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発明の名称 反物及びそれを用いた和服の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−70803
公開日 平成7年(1995)3月14日
出願番号 特願平5−243832
出願日 平成5年(1993)9月3日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦
発明者 松永 吉雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 反物であって、この反物は、裏面に一の又は寸法の異なる二以上の裁断線及び縫製線が設けてあることを特徴とする反物。
【請求項2】 請求項1記載の反物を裁断線に沿って切断して和服の構成片を作るステップ、切断された構成片に設けてある縫製線に沿って構成片を縫製するステップ、を含む、和服の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反物及びそれを用いた和服の製造方法に係り、更に詳しくは反物に裁断線及び縫製線を設けて、和服の仕立てに経験がなくても一定の手順に従えば容易に和服が縫製できる、反物及びそれを用いた和服の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】和服は日本人にとっての民族衣装であり、大方の女性は和服を着たいという潜在的な願望を持っていると思われるが、実際には洋服を着る機会の方が多い。洋服をつくる場合、洋服は身体に適合しないと着ることができないので、サイズを着る人の身体に合わせてつくる必要がある。このため、オーダーメイドの場合は身体の寸法を採寸し、これから各部品の型紙を作り、これを生地の上に載せて裁断して洋服の構成片を作っている。つまり、各人ごとに身体の寸法は異なるので、上記工程を経るためには非常に手間がかかる。
【0003】これに対し、和服の場合は各構成片の裁断寸法は長さに若干の違いがでるだけで、ほぼ同じである。そして、各構成片の縫製位置を変えることと着用時に余分な部分を折り込むことで身体に適合させるようになっている。このようなことから、和服を仕立てる場合は型紙は使用されず、反物に直接ヘラを押し当てて裁断線と縫製線を設け、それら各線に沿って反物を裁断、縫製して仕立てていた。
【0004】
【従来技術の課題点】けれども、上記したような従来から行われている和服の仕立て方法には次のような課題があった。すなわち、反物に裁断線と縫製線を設ける印線作業は、和服を仕立てるごとにその都度行われている。しかも上記したように、和裁における印線作業は、洋裁の場合のように型紙等を使用した作業ではないので、印線位置を誤ってしまう危険性がある。例えば、裁断線の印線位置を誤り、これを裁断してしまった場合、修復は利かないので、高価な反物が一反分無駄になり、大きな損害を被ることになる。また、縫製線の印線位置を間違った場合も、縫製してしまった後は修正に大変な手間がかかる。
【0005】つまり、和裁においては、いかに正確な印線作業を行うかが重要な問題であり、必然的に熟練した技術が要求される。ところが、現在では十分な技術を持った和裁技能士は老齢化してきており、年々減少の一途をたどっている。また、和裁技能士の減少に比例して加工賃は上昇する結果、和服はますます高価なものとなり、和服離れが進行しているのが現状である。
【0006】
【課題点を解決するための手段】上記課題を解決するために講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の手段は、反物であって、この反物は、裏面に一の又は寸法の異なる二以上の裁断線及び縫製線が設けてある反物である。
【0007】第2の手段は、第1の手段に係る反物を裁断線に沿って切断して和服の構成片を作るステップ、切断された構成片に設けてある縫製線に沿って構成片を縫製するステップ、を含む、和服の仕立て方法である。
【0008】反物に設けられている裁断線及び縫製線は、洋服に採用されている身長を基準にした標準寸法である、S,M,L,LL等の各サイズを採用すると規格に統一性ができて好ましい。また、反物は各サイズごとに専用の裁断線及び縫製線を表したものを作ってもよいし、ひとつの反物に各サイズを表す裁断線及び縫製線を重複して表してもよい。
【0009】裁断線と縫製線の見かけを同じにすると間違え易いので線の種類を異にするのがよい。例えば、裁断線には実線、縫製線には破線、その他折れ線には一点鎖線というようにだれでも容易に見分けられるようにするが、限定はしない。また、裁断線には鋏のマークをつける等してもよいし、止めの箇所には逆Tの印、合わせ位置には+の印をつける等してそれぞれの位置が明確に分かるようにしておくのが望ましいが、限定はしない。縫製線にはそれぞれ番号或いは符号を付け、縫製の際には同じ番号或いは同じ符号の縫製線を合わせて縫製するのが望ましいが、限定はしない。また、例えば中表から縫う箇所には、「中表からぬい合わせる」というように注釈を表示するのが望ましいが、限定はしない。
【0010】
【作用】本発明の反物を裁断線に沿って裁断して、左右二枚の袖、左右二枚の身ごろ(前後続き)、左右二枚のおくみ、地えり、掛えりの各構成片に分ける。各構成片を縫製線に沿って縫製し、各部品をつくる。あとは、従来の方法と同じく各部品を縫い合わせ、和服を仕立てる。
【0011】
【実施例】本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明の一実施例を示す袖部の裏側の平面図、図2は反物の構成を示す説明図である。符号Cは反物である。反物Cは、図2に示すように裁断することにより、左右二枚の袖1、2、左右二枚の身ごろ(前後続き)3、4、左右二枚のおくみ5、6、地えり7及び掛えり8の各構成片に分けることができる長さに形成されている。なお本実施例においては、便宜上、片側の袖1を例にとり詳細に説明する。他の各構成片については、袖1(袖2)とは長さと印刷された各線の描線形状が相違するだけであり、その長さ及び描線形状についても和裁において常識的な位置に設けられるので説明を省略する。
【0012】袖1は図1に示すような長方形状であり(図2においては、図示の便宜上長さが短いプロポーションで表している)、正面に表れているのは反物Cの裏面である。袖1の長さ方向の両端部には裁断線11、12が実線で幅方向に印刷してある。裁断線11、12の一端側には鋏のマーク13が表してあり、裁断線11、12は鋏で裁断する部分であることを示している。なお、一方の裁断線11は布端辺101からやや内側に平行に設けてあり、他方の裁断線12は袖2との分断線となっている。
【0013】袖1の布端辺102、103の中央部のやや内側には十字状のポイント10、10が印刷により設けてある。布端辺102側のポイント10の近傍には「袖山」と表示してあり、両方のポイント10、10を結ぶ線が袖山となることを示している。
【0014】前記した裁断線11、12のやや内側には縫製線14、15が破線で印刷してある。縫製線14、15は裁断線11、12と平行に設けてあり、その一端側は布端辺102に到達している。また、他端側は布端辺103よりやや内側へ離れた位置で止めてある。そして、縫製線14、15の中途部分には「A 布表よりぬい合わせる」と注釈が表示してあり、縫製線14、15は袖1を布表状態にし、これらを合わせて縫製する線であることを示している。
【0015】縫製線14、15のやや内側には縫製線16、17が印刷により表してある。縫製線16、17はほぼL状で、互いに対称に表してあり、一端側は布端辺102に到達している。また、縫製線16、17は布端辺103の近傍で角を丸く描いて布端辺103と平行になり、他端側は縫製線14、15とポイント10とのほぼ中間部で止めてあり、その近傍には「袖口」と表示してある。また、縫製線16、17の中途部分には「C 中表でぬい合わせる」と注釈が表示してあり、縫製線16、17袖1を中表にし、これらを合わせて縫製する線であることを示している。
【0016】縫製線16、17の一端側には、布端辺102と平行に縫製線18M、18L及び縫製線19M、19Lが印刷により表してある。縫製線18M、18L及び縫製線19M、19Lの一端側は縫製線16、17の一端側と繋いである。また、他端側は縫製線14、15とポイント10とのほぼ中間部で止めてあり、その近傍には「袖付け」と表示してある。なお、縫製線18M、19MはMサイズに縫製する際に縫製する線であり、縫製線18L、19LはLサイズに縫製する際に縫製する線である。
【0017】また、縫製線18M、18L及び縫製線19M、19Lの中途部分には「D外表戻し後くけつける」と注釈が表示してあり、縫製線18M、18L及び縫製線19M、19Lが、外表に戻した後に布端辺102を三つ折りにしてくけつける基準線であることを示している。
【0018】図3ないし図7は袖部の縫製方法を示す説明図で、図3は外表にした状態を示す斜視図、図4は中表にした状態を示す斜視図、図5は角丸部分を仕上げた状態を示す斜視図、図6は袖口を仕上げた状態を示す斜視図、図7は外表に戻した状態を示す斜視図である。図1ないし図7を参照して、袖部1の縫製を例にとり、本実施例の作用を説明する。
【0019】■ 袖1を外表(各線を印刷した裏面は内側に隠れる)にして袖山部分で折り曲げ、縫製線14、15を合わせ、この部分で縫製する。(図3参照)
■ 袖1を外表の状態から裏返し、中表(各線を印刷した裏面が外側に表れる)にして、縫製線16、17部分で角が丸いL状に縫製する。(図4参照)
■ 角の丸い部分104を絞り糸や専用の角の丸い型紙で整えながらアイロンで丸く仕上げ、同時に布端辺103を外へ二重に折り込む。(図5参照)
■ 袖1の一方側に形成される袖口105の周囲部分だけを更に折り込んで三重にし、端縁をくけつける。(図6参照)
【0020】■ 袖1を中表の状態から裏返し、外表にする。そして、例えば袖1をMサイズに縫製する場合は縫製線18M、19Mを合わせ、この部分に対応する布端辺102を三つ折りにしてくけつける。また、くけつけた部分の上部にはおくみに取付ける袖付け部106が形成される。
このように、裏面に設けた裁断線、縫製線に沿って裁断、縫製を行い、上記袖1の他、他方の袖2、左右二枚の身ごろ(前後続き)3、4、左右二枚のおくみ5、6、地えり7、掛えり8の各部品をつくり、各部品を縫製して組み合わせ、和服を仕立てる。なお、本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において数々の変形が可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次のような効果を有する。すなわち、本発明にかかる反物は、裏面に裁断線及び縫製線があらかじめ設けてあるので、ヘラ等を使用して印線作業をする必要はなく、裁断線に沿って切断して各構成片に分け、これを縫製線に沿って縫製することによって比較的容易に和服を作ることができる。これにより、特に和裁の高度な技術を持たない一般の人でも家庭用ミシン等を使用して和服を安価に作ることができるので、和服が大衆化して普及することが期待できる。また、反物に裁断線及び縫製線を体の寸法に合わせて各サイズごとに複数設ければ、ひとつの反物で身体の大きさの違いに対応できるので無駄がなく、製造や販売において反物製品の保管等が効率的にできる。




 

 


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