置である。請求項5の発明の構成は、保持解除手段60が、駆動機構50に設けた作動カム29を有し、該作動カム29が、遊底10が前進を始める際、前記爪部材15,17の爪部15a,17aの爪ストップ19の爪部19aへの係合を解除するように爪ストップ19を移動させるカム溝形状を有することを特徴とする請求項3又は4の機関砲の遊底加減速装置である。請求項6の発明の構成は、弾性体13,36,37が、ウエイト部材31を前方に付勢し、遊底10の後退停止位置より所定距離前方に突出移動させる第1弾性体13と、後退位置を採る遊底10よりも後方に配置され、後退する遊底10がウエイト部材31に衝突反発した後にウエイト部材31の運動エネルギーを吸収する第2弾性体36,37とを備えることを特徴とする請求項3,4又は5の機関砲の遊底加減速装置である。
【0009】
【作用】請求項1,3の発明によれば、後退停止位置を採る遊底10と砲身1の後端部との間に弾薬8を供給した状態で、駆動機構50の駆動により、遊底10に前進−停止−後退−停止の動作が順次に与えられる。この前進及び後退の作動中に遊底10に加速度及び減速度が与えられ、発射速度に応じた速度が遊底10に与えられる。
【0010】遊底10が後退行程を採れば、遊底10に加速度が与えられて最大速度に達する。そして、遊底10がウエイト部材31に当たると、ウエイト部材31は弾性体13,36,37の弾発力に抗して反発して遊底10と同方向つまり後方に動き、運動エネルギーが吸収され、遊底10が減速される。その後、停止したウエイト部材31を保持手段59にて停止位置に保持することによつて、ウエイト部材31に位置エネルギーが蓄えられる。次いで、遊底10が後退停止位置から前進を開始する際に、ウエイト部材31の保持手段59による保持を解除させれば、弾性体13,36,37の弾発力にて前進させられるウエイト部材31が、位置エネルギーを放出させ、遊底10に弾性的に当接して遊底10を加速する。
【0011】後退する遊底10がウエイト部材31に衝突した後、ウエイト部材31が停止するまでの距離は、遊底10の衝突速度に比例するので、遊底10が高発射速度を採る際に吸収されるエネルギーが大となり、遊底10が前進時に加速される量も大きくなる。このようにして、発射速度ひいては衝突速度に応じて遊底10のエネルギーの減少及び付加ができる。遊底10の後退行程は、遊底10が後退停止位置に達して終了する。このようにして、遊底10の後退停止位置付近での加速及び減速に要する駆動機構50の駆動力が、削減される。その結果、遊底10の加速及び減速時に駆動機構50及び遊底10にかかる負荷が軽減される。
【0012】駆動機構50の駆動時、特に駆動開始時において遊底10が後退停止位置にある場合、ウエイト部材31は保持手段59によつて保持されて弾性体13,36,37の弾発力が遊底10に作用していないので、駆動機構50による駆動力の増加を生じることなく、遊底10を駆動させることができる。
【0013】請求項2,6の発明によれば、遊底10が後退行程を採つてウエイト部材31に衝突すると、ウエイト部材31は、先ず、ウエイト部材31を遊底10の後退停止位置より所定距離前方に突出移動させる第1弾性体13を弾性変形させ、次いで、第2弾性体36,37の弾発力が付加されてウエイト部材31の運動エネルギーが2段階に吸収される。そして、第2弾性体36,37は、後退位置を採る遊底10よりも後方に配置されているので、駆動機構50の駆動開始時において遊底10が後退停止位置以外にある場合であつても、遊底10の後退移動は、第1弾性体13のみを弾性変形させて行われる。その結果、駆動機構50による駆動力の増加を生じることなく、遊底10を駆動開始させることができる。また、低発射速度の場合には、遊底10の衝突に伴うウエイト部材31の跳ね返りが少なく、遊底10がウエイト部材31と密着した状態で駆動機構50が駆動されることになる。この場合、ウエイト部材31は、ウエイト部材31を前進移動させ得る程度の弱い弾発力を与えれば充分な第1弾性体13のみにて押された状態にあるので、駆動機構50による駆動力の増加は小さくて済む。
【0014】請求項4の発明によれば、保持手段59が、爪ストップ19を有する平行リンク機構と、ウエイト部材31側に設けられる爪部材15,17及び重り部材43,44とを備え、遊底10の衝突時の反発によつてウエイト部材31に所定の運動エネルギーが付与された際、第3弾性体16,18の弾発力に抗して、重り部材43,44が慣性力にて揺動して爪部材15,17の爪部15a,17aの爪ストップ19の爪部19aへの係合を解除するので、ウエイト部材31の後退移動が爪部15a,17a,19a同士の干渉を伴うことなく円滑になされる。次いで、ウエイト部材31が停止又は停止点近くなつて重り部材43,44に作用する減速度による軸39,41の回転力が小さくなつた際、第3弾性体16,18の弾発力を受ける爪部材15,17が回動して、爪部15a,17aが爪ストップ19の爪部19aと噛合つてウエイト部材31を停止保持させるので、ウエイト部材31の停止時期と保持時期とを正確に連係させることができる。
【0015】また、爪ストップ19は、平行リンク機構に組み込まれているので、爪部15a,17aが爪ストップ19の多数の爪部19aのいずれに係合している場合であつても、爪ストップ19を平行移動させてウエイト部材31の保持状態を確実に解除することができる。
【0016】請求項5の発明によれば、保持解除手段60によるウエイト部材31の保持状態を解除する動作は、駆動機構50に設けた作動カム29によつて行われるので、遊底10が前進を始める際、作動カム29のカム溝形状によつて、爪部材15,17の爪部15a,17aの爪ストップ19の爪部19aへの係合を解除するように爪ストップ19を一側に移動させて、適時にウエイト部材31の保持状態を解除することができる。爪ストップ19の他側への復帰移動は、作動カム29のカム溝形状のみによつて行い、又は、作動カム29との係合を離脱した爪ストップ19を弾性体にて他側に付勢して行うことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図10は、本発明に係る機関砲の遊底加減速装置の1実施例を示す。先ず、図1,図2を参照して機関砲の要部について説明する。砲身1の後端部に接続する機関部本体4には、砲身1の中心軸線の延長線上を摺動自在として遊底10が配設され、この遊底10の下方に駆動機構50が配置され、遊底10の上側に送弾機構51が配置される。なお、この砲身1にあつては、その後端部に図1に示す砲尾環2を付属させ、砲尾環2に遊底閉鎖部3を設け、遊底10の前進停止位置において遊底10を砲身1と結合するようになつている。
【0018】駆動機構50は、機関部本体4に軸受26によつて回転自在に支持され、図外のモータによつて回転駆動される支持軸30に、カムドラム27を固着して構成され、カムドラム27のカム溝28に遊底10の係合突起10aが係合している。しかして、図外のモータによつて支持軸30を介してカムドラム27を一方向に回転駆動しながら、遊底10に前進−停止−後退−停止の動作を与えることができる。56は、軸受26の押えである。
【0019】送弾機構51は、機関部本体4に軸受6によつて回転自在に支持した回転軸9に固着する送弾ホイール7を備え、図外の間欠連動機構により、回転軸9及び送弾ホイール7に間欠的な回転運動を与えることにより、後退停止位置を採る遊底10と砲身1の後端部との間に、図1に示す弾薬8を送り込むことができる。5は、軸受6の押えである。
【0020】遊底10の後方には、遊底10と同一方向に動き得るように、所定の重さを有するウエイト部材31を遊底10の移動軌跡の延長上に配置する。ウエイト部材31は、図4に示すように両側の突起部31aが機関部本体4の上下左右の案内溝に係合して、砲身1の中心軸線方向に摺動可能であり、機関部本体4との間に圧縮して介装した第1弾性体である押圧ばね13により、常時、前方に向けて弾性的に付勢されている。押圧ばね13の弾発力は、比較的弱く、ウエイト部材31を前方移動させ得ればよい。12は、押圧ばね13を支持するばねガイドであり、機関部本体4に固着されている。34は、機関部本体4に固着した係止部材であり、遊底10の移動軌跡の延長上の両側に配置されている。係止部材34は、押圧ばね13にて付勢されたウエイト部材31の前端の平板部31bが当接することにより、ウエイト部材31の前進位置を規制する機能を有する。このように係止部材34にウエイト部材31が係止した状態で、ウエイト部材31の前端は、図1に示すように後退停止位置を採る遊底10の後端よりも前位置を採るようになつている。
【0021】また、ウエイト部材31の両側方には、図2に示すように後退停止位置を採る遊底10の後端部よりも所定距離後方に離間させて、機関部本体4にそれぞれ係止部材55を固着する。係止部材55は、図3,図4に示すように欠円形状空間を有し、それぞれにプッシャ35,38を摺動案内する機能を与えてある。各プッシャ35,38は、それぞれ第2弾性体であるばね36,37によつて前方に付勢され、ウエイト部材31の平板部31bの背面に係合可能であると共に、ウエイト部材31と一体に前方移動した後に、それぞれ係止部材55に係止して前方位置が規制される。
【0022】しかして、後退する遊底10は、係止部材34に係止して前進位置を採るウエイト部材31に停止前に衝突する。衝突後、遊底10及びウエイト部材31の持つ運動エネルギーが、押圧ばね13及び後退する遊底10によつて押圧ばね13が所定量圧縮された後に圧縮されるばね36,37にて吸収され、吸収し終わつた位置にて、ウエイト部材31は後記する保持手段59にて保持される。また、ウエイト部材31の後方に位置させて、機関部本体4に緩衝器11を固着してあり、急速に後退するウエイト部材31は、緩衝器11を介して機関部本体4に衝突するようになつている。
【0023】更に、ウエイト部材31の下部には、左右方向に延在する軸39,41が回動自在に支持され、各軸39,41の両端部には、それぞれ爪部材15,17及び作動重り43,44が図6,図8に示すようにキー40,42にて結合している。各爪部材15,17の爪部15a,17aは、下方に延在し、各作動重り43,44は、上方に延在して軸39,41から離れた位置に重心を有している。この各爪部材15,17及び各軸39,41は、ウエイト部材31との間の第3弾性体であるばね16,18によつて図1上にて反時計回り方向に回動付勢され、図6に示すようにばね16,18にて各軸39,41が回動した状態から、作動重り43,44が後方に向けて所定角度(図7に示す角度α)揺動可能とされ、各爪部材15,17の爪部15a,17aは、作動重り43,44に減速度が作用しない常態にて後記する爪ストップ19の爪部19aに係合可能である。
【0024】一方、ウエイト部材31の各爪部材15,17の下方には、1個の爪ストップ19が配置される。爪ストップ19は、図8に示すように上面に左右方向に延在する多数個の爪部19aが形成され、支軸20,21,23,25によつて結節保持される一対の同長のリンク32,33によつて揺動自在に結合されて、機関部本体4と共に平行リンク機構(平行運動機構)を形成している。従つて、爪ストップ19は、上下に平行運動を行う。また、爪部15a,17aをそれぞれ有する一対の爪部材15,17は、爪ストップ19の爪部19aのピッチの倍数から半ピッチだけずれた間隔に設けられている。従つて、前進するウエイト部材31は、爪ストップ19の爪部19aのピッチの半分以内の移動により、爪部材15,17のいずれかが爪ストップ19の爪部19aに噛み合い停止することになる。この各爪部材15,17、爪ストップ19及びリンク32,33により、ウエイト部材31を後退停止位置に保持する保持手段59を構成している。
【0025】この爪ストップ19は、ばね22にて押されたプッシャ24によつて常時上方に向けて付勢され、一方のリンク33のストッパ部33aが機関部本体4の段部4aに当接して上昇位置が規制されている。各爪部材15,17の爪部15a,17aは、上述したようにばね16,18によつて図1上にて反時計回り方向に回動付勢され、爪ストップ19の各爪部19aの後斜面に係合するので、ウエイト部材31の後退移動は、爪部15a,17aが爪ストップ19の各爪部19aを乗り越えて行われることも不可能ではないが、ウエイト部材31の前進移動は、爪部15a,17aが爪ストップ19の各爪部19aに係合して確実に拘束される。しかして、後退するウエイト部材31の持つ運動エネルギーが、押圧ばね13及びばね36,37にて吸収され終わり、ウエイト部材31の停止又は停止点近くなつて重り部材43,44に作用する減速度による軸39,41の回転力が小さくなつた際、ばね16,18によつて爪部材15,17が回動され、爪部15a,17aのいずれかが爪ストップ19の爪部19aに噛み合つて、ウエイト部材31が停止位置に保持される。
【0026】また、カムドラム27の爪ストップ19側となる後端面には、図5に示すように作動カム29が設けられている。作動カム29は、遊底10の後退停止期間を過ぎた直後つまり遊底10が前進を開始する際にカム面29aが爪ストップ19の作動端19bに係合して爪ストップ19を押し下げ、所定期間その位置に保持し、遊底10が前進してウエイト部材31がストッパ34に係止し、両爪部材15,17の爪部15a,17aが最前進位置に達した後に、カム面29aと爪ストップ19の作動端19bとの係合が解除されるように形成されている。作動カム29が図5上にて左右対称に形成されているのは、カムドラム27の正逆いずれの回転によつても同様の作用を得るためである。
【0027】このようにして、作動カム29によつて爪ストップ19の作動端19bを下方に押した状態で、爪部材15,17の爪部15a,17aと爪ストップ19の爪部19aとの結合が解除され、ウエイト部材31は押圧ばね13及びばね36,37によつて強く押されて前進し、各プッシャ35,38が係止部材55に係止した後、ウエイト部材31の平板部31bが遊底10に衝当することにより、遊底10を加速する。爪ストップ19は、平行リンク機構の一辺をなしているので、遊底10の後退にて与えられるウエイト部材31の後退停止位置の如何によらず、カムドラム27の作動カム29にて爪部材15,17の爪部15a,17aと爪ストップ19の爪部19aとの噛み合いを確実に解くことができる。この作動カム29により、遊底10が後退停止位置から前進を開始する際にウエイト部材31を前進させて、ウエイト部材31の位置エネルギーを放出させる保持解除手段60を構成している。
【0028】次に、上記実施例の作用について説明する。送弾機構51の送弾ホイール7によつて、後退停止位置(図10に示すM)を採る遊底10と砲身1の後端部との間に弾薬8を供給した状態で、カムドラム27を回転駆動し、カム溝28と遊底10の係合突起10aとの係合により、遊底10に前進d−停止a−後退b−停止cの動作を順次に与える。図9,図10に示すように後退bの作動中に遊底10に加速度α1 及び減速度α2 が与えられ、発射速度に応じた速度Vが遊底10に与えられる。しかして、所定のカム溝28を有するカムドラム27には、この遊底10の加速度α1 及び減速度α2 に応じた駆動トルクを与える必要がある。
【0029】遊底10の後退停止期間が過ぎ、前進移動を始めた時点にてウエイト部材31の保持手段59による保持を開放する。具体的には、作動カム29が、遊底10の後退停止c期間を過ぎた直後にカム面29aが爪ストップ19の作動端19bを押し下げる。なお、このカム面29aによる作動端19bの押し下げ作用は、ウエイト部材31がストッパ34に係止した後に、解除される。これにより、圧縮されている押圧ばね13及びばね36,37の弾発力を受けるウエイト部材31が前進移動するので、ウエイト部材31が加速されて遊底10に衝突して遊底10を加速する。遊底10が前進d行程を採る間に、ウエイト部材31は、先ず、ばね36,37によつて前方に付勢される各プッシャ35,38がウエイト部材31の平板部31bに係合した状態で押し出され、各プッシャ35,38がそれぞれ係止部材55に係止して前方位置が規制されるまでの間、押圧ばね13及びばね36,37の両者にて押されて急速度にて前進し、その後、ウエイト部材31は、押圧ばね13のみによつて押されて遊底10を加速し、ストッパ34に当たつて止まる。このようにして、カムドラム27の回転による加速力にウエイト部材31の押圧力が加わつて、遊底10の前進初期に、加速度が生ずる。
【0030】次いで、遊底10の前進停止位置Nつまり前進停止a行程において、図9に閉鎖として示すように遊底閉鎖部3によつて遊底10が砲身1と結合閉鎖される。この状態から撃針が作動し、図9に示す発射Pが行われた後、図9に開放として示すように遊底閉鎖部3が開放され、後退b行程に移行する。遊底10の後退b行程が開始すれば、カムドラム27の回転駆動によつて遊底10に加速度α1 を与えるので、遊底10は速やかに図10に示す速度曲線Vの最大速度V1 に達する。
【0031】遊底10の後退b行程により、遊底10がストッパ34に弾性的に係止するウエイト部材31に当たると、ウエイト部材31は押圧ばね13の弾発力に抗して遊底10と同方向つまり後方に動き、所定距離動くと、係止部材55に弾性的に係止するプッシャ35,38に当たり、ばね36,37を圧縮しながら更に後退し、エネルギーが吸収され、爪部材15,17のいずれかの爪部15a,17aが爪ストップ19に噛み合つた状態で停止する。押圧ばね13は、ウエイト部材31を係止部材55に係止させる停止位置に保持するのに適当な弾発力を有し、ばね36,37に比べて弾発力を弱く設定してある。従つて、後退する遊底10がウエイト部材31に衝突すると、両者10,31は互いに反発してそれぞれ別の動きをし、ウエイト部材31は、遊底10と離れて或る運動エネルギーを持つて後退し始める。ウエイト部材31は、最初は押圧ばね13にて、続いてばね36,37も加わつた力で制動力を受け、減速作用を受ける。このようにして、遊底10には、図10に示す減速度α2 が与えられる。
【0032】このような遊底10の後退b行程に際し、爪ストップ19は、作動カム29のカム面29aと爪ストップ19の作動端19bとの係合が解除された状態にあり、ばね22にて押されたプッシャ24によつて上方に押され、リンク33のストッパ部33aが機関部本体4の段部4aに当接して上昇位置が規制されて所定高さ位置にある。この状態にてウエイト部材31が反発を受けて後退すれば、軸39,41に結合した作動重り43,44が慣性力にてウエイト部材31の進行方向つまり後方に押され、軸39,41をばね16,18の弾発力に抗して図7に示すようにα角度回動させる。これにより、軸39,41に結合する爪部材15,17も回動し、爪部15a,17aが爪ストップ19の爪部19aから離脱した位置を採る。更に、ウエイト部材31が後退すれば、前述したように係止部材55に弾性的に係止するプッシャ35,38に当たり、ばね36,37を圧縮しながら更に後退し、その運動エネルギーが、押圧ばね13及びばね36,37によつて吸収され、停止する。
【0033】ウエイト部材31の停止により、作動重り43,44に作用する減速度はなくなるので、爪部材15,17は、図6に示すようにばね16,18に押されて爪ストップ19に押し付けられ、両爪部15a,17a,19aが係合し、ウエイト31は、その位置にて保持される。一対の爪部材15,17の爪部15a,17aは、爪ストップ19の爪部19aのピッチの倍数と半ピッチずれた間隔として設けてあるので、ウエイト部材31は、爪ストップ19の爪部19aのピッチの半分以下の距離だけ移動すれば、必ず爪部材15,17の爪部15a,17aのいずれか一方が爪ストップ19の爪部19aに噛み合い停止することになる。その結果、押圧ばね13及びばね36,37に蓄えるエネルギーの損失を小さくし、続いて放出するエネルギーが大きくなる。なお、爪部材15,17の爪部15a,17aは、後退移動に際しては爪ストップ19の爪部19aを乗り越え可能に形成されているので、作動重り43,44を省略して、ウエイト部材31の後退移動に際してほぼ同様の作用を得ることも可能である。
【0034】後退する遊底10がウエイト部材31と衝突する位置、つまり係止部材34によつて規制されるウエイト部材31の前方位置は、図10に示すQ点つまり遊底10が最大速度V1 から減速され始める点に設定することが望ましい。ウエイト部材31が遊底10と衝突した後、停止するまでの距離は、遊底10の衝突速度に比例するので、遊底10が高発射速度を採る際にウエイト部材31によつて吸収されるエネルギーが大となり、遊底10が前進時に加速される量も大きくなる。このようにして、発射速度ひいては衝突速度に応じて遊底10にエネルギーの吸収、付加を与えることができる。遊底10の後退b行程は、遊底10が後退停止c位置(図10のM)に達して終了する。かくして、遊底10の後退停止c位置付近での加速及び減速に要するカムドラム27の駆動力が、削減される。その結果、遊底10の加速及び減速時にカムドラム27の支持軸30、遊底10の係合突起10a及びカムドラム27のカム溝28にかかる負荷が軽減される。以上の作動は、発射速度が高く、遊底10がウエイト部材31に高速度にて衝突した場合である。
【0035】カムドラム27の回転始めであつて遊底10が低速度にて後退する際及び低発射速度の場合には、遊底10の衝突に伴うウエイト部材31の跳ね返りが少なく、遊底10がウエイト部材31と密着した状態でカムドラム27が回転することになる。この場合、ウエイト部材31は、ウエイト部材31を前進移動させ得る程度の弱い弾発力を与えた押圧ばね13のみにて押された状態にあるので、カムドラム27の回転トルクの増加は小さくて済む。大きな弾発力を与えたばね36,37にて押される各プッシャ35,38は、それぞれ係止部材55に係止して前方停止位置を採つたままである。カムドラム27の回転によつて遊底10が充分に後退し、遊底10が停止c行程を採る際に送弾ホイール7が弾薬8を送弾し、遊底10に弾薬8が保持される。その後、遊底10は再び前進dし、上記サイクルが繰り返されることになる。
【0036】後退する遊底10がウエイト部材31に衝突した場合の作用について、更に詳述する。遊底10とウエイト部材31との衝突後のそれぞれの速度及び運動エネルギーは、以下のようになる。
【0037】ここで、m1 :遊底10質量 m2 :ウエイト部材31質量V1 :遊底10速度(衝突前) V2 :ウエイト部材31速度(衝突前)
1 ’:遊底10速度(衝突後) V2 ’:ウエイト部材31速度(衝突後)
e :遊底10とウエイト部材31との間の反発係数(0<e<1)
1 :遊底10の持つ運動エネルギー(衝突前)
1 ’:遊底10の持つ運動エネルギー(衝突後)
2 :ウエイト部材31の持つ運動エネルギー(衝突前)
2 ’:ウエイト部材31の持つ運動エネルギー(衝突後)
いま、衝突時にウエイト部材31は静止しているものとすると、衝突前の遊底10の運動エネルギーE1 は、【0038】
【数1】

【0039】衝突後の遊底10の速度V1 ’は、【0040】
【数2】

【0041】衝突後の遊底10の運動エネルギーE1 ’は、【0042】
【数3】

【0043】一方、ウエイト部材31の衝突前の速度V2 及び運動エネルギーE2 は、V2 =0、E2 =0であり、ウエイト部材31の衝突後の速度V2 ’は、【0044】
【数4】

【0045】また、ウエイト部材31の衝突後の運動エネルギーE2 ’は、【0046】
【数5】

【0047】以上から判るように、遊底10の速度は、V1 からV1 ’に減少し、運動エネルギーは、E1 からE1 ’に減少する。
【0048】一方、衝突後のウエイト部材31は速度V2 ’、運動エネルギーE2 ’を有することになり、E1 +E2 =E1 ’+E2 ’の関係より、E2 =0であるから、E1 =E1 ’+E2 ’となり、衝突前に遊底10の持つ運動エネルギーE1 は、ウエイト部材31と衝突することにより、E2 ’分をウエイト部材31が負担するので、遊底自身はE1 ’に確実に減じられ、その減少量は、ウエイト部材31の質量及び反発係数によつて決まるので、材料及びウエイト部材31質量m2 の選択によつて変えることができる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、本発明に係る機関砲の遊底加減速方法及びその装置によれば、下記の効果が得られる。
(1)遊底の後退停止時には、停止したウエイト部材が保持手段によつて停止位置に保持されるので、遊底には実質的に弾性体からの推力が作用しない。この関係で、遊底の駆動力は小さくて済むので、駆動機構の駆動源の容量を小さくできる。また、駆動機構の始動時に遊底が如何なる位置にあつても、特に後退停止位置にある場合に、駆動機構の駆動トルクは小さくて済むので、外部からの補助力なしで始動可能である。
(2)発射速度の増減に応じて、遊底の加速、減速力が変わるので、低発射速度であつても従来のような効率の低下が少ない。
【0050】(3)請求項2又は6の発明によれば、弾性体が、第1弾性体と第2弾性体とからなるので、駆動機構の始動時に遊底が如何なる位置にあつても、特にウエイト部材が保持手段によつて保持されていない位置にあつても、駆動機構の駆動トルクは第1弾性体を弾性変形させるのみでよく、外部からの補助力なしで確実に始動できる。
(4)請求項4の発明によれば、遊底がウエイト部材に衝突後、弾性体を圧縮した位置にてウエイト部材を保持手段によつて保持し、ウエイト部材の持つ運動エネルギーを位置エネルギーとして蓄える際、多数の爪部を持つ爪ストップにウエイト部材側の爪部を掛けて止めている。そして、このウエイト部材の後退中は、ウエイト部材側の爪部は爪ストップの爪部から離れて保持されるので、爪部同士の接触によるエネルギーのロスがない。また、爪部同士の接触による摩耗、破損の恐れがなく、耐久性に優れる。更に、ウエイト部材側の爪部と爪ストップの爪部との噛み合いは、ウエイト部材が停止する付近で行われるので、爪部の噛み合い時の衝撃が小さい。
以上により、ウエイト部材の持つ運動エネルギーを有効に遊底の加減速に利用できる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013