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発明の名称 陰極線管とその高圧印加端子の絶縁膜の形成方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−267463
公開日 平成6年(1994)9月22日
出願番号 特願平5−50406
出願日 平成5年(1993)3月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 江澤 正義 / 若菜 茂 / 森下 敏和 / 渡辺 澄子 / 染田 弘子 / 川越 弘美
要約 目的
高圧印加端子部に形成した絶縁膜の密着性が良好で、かつ光沢性と均一な絶縁特性をもつ陰極線管を提供する。

構成
ファンネル6の外壁に露呈する高圧印加端子9の端部を覆ってその周囲に塗布された導電膜9aと、この導電膜9aの一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布された絶縁膜9bとを備えてなり、上記絶縁膜が硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物とを含むと共に、有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの塗布膜で構成されてなる。
特許請求の範囲
【請求項1】フェースパネルとファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管において、前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端を覆ってその周囲に塗布された導電膜と、この導電膜の一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布された絶縁膜とを備えてなり、上記絶縁膜が硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物とを含むと共に、有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの塗布膜で構成されてなることを特徴とする陰極線管。
【請求項2】フェースパネルとファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管の高圧印加端子の絶縁膜形成方法において、有機系のメチルフェニルシリコンレジン単独または有機系のメチルフェニルシリコンレジンと有機系メチルシリコンレジンと有機系メチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなり、その硬化触媒として使用する有機金属系化合物の内の有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物とを1:0.1〜0.7とし、かつ硬化後の塗膜の状態でそれぞれ前記有機系の錫化合物の錫の含有量を0.1〜7%、および有機系のチタン化合物にチタン含有量が0.5〜4%となる有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなる溶液を、前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端を覆ってその周囲に塗布された導電膜の導電膜の一部周囲に重畳させて当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布し、これを硬化させて絶縁膜を形成することを特徴とする陰極線管の高圧印加端子の絶縁膜形成方法。
【請求項3】フェースパネルとファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管の高圧印加端子の絶縁膜形成方法において、有機系のメチルフェニルシリコンレジン単独または有機系のメチルフェニルシリコンレジンと有機系メチルシリコンレジンと有機系メチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなり、その硬化触媒として使用する有機金属系化合物の内の有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物とを1:0.1〜0.7とし、かつ硬化後の塗膜の状態でそれぞれ前記有機系の錫化合物の錫の含有量を0.1〜7%、および有機系のチタン化合物にチタン含有量が0.5〜4%となる有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなり、かつ上記塗膜の状態で四塩化炭素に溶解しない有機系錫化合物とチタン化合物を含む有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの含有量が0.5〜7.5%となる溶液を、前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端を覆ってその周囲に塗布された導電膜の導電膜の一部周囲に重畳させて当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布し、これを硬化させて絶縁膜を形成することを特徴とする陰極線管の高圧印加端子の絶縁膜形成方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管に係り、特にそのファンネルの外壁に露呈して内部導電膜に高電圧を供給する高圧印加端子の高圧印加端子部を覆ってその周囲に塗布された導電膜の一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布された絶縁膜を備えた陰極線管とその高圧印加端子の絶縁膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の陰極線管は、フェースパネルとファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する高圧印加端子とを少なくとも有している。
【0003】そして、上記高圧印加端子には黒鉛等の導電性膜が塗布されており、この導電膜に高圧発生部からの高圧接続キャップをセットすることで管内に高電圧を供給するようになっている。上記導電性膜の周囲には、当該絶縁膜の外周の一部に重畳して絶縁膜が塗布され、その耐電圧特性を確保しているのが通常である。
【0004】この絶縁膜は、有機系のチタン化合物を5%程度添加して、硬化時の触媒として上記化合物と有機系のメチルフェニルシリコンレジンとを含む複合レジンを用いている。なお、この種の陰極線管に関する従来技術を開示したものとしては、例えば米国特許第3392297号明細書を挙げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術においては、前記塗膜を用いることにより高電圧印加端子部の絶縁を確保し、所要の耐圧特性を有する陰極線管を製造することができるが、前記塗膜は、その塗布後の硬化のバラツキによって塗膜の光沢性がなくなって白濁したり、耐湿性のバラツキおよび粘着テープを用いた剥がし試験で当該塗膜の剥離が生ずる。また、季節変化や使用環境の変化によって絶縁特性が劣化するという問題があった。
【0006】本発明の第1の目的は、上記従来技術の問題を解消して、高圧印加端子部に形成した絶縁膜の密着性が良好で、かつ光沢性と均一な絶縁特性をもつ陰極線管とその高圧印加端子の絶縁膜形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成するために、本発明は、フェースパネルとファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管において、前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端を覆ってその周囲に塗布された導電膜と、この導電膜の一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布された絶縁膜とを備えてなり、上記絶縁膜が硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物とを含むと共に、有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの塗布膜で構成されてなることを特徴とする。
【0008】また、上記第2の目的を達成するために、本発明は、フェースパネルとファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管の高圧印加端子の絶縁膜形成方法において、有機系のメチルフェニルシリコンレジン単独または有機系のメチルフェニルシリコンレジンと有機系メチルシリコンレジンと有機系メチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなり、その硬化触媒として使用する有機金属系化合物の内の有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物とを1:0.1〜0.7とし、かつ硬化後の塗膜の状態でそれぞれ前記有機系の錫化合物の錫の含有量を0.1〜7%、および有機系のチタン化合物にチタン含有量が0.5〜4%となる有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなる溶液を、前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端を覆ってその周囲に塗布された導電膜の導電膜の一部周囲に重畳させて当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布し、これを硬化させて絶縁膜を形成することを特徴とする。
【0009】さらに、上記第2の目的を達成するために、本発明は、フェースパネルとファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管の高圧印加端子の絶縁膜形成方法において、有機系のメチルフェニルシリコンレジン単独または有機系のメチルフェニルシリコンレジンと有機系メチルシリコンレジンと有機系メチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなり、その硬化触媒として使用する有機金属系化合物の内の有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物とを1:0.1〜0.7とし、かつ硬化後の塗膜の状態でそれぞれ前記有機系の錫化合物の錫の含有量を0.1〜7%、および有機系のチタン化合物にチタン含有量が0.5〜4%となる有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなり、かつ上記塗膜の状態で四塩化炭素に溶解しない有機系錫化合物とチタン化合物を含む有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの含有量が0.5〜7.5%となる溶液を、前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端を覆ってその周囲に塗布された導電膜の導電膜の一部周囲に重畳させて当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布し、これを硬化させて絶縁膜を形成することを特徴とする。
【0010】
【作用】有機系メチルシリコンレジンまたは有機系メチルシリコンレジンと有機系メチルフェニルシリコン系のレジンとの複合レジンは高圧印加端子に設けた導電膜との密着性がよく、光沢性も確保でき、季節変化や使用環境の変化にもその絶縁特性の劣化がない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明をカラー陰極線管に適用した1実施例を説明する断面図であって、1はフェースパネル、2は蛍光面、3はマスクフレーム、4はシャドウマスク、5は内部磁気遮蔽体、6はファンネル、7はネック、8は電子銃、9は高圧印加端子、10は偏向ヨーク、11はパネルピン、12はシャドウマスク懸架スプリング、13はフリット接合部、14は内部導電膜である。
【0012】同図において、フェースパネル1の内面には蛍光体が被覆形成されて蛍光面を形成しており、フェースパネル1の内側面に埋設したパネルピン11に懸架スプリング12を介してマスクフレーム3が取り付けられている。このマスクフレーム3にはシャドウマスク4と内部磁気遮蔽体5が溶接等で固着されている。
【0013】フェースパネル1とファンネル6とはフリット接合部13でフリットガラスにより接合固着されており、このファンネル6に連接するネック7の内部に複数の電子ビームを発射する電子銃8が収納されている。そして、電子銃8から発射された電子ビームは偏向ヨーク10で発生される偏向磁界を通過して水平と垂直の両方向に偏向され、シャドウマスク4で色選別された後蛍光面2に射突して画像を再生する。
【0014】陰極線管のこの動作において、電子銃8と蛍光面2には高圧印加端子9から与えられる高電圧が内部導電膜14を介して供給され、電子銃の集束,加速レンズ形成電圧と蛍光面の陽極電圧として印加される。図2は本発明の陰極線管における高圧印加端子の1実施例の構造を説明する模式図であって、(a)は上面図、(b)は断面図である。
【0015】同図において、61は陰極線管のファンネル壁、9は高圧印加端子、91は貫通導体、9aは黒鉛からなる導電膜、9bは絶縁膜、14はファンネル6の内壁に塗布された内部導電膜である。この高圧印加端子9は、ファンネル壁61を貫通して内部導電膜14に一端を接続し、他端には外部高圧電源からの高圧給電キャップを結合する凹部を有すると共に黒鉛等の導電膜9aが塗布されている。
【0016】そして、この導電膜9aの一部周囲に重畳して、当該導電膜9aの外周に広がる所定領域に塗布された絶縁膜9bが設けられている。上記絶縁膜9bは、硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物とを含むと共に、有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの塗布膜で構成されてなる。
【0017】上記実施例のごとく構成した高圧印加端子構造を備えた陰極線管は、導電膜9aとの密着性がよく、光沢性も確保でき、季節変化や使用環境の変化にもその絶縁特性の劣化がない。次に、本発明の陰極線管の上記高圧印加端子部の絶縁膜形成方法について説明する。
【0018】上記絶縁膜9bとなる塗膜を形成する塗液として、有機系のメチルフェニルシリコンレジン単独または有機系のメチルフェニルシリコンレジンと有機系メチルシリコンレジンと有機系メチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなり、その硬化触媒として使用する有機金属系化合物の内の有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物とを1:0.1〜0.7とし、かつ硬化後の塗膜の状態でそれぞれ前記有機系の錫化合物の錫の含有量を0.1〜7%、および有機系のチタン化合物にチタン含有量が0.5〜4%となる有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何れかからなる溶液を調整する。
【0019】この溶液を塗液として、前記ファンネル6外壁に露呈する前記高圧印加端子9の他端を覆ってその周囲に塗布された導電膜9aの一部周囲に重畳させて当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布する。これを硬化させることによって導電膜9aとの密着性がよく、光沢性も確保でき、季節変化や使用環境の変化にもその絶縁特性の劣化がない絶縁膜を得ることができる。
【0020】また、上記上記塗膜の状態で四塩化炭素に溶解しない有機系錫化合物とチタン化合物を含む有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの含有量が0.5〜7.5%となるように調整し、これを導電膜9aの一部周囲に重畳させて当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布し、硬化させることによって、導電膜9aとの密着性がよく、光沢性も確保でき、季節変化や使用環境の変化にもその絶縁特性の劣化がない絶縁膜を得ることができる。
【0021】図3はシリコンレジンの塗膜中のSn含有量と高圧印加端子部分の耐電圧の関係の説明図であって、横軸にSnの含有量(wt%)、縦軸に耐電圧(kV)を示す。同図の特性試験は、高圧印加端子部に濡れ布を被せて室温が19〜20°、24時間放置後、上記濡れ布を取り除き、陰極線管に25kVを印加した際に上記高圧印加端子に生じる誘起電圧を測定したものである。なお、誘起電圧は、正常特性の陰極線管では1kV以下とし、1kVを越えるものは特性異常の陰極線管とすた。
【0022】同図に示されたように、Snの含有量がCで示した範囲では誘起電圧が1kV以下となり、正常な耐電圧特性を維持できる一方、Dで示した含有量の範囲では誘起電圧が1kVを越え、絶縁膜に剥がれをもたらす結果を招く。図4はシリコンレジンの塗膜中のTi含有量と高圧印加端子部分の耐電圧の関係の説明図であって、横軸にTiの含有量(wt%)、縦軸に耐電圧(kV)を示す。
【0023】同図の特性試験も、上記図3と同様の条件と判断基準で行ったものである。この特性図において、Tiの含有量がCの範囲では誘起電圧が略々1kV以下となり、正常な耐電圧特性を維持できる一方、Dで示した含有量の範囲では誘起電圧が1kVを大きく越えてしまい、絶縁膜に剥がれが発生する。図5はシリコンレジンの塗膜中の四塩化炭素に溶解しないレジンの含有量と高圧印加端子部分の耐電圧の関係の説明図であって、横軸に四塩化炭素に溶解しないレジンの含有量(wt%)、縦軸に耐電圧(kV)を示す。
【0024】同図の特性試験も、上記図3と同様の条件と判断基準で行ったものである。この特性図においても、四塩化炭素に溶解しないレジンの含有量がCの範囲では誘起電圧が1kV以下となり、正常な耐電圧特性を維持できる一方、Dで示した含有量の範囲では誘起電圧が1kVを越えてしまい、前記と同様に絶縁膜の剥がれを招く。
【0025】以上の試験結果からわかるように、本発明における絶縁膜を形成する塗膜中のSnの含有量、Tiの含有量、四塩化炭素に溶解しないレジンの含有量を前記数値範囲に選定することによって、所要の特性をもつ陰極線管を得ることができるものである。なお、以上の実施例はカラー陰極線管の高圧印加端子の絶縁膜に本発明を適用したものであるが、本発明はこれに限らずモノクロ陰極線管、投写型陰極線管、その他の真空管、あるいは高圧端子を絶縁する必要のある各種デバイスの絶縁膜に適用できるものであることは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、有機系メチルシリコンレジンまたは有機系メチルシリコンレジンと有機系メチルフェニルシリコン系のレジンとの複合レジンの硬化触媒として有機系Sn化合物と有機系化合物を含有させることにより、高圧印加端子に設けた導電膜との密着性がよく、光沢性も確保でき、季節変化や使用環境の変化にもその剥がれ等による絶縁特性の劣化がない高品質の絶縁膜を形成することができ、この絶縁膜を有する高圧印加端子を備えた優れた機能の陰極線管を提供することができる。




 

 


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