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発明の名称 調理器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−8390
公開日 平成7年(1995)1月13日
出願番号 特願平5−151860
出願日 平成5年(1993)6月23日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
発明者 中野 幸一 / 大藪 一 / 川西 英賢 / 長光 左千男
要約 目的
トータルパワーは従来のままで調理物の内部まで自動的に加熱することができる調理器を提供する。

構成
制御手段4はプレート1を加熱する加熱手段3を制御するとともに、所定時間の加熱前半時間が経過すると表示手段5を駆動して前半時間の経過を表示する。これによりプレート1上の調理物2を裏返すタイミングに達したことを表示する。この表示にしたがって使用者が調理物2を裏返して再び調理を開始すると制御手段4は加熱手段3を所定の条件に制御するものである。
特許請求の範囲
【請求項1】 調理物を載置するプレートと、プレートを加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御手段と、制御手段の出力を受けて調理物を裏返すタイミングを表示する表示手段とを備え、前記制御手段は、調理物を裏返す迄の加熱条件と調理物を裏返してから調理が終了するまでの間の加熱条件とに差をつけて制御する調理器。
【請求項2】 調理物を載置する回転調理台と、調理物を加熱する加熱手段と、前記調理物の厚さを入力する入力手段と、前記入力手段の情報を受けて前記回転調理台の回転速度と前記加熱手段の加熱出力とを制御する制御手段とを備えた調理器。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホットプレートやロースタ・トースタ等の調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ホットプレートやロースタ・トースタ等の加熱調理器具は、調理物への理想的な加熱形態を実現するための制御手段を備えている。
【0003】例えばトーストについては、表面はカリッと香ばしく、中はしっとりふんわりして、口に入れた時にサクッとし、しかも焼きムラがないものが最高とされている。この条件を実現するためには、焼き面の表層部分を薄くして、また水分の減少量を少なくして、かつ内部温度を高くするような調理条件が必要である。このような理想的なトーストを得るために現行のトースタにおいては、ヒータのパワーをON/OFF制御してトーストの焼け加減を調節したり、また調理物表面への加熱が均一となるように回転式テーブルを採用したりしているものである。
【0004】また別の調理器の例としてロースタでは、ヒータを上下に配置し、上下のヒータを交互に動作させて焼けムラや焼け加減を調節するなどの手段が考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来の手段においては、ヒータのパワーを制御する制御手段や、回転式テーブルのテーブルの回転手段は提供されているものの、実調理では調理者の経験によって自由に操作されているものである。
【0006】例えば、ヒータのON、OFFにより調理器の温度を制御する機能を有していたとしても、実調理においては調理物内部の温度分布を知る手段がないため自動制御はできないものである。つまり、何度を何分キープすれば内部の温度がどれぐらいになるかという温度の制御パターンは、調理者の経験に任されているものである。
【0007】本発明はこのような従来の構成が有している課題を解決しようとするもので、ステーキに代表される調理物について、トータルパワーは従来のままで調理物の内部まで自動的に加熱することができる調理器を提供することを第一の目的としているものである。
【0008】また、トーストに代表される調理物について、調理物の表面の焦げ度合を自動的に適切なものとすることができる調理器を提供することを第二の目的としているものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するための本発明の第一の手段は、調理物を載置するプレートと、プレートを加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御手段と、制御手段の出力を受けて調理物を裏返すタイミングを表示する表示手段とを備え、前記制御手段は、調理物を裏返す迄の加熱条件と調理物を裏返してから調理が終了するまでの間の加熱条件とに差をつけるように制御する調理器とするものである。
【0010】第二の目的を達成するための本発明の第二の手段は、調理物を載置する回転調理台と、調理物を加熱する加熱手段と、前記調理物の厚さを入力する入力手段と、前記入力手段の情報を受けて前記回転調理台の回転速度と前記加熱手段の加熱出力とを制御する制御手段とを備えた調理器とするものである。
【0011】
【作用】本発明の第一の手段は、制御手段が備えている加熱プログラムが調理の前半と後半とで加熱条件を異なるものとして、従来と同等のトータルパワーのままで、内部まで十分加熱することができる調理器として作用するものである。
【0012】また本発明の第二の手段は、調理物の厚さに応じて加熱手段の設定と回転調理台の回転速度の設定を変更するもので、常に調理物の表面の焦げ度合を自動的に適切なものとすることができる調理器として作用するものである。
【0013】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の第一の手段の実施例であるホットプレートについて、図1を参照しながら説明する。1は肉等の調理物2を載置するプレートで、3はこのプレート2を加熱するヒータ等の加熱手段である。加熱手段3は制御手段4によって制御されている。5は制御手段4の出力を受けて調理物2を裏返すタイミングを表示する表示手段である。表示手段5としては、視覚に訴えて表示するものでも聴覚に訴えて表示するものでも或いは両者を併用するものでも良いものである。6は使用者が操作する調理スタートボタンである。
【0014】図2は発明者らが前記図1の装置を使用して実験した結果を示す特性図である。この実験は、調理物2であるステーキの厚さをパラメータとして、ステーキを裏返す前後のプレート温度を変化させたときの、ステーキの中央部の温度を調べたものである。なおステーキはサーロインを想定し、サーロインの厚さは10mm・15mm・20mmのものを使用している。この場合、実験に使用したステーキは、解凍して室温に十分なじんだもので、各温度条件毎に別のものを使用しているものである。なおステーキの平均的物性としての密度は1072kg/m3、比熱は3430J/kgK、熱伝導率は0.481W/mKである。つまり、実験条件Aのものは、プレート1の温度を170℃に保っておいて第一の実験用のステーキをこの上に90秒間載置して片面を加熱し、次いでステーキを裏返して短時間内にプレート温度を250℃に昇温して再び90秒間このステーキを加熱するものである。この場合、プレート1の温度は、ステーキを載置している間も前記170℃・250℃を保つようにしているものである。実験条件Bのものは、前記第一の実験用ステーキを取り除いて、プレート1の温度を180℃に保っておいて第二の実験用ステーキをこの上に90秒間載置して片面を加熱し、次いでステーキを裏返して温度を240℃に昇温して再び90秒間加熱するものである。このようにして、A〜Iの各条件を実験してステーキの中央部の温度をプロットしているものである。またa・b・cは、それぞれステーキの厚さが10mm・15mm・20mmのものを示している。つまり本実験は、トータルパワーを同等として、ステーキを裏返すまでの前半の加熱温度条件と、ステーキを裏返した後の後半の加熱温度条件とを変えた場合のステーキの加熱効果を調べたものである。
【0015】この図2の実験結果からわかるように、ステーキの厚さに関わらずステーキの中央部の温度には極大が存在している。つまり、実験条件Cの場合が最も中央部の温度が高いものである。
【0016】また図3は、別の実験結果を示すものである。つまりプレート1の温度を一定に保っておいて、加熱時間を変化させたものである。つまり実験条件Aは、前半の加熱時間を70秒、後半の加熱時間を110秒としたものである。実験条件Bは、前半を75秒後半を105秒とし、前半を5秒増加して後半を5秒短縮してトータルの加熱時間を同等としたものである。このようにして実験条件Iの場合まで、9種類の条件で前記実験と同様にステーキの中央部の温度を測定したものである。
【0017】この実験の結果からも、前記実験と同様にステーキの中央部の温度には極大が存在していることがわかる。つまり、前半80秒加熱した後裏返して後半100秒加熱する実験条件Cの場合が最も効果が高いものである。
【0018】そこで本実施例では、制御手段4は前記実験を踏まえた加熱プログラムを備えたものとなっている。つまり、加熱温度条件・加熱時間条件を数値データとして与え、ステーキ厚さとトータル加熱時間を入力すれば、最適プレート温度及び裏返すタイミングを出力できる加熱プログラムとしているものである。
【0019】以下本実施例の動作について説明する。使用者が調理スタートボタン6を操作すると、制御手段4が作動して加熱手段3を所定の出力に制御する。こうして所定時間の加熱前半時間が経過すると、制御手段4は表示手段5を駆動して前半時間の経過を表示する。つまり使用者に、ステーキを裏返すタイミングに達したことを表示する。この表示にしたがって使用者がステーキを裏返し、再び調理スタートボタン6を操作すると、制御手段4は調理後半がスタートしたことを認識して、加熱手段3を所定の条件に制御するわけである。こうして調理が終了すると、制御手段4は再び表示手段5を駆動して調理終了を表示する。
【0020】以上の実施例の効果を確認するために、以下に従来の加熱方法の物との比較結果を報告する。本実験ではサーロインステーキの15mmのものを用いている。比較例のものは、プレート1の温度を210℃一定とし、90秒ずつ両面加熱している。実施例のものは、プレート温度を制御して90秒ずつ両面加熱したものとしている。この条件で、ステーキ中央部7.5mmの深さの温度を測定しているものである。なおサンプルサイズは5とし、各々5回の測定結果の平均としているものである。この実験結果を表1に示している。
【0021】
【表1】

【0022】この実験の結果からステーキ中央の温度は、従来の一定制御による方法に比べて約3℃だけ高いものとなっており、本実施例の効果を確認できるものである。
【0023】なお本実施例ではホットプレートを示しているが、ホットプレートに限定するものではなく、ロースタ等の加熱調理器全般に適用できるものである。
【0024】(実施例2)続いて本発明の第二の手段の実施例であるトースタについて図4に基づいて説明する。11は庫内低部に設けた食パン等の調理物12を載置する回転テーブルである。13は庫内上方に設けたヒータ等の加熱手段である。また14は制御手段で、回転テーブル11の回転速度を制御している。15は使用者が調理物12の厚さを入力する入力手段で、この情報は前記制御手段14に伝達されるものである。
【0025】本実施例の制御手段14は、以下のような実験結果を踏まえた加熱プログラムを備えているものである。
【0026】この実験は図5に示すような実験装置によって行っている。回転テーブル11には直径20cmのものを、加熱手段13は直径1cm、加熱部長さ16cmの円筒形のものを用い、回転テーブル11の中心から4cmずらせた位置に取り付けている。また、供試品である食パンを載せる中心位置も回転テーブル11の中心からずらせている。また加熱手段13は、表面温度が500℃の一定温度となるようにON/OFF制御を行い、加熱手段13から高さ方向に5cmの距離をおいて回転テーブル11をセットしている。こうして、加熱時間を一定としたときの回転テーブル11の回転速度と焦げ色との関係を求めるものである。
【0027】ここで焦げ色は、東京電色製の色差計TC−3600を用いてL値を測定した。このL値が小さいほど黒いものである。また供試品である調理物(食パン)12は、厚さを1cmから3cmまで1cm間隔で設定している。さらに回転テーブル11の回転速度は、1r/minから1r/min間隔で6r/minまでの6種類の設定としている。
【0028】以上の条件で行った実験結果を図6・図7・図8に示している。図6は90秒加熱での結果を、図7は120秒加熱の場合を、図8は150秒加熱の場合である。またa・b・cは、それぞれ食パン厚さ1cm・2cm・3cmのものを示している。
【0029】この実験の結果、加熱時間・食パン厚さにかかわらず回転テーブル11の回転速度が遅いほどL値が小さく焦げ色が濃くなるものである。焦げの生成は、回転テーブル11の回転運動によって食パンと加熱手段との距離が近づき、食パンの表面温度が上昇するときに生ずるものである。回転テーブル11の回転速度が遅ければ、一回転中において加熱手段との距離が近い状態が長く続くもので、このときに焦げが一気に生成されるわけである。また回転テーブル11の回転速度が速ければ、一回転中での加熱手段との距離が近いときの時間が短く、食パン表面温度が上昇するまでに遠ざかり焦げの生成が抑えられるものである。よってトータルの加熱時間が同じで加熱手段から受け取るパワーが同じでも、食パン表面の温度履歴が違うため焦げ色に差異が現れるものである。
【0030】また別途実施した食感での官能試験によれば、焦げ色のL値は50付近が最も歯ざわりがよくおいしいという結果を得ている。
【0031】以上の結果から、食パン厚さが決まれば回転テーブル11の回転速度が決まるもので、本実施例の制御手段14は、この条件を満たす制御プログラムを備えているものである。つまり使用者が食パン厚さと加熱時間を入力すれば、制御手段14が作動して回転テーブル11の回転速度を最適な速度に制御するものである。
【0032】以上の実施例の効果を確認するために、従来のものとの比較実験を行った。本実験では従来のものは、制御手段14を作動させずに、回転テーブル11を無回転として実現しているものである。また供試品の食パンは、厚さ2cmとし、調理時間は120秒間としている。この実験の結果を表2に食パン表面の焦げ色として示している。
【0033】
【表2】

【0034】表2に示しているように、5回の実験の結果では、無回転では焦げすぎで、実験ごとに焦げ色のバラツキが大きいものである。これに対して制御した方のL値は、ほぼ50前後で安定しているものである。つまり、本実施例の効果を確認することができる。
【0035】なお本実施例は、トースタに適用した例であるが、トースタ以外にもロースタ等にも応用できるものである。
【0036】
【発明の効果】本発明の第一の手段は、調理物を載置するプレートと、プレートを加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御手段と、制御手段の出力を受けて調理物を裏返すタイミングを表示する表示手段とを備え、前記制御手段は、調理物を裏返す迄の加熱条件と調理物を裏返してから調理が終了するまでの間の加熱条件とに差をつけるよう制御する構成として、従来と同等のトータルパワーのままで、内部まで十分加熱することができる調理器を実現するものである。
【0037】また本発明の第二の手段は、調理物を載置する回転調理台と、調理物を加熱する加熱手段と、前記調理物の厚さを入力する入力手段と、前記入力手段の情報を受けて前記回転調理台の回転速度と前記加熱手段の加熱出力とを制御する制御手段とを備えた構成として、調理物の厚さに応じて加熱手段の設定と回転調理台の回転速度の設定を調整することができ、常に調理物の表面の焦げ度合を自動的に適切なものとすることができる調理器を実現するものである。




 

 


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