米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 繊維;紙;印刷 -> 松下電器産業株式会社

発明の名称 全自動洗濯機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−59981
公開日 平成7年(1995)3月7日
出願番号 特願平5−209815
出願日 平成5年(1993)8月25日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】粟野 重孝
発明者 松田 正則 / 近藤 信二 / 貞平 匡史 / 小畑 哲生
要約 目的
洗濯工程、すすぎ工程、脱水工程等の全工程を連続して自動的に行うことのできる全自動洗濯機において、外槽及び脱水槽の揺れの変位を正確に検知して脱水時の異常振動を防止することを目的とする。

構成
脱水槽1を外包する外槽3の揺れを検出する可動部と固定部で構成した検出装置14と、検出装置14の出力に応じて、脱水槽1に配設された攪拌翼8の駆動を制御する制御回路13を備えた構成により、脱水槽1の揺れに連動する磁性材料製の可動部とリング状に巻いたコイルを有する固定部との磁気結合度合を固定部のコイルのインダクタンスの変化として捉え、非接触で外槽3や脱水槽1の揺れの変位を正確に検知できる。
特許請求の範囲
【請求項1】底部中央にモータにより駆動される攪拌翼を配設した脱水槽と、前記脱水槽を外包する外槽と、前記外槽をサスペンションを介して支持する外枠と、前記外槽の揺れを検出する一個以上の検出装置と、前記検出装置の出力に応じて前記攪拌翼の駆動を制御する制御回路を備え、前記検出装置は、リング状に巻いたコイルを有する固定部と前記コイルの内周の内側に配設した磁性材料製の可動部とで構成した全自動洗濯機。
【請求項2】検出装置は、リング状に巻いたコイルの外周に磁性材料を配設した固定部と、前記コイルの内周の内側に配設した磁性材料製の可動部とで構成した請求項1記載の全自動洗濯機。
【請求項3】検出装置の固定部は、リング状に巻いたコイルの外周に配設した磁性材料の中に前記コイルの一部または全部を埋設した構成である請求項2記載の全自動洗濯機。
【請求項4】底部中央にモータにより駆動される攪拌翼を配設した脱水槽と、前記脱水槽を外包する外槽と、前記外槽をサスペンションを介して支持する外枠と、前記外槽の揺れを検出する一個以上の検出装置と、前記検出装置の出力に応じて前記攪拌翼の駆動を制御する制御回路を備え、前記検出装置は、複数のコイルをほぼ同心円状に配設した固定部と、前記固定部のコイル面に対向した磁性材料製の可動部とで構成した全自動洗濯機。
【請求項5】検出装置は、複数のコイルをほぼ同心円状に配設した固定部と、前記固定部のコイル面に対向する方向に配設した磁性材料製の可動部と、その可動部の動きを制御する制御部とで構成した請求項4記載の全自動洗濯機。
【請求項6】底部中央にモータにより駆動される攪拌翼を配設した脱水槽と、前記脱水槽を外包する外槽と、前記外槽をサスペンションを介して支持する外枠と、前記外槽の揺れを検出する一個以上の検出装置と、前記検出装置の出力に応じて前記攪拌翼の駆動を制御する制御回路を備え、前記検出装置は磁性材料製の可動部と、前記可動部の周囲に複数のコイルを配設した固定部とで構成した全自動洗濯機。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗濯工程、すすぎ工程、脱水工程等の全工程を連続して自動的に行う全自動洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の全自動洗濯機は、脱水槽内の洗濯物の偏り(以下布アンバランスという)によって、脱水工程時に外槽や脱水槽などの過大な揺れの異常振動を生ずることがある。外槽や脱水槽の揺れを検知する手段として、脱水工程の初期に生じる外槽や脱水槽の揺れが所定の揺れよりも大きくなると、外槽がスイッチに接触することでスイッチが動作して、異常振動を検出する方法があり、異常振動を検出すると、脱水槽の回転を停止し、布アンバランスを補正するべく給水、攪拌、排水を再度行ってから脱水工程を再開する構成としている。バランス装置を工夫して脱水時の振動、騒音を低減した発明がなされている(例えば、特開平3−261500号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従来の構成では、外槽とスイッチとの距離(クリアランス)を最適に設計する必要があるが、スイッチは全自動洗濯機の外枠に設置されるので、外槽や脱水槽または外枠の大きさや形状を変更するときに外槽とスイッチとの距離(クリアランス)の最適な設計に時間と手間がかかるという問題点、また、布アンバランスの有無を脱水工程の初期における外槽や脱水槽の過大な揺れでしか判断できず、仮に布アンバランス有と判断しても、その補正は、給水、攪拌、排水して行うので、脱水時間の延長が生じたり、水の使用量が増加して、効率が悪く不経済であるという問題点を有していた。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもので、洗濯、すすぎ、脱水などの各工程に応じた最適な制御を行うことができ、脱水工程時の異常振動が発生しにくい全自動洗濯機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために本発明の全自動洗濯機は、脱水槽を外包する外槽の揺れを検出するリング状に巻いたコイルを有する固定部と、そのコイルの内周の内側に配設した磁性材料製の可動部とで構成した検出装置と、検出装置の出力に応じて脱水槽に配設された攪拌翼の駆動を制御する制御回路を備えた構成としたものである。
【0006】
【作用】この構成において、外槽や脱水槽の揺れに連動する磁性材料製の可動部と、リング状に巻いたコイルを有する固定部との磁気結合度合を固定部のコイルのインダクタンスの変化として捉えることで、非接触で外槽や脱水槽の揺れの変位を正確に検知することとなる。
【0007】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例を図面にもとづいて説明する。
【0008】図1に示すように、脱水工程時の脱水槽1内の洗濯物2から脱水される水を受けるための外槽3の底部中央に動力伝達装置4が配設されていて、動力伝達装置4と外槽3の底部に固設されたモータ5にはベルト6が張架されている。動力伝達装置4の内側の軸7には攪拌翼8が固定され、外側の軸9には外槽3内に位置した脱水槽1が固定されている。脱水槽1の上部には流体バランサー10が配設されている。外槽3は外枠11の上端よりサスペンション12を介して弾性的に吊り下げ支持されている。制御回路13は、外槽3の振動の揺れを検知する検出装置14の信号を処理し、またはモータ5を制御する。なお、外槽3内の水は、コック(図示せず)を開いて、排水ホース(図示せず)により外部に排水される構成としている。
【0009】図2に示すように、検出装置14は、磁性材料のフェライト15の可動部と、保持部16aで保持したリング状に巻いたコイル16の固定部で構成されている。フェライト15の形状は上下が円盤状で、その上下の円盤間を円柱状に一体成形されている。フェライト15は、サスペンション12の上部に配設され、かつ、外枠11に固定されているコイル16の内周の内側に配設されている。従って、外槽3の横揺れはサスペンション12を介してフェライト15の動きとして捉える構成としている。
【0010】外槽3の揺れを検知する検出装置14の出力例は、図3に示すように、フェライト15の変位量とコイル16のインダクタンス量の関係として示めされる。すなわち、外槽3の揺れが大きいときは、フェライト15がコイル16に近づくので、フェライト15とコイル16との磁気結合が良くなり、コイル16のインダクタンスが大きくなり、逆に、外槽3の揺れが小さいときは、フェライト15とコイル16との磁気結合が悪くなり、コイル16のインダクタンスが小さくなる。また、フェライト15が、コイル16の中心近傍に位置するときは、フェライト15とコイル16との磁気結合が最も悪くなり、コイル16のインダクタンスが最小となる。
【0011】また制御回路13は、検出装置14の出力をLC発振回路等により発振周波数等に変換し、その変換値により外槽3の揺れを判断する。
【0012】以上のように構成された全自動洗濯機について、以下その動作を説明する。脱水工程においては、まず外槽3の揺れを検出装置13で検出する。ここで洗濯物2の布アンバランスにより脱水工程に初期に生じる外槽3の揺れが大きくなる異常振動があるときは、フェライト15がコイル16に近づくので、コイル16のインダクタンスが大きくなり、検出装置14の出力が大きくなる。あらかじめ外槽3の過大な揺れの判断基準となる基準値を設定しておき、検出装置14の出力と設定した基準値を制御回路13で比較する。検出装置14の出力が基準値以上のときは、外槽3が過大な揺れをする異常振動と判断し、異常振動を判断すると、制御回路13により脱水槽1の回転を停止し、布アンバランスを補正するために給水、攪拌、排水を再度行ってから脱水工程を再開させる。
【0013】また、洗濯、乾燥工程においては、各攪拌毎に外槽3の揺れを検出する。洗濯物2の布アンバランスが小さいときは、各攪拌毎の外槽3の揺れのピーク値のばらつきは小さくなるが、例えば布アンバランスが存在するときは、各攪拌毎の外槽3の揺れのピーク値のばらつきが大きくなる。
【0014】各攪拌毎の外槽3の揺れのピーク値のばらつきの小さいところをとらえて攪拌翼8の運転を止めると、そのときの布アンバランスは小さく、排水をして脱水工程に移行すれば振動の小さい良好な脱水を行うことができる。
【0015】さらに、工場出荷時において全自動洗濯機の水平設置時の検出装置14の値を制御回路13内に記憶させておけば、家庭などにおいて、その値に合致するように自動的に調整する機能または手動によって設置することで、全自動洗濯機を容易に水平に設置することができ、斜めに設置するなどの設置上の不具合による運転時の振動の低減が図れる。なお、過大な外槽3の揺れや各攪拌毎の外槽3の揺れのピーク値のばらつきなどの判断基準となる基準値は制御回路13で設定するので、基準値設定は各工程内で適当な値に簡単に設定することができる。
【0016】以上のように本実施例によれば、リング状に巻いたコイル16の固定部とコイル16の内周の内側に配設したフェライト15の可動部で構成した検出装置14を一個以上設けたことにより、外槽3や脱水槽1の揺れを可動部と固定部との磁気結合度合を固定部のコイル16のインダクタンスの変化として捉えることで、非接触で外槽3や脱水槽1の揺れの変位を正確に検知することができ、洗濯、すすぎ、脱水などの各工程で外槽3や脱水槽1の揺れに応じた最適な制御を行うことができる。なお、検出装置14の出力を制御回路13で判断するとき、外槽3の揺れで生じる検出装置14の出力値と外槽3の静止位置での検出装置14の出力値の差(相対値)などで判断しても良く、要は、外槽3の揺れが検出できる処理方法であれば良い。また、複数の検出装置14を配設することにより、外槽3の揺れの方向も検出できる。また、本実施例では磁性材料をフェライト15としたが、鉄などの他の磁性材料でも良く、要はコイル16からの磁力線を集められる材質であれば良い。
【0017】(実施例2)以下本発明の第2の実施例について説明する。
【0018】図4に示すように、本実施例の特徴とするところは、前述第1の実施例のリング状に巻いたコイル16の外周に配設した磁性材料のフェライト17を付加した点である。
【0019】この構成により、本実施例の外槽3の揺れを検知する検出装置14の出力例は、図5に示すように、フェライト15の変位量とコイル16のインダクタンス量の関係として示される。
【0020】すなわち、第1の実施例の図3と本実施例の図5とを比較して明らかなように、本実施例では、フェライト15が同一の位置(変位量)にあるとき、コイル16のインダクタンス量が大きくなり、フェライト15がコイル16の中心位置にあるときのインダクタンス量とフェライト15がコイル16の端の位置にある(フェライト15がコイル16に近づいた)ときのインダクタンス量の比率(変化率)が大きくなる。その理由は、フェライト17をコイル16に配設することで、コイル16の外周から空気中に漏れる磁力線を集めることが可能になり、これとフェライト15とで、より磁気結合が高くなって、コイル16のインダクタンス量が大きくなる。したがって外槽3の揺れの変位を検出する精度がより向上し、より正確な外槽3の揺れを検知することができる。
【0021】なお、本実施例では、フェライト17をコイル16の外周に配設した例を示したが、コイル16を磁性材料のフェライト17内に一部または全部を埋め込んだ構成でも良く、要はコイル16の外周から空気中に漏れる磁力線を集め、これとフェライト15とで、より磁気結合を高くする構成であれば良い。さらに、検出装置やフェライト15,17に関して、前述実施例1と同様な扱いができることはいうまでもない。
【0022】(実施例3)以下本発明の第3の実施例について説明する。
【0023】図6に示すように、可動部を構成する磁性材料のフェライト18の形状は、上方の円盤を円柱状で支えた傘状に一体成形したものである。固定部を構成するコイル19a、19b、19cは、各コイルの中心がほぼ三角形を形成する位置に平面状または曲面状の板パネル20上に配設され、板パネル20は保持部21で外枠11に固設されている。フェライト18はサスペンション12の上部に配設され、かつ、全自動洗濯機を使用しない(静止状態)ときは、フェライト18のコイル19a〜19cの各コイル面に空間を介して対向する面積がほぼ同一になるように配設し、コイル19a〜19cの各コイルのインダクタンスがほぼ同一になるように設定している。また、フェライト18は、板パネル20から見てほぼ円形としているので、外槽3の横揺れはサスペンション12の動きをフェライト18の動きとして捉え、コイル19a〜19cは、制御回路13に接続され、制御回路13においてコイル19a〜19cの各インダクタンスまたはLC発振回路などにより各インダクタンスを発振周波数などに変換し、その各変換値により外槽3の揺れを判断するものである。その他の構成は、前述第1の実施例と同一であるので説明は省略する。
【0024】この構成により、本実施例の外槽3の揺れを検知する検出装置14の出力例は、図7に示すように、フェライト18の変位量とコイル19a〜19cの各コイルのインダクタンス量の関係として示される。
【0025】以上のように構成された全自動洗濯機について、以下その動作を説明する。フェライト18がコイル19a〜19cの中心近傍に位置するときは、フェライト18とコイル19a〜19cの磁気結合がほぼ同じとなり、コイル19a〜19cのインダクタンスがほぼ等しくなる。
【0026】外槽3が揺れ、フェライト18がコイル19aの方向に移動したとすると、フェライト18がコイル19aの面に空間を介して対向する面積が大きくなり、逆に、フェライト18がコイル19b及び19cの空間を介して対向する面積が小さくなる。一般にコイルのインダクタンスは、コイル面に対向する磁性材料の面積に比例するので、コイル19aのインダクタンスが大きくなり、コイル19b及びコイル19cのインダクタンスが小さくなる。この各コイル19a〜19cのインダクタンスを制御回路13で捉えることにより、外槽3の揺れの大きさと方向が判別できる。外槽3の揺れの大きさは、コイル19a〜19cの各インダクタンスと全自動洗濯機の静止状態時のコイル19a〜19cのインダクタンスの差の最大値で検出できる。また、外槽3の揺れ方向は、コイル19a〜19cの各インダクタンスの大小の比率で検出できる。
【0027】以上のように本実施例によれば、フェライト18の可動部と複数のコイル19a〜19cの中心をほぼ同一円周上に可動部に対向させて配設した固定部とで構成した検出装置14を一個以上設けることにより、可動部の動きは、外槽3や脱水槽1の揺れを可動部と固定部の各コイル間のインダクタンスの変化として捉えることで、非接触で外槽3や脱水槽1の揺れの変位と方向を正確に検知することができ、洗濯、すすぎ、脱水などの各工程に応じた最適な制御を行うことができる。
【0028】なお、本実施例では、コイル19a〜19c毎にLC発振回路などの検出回路を設けているが、各コイル19a〜19cを並列接続しLC発振回路などの検出回路に接続しても良い。また、本実施例では、各コイル19a〜19cの中心がほぼ三角形を形成する位置に板パネル20上に配設しているが、コイルの数はいくらでも良く、各コイルの中心が同一円周上に配設されれば良い。また可動部のフェライト18は円形状にしているが、長方形などでもよく、要は、各コイルのインダクタンスの変化により外槽3の揺れと方向がわかる構成であれば良い。
【0029】(実施例4)以下本発明の第4の実施例について説明する。
【0030】図8に示すように、可動部を構成する磁性材料のフェライト22は、円柱状でサスペンション12の任意の位置に配設されている。固定部を構成するコイル23a〜23cは、フェライト22の周囲に互いにほぼ対称位置になるように円筒24に配設され、その円筒24は外枠11に固設されている。従って、フェライト22及び円筒24はサスペンション12の任意の位置に取付可能であるので、取付位置の昇降により、サスペンション12の大きな動き(外槽3の動き)をも正確に精度良く検出することができる。
【0031】フェライト22は、全自動洗濯機を使用しない(静止状態)ときは、フェライト22のコイル23a〜23cの各コイル面に空間を介してほぼその中心にくるように配設し、コイル23a〜23cの各コイルのインダクタンスがほぼ同一になるように設定している。従って、外槽3の横揺れはサスペンション12の動きをフェライト22の動きとして捉え、コイル23a〜23cは、制御回路13に接続され、制御回路13においてコイル23a〜23cの各インダクタンスまたはLC発振回路などにより各インダクタンスを発振周波数などに変換し、その各変換値により外槽3の揺れを判断するものである。その他の構成は、前述第1の実施例と同一であるので説明は省略する。
【0032】この構成により、本実施例の外槽3の揺れを検知する検出装置14の出力例は、図9に示すように、フェライト22の変位量とコイル23a〜23cの各コイルのインダクタンス量の関係として示される。
【0033】以上のように構成された全自動洗濯機について、以下その動作を説明する。フェライト22がコイル23a〜23cの中心近傍に位置するときは、フェライト22とコイル23a〜23cの磁気結合がほぼ同じとなり、コイル23a〜23cのインダクタンスがほぼ等しくなる。
【0034】外槽3が揺れ、フェライト22がコイル23aの方向に移動したとすると、フェライト22とコイル23aの面の距離が小さくなり、逆に、フェライト22とコイル23b及び23cの距離が大きくなる。一般にコイルのインダクタンスは、コイル面に対向する磁性材料の距離に逆比例するので、コイル23aのインダクタンスが大きくなり、コイル23b及びコイル23cのインダクタンスが小さくなる。この各コイル23a〜23cのインダクタンスを制御回路13で捉えることにより、外槽3の揺れの大きさと方向が判別できる。外槽3の揺れの大きさは、コイル23a〜23cの各インダクタンスと全自動洗濯機の静止状態時のコイル23a〜23cのインダクタンスの差の最大値で検出できる。また、外槽3の揺れ方向は、コイル23a〜23cの各インダクタンスの大小の比率で検出できる。
【0035】以上のように本実施例によれば、可動部を構成するフェライト材料の円柱状のファライト22の周囲に互いにほぼ対称位置になるように、円筒24に配設した複数のコイル23a〜23cの固定部で構成した検出装置14を一個以上設けることにより、外槽3や脱水槽1の揺れを可動部と固定部の各コイル間のインダクタンスの変化として捉えることで、非接触で外槽3及び脱水槽1の揺れの変位と方向を正確に検知することができ、洗濯、すすぎ、脱水などの各工程に応じた最適な制御を行うことができる。
【0036】なお、本実施例ではコイル毎にLC発振回路などの検出回路を設けているが、各コイルを並列接続しLC発振回路などの検出回路に接続しても良い。また、コイル数は3個としているが、円筒内のコイルの数はいくらでも良い。また、本実施例では、可動部のフェライト22は円形状に、固定部は円筒24にコイル23a〜23cを配設しているが、フェライト22や円筒24の形状はどのような形状でも良く、要は、各コイルのインダクタンスの変化により外槽3の揺れと方向がわかる構成であれば良い。
【0037】(実施例5)以下本発明の第5の実施例について説明する。
【0038】図10に示すように、サスペンション12の上部に配設された検出装置14の固定部を構成するコイル25a〜25cは、それぞれの中心がほぼ三角形を形成する位置で曲面状の天板26に配設され、天板26の下部には、天板26とほぼ一定の空間を保った曲面状の底板27が配設されている。可動部を構成する磁性材料の球状のフェライト28は、天板26と底板27との空間に配設され、この空間を自由に動く構成としている。また天板26と底板27はその空間を閉じるように保持具29に固定した構成とされている。底板27の下方に配設した制御部30は、ソレノイド磁石などの磁力を電流などで吸着力を制御してフェライト28の動きを制御する。
【0039】全自動洗濯機を使用しない(静止状態)ときは、フェライト28のコイル25a〜25cの各コイル面に対向する面積が、ほぼ同一になるように配設し、コイル25a〜25cの各コイルのインダクタンスがほぼ同一になるように設定している。従って、外槽3の横揺れは、サスペンション12の動きを介してフェライト28の動きとして捉え、コイル25a〜25cは、制御回路13に接続され、制御回路13においてコイル25a〜25cの各インダクタンスまたはLC発振回路などにより各インダクタンスを発振周波数などに変換し、その各変換値により外槽3の揺れを判断するものである。その他の構成は、前述第1の実施例と同一であるので説明は省略する。
【0040】この構成により、本実施例の外槽3の振れを検知する検出装置14の出力例は、図11に示すように、フェライト28の変位量とコイル25a〜25cの各コイルのインダクタンス量の関係として示される。
【0041】以上のように構成された全自動洗濯機について、以下その動作を説明する。制御部30がフェライト28を制御しないで、フェライト28がコイル25a〜25cの中心近傍に位置するときは、フェライト28とコイル25a〜25cの磁気結合がほぼ同じとなり、コイル25a〜25cのインダクタンスがほぼ等しくなる。外槽3が揺れ、フェライト28がコイル25aの方向に移動したときは、フェライト28がコイル25aの面に空間を介して対向する面積が大きくなり、逆に、フェライト28がコイル25b及び25cの空間を介して対向する面積が小さくなる。一般にコイルのインダクタンスはコイル面に対向する磁性材料の面積に比例するので、コイル25aのインダクタンスが大きくなり、コイル25b及び25cのインダクタンスが小さくなる。これら各コイル25a〜25cのインダクタンスを制御回路13で捉えることにより、外槽3の揺れの大きさと方向が判別できる。外槽3の揺れの大きさは、コイル25a〜25cの各インダクタンスと全自動洗濯機の静止状態時のコイル25a〜25cのインダクタンスの差の最大値で検出できる。また、外槽3の揺れ方向は、コイル25a〜25cの各インダクタンスの大小の比率で検出できる。
【0042】また、制御部30により、適当な磁力でもってフェライト28を吸着し、底板27のほぼ中央に位置させて、全自動洗濯機を動作させると、外槽3が揺れ、それに応じてサスペンション12も揺れるが、フェライト28は、制御部30により、適当な磁力でもって吸着されているので、外槽3の動きと連動するサスペンション12の揺れの勢い(加速度)が磁力による吸着力に打ち勝つときに、フェライト28は動き出すことになる。そして、その後のフェライト28の動き(変位)は、フェライト28の初速度と磁力による吸着力によって決定される。すなわち、サスペンション12の揺れの勢い(加速度)によってフェライト28が底板27の中心部付近から底板27の端の方向に移動するときの最大変位は、磁力による吸着力が小さいときに大きくなり、逆に磁力による吸着力が大きいときに小さくなる。このときのフェライト28の動きを各コイル25a〜25cのインダクタンスで制御回路13が捉えることにより、外槽3の揺れの大きさと方向が判別できる。
【0043】外槽3の揺れの大きさは、コイル25a〜25cの各インダクタンスと全自動洗濯機の静止状態時のコイル25a〜25cのインダクタンスの差の最大値で検出できる。また、外槽3の揺れ方向は、コイル25a〜25cの各インダクタンスの大小の比率で検出できる。すなわち、洗濯、すすぎなどの比較的外槽3の揺れが小さい工程と、脱水などの比較的外槽3の揺れが大きい工程においても、フェライト28の最大変位が磁力による吸着力を制御部30で適当な大きさに設定することで、ほぼ同等にすることができて、検出装置14も小型となる。
【0044】以上のように本実施例によれば、複数のコイル25a〜25cをその中心がほぼ三角形を形成する位置で曲面状の天板26に配設した固定部と、固定部のコイル面に対向する方向に磁性材料の球状のフェライト28を天板26と底板27との空間に自由に動くように配設した可動部と、その可動部の動きを制御する制御部30とで構成した検出装置14を一個以上設けることにより、外槽3や脱水槽1の揺れの変位と方向を正確に精度良く検知できると共に、検出装置14をコンパクト化できる。
【0045】可動部の動きは、その可動部が所定の加速度以上の場合に可動部が動くように制御部30で制御し、所定加速度以上の外槽3及び脱水槽1の揺れが生じたときに、外槽3または脱水槽1の揺れに連動する可動部と固定部の各コイル間のインダクタンスの変化として捉えることで、非接触で外槽3及び脱水槽1の揺れの変位と方向を正確に検知することができ、洗濯、すすぎ、脱水の各工程に応じた最適な制御を行うことができる。
【0046】なお、本実施例では、可動部を球状のフェライト28としたが、鉄などの他の磁性材料でもよく、要は磁力によって吸着し、移動することでコイルのインダクタンスを変化させる磁性材料であれば良い。また、本実施例では、コイル毎にLC発振回路などの検出回路を設けているが、各コイル25a〜25cを並列接続しLC発振回路などの検出回路に接続しても良く、要は、各コイルのインダクタンスの変化により外槽3の揺れと方向がわかる構成であれば良い。
【0047】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように本発明は、脱水槽を外包する外槽の揺れを検出するリング状に巻いたコイルを有する固定部と、そのコイルの内周の内側に配設した磁性材料製の可動部とで構成した検出装置と、検出装置の出力に応じて脱水槽に配設された攪拌翼の駆動を制御する制御回路を備えた構成により、洗濯、すすぎ、脱水などの各工程に応じた最適な制御を行うことができ、脱水工程時の異常振動が発生しにくい優れた全自動洗濯機を実現できるものである。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013