米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 武器 -> 株式会社日本製鋼所

発明の名称 機関砲の送弾ホイールの駆動方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−113598
公開日 平成7年(1995)5月2日
出願番号 特願平5−283882
出願日 平成5年(1993)10月19日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 宏之
発明者 吉松 盛喜
要約 目的
機関砲の送弾ホイールの駆動方法及びその装置の提供。

構成
遊底8に実質的に停止を与えることなく後退−前進の作動を連続的に与え、遊底8が後退行程を採る間に送弾ホイール4の回転を開始し、遊底8が前進行程を採る間に送弾ホイール4の1ピッチの回転を終了する。
特許請求の範囲
【請求項1】 カムドラム(17)のカム溝(17a)に突起部(8a)が係合して該カムドラム(17)が回転することによつて砲身(1)の中心軸線方向に前方停止−後退−前進の作動を順次に行うように、機関部本体(11)に移動自在に収容される遊底(8)と、該遊底(8)と砲身(1)との間に弾薬(a)を間欠的に供給する送弾ホイール(4)とを備え、後退している該遊底(8)の前に弾薬(a)を送り込む機関砲の送弾ホイールの駆動方法であつて、該遊底(8)に実質的に停止を与えることなく後退−前進の作動を連続的に与え、該遊底(8)が後退行程を採る間に送弾ホイール(4)の回転を開始し、該遊底(8)が前進行程を採る間に送弾ホイール(4)の1ピッチの回転を終了することを特徴とする機関砲の送弾ホイールの駆動方法。
【請求項2】 カムドラム(17)のカム溝(17a)に突起部(8a)が係合して該カムドラム(17)が回転することによつて砲身(1)の中心軸線方向に前方停止−後退−前進の作動を順次に行うように、機関部本体(11)に移動自在に収容される遊底(8)と、該遊底(8)と砲身(1)との間に弾薬(a)を間欠的に供給する送弾ホイール(4)とを備え、後退している該遊底(8)の前に弾薬(a)を送り込む機関砲の送弾ホイールの駆動装置であつて、該カムドラム(17)の駆動軸(16)に固着した欠歯ギヤ(15,15a)にギヤ(14,14a)を噛合させ、該ギヤ(14,14a)と同軸のゼネバドライバ(13)を送弾ホイール(4)の支持軸(10)に固着したゼネバホイール(12)に係合させ、該カムドラム(17)の1回転の間に、送弾ホイール(4)に1ピッチの回転運動を与えることを特徴とする機関砲の送弾ホイールの駆動装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部動力駆動遊底方式の機関砲の送弾ホイールの駆動方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、機関砲の砲尾部には、カムドラムによつて砲身の中心軸線方向に前方停止−後退−後方停止−前進の作動を順次に行うように、機関部本体に移動自在に収容される遊底と、遊底と砲身との間に弾薬を間欠的に供給する送弾ホイールとを備えている。カムドラムには、遊底の突起部と係合する無端のカム溝が形成され、このカム溝により、カムドラムが1回転する間に遊底に前方停止−後退−後方停止−前進の作動が与えられる。
【0003】一方、送弾ホイールは、遊底が後退停止の期間中に1ピッチ回転し、弾薬を遊底と砲身との間の装填準備位置に送り込む。送弾ホイールは、通常、3〜4ピッチにて1回転する。しかして、カムドラムの駆動軸及び送弾ホイールの支持軸の回転速度(単位時間当たりの回転数)は同一であり、通常、両軸間に間欠回転機構及びギヤ又はチェーンを介在して伝動されている。
【0004】図8には、従来のカムドラムの回転角度を横軸に採り、遊底の変位及び4分割された送弾ホイールの回転角度を縦軸に採つた特性を示し、H0 は、送弾ホイールの回転特性を示し、J0 は遊底の変位特性を示す。同図から知られるように、遊底には、前方停止(10 )−後退(20 )−後方停止(30 )−前進(40 )の作動が順次に与えられ、送弾ホイールは、遊底が後方停止(30 )行程を採る間(カムドラムの回転角度180°〜270°)において1ピッチ(本送弾ホイールは4分割されているので、90°)回転する。また、遊底が前進(40 )(カムドラムの回転角度270°〜360°)、前方停止(10 )(カムドラムの回転角度0°〜90°)及び後退(20 )(カムドラムの回転角度90°〜180°)の各行程を採る間は、カムドラムが回転しているにも係わらず、間欠回転機構の作用によつて送弾ホイールは停止している。このようにして、送弾ホイールに間欠運動が与えられる。一方、遊底の変位は、前方停止(10 )及び後方停止(30 )行程を採る間、それぞれ停止してゼロであり、後退(20 )及び前進(40 )の各行程を採る際に、1ストローク前後移動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の送弾ホイールの駆動装置にあつては、次のような技術的課題を有している。
1.弾薬は、遊底の前方停止(10 )の間に砲身内にあつて閉鎖され、撃発を受けて、弾丸が発射される。そして、弾丸が発射された後、砲身内のガス圧が低下するまで閉鎖状態を保つ必要があるので、遊底は、ガス圧が安全な値に低下するまで後退できない。この期間は、通常、1サイクル(カムドラムが1回転)の1/4(カムドラムの回転角度0°〜90°)を占めており、変更不可能である。
【0006】2.遊底の後方停止(30 )期間中に送弾ホイールを1ピッチ(90°)回転させ、弾薬を装填準備位置に送る。このため、遊底を後方に停止させたままで、送弾ホイールが1ピッチ回転(90°回転)する間、カムドラムに回転を与える必要がある。
【0007】以上の説明から判るように遊底の後退(20 )行程及び前進(40 )行程に使えるカムドラムの回転角度は、送弾ホイールが4分割されたものでは、それぞれカムドラムの1/4回転、すなわち90°回転する間となる。カムドラムの1サイクルに要する時間をT2 秒とすれば、それぞれ1/4T2 秒である。
【0008】遊底は、このカムドラムの1/4回転=T0 サイクル時間の毎に加速及び減速を繰り返すことになる。遊底のストロークをS0 とすれば、平均速度はV0 =S0 /T0 となる。一方、遊底の加速及び減速に必要な加(減)速度αは、α=aV0 /T0 =aS0 /T0 2 となる。遊底の駆動力Fは、F=mαである。ここで、aは、カムドラムのカム溝曲線にて決まる係数、mは、遊底の質量であり、加(減)速度αは、カムドラムのカム溝曲線にて決まるが、一般にV0 の2乗の係数である。
【0009】このように、遊底の後退(20 )行程及び前進(40 )行程に費やせる時間が短い場合には、遊底の駆動力が大となり、カムドラムの駆動力F(駆動トルク)及びカムドラムのカム溝と遊底の突起部との係合部に掛かる負荷も大となる。その結果、カムドラムの駆動源(例えばモータ)及び駆動軸が大形化すると共に、カムドラムのカム溝及び遊底の突起部の寿命低下を招来し、機関砲の信頼性を低くしている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明の構成は、カムドラム17のカム溝17aに突起部8aが係合して該カムドラム17が回転することによつて砲身1の中心軸線方向に前方停止−後退−前進の作動を順次に行うように、機関部本体11に移動自在に収容される遊底8と、該遊底8と砲身1との間に弾薬aを間欠的に供給する送弾ホイール4とを備え、後退している該遊底8の前に弾薬aを送り込む機関砲の送弾ホイールの駆動方法であつて、該遊底8に実質的に停止を与えることなく後退−前進の作動を連続的に与え、該遊底8が後退行程を採る間に送弾ホイール4の回転を開始し、該遊底8が前進行程を採る間に送弾ホイール4の1ピッチの回転を終了することを特徴とする機関砲の送弾ホイールの駆動方法である。請求項2の発明の構成は、カムドラム17のカム溝17aに突起部8aが係合して該カムドラム17が回転することによつて砲身1の中心軸線方向に前方停止−後退−前進の作動を順次に行うように、機関部本体11に移動自在に収容される遊底8と、該遊底8と砲身1との間に弾薬aを間欠的に供給する送弾ホイール4とを備え、後退している該遊底8の前に弾薬aを送り込む機関砲の送弾ホイールの駆動装置であつて、該カムドラム17の駆動軸16に固着した欠歯ギヤ15,15aにギヤ14,14aを噛合させ、該ギヤ14,14aと同軸のゼネバドライバ13を送弾ホイール4の支持軸10に固着したゼネバホイール12に係合させ、該カムドラム17の1回転の間に、送弾ホイール4に1ピッチの回転運動を与えることを特徴とする機関砲の送弾ホイールの駆動装置である。
【0011】
【作用】請求項1の発明によれば、機関砲の射撃に際しては、弾薬aを送弾ホイール4の切欠き部4cに受け入れる。遊底8が後退−前進行程を採る間に、送弾ホイール4が1ピッチ(例えば90°)回転し、1個の弾薬aが遊底8と砲身1との間に送られる。続いて、遊底8が前進行程を採つている間に、砲身1に1個の弾薬aを装填し、前方停止行程を採つて弾丸を発射する。すなわち、遊底8は、送弾ホイール4にて送られて装填準備位置にある弾薬aを砲身1に装填し、閉鎖機構3にて閉鎖され、弾薬aを撃発するので、弾丸が発射される。
【0012】そして、カムドラム17が回り、遊底8が後退し、後退行程を採る間に送弾ホイール4の回転を開始し、遊底8が前進行程を採る間に送弾ホイール4の1ピッチの回転を終了する。遊底8が後退行程を採る間とは、薬莢の前端が砲尾環の後面よりも後方に位置する間であり、遊底8が前進行程を採る間とは、弾薬aの前端が砲尾環の後面に達する直前までの間である。この間において、遊底8が最後退位置に達した後に、遊底8に実質的に停止を与えることなく連続的に前進行程に移行する。
【0013】送弾ホイール4が1ピッチ回転する間のカムドラム17の回転角度は、送弾ホイール4に4個の切欠き部を有する場合には45°であるので、最後退位置を基準として、この1/2の角度、つまり22.5°だけカムドラム17が回転して遊底8が前進した位置にて、弾薬aの前端が砲尾環の後面に達していなければよい。この条件を満たせば、カム溝17aを、最後退位置に対応する位置の両側に対称に形成することにより、最後退位置からカムドラム17が22.5°だけ戻つて遊底8が後退行程を採る位置でも、同様に薬莢の前端が砲尾環の後面から離隔することになる。かくして、従来例に比して、この22.5°の回転に対応する量だけ遊底8のストロークSを伸ばして確保すれば、後方停止行程を実質的に省略することが可能になる。
【0014】その結果、遊底8の後退及び前進に使用できる時間は、従来のカムドラムの1/4回転からカムドラム17の3/8回転に増加し、その分遊底8の平均速度は低下し、遊底8の駆動力を減少させることができる。遊底8の駆動力が小となれば、カムドラム17の駆動力(駆動トルク)及びカムドラム17のカム溝17aと遊底8の突起部8aとの係合部に掛かる負荷も小となる。
【0015】請求項2の発明によれば、機関砲の射撃に際しては、弾薬aを送弾ホイール4の切欠き部4cに受け入れる。カムドラム17が回り、遊底8が後退−前進行程を採る間に、送弾ホイール4が1ピッチ(90°)回転し、1個の弾薬aが遊底8と砲身1との間に送られる。その際、送弾ホイール4には、カムドラム17の駆動軸16に結合する欠歯ギヤ15,15a、ギヤ14,14a、ゼネバドライバ13及びゼネバホイール12を介して駆動軸16からの回転が間欠的に伝動される。欠歯ギヤ15,15aは、ギヤ14,14aの歯数と同数の歯を有すると共に、歯の欠如箇所を有する。従つて、欠歯ギヤ15,15aが1回転すると、ギヤ14,14aも1回転するが、欠歯ギヤ15,15aの歯部欠如箇所がギヤ14,14aと対向する際には、ギヤ14,14aの回転は停止する。両ギヤ15,15a、14,14aが噛合した状態では、ギヤ14,14aは、欠歯ギヤ15,15aの径に応じて増速されて回ることになる。
【0016】かくして、カムドラム17の1回転により、欠歯ギヤ15,15aを介してギヤ14,14aも1回転し、ゼネバドライバ13を介してゼネバホイール12に1ピッチ(例えば1/4回転)の回動を与えることができる。これにより、ゼネバホイール12と同軸の送弾ホイール4を1ピッチ(例えば1/4回転)回転させて送弾することができる。遊底8が前進停止位置を採るときは、送弾ホイール4が停止しているので、その際には欠歯ギヤ15,15aとギヤ14,14aとは噛合しない状態にある。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図6は、本発明に係る機関砲の送弾ホイールの駆動装置の1実施例を示す。先ず、図1〜図3を参照して機関砲の要部について説明する。機関砲は、カムドラム17によつて砲身1の中心軸線方向に前方停止−後退−前進の作動を順次に行うように、機関部本体11に摺動自在に収容される遊底8と、遊底8と砲身1との間に弾薬aを間欠的に供給する送弾ホイール4とを備え、送弾ホイール4の側方には、図3に示すように送弾ホイール4に送り込む弾薬aをそれぞれ複数個貯溜する一対の給弾機9a,9bを付属している。各給弾機9a,9bは、周知の構造を有し、通常、種類の異なる弾薬aを収納し、弾薬aを送弾ホイール4に向けて押圧している。
【0018】砲身1には、その後端部に図1に示す砲尾環2を付属させ、砲尾環2に遊底閉鎖機構3を設け、遊底8の前進停止位置において遊底8を砲身1と結合するようになつている。遊底8は、図3に示すように機関部本体11の対向する溝部11aに前後に滑動可能に保持されている。
【0019】送弾ホイール4は、図1に示すように支持軸10に一対備えられ、この支持軸10が機関部本体11に適宜の軸受4aを介して回転自在に支持され、弾薬aを支持する切欠き部4cが周方向に所定間隔にて4個形成され、後記する間欠連動機構20により、カムドラム17の回転に連動する間欠回転運動を行う。
【0020】カムドラム17は、図1に示すようにその駆動軸16が機関部本体11に軸受19cによつて回転自在に支持され、モータ等の外部動力と駆動軸16を介して連結し、回転力を受けて回転する。カムドラム17の外周面には、遊底8に前方停止−後退−前進の一連の動作を繰り返し与える無端のカム溝17aが形成され、カムドラム17のカム溝17aに遊底8の突起部8aが係合している。但し、カムドラム17のカム溝17aの曲線は、遊底8が後方停止の行程を実質的に行わないように、設定してある。しかして、カムドラム17の一方向の回転駆動により、遊底8が上記一連の動作を行うように駆動される。
【0021】機関部本体11のカムドラム17の上方であつて送弾ホイール4の両側には、図3に示すように薬莢排出口A,Bが形成され、また、送弾ホイール4の切欠き部4cに受け入れた弾薬aが、薬莢排出口A又はBに落下しないように、弾薬ガイド7a,7bを設けてある。各弾薬ガイド7a,7bは、機関部本体11に支持軸によつてそれぞれ図上にて左右揺動自在に支持され、送弾ホイール4が薬莢を保持して回転する際に揺動するようになつており、常態にて、送弾ホイール4の外周に接するように、それぞれ弾性的に起立している。
【0022】カムドラム17の駆動軸16の回転運動を、送弾ホイール4の支持軸10に間欠的に伝達する間欠連動機構20は、図1,図2に示すように欠歯ギヤ15、ギヤ14、ゼネバドライバ13及びゼネバホイール12によつて構成されている。すなわち、カムドラム17の駆動軸16に固着した欠歯ギヤ15が、機関部本体11に軸受18aにて回転自在に支持したゼネバ軸18に固着したギヤ14に噛合し、また、ゼネバ軸18に同軸に固着したゼネバドライバ13が送弾ホイール4の支持軸10に固着したゼネバホイール12に係合している。ゼネバドライバ13には、1個の係合ピン13aが形成され、ゼネバホイール12には、送弾ホイール4の切欠き部4cに対応して4個の係合凹部12aが形成されている。
【0023】しかして、送弾ホイール4には、カムドラム17の駆動軸16に結合する欠歯ギヤ15、ギヤ14、ゼネバドライバ13及びゼネバホイール12を介して、駆動軸16からの回転が間欠的に伝動される。欠歯ギヤ15は、全周ではギヤ14の歯数の2倍の歯を有するが、その半数(半周分)は欠如している。従つて、欠歯ギヤ15が1回転すると、ギヤ14も1回転するが、欠歯ギヤ15の歯部欠如箇所Gがギヤ14と対向する際には、ギヤ14の回転は停止する。両ギヤ15,14が噛合した状態では、ギヤ14は、欠歯ギヤ15の回転角度の2倍の角度だけ増速されて回ることになる。
【0024】かくして、カムドラム17が1回転すると、欠歯ギヤ15を介してギヤ14も1回転し、ゼネバドライバ13を介してゼネバホイール12は1ピッチ(1/4回転)回ることになり、送弾ホイール4を1/4回転させて送弾する。なお、4個の係合凹部12aを有するゼネバホイール12を1ピッチ回転させるのに要するゼネバドライバ13の回転角度は、90°であり、ゼネバドライバ13と一体のギヤ14を90°回転させるのに要する欠歯ギヤ15の回転角度は、45°である。従つて、この送弾ホイール4が1ピッチ(90°)だけ回転するのに要する欠歯ギヤ15及びカムドラム17の回転角度は45°であるから、その間に下記の条件を満たすようにして、送弾ホイール4を回転させる。なお、欠歯ギヤ15とギヤ14との間の歯車比は、一般に1/nであるので、これを小に設定することにより、送弾ホイール4の回転に要するカムドラム17の回転角度を更に小さくすることができる。
【0025】(1)遊底8が送弾ホイール4よりも後方にあつて、遊底8と送弾ホイール4とが干渉しないこと。
(2)弾薬a又は薬莢が砲尾環2の後面2cよりも後方にあつて、薬莢と砲尾環2とが干渉しないこと。但し、本実施例にあつては、弾薬aの長さの関係で、この(2)の条件を満たせば上記(1)条件を満たすようになつている。
送弾ホイール4の回転により、図3,図4に示すように給弾機9a,9bから左右のいずれかの送弾通路C,Dを経て各切欠き部4cに送り込まれた弾薬aが、遊底8と砲身1との間に間欠的に送り込まれる。すなわち、送弾ホイール4は、上記条件を満たして遊底8が後退−前進の作動を行つている間に、間欠連動機構20によつて1/4回転、つまり1ピッチ回転し、少なくとも遊底8が前進停止位置を採るときは停止している。なお、図3から分かるように、送弾ホイール4の切欠き部4cは、遊底8が通過できる形状、寸法となつており、送弾ホイール4が停止中に遊底8は支障なく前進又は後退の運動が可能である。
【0026】次に、上記実施例の作用について説明する。機関砲の射撃に際しては、先ず、いずれか一方の給弾機9a,9bからの弾薬aを送弾ホイール4の切欠き部4cに受け入れる。そして、図3に示すように、一方の給弾機9a,9bからの弾薬aが切欠き部4cに押し込まれている状態で、遊底8が後退−前進行程を連続的に採れば、送弾ホイール4が90°回転し、1個の弾薬aが遊底8と砲身1との間に送られる。このとき、一方の弾薬ガイド7bが、切欠き部4cに保持された弾薬aが図3に示す一方の薬莢排出口Bに落下しないようにガイドする。続いて、遊底8が前進行程を採る間に、砲身1に1個の弾薬aを装填し、前方停止行程を採つて弾丸を発射する。すなわち、遊底8は、送弾ホイール4にて送られて装填準備位置(図3にて下端位置)にある弾薬aを砲身1に装填し、閉鎖機構3で閉鎖され、弾薬aを撃発するので、弾丸が発射される。
【0027】送弾ホイール4は、遊底8が前進位置を採るときは停止しているので、欠歯ギヤ15はギヤ14と噛み合つていない。欠歯ギヤ15がギヤ14と噛み合つていない間は、送弾ホイール4は自由に回ることができるが、この間は遊底8が前進しており、遊底8が送弾ホイール4の切欠き部4cに係合して回り止めとして機能するので、ひいてはゼネバホイール12、ゼネバドライバ13及びギヤ14の回転が抑止される。続いて、遊底8は後退−前進行程に移行し、薬莢が遊底8と共に後退し、対応する弾薬ガイド7aを図3に仮想線にて示すように傾倒させて他方の薬莢排出口Aから薬莢を放出すると共に、次の弾薬aを遊底8の前方に受け入れて送弾する。このようにして、射撃は継続される。
【0028】いま、カムドラム17が回り、遊底8が後退し、薬莢の前端が砲尾環2の後面2cよりも後方に達したとき、つまり図1に示すように薬莢の前端と砲尾環2の後面2cとの間に僅かの隙間δが形成されたとき、送弾ホイール4が回り始め、更に遊底8が最後退位置に達した後に前進し、弾薬aの前端が砲尾環2の後面2cに達する直前までの間に、送弾ホイール4が1ピッチ回転する。
【0029】この送弾ホイール4が1ピッチ回転する間のカムドラム17の回転角度は前述したように45°であるので、最後退位置を基準として、この1/2の角度、つまり22.5°だけカムドラム17が回転して遊底8が前進した位置にて、弾薬aの前端が砲尾環2の後面2cに達していなければよい。この条件を満たせば、カム溝17aは、最後退位置に対応する位置の両側に対称に形成されているので、カムドラム17を22.5°だけ戻して遊底8が後退した位置でも、同様に薬莢の前端が砲尾環2の後面2cから離隔することになる。かくして、従来例に比して、この22.5°の回転に対応する量S1 だけ図4に示す遊底8のストロークSを伸ばして確保すれば、後方停止行程を実質的に省略することが可能になる。しかして、遊底8のストロークSは、弾薬aの長さ+機関部本体11の後座長r+砲尾環2の突出長さkである。
【0030】図6にて判るように遊底8の最後退位置付近Zでは、その前進、後退速度は共に小さいので、送弾ホイール4が回転する間の進み量も小さい。従つて、遊底8のストロークSの増加量S1 は、比較的小さい。本実施例にあつては、従来の遊底ストローク(475mm)に対して50mmの増加で良く、10%程度の増加で済む。このようにして、遊底8のストロークSを、送弾ホイール4が1ピッチ回転できる分だけ長くし、弾薬aが砲尾環2の後面2cよりも後方にある間で、送弾ホイール4を回転させる。これにより、遊底8が後方停止位置にて停止する必要がなくなる。その結果、遊底8の後退及び前進に使用できる時間は、従来のカムドラムの1/4回転からカムドラム17の3/8回転に増加し、その分遊底8の平均速度は低下し、遊底8の駆動力を減少させることができる。遊底8の駆動力が小となれば、カムドラム17の駆動力F(駆動トルク)及びカムドラム17のカム溝17aと遊底8の突起部8aとの係合部に掛かる負荷も小となる。
【0031】図5には、カムドラム17の回転角度を横軸に採り、遊底8の変位及び送弾ホイール4の回転角度を縦軸に採つた特性を示し、曲線Hは、送弾ホイール4の回転特性を示し、曲線Jは遊底8の変位特性を示す。同図から知られるように、遊底8に前方停止(1)−後退(2)−前進(4)の作動が順次に与えられ、遊底8が後方停止(3)行程を実質的に採らないので、送弾ホイール4は、遊底8が後退(2)から前進(4)に移行する所定区域にて、1ピッチ(図上にては送弾ホイール4が4分割されているので、90°)回転する。その際のカムドラム17の回転角度は、Qにて示すように45°である。欠歯ギヤ15がギヤ14と噛合する期間は、送弾ホイール4が回転する期間を含み、図5にPにて示すカムドラム17の回転角度(180°)である。
【0032】一方、遊底8の変位は、前方停止(1)(カムドラム17の回転角度0°〜90°)行程を採る間のみ、停止してゼロであり、後退(2)(カムドラム17の回転角度90°〜225°)及び前進(4)(カムドラム17の回転角度225°〜360°)の各行程を採る際に、それぞれ1ストロークS移動する。このように、遊底8の前方停止(1)期間は、従来例と同様であり、弾薬aが、前方停止(1)の間に砲身1内にあつて閉鎖され、撃発を受けて、弾丸が発射され、弾丸が発射された後、砲身内のガス圧が低下するまで閉鎖状態を保つようになつている。なお、図5において符号Iは、弾薬a又は薬莢の前端が、砲尾環2の後面2cに合致する位置を示す。ここで、本発明と従来例と比較すれば、表1のようになる。
【0033】
【表1】

【0034】本発明方法によれば、遊底8のストロークSは1.11S0 、後退(2)及び前進(4)に要するカムドラム17の回転角度は、それぞれ135°、遊底8の駆動時間Tは1.5T0 、遊底8の平均速度Vは0.74V0 である。従つて、軸受ロス等の他の条件が同じであれば、約50%だけ遊底8の駆動力Fが減少する。その結果、カムドラム17の駆動用のモータ等の駆動源は出力の小さなものが使用可能になるのみならず、機関砲の質量を小さくでき、また、消費エネルギが削減されることになる。更に、カムドラム17のカム溝17aと遊底8の突起部8aとの間に作用する過大な負荷が軽減されるため、寿命が増大し、信頼性が向上する。
【0035】なお、通常の機関砲では、遊底8のストロークSを新たに増加することなく、カムドラム17のカム溝17aの形状の変更のみによつて、上記の作用を得ることも不可能ではない。すなわち、実際の機関砲では、給弾機9a,9bは所定位置に固定され、機関部本体11を含む砲尾部は射撃時に後復座運動をする。このため、砲尾部が後復座のいずれの状態にあつても給弾機9a,9bから弾薬aが支障なく砲尾部に送り込まれて遊底8によつて装填できるように、遊底8のストロークSは砲尾部の後座長さr分を長くしてある。従つて、殆どの場合、遊底8のストロークS0 を改めて増加することなく、遊底8の後退停止行程を省略すことが可能である。
【0036】図7はロック付き欠歯ギヤ15a及びロック付きギヤ14aを使用する構造例を示し、歯車比等は前述した欠歯ギヤ15及びギヤ14と同じである。但し、ロック付き欠歯ギヤ15aの歯部欠如箇所Gがロック付きギヤ14aの係合凹部Eに係合している間は、ロック付きギヤ14aの回転は拘束される。このロック付き欠歯ギヤ15a、ロック付きギヤ14a、ゼネバドライバ13及びゼネバホイール12により、カムドラム17の駆動軸16の回転運動を間欠的に送弾ホイール4の支持軸10に伝達する間欠連動機構20を構成している。そして、ロック付き欠歯ギヤ15a及びロック付きギヤ14aの組み合わせによれば、ロック付きギヤ14aがロック付き欠歯ギヤ15aにて、遊底8の運動及び送弾ホイール4との相対位置と無関係にロックされる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、本発明に係る機関砲の射撃制御方法及びその装置によれば、下記の効果を奏することができる。請求項1の発明によれば、遊底の後方停止行程を実質的に省略し、遊底の後退行程及び前進行程に費やせる時間が長くなるので、遊底の駆動力が小となり、カムドラムの駆動力(駆動トルク)及びカムドラムのカム溝と遊底の突起部との係合部に掛かる負荷も小となる。その結果、カムドラムの駆動源及び駆動軸が小形化されると共に、カムドラムのカム溝及び遊底の突起部の寿命延長が図られ、機関砲の耐久性及び信頼性が向上する。請求項2の発明によれば、カムドラムの駆動軸と送弾ホイールの支持軸との間が、間欠回転機構によつて常時機械的に連携しているので、簡素な構造の間欠回転機構によつて送弾ホイールの駆動の信頼性が著しく向上する。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013