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発明の名称 シートトリムの係着方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−185154
公開日 平成7年(1995)7月25日
出願番号 特願平5−332873
出願日 平成5年(1993)12月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司 (外3名)
発明者 須本 勝美
要約 目的
迅速にパッドにトリムを結合することができ、かつ、両者の強固な結合状態が得られるようにする。

構成
パッド1の表面を被覆するトリム3の裏面であって貫通孔11に対応した部分に先端の係合部430の開口がトリムの方向に向いた複数のフック部材4を突設し、複数の貫通孔11に対応する位置決め突起51が突設された基盤5の上に各フック部材4が対応するようにトリム3の裏面を上にして配置し、このトリム3の裏面に各フック部材4が各貫通孔11に対応するように裏面を上にしてパッド1を配置し、パッド1の裏面の各貫通孔11を横断するように係止ワイヤ2を配置し、その後平板に各貫通孔11に対応する調整孔61の貫設された圧縮治具6を各調整孔61が各貫通孔11に対応するように配置し、この圧縮治具6を押圧してパッド1を圧縮し、各貫通孔11内でフック部材43のフック43をワイヤ2に係合させる。
特許請求の範囲
【請求項1】 発泡性合成樹脂製のパッドの縁部より内側に、縁部に略平行に配列されるように複数の貫通孔を穿孔し、これら複数の貫通孔が穿設されたパッドの裏面に各貫通孔に沿って係止ワイヤを配設し、上記パッドの表面を被覆するトリムの裏面であって上記貫通孔に対応した部分に先端に係合部を有する複数のフックを設け、各フックをパッドの表面から各貫通孔に嵌入してそれぞれの係合部を上記係止ワイヤに係合することによりトリムをパッドに係着するシートトリムの係着方法において、裏返したトリムに設けられたフックを起立させる起立手段が形成された基盤と、裏面に上記パッドの貫通孔に対応した調整孔を有する圧縮治具とを用い、上記起立手段によってフックを起立させるように裏返したトリムを基盤上に装着し、起立状態のフックを貫通孔に嵌入するようにして表裏逆転させたパッドをトリムの上に装着し、このパッドの上に貫通孔にそって係止ワイヤを配設し、上記調整孔が貫通孔に対応するように圧縮治具をパッドの上に配設し、この圧縮治具を押圧してパッドを圧縮することによって上記調整孔内でフックの係合部を上記ワイヤに係合させることを特徴とするシートトリムの係着方法。
【請求項2】 発泡性合成樹脂製のパッドの縁部より内側に、縁部に略平行に配列されるように複数の貫通孔を穿孔し、これら複数の貫通孔が穿設されたパッドの裏面に各貫通孔に沿って係止ワイヤを配設し、上記パッドの表面を被覆するトリムの裏面であって上記貫通孔に対応した部分に先端に係合部を有する複数のフックを設け、各フックをパッドの表面から各貫通孔に嵌入してそれぞれの係合部を上記係止ワイヤに係合することによりトリムをパッドに係着するシートトリムの係着方法において、上記貫通孔に対応した部分に互いに向きが背反しかつ開口がトリムの方向に向いた一対の係合部を先端に有する複数のフックを設け、裏返したトリムの一方の係合部が係合する係合突条が突設された基盤と、裏面にパッドの貫通孔に対応する押圧突起の設けられた圧縮治具とを用い、上記一方の係合部を上記係合突条に係合させるようにして裏返したトリムを基盤上に装着し、パッドの貫通孔が上記係合突条に対応するように表裏逆転させたパッドをトリムの上に配置し、このパッドの上に貫通孔にそって係止ワイヤを配設し、上記押圧突起が貫通孔上のワイヤに対応するように圧縮治具をパッドの上に配設し、この圧縮治具を押圧してパッドを圧縮することによって上記貫通孔内で他方の係合部を上記ワイヤに係合させることを特徴とするシートトリムの係着方法。
【請求項3】 先端に係合部を有するフックと、このフックに接続される保持部とからフック部材が構成され、フックの保持部がトリムに縫着されることによってによってフックはトリムに取り付けられ、上記トリムのパッドへの係着操作後に上記トリムの表面に露出している保持部を引きちぎることを特徴とする請求項1または2記載のシートトリムの係着方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用のシートなどのパッドにトリムを係着するシートトリムの係着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用等のシートは通常発泡性合成樹脂製のパッドの表面がトリムで被覆されて形成されている。このようなシートへの着座者は、運転操作等で腰を動かすことが多くトリムがずれるおそれがある。そのためにパッド上のトリムがずれることのないようにトリムはパッドに強固に係着されている。
【0003】従来トリムのパッドへの係着は、パッド内に埋設されたワイヤを適所に複数設けられた割れ目等から掘り起こすようにして外部に露出させ、この露出したワイヤにクリップ止めすることで行われていたが、このような操作においては、手指に力を込めなければならず、指が非常に疲れるため甚だ能率が上がらないという問題点を有していた。
【0004】また、上記のようにワイヤはパッド内に埋設されているため容易に分離することができず、シートの廃棄処分時に、合成樹脂材料をリサイクルして、燃料等の原料に適用しようと考えても、ワイヤが邪魔になってリサイクル用の原料として使用することができないという不都合も存在する。
【0005】そこで、近年トリムをパッドに接着して固定する方法が特開昭62−181086号公報や、特公平4−36716号公報等によって開示されている。トリムをパッドに接着するようにすれば、上記のようなクリップ止めは行わなくてもよく、また、上記リサイクルの問題点も解決する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開昭62−181086号公報や、特公平4−36716号公報等によって開示されたトリムとパッドとを接着する方法においては、パッドの表面に凹設されたU字形状の接合溝に接着剤を塗布し、トリムの縫着部分を接着剤の塗布された接合溝に嵌入してから接合溝に対応した凸条を有する治具を押し当てて上記縫着部分を接合溝に圧入し、トリムをパッドに接着することが行われる。
【0007】しかしながら、上記のようなトリムとパッドとの結合方法においては、塗布された接着剤が乾いて接着効果が充分になるまで相当の時間を要し、その結果トリムの接着作業がはかどらないという問題点を有している。また、トリムとパッドとはただ単に線状に接着されているだけであるため、両者の結合力は弱く、シート上での着座者の姿勢の変更等によってトリムをずらせるような力が度重なって作用すると、トリムとパッドとの接着部は外れ、トリムはパッドから剥離してしまうという不都合も存在する。
【0008】本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、迅速にパッドにトリムを結合することができるとともに、両者の強固な結合状態を得ることが可能なシートトリムの係着方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載のシートトリムの係着方法は、発泡性合成樹脂製のパッドの縁部より内側に、縁部に略平行に配列されるように複数の貫通孔を穿孔し、これら複数の貫通孔が穿設されたパッドの裏面に各貫通孔に沿って係止ワイヤを配設し、上記パッドの表面を被覆するトリムの裏面であって上記貫通孔に対応した部分に先端に係合部を有する複数のフックを設け、各フックをパッドの表面から各貫通孔に嵌入してそれぞれの係合部を上記係止ワイヤに係合することによりトリムをパッドに係着するシートトリムの係着方法において、裏返したトリムに設けられたフックを起立させる起立手段が形成された基盤と、裏面に上記パッドの貫通孔に対応した調整孔を有する圧縮治具とを用い、上記起立手段によってフックを起立させるように裏返したトリムを基盤上に装着し、起立状態のフックを貫通孔に嵌入するようにして表裏逆転させたパッドをトリムの上に装着し、このパッドの上に貫通孔にそって係止ワイヤを配設し、上記調整孔が貫通孔に対応するように圧縮治具をパッドの上に配設し、この圧縮治具を押圧してパッドを圧縮することによって上記調整孔内でフックの係合部を上記ワイヤに係合させることを特徴とするものである。
【0010】本発明の請求項2記載のシートトリムの係着方法は、発泡性合成樹脂製のパッドの縁部より内側に、縁部に略平行に配列されるように複数の貫通孔を穿孔し、これら複数の貫通孔が穿設されたパッドの裏面に各貫通孔に沿って係止ワイヤを配設し、上記パッドの表面を被覆するトリムの裏面であって上記貫通孔に対応した部分に先端に係合部を有する複数のフックを設け、各フックをパッドの表面から各貫通孔に嵌入してそれぞれの係合部を上記係止ワイヤに係合することによりトリムをパッドに係着するシートトリムの係着方法において、上記貫通孔に対応した部分に互いに向きが背反しかつ開口がトリムの方向に向いた一対の係合部を先端に有する複数のフックを設け、裏返したトリムの一方の係合部が係合する係合突条が突設された基盤と、裏面にパッドの貫通孔に対応する押圧突起の設けられた圧縮治具とを用い、上記一方の係合部を上記係合突条に係合させるようにして裏返したトリムを基盤上に装着し、パッドの貫通孔が上記係合突条に対応するように表裏逆転させたパッドをトリムの上に配置し、このパッドの上に貫通孔にそって係止ワイヤを配設し、上記押圧突起が貫通孔上のワイヤに対応するように圧縮治具をパッドの上に配設し、この圧縮治具を押圧してパッドを圧縮することによって上記貫通孔内で他方の係合部を上記ワイヤに係合させることを特徴とするものである。
【0011】本発明の請求項3記載のシートトリムの係着方法は、請求項1または2記載のシートトリムの係着方法において、先端に係合部を有するフックと、このフックに接続される保持部とからフック部材が構成され、フックの保持部がトリムに縫着されることによってによってフックはトリムに取り付けられ、上記トリムのパッドへの係着操作後に上記トリムの表面に露出している保持部を引きちぎることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】上記請求項1記載のシートトリムの係着方法によれば、パッドを押圧して圧縮状態にし、その裏面に配設されたワイヤに貫通孔に嵌入したフックの係合部を係止するという簡単な操作でかつ迅速にトリムをパッドに係着することができる。そして、上記係着後パッドの圧縮状態を解除すれば、パッドは元の大きさに復元し、この復元によってフックを介してトリムは貫通孔に引き込まれ、トリムはパッドの表面に張設された状態になる。
【0013】また、ワイヤはパッドの裏面に配設されるだけであり、パッドの内部に埋設されてはいないため、シートを廃棄物として処分するに際し、ワイヤを他だ単に分離するだけでそのまま燃料等のリサイクル原料として使用することができる。
【0014】さらに、複数の貫通孔に対応する位置決め突起が突設された基盤の上に各フックが対応するようにトリムの裏面を上にして配置することにより、容易にかつ迅速にトリムの係合部をパッドの貫通孔に対向させることができる。
【0015】そして、基盤上に装着されたトリムの上にパッドを配置して貫通孔に沿ってワイヤを載置し、貫通孔に対応する調整孔の貫設された圧縮治具を各調整孔が各貫通孔に対応するように配置して押圧することにより、フックの先端の開口から係合部内に進入し、フックを介してトリムとパッドとが係合状態になる。
【0016】その後圧縮治具の押圧を解除することにより、パッドは元の大きさに復元し、この復元によってフックを介してトリムは貫通孔に引き込まれ、トリムはパッドの表面に張設された状態になる。このような基盤および圧縮治具を用いることにより、容易にかつ確実にトリムをパッドに係着することが可能になる。
【0017】上記請求項2記載のシートトリムの係着方法によれば、フックの先端にはパッドの貫通孔に対応した部分に互いに向きが背反し、かつ開口がトリムの方向に向いた一対の係合部が形成されており、この一対の係合部のうちの一方を係合突条に係合させることにより、安定した状態で他方の係合部を、パッドの貫通孔に沿って載置されたワイヤに対応する位置に設定することが可能になる。
【0018】そして、圧縮治具の裏面にはパッド上に載置されたワイヤに対応する押圧突起が突設されているため、この押圧突起をワイヤに当接させた状態で圧縮治具を押圧すればパッドは圧縮されるとともに、ワイヤは押圧突起に押されてパッドの貫通孔内に押し入れられ、他方の係合部に係合された状態になる。
【0019】その後圧縮治具の押圧を解除することにより、パッドは元の大きさに復元し、この復元によってフックを介してトリムは貫通孔に引き込まれ、トリムはパッドの表面に張設された状態になる。このような基盤および圧縮治具を用いることにより、容易にかつ確実にトリムをパッドに係着することが可能になる。
【0020】上記請求項3記載のシートトリムの係着方法によれば、保持部は軟質の合成樹脂が適用されているため、この保持部をトリムに縫着によって容易に取り付けることができるとともに、トリムのパッドへの係着完了後外部に露出している保持部は容易に引きちぎることが可能である。
【0021】
【実施例】図1は、本発明に係る第一の係着方法を説明するための係着前のパッドおよびトリムの状態を例示する一部切欠き斜視図である。この図に示すように、本発明においては、シートの内装材としてウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等の発泡性合成樹脂製のパッド1が用いられる。図1に示すパッド1は本発明の係着方法を実施するために表裏逆転されている。
【0022】このパッド1の側縁部より内側の部分には、縁部に略平行に複数の貫通孔11が穿設され、この貫通孔11がU字形状を呈するように配列されている。本実施例のパッド1は自動車用のシートのものであり、パッド1の車長方向に三つの貫通孔11が穿設された孔列が2列形成され、車幅方向に二つの貫通孔11が穿設された孔列が1列形成されている。
【0023】また、パッド1の表面(図1では紙面の裏側)には、上記貫通孔11の孔列に対応した引込み溝12が凹設されている。そして、このパッド1の裏面には、各貫通孔11を横断するようにU字形状の係止ワイヤ2が配設される。
【0024】一方、上記パッド1の表面を被覆するトリム3は、裏返された状態でパッド1の下部、すなわちパッド1の表面側に配置される。このトリム3は、車幅方向一対の側方トリム31と、これら側方トリム31の間の中央トリム32と、図略の後方トリムとから形成されている。
【0025】そして、それぞれのトリム31,32は互いに裏面において合掌縫いで縫着されてトリム3からU字形状に突出した縫着部33が形成されている。この縫着部33は上記引込み溝12に対応するように形状設定されている。
【0026】このような側方トリム31と中央トリム32との縫着部33においては、合成樹脂製のフック部材4が上記両トリムの縁部に挟持された状態で一体に縫着されている。このフック部材4は、縫着部33に一体に縫着された帯状の本体部41と、この本体部41に上記パッド1の貫通孔11に貫入されるように対応して突設された突出部42と、この突出部42の先端に接合された先端に釣針状の係合部430を有するフック43と、突出部42に対向して本体部41の他の縁部から突設された位置決め片44とから構成されている。
【0027】本実施例においては、フック部材4の本体部41、突出部42および位置決め片44は可撓性を有する軟質の合成樹脂で形成されており、フック43は硬質の合成樹脂製とされている。そして、突出部42の先端部には肉厚部42aが形成されているとともに、フック43の基端部にも肉厚部43aが形成され、両者は互いに接着剤を用いてあるいは熱溶着によって接合されている。本実施例の場合、上記本体部41、突出部42および位置決め片44によって本考案に係るフック部材の保持部が形成されている。
【0028】また、上記本体部41の縫着部33よりも外側(図2においては縫着部33の下側)には長手方向に延びる引きちぎることができる程度の肉薄部41aが形成されている。肉薄部41aに代えてミシン目を形成するようにしてもよい。
【0029】このようなパッド1とトリム3とが、貫通孔11に貫入されたフック部材4および貫通孔11を横断して配置された係止ワイヤ2を介して互いに結合され、パッド1の表面にトリム3が係着された状態になる。そして本発明の第一の係着方法においては、上記係着操作を円滑に行うために、基盤5と平板状の圧縮治具6とが用いられる。
【0030】上記基盤5は、上記パッド1にトリム3を係着するときに両者を載置する台座であり、表面には上記フック部材4に突設された位置決め片44に対応するように複数の位置決め突起(起立手段)51が突設されている。この位置決め突起51の上面部にはフック部材4の位置決め片44を貫入する細溝52が設けられている。また、圧縮治具6には上記パッド1の貫通孔11に対応した複数の調整孔61が穿設されており、中央部には把持部62が突設されている。
【0031】以下本発明のシートトリムの第一の係着方法について説明する。まず、図1に示すように、トリム3を裏返して縫着部33に縫着されたフック部材4のフック43をトリム3から立設させた状態にする。そうするとこれと反対側の位置決め片44は下方に垂下した状態になる。
【0032】つぎに上記位置決め片44の先端を基盤5上の位置決め突起51の細溝52に差し込み、トリム3を基盤5の上に固定する。この状態で、立設状態のフック43を貫通孔11に貫入してパッド1をトリム3の上に装着する。そして係止ワイヤ2を全ての貫通孔11に対して横断するようにパッド1の裏面に配置し、この状態で調整孔61が貫通孔11に対応するようにして把持部62を把持しながら圧縮治具6をパッド1の上に押し当て、その後力をこめて圧縮治具6を下方に押圧すると、図3に示すようにパッド1は圧縮されて縮み、フック部材4のフック43の係合部430は係止ワイヤ2を乗り超えて調整孔61内に貫入した状態になる。
【0033】この状態で圧縮治具6に対する押圧力を弛めると、乗り越えた係合部430は係止ワイヤ2に係合した状態になる。そして、圧縮治具6によるパッド1の押圧を完全に解除すると、パッド1は元の大きさに復元し、その結果図4に示すように係合部430は貫通孔11内に係止ワイヤ2に係合した状態で貫通孔11内に引き込まれた状態になり、パッド1に対するトリム3の係着操作は完了する。
【0034】図5は、本発明に係る第二の係着方法を説明するためのパッド上のトリムが圧縮治具によって押圧された状態を例示する一部切欠き斜視図である。また図6は、図5の要部の部分拡大一部切欠き斜視図であり、フックの先端の係合部が係合突条に係合された状態を示している。基盤5aにはパッド1の貫通孔11の孔列に対応した相当の高さを有する係合突条53が突設されている。
【0035】また、フック部材4aの先端には先の例の係合部430の代わりに互いに向きが背反しかつ開口がトリムの方向に向いた一対の係合部43′が二股状に形成されている。そして、一対の係合部43′のうち、内側係合部43bは係止ワイヤ2に係合するためのものであり、外側係合部43cは上記係合突条53に係合させるためのものである。なお、この例においては、フック部材4aは先の例のような帯状とはされず、図6に示すようにそれぞれが独立した単品が、縫製によってトリム3の縫着部33に一体に縫製されて取り付けられている。
【0036】この例の場合、フック部材4aの基端側に本考案に係る保持部が形成され、この保持部に縫着部33が形成されている。そして、フックは硬質の合成樹脂製とされ、保持部は軟質の合成樹脂製とされている。
【0037】一方、圧縮治具6aの裏面には、上記パッド1の貫通孔11に対応した複数の押圧突起63が下方に向かって突設され、これらの先端は貫通孔11を横断した係止ワイヤ2に対応するように凹の円弧面が形成されている。
【0038】以下上記のような基盤5aと圧縮治具6aとを用いた第二の方法によるシートトリムの係着方法について説明する。まず、図5に示すように、トリム3の両側方トリム31を係合突条53の内側に入れてフック部材4aの外側係合部43cを係合突条53の先端に係合する。そうすると、中央トリム32は係合突条53間に吊設された状態になる。
【0039】つぎに、パッド1を貫通孔11がフック部材4aに対応するように調節しながら係合突条53の上に載置する。その後全ての貫通孔11を横断するようにパッド1の路面に係止ワイヤ2を配置し、一点鎖線で示す押圧突起63の先端が係止ワイヤ2に当接するようにパッド1上に圧縮治具6aを載置し、それを下方に押圧すると、パッド1が圧縮された状態で係止ワイヤ2は押圧突起63に押されて貫通孔11内に嵌入し、外側係合部43cの先端を乗り越えて内側係合部43bの係合部に係合する。
【0040】その後、圧縮治具6aによるパッド1の圧縮を解除すると、トリム3は貫通孔11内において内側係合部43bおよび係止ワイヤ2を介してパッド1に係着された状態になる。
【0041】なお、本発明は、フック部材のトリムへの縫着は軟質の合成樹脂が適用された保持部においてのみ行われることに限定されるものではなく、硬質の合成樹脂が適用されたフックの部分に亘って縫着するようにしてもよい。そうすることによって、フックが保持部から剥がれることが有効に抑止される。
【0042】また、上記実施例においては、フックと保持部とは接着または熱融着で接合されているが、本発明は、フックと保持部とが接着または熱融着で接合されることに限定されるものではなく、当初から硬質と軟質の合成樹脂を原料とし、フックになる部分には硬質の合成樹脂原料を適用し、保持部になる部分には軟質の合成樹脂原料を適用して硬質部分の先端部が折り返った帯状体を一旦製造し、この帯状体の折り返り部分を切り欠いて残余の部分でフックの係合部を形成させ、先の例のフック部材にすることができる。また、上記帯状体を幅方向に複数に分断することによって後の例のフック部材が得られる。こうすることによって、フックと保持部との接合操作が省かれ、フック部材を製造する上で省力化を図ることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のシートトリムの係着方法によれば、パッドを押圧して圧縮状態にし、その裏面に配設されたワイヤに貫通孔に嵌入したフックの係合部を係止するという簡単な操作でかつ迅速にトリムをパッドに係着することができる。そして、上記係着後パッドの圧縮状態を解除すれば、パッドは元の大きさに復元し、この復元によってフックを介してトリムは貫通孔に引き込まれ、トリムはパッドの表面に張設された状態になる。
【0044】また、ワイヤはパッドの裏面に配設されるだけであり、パッドの内部に埋設されてはいないため、シートを廃棄物として処分するに際し、ワイヤを他だ単に分離するだけでそのまま燃料等のリサイクル原料として使用することができる。
【0045】さらに、複数の貫通孔に対応する位置決め突起が突設された基盤の上に各フックが対応するようにトリムの裏面を上にして配置することにより、容易にかつ迅速にトリムの係合部をパッドの貫通孔に対向させることができる。
【0046】そして、基盤上に装着されたトリムの上にパッドを配置して貫通孔に沿ってワイヤを載置し、貫通孔に対応する調整孔の貫設された圧縮治具を各調整孔が各貫通孔に対応するように配置して押圧することにより、フックの先端の開口から係合部内に進入し、フックを介してトリムとパッドとが係合状態になる。
【0047】その後圧縮治具の押圧を解除することにより、パッドは元の大きさに復元し、この復元によってフックを介してトリムは貫通孔に引き込まれ、トリムはパッドの表面に張設された状態になる。このような基盤および圧縮治具を用いることにより、容易にかつ確実にトリムをパッドに係着することが可能になる。
【0048】本発明の請求項2記載のシートトリムの係着方法によれば、フックの先端にはパッドの貫通孔に対応した部分に互いに向きが背反し、かつ開口がトリムの方向に向いた一対の係合部が形成されており、この一対の係合部のうちの一方を係合突条に係合させることにより、安定した状態で他方の係合部を、パッドの貫通孔に沿って載置されたワイヤに対応する位置に設定することが可能になる。
【0049】そして、圧縮治具の裏面にはパッド上に載置されたワイヤに対応する押圧突起が突設されているため、この押圧突起をワイヤに当接させた状態で圧縮治具を押圧すればパッドは圧縮されるとともに、ワイヤは押圧突起に押されてパッドの貫通孔内に押し入れられ、他方の係合部に係合された状態になる。
【0050】その後圧縮治具の押圧を解除することにより、パッドは元の大きさに復元し、この復元によってフックを介してトリムは貫通孔に引き込まれ、トリムはパッドの表面に張設された状態になる。このような基盤および圧縮治具を用いることにより、容易にかつ確実にトリムをパッドに係着することが可能になる。
【0051】本発明の請求項3記載のシートトリムの係着方法によれば、保持部は軟質の合成樹脂が適用されているため、この保持部をトリムに縫着によって容易に取り付けることができるとともに、トリムのパッドへの係着完了後外部に露出している保持部は容易に引きちぎることが可能である。




 

 


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