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発明の名称 二次イオン質量分析計
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−267496
公開日 平成6年(1994)9月22日
出願番号 特願平5−53726
出願日 平成5年(1993)3月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 松浦 由美子 / 志知 広康
要約 目的
二次イオン質量分析計において、同時に二次電子もしくは質量分析される二次イオンとは逆極性の二次イオンを検出できるようにする。

構成
二次イオン7を質量分析計5に導く二次イオン引き出し機構4における電極として網状あるいは穴のあいた板状の電極を用い、質量分析計5に導入される二次イオン7と同時に発生する二次電子もしくは質量分析計に導入される二次イオンと逆極性の二次イオン11を二次粒子検出器12に導入する。二次粒子検出器12で得られた像データは像データ処理・表示装置13へ送られ、二次粒子像を表示する。
特許請求の範囲
【請求項1】一次粒子を試料上に照射し、試料から発生する二次イオンを質量分析計に導く電場として球面あるいは円筒状の電場を用いる二次イオン質量分析計において、前記球面あるいは前記円筒状の電場を形成する電極の少なくとも一部が網状あるいは穴のあいた板状であることを特徴とする二次イオン質量分析計。
【請求項2】請求項1において、前記質量分析計に導かれる二次イオンの検出と同時に二次電子もしくは質量分析計に導かれる二次イオンとは極性が反対の二次イオンを検出する機構を有する二次イオン質量分析計。
【請求項3】請求項1において、二次イオンを質量分析計に導く電極付近に二次電子を効率良く検出できるように磁場をかける手段を設けてなる二次イオン質量分析計。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二次イオン質量分析計に係り、特に、二次イオンの質量分析および質量分析すべき二次イオンと逆極性の二次イオンもしくは二次電子の検出による像観察を同時に行うことが可能な二次イオン質量分析計に関する。
【0002】
【従来の技術】図2に従来の、球面からなる二次イオン引き出し機構を持つ二次イオン質量分析計の構成を示す(エー・ベニングホーベン,エフ・ジー・リュデナウアー,エイチ・ダブリュー・ウェルナー,セカンダリー・アイオン・マス・スペクトロメトリー(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ,ニューヨーク,1987年)、619頁。A. Benninghoven, F. G. RUdenauer and H. W. Werner, Secondaryion mass spectrometry (Jon Wiley & Sons, New York, 1987), p. 619)。
【0003】図2において、1は一次イオン源、2は集束レンズ系、3は試料、4′は二次イオン引き出し機構、5は質量分析計を示している。そして、この二次イオン質量分析計において、一次イオン源1で発生した一次イオン6は、集束レンズ系2により集束,成形され、二次イオン引き出し機構4′内に放射される。この二次イオン引き出し機構4′は、図3に示すように、二つの対向する球面状電極からなり、一次イオンビーム6の入り口8および、一次イオンビーム6の出口であるとともに二次イオン7の入り口である通過孔9,二次イオンの出口10を持つ。一次イオンビーム6の入り口8は、集束レンズ系2の中心軸と同軸である。
【0004】この装置において、一次イオンビーム6の方が二次イオンビーム7よりも非常に高いエネルギを有するため、一次イオンビーム6は二次イオン引き出し機構4′の静電場からはほとんど影響を受けない。そして、一次イオン6と試料3との相互作用により二次粒子が生成する。この生成した二次粒子のうち二次イオン7が二次イオン引き出し機構4′に導かれ、質量分析計5に導入され分析されることで、試料3の元素組成を知ることができる。この装置の特徴は一次イオンビーム6の照射軸とほぼ同軸方向から二次イオン7を引き出し、質量分析することができるという点にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、イオンビームを走査して試料の像を得ようとした場合、質量分析計に導かれる二次イオンの一部を使う以外になかった。しかしこの方法では使用できる二次イオンの量が少ないために高S/Nのイオン像は得られなかった。
【0006】ところで試料からは質量分析計で分析されるべき極性の二次イオンの他、二次電子や逆極性の二次イオンが多量に放出される。従来の技術では、二次イオン引き出し機構と試料が非常に接近しているためこれら二次電子や逆極性の二次イオンは二次イオン引き出し機構に全て導入される。しかしこれら二次電子や逆極性の二次イオン等の二次粒子は、質量分析計に導かれる二次イオンとは異なった軌道を取るため質量分析計に導かれることなく、二次イオン引き出し機構の壁に衝突してしまい、使用することができなかった。
【0007】本発明の目的は一次イオンビームの照射軸とほぼ同軸方向から二次イオンを引き出すことができる二次イオン質量分析計において、質量分析計で分析されるべき極性の二次イオンと同時に試料から放出される二次電子や逆極性の二次イオンを用いて、試料表面の元素の分析と同時に表面形状の観察を可能にする二次イオン質量分析計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、一次粒子を試料上に照射して、試料から発生した二次イオンを質量分析計に導くために球面あるいは円筒状の電場を用いる二次イオン質量分析計において、試料が設置される試料台と質量分析計の間に設置される二次イオン引き出し機構における電極の少なくとも一部が網状あるいは穴のあいた板状のものとする。
【0009】
【作用】一次粒子を試料上に照射して、試料から発生する二次イオンを球面あるいは円筒状の電場により、一次イオンビームの照射軸とほぼ同軸方向に引き出し、質量分析計に導入する。このとき、二次イオンと同時に発生する二次粒子のうち、二次イオンが負イオンの場合には正の二次イオンに対して、また二次イオンが正イオンの場合には二次電子および負の二次イオンに対して二次イオン引き出し機構における電極の壁面方向に誘導する力が作用する。それら二次粒子は、電極の壁面である網の目あるいは壁面の穴を加速されつつ通過し、電極の側方に設置された二次粒子検出器に十分な二次粒子の信号として供給され、二次電子像もしくは二次イオン像の観察を可能とし、試料の質量分析と同時に試料表面形状の観察を障害なく行えることとなる。
【0010】さらに試料の微細穴の底を分析する場合には二次イオン引き出し機構を上記の構成として一次イオンビームの照射軸とほぼ同軸方向に二次イオンを引き出すことが必要であるが、微細穴の底の物質の分析と二次粒子像を観察することが可能であるため、試料表面の二次粒子像観察によって分析すべき微細穴を探し、微細穴底にイオンビームを照射することによって目的の微細穴底の分析を好適に行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1に示す。この図で、4は二次イオン7の引き出し機構、11は一次イオン6の試料3への照射により生成する二次粒子、12は二次粒子検出器、13は像データ処理・表示装置を示している。この二次イオン引き出し機構4は二つの対向する球面上の電極からなり、電極の少なくとも一部は金属網からなり、集束レンズ系2の中心軸と同軸上にある一次イオン6の入り口8と、一次イオンの出口かつ二次粒子の入り口9と、二次イオンの出口10を持つ。
【0012】本実施例では、一次イオン源1で発生した一次イオン6は、集束レンズ系2により集束,成形され、二次イオン引き出し機構4内に一次イオン6の入り口8を通過して放出される。一次イオンビーム6の方が二次イオンビーム7よりも非常に高いエネルギを有するため、一次イオンビーム6は二次イオン引き出し機構4の静電場からはほとんど影響を受けることなく、一次イオン出口かつ二次粒子入り口9を通過し、試料3に照射される。一次イオン6と試料3との相互作用により生成する二次イオン7は、二次イオン引き出し機構4の一次イオン出口かつ二次イオン入り口9から二次イオン引き出し機構4内に導かれる。
【0013】二次イオン引き出し機構4における電極のうち曲率半径の小さい側を負電位,曲率半径の大きい側を正電位とし、試料3を正電位とする場合には、生成する二次イオン7のうち正の二次イオンが引き出し機構4内を通過し二次イオンの出口10から質量分析計5に導入され、元素分析される。正の二次イオン7と同時に生成する二次イオン7のうちの負の二次イオンもしくは二次電子11は、二次イオン引き出し機構4の正電位側に導かれ、二次イオン引き出し機構4の壁面である金属網を加速されつつ通過し、二次粒子検出器12へ導入される。この二次粒子検出器12で得られた像データは、像データ処理・表示装置13へ送られ、二次電子像もしくは二次イオン像が観察できる。
【0014】なお本実施例では二次イオン引き出し機構4における電極として球面状の電極を用いたが、これは円筒状でもよい。
【0015】また、負の二次イオンを質量分析する場合には、二次イオン引き出し機構4における電極のうち曲率半径の小さい側を正電位,曲率半径の大きい側を負電位とし、試料3を負電位とし、生成する二次イオンのうち負の二次イオンが二次イオン引き出し機構4内を通過し質量分析計5に導入され、元素分析される。この場合正の二次イオンは二次イオン引き出し機構4の負電位側に導かれ、二次イオン引き出し機構4の壁面である金属網もしくは壁面の穴を加速されつつ通過し、二次イオン検出器12へ導入される。この二次イオン検出器12で得られた像データは像データ処理・表示装置13へ送られ、二次イオン像が観察できる。あるいはこの方法以外にも、二次イオン7と同時に生成する二次電子11が質量分析計5に導入されることなく二次イオン引き出し機構4の壁面である網もしくは壁面にあいた穴を通過するように、試料の近傍に磁場をかけることにより二次電子像を得ることもできる。
【0016】また、微細穴の底を分析する場合には試料3上での分析対象となる微細穴を探すのに上記のようにして得られた二次粒子像を使用することができる。すなわち、試料3上で一次イオン6を走査し、上記のようにして得られた二次粒子像を観察しながら分析対象となる微細穴を探し、分析位置を決定することができる。分析時には一次イオンビーム6は二次イオン引き出し機構4の一次イオン出口かつ二次粒子入り口9を通過して微細穴の底に照射され、微細穴の壁に衝突することなく一次イオン出口かつ二次粒子入り口9を通過した二次イオン7は二次イオン引き出し機構4内に導かれ、質量分析計5に導入され質量分析される。この場合、微細穴から放出される二次イオン7は一次イオンビーム6の入射軸とほぼ同軸方向から引き出されるため、効率良く質量分析計に導かれる。
【0017】
【発明の効果】本発明は、試料表面の元素の測定と同時に表面形状の観察ができる二次イオン質量分析計を提供する。さらに二次イオン質量分析計において一次イオンビーム径の収束化,試料上の分析領域の位置決めの精密化など、性能の向上した二次イオン質量分析計を供給することが、装置を大型化することなく可能となる。




 

 


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