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発明の名称 既存モルタルの連結材
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−119315
公開日 平成7年(1995)5月9日
出願番号 特願平4−75230
出願日 平成4年(1992)2月26日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】下田 達也
発明者 細 井 義 友
要約 目的
コンクリート建築物のモルタルの剥落事故の防止に寄与し得ると共に、仕上層に必要な下地調整の形成に寄与し得る既存モルタルの連結材を提供する。

構成
既存モルタルの連結材1は、コンクリート躯体Pと既存モルタルMに連続して穿設された連結孔Hに挿入可能に形成された軸体2と、該軸体2の一端部に連結形成された円環状等の環状の環状係止部3とから構成されており、連結孔Hに挿入され、接着剤を介して固定される。
特許請求の範囲
【請求項1】既存モルタルと躯体とに連続穿設された挿入孔に挿入される軸体と、該軸体の端部に連結形成された円環状等の環状に形成されている環状係止部とから構成されていることを特徴とする既存モルタルの連結材。
【請求項2】環状係止部の略中央に軸体が配設されていることを特徴とする請求項1記載の既存モルタルの連結材。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、既存モルタルの連結材に関し、特にコンクリート建築物のモルタルの剥落事故の防止に寄与し得ると共に、仕上層に必要な下地調整の形成に寄与し得る既存モルタルの連結材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】既存コンクリート建築物の既存モルタルが、温度変化及び乾湿等による収縮や地震等の外力の挙動等によって、経年により、接着強度が低下しそのまま放置すると剥がれ落ち、物損事故はもとより、人命に関わる大事故となる虞があるという問題点があった。
【0003】また、これらモルタル仕上層の剥離等が、コンクリート躯体を劣化する引金になる虞があるという問題点があった。
【0004】そこで、従来これらの対処方法として、■浮きモルタル部分の撤去と塗替法(新外壁の形成法)■接着剤の注入方法■ピンニングと接着剤注入方法等があるが、それらには、下記のような問題点がある為、問題点を解決するには至らなかった。
■浮きモルタル部分の撤去と塗替法(新外壁の形成法)
既存浮きモルタルを撤去し、新たな外壁を形成する方法であるが、浮きモルタル部分の撤去作業が危険であるばかりでなく、浮きに至った原因が、全て消滅するわけでない。 すなわち、外壁には、日射による温冷・乾湿等によるムーブメントの影響や地震等による挙動等で、再び浮きが発生することが宿命である。
【0005】また、ハツリ取ったモルタルの廃棄物処理が困難であるばかりでなく、修復モルタルの厚さが不安定となることや、新たなモルタルの養生期間が必要となること等の問題を考慮すると改修工事の計画が立てずらく支障を来すという問題もある。
■接着剤の注入方法既存浮きモルタルに注入孔を穿設し、該孔に接着剤を注入して、外壁と躯体との接着力を強化する方法である。 しかし、小さい孔からの作業の為、全て手探りの作業となり、下地の状態の確認や取除く必要がある脆弱層、不純物等の確認ができず、信頼性に乏しいもになるという問題もある。 また、浮き界面に透湿抵抗の大きな層を形成することになるので、湿圧による脹れの問題も生じてくる。
■ピンニングと接着剤注入方法既存モルタルの浮き範囲をチェックした後、浮きの程度やモルタルの厚さ等によって挿入するピンの長さ、太さ、平方メートル当たりのピンの本数等を決めた後、挿入孔を穿設し、該孔に細丸棒状のピンを挿入して接着剤により接合し、外壁と躯体との接着力を強化する方法である。 しかし、通常使用されているピンは、ねじ部を切った溝状のピンで、接着面積が少ない為、既存モルタルの孕みに対する保持力が弱く、平方メートル当たり多数本のピンニングをすることが常識であり、既存モルタルに多数の孔を開けることはそれだけ亀裂を誘発させることになり、モルタルの板状効果を損ねることになるので、好ましい手段ではないという問題もある。
【0006】以上の何れの工法も、施工に先立って既存モルタルの浮き範囲のチェックが必要であり、該チェックを行うことが予算建てに先駆けて必要となるため、改修計画に支障を来す問題もある。
【0007】また、仮に施工が完全に出来たからといって、浮くに至った原因は消滅してしまう訳ではない為、経年により再び浮く現象の発生は必至であり、真の剥落防止の施工とはいい難いという問題もある。 しかも、改修に際しての仕上げに必要な下地調整工事は別途作業となるという問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、下記構成とすることによって、上述した問題を解決することを目的とする。 すなわち、(1)環状係止部を有する連結材の挿入に伴う既存モルタルのコンクリート躯体への部分結束、および有機仕上材の部分除去による湿分の透湿抵抗の緩和に寄与させる。
(2)既存モルタルの剥落を防止する施工をする目的で、既存モルタルにポリマセメントモルタルを塗付け、芯材として網材を埋設させ、既存モルタルに板状性を蘇らせることで、集成板的機能を付与させて負圧等によるモルタルの孕み現象を抑制し、既存モルタルの剥落を防止できると共に、仕上げ塗材の要求する下地作りが合わせて出来るのに寄与させる。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発明によれば、既存モルタルと躯体とに連続穿設された挿入孔に挿入される軸体と、該軸体の端部に連結形成された円環状等の環状に形成されている環状係止部とから構成されていることを特徴とする既存モルタルの連結材を提供することにより達成される。
【0010】
【作用】このような本発明によれば、以下の作用がある。
【0011】すなわち、挿入孔に挿入される軸体と該軸体の端部に連結形成された環状係止部とから構成されている既存モルタルの連結材を使用し、既存モルタルの剥落防止工法を施工することにより、(1)既存モルタルにポリマセメントモルタルを塗付け、それに網材を埋設させることにより旧モルタルに板状性が出来、集成板的機能が生じるので、負圧等による既存モルタルの孕み現象が抑制され、既存モルタルの剥落防止を図ることができる。
(2)接着表面積の大きな連結材で躯体と既存モルタルを部分結束させる為、追従性が生じ、地震等による挙動を分散・吸収でき、剪断等の負荷を受けず平衡状態が保てる。
(3)各工程を目視により確認しながら施工できる為、信頼性の高い施工となる。
(4)既存モルタルの浮きの如何に関わらず、既存モルタルの一面全体に面積当たり均等に施工する為、既存モルタルの浮きのチェックが不要となる。
(5)既存モルタルの剥離防止の目的で施工することで、仕上げ塗材の要求する平滑性に富んだ下地調整が合わせて出来ることになる。
(6)連結材を挿入固定する施工により該施工部分が呼吸孔の役目をする為、既存仕上塗料の無理な除去作業が減少する。
【0012】
【実施例】以下に添付の図面を参照して、本発明を特定の実施例について詳述する。
【0013】図1および図2は、本発明の第一実施例を示し、既存モルタルの連結材1は、図1と図2に良く示されているように、鋼材等の金属材からなり、軸体2と、該軸体2の一端部に連結形成された環状係止部3とから構成されている。
【0014】該軸体2は、コンクリート躯体Pと既存モルタルMに連続して穿設された連結孔Hに挿入可能に丸棒状に形成され、一端部には上記環状係止部3を係合するための貫通する円筒状の係合孔4(本実施例にあっては孔の直径が1.0mm)が設けられている。 該軸体2の直径は、通常6mm位の大きさとなり、長さがコンクリート躯体Pと既存モルタルMの厚さによって決まる。
【0015】また、上記環状係止部3は、上記係合孔4に挿入係合可能な太さ(本実施例にあっては0.5mm)の鋼線等の金属線からなり、円環状に略1巻半巻回形成されており、その端部から係合孔4に挿入して略半周回して係合状態とする。
【0016】該環状係止部3の環状の大きさ(直径)は、通常50mm位の大きさとなる。そして、該軸体2が、図6に良く示されているように、コンクリート躯体Pと既存モルタルMに連続して穿設された連結孔Hに挿入され、接着剤を介して固定されるのである。
【0017】次に、上記実施例に係る既存モルタルの連結材1を使用して、既存モルタルの剥落防止工法を施工する場合を図3〜図9に基づいて説明する。
【0018】すなわち、既存モルタルの剥落防止工法を施工する場合においては、第1工程まず、既存モルタルMの浮きの如何に関わらず、選定した既存モルタルMの一面全体の有機仕上塗材(仕上層)の上から、面積当たり均等となるように、計画的に平方メートル当たり5か所に施工点のマーキングを行う。
【0019】次に、図1に良く示されているように、該マーキングした各施工点に直径が5cm、深さが既存モルタルMに3〜5mm到達する円環状の環状窪Lを形成する。
【0020】つづいて、図2に良く示されているように、該環状窪Lの頂点に直径6.5mm、深さコンクリート躯体Pに25mm以上到達する円筒状の連結孔Hを水平に対して傾斜角θ(本実施例にあっては、20度程度)だけ下向きに穿設する。
【0021】さらに、図3に良く示されているように、上記環状窪L内の円形の既存モルタルMの仕上層を、厚さ3〜5mm程度ハツリ加工等により除去して既存モルタルMの健全な部分(モルタル本体)を露出させ、円皿状の皿状窪Sを形成する。
【0022】つづいて、該皿状窪Sと上記連結孔Hの内部をウェットブラス等で清掃してクリーンな状態とする。
【0023】第2工程まず、上記連結孔H内に低粘度の接着剤Aを充填する。
【0024】次に、図4に良く示されているように、予め準備してある連結材1の軸体2を上記連結孔H内に挿入して、接着剤Aを介して固定する。
【0025】つづいて、図5に良く示されているように、該皿状窪Sに連結材1の環状係止部3を設置した後、該皿状窪Sを環状係止部3と共にポリマセメントモルタルBで埋戻固定させる。
【0026】第3工程まず、図6に良く示されているように、該埋戻部分と既存モルタルMの仕上層に連続してポリマセメントモルタルBを塗布し、つづいてその表面に網材を点付けし、図7に良く示されているように、金鏝等で押圧して該網材NをポリマセメントモルタルBに埋設させることによって、既存モルタルMに板状性を持たせる。 このようにして、上記実施例に係る既存モルタルの連結材1を使用して、既存モルタルの剥落防止工法を施工することができ、既存モルタルMに板状性を蘇らせ、集成板的機能を付与させて負圧等による既存モルタルMの孕み現象を抑制し、既存モルタルMの剥落防止に寄与することが出来ると共に、合わせて仕上げ塗材の要求する下地調整の形成に寄与することができる。
【0027】次に、本実施例に係る既存モルタルの連結材の作用について説明する。
【0028】すなわち、本発明は、既存モルタルMの浮きには関係なく、計画的に既存モルタルMの一面全体を対象に、上記実施例に係る既存モルタルの連結材1で、所定間隔で均等に部分結束させると共に、既存モルタルMの表面よりポリマセメントモルタルBを塗付けた後、網材を埋設することにより、既存モルタルMを集成板的に活用させることが出来る。
(1)既存モルタルMにポリマセメントモルタルBを塗付け、さらに網材Nを埋設させることで、既存モルタルMに板状性を蘇らせ、集成板的機能を付与させることができる為、負圧等による既存モルタルMの孕み現象を抑制し、既存モルタルMの剥落防止を図ることができ、既存モルタルMの脱落による物損事故や人身事故の発生を阻止することが出来る。
(2)環状係止部3を有する連結材1を用いてコンクリート躯体Pと既存モルタルMを部分結束させる為、該コンクリート躯体Pと既存モルタルMとの追従性を図ることができる。
【0029】すなわち、選定した既存モルタルMに面積当たり均等となるように連結材を用いて部分結束で処理している為、既存モルタルMへの日射による温冷・乾湿等によるムーブメント及び地震等による躯体の挙動を分散・吸収でき、剪断等の負荷を受けず平衡状態が保てる。
(3)各工程を目視により確認しながら施工できる為、信頼性の高い施工となる。
(4)既存モルタルMの浮き如何に関わらず、選定した既存モルタルMの一面全体に面積当たり均等となるように、既存モルタルの剥落防止工法を施工する為、既存モルタルMの浮きチェックが不要となり、改修計画が極めて容易となる。
(5)既存モルタルの剥離防止の目的で、網材NをポリマセメントモルタルBに埋設処理することにより、仕上げ塗材の要求する平滑性に富んだ下地調整が合わせて出来る。
(6)仕上層を形成する際の塗重ねによる透湿抵抗の問題が、連結材1を挿入固定する施工により、該施工部分が呼吸孔の役目をする為、仕上層を形成する塗料の無理な除去作業が大幅に減少する。
【0030】図10および図11は、本発明の第二実施例を示し、略1巻半巻回形成された円環状の環状係止部3の略中央に軸体2が配設されることで既存モルタルの連結材1が形成されている。
【0031】該環状係止部3は、略1巻半巻回形成されると略中央の直径部分に渡って端部が延伸され、該延伸部分の略中央に係合部5が形成されている。
【0032】該係合部5は、上記軸体2の直径と略同一の内径を有する円形に略1巻分巻回することにより形成されており、その端部から係合孔4に挿入して軸体2の外周に巻回させて該係合部5を係合状態とする。
【0033】本第二実施例に係る既存モルタルの連結材1を使用した場合にも、前記実施例と同要領にて既存モルタルの剥落防止工法を施工する。
【0034】この場合には、環状窪Lに対する連結孔Hの位置のみが前記第一実施例と異なり、該環状窪Lの略中央に直径6.5mm、深さコンクリート躯体Pに25mm以上到達する円筒状の連結孔Hを水平に対して傾斜角θ(本実施例にあっては、20度程度)だけ下向きに穿設する。
【0035】このように本発明の方法では、既存モルタルの浮きには関係なく、計画的に既存モルタルの一面全体を対象に所定間隔で均等に環状係止部を有する連結材で部分結束させると共に、既存モルタルの表面にポリマセメントモルタルを塗付けた後、網材を刷込むことにより、既存モルタルを集成板的に活用させるという考え方であり、【0036】
【発明の効果】このように本発明にあっては、環状に形成された環状係止部を有する連結材を使用することで、既存モルタルの浮きには関係なく計画的に既存モルタルを所定間隔で均等に部分結束させると共に、既存モルタルの表面にポリマセメントモルタルを塗付けた後、網材を刷込むことにより、既存モルタルを集成板的に活用させるという考え方であり、(1)既存モルタルMにポリマセメントモルタルBを塗付け、さらに網材Nを埋設させることで、既存モルタルMに板状性を蘇らせ、集成板的機能を付与させることができる為、負圧等による既存モルタルMの孕み現象を抑制し、既存モルタルMの剥落防止を図ることができ、既存モルタルMの脱落による物損事故や人身事故の発生を阻止することが出来る利点がある。
(2)環状係止部を有する連結材を用いてコンクリート躯体と既存モルタルを部分結束させる為、該コンクリート躯体と既存モルタルとの追従性を図ることができる利点がある。
【0037】すなわち、選定した既存モルタルに面積当たり均等となるように、計画的に既存モルタルの剥落防止工法を施工する為、既存モルタルに係る日射による温冷・乾湿等によるムーブメント及び地震等によるコンクリート躯体の挙動を分散・吸収でき、剪断等の負荷を受けず平衡状態が保てる。
(3)各工程を目視により確認しながら行うことができる為、信頼性の高い施工をすることができる利点がある。
(4)既存モルタルの浮きの如何に関わらず、選定した既存モルタルの一面全体に面積当たり均等となるように、計画的に既存モルタルの剥落防止工法を施工する為、改修工事に先立つ既存モルタルの浮き範囲チェックが不要となり、改修計画が極めて容易となる利点がある。
(5)既存モルタルの剥離防止の目的で処理することにより、既存モルタルに仕上げ塗材の要求する平滑性に富んだ下地調整が合わせてでき、工期の短縮・総工事費の節減に役立つ利点がある。
(6)改修時の塗り重ねによる透湿抵抗の問題が、連結材を挿入固定する施工により、該施工部分が呼吸孔の役目をする為、既存モルタルの仕上層を形成する塗料の無理な除去作業が大幅に減少し、作業が簡易となる利点がある。




 

 


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