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発明の名称 自動洗濯機の防振装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−8677
公開日 平成7年(1995)1月13日
出願番号 特願平5−158714
出願日 平成5年(1993)6月29日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 渕上 英巳 / 松本 俊成
要約 目的
脱水定常時の振動や騒音を大きくすることなく、脱水起動時の振れ回り振動を低減する自動洗濯機の防振装置を得ることを目的としている。

構成
洗濯機の本体22から外槽15をサスペンション20aにより防振支持するとともに、サスペンション20aを構成する吊り棒21を延長して支持棒21aを形成する。そしてこの支持棒21aと外槽15間に摩擦バンド23を掛け渡したものである。これにより外槽15がサスペンション20aを振らせる力と逆位相の力が支持棒21aの先端に発生し、摩擦バンド23がこの力を利用して外槽15の動きを止めるものである。
特許請求の範囲
【請求項1】 脱水槽を兼ねた洗濯槽の外側に位置して脱水時の水を受ける外槽と、この外槽を洗濯機の本体から防振支持するサスペンションと、前記本体の上部四隅に設け前記サスペンションを構成する吊り棒を挿通した半球状の吊り棒支持台と、この吊り棒支持台に球面摺動する吊り棒支持部と、前記吊り棒を吊り棒支持部の上部にまで延長して形成した支持棒と、この支持棒と外槽間に掛け渡した摩擦バンドとよりなる自動洗濯機の防振装置。
【請求項2】 摩擦バンドに代えて支持棒と外槽間に弾性体を設けた請求項1記載の自動洗濯機の防振装置。
【請求項3】 弾性体を複数設けた請求項2記載の自動洗濯機の防振装置。
【請求項4】 摩擦バンドに代えて支持棒と外槽間に少なくとも一方は回転可能とした補助棒を設けた請求項1記載の自動洗濯機の防振装置。
【請求項5】 摩擦バンドに代えて支持棒と外槽間に少なくとも一方は減衰機構を介して回転可能とした補助棒を設けた請求項1記載の自動洗濯機の防振装置。
【請求項6】 脱水槽を兼ねた洗濯槽の外側に位置して脱水時の水を受ける外槽と、この外槽を洗濯機の本体から防振支持するサスペンションと、前記本体の上部四隅に設け前記サスペンションを構成する吊り棒を挿通した半球状の吊り棒支持台と、この吊り棒支持台に球面摺動する吊り棒支持部と、前記吊り棒を吊り棒支持部の上部にまで延長して形成した支持棒と、この支持棒と前記本体間に弾性体を設けた自動洗濯機の防振装置。
【請求項7】 支持棒を外槽中心部へ屈曲し、この支持棒と外槽間に弾性体を設けた請求項2記載の自動洗濯機の防振装置。
【請求項8】 脱水槽を兼ねた洗濯槽の外側に位置して脱水時の水を受ける外槽と、この外槽を洗濯機の本体から防振支持するサスペンションと、前記本体の上部四隅に設け前記サスペンションを構成する吊り棒を挿通した半球状の吊り棒支持台と、この吊り棒支持台に球面摺動する吊り棒支持部と、この吊り棒支持部と一体となった弾性体よりなる取付部と、この取付部と接続した外槽の外周に取り付けた弾性体とよりなる自動洗濯機の防振装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家庭用の自動洗濯機に使用される防振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自動洗濯機は図20・図21に示すような構造になっている。すなわち、脱水槽を兼ねた洗濯槽1(以下洗濯槽と称する)の中央底部には攪拌翼13を、洗濯槽1の外側には脱水時の水を受けるための外槽3を設けている。この外槽3に、前記攪拌翼13と洗濯槽1の駆動用モータ4を取り付けている。またこの状態で、外槽3は洗濯機の本体2にバネと減衰器で構成した防振支持具5を介して吊り下げられ防振支持されている。洗濯槽1の上部には、液体を内封した流体バランサ6を固着している。さらに外槽3の外周には、2本の摩擦バンド14を卷着した横方向の振動を減衰させる減衰器7を設けている。減衰器7を構成する摩擦バンド14のそれぞれの両端は、線材を折曲して形成した弾性体8を介して本体2に取り付けられている。また、摩擦バンド14はその中間付近にコイルバネ9を設けており伸縮自在となっている。
【0003】上記従来例の自動洗濯機は次のとおり動作するものである。すなわち、先ず洗濯槽1に給水し、攪拌翼13を駆動して衣類の洗濯を実行する。洗濯行程を終了すると排水を行い、次に洗濯槽1を高速で回転させて洗濯済みの衣類を遠心脱水する。この脱水行程中で、洗濯済みの衣類の片寄りが原因して生じる外槽3のアンバランス振動は、防振支持具5によって吸収されるため、本体2にはあまり伝達されない。しかし脱水行程の起動中は、この洗濯槽1の回転数が防振支持系の共振周波数を通過する際に、外槽3が大きく振れ回り、最悪の場合は外槽3が本体2に当たるという事態にもなるものである。この共振時の振れ回りを最小に抑えるために、前記の減衰器7が外槽3に装備されている。すなわち、外槽3が大きく振れ回るときは、減衰器7を構成する摩擦バンド14が外槽3との間で摩擦を生じて、この摩擦損失によって外槽3の振れ回りを抑制しているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記従来の構成のものでは、脱水行程で洗濯槽1を起動してこの回転数が定常状態に達しても、外槽3と減衰器7との間には摩擦力が作用しているため、外槽3の振動が本体2に伝達されるものである。脱水起動時の振れ回りを小さくして外槽3が本体2に衝突しないようにするには、減衰器7と外槽3との摩擦力は大きいほど良いものである。また減衰器7の取付位置は、外槽3と本体2との隙間が比較的小さく、衝突の機会の多い外槽3の上部に取り付けた方が、その効果が大きいものである。しかしこの二つの方法は、いずれも脱水定常時における本体2の振動を大きくすることにつながるものである。すなわち、摩擦力を大きくすることは本体2に伝わる振動を大きくすることであり、外槽3の上部に減衰器7を取り付けることは本体2の上部に振動が伝達されやすくなることで、本体2の上部の横振れを大きくする結果となる。
【0005】つまり従来の構成のものは、脱水起動時の外槽3の振れ回り振動を抑えると、脱水定常時の振動や騒音が大きくなるという課題を有しているものである。
【0006】本発明は前記従来の構成が有している解決しようとするもので、脱水定常時の振動や騒音を大きくすることなく、脱水起動時の振れ回り振動を低減することができる自動洗濯機の防振装置を得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明の第一の手段は、脱水槽を兼ねた洗濯槽の外側に位置して脱水時の水を受ける外槽と、この外槽を洗濯機の本体から防振支持するサスペンションと、前記本体の上部四隅に設け前記サスペンションを構成する吊り棒を挿通した半球状の吊り棒支持台と、この吊り棒支持台に球面摺動する吊り棒支持部と、前記吊り棒を吊り棒支持部の上部にまで延長して形成した支持棒と、この支持棒と外槽間に掛け渡した摩擦バンドとよりなる自動洗濯機の防振装置とするものである。
【0008】また本発明の第二の手段は、第一手段の摩擦バンドに代えて支持棒と外槽間に弾性体を設けた自動洗濯機の防振装置とするものである。
【0009】また本発明の第三の手段は、第二の手段の弾性体を複数設けた自動洗濯機の防振装置とするものである。
【0010】また本発明の第四の手段は、第一手段の摩擦バンドに代えて支持棒と外槽間に少なくとも一方は回転可能とした補助棒を設けた自動洗濯機の防振装置とするものである。
【0011】また本発明の第五の手段は、第一手段の摩擦バンドに代えて支持棒と外槽間に少なくとも一方は減衰機構を介して回転可能とした補助棒を設けた自動洗濯機の防振装置とするものである。
【0012】また本発明の第六の手段は、脱水槽を兼ねた洗濯槽の外側に位置して脱水時の水を受ける外槽と、この外槽を洗濯機の本体から防振支持するサスペンションと、前記本体の上部四隅に設け前記サスペンションを構成する吊り棒を挿通した半球状の吊り棒支持台と、この吊り棒支持台に球面摺動する吊り棒支持部と、前記吊り棒を吊り棒支持部の上部にまで延長して形成した支持棒と、この支持棒と前記本体間に弾性体を設けた自動洗濯機の防振装置とするものである。
【0013】また本発明の第七の手段は、第二の手段の支持棒を外槽中心部へ屈曲し、この支持棒と外槽間に弾性体を設けた自動洗濯機の防振装置とするものである。
【0014】また本発明の第八の手段は、脱水槽を兼ねた洗濯槽の外側に位置して脱水時の水を受ける外槽と、この外槽を洗濯機の本体から防振支持するサスペンションと、前記本体の上部四隅に設け前記サスペンションを構成する吊り棒を挿通した半球状の吊り棒支持台と、この吊り棒支持台に球面摺動する吊り棒支持部と、この吊り棒支持部と一体となった弾性体よりなる取付部と、この取付部と接続した外槽の外周に取り付けた弾性体とよりなる自動洗濯機の防振装置とするものである。
【0015】
【作用】本発明の第一の手段は、摩擦バンドが脱水起動時においても脱水定常時においても、外槽の動きを低減するように作用するものである。すなわち、外槽がサスペンションを振らせる力は吊り棒支持部を支点に作用するため、支持棒先端にはこの力と反対方向の力が発生する。この力は外槽上部の振動とは逆位相となっており、摩擦バンドを通じて外槽の動きを止める力となって外槽に作用するものである。
【0016】本発明の第二の手段は、弾性体が脱水起動時においても脱水定常時においても、外槽の動きを低減するように作用するものである。すなわち、脱水起動直後の洗濯槽の振れ回り時には、支持棒先端に生ずるサスペンションを振らせる力と反対方向の力が、弾性体を通じて外槽の動きを止める力となって外槽に作用する。また脱水行程に入って洗濯槽が回転を始め共振点時の上下振動に対しては、弾性体が上下方向に力を発生して、外槽の振動を低減する。また脱水定常時においても、支持棒先端に生ずるサスペンションを振らせる力と反対方向の力が、弾性体を通じて外槽の動きを止める力となって外槽に作用するものである。
【0017】また本発明の第三の手段は、外槽と本体との間の複数の弾性体が、特に脱水定常時に本体の振動モードに対して有効に作用して、一層本体の振動を低減するように作用するものである。
【0018】本発明の第四の手段は、支持棒と外槽との間の補助棒が、支持棒に生ずる力を増幅するように作用するため、脱水起動時にも脱水定常時にも外槽の振動を効果的に抑えることができるものである。
【0019】本発明の第五の手段は、支持棒と外槽との間の回転可能な減衰機構を介した補助棒が、脱水起動時にも脱水定常時にも外槽の振動を効果的に抑えるように作用するものである。特に脱水を開始して共振点を通過するときの上下方向の振動に対して、回転可能な減衰機構がこの上下方向の振動を抑えるように作用するものである。
【0020】更に本発明の第六の手段は、支持棒と本体との間の弾性体が、支持棒先端に生ずるサスペンションを振らせる力と反対方向の力を生じさせ、外槽の動きを止めるように作用するものである。
【0021】本発明の第七の手段は、支持棒と外槽とを接続した弾性体が、支持棒先端に生ずるサスペンションを振らせる力と反対方向の力を受けて外槽の動きを止めるように作用するものである。
【0022】本発明の第八の手段は、吊り棒支持部の弾性体よりなる取付部と外槽の外周との間に取り付けた弾性体が、支持棒先端に生ずるサスペンションを振らせる力と反対方向の力を受けて外槽の動きを止めるように作用するものである。
【0023】
【実施例】以下、本発明の第一の手段の実施例の構成について図1〜図3に基づいて説明する。脱水時の水を受けるための外槽15を脱水槽を兼ねた洗濯槽18の外側に位置して設けている。外槽15の下部には、減速機16を固着している。この減速機16は、同様に外槽15の下部に固着したモータ17とベルトで連結されている。減速機16の駆動軸は二重構造になっており、外側の軸には、外槽15内部に設けた洗濯槽18が固定されている。内側の軸には、洗濯槽18内部に設けた撹拌翼19が固定されている。
【0024】また本実施例の自動洗濯機は以下の防振装置を備えている。外槽15は洗濯機の本体22の四隅からサスペンション20a〜20dを介してサスペンション支持部15aで防振支持されている。この各サスペンション20a〜20dは、外槽15を本体22の四隅から支持する吊り棒21と、この吊り棒21の下端に取付けた外周に摩擦材を有したバネ支持板30と、前記吊り棒21に挿通されバネ支持板30を覆う筒状のバネ抑え28と、バネ支持板30とバネ抑え28との間に介装した圧縮バネ29とで構成している。また本体22の上部四隅には、半球状の吊り棒支持台24と、吊り棒21に取り付けられた前記吊り棒支持台24に球面摺動する吊り棒支持部25とを設けている。吊り棒支持台24と本体22との間には補強板27を設け、脱水時のサスペンション20aの振動から本体22を補強している。前記半球状の吊り棒支持部25の上部には、吊り棒21を延長して支持棒21aを形成し、この支持棒21aと外槽15間に摩擦バンド23を掛け渡している。本実施例では摩擦バンド23としては、ゴム・ウレタン等の弾性を有する材料を使用している。この摩擦バンド23は、固定具26で支持棒21aに固定されている。
【0025】以下本実施例の動作を説明する。布アンバランスWの作用により、脱水行程に入って洗濯槽18が回転を開始した直後の洗濯槽18の振れ回り運動による力は、外槽15に対して、サスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1として作用する。この力F1は、外槽15を防振支持している吊り棒支持部25を支点にして支持棒21aに作用する。支持棒21aの端部には、外槽15との間に摩擦バンド23を設けている。このため支持棒21aの先端には、図4に示しているように、前記力F1とは反対方向の力F2が発生している。つまりこの力F2は、外槽15の上部の振動とは逆位相となっている。従って支持棒21aの端部と外槽15とを接続している摩擦バンド23は、この力F2を受けて外槽15の動きを止めるように外槽15に作用する。このため、この脱水起動時の外槽15の振動は抑制され、脱水行程の起動が速やかに行われるものである。
【0026】また洗濯槽18の回転数が上昇して定常状態に達したときには、本実施例の防振装置は図5に示しているように作動する。外槽15には、前記脱水起動時と同様にサスペンション20aを振らせる力F1が働いている。この力F1は吊り棒支持部25を支点に作用し、本体22の上部四隅の半球状の吊り棒支持台24には力f1として作用する。一方前記したように支持棒21aの先端には、力F1と反対方向の力F2が生じている。この力F2は、前記半球状の吊り棒支持台24には力f2として作用する。力f2は、前記力f1とは方向が反対であるため、最終的に吊り棒支持台24を介して本体22に働く力f0は(数1)のように低減されるものである。
【0027】
0=f1−f2 (数1)
こうして本実施例は、脱水定常時にも本体22に伝達される振動を低減するように作用するものである。
【0028】このように本実施例は、脱水起動時には摩擦バンド23が外槽15の動きを抑制し、脱水定常時には、摩擦バンド23を通じて、サスペンション支持部15aから外槽15が受けるサスペンション20aを振らせる力と反対方向の力が発生して、この2つの力を相殺して本体22に伝達される振動を低減するものである。
【0029】続いて本発明の第二の手段の実施例の構成を図6・図7に基づいて説明する。本体22の上部四隅には、半球状の吊り棒支持台24と、吊り棒21に取り付けた前記吊り棒支持台24に球面摺動する吊り棒支持部25とを設けている。また前記半球状の吊り棒支持部25の上部には、吊り棒21を延長して支持棒21aを形成し、この支持棒21aと外槽15間に弾性体31である第一バネ31を設けている。その他の構成については、前記本発明の第一の手段の実施例と同様である。
【0030】以下本実施例の動作を説明する。前記図4で説明しているように、脱水行程に入って洗濯槽18が回転を開始した直後の洗濯槽18の振れ回り運動による力は、外槽15に対して、サスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1として作用する。この力F1は吊り棒支持部25を支点として吊り棒21に作用する。また本実施例では支持棒21aの端部には、外槽15と接続している弾性体31を設けている。このため図4で説明しているように、支持棒21aの先端では前記F1とは反対方向の力F2が発生している。この力F2は外槽15の上部の振動とは逆位相となっており弾性体31に作用する。従って弾性体31は、外槽15の動きを止めるように外槽15に作用するわけである。このため、この脱水起動時の外槽15の振動は抑制され、脱水行程の起動が速やかに行われるものである。
【0031】また、脱水行程を起動して洗濯槽18の回転数が上昇して共振点を通過するときに洗濯槽18に生ずる上下方向の振動は、前記弾性体31が上下方向に力を発生するため、外槽15に対する伝達を効果的に抑えることができるものである。
【0032】また更に洗濯槽18の回転数が上昇して定常状態に達したときにも、前述した図5のように作用して、本体22に伝達される振動を低減するものである。つまり、外槽15に作用するサスペンション20aを振らせる力F1は、吊り棒支持部25を支点に作用し、本体22の上部四隅の半球状の吊り棒支持台24には力f1として作用する。一方支持棒21aの先端には、外槽15がサスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1と反対方向の力F2が発生している。この力F2は、前記半球状の吊り棒支持台24に力f2として作用する。この力f2は、前記力f1とは方向が反対であるため、最終的に本体22に働く力f0は前記(数1)のように低減されるものである。
【0033】以上のように本実施例によれば、支持棒21aと外槽15とを弾性体31で接続しているため、前記本発明の第一の手段の実施例と同様の振動や騒音の効果が得られるばかりでなく、脱水起動時の外槽15の上下振動に対しても効果が大きい自動洗濯機の防振装置を提供することができる。
【0034】続いて本発明の第三の手段の実施例の構成を図8・図9に基づいて説明する。本体22の上部四隅には、半球状の吊り棒支持台24と、吊り棒21に取り付けた前記吊り棒支持台24に球面摺動する吊り棒支持部25とを設けている。また、前記半球状の吊り棒支持部25の上部には、吊り棒21を延長して支持棒21aを形成し、この支持棒21aと外槽15間に本体22と平行に複数の弾性体である第二バネ32a・32bを設けている。その他の構成は、前記本発明の第一の手段の実施例と同様である。
【0035】以下本実施例の動作を説明する。本実施例においても脱水起動時には、前記図4と同様に動作するものである。脱水行程に入った直後の洗濯槽18の振れ回り運動は、外槽15に対して、サスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1として作用する。この力F1は吊り棒支持部25を支点に作用し、支持棒21aの先端にはF1とは反対方向の力F2が発生する。この力F2は外槽15の上部の振動と逆位相となっているため、第二バネ32a・32bを通じて外槽15の動きを止める力となって外槽15に作用する。この結果、外槽15の振動を低減することができる。また洗濯槽18の回転数が上昇して共振点を通過するときには、このときに生ずる上下方向の振動を、第二バネ31a・32bが上下方向に力を発生して、これによる振動を低減するものである。特に本実施例では、第二バネ31a・31bを設けた構成としているため、この上下方向の振動は効果的に抑えることができるものである。
【0036】また洗濯槽18の回転数が上昇して定常状態となったときには、前記各実施例と同様に、本体22に伝達される振動を低減するよう作用するものである。この場合、第二バネ31a・31bを設けたため、本体22の振動を有効に防止するものである。
【0037】続いて本発明の第四の手段の実施例の構成を図10・図11に基づいて説明する。本体22の上部四隅には半球状の吊り棒支持台24と、吊り棒21に取り付けた前記吊り棒支持台24に球面摺動する吊り棒支持部25とを設けている。吊り棒支持部25の上部には、吊り棒21を延長した支持棒21aと、支持棒21aと外槽15とを接続している第一補助棒33a・33bを設けている。第一補助棒33a・33bは両端に穴33cを有しており、外槽15に設けた固定ピン34a・34bをこの穴33cを使って外槽15に両端を固定している。また中間部は、支持棒21aに固定具26を使用して固定されている。また第一補助棒33a・33bは、支持棒21a・固定ピン34の軸直角方向に回転可能となっている。その他の構成については、前記本発明の第一の手段の実施例と同様である。
【0038】以下本実施例の動作を説明する。第一補助棒33a・33bは、支持棒21aの先端に生ずる外槽15に作用する力F1と反対方向の力F2を受けて、脱水起動時の外槽15の動きを防止する。また脱水定常時においても、前記実施例と同様、(数1)に示す相殺作用によって、本体22に伝達される振動は低減されるものである。つまり、外槽15がサスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1は、吊り棒支持部25を支点にして作用し、本体22の上部四隅の半球状の吊り棒支持台24には力f1として入力される。また支持棒21aの先端には、外槽15から第一補助棒33aを介して、外槽15がサスペンション支持部21aからサスペンション20aを振らせる力F1と反対方向の力F2が発生している。この力F2は、半球状の吊り棒支持台24に力f2として入力される。この力f2は前記力f1とは方向が反対であるため、最終的に本体22に働く力f0は(数1)に示すように相殺され低減される。
【0039】本実施例によれば、発生する反対方向の力が前記本発明の第一の手段の実施例よりも大きく、起動時の振れ回りと定常運転時の振動や騒音を一層低減できるものである。
【0040】次に本発明の第五の手段の実施例の構成を図12・図13に基づいて説明する。本体22の上部四隅には半球状の吊り棒支持台24と、吊り棒21に取り付けた前記吊り棒支持台24に球面摺動する吊り棒支持部25とを設けている。また半球状の吊り棒支持部25の上部には、吊り棒21を延長して支持棒21aを形成し、第二補助棒33a・33bを備えている。第二補助棒33a・33bの一端は、外槽15に設けた減衰器35a・35bを介して外槽15に取り付けられている。減衰器35a・35bは、上下の回転方向に対して力が働く構造となっている。また第二補助棒33a・33bの他端には穴33cを設けており、支持棒21aに挿入され、固定具26で取り付けられている。従って、第二補助棒33a・33bは、支持棒21aの軸直角方向に回転可能となっている。その他の構成については、前記本発明の第一の手段の実施例と同様である。
【0041】以下本実施例の動作を説明する。脱水行程に入った直後の洗濯槽18の振れ回り運動は、外槽15に対して、サスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1として作用する。この力F1は吊り棒支持部25を支点に作用し、支持棒21aの先端には、支持棒21aと、この支持棒21aと外槽15上の減衰器35aを第二補助棒33aで接続した構成としているため、F1とは反対方向の力F2が発生する。この力F2は外槽15の上部の振動と逆位相となっているため、第二補助棒33aを通じて外槽15の動きを止める力となって外槽15に作用する。このため、脱水行程直後の外槽15の振動を低減することができる。また洗濯槽18の回転数が上昇して共振点を通過するときに生ずる上下振動は、第二補助棒33a・33bが減衰器35a・35bによって上下方向に力を発生することによって低減することができる。また脱水定常時においても、前記実施例と同様(数1)に示す相殺作用によって、本体22に伝達される振動は低減されるものである。つまり、外槽15がサスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1は、吊り棒支持部25を支点にして作用し、本体22の上部四隅の半球状の吊り棒支持台24には力f1として入力される。また支持棒21aの先端には、外槽15から第二補助棒33a・33bを介して、外槽15がサスペンション支持部21aからサスペンション20aを振らせる力F1と反対方向の力F2が発生している。この力F2は、半球状の吊り棒支持台24に力f2として入力される。この力f2は前記力f1とは方向が反対であるため、最終的に本体22に働く力f0は(数1)に示すように相殺され低減される。
【0042】特に本実施例は起動時の外槽15の上下振動に対しても効果が大きい自動洗濯機の防振装置として作用するものである。
【0043】次いで本発明の第六の手段の実施例の構成を図14・図15に基づいて説明する。本体22の上部四隅には半球状の吊り棒支持台24と、吊り棒21に取り付けた吊り棒支持台24に球面摺動する吊り棒支持部25とを設けている。また吊り棒支持部25の上部には、吊り棒21を延長して支持棒21aを形成し、この支持棒21aと本体22間に弾性体である第三バネ36a・36bを備えている。その他の構成については前記本発明の第一の手段の実施例と同様である。
【0044】以下本実施例の動作を説明する。脱水行程に入った直後の洗濯槽18の振れ回り運動は、外槽15に対して、サスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1として作用する。この力F1は吊り棒支持部25を支点に作用し、支持棒21aの先端には、支持棒21aと本体22とを弾性体である第三バネ36a・36bで接続した構成としているため、F1とは反対方向の力F2が発生する。この力F2は外槽15の上部の振動と逆位相となっているため、第三バネ36aを通じて外槽15の動きを止める力となって外槽15に作用する。このため、脱水行程直後の外槽15の振動を低減することができる。また洗濯槽18の回転数が上昇して共振点を通過するときに生ずる上下振動は、第三バネ36a・36bが上下方向に力を発生することによって低減することができる。また脱水定常時においても、前記実施例と同様(数1)に示す相殺作用によって、本体22に伝達される振動は低減されるものである。つまり、外槽15がサスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1は、吊り棒支持部25を支点にして作用し、本体22の上部四隅の半球状の吊り棒支持台24には力f1として入力される。また支持棒21aの先端には、本体22から第三バネ36a・36bを介して、外槽15がサスペンション支持部21aからサスペンション20aを振らせる力F1と反対方向の力F2が発生している。この力F2は、半球状の吊り棒支持台24に力f2として入力される。この力f2は前記力f1とは方向が反対であるため、最終的に本体22に働く力f0は(数1)に示すように相殺され低減される。
【0045】続いて本発明の第七の手段の実施例の構成について、図16・図17に基づいて説明する。本実施例では、吊り棒21を延長した支持棒21aは外槽15の中心部に向かって屈曲した構成となっており、この先端は弾性体である第一ゴムバンド38によって外槽15と接続している。39は前記第一ゴムバンド38が外れないように支持棒21aの先端に設けている外れ止めである。その他の構成については前記本発明の第一の手段の実施例と同様である。
【0046】以上の構成で、前記各実施例と同様、脱水時の本体22の振動を低減するものである。脱水行程に入った直後の洗濯槽18の振れ回り運動は、外槽15に対して、サスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1として作用する。この力F1は吊り棒支持部25を支点に作用し、支持棒21aの先端には、支持棒21aと外槽15とを弾性体である第一ゴムバンド38で接続した構成としているため、F1とは反対方向の力F2が発生する。この力F2は外槽15の上部の振動と逆位相となっているため、第一ゴムバンド38を通じて外槽15の動きを止める力となって外槽15に作用する。このため、脱水行程直後の外槽15の振動を低減することができる。
【0047】また脱水定常時においても、前記実施例と同様(数1)に示す相殺作用によって、本体22に伝達される振動は低減されるものである。つまり、外槽15がサスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1は、吊り棒支持部25を支点にして作用し、本体22の上部四隅の半球状の吊り棒支持台24には力f1として入力される。また支持棒21aの先端には、外槽15から第一ゴムバンド38を介して、外槽15がサスペンション支持部21aからサスペンション20aを振らせる力F1と反対方向の力F2が発生している。この力F2は、半球状の吊り棒支持台24に力f2として入力される。この力f2は前記力f1とは方向が反対であるため、最終的に本体22に働く力f0は(数1)に示すように相殺され低減される。
【0048】以上のように本実施例によれば、脱水時に本体22に伝達される振動を低減することができると共に、特にサスペンションの取付部の上部のスペースを有効に活用することができるものである。
【0049】続いて本発明の第八の手段の実施例の構成について図18・図19に基づいて説明する。本実施例では、吊り棒支持部25と一体に弾性体よりなる取付部25を設けている。また外槽25の外周には固定具41を設けており、前記取付部25と固定具41間に弾性体である第二ゴムバンド40を設けている。その他の構成については、前記本発明の第七の手段の実施例と同様である。
【0050】以上の構成で、前記各実施例と同様脱水時の本体22の振動を低減するものである。脱水行程に入った直後の洗濯槽18の振れ回り運動は、外槽15に対して、サスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1として作用する。この力F1は吊り棒支持部25を支点に作用し、支持棒21aの先端には、支持棒21aと外槽15とを弾性体である第二ゴムバンド40で接続した構成としているため、F1とは反対方向の力F2が発生する。この力F2は外槽15の上部の振動と逆位相となっているため、第二ゴムバンド40を通じて外槽15の動きを止める力となって外槽15に作用する。このため、脱水行程直後の外槽15の振動を低減することができる。また脱水定常時においても、前記実施例と同様、(数1)に示す相殺作用によって、本体22に伝達される振動は低減されるものである。つまり、外槽15がサスペンション支持部15aからサスペンション20aを振らせる力F1は、吊り棒支持部25を支点にして作用し、本体22の上部四隅の半球状の吊り棒支持台24には力f1として入力される。また支持棒21aの先端には、外槽15から第二ゴムバンド40を介して、外槽15がサスペンション支持部21aからサスペンション20aを振らせる力F1と反対方向の力F2が発生している。この力F2は、半球状の吊り棒支持台24に力f2として入力される。この力f2は前記力f1とは方向が反対であるため、最終的に本体22に働く力f0は(数1)に示すように相殺され低減される。
【0051】以上のように本実施例によれば、脱水時に本体22に伝達される振動を低減することができるのみならず、弾性体の取付作業が極めて容易となり、生産性の高い自動洗濯機の防振装置とすることができるものである。
【0052】
【発明の効果】本発明の第一の手段は、脱水槽を兼ねた洗濯槽の外側に位置して脱水時の水を受ける外槽と、この外槽を洗濯機の本体から防振支持するサスペンションと、前記本体の上部四隅に設け前記サスペンションを構成する吊り棒を挿通した半球状の吊り棒支持台と、この吊り棒支持台に球面摺動する吊り棒支持部と、前記吊り棒を吊り棒支持部の上部にまで延長して形成した支持棒と、この支持棒と外槽間に掛け渡した摩擦バンドとよりなる構成として、脱水定常時の振動や騒音を大きくすることなく、脱水起動時の振れ回り振動を低減することができるものである。
【0053】また本発明の第二の手段は、特に摩擦バンドに代えて支持棒と外槽間に弾性体を設けた構成として、第一の手段が有する効果に加え、起動時の外槽の上下振動に対しても効果が大きいものである。
【0054】また本発明の第三の手段は、特に支持棒と外槽間に複数の弾性体を用いた構成として、本体の振動モードに着目した防振装置とでき、特に大きな振動や騒音を低減することができる。
【0055】また本発明の第四の手段は、特に支持棒と外槽間に少なくとも一方は回転可能とした補助棒を設けた構成として、簡単な構成で、脱水定常時の振動や騒音を大きくすることなく、脱水起動時の振れ回り振動を低減することができるものである。
【0056】また本発明の第五の手段は、特に支持棒と外槽間は少なくとも一方は回転可能とした減衰機構を介して補助棒で接続した構成として、特に起動時の外槽の上下振動に対して大きな効果が得られるものである。
【0057】また本発明の第六の手段は、特に支持棒と本体間に弾性体を設けた構成として、特に生産性や耐久性に優れたものである。
【0058】また本発明の第七の手段は、特に支持棒を外槽中心部へ屈曲し、この支持棒と外槽間に弾性体を設けた構成として、特にサスペンション上部のスペースを有効に活用したものである。
【0059】また本発明の第八の手段は、特に吊り棒支持部と一体となった弾性体よりなる取付部と、この取付部と接続した外槽の外周に取り付けた弾性体とよりなる構成として、特に弾性体の取付けの生産性を高めることができるものである。




 

 


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