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発明の名称 遊技機制御回路
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−100246
公開日 平成7年(1995)4月18日
出願番号 特願平5−250573
出願日 平成5年(1993)10月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
発明者 新山 吉平 / 伊東 広司
要約 目的
本発明は遊技機制御回路に関し、品質の高い乱数を生成しつつ、乱数の出力値を制御することを目的とする。

構成
遊技機における遊技を制御するとともに、該遊技に用いる乱数を生成する遊技機制御回路1において、予め設定された確率に基づいて乱数列を生成する乱数列生成手段2と、該乱数列生成手段2により生成される乱数列の出力範囲に対して特定範囲の数値を一定値に変換し、生成される乱数列内の数値を偏らせて前記乱数列生成手段2に設定された確率を演算により変更する確率変更手段3とを備えるように構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】遊技機における遊技を制御するとともに、該遊技に用いる乱数を生成する遊技機制御回路において、予め設定された確率に基づいて乱数列を生成する乱数列生成手段と、該乱数列生成手段により生成される乱数列の出力範囲に対して特定範囲の数値を一定値に変換し、生成される乱数列内の数値を偏らせて前記乱数列生成手段に設定された確率を演算により変更する確率変更手段と、を備えることを特徴とする遊技機制御回路。
【請求項2】前記乱数列生成手段は、M系列法により乱数を生成することを特徴とする請求項1記載の遊技機制御回路。
【請求項3】遊技領域中に、特別図柄始動口への遊技球の入賞を条件として可変表示ゲームを行う特別図柄表示装置と、該特別図柄表示装置における可変表示ゲームの大当たり時に開放する変動入賞装置と、前記特別図柄表示装置の可変表示ゲームにおける大当たり確率を複数用意し、複数の大当たり確率の中からいずれか1つの大当たり確率を選択的に設定する確率設定手段と、を備え、前記確率変更手段は、前記確率設定手段により設定された確率に基づいて前記乱数列生成手段に予め設定された基準確率を演算により変更することを特徴とする請求項1または2記載の遊技機制御回路。
【請求項4】前記特別図柄表示装置の可変表示ゲームにおける大当たり確率を特定条件の基に変動させる確率変動手段を備え、前記確率変更手段は、前記確率変動手段の変動条件に基づいて前記乱数列生成手段に予め設定された基準確率を演算により変更することを特徴とする請求項1、2または3記載の遊技機制御回路。
【請求項5】遊技領域中に、普通図柄作動部における遊技球の検出を条件として表示図柄を変動させる普通図柄表示装置と、該普通図柄表示装置の停止図柄が特定図柄となる場合を小当たりとし、小当たり時に開状態となる普通電動役物と、特別図柄始動口への遊技球の入賞を条件として可変表示ゲームを行う特別図柄表示装置と、を備え、前記確率変更手段は、前記特別図柄表示装置の可変表示ゲームにおいて特定図柄で大当たりした場合、所定の期間、前記普通図柄表示装置の小当たり確率を低確率状態から高確率状態に演算により変更することを特徴とする請求項1、2、3または4記載の遊技機制御回路。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊技機制御回路に係り、特に、遊技において利用される乱数を生成する際、乱数値の出現確率を制御する遊技機制御回路に関する。
【0002】〔発明の背景〕近年、遊技機、例えば、パチンコ遊技機等においては、遊技領域の略中央に配置される特別図柄表示装置での可変表示ゲームにより遊技の興趣が高められている。
【0003】この可変表示ゲームは、特別図柄表示装置中に表示される図柄が、予め定められた組み合わせとなった場合を大当たりとし、連続役物を作動させることにより変動入賞装置を開状態とし、入賞を容易にするものである。
【0004】このような可変表示ゲームにおいては、大当たりの決定や、停止時の図柄(以下、停止図柄という)の決定等には確率的要素が盛り込まれており、偶然性を伴うことで遊技に対する興趣が盛り上げられている。このため、大当たりの決定や、停止図柄の決定等には、一様性及び不規則性を伴う乱数を用いている。
【0005】ところで、CR(カードリーダ)機と呼ばれるパチンコ遊技機(以下、カード式パチンコ遊技機という)では、特別図柄表示装置の可変表示ゲームでの大当たり確率を3段階以内で任意に設定できるとともに、大当たり確率自体を変動させることもでき、また、第1種確率変動タイプのパチンコ遊技機では、特別図柄表示装置において特定図柄で大当たりとなった場合に、普通図柄表示装置における小当たり確率を通常の低確率状態から高確率状態として確率変動を行うことができることから、このような確率の設定及び変動を行うパチンコ遊技機においては確率の制御、すなわち、遊技機制御回路内で生成される乱数の出力値を制御することが要求される。
【0006】
【従来の技術】従来、当たり確率(大当たり及び小当たり)を決定するための乱数生成は、図13に示すようなケタ上がり方式のカウンタが一般的に用いられている。
【0007】図13は、ケタ上がり方式のカウンタにおける当たり動作を説明するための図である。
【0008】図13に示すケタ上がり方式のカウンタは、“00”〜“239”までの値が規則的に1つずつ常時高速移動しているカウンタによって大当たりが制御されており、大当たりとなるのは、所定のタイミングでセレクトされた値が、予め決められた1つの当選値(この場合、“03”)となった場合であり、これにより、大当たりの確率は240分の1となっている。
【0009】ちなみに、この大当たり判定が行われるタイミングとしては、遊技球の始動口入賞時が一般的であり、図13に示す例では、ケタ上がり方式のカウンタの1コマ移動する時間は、例えば、約0.004秒といったごく短い期間であり、この場合の一巡周期は約0.96秒(=0.004×240)と十分に短いことから、カウンタのセレクト値が乱数として用いられている。
【0010】図14(a)〜(c)は、大当たり確率を変更できるパチンコ遊技機におけるカウンタの動作例を示す図であり、同図(a)は、大当たり確率を1/269に設定するカウンタを示す図,同図(b)は、大当たり確率を1/289に設定するカウンタを示す図,同図(c)は、大当たり確率を1/308に設定するカウンタを示す図である。
【0011】ここで、前述のカード式パチンコ遊技機のように大当たり確率を3段階に変更できるパチンコ遊技機では、図14(a)〜(c)に示すように、例えば、“00”〜“268”,“00”〜“288”,“00”〜“307”といった、出目(すなわち、最大値)の異なるケタ上がり方式のカウンタが予め3つ用意され(この場合、当選値は“7”で共通)、外部から確率設定値を切り換えることにより、上記の例では、図14(a)に示す1/269,図14(b)に示す1/289,図14(c)に示す1/308の確率を有する3つのケタ上がりのカウンタのいずれか1つが、以後の遊技における大当たり確率決定用カウンタとして設定される。
【0012】図15(a),(b)は、カード式パチンコ遊技機における大当たり確率の変動動作を説明するための図であり、同図(a)は、特別図柄表示装置の大当たり確率が低確率状態での動作モード時のカウンタを示す図,同図(b)は、特別図柄表示装置の大当たり確率が高確率状態での動作モード時のカウンタを示す図である。
【0013】カード式パチンコ遊技機のように大当たりの確率変動を行うパチンコ遊技機では、通常時、すなわち、低確率動作モード時において、図15(a)に示すように、当選値は“07”の1つだけであるが、特定図柄で大当たりが発生すると高確率動作モードに移行し、図15(b)に示すように、当選値が“07”,“22”,“75”,“124”,“189”の5つとなる。
【0014】これによって、高確率動作時には低確率動作時と比較して大当たり確率が5倍にアップするように確率が変動する。なお、高確率動作モードは、特定図柄で大当たりした後、所定回数大当たりするまで継続し、その後に低確率動作モードに戻る。
【0015】図16(a),(b)は、第1種確率変動タイプのパチンコ遊技機における小当たり確率の変動動作を説明するための図であり、同図(a)は、普通図柄表示装置の低確率動作時におけるカウンタを示す図,同図(b)は、普通図柄表示装置の高確率動作時におけるカウンタを示す図である。
【0016】第1種確率変動タイプのパチンコ遊技機では、通常の低確率動作モードにおいて、図16(a)に示すように、当選値は“03”の1つだけであるが、特定図柄で大当たりが発生すると高確率動作モードに移行し、図16(b)に示すように、当選値が“03”,“04”,“06”,“07”,“09”,“10”,“12”,“15”,“16”,“17”の10となる。
【0017】これによって、高確率動作時には低確率動作時と比較して小当たり確率が10倍にアップするように確率が変動し、確率変動中は次の大当たりまで玉持ちが良くなる。
【0018】なお、高確率動作モードは、特定図柄で大当たりした後、所定回数大当たりするまで、または、確率変動停止図柄で大当たりするまで持続し、その後に低確率動作モードに戻る。
【0019】以上のように、当たり確率の設定及び当たり確率の変動時には、予め定められていた当選確率が変更されていた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、大当たり確率を設定できるカード式パチンコ遊技機にあっては、最大値の異なるケタ上がり方式のカウンタを予め3つ用意し、外部から確率設定値を切り換えることにより3つのケタ上がり方式のカウンタのいずれか1つを用いるという構成となっていたため、以下に述べるような問題点があった。
【0021】すなわち、乱数というのは、本来、値の変移の仕方に何ら法則性を持たない変数であり、次に続く値を予測することができない数列である。
【0022】しかし、前述したケタ上がり方式のカウンタにより生成される乱数というのは、カウンタの値をセレクトするタイミング(例えば、始動口入賞時等)がランダムであり、かつ、カウンタの一巡周期が短いために、乱数として利用されているが、ケタ上がり方式のカウンタによって生成される値は、ある一定の値で加算(前述の例では、1つずつ加算)された規則性のある等差数列となっているため、厳密には乱数とは呼べず、可変表示ゲームでの遊技に対する興趣を盛り上げる偶然性の元となっている乱数は、統計的に独立な数であることが好ましい。
【0023】また、確率設定段階数(この場合、3つ)に合わせてケタ上がり方式のカウンタを用意する必要があり、カウンタ数が増加するという問題があった。
【0024】一方、大当たり確率または小当たり確率を変動させる確率変動タイプのパチンコ遊技機にあっては、ケタ上がり方式のカウンタにおける当選値を複数設定することにより当選確率を上げるという構成となっていたため、以下に述べるような問題点があった。
【0025】すなわち、ある一定の値で加算されることにより動作するケタ上がり方式のカウンタにおいて当選値を複数設定する場合には、当選値の設定位置によって、セレクトされるカウンタの出目に偏りが生じ易く、ランダムに当選確率だけを変更させることが難しいという問題があった。
【0026】〔目的〕上記問題点に鑑み、本発明は、品質の高い乱数を生成しつつ、乱数の出力値を制御することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載する発明は、図1に示すように、遊技機における遊技を制御するとともに、該遊技に用いる乱数を生成する遊技機制御回路1において、予め設定された確率に基づいて乱数列を生成する乱数列生成手段2と、該乱数列生成手段2により生成される乱数列の出力範囲に対して特定範囲の数値を一定値に変換し、生成される乱数列内の数値を偏らせて前記乱数列生成手段2に設定された確率を演算により変更する確率変更手段3と、を備えることにより、上記目的を達成している。
【0028】この場合、請求項1記載の発明に加えて、請求項2に記載するように、前記乱数列生成手段2は、M系列法により乱数を生成することが有効である。そして、請求項1または2記載の発明に加えて、請求項3に記載するように、遊技領域13中に、特別図柄始動口16への遊技球の入賞を条件として可変表示ゲームを行う特別図柄表示装置14と、該特別図柄表示装置14における可変表示ゲームの大当たり時に開放する変動入賞装置17と、前記特別図柄表示装置14の可変表示ゲームにおける大当たり確率を複数用意し、複数の大当たり確率の中からいずれか1つの大当たり確率を選択的に設定する確率設定手段8と、を備え、前記確率変更手段3は、前記確率設定手段8により設定された確率に基づいて前記乱数列生成手段2に予め設定された基準確率を演算により変更することが好ましい。
【0029】また、請求項1、2または3記載の発明に加えて、請求項4に記載するように、前記特別図柄表示装置14の可変表示ゲームにおける大当たり確率を特定条件の基に変動させる確率変動手段7を備え、前記確率変更手段3は、前記確率変動手段7の変動条件に基づいて前記乱数列生成手段2に予め設定された基準確率を演算により変更することが好ましい。
【0030】さらに、請求項1、2、3または4記載の発明に加えて、請求項5に記載するように、遊技領域13中に、普通図柄作動部18における遊技球の検出を条件として表示図柄を変動させる普通図柄表示装置15と、該普通図柄表示装置15の停止図柄が特定図柄となる場合を小当たりとし、小当たり時に開状態となる普通電動役物16と、特別図柄始動口16への遊技球の入賞を条件として可変表示ゲームを行う特別図柄表示装置14と、を備え、前記確率変更手段3は、前記特別図柄表示装置14の可変表示ゲームにおいて特定図柄で大当たりした場合、所定の期間、前記普通図柄表示装置15の小当たり確率を低確率状態から高確率状態に演算により変更することが好ましい。
【0031】
【作用】請求項1記載の発明によれば、乱数列生成手段により予め設定された確率に基づいて乱数列が生成されるとともに、この生成された乱数列の出力範囲に対して特定範囲の数値が確率変更手段により一定値に変換され、乱数列生成手段によって生成される乱数列内の数値が偏り、乱数列生成手段に予め設定された確率が演算により変更されるので、乱数の生成時に乱数の出力値が制御される。
【0032】この場合、請求項2記載の発明によれば、乱数列生成手段では、M系列法により乱数が生成されるので、前述の請求項1記載の発明に加えて、乱数列生成手段によって高品位な乱数が生成される。
【0033】そして、請求項3記載の発明によれば、特別図柄表示装置の可変表示ゲームにおける大当たり確率が複数用意され、確率設定手段により、これらの複数の大当たり確率の中からいずれか1つの大当たり確率が選択的に設定されるとともに、この設定された確率に基づいて予め設定された基準確率が演算により変更されるので、前述の請求項1または2記載の発明に加え、大当たり確率が設定できるパチンコ遊技機において、品質の高い乱数が生成しつつ、乱数の出力値が任意に制御される。
【0034】また、請求項4記載の発明によれば、確率変動手段により特別図柄表示装置の可変表示ゲームにおける大当たり確率を特定条件の基に変動させ、この確率変動手段の変動条件に基づいて乱数列生成手段に予め設定された確率が確率変更手段により変更されるので、請求項1、2または3記載の発明に加えて、大当たり確率が変動するパチンコ遊技機において、品質の高い乱数が生成しつつ、乱数の出力値が任意に制御される。
【0035】さらに、請求項5記載の発明によれば、確率変更手段により特別図柄表示装置の可変表示ゲームにおいて特定図柄で大当たりした場合、所定の期間、普通図柄表示装置の小当たり確率が低確率状態から高確率状態に変更されるので、請求項1、2、3または4記載の発明に加えて、小当たり確率が変動する、いわゆる、第1種確率変動タイプのパチンコ遊技機において、品質の高い乱数が生成しつつ、乱数の出力値が任意に制御される。
【0036】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を、図2〜図10を参照して説明する。なお、図2〜図10において、図1と同一部分には同一の符号を付す。
【0037】まず、本実施例の構成を説明する。
【0038】図2は、本実施例における遊技機制御回路1を含むパチンコ遊技機10の要部構成を示すブロック図である。
【0039】図2において、本実施例におけるパチンコ遊技機10は、大別して、遊技機制御回路1と、入出力制御回路9とを備え、遊技機制御回路1と、入出力制御回路9とはバスBによって接続されている。
【0040】遊技機制御回路1は、所定の設定確率(本実施例の場合、269分の1、289分の1、308分の1のいずれか1つの確率)に基づく一様乱数を生成する機能や、ホール(遊技店)の管理装置に対して、例えば、特別図柄始動口への入賞数、可変表示ゲームの開始数、可変表示ゲームにおける大当たり、大当たり時のサイクルの継続回数、不正情報(入賞による不正、コネクタの抜け、etc)等の各種情報を出力する機能等を有するものであり、乱数列生成手段である乱数生成ブロック2と、確率変更手段である確率設定・変更ブロック3とから構成されている。
【0041】乱数生成ブロック2は、M系列法と呼ばれる手法により過去の乱数出力値に基づいて乱数を生成するものであり、図2に示すように、初期値記憶部4と、乱数生成部5とから構成されている。
【0042】確率設定・変更ブロック3は、本実施例におけるパチンコ遊技機10の基準動作時の大当たり確率を設定するとともに、確率変動時に、基準動作時の大当たり確率に基づいて大当たり確率や小当たり確率の設定値を変更するものであり、図2に示すように、制御部6と、確率変動手段である確率変動部7と、確率設定手段である確率設定部8とから構成されている。
【0043】図3は、本実施例の遊技機制御回路1を用いたパチンコ遊技機10における遊技盤11の正面図である。
【0044】本実施例におけるパチンコ遊技機10の遊技盤11面には、図3に示すように、ガイドレール12によって囲まれた遊技領域13が形成されており、遊技領域13の略中央部位置に可変表示ゲームを行うための特別図柄表示装置14が設けられている。
【0045】そして、特別図柄表示装置14の下方位置には、普通図柄表示装置15が設けられ、普通図柄表示装置15の直下位置には、特別図柄始動口と普通電動役物とを兼用する電動チューリップ16が設けられ、さらに、電動チューリップ16の下方位置には、特別図柄表示装置14での可変表示ゲームにおいて、大当たり発生時に特別遊技を行わせるための変動入賞装置(大入賞口)17が設けられている。
【0046】また、特別図柄表示装置14の左右位置には普通図柄作動部となるスルーチャッカ18がそれぞれ設けられている。
【0047】図4は、特別図柄表示装置14における各図柄表示領域A,B,Cを示す要部拡大図である。
【0048】特別図柄表示装置14は、図4に示すように、左図柄を表示するための図柄表示領域A、中図柄を表示するための図柄表示領域B、右図柄を表示するための図柄表示領域Cを備え、それぞれ「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」,「桜」,「花」,「宝」,「月」,「光」の15図柄中のいずれかの図柄を1つ表示するものである。ちなみに、電源投入時に特別図柄表示装置14には「花月光」の図柄が表示される。
【0049】特別図柄表示装置14における可変表示ゲームは、遊技球発射装置(図示せず)により遊技領域13内に導かれた遊技球が特別図柄始動口となる電動チューリップ16に入賞することを条件として、特別図柄表示装置14中に表示される、左図柄、中図柄、右図柄の3図柄がそれぞれ変動表示を開始するとともに、所定時間(5秒以上)経過後に左図柄、右図柄、中図柄の順に変動が停止し、停止時に3図柄が、「000」,「111」,「222」,「333」,「444」,「555」,「666」,「777」,「888」,「999」,「桜桜桜」,「花花花」,「宝宝宝」,「月月月」,「光光光」の図柄で揃っていた場合を大当たりとし、変動入賞装置17を約29.5秒間開放するものである。
【0050】このとき、「333」または「777」の特定図柄で大当たりした場合、大当たり確率が低確率から高確率となり、以後、大当たりが2回出現するまで高確率状態を維持する。
【0051】一方、普通図柄表示装置15では、遊技球発射装置(図示せず)により遊技領域13内に導かれた遊技球がスルーチャッカ18を通過することを条件として、普通図柄表示装置15中に、「1」,「3」,「5」,「7」の4図柄が変動表示を開始し、所定時間後の停止図柄が「7」の場合、電動チューリップ16が約1.5秒間の開放を3回行うものである。
【0052】この場合、普通図柄表示装置15での小当たりの確率は、前述の大当たり確率と同期して、大当たりの確率が低確率から高確率になった場合に高確率状態となり、大当たりの確率が高確率から低確率になった場合に低確率状態となる。
【0053】このように、大当たり及び小当たりの決定や、停止図柄の決定等は、遊技機制御回路1によって生成される乱数に基づいて行われることにより、可変表示ゲームに偶然性を伴った確率的要素を盛り込み、パチンコ遊技に対する興趣が盛り上げられる。
【0054】図5は、乱数生成ブロック2の要部構成を示すブロック図である。
【0055】図5において、乱数生成ブロック2は、初期値記憶部4と、乱数生成部5とからなり、初期値記憶部4は、初期値数決定部21と、初期値格納部22とから構成され、乱数生成部5は、第一演算部23と、再計算部24と、第二演算部25と、第三演算部26とから構成されている。
【0056】本実施例により生成される乱数は、M系列法により生成されるため、2つのパラメータp,qを用意する必要がある。なお、この2つの値p,qは、正の数で、かつ、1<q<pの条件を満たす数であれば、どのような数でもよいが、以下の説明では、バラつきのよい乱数を出すのに経験的に知られているp,qの組み合わせである、(p,q)=(89,38)
(p,q)=(250,103)
(p,q)=(521,32)
の中から(p,q)=(89,38)を選択し、本実施例における大当たり確率を1/308とした場合でも、256<308<512であることから9ビットで表せるため、生成すべき乱数のビット数をL(=9)ビットとした場合について説明する。
【0057】初期値記憶部4は、本実施例における乱数生成のための初期値を複数(この場合、n個)記憶するためのものであり、初期値数決定部21は、p=89,L=9に基づいてp/Lの値以上の最小の自然数、すなわち、89/9=9.888・・・から“10”を乱数生成の元となる初期値の個数n=10として決定し、初期値格納部22は、89個分の格納領域A0 ,A1 ,・・・,A88を有し、初期値数決定部21により決定された10個分の各格納領域A0 ,A1 ,・・・,A9 に、予め設定された9ビットの任意値を初期値x0 ,x1 ,・・・,x9 としてそれぞれ格納するものである。
【0058】この場合、初期値格納部22に格納される初期値としては、起動時に後述するCPU27により9ビットカウンタが駆動されるとともに、このカウンタ値が所定タイミングで10回読み出され、読み出された値をそれぞれ10個分、初期値x0 ,x1 ,・・・,x9 として記憶するものであり、以下では、初期値x0 ,x1 ,・・・,x9 に“1”,“3”,“5”,“7”,“11”,“13”,“17”,“19”,“23”,“29”がそれぞれ格納されたものとする。
【0059】乱数生成部5は、初期値格納部22に格納された10個の初期値x0 ,x1 ,・・・,x9 に基づいて新たな初期値及び乱数を生成するものである。
【0060】具体的には、第一演算部23は、再計算部24により初期値x9 を再計算させるか否かの判断基準値である演算補助数mを、m=n×L−pの式に基づいて演算補助数m=1(=10×9−89)を予め演算するものである。
【0061】再計算部24は、第一運算部23により演算された演算補助数mがm≠0の場合にだけ、乱数周期を最大周期2P-1 (この場合、288)とするために与えた、初期値の足りないビット数を補足するための計算である〔数1〕の式に基づいて初期値x9 を再計算するものであり、これによって、本実施例では初期値x9 の値が、初期の“29”から“119”(=((1SHR1)XOR23)OR(29SHL1))に書き換えられる。
【0062】
【数1】

【0063】そして、第二演算部25は、初期値x0 〜x9 と〔数2〕とに基づいて初期値x10,x11,・・・,x88を算出し、初期値格納部22の格納領域A0 1 ,・・・,A88に格納するものである。
【0064】
【数2】

【0065】第三演算部26は、初期値格納部22の格納領域A0 ,A1 ,・・・,A88に格納された初期値x0 ,・・・,x88と〔数3〕とに基づいて生成すべき乱数を算出するものであり、この場合、第三演算部26は、9ビット値に基づく値(すなわち、“0”〜“511”の値)を生成し、これを乱数として次段に出力するものである。
【0066】
【数3】

【0067】図6は、確率設定・変更ブロック3の要部構成を示すブロック図である。
【0068】図6において、確率設定・変更ブロック3は、制御部6と、確率変動部7と、確率設定部8とからなり、制御部6は、CPU(Central Processing Unit )27、分周回路28、ROM(Read Only Memory)29、RAM(Random AccessMemory)30から構成され、確率変動部7は、変動確率演算部31、フィルタ関数選択部32から構成され、確率設定部8は、選択部33、LED(Light Emitting Diode)表示部34、設定部35からそれぞれ構成されている。
【0069】CPU27は、他の各種回路を制御する遊技機制御回路1の中枢をなす8ビットのマイクロプロセッサであり、後述するリセット信号に基づいて、リセット割込処理により、ROM29内に格納されたプログラム処理手順に基づいて1シーケンス単位で各種プログラム処理を実行するものである。また、遊技に用いる乱数を必要とする場合、乱数生成ブロック2を制御することにより、乱数を得るものである。
【0070】分周回路28は、クロックオシレータから出力されるクロックパルスを分周して約2msec毎にリセット信号を生成し、このリセット信号をCPU27に供給するものである。
【0071】ROM29は、CPU27によって利用される各種制御プログラムやデータ等を格納する半導体メモリであり、RAM30は、CPU27におけるプログラム処理実行中に利用されるプログラムデータ等を格納したり、遊技に関連するデータを一時的に記憶し、作業領域として利用される半導体メモリである。
【0072】変動確率演算部31は、乱数生成ブロック2により生成された乱数値に対して所定の演算を施すことにより、乱数生成ブロック2が出力する乱数列の出力範囲に対して特定範囲の数値を一定値に変換し、生成される乱数列内の数値を偏らせることで、予め設定された確率を任意に変更するものである。
【0073】フィルタ関数選択部32は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory )により構成され、変動確率演算部31により乱数生成ブロック2が出力する乱数列の出力範囲に対して特定範囲の数値を一定値に変換する際のフィルタ関数をテーブルとして複数パターン格納するとともに、変動確率演算部31により演算を行う際に参照する最適なフィルタ関数を選択するものである。
【0074】選択部33は、確率モードを設定するキースイッチにより構成され、キースイッチの鍵穴に鍵を挿入して左に回した状態で遊技機の電源をオンし、その後、鍵を中立の位置に戻し、右に1ステップ可動を反復することにより、基準となる確率値を1/269,1/289,1/308の中からいずれか1つを選択するものである。
【0075】LED表示部34は、選択部33により選択された確率値を外部から確認するために設けられた7セグメントのLEDであり、1/269に設定されている場合は“1”、1/289に設定されている場合は“2”、1/308に設定されている場合は“3”が表示され、選択部33の操作により、“1”→“2”→“3”→“1”というように巡回して表示が切り換えられる。
【0076】設定部35は、選択部33により選択された確率値に対応付けられたコードを基準値として設定するものであり、選択部33により1/269が選択された場合は“1”、1/289が選択された場合は“2”、1/308が選択された場合は“3”というようにLED表示部34に表示される数字と同一のコードが設定される。
【0077】図7は、入出力制御回路9の要部構成を示すブロック図である。
【0078】入出力制御回路9は、図7に示すように、大当たりまたは小当たりの判定を開始するための信号を生成するとともに、大当たりまたは小当たり時において、電動チューリップ(普通電動役物)16や、変動入賞装置(大入賞口)17を開放駆動するものであり、始動スイッチ41、スルーチャッカ検出スイッチ42、ローパスフィルタ43、バッファゲート44、出力ポート45、ドライバ46、電動チューリップ(普通電動役物)16、変動入賞装置(大入賞口)17を備えている。
【0079】始動スイッチ41は、電動チューリップ16内に設けられ、遊技球の入賞を検出するスイッチであり、スルーチャッカ検出スイッチ42は、スルーチャッカ18内に設けられた近接スイッチにより構成され、スルーチャッカ18を通過する遊技球を検出するものである。
【0080】ローパスフィルタ43は、始動スイッチ41、スルーチャッカ検出スイッチ42からの出力信号が入力されるとともに、遊技球の排出を制御する排出制御回路(図示せず)から出力される要求信号が入力され、これら各信号をパルス波として整形してバッファゲート44に出力するものであり、バッファゲート44は、ローパスフィルタ43により整形されたパルス波を増幅してバスBに出力するものである。
【0081】出力ポート45は、バスBを介して入力される各種信号をドライバ46に出力するものであり、ドライバ46は、出力ポート45から入力される各種信号に基づいて、例えば、普通電動役物である電動チューリップ16や、変動入賞装置(大入賞口)17を駆動するための駆動制御信号を出力したり、また、例えば、ホール側の管理装置等に出力する、始動口入賞信号,特別図柄回動信号,大当たり信号,大当たりサイクル継続信号や、特別図柄表示装置14の制御回路に出力するデータ信号,制御コード信号,ストローブ信号、また、排出制御回路(図示せず)に出力する送信クロック信号,賞球データ信号等のその他制御信号を出力するものである。
【0082】普通電動役物としての電動チューリップ16は、スルーチャッカ18を遊技球が通過するタイミングで所定の記憶領域に記憶される情報に基づいて、普通図柄表示装置15に表示される図柄の変動及び停止を行い、普通図柄表示装置15に表示される図柄が「7」で停止した場合を小当たりとして、約1.5秒間の開放を3回行い、遊技者に賞球獲得及び可変表示ゲーム開始の機会を与えるものである。
【0083】変動入賞装置(大入賞口)17は、特別図柄始動口を兼用する電動チューリップ16への入賞タイミングに基づいて可変表示ゲームを行い、特別図柄表示装置14に表示される図柄が同図柄が揃った場合を大当たりとして、約29.5秒間開放するものであり、遊技者に対して特別遊技の機会を与え、遊技者に多くの賞球獲得の機会を与えるものである。なお、変動入賞装置17に遊技球が10個入賞した場合は、約29.5秒以内であっても変動入賞装置17の開放動作は停止する。
【0084】次に、本実施例の動作(作用)を説明する。
【0085】上記構成において、まず、パチンコ遊技機10の右下位置に設けられたハンドルを操作することにより遊技球発射装置(図示せず)から発射された遊技球は、ガイドレール12に案内されて遊技盤11中の遊技領域13中に発射される。
【0086】遊技機制御回路1では、始動スイッチ41やスルーチャッカ検出スイッチ42の入力の有無を監視しており、遊技球が電動チューリップ16に入賞した場合や、スルーチャッカ18を通過した場合、始動スイッチ41またはスルーチャッカ検出スイッチ42において遊技球の入賞が検出されるとともに、検出信号のチャタリングの除去や論理変換等が行われて入力処理が行われる。
【0087】また、電動チューリップ16おいて遊技球の入賞が検出された場合には、所定の記憶領域(以下、特図保留エリアという)に、入賞した遊技球の数が4つ分まで記憶されるとともに、可変表示ゲームに用いられる、入賞時の乱数の値も特図保留エリアに一時的に保管される。ちなみに、可変表示ゲームにおける大当たりを決定するための乱数は、遊技機制御回路1中の乱数生成ブロック2により生成される。
【0088】そして、電動チューリップ16への遊技球の入賞の記憶、すなわち、特図保留エリアに保管されたデータに基づいて特別図柄表示装置14において可変表示ゲームが開始される。
【0089】可変表示ゲーム処理において、遊技機制御回路1は、例えば、■通常動作処理、■自動停止時間の終了監視処理、■第一図柄の停止監視処理、■第二図柄の停止監視及びリーチ判定処理、■第三図柄の停止監視処理、■図柄判定処理、■動作の終了監視処理、■ハズレ動作処理、■大当たり動作処理等の各処理を実行する。
【0090】この場合、前述の大当たりの決定と同様に、普通図柄表示装置15における停止図柄も、遊技機制御回路1中の乱数生成ブロック2により生成される乱数によって確定される。
【0091】前述の特図保留エリアは、遊技機制御回路1のRAM30内に設けられており、この特図保留エリアは、図4に示すように、特別図柄表示装置14における各図柄表示領域A,B,Cに対応する停止図柄の記憶領域として、リセット割り込み毎に順次更新される。
【0092】そして、各図柄のデータは、CPU27によって大当り図柄であるか、ハズレ図柄であるかが判断され、大当り図柄であると判断されたときには前記RAM30の大当り格納領域に記憶され、ハズレ図柄であるときには前記RAM30のハズレ格納領域に記憶される。
【0093】一方、遊技機制御回路1では、前述したように、大当り決定の乱数に基づいて当りかハズレかを判断し、当りの場合には、大当り格納領域に記憶されている当り図柄により停止図柄を確定するとともに、ハズレの場合には、ハズレ格納領域に記憶されているハズレ図柄により停止図柄を確定する。
【0094】そして、可変表示ゲーム処理において設定される特別図柄表示装置14に関するデータは、表示器制御処理によって表示器制御回路(図示せず)に出力されるようになっている。
【0095】また、スルーチャッカ18において遊技球の通過が検出された場合には、所定の記憶領域(以下、普図保留エリアという)に、通過した遊技球の数が4つ分まで記憶されるとともに、普通図柄表示装置15の表示に用いられる、通過時の乱数の値も普図保留エリアに一時的に保管される。ちなみに、普通図柄表示装置15における小当たりを決定するための乱数も、遊技機制御回路1中の乱数生成ブロック2により生成される。
【0096】そして、スルーチャッカ18への遊技球の通過の記憶、すなわち、普図保留エリアに保管されたデータに基づいて普通図柄表示装置15において図柄の変動が開始される。
【0097】図8〜図10は、遊技機制御回路1によるパチンコ遊技機10の制御処理手順を示すフローチャートである。
【0098】なお、以下の説明では、確率設定として選択部33により“2”の1/289を選択したものとする。
【0099】制御処理が開始されると、まず、初期情報の設定(例えば、スタックポインタの設定、RAM30に対するアクセス許可、リセット信号のクリア等)が行われるとともに(ステップS1)、CPU27によって内部カウンタの値が所定タイミングで読み出され、このカウンタ値を設定部35に設定されているコードに基づいて“289”で割った余りが初期値として10個分、初期値格納部22における格納領域A0 ,A1 ,・・・,A9 に格納される。
【0100】次いで、パチンコ遊技機10に対する最初の電源投入か否かがチェックされ(ステップS2)、ここで、電源スイッチの操作によりパチンコ遊技機10に電力が供給されたことが検出された場合、CPU27により使用されるレジスタやRAM30が初期化されるとともに、電源投入時におけるメモリ内容を確認するために必要な時間であるウエイト時間を設定した後(ステップS3)、ウエイト時間処理によりウエイト時間が更新され(ステップS4)、CPU27は割り込み待ちの状態となる。
【0101】一方、上記ステップS2の処理において、電源投入が検出されない場合、RAM30を含むメモリの検査、すなわち、メモリに対する異常の有無がチェックされ(ステップS5)、メモリに異常が検出されると、上記ステップS3,S4の処理を経てCPU27は割り込み待ちの状態となる。
【0102】そして、上記ステップS5の処理において、メモリに異常が検出されない場合は、遊技機制御回路1は排出制御回路(図示せず)との間で賞球データに関する通信処理による賞球制御が行われるとともに(ステップS6)、可変表示ゲームにおける大当たり確率を設定する確率設定処理が行われる(ステップS7)。
【0103】次いで、上記ステップS3で設定された電源投入時のウエイト時間が終了したか否かがチェックされ(ステップS8)、ウエイト時間が終了していない場合は、上記ステップS4の処理を経てCPU27は割り込み待ちの状態となり、ウエイト時間が終了している場合は、各種サブルーチン処理でセットされた出力データを出力する出力処理が行われ(ステップS9)、可変表示ゲームにおける当たり・ハズレを決定するために、乱数生成ブロック2によって初期値格納部22に格納された初期値x0 ,x1 ,・・・,x88に基づいて新たな乱数が生成され、乱数更新処理により乱数の更新が行われるとともに(ステップS10)、入力処理が行われる(ステップS11)。
【0104】以下、ランプ電源やソレノイド電源等の電源電圧の監視を行うパワーフェール監視処理(ステップS12)、カウントスイッチ入賞監視処理(ステップS13)、継続スイッチ入賞監視処理(ステップS14)、電動チューリップ16内の特別図柄作動スイッチ(始動スイッチ41)の入賞監視処理(ステップS15)、スルーチャッカ18内の普通図柄作動スイッチ(スルーチャッカ検出スイッチ42)の入賞監視処理(ステップS16)、不正監視処理(ステップS17)が行われた後、各シーケンスを効率良く処理するためのイベントカウンタの値に基づいて分岐処理が行われる(ステップS18)。
【0105】すなわち、カウンタ値が「0」の場合、音声合成処理(ステップS19)、カウンタ値が「1」の場合、LED編集処理(ステップS20)、カウンタ値が「2」の場合、ランプ編集処理(ステップS21)、カウンタ値が「3」の場合、可変表示ゲーム処理(ステップS22)、カウンタ値が「4」の場合、図柄制御編集処理(ステップS23)、カウンタ値が「5」の場合、データ転送処理(ステップS24)、カウンタ値が「6」の場合、外部情報編集処理(ステップS25)、カウンタ値が「7」の場合、入力情報制御処理(ステップS26)が、それぞれ行われる。
【0106】次いで、表示器制御回路に対する表示データの設定処理が行われ(ステップS27)、上記ステップS22の処理において利用された乱数データが新たな初期値として初期値格納部22の所定の格納領域に格納され(ステップS28)、音編集出力処理が行われて(ステップS29)、CPU27は割り込み待ちの状態となる。
【0107】そして、前述したリセット信号に基づいてCPU27は割込待ちの状態から復帰するようになっている。
【0108】以下では、本実施例における具体的な乱数の生成及び確率変更処理について説明する。
【0109】前述のように、初期値記憶部4では、初期値数決定部21により、乱数を生成するために必要な初期値の数n(この場合、n=10)が求められ、この個数分の初期値x0 ,x1 ,・・・,x9 として、例えば、“1”,“3”,“5”,“7”,“11”,“13”,“17”,“19”,“23”,“29”が初期値格納部22の格納領域A0 ,A1 ,・・・,A9 に格納される。
【0110】次に、乱数生成手段3の第一演算部23により演算補助数m(この場合、m=1)が算出され、m≠0であるため、再計算部24により、上記〔数1〕に基づいて初期値x9 の値が再計算されるとともに、x9 =“29”からx9 =“119”に書き換えられ、第二演算部25により上記〔数2〕に基づいて初期値x10,x11,・・・,x88が算出され、基準となる乱数生成に必要な初期値x0 〜x88が求められる。
【0111】以下、乱数の生成は、第三演算部26により初期値格納部22の格納領域A0,A1 ,・・・,A88に格納される89個の初期値x0 ,,x1 ,・・・,x88と上記〔数2〕とに基づいて生成すべき乱数が算出されて出力される。
【0112】そして、第三演算部26によって算出される乱数x89,x90,・・・は、新たな初期値として、例えば、x89はx0 として格納領域A0 に、また、x90はx1として格納領域A1 に順次格納され、すなわち、t=127のときに上記〔数3〕に必要となる初期値x89は格納領域A0 に初期値x0 として格納されることになる。この場合、格納領域A88に値が格納された後は、再度格納領域A0 から格納することにより、格納領域を無制限に確保しなくてもよい。
【0113】パチンコ遊技機10において、従来のケタ上がり方式のカウンタにより得られる乱数は、遊技球が始動口に入賞するタイミングで得られたカウンタ値であったが、本実施例では、1回目の入賞時に乱数x89が算出され、以後2回目の入賞時に乱数x90、3回目の入賞時に乱数x91、・・・が算出されるといった形で順次乱数が生成される。
【0114】すなわち、図13に示す従来のケタ上がり方式のカウンタで得られる乱数列は、規則正しい等差数列であったが、本実施例では、複数の初期値に基づいて乱数列が生成されるため、ランダムな乱数列を生成することができる。
【0115】また、本実施例では、複数の初期値を求めるために初期の計算量は多いが、乱数を取り出す際の第三演算部26の計算は、t=89の場合を例に採ると、初期値x0 と初期値x51との排他的論理和(XOR:エクスクルーシブオア)による論理演算を1回行うだけでよいため、乱数生成が高速に行われる。
【0116】以上のようにして得られた乱数は9ビットであることから、このままでは単に“0”〜“511”の範囲の値が出力されるだけである。
【0117】そこで、本実施例では、設定部35に設定されたコードに基づいて確率変動部7によって乱数出力値(すなわち、確率値)を制御している。
【0118】具体的には、乱数生成ブロック2より生成される乱数列の出力範囲に対して特定範囲の数値を一定値に変換するためのフィルタ関数を複数パターン用意し、生成される乱数列内の数値を偏らせることにより確率を変更する。
【0119】図11は、フィルタ関数選択部32内に用意されたフィルタ関数の一例を示す図であり、同図(a)は、低確率状態時に用いるフィルタ関数の例、同図(b)は、高確率状態時に用いるフィルタ関数の例である。
【0120】すなわち、本実施例では、特別図柄表示装置14における大当たり確率は、予め設定された設定に基づいて、低確率動作モードでは1/289の確率となっている。
【0121】この場合、図11(a)に示すフィルタ関数が用いられており、乱数生成ブロック2より出力される“0”〜“511”までの乱数値は、フィルタ関数選択部32内のフィルタ関数(テーブル)によって直線的に“0”〜“288”の値に変換される。
【0122】そして、フィルタ関数により変換された結果、当選値である“7”となった場合に大当たりとなる。
【0123】ここで、「333」または「777」の特定図柄で大当たりした場合、低確率動作モードから高確率動作モードに移行し、変動確率演算部31により使用するフィルタ関数として、大当たり確率が低確率動作モード時と比較して5倍となる高確率動作モード用のフィルタ関数、すなわち、図11(a)に示すフィルタ関数が図11(b)に示すフィルタ関数に変更され、結果として、大当たり確率が1/57.8となる。
【0124】この高確率動作モードは、以後、2回の大当たりが発生するまで維持され、2回目の大当たりの発生時に高確率動作モードから低確率動作モードに戻る。
【0125】また、同様にして普通図柄表示装置15における小当たり確率も、通常の低確率状態時には1/20となっているが、大当たり確率が高確率状態に移行した場合、小当たり確率が低確率動作モード時と比較して10倍となるフィルタ関数に変更され、小当たり確率が1/2となる。
【0126】以上説明したように、本実施例では、乱数生成ブロック2により予め設定された確率に基づいて乱数列が生成されるともに、この生成された乱数列の出力範囲に対して特定範囲の数値が確率設定・変更ブロック3により一定値に変換され、乱数列生成ブロック2によって生成される乱数列内の数値が偏って乱数列生成ブロックに予め設定された確率を変更することができる。
【0127】したがって、本実施例では、遊技機(パチンコ遊技機10)における確率的な偶然性を高めつつ、確率を操作することができる。
【0128】また、本実施例では、ケタ上がり方式のカウンタのように一定周期で大当たりタイミングが発生することがないため、例えば、体感機の利用等による大当たりタイミングを狙った攻略法に対しても有効である。
【0129】図12は、フィルタ関数選択部32内に用意されたフィルタ関数の他の例を示す図であり、同図(a)は、低確率状態時に用いるフィルタ関数の例、同図(b)は、高確率状態時に用いるフィルタ関数の例である。
【0130】図11(a)に示す例では、低確率動作モード時には乱数生成ブロック2からの乱数出力値を直線的に変換していたが、図12(a)に示すように、曲線的に変換し、出目に対して偏りを持った値を出力してもよく、また、図11(b)に示す例では、高確率動作モード時には、連続した一定範囲の値を当選値“7”に変換することで確率をアップさせていたが、図12(b)に示すように、離散的に任意の値を当選値“7”に変換するようにしてもよい。
【0131】このように、フィルタ関数選択部32内に用意されるフィルタ関数は、目的に応じて任意に設定可能である。
【0132】以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0133】例えば、上記実施例では、ランダム性の高い高品位な乱数を高速に生成することができるという点から乱数生成ブロック2にM系列法を用いた場合を例に採り説明したが、乱数生成法としては、これに限るものではなく、例えば、他にも中央自乗法、平方採中法、合同法、シフトレジスタ法等の他の手法により乱数を生成するものであっても構わない。
【0134】また、特定のCPUには、ダイナミックメモリのリフレッシュを行うためのリフレッシュレジスタと呼ばれるレジスタを有するものがあり、このリフレッシュレジスタ内に保持されるデータは、所定時間毎にデクリメントされている。
【0135】このようなリフレッシュレジスタを有するCPUにおいて、乱数の再現性を考慮しなくてもよい場合は、第三演算部26により得られた値と、リフレッシュレジスタの値との排他的論理和を新たな初期値として利用してもよい。
【0136】さらに、上記実施例において、フィルタ関数選択部32は、EEPROMにより構成されたものとして説明しているが、この場合も、テーブル情報となるフィルタ関数を格納するものであれば、例えば、通常のROMやEPROM等により構成しても構わない。
【0137】そして、上記実施例中に用いられている3段階の大当たり確率や小当たり確率、また、これらの当選値等は任意に設定可能であることはいうまでもない。
【0138】また、以上の説明では主として発明者によってなされた発明を、その背景となった利用分野であるパチンコ遊技機10における遊技機制御回路に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではない。
【0139】例えば、パチスロや可変表示ゲームの始動率を常に一定に維持しているゲーム機(パチコン)等の制御にも適用できる。
【0140】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、乱数列生成手段により予め設定された確率に基づいて乱数列を生成するとともに、この生成された乱数列の出力範囲に対して特定範囲の数値を確率変更手段により一定値に変換し、乱数列生成手段によって生成される乱数列内の数値を偏らせ、乱数列生成手段に予め設定された確率を演算により変更することにより、乱数の生成時に乱数の出力値を制御することができる。
【0141】この場合、請求項2記載の発明では、乱数列生成手段では、M系列法により乱数を生成することにより、前述の請求項1記載の発明に加えて、乱数列生成手段によって高品位な乱数を生成することができる。
【0142】そして、請求項3記載の発明では、特別図柄表示装置の可変表示ゲームにおける大当たり確率を複数用意し、確率設定手段によって、これらの複数の大当たり確率の中からいずれか1つの大当たり確率を選択的に設定するとともに、この設定された確率に基づいて予め設定された基準確率を演算により変更することにより、前述の請求項1または2記載の発明に加え、大当たり確率が設定できるパチンコ遊技機において、品質の高い乱数を生成しつつ、乱数の出力値を任意に制御することができる。
【0143】また、請求項4記載の発明では、確率変動手段により特別図柄表示装置の可変表示ゲームにおける大当たり確率を特定条件の基に変動させ、この確率変動手段の変動条件に基づいて乱数列生成手段に予め設定された確率を確率変更手段により変更することにより、請求項1、2または3記載の発明に加えて、大当たり確率が変動するパチンコ遊技機において、品質の高い乱数を生成しつつ、乱数の出力値を任意に制御することができる。
【0144】さらに、請求項5記載の発明では、確率変更手段により特別図柄表示装置の可変表示ゲームにおいて特定図柄で大当たりした場合、所定の期間、普通図柄表示装置の小当たり確率を低確率状態から高確率状態に変更することにより、請求項1、2、3または4記載の発明に加えて、小当たり確率が変動する、いわゆる、第1種確率変動タイプのパチンコ遊技機において、品質の高い乱数を生成しつつ、乱数の出力値を任意に制御することができる。




 

 


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