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発明の名称 照準偏寄矯正機能付き火砲
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−63496
公開日 平成7年(1995)3月10日
出願番号 特願平5−235862
出願日 平成5年(1993)8月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 宏之
発明者 羽生 芳史
要約 目的
照準偏寄矯正機能付き火砲の提供。

構成
固定架台7の上に支持した砲架台6に、照準具5を備える機関部2を支持する火砲において、砲架台6と固定架台7との間を、緩衝材8を介在させて砲架台平行運動機構9,9にて連結させ、射撃に伴う反動を生ずる際、固定架台7に対する上下方向の平行移動を緩衝させながら砲架台6に与える。
特許請求の範囲
【請求項1】 固定架台(7)の上に支持した砲架台(6)に、照準具(5)を備える機関部(2)を支持する火砲において、砲架台(6)と固定架台(7)との間を、緩衝材(8)を介在させて砲架台平行運動機構(9,9)にて連結させ、射撃に伴う反動を生ずる際、固定架台(7)に対する上下方向の平行移動を緩衝させながら砲架台(6)に与えることを特徴とする照準偏寄矯正機能付き火砲。
【請求項2】 照準具(5)と機関部(2)との間を、緩衝材(23)を介在させて照準具平行運動機構(16,16)にて連結させ、射撃に伴う反動を生ずる際、機関部(2)に対する上下方向の平行移動を緩衝させながら照準具(5)に与えることを特徴とする請求項1の照準偏寄矯正機能付き火砲。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、照準具の照準偏寄を矯正可能な照準偏寄矯正機能付き火砲に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の火砲としては、戦闘車両の車載砲、航空機搭載砲及び艦船の艦載砲が知られている。この種の火砲用照準具にあつては、図6に示すように固定架台57の上に緩衝材58を介在して弾性的に支持した砲架台56に、機関部52をピン54により揺動自在に支持する。機関部52には、照準具55及び砲身部53が一体的に固定されて機関砲51を構成し、機関砲51は、砲架台56に俯仰可能及び図外の旋回装置を介して旋回可能に取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の火砲において、接眼点Cに接眼して照準具55が標的Aを指向する正規の照準線B0 に合致する状態にて射撃を行うと、図6に一点鎖線にて示すように射撃の反動によつて緩衝材58が弾性変形するので、砲架台56ひいては機関砲51の全体が一点鎖線にて示すように揺動変位する。なお、図6中においてaを付した符号は、一点鎖線にて示す位置への移動後を示す。これにより、照準具55の照準線がB0 からB1 へと角度α°分仰起する。その結果、照準誤差を生じ、標的Aを完全に見失うことになる。このような照準誤差は、射撃開始初期のみならず連続射撃時にも生じ得る。
【0004】更に、駆動源(例えば、戦闘車両、航空機又は艦船の走行駆動源。)からの振動が固定架台57から伝播して、緩衝材58が弾性的に変形し、機関砲51が角度θ°(図示せず。)分仰起する。この仰起角度θ°が前記仰起角度α°と同方向に生じた場合には、前記仰起角度α°に仰起角度θ°分の照準誤差が加わることになり、更に標的Aを見失うことになる。
【0005】加えて、照準具55は、機関部52に一体的に固定されているので、上記の揺動や振動が直接照準具55に伝達されてビビリ振動を生じ、照準具55自体が角度β°(図示せず。)分更に仰起し、著しい場合には照準具55が共振する。これによつても照準誤差を生ずることになり、標的Aに対するずれが更に大きくなり、標的Aを見失うことになると共に、照準具55による視認性が低下する。また、照準具55の照準線B0 ,B1 の変化に応じて、砲身部53から発射される弾丸が標的Aから角度α°(+θ°)だけ逸れる傾向を呈し、命中率が低下する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明の構成は、固定架台7の上に支持した砲架台6に、照準具5を備える機関部2を支持する火砲において、砲架台6と固定架台7との間を、緩衝材8を介在させて砲架台平行運動機構9,9にて連結させ、射撃に伴う反動を生ずる際、固定架台7に対する上下方向の平行移動を緩衝させながら砲架台6に与えることを特徴とする照準偏寄矯正機能付き火砲である。請求項2の発明の構成は、照準具5と機関部2との間を、緩衝材23を介在させて照準具平行運動機構16,16にて連結させ、射撃に伴う反動を生ずる際、機関部2に対する上下方向の平行移動を緩衝させながら照準具5に与えることを特徴とする請求項1の照準偏寄矯正機能付き火砲である。
【0007】
【作用】請求項1の発明によれば、照準具5によつて標的を指向させ、正規の照準線に合致させた状態にて射撃を開始する。射撃に伴い、機関部2、照準具5等からなる機関砲及び砲架台6に反動による動揺が生じる。しかして、砲架台6の動揺は平行運動を行う砲架台平行運動機構9,9によつて規制され、砲架台6が緩衝材8による緩衝を受けながら平行移動する。
【0008】機関砲及び砲架台6の平行移動に伴い、標的に対する照準線は、射撃前の正規の照準線から移動する。射撃前後の照準線の変位量は、平行をなして比較的小さく、機関砲から離隔した位置にある標的における変位量と同一であるので、照準誤差量が、上下方向の比較的僅差に抑制される。
【0009】また、例えば走行用の駆動源からの振動が固定架台7を経由して砲架台6に伝播する場合には、その振動が緩衝材8によつて吸収されながら砲架台6に作用し、砲架台6を変位させるようになるが、この砲架台6の変位に対しても砲架台平行運動機構9,9が上記と同様に作用する。しかして、駆動源からの振動に起因して、上記射撃に伴う変位量が拡大する場合であつても、照準線は水平に変位するので、照準誤差量が僅差に抑制される。このような照準誤差量は、射撃開始時のみならず連続射撃時においても減少したものとして発生する。
【0010】請求項2の発明によれば、射撃に伴い、照準具5が照準具平行運動機構16,16を介して機関部2に対して平行移動し、更に照準具5の動揺が緩衝材23にて緩衝される。これにより、標的に対する照準線は、射撃前後で平行に変位して得られる。更に、機関部2側の振動に伴い、照準具5が共振を生ずることが良好に抑制される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1,図2は、本発明に係る照準具の照準偏寄矯正機能付き火砲の第1実施例を示す。図中において符号1は機関砲を示し、機関砲1は、機関部2と、機関部2に固定した砲身部3と、機関部2に固着した照準具5とにて構成される。機関部2は、砲架台6の一対のブラケット部6Aにピン4にて俯仰可能に取り付けられ、図外の俯仰駆動装置により機関砲1に所定の俯仰位置を採らせることが可能である。
【0012】この砲架台6は、緩衝材8を介在して固定架台7上に支持されている。緩衝材8は、図1に示すように砲架台6の下側及び前後をそれぞれ弾性的に支持するように配設され、砲架台6は、緩衝材8によつて上方に常時付勢され、射撃前の常態にて、砲架台6の周縁部上面が固定架台7のストッパ部7Aの下面に係止している。この緩衝材8は、射撃に伴う反動を緩衝する機能を主として有するものであるが、砲架台6の上面とストッパ部7Aの下面との間、及び砲架台6の左右側面と固定架台7との間にも介在させ、この間を弾性的に支持することによつて各種の振動を緩衝することも可能である。
【0013】また、砲架台6と固定架台7との間には、砲架台平行運動機構、具体的には平行リンク機構を形成する。平行リンク機構は、上下方向に延在する長さの等しい複数個(本実施例にあつては2個)のリンク9を前後に所定の間隔を置いて平行に配置してなり、各リンク9は、それぞれの下端部が固定架台7に固定ピン10にて揺動自在にピン結合され、それぞれの上端部が砲架台6に固定ピン11にて揺動自在にピン結合されている。このような平行リンク機構は、砲架台6の左右両側にそれぞれ配設されている。しかして、図1に示す側面視にて固定架台7の一対の固定ピン10の間が固定リンクを形成し、この固定リンクに対して一対の固定ピン11側つまり砲架台6が、上下に平行移動する。
【0014】各リンク9は、図1に実線にて示すように射撃前の常態にて、固定架台7側のピン結合部である固定ピン10から後方に向けて傾斜させてある。この各リンク9の傾斜角度は、射撃の反動に伴う砲架台6の過大な下降量の抑制と、砲架台6の後退移動の適度の許容量とを考慮して定められるものであるが、併せて緩衝材8の特性を考慮する。緩衝材8は、砲架台6を弾性的に支持するものでよいが、衝撃エネルギー吸収性能に優れるものが望ましく、例えば粘弾性を有する衝撃吸収ゴム、反発性の弱い制振ゴムが使用可能であり、更に、弾性体に、オリフィスを有する流体式の減衰機構を組合せたもの等を使用することもできる。なお、固定架台7は図外の旋回装置に乗つており、砲架台6及び機関砲1が一体として、旋回可能である。
【0015】次に、上記第1実施例の作用について説明する。接眼点Cに接眼して照準具5によつて標的Aを指向し、このようにして正規の照準線B0 に合致させた状態にて射撃を開始する。これにより、機関部2、砲身部3及び照準具5からなる機関砲1及び砲架台6に反動による動揺が生じ、機関砲1及び砲架台6に後退移動を与えることになる。しかして、砲架台6の後退移動は一対のリンク9によつて規制され、砲架台6が緩衝材8による緩衝を受けながら回動する。すなわち、各リンク9は、固定ピン10,11を回転中心として平行リンク運動を行うので、図1に一点鎖線にて示すように機関砲1及び砲架台6が固定架台7に対して後退を伴つた平行移動をする。図中においてaを付した符号は、一点鎖線にて示す位置への移動後を示す。
【0016】機関砲1及び砲架台6の平行移動に伴い、標的Aに対する照準線は、図1に示す射撃前の正規の照準線B0 から、機関砲1及び砲架台6が変位量ΔH1 だけ下方に水平に変位した照準線B2 に移動する。両照準線B0 ,B2 の変位量ΔH1は、平行をなして比較的小さいと共に、機関砲1から離隔した位置にある標的Aにおける変位量ΔH1 と同一であるので、照準誤差量が、上下方向の比較的僅差に抑制される。
【0017】また、例えば走行用の駆動源からの振動が固定架台7を経由して砲架台6に伝播する場合には、その振動が緩衝材8によつて吸収されながら砲架台6に作用し、砲架台6を変位させるようになるが、この砲架台6の変位に対しても平行リンク機構を形成する両リンク9が上記と同様に作用する。しかして、駆動源からの振動に起因して、上記射撃に伴う変位量ΔH1 が減少又は拡大することになるが、拡大する場合であつても、照準線B2 は水平に変位するので、照準誤差量が僅差に抑制される。このような照準誤差となる変位量ΔH1 は、射撃開始時のみならず連続射撃時においても減少したものとして発生する。射撃が終了すれば、砲架台6は、緩衝材8の弾発力によつて上方に復帰し、砲架台6の周縁部上面が固定架台7のストッパ部7Aに係止する常態位置に復帰する。
【0018】図3〜図5は、本発明に係る照準具の照準偏寄矯正機能付き火砲の第2実施例を示し、第1実施例と実質的に同一部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。本実施例にあつては、照準具5と機関部2との間の両側に、平行リンク機構を形成すると共に、緩衝材23を介在させる。すなわち、照準具5と機関部2との間は、上下方向に延在する長さの等しい複数個(本実施例にあつては2個)のリンク16を前後に所定の間隔を置いて平行に配置して、照準具平行運動機構である平行リンク機構にて連結する。各リンク16は、図5に詳示するようにそれぞれの下端部が機関部2に固定ピン17にて揺動自在にピン結合され、それぞれの上端部が照準具5に固定ピン18にて揺動自在にピン結合されている。
【0019】しかして、機関部2の一対の固定ピン17の間が固定リンクを形成し、この固定リンクに対して一対の固定ピン18側つまり照準具5が、上下に平行移動する。この各リンク16の常態での姿勢は、射撃の反動に際して照準具5に適度の後退移動を伴う下降移動を許容するように、機関部2側の固定ピン17から後方に向けて傾斜している。
【0020】緩衝材23は、照準具5と機関部2との間に介在され、図5に示すように照準具5の下側及び前後をそれぞれ弾性的に支持するように配設され、照準具5は、緩衝材23によつて上方に常時付勢され、常態にて、照準具5の周縁部上面が機関部2のストッパ部2Aの下面に係止している。緩衝材23は、緩衝材8と同様の構造を有するものでよい。なお、緩衝材23により、照準具5の周縁部上面と機関部2のストッパ部2Aとの間を弾性的に支持することも可能である。
【0021】次に、上記第2実施例の作用について説明する。射撃により、機関部2、照準具5及びリンク16が図5に一点鎖線にて示す位置に平行移動し、更に照準具5の動揺が緩衝材23にて緩衝され、その変位量だけリンク16が揺動する。一対のリンク16は、それぞれの固定ピン17,18を回転中心として平行リンク運動をするので、各リンク16は固定ピン17(17a)を中心として図5に一点鎖線にて示す位置から二点鎖線にて示す位置へと揺動する。図中においてbを付した符号は、二点鎖線にて示す位置への移動後を示す。
【0022】これにより、標的Aに対する照準線は、射撃前の照準線B0 から、機関部2及び砲架台6が変位量ΔH1 程水平に変位した照準線B2 に変位すると共に、照準具5が変位量ΔH2 に応じて照準線B3 に平行に変位して得られるので、照準偏寄量は平行な変位量ΔH1 +ΔH2 となる。その結果、照準誤差量は、比較的僅差に抑制することができる。更に、機関部2側の振動に伴い、照準具5が共振を生ずることが良好に抑制され、照準具5による視認性が向上する。変位量ΔH2は、視認性が低下しない範囲として緩衝材23の弾発力を高めて減少させ、全体としての照準偏寄量を減少することもできる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、本発明に係る照準偏寄矯正機能付き火砲によれば、下記の効果を奏することができる。請求項1の発明によれば、従来、照準具に傾斜による照準誤差が発生して標的を見失つていたが、本発明によれば照準誤差が水平かつ僅差に抑制されるので、標的を見失うことがない。加えて、照準具を含む火砲の精度を低下させることなく、機関砲に作用する衝撃力及び振動を効果的に吸収することができ、特に照準具の耐久性を向上させることができる。更に、射撃に伴う砲身部の動揺により、照準具の照準線の変化に応じて弾丸が標的から逸れる傾向を呈するが、本発明によれば砲身部が照準誤差に応じて僅かに平行移動するのみであるので、命中率の低下が抑えられる。
【0024】請求項2の発明によれば、照準具の照準誤差が水平かつ僅差に抑制されると共に、機関部側の振動による照準具の共振を抑制することができ、照準具による視認性の低下が防止されると共に、照準具の耐久性を更に向上させることができる。




 

 


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