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発明の名称 機関砲の給弾装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−127997
公開日 平成7年(1995)5月19日
出願番号 特願平5−297595
出願日 平成5年(1993)11月4日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 宏之
発明者 吉松 盛喜
要約 目的
機関砲の給弾装置の提供。

構成
保弾部22が、ほぼ立方体をなし、隔壁27aによつて弾薬38が収容可能な多段のスペース27bに区切られる保弾部ケース27と、最下端のスペース27bを除く各スペース27bの下側の隔壁27aの揚弾部12側の端部に設けられ、上昇揺動状態にて弾薬38の転動通過を拘束し、下降揺動状態にて弾薬38の転動通過を許容するほぼL字形をなし、下側のスペース27bにある弾薬38にて上昇揺動し、下側のスペース27bに弾薬38がない状態で、下側のスペース27bに下降揺動する弾止めレバー53を配置する。
特許請求の範囲
【請求項1】 リンクレス弾からなる複数個の弾薬(38)を貯溜する保弾部(22)と、保弾部(22)から送り込まれる弾薬(38)を上昇駆動する揚弾部(12)と、揚弾部(12)から送り込まれる弾薬(38)を受け取り、機関部(5)の給弾通路(C)に送り込む送弾部(4)と、機関部(5)に配置され、給弾通路(C)からの弾薬(38)を受入れる凹部(68a)を有する送弾ホイール(68)とを順次に備える機関砲の給弾装置であつて、前記保弾部(22)が、ほぼ立方体をなし、隔壁(27a)によつて弾薬(38)が収容可能な多段のスペース(27b)に区切られる保弾部ケース(27)と、最下端のスペース(27b)を除く各スペース(27b)の下側の隔壁(27a)の揚弾部(12)側の端部に設けられ、上昇揺動状態にて弾薬(38)の転動通過を拘束し、下降揺動状態にて弾薬(38)の転動通過を許容するほぼL字形をなし、下側のスペース(27b)にある弾薬(38)にて上昇揺動し、下側のスペース(27b)に弾薬(38)がない状態で、下側のスペース(27b)に下降揺動する弾止めレバー(53)を配置することを特徴とする給弾装置。
【請求項2】 各スペース(27b)内の弾薬(38)を揚弾部(12)側に向けて弾性的に付勢する弾押機構(21)を、各スペース(27b)に設けることを特徴とする請求項1の給弾装置。
【請求項3】 リンクレス弾からなる複数個の弾薬(38)を貯溜する保弾部(22)と、保弾部(22)から送り込まれる弾薬(38)を上昇駆動する揚弾部(12)と、揚弾部(12)から送り込まれる弾薬(38)を受け取り、機関部(5)の給弾通路(C)に送り込む送弾部(4)と、機関部(5)に配置され、給弾通路(C)からの弾薬(38)を受入れる凹部(68a)を有する送弾ホイール(68)とを順次に備える機関砲の給弾装置であつて、前記揚弾部(12)が、中心軸線回りの回転自在、かつ、中心軸線を平行に配置される一対のコイルスプリングからなる揚弾ばね(23,47)と、一対の揚弾ばね(23,47)を回転させる回転駆動装置(10)と、一対の揚弾ばね(23,47)の1ピッチ間に保弾部(22)から送り込まれて弾性的に保持される弾薬(38)を案内する境壁(4b)と、各揚弾ばね(23,47)の上端部に設けられ、上昇する弾薬(38)を送弾部(4)に向けて押し出し案内する案内部(24a)とを備えることを特徴とする給弾装置。
【請求項4】 揚弾ばね(23,47)が、右撚れ及び左撚れの一対のコイルスプリングからなり、一対の揚弾ばね(23,47)を互いに反対方向に回転させる回転駆動装置(24,25,50,26,51,20,9,10)を備えることを特徴とする請求項3の給弾装置。
【請求項5】 リンクレス弾からなる複数個の弾薬(38)を貯溜する保弾部(22)と、保弾部(22)から送り込まれる弾薬(38)を上昇駆動する揚弾部(12)と、揚弾部(12)から送り込まれる弾薬(38)を受け取り、機関部(5)の給弾通路(C)に送り込む送弾部(4)と、機関部(5)に配置され、給弾通路(C)からの弾薬(38)を受入れる凹部(68a)を有する送弾ホイール(68)とを順次に備える機関砲の給弾装置であつて、揚弾部(12)から送り込まれる1個の弾薬(38)を係止して保弾可能な係止部(32a)を、無端環状の連鎖をなすチェーンリンク(32)に所定間隔にて有し、一方向に回転駆動される送弾チェーン(69)と、揚弾部(12)と送弾部(4)との間の開口部(4c)に取り付ける揺動可能なストップレバー(29)とを備え、ストップレバー(29)が、弾薬(38)を受入れ支持する係止部(32a)に対する次位の係止部(32a)の先端部が係合して、前記開口部(4c)を閉鎖し、送弾停止状態を形成し、該次位の係止部(32a)の先端部との係合を解除して、前記開口部(4c)を開放可能とし、送弾可能状態を形成することを特徴とする給弾装置。
【請求項6】 送弾チェーン(69)の係止部(32a)の先端部に、ストップレバー(29)に接触するローラ(30)を設けることを特徴とする請求項5の給弾装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機関砲の給弾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来の機関砲において、機関部に弾薬を供給する給弾装置は、弾薬を貯溜する保弾部と、弾薬を、機関部での消費に応じて保弾部から機関部に送り込む送弾機構とからなる方式が一般に採用されている。一方、弾薬の方式としては、リンクにて弾薬を繋いだベルトリンク方式と、弾薬単体にて送弾するリンクレス方式とがある。
【0003】そして、この種の保弾部の方式としては、主として下記のものが知られている。
■.円筒形容器を、弾薬の収納できるスペースとして扇形の小部屋に区切り、これにベルトリンク方式の弾薬を収納する。
■.立方体形状の容器にリンクレス弾を送弾子にて束ねた形として収納する。
■.エンドレスチェーンに複数個の保弾子を取り付け、これにそれぞれ弾薬を保持して収納する。
■.立方体形状の容器に、ベルトリンク方式の弾薬を層状に積み重ねて収納する。
■.円筒容器を層状に区切り、各層に送弾チェーンを設けて、この上に弾薬を収納する。
【0004】また、送弾機構の形式としては、主として下記のものが知られている。
■.エンドレスチェーンに送弾爪を複数配置し、保弾部から弾薬を受取り、機関部に送り込む。
■.送弾ホイールを駆動して、保弾部からのベルトリンク方式の弾薬を機関部に送り込む。
■.ベルトリンク方式の弾薬を、直接、機関部の送弾機構によつて機関部に引き込む。
【0005】しかしながら、このような従来の給弾装置にあつては、下記の技術的課題がある。
(1)ベルトリンク方式の弾薬にあつては、中、大口径の砲には、ベルトリンクに掛かる力が過大となること、また、弾薬の重量も大となつて動きに制限があるため、特殊な場合以外は使用されず、専ら、小口径の砲に使用されている。
【0006】(2)リンクレス弾を送弾子にて束ねる方式は、保弾部から送弾機構への弾薬の受渡しが、各弾束毎で受渡し位置が変わるので、保弾部及び送弾機構の動きを正確に連動させる必要がある。このため、機構に複雑かつ精密なものが要求される。
【0007】(3)チェーンにて保弾する方式は、保有する弾薬数が制限され、かつ、これを駆動するのにチェーンをも駆動するため、多大な動力を必要とし、砲との連動に速やかに応答し難い。
(4)保弾部、送弾機構共に、チェーンにて駆動する方式は、チェーンを駆動するためにそれぞれにチェーンホイールを必要とするので、必然的に寸法が大となり、給弾装置のコンパクト化の妨げとなる。
【0008】本発明は、中口径以上の機関砲において、リンクレス弾を使用し、以下を達成することを目的とする。
・機構を複雑、精密でなく、・機関砲の弾薬消費に素早く応答して弾薬を送り、・送弾のための動力を極力小さくし、・更に、送弾部の寸法を小とする、【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明の構成は、リンクレス弾からなる複数個の弾薬38を貯溜する保弾部22と、保弾部22から送り込まれる弾薬38を上昇駆動する揚弾部12と、揚弾部12から送り込まれる弾薬38を受け取り、機関部5の給弾通路Cに送り込む送弾部4と、機関部5に配置され、給弾通路Cからの弾薬38を受入れる凹部68aを有する送弾ホイール68とを順次に備える機関砲の給弾装置であつて、前記保弾部22が、ほぼ立方体をなし、隔壁27aによつて弾薬38が収容可能な多段のスペース27bに区切られる保弾部ケース27と、最下端のスペース27bを除く各スペース27bの下側の隔壁27aの揚弾部12側の端部に設けられ、上昇揺動状態にて弾薬38の転動通過を拘束し、下降揺動状態にて弾薬38の転動通過を許容するほぼL字形をなし、下側のスペース27bにある弾薬38にて上昇揺動し、下側のスペース27bに弾薬38がない状態で、下側のスペース27bに下降揺動する弾止めレバー53を配置することを特徴とする給弾装置である。そして、各スペース27b内の弾薬38を揚弾部12側に向けて弾性的に付勢する弾押機構21を、各スペース27bに設けることができる。請求項3の発明の構成は、リンクレス弾からなる複数個の弾薬38を貯溜する保弾部22と、保弾部22から送り込まれる弾薬38を上昇駆動する揚弾部12と、揚弾部12から送り込まれる弾薬38を受け取り、機関部5の給弾通路Cに送り込む送弾部4と、機関部5に配置され、給弾通路Cからの弾薬38を受入れる凹部68aを有する送弾ホイール68とを順次に備える機関砲の給弾装置であつて、前記揚弾部12が、中心軸線回りの回転自在、かつ、中心軸線を平行に配置される一対のコイルスプリングからなる揚弾ばね23,47と、一対の揚弾ばね23,47を回転させる回転駆動装置10と、一対の揚弾ばね23,47の1ピッチ間に保弾部(22)から送り込まれて弾性的に保持される弾薬38を案内する境壁4bと、各揚弾ばね23,47の上端部に設けられ、上昇する弾薬38を送弾部4に向けて押し出し案内する案内部24aとを備えることを特徴とする給弾装置である。そして、揚弾ばね23,47が、右撚れ及び左撚れの一対のコイルスプリングからなり、一対の揚弾ばね23,47を互いに反対方向に回転させる回転駆動装置24,25,50,26,51,20,9,10を備えることができる。請求項5の発明の構成は、リンクレス弾からなる複数個の弾薬38を貯溜する保弾部22と、保弾部22から送り込まれる弾薬38を上昇駆動する揚弾部12と、揚弾部12から送り込まれる弾薬38を受け取り、機関部5の給弾通路Cに送り込む送弾部4と、機関部5に配置され、給弾通路Cからの弾薬38を受入れる凹部68aを有する送弾ホイール68とを順次に備える機関砲の給弾装置であつて、揚弾部12から送り込まれる1個の弾薬38を係止して保弾可能な係止部32aを、無端環状の連鎖をなすチェーンリンク32に所定間隔にて有し、一方向に回転駆動される送弾チェーン69と、揚弾部12と送弾部4との間の開口部4cに取り付ける揺動可能なストップレバー29とを備え、ストップレバー29が、弾薬38を受入れ支持する係止部32aに対する次位の係止部32aの先端部が係合して、前記開口部4cを閉鎖し、送弾停止状態を形成し、該次位の係止部32aの先端部との係合を解除して、前記開口部4cを開放可能とし、送弾可能状態を形成することを特徴とする給弾装置である。そして、送弾チェーン69の係止部32aの先端部に、ストップレバー29に接触するローラ30を設けることができる。
【0010】
【作用】請求項1の発明によれば、保弾部22へのリンクレス弾からなる弾薬38の給弾は、弾薬38を保弾部ケース27の各層となるスペース27bに下段から順次に入れて行う。これにより、各弾止めレバー53が、下側のスペース27bにある弾薬38にて上昇揺動し、上側のスペース27bにある弾薬38を係止して、その転動通過を拘束している。しかして、例えば各スペース27bを揚弾部12に向けて下り傾斜に形成して転動させ、或いは手動にて押し込むことにより、最下段のスペース27bの弾薬38から順次に、揚弾部12に供給することができる。揚弾部12への弾薬38の供給により、下側のスペース27bが空になれば、弾止めレバー53が下側のスペース27bに下降揺動し、弾薬38の転動通過を許容するようになるので、順次に上側のスペース27bの弾薬38が、揚弾部12に供給される。
【0011】そして、各スペース27b内の弾薬38を揚弾部12側に向けて弾性的に付勢する弾押機構21を、各スペース27bに設ければ、各スペース27b内の弾薬38が、弾止めレバー53の下降揺動状態において、揚弾部12に円滑に供給される。
【0012】請求項3の発明によれば、保弾部22から揚弾部12に供給された弾薬38は、一対のコイルスプリングからなる揚弾ばね23,47の1ピッチ間に送り込まれて弾性的に保持される。このため、弾薬38の揚弾ばね23,47への受渡し位置を上下に不特定として、円滑な受渡しが可能である。そして、平行に配置される揚弾ばね23,47を回転駆動装置10によつて中心軸線回りに所定方向に回転させることにより、弾薬38をねじ作用によつて上昇駆動することができる。揚弾ばね23,47に保持される弾薬38は、境壁4bにて案内されながら上昇し、各揚弾ばね23,47の上端部に設けた案内部24aに接触することにより、送弾部4に向けて押し出される。
【0013】そして、揚弾ばね23,47が、右撚れ及び左撚れの一対のコイルスプリングからなり、一対の揚弾ばね23,47を互いに反対方向に回転させる回転駆動装置24,25,50,26,51,20,9,10を備えれば、上昇駆動される弾薬38に作用する横方向力が一対の揚弾ばね23,47にて相殺されるので、弾薬38の上昇移動が円滑になされる。
【0014】請求項5の発明によれば、送弾チェーン69を一方向に回転駆動すれば、揚弾部12と送弾部4との間の開口部4cから送り込まれる1個毎の弾薬38が、チェーンリンク32に所定間隔にて設けた係止部32aに保弾されながら移送される。1個の弾薬38が係止部32aに受入れ支持されれば、チェーンリンク32の回転に伴つて、次位の係止部32aの先端部がストップレバー29に係合してストップレバー29を揺動させ、開口部4cを閉鎖し、送弾停止状態を形成する。このため、弾薬38が次々に送弾部4に送り込まれて送弾チェーン69の駆動抵抗が増大することが防止される。更に、送弾チェーン69が回転すれば、ストップレバー29が、該次位の係止部32aの先端部との係合を解除して、開口部4cを開放可能とし、送弾可能状態を形成するので、該次位の係止部32aに、1個の弾薬38が受入れ支持される。このようにして、揚弾部12からの弾薬38が1個毎に送弾部4に送り込まれる。
【0015】そして、送弾チェーン69の係止部32aの先端部に、ストップレバー29に接触するローラ30を設ければ、係止部32aとストップレバー29との摩擦抵抗力が軽減され、送弾チェーン69の回転駆動力が減少する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図11は、本発明に係る機関砲の給弾装置の1実施例を示す。先ず、図1〜図3を参照して機関砲の概略について説明する。機関砲は、例えば戦闘車両の砲塔と一体の床Aに固定されている。すなわち、床Aには、リンクレス弾からなる複数個の弾薬38を貯溜する保弾部22と、弾薬38を上昇駆動する揚弾部12と、機関部5を支持する砲架2とが配置され、保弾部22上に送弾部4が配置されている。
【0017】保弾部22に貯溜される弾薬38は、揚弾部12に送り込まれた後に送弾部4が受け取り、送弾部4から機関部5の給弾通路Cに送り込まれ、給弾通路Cからの弾薬38は、機関部5内に配置した送弾ホイール68の弾薬保持部である凹部68aに受入れる。砲身1及び機関部5を含む俯仰体は、一対の砲架2にそれぞれ砲耳ベアリング3を介在して回動自在に保持され、図1に示す耳軸線Oを俯仰中心として俯仰運動できる。なお、送弾部4、揚弾部12及び保弾部22は、機関部5の両側に一対配置され、各保弾部22には通常異なる種類の弾薬38を貯溜している。
【0018】保弾部22は、送弾部4を支持するほぼ立方体をなす保弾部ケース27を備え、保弾部ケース27内は、揚弾部12に向けて下り傾斜する隔壁27aにより、弾薬38が収容可能な上下に多段をなすスペース27bに層状に区切られている。各弾薬38は、各隔壁27a上に、中心軸線が水平をなし、砲身1の中心軸線の延在方向とほぼ合致するように挿入されているので、隔壁27aが揚弾部12に向けて下り傾斜していることにより、各スペース27b内の弾薬38は、揚弾部12に向けて容易に転動する。
【0019】また、保弾部ケース27内の弾薬38の中心軸線方向の両側には、各スペース27b内の弾薬38を揚弾部12に向けて弾性的に押し出し付勢する弾押機構21が、図4,図5に示すように揚弾部12に渡つてそれぞれ設けられている。弾押機構21は、図6〜図9に示すように各スペース27bの両側部となる保弾部ケース27に設けた長穴27cを覆うように、それぞれケース54が固着され、各ケース54内の空間部54aには、図6,図7に示すようにプーリ56を有するヨーク59及びフック64,65を有するボディ63が、長穴27cに沿つて移動可能に収容されている。ヨーク59は、図6〜図8に示すように各ケース54内壁を摺動するプッシャ58を一体に備え、フック64,65は、図6,図7に示すようにボディ63に中心軸線回りの揺動可能に取付けられている。
【0020】ボディ63は、4個のローラ66によつてケース54内壁に接するように収容され、長穴27cの一端部には、比較的大きな開口部F及び係止部F1 を有する。しかして、各ボディ63は、一端部に引き寄せた状態にてフック64,65を中心軸線回りに回動させ、フック64,65を係止部F1 に係止させることにより、フック64,65の各スペース27b内への突入状態が解除されるので、保弾部ケース27に弾薬38を収納する作業が支障なく行い得る。また、フック64,65の係止部F1 への係止を解除することにより、フック64,65が弾薬38を係止しながら長穴27cに案内されつつボディ63と一体に中心軸線方向に移動可能である。
【0021】また、プーリ56は、軸57を介してヨーク59に回転自在に保持され、ヨーク59には、プッシャ58が固着されている。各ケース54内には、弾薬38の転動方向に延在する棒状のばねガイド55が架設され、ばねガイド55には、一端部が各ケース54の一端部に当接するばね60が外装されている。ヨーク59は、ばね60の他端部が当接するプッシャ58を介して、揚弾部12に向けて弾性的に押されている。ばねガイド55は、プッシャ58の通孔と遊挿状態にある。なお、ばね60及びプッシャ58は、図8,図9に示すようにケース54の円形穴部に受入れられている。このようなプーリ56には、一端がボディ63の軸62に掛止し、他端がケース54のワイヤ止め67に掛止するワイヤ61が巻掛けられている。
【0022】しかして、ばね60にて押されたプッシャ58、ヨーク59及びプーリ56が空間部54a内を移動することにより、ワイヤ61に引かれるボディ63が、2倍のストロークにて移動することになる。このため、ばね60は、短くてよく、収容スペースを削減できる。ボディ63の移動により、それぞれのフック64,65に係止する各スペース27b内の弾薬38は、揚弾部12に向けて押し出し付勢される。なお、隔壁27aの傾斜角度を充分に確保し、弾薬38が揚弾部12に向けて確実に転動するように構成すれば、弾押機構21を省略することができる。
【0023】更に、保弾部ケース27の最下段を除く各スペース27bの下側の隔壁27aの揚弾部12側の端部には、図3,図6に示すように軸52にて揺動可能にL字状をなす弾止めレバー53が設けられている。しかして、弾止めレバー53が、図3に示すように下側のスペース27bにある弾薬38にて上昇揺動し、上側のスペース27bにある弾薬38を係止して、その転動通過を拘束し、また、下側のスペース27bに弾薬38がない状態で、図11に示すように弾止めレバー53は下側のスペース27bに向けて下降揺動し、上側のスペース27bの弾薬38の転動通過を許容し、ばねを動力とする弾押機構21によつて、弾薬38を揚弾部12に順序良く送り込む。これにより、各スペース27b内の弾薬38が、揚弾部12にて移動中の弾薬38と干渉して、揚弾部12の駆動抵抗となることが防止され、揚弾部12での駆動力の低減が図られる。なお、この弾止めレバー53の揚弾部12側の側面53aは、後記する送弾部ケース4aの境壁4bと共に、揚弾部12を移動中の弾薬38のガイドとなつている。
【0024】揚弾部12は、送弾部4の外側に配置され、図3,図4に示すように各スペース27bの他端部を覆うようにコ字状断面をなし、下壁39及び上壁70を付属する揚弾部ケース12aを備え、揚弾部ケース12aの下壁39付近の中間壁71と上壁70との間に、中心軸線を平行とする一対の軸部材24がそれぞれベアリング43,46にて回転自在に支持されている。上下方向に延在する軸部材24の上端部、つまり後記する揚弾ばね23,47の上端部中央部には、それぞれ上方に向けて次第に拡径するテーパ部によつて案内部24aを形成し、弾薬38を側方に押し出すようになつている。44,45は、それぞれベアリング押さえである。
【0025】中間壁71と上壁70との間の各軸部材24の上端部及び下端部には、それぞれバネ受け41,49が固着されている。40,42は、それぞれバネ受け41,49を支持するスラストベアリングである。この対向する一対のバネ受け41,49間に、右撚れ及び左撚れの一対のコイルスプリングからなり、互いに反対方向に回転駆動される揚弾ばね23,47を、適宜の荷重を付与させて備える。揚弾ばね23,47は、1ピッチの間隔が1個の弾薬38を受入れ可能に設定されている。各揚弾ばね23,47の下端は、バネ受け49にキー48に係止しており、軸部材24からの回転力が伝達されるようになつている。しかして、揚弾ばね23,47は、中心軸線回りの回転自在、かつ、中心軸線を平行に配置されている。
【0026】また、中間壁71と下壁39との間の各軸部材24には、ウオームホイール25,50がそれぞれ固着され、軸20に固着したウオーム26,51が、それぞれウオームホイール25,50に噛合し、軸20の端部には、図2に示すように内部のうず巻ばねが巻き込まれるばねモータ9及びモータ10が結合している。但し、一方のウオーム26及びウオームホイール25と、他方のウオーム51及びウオームホイール50とは、揚弾ばね23,47の右撚れ及び左撚れに対応して、逆向きのねじれ方向を有している。ばねモータ9とモータ10との間は、チェーンホイール16,18及びチェーン17にて連結している。11は、モータ10を床Aに支持する支持枠である。この各軸部材24、ウオームホイール25,50、ウオーム26,51、ばねモータ9及びモータ10により、回転駆動装置を構成している。
【0027】しかして、モータ10を駆動すれば、チェーンホイール16、チェーン17、チェーンホイール18及びばねモータ9を介して、軸20が回転駆動されるので、ウオーム26,51及びウオームホイール25,50を介して軸部材24及び各揚弾ばね23,47が中心軸線回りに正逆方向に回転駆動される。かくして、一方の揚弾ばね23に図4上にて反時計方向の回転を与え、他方の揚弾ばね47に時計方向の回転を与えれば、一対のコイル間に保持している弾薬38をねじ作用によつて上方に送ることができる。このように、揚弾ばね23,47は、それぞれ反対方向に回るので、コイル間に保持される弾薬38に作用する横方向力が相殺される。
【0028】すなわち、保弾部22の弾薬38が、一対の揚弾ばね23,47の下端部のコイルの1ピッチの間隙に送り込まれ、弾薬38が弾性的に保持され、各弾止めレバー53の側面53a及び揚弾部12と送弾部4とを仕切る送弾部ケース4aの境壁4bにて案内されながら上昇し、軸部材24の案内部24aに接触した後は、弾薬38が境壁4bの上縁との係合を次第に離脱し、後記する第1開口部4cから送弾部4に送り込まれる。
【0029】送弾部4は、図3に示すように保弾部ケース27上に一体に形成される送弾部ケース4aを有し、送弾部ケース4aには、揚弾部12に開口する第1開口部4cと機関部5の給弾通路Cに開口する第2開口部4dとを有し、両開口部4c,4d間となる送弾部ケース4aの下部内面は、後記するチェーンリンク32のローラ30との接触を避けて所定間隙を有し、チェーンリンク32の係止部32aにて保持される弾薬38の落下を防止している。
【0030】また、送弾部ケース4aには、上下方向に離間させて水平な一対の回転軸19,34が回転自在に支持されている。上側の回転軸19には、チェーンホイール35が固着され、下側の回転軸34には、チェーンホイール33が固着されている。下側のチェーンホイール33及び回転軸19は、図1,図2に示すようにモータ7、チェーンホイール13,15、チェーン14及び内部のうず巻ばねが巻き込まれるばねモータ6からなる回転駆動装置によつて回転駆動される。
【0031】この送弾部ケース4a内に配置する一対のチェーンホイール33,35間には、送弾チェーン69が巻掛けられる。送弾チェーン69は、係止部32aを有してT字状をなす複数個のチェーンリンク32同士を、ローラ37を有する軸36にて無端環状の連鎖をなすように連結して構成され、各チェーンリンク32の係止部32aの先端に、軸31にて回転自在に支持されるローラ30を有する。
【0032】なお、このようなチェーンホイール33,35及び送弾チェーン69は、図10から判るように一対の回転軸19,34の中心軸線方向に所定間隔を有して2組配置され、軸31にて連結される一対の送弾チェーン69の両側に、図3に示すように機関部5の機関部ケース5aから送弾部ケース4a内に突出する係止突出部5bが位置している。係止突出部5bの下面は、先端部が次第に下方に垂下する湾曲面を形成し、送弾チェーン69にて移送される弾薬38を機関部5の給弾通路Cの方向に案内しながら押し出すようになつている。
【0033】また、送弾部ケース4aの揚弾部12に開口する第1開口部4cには、図3,図10に示すように上壁70に設けた軸28にて中間部が揺動自在に支持されるストッパ29が設けられ、ストッパ29の上端部は、送弾部ケース4aの外面に当接して一方向のみの揺動が許容され、下端部は送弾部ケース4a内に一方向に揺動して侵入可能である。ストッパ29に対応する箇所の両チェーンリンク32の背後には、図3,図5に示すように送弾部ケース4aと一体のローラガイド75が形成され、両チェーンリンク32の湾曲変形が防止されている。
【0034】しかして、ストッパ29の下端部に送弾チェーン69のローラ30が当たつている間は、揚弾ばね23,47及び軸部材24の案内部24aの作用で送弾部4に向けて弾性的に押されている弾薬38の移動を止めており、既に送弾チェーン69に押し込まれて移送される弾薬38との干渉を防止している。同時に、弾薬38を保持しているチェーンリンク32の隣接する係止部32aの間に、無理に次の弾薬38を送り込むことも防止される。ローラ30がストッパ29の下端部から離れれば、ストッパ29は自由となり、揚弾部12の弾薬38が、送弾チェーン69、具体的には隣接するチェーンリンク32の次位の係止部32aの間に弾性的に押し込まれる。更に、送弾チェーン69が移動すれば、ローラ30が再びストッパ29の下端部を押して、弾薬38の供給を止める状態となる。なお、ストッパ29を押しているローラ30のチェーンリンク32は、ローラガイド75にて背後が支持されているので、ローラ30によつてストッパ29をストップ位置に確実に揺動させる。
【0035】機関部5は、機関部ケース5a内に回転自在に支持される周知の送弾ホイール68を備え、送弾ホイール68の外周部には、図2に示すように周方向の所定間隔にて4個の凹部68aが形成されている。そして、送弾部ケース4aの第2開口部4dの下縁に接続して、給弾通路Cが水平に形成され、この給弾通路Cの先端に、回転する送弾ホイール68の凹部68aが次々に回転移動してくる。
【0036】送弾部4から機関部5の給弾通路Cに送り込まれた弾薬38は、間欠的に停止している送弾ホイール68の凹部68aに侵入し、その後の送弾ホイール68の回転によつて砲身1と中心軸線を合致させる位置に移送され、図示を省略した遊底によつて弾薬38が砲身1内に装填される。送弾ホイール68の回転中は、給弾通路Cから送り込まれる弾薬38は、送弾ホイール68の周縁部にて移動が止められる。弾薬38が砲身1に装填され、弾丸が発射され、その後、遊底が所定量後退した状態で、送弾ホイール68が再度回り、次の弾薬38が凹部68aに送り込まれ得る状態となる。かくして、送弾部4から給弾通路Cに押し込まれる弾薬38は、機関部5において砲身1に次々に装填されて、発射される。
【0037】次に、上記実施例の作用について説明する。先ず、保弾部22への弾薬38の給弾を行う。すなわち、フック64,65をケース54の開口部Fまで手動操作にて引き戻して手動操作にて90°回し、図7に示すようにケース54の係止部F1 に引つ掛ける。弾薬38は、この状態にて保弾部ケース27の各層となるスペース27bに下段から順次に入れる。各スペース27bに充分な弾薬38が貯溜されたなら、フック64,65を手動操作にて90°回し、図6に示すようにケース54の係止部F1 との掛止を解除する。これにより、各スペース27b内の一連の弾薬38が、フック64,65によつて揚弾部12に向けて弾性的に押圧される。しかし、最下段のスペース27bの弾薬38以外は、弾止めレバー53が、下側のスペース27bにある弾薬38にて上昇揺動し、上側のスペース27bにある弾薬38を係止して、その転動通過を拘束している。
【0038】この状態から、各回転駆動装置によつて揚弾部12及び送弾部4を共に給弾方向に作動させれば、先ず、最も下のスペース27bの弾薬38から順次に、一対の揚弾ばね23,47の1ピッチの間に入り込み、一対のコイル間に保弾されている弾薬38がねじ作用によつて上昇移動する。このため、弾薬38の揚弾ばね23,47への受渡し位置を上下に不特定として、円滑な受渡しがなされる。この弾薬38の上昇移動に際しては、弾薬38は、各弾止めレバー53の側面53a及び送弾部ケース4aの境壁4bにて案内されながら上昇し、軸部材24の案内部24aに接触した後は、送弾部4に向けて押し出される。保弾部ケース27の各スペース27bの下側のスペース27bに弾薬38が存在する状態では、弾薬38は、弾止めレバー53を上昇揺動させて、上側のスペース27bの弾薬38の移動を拘束している。従つて、複数の弾押機構21の弾発力に基づく揚弾部12における抵抗力は、1個の弾押機構21による押力のみとなる。このため、揚弾部12の駆動力を軽減できる。
【0039】送弾部4では、ローラ30がストッパ29の下端部から離れた状態で、揚弾部12からの弾薬38が、送弾チェーン69、具体的には隣接するチェーンリンク32の係止部32aの間に弾性的に押し込まれる。送弾チェーン69が移動すれば、ローラ30がストッパ29を押して、弾薬38の供給を止める状態となる。ローラ30がストッパ29の下端部から離れれば、ストッパ29は自由となり、揚弾部12の弾薬38が、次位の隣接するチェーンリンク32の次位の係止部32aの間に弾性的に押し込まれる。このようにして送弾チェーン69にて移送される弾薬38は、機関部ケース5aから突出する係止突出部5bの下面である湾曲面にて案内されながら給弾通路Cに押し出される。給弾通路Cに次々に入つた弾薬38は、次第に押し込まれて機関部5内に配置した送弾ホイール68の弾薬保持部である凹部68aに受入れられる。
【0040】送弾部4が送弾して、弾薬38が給弾通路Cに送り込まれてローラ30がストッパ29の下端部に接している図3に示す状態から、送弾チェーン69がXだけ進めば、ストッパ29は、自由に揺動できる状態となる。このため、揚弾部12の揚弾ばね23,47にて弾性的に押されている弾薬38は、送弾チェーン69の隣接する係止部32aの間に押し込まれる。更に、図3に示す状態から、送弾チェーン69がYだけ進むと、ローラ30は再びストッパ29を弾薬38を止める位置に復帰させる。かくして、揚弾部12による弾薬38の押し付け力が、ローラ30の回転摩擦抵抗によつて受け止められ、送弾チェーン69の進行を阻害することが抑制されるので、送弾チェーン69の回転駆動力の減少を図ることができる。また、既に送弾チェーン69に押し込まれている弾薬38と、次に送られてくる弾薬38との干渉はなく、この面からの抵抗力も小さくてすむ。
【0041】このようにして、最初の弾薬38が機関部5の送弾ホイール68の凹部68aに受入れて停止するまで、送弾作業を続ける。このようにして送弾作業が終了した状態で、弾薬38は、保弾部22の弾押機構21、揚弾部12のばねモータ9及び送弾部4のばねモータ6によつて、機関部5に向けて弾性的に押されており、先端の弾薬38は、送弾ホイール68にて止められている。
【0042】図11に示すように空になつた保弾部22のスペース27bがあれば、そこに適宜に弾薬38を給弾する。このようして送弾作業が終了したなら、射撃を開始する。射撃中の送弾も、同様にして行われる。すなわち、送弾ホイール68が射撃によつて回り、凹部68aに受入れた最初の弾薬38が移動し、次位の凹部68aが給弾通路Cに合致して止まると、各機構で弾性的に押されている弾薬38は、送弾ホイール68の方向に動き、凹部68aに送り込まれる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、本発明に係る機関砲の給弾装置によれば、下記の効果が得られる。請求項1の発明によれば、各段に貯溜される多数個の弾薬の保弾部での送りは、小形かつ簡素な構造の保弾部ケースのスペースの最下端から確実かつ円滑に行われる。請求項3の発明によれば、揚弾部における弾薬の送りは、コイルスプリングからなる一対の揚弾ばねの回転による。このため、収容スペースを小さくでき、また、弾薬が充分に供給されて送りが停止した状態で、送り途中の弾薬には揚弾ばねによる弾性的な推力が作用しているため、弾薬の消費に追従して瞬間的に弾薬を押し出して供給することができる。また、コイルスプリングを使用するので、精密な機械加工が省け、更に軽量化が可能となつた。加えて、回転駆動装置の容量を小さくできた。
【0044】請求項5の発明によれば、揚弾部と送弾部との間の開口部にストップレバーを揺動可能に取り付け、ストップレバーの揺動可否を送弾チェーンの動き自体で切り替え、揚弾部から送弾部への弾薬の送りを制御している。このため、揚弾部の弾薬と送弾部の弾薬との干渉は解消し、送弾チェーンの動きが円滑になる。以上の各効果によつて、機関砲の給弾装置の小形化、送弾の円滑化、必要動力の減少並びに低価格化が可能となつた。




 

 


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