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発明の名称 電子銃
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−267449
公開日 平成6年(1994)9月22日
出願番号 特願平5−50405
出願日 平成5年(1993)3月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 仲本 浩 / 松田 健一
要約 目的
組立て時の電極変形を低減して精度を向上し、電子ビームの位置偏位を無くしてフォーカスの良好な電子銃を提供する。

構成
少なくとも2つの電極素子を接合してなる複合電極を有する複数の電極を所定の間隔で同一軸に沿って順次配列固定した電子銃において、前記複合電極を構成する各電極素子4−2それぞれの側辺に、前記軸と直交する平面方向に折曲して形成するフランジ1−2部の板厚を、当該電極を構成する板厚より薄くすると共に、前記軸方向で互いに対接する方向に角度θの反りを有せしめた。
特許請求の範囲
【請求項1】少なくとも2つの電極素子を接合してなる複合電極を有する複数の電極を所定の間隔で同一軸に沿って順次配列固定した電子銃において、前記複合電極を構成する各電極素子それぞれの側辺に、前記軸と直交する平面方向に折曲して形成するフランジ部の板厚を、当該電極を構成する板厚より薄くすると共に、前記軸方向で互いに対接する方向に角度θの反りを有せしめたことを特徴とする電子銃。
【請求項2】少なくとも2つの電極素子を接合してなる複合電極を有する複数の電極を所定の間隔で同一軸に沿って順次配列固定した電子銃において、前記複合電極を構成する各電極素子それぞれの側辺に形成するフランジ部の当該電極素子との連接部に、上記フランジの植立方向と交差する溝を設けると共に、前記軸方向で互いに対接する方向に角度θの反りを有せしめたことを特徴とする電子銃。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管用の電子銃に係り、特に組立作業時における電極の変形を回避して精度を向上した電子銃に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管を始めとする各種の陰極線管は、真空容器に収納した電子銃から発射された電子ビームを蛍光面に射突して当該蛍光面を構成する蛍光体を励起し、画像を再生するものである。図4はこの種の陰極線管の構造を説明する断面図であって、21はフェースパネル、22はファンネル、23はファンネルと連接したネック、24は電子銃、25は多数のアパーチャーを持つシャドウマスク、26は磁気シールド、27は蛍光面、28は偏向ヨーク、29は電子ビーム、30はピュリテイ調整等の磁気補正マグネット、31はゲッター、32はフェースパネルとファンネルの接合部である。
【0003】同図において、フェースパネル21とファンネル22およびネック23で真空容器を構成し、ネック23内に電子銃24が収納され、フェースパネル21内のスカート部に蛍光面27と所定間隔をもって対設された多数のアパーチャを有するシャドウマスク25が懸架されている。また、図示しないが、前記ファンネル22の内壁には前記ネック52の一部まで一様に塗布された導電膜を有し、ファンネル22の内部に塗布された導電膜と外装に塗布された導電膜、およびファンネル22の一部に貫通して設けられた陽極端子とを備え、前記ファンネル22からネック23にかけての外壁に装着された偏向ヨーク28は電子ビームを水平および垂直に偏向させて蛍光面27上に2次元走査する。
【0004】上記蛍光面27は、赤,緑,青色の3色の蛍光体がストライプ状、またはドット状に塗布されていて電子銃から出射された3本の電子ビームがシャドウマスク54により選択されそれぞれの蛍光体を衝撃し、これを発光させる。また、上記電子銃は電子流を発生する陰極、制御電極、加速,収束電極等の同軸方向に配列した複数の電極からなり、これらの電極は所定の間隔をもってビードガラス等の絶縁体(以下、ビーディングガラス)で固定保持される。
【0005】図5は従来技術による電子銃電極の組立ての説明図であって、特に2つの電極素子を対接してなる電極の組立てを説明する模式図である。同図において、2つの電極素子で1つの電極とする複合電極4を構成する電極素子4−1と4−2には、それぞれビーディングガラスに埋設固定するためのフランジ4−1、4−2が形成されており、組立治具8,9の整列芯材11に2つの電極素子4−1と4−2の上記フランジ4−1、4−2を対接して積層し、スペーサ10で規制される所定の間隔で上記フランジ4−1と4−2とを上記ビーディングガラスに埋設して固定し、一体化された電極4を得ている。
【0006】図6は上記従来の電極の一方の電極素子構造の説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C’断面図、(c)は(b)のd部分の拡大部分図である。同図(a)に示した電極素子はカラー陰極線管用の電子銃の電極を構成するものであり、前記図5の電極素子4−2に相当する。なお、他方の電極素子4−1も天地を逆にすると同様の形状をもつ。
【0007】(b)に示されたように、電極素子4−2に一体形成されるフランジ1−2は軸方向と直交する平面に対して対向する他方の電極素子側に角度θの反りが与えられている。この反りは、(c)に拡大して示されたように、電極素子4−2を構成する板体と同一厚で折り曲げられており、前記図5に示したように、電極素子4−2と4−1を重ねるのみでは当該電極素子の部品製造上のバラツキで均一な組立て高さHを得ることが困難であるために、上記電極素子4−1と4−2をスペーサ10で規制される高さに加圧し、この状態で両者のフランジをレーザ溶接等で接合し、ビーディングガラスに埋設固定するためのものである。
【0008】カラー陰極線管用の電子銃は、上記の複合電極を含めて前記複数の電極を治具で積み重ね、所定の間隔で絶縁保持してなる。電子銃の組立精度は、各電極それぞれの電子ビーム通過孔の同軸度と、電子銃に軸と各電極端面の直角度で決定され、この精度はカラー陰極線管のフォーカス特性に大きく影響する。
【0009】なお、この種の電子銃の組立方法に関する従来技術を開示したものとしては、例えば特開昭60−136134号公報を挙げることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術においては、電子銃を構成する複合電極の前記反りを持たせたフランジ部分に曲げ応力が生じるため、完成された電子銃の組立精度が低下してしまうという問題があった。本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、組立て時の電極変形を低減して精度を向上し、電子ビームの位置偏位を無くしてフォーカスの良好な電子銃を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の請求項1の発明は、少なくとも2つの電極素子を接合してなる複合電極を有する複数の電極を所定の間隔で同一軸に沿って順次配列固定した電子銃において、前記複合電極を構成する各電極素子それぞれの側辺に、前記軸と直交する平面方向に折曲して形成するフランジ部の板厚を、当該電極を構成する板厚より薄くすると共に、前記軸方向で互いに対接する方向に角度θの反りを有せしめたことを特徴とする。
【0012】また、本発明の請求項2の発明は、少なくとも2つの電極素子を接合してなる複合電極を有する複数の電極を所定の間隔で同一軸に沿って順次配列固定した電子銃において、前記複合電極を構成する各電極素子それぞれの側辺に形成するフランジ部の当該電極素子との連接部に、上記フランジの植立方向と交差する溝を設けると共に、前記軸方向で互いに対接する方向に角度θの反りを有せしめたことを特徴とする。
【0013】
【作用】上記請求項1の構成において、上記複合電極を構成する電極素子のフランジは電極の配列方向(軸方向)と直交する平面方向に当該電極から折曲されてビーディングガラス側に延在して形成される。上記フランジは上記電極素子の最端部位置、または上記折曲部分から若干上記軸から離れた位置から、当該電極を構成する板厚よりも薄い板厚で形成され、かつ前記軸方向で複合電極を構成する他方の電極素子と対接する方向に角度θの反りを有するごとく形成されているため、組立治具の整列芯材に挿通して両電極素子のフランジ同士を対接圧縮してレーザ溶接した際にフランジ部に生じる曲げ応力は殆ど残留しない。
【0014】したがって、上記応力による組立て時の電極変形が低減され、組立精度が向上し、電子銃の電子ビームの位置偏位が無なり、フォーカスの良好な電子銃が提供できる。また、上記請求項2の構成において、上記複合電極を構成する電極素子のフランジは、上記と同様に電極の配列方向(軸方向)と直交する平面方向に当該電極から折曲されてビーディングガラス側に延在して形成される。
【0015】上記フランジは上記電極素子の最端部位置、または上記折曲部分に上記フランジの植立方向と交差する溝を設けると共に、前記軸方向で互いに対接する方向に角度θの反りを有せしめ、かつ前記軸方向で複合電極を構成する他方の電極素子と対接する方向に角度θの反りを有するごとく形成されているため、組立治具の整列芯材に挿通して両電極素子のフランジ同士を対接圧縮してレーザ溶接した際にフランジ部に生じる曲げ応力は上記溝部分において吸収されて殆ど残留しない。
【0016】したがって、上記応力による組立て時の電極変形が低減され、組立精度が向上し、電子銃の電子ビームの位置偏位が無なり。フォーカスの良好な電子銃が提供できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明による電子銃の1実施例の要部電極構成を説明する複合電極の一方の電極素子の(a)は平面図、(b)は(a)のA−O−A断面図、(c)は(b)のD部分の拡大断面図である。
【0018】この実施例は、インライン型3電子ビーム型のカラー陰極線管の電子銃を構成する複合電極に本発明を適用したものであり、図示の電極素子と各々同一形状の電極素子と組合せて1つの電極を構成するものであって、両電極素子共同様の構成であるので、ここでは一方の電極についてのみ説明する。同図において、4−2は複合電極を構成する一方の電極素子で、(a)に示したごとく3個の電子ビーム通過孔2(2a,2b,2c)がインラインに形成されており、この電子ビーム通過孔2の配列方向と直交する方向の両側辺にフランジ1−2が形成されている。
【0019】このフランジ1−2は先端にビーディングガラスに埋設固定する凹部形状を有しており、(b)に示したように他方の電極素子と対接する方向に角度θで反りが与えられている。そして、上記フランジ1−2は電極素子と連接する部分から、当該電極素子を構成する板体の厚さよりも薄い板体部分3−1で形成されている。
【0020】このような構成をもつ一方の電極素子4−2を他方の電極素子と共に組立治具の整列芯材に挿通して両電極素子のフランジ同士を対接圧縮してレーザ溶接する。このとき、フランジ1−2は電極素子4−2より薄い板体で形成されているために、治具による圧縮、およびレーザ溶接に伴う応力は電極素子に変形を及ぼすことがなく、フランジ部に生じる曲げ応力は殆ど残留しない。
【0021】そのため、組立て後の電子銃において各電極の相互位置関係がずれたり、電子ビーム通過孔間の軸線が狂うことがなく、組立精度が向上し、電子銃の電子ビームの位置偏位が無なり、フォーカスの良好な電子銃を提供できる。図2は本発明による電子銃の他の実施例の要部電極構成を説明する複合電極の一方の電極素子の(a)は平面図、(b)は(a)のA−O−A断面図、(c)は(b)のD部分の拡大断面図である。
【0022】この実施例は、上記実施例と同様のインライン型3電子ビーム型のカラー陰極線管の電子銃を構成する複合電極に本発明を適用したものであり、図示の電極素子と各々同一形状の電極素子と組合せて1つの電極を構成するものであって、両電極素子共同様の構成であるので、前記と同じく、ここでは一方の電極についてのみ説明する。
【0023】図中、図1と同一符号は同一部分に対応する。そして、上記フランジ1−2’は電極素子4−2と連接する部分に溝3−2が形成されており、この溝3−2によってフランジ1−2’の変形が電極素子4−2側に伝達し難くなっている。このような構成をもつ一方の電極素子4−2を他方の電極素子と共に組立治具の整列芯材に挿通して両電極素子のフランジ同士を対接圧縮してレーザ溶接する。このとき、フランジ1−2’は電極素子4−2との間で形成された溝3−2を介して連接されているため、治具による圧縮、およびレーザ溶接に伴う応力は溝3−2に集中し、電極素子に変形を及ぼすことがなく、フランジ部に生じる曲げ応力は殆ど残留しない。
【0024】そのため、前記実施例と同様に、組立て後の電子銃において各電極の相互位置関係がずれたり、電子ビーム通過孔間の軸線が狂うことがなく、組立精度が向上し、電子銃の電子ビームの位置偏位が無なり、フォーカスの良好な電子銃を提供できる。図3は本発明を適用した電子銃の1例の全体構成を説明する部分破断した側面図であって、Kは陰極、1は第1電極、2は第2電極、3は第3電極。4は第4電極、5は第5電極、6は第6電極、7はシールドカップ、8はビーディングガラスである。
【0025】同図の電子銃において、第1電極〜第3電極は単一電極、第4電極4、第5電極5および第6電極6は2つの電極素子を対接固定してなる複合電極である。なお、シールドカップ7は第6電極6に固定されている。第1電極〜第6電極1,2,3,4,5,6,は、所定の相互間隔をもって、それらに形成したフランジをビーディングガラス8に埋設し固定している。
【0026】陰極Kから出射された3本の電子ビームは第1電極1から第6電極6に沿って通過する際に、所要の集束と加速を受け、図示しない蛍光面に到達し、第1電極1に印加される映像信号に基づいた映像を当該蛍光面上に再生する。なお、上記各実施例はインライン型カラー陰極線管用の電子銃に本発明を適用したものであるが、これに限定されるものではなく、複合電極を有するたの形式の電子銃にも同様に適用できるものであり、またフランジをもつ単独電極のも適用可能であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、電子銃の組立てにおける電極素子、あるいは電極の変形を低減でき、電子ビーム通過孔の同軸度が正確になって電子ビームの変位誤差が小さくなってフォーカス特性の変動が少ない均一な品質の電子銃を提供することができる。




 

 


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