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発明の名称 多層配線基板の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−260762
公開日 平成6年(1994)9月16日
出願番号 特願平5−42413
出願日 平成5年(1993)3月3日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 渡部 隆好 / 山崎 哲也 / 井上 隆史
要約 目的
本発明の目的は、新たな形成方法を見出し微細配線を可能とすること。また、配線材料の銅の保護膜としてNiめっき膜を用いることにより容易に多層化ができる多層配線基板の製造方法を提供することにある。

構成
この形成方法は、電子機器の小型化、高密度化ならびにこれに伴う電気的特性を十分に満足するために微細配線を可能とした多層配線基板の製造方法であり、■絶縁材料として有機膜上に、低い抵抗配線である銅導体との多層化において銅配線導体にNiめっき保護膜を用いて容易に多層化ができる形成方法、■新たな形成方法を見出し微細配線が可能となり、この形成方法を繰り返せば何層もの多層化ができる高密度回路基板の製造方法である。
特許請求の範囲
【請求項1】セラミック基板上に、Cr薄膜を膜厚0.1〜0.3μmに形成する工程、上記Cr薄膜全面にCu薄膜を膜厚0.5〜5.0μmに形成する工程、上記Cu薄膜上にCr薄膜を膜厚0.05〜0.1μmに形成する工程、上記Cr薄膜上に必要としない部分を選択的にレジストで被う工程、上記Cr薄膜がレジストで被われていないところのCr薄膜をウエットエッチング法により除去する工程、上記除去されたCu薄膜領域のみを電気めっきもしくは、化学めっきによりCu膜を5〜40μmに厚付けする工程、上記該レジストを除去する工程、更に、上記各工程を終えた基板の上層Cr薄膜を除去する工程、ついで、該基板上のCu下地薄膜をライトエッチングする工程、さらに、下層Cr薄膜を除去する工程、上記厚付けCu膜表面に、化学めっきを可能とする触媒を付与する工程、厚付けCuめっき膜の酸化防止と有機絶縁膜との反応防止のために化学Niめっき膜を0.1〜1.0μmに被覆する工程、更に、この上に有機絶縁膜を被覆し該有機絶縁膜にスルーホール等を設け、上記全工程を繰返することにより多層配線基板を形成することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
【請求項2】該化学めっきを可能とする触媒において、硫酸系のPdであることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板の製造方法。
【請求項3】該多層配線板上に有機絶縁膜を形成して多層化されていることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板の製造方法。
【請求項4】該下層Cr薄膜、Cu薄膜、上層Cr薄膜を連続でスパッタ成膜をすることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層配線基板の製造方法に係り特に、銅膜表面上に酸化防止と有機絶縁膜との反応防止として銅膜上だけに化学Niめっきを被覆するにあたり、その化学めっきを可能とする触媒が硫酸パラジウム系を用いることにより、配線間のショートまたは、厚付け銅膜上の未析出などが発生することがなく、高密度かつ高信頼性の多層配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品の小型化、軽量化、及び、高性能化などの技術が著しい発展をしているなか、特に、装置部品の高密度化は、ますます増大し最近では、大型計算機やスーパーコンピュータにおいて、実装される素子の高速化が進み、素子自身の高速性能を最大限に発揮させることが、高速演算処理のために、重要不可欠となってきている。すなわち、回路配線を多層化の方法を用いて小型化、低誘電率化を計り高密度化した、多層配線基板が一般的に用いられている。また、配線抵抗の低抵抗化に対しては、その材料として、Al、銅などが用いられているが、これからのますますの高速演算処理の要求にたいしては、ポリイミドのような誘伝率の低い有機絶縁材料との組合せにより多層化させる傾向にある。
【0003】しかしながら、このように多層化された回路配線は、各層間の密着強度、絶縁材料に影響を受けない配線材料を用いなければ、層間剥離や配線抵抗が高くなるなどの問題を起こしかねない。このために、一般的配線導体、例えば、銅の配線材料と有機絶縁膜では、密着用金属としてCr、Tiなどが用いられている。
【0004】実際の素子上においては、電子機器の小型化高集積化を満たすためには、微細配線パターンを形成する必要がある。すなわち、低抵抗でかつ微細配線が容易である銅を配線材料とした高アスペクト比の配線形成が重要である。このため、例えば銅を加工するのにウエットエッチング方法を用いた場合いによると、アンダーカット量が大きいため設計通りのエッチングができないのは、一般的に知られている。そのような課題を踏まえた、製造方法にしなければならない。
【0005】さて従来の多層配線回路基板の製造方法として、特開昭61−271899記載の方法を用いて製造したところ次の2つの問題が発生した。
【0006】第1に、Ti膜を加工する際、エッチング液としてフッ酸、硝酸の混合水溶液を用いるため銅膜もエッチングされその時、Ti膜がレジストに対してアンダーカットとなり膜端部に銅膜が露出して多層化のための有機絶縁膜、例えばポリイミドを重ねた場合、銅と反応して悪影響をおよぼす可能性がある。
【0007】第2に、この方法でTi膜、銅膜をエッチングして製造したところ、Ti膜を加工する時、エッチング液をフッ酸、硝酸の混合水溶液を用いるためレジストにエッチング液が浸透して剥がれてしまい設計通りの金属加工ができなく、満足のいく微細加工ができなっかた。これは、特に、高アスペクト比の配線を形成するには、この方法では、大きな妨げとなる。また、フッ酸等のエッチング液を用いるため作業性に劣るという欠点がある。
【0008】以上のように従来の多層配線回路基板の製造方法では、配線材料として銅、絶縁膜として有機膜を用いたところ、■銅の保護膜としてTi膜で形成するとTi膜の加工の時エッチング液によりその下地である銅までもエッチングされTi膜がレジストに対してアンダーカットとなり膜端部に銅膜が露出してしまい多層化のための有機絶縁膜、例えばポリイミドを重ねた場合、銅と反応して悪影響をおよぼしてしまう。■エッチング液がレジストに浸透して剥がれてしまい満足のいく微細加工ができない。特に、高アスペクト比の配線を形成するには、大きな妨げとなる。■また、Ti膜を加工するため、フッ酸、硝酸の混合水溶液を用いるため作業性に劣るという欠点がある。上記のような欠点を種々検討した結果配線材料の保護膜として、Niめっき膜を用いて多層化が可能となり優れた、微細配線の多層基板が得ることができた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、Ti/Cu/Cr多層膜の加工を施すとき、Ti膜のエッチング液がフッ酸、硝酸の混合水溶液を用いるため銅膜が露出してしまい有機絶縁膜、例えばポリイミドを重ねた場合、銅と反応して悪影響をおよぼしてしまう。エッチング液がレジストに浸透して剥がれてしまい満足のいく微細加工ができなくなる。特に、高アスペクト比の配線を形成するには、大きな妨げとなる等の問題がある。
【0010】本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決するため、新たな形成方法を見出し微細配線が可能となる。また、配線材料の銅の保護膜としてNiめっき膜を用いることにより容易に多層化ができる多層配線基板の製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題を達成するために、量産性、再現性の観点より、ウエットプロセスを用いて新たな形成方法を見出し容易に多層化ができる多層配線基板の製造を行なった。
【0012】この形成方法は、電子機器の小型化、高密度化ならびにこれに伴う電気的特性を十分に満足するために微細配線を可能とした多層配線基板の製造方法であり、■絶縁材料として有機膜上に、低い抵抗配線である銅導体との多層化において銅配線導体にNiめっき保護膜を用いて容易に多層化ができる形成方法、■新たな形成方法を見出し微細配線が可能となり、この形成方法を繰り返せば何層もの多層化ができることを特徴とする高密度回路基板の製造方法である。
【0013】
【作用】本発明の多層配線基板の製造方法は、基板や絶縁膜上に、高アスペクト比配線形成を可能とした方法であり、絶縁膜が例えば、ポリイミドのような有機膜を用いてもなんら損傷なく容易に多層化ができる。しかも、低い抵抗配線である銅導体をもちいた、新たな形成方法を見出して微細配線を精度高くできる製造方法であることが特徴である。
【0014】
【実施例】本発明の実施例について図1を用いて製造方法を以下に説明する。まず本発明の実験に用いた試料についてのべる。基板としては、セラミック基板(10cm×10cm)または、ガラス板(10cm×10cm)を用いた。
【0015】この基板にポリイミドをスピン塗布し、所定温度で段階的にベーク及び硬化させた。ポリイミドの最終膜厚は、7μmとした。これを次の様な条件で酸素プラズマ処理を行なった。
【0016】酸素プラズマ処理1)装置 :バレル形アッシャ2)投入電力 :RF300±20W3)酸素圧力 :0.5±0.02Torr4)酸素流量 :130±20sccm5)処理時間 :8.5分6)ポリイミド膜減り量 :約0.1μmこれをスパッタ装置に入れ、所定条件で真空加熱乾燥を行ない、引き続き真空中でポリイミド表面にスパッタエッチ処理を施し、十分な脱ガスを行なった後、Cr、Cu、Crの順に連続スパッタ成膜を行なった(1)。スパッタ条件は、以下の通りである。
【0017】スパッタ条件1)スパッタエッチ投入電力=0.25kw(4分)
0.5 kw(2分)
Ar圧力=8×105Pa2)下層Crスパッタ投入電力(RF)=2kwAr圧力=0.2Pa3)Cuスパッタ投入電力(DC)=3kwAr圧力=0.6Pa4)上層Crスパッタ投入電力(RF)=2kwAr圧力=0.2Pa5)下層Cr膜厚:800Å上層Cr膜厚:500Å6)Cu膜厚:3000Å以上のように成膜したCr/Cu/Cr薄膜上にポジ形レジストを膜厚10μm以上で所定の条件によりレジストパターンを形成する(2)。次いで、このレジストをマスクとして、レジストが無い部分の上層Cr薄膜のエッチングを行なう(3)。続けて、上層Cr薄膜がエッチング除去されたCu薄膜表面に選択的にめっき銅金属層を形成する(4)。その後、上記各工程を終えた基板を洗浄、乾燥後、レジスト剥離液を用いてレジストを剥離した(5)。次いで、上記スパッタ成膜された、めっき下地膜の上層Cr薄膜、Cu薄膜、下層Cr薄膜をエッチング除去する(6)。エッチング条件は、以下の通りである。
【0018】Cr(上層、下層)薄膜のエッチング条件1)エッチング液組成例えばフェリシアン化カリ 200g/lKCl 100g/lKOH 30g/l2)液温:室温3)エッチング時間:ジャストエッチング時間+60秒Cu薄膜のエッチング条件1)エッチング液組成例えば過硫酸ナトリウム:200 g/l硫酸 : 1ml/l水 :1lとする量2)液温:室温3)エッチング時間:ジャストエッチング時間+15秒続けて、厚いめっき銅金属膜だけがエッチングされないで残るのでその銅膜表面に、化学めっきを可能とする触媒を付与する(7)。続いて、基板洗浄は、スプレー洗浄方法により洗浄する。このように各工程を得た基板に、銅膜のみに化学Niめっきを0.1〜1.0μm施す(8)。このように得られた配線導体層の上に有機絶縁膜であるポリイミドをスピン塗布しベーク、乾燥後、上下配線を接続するためのスルーホールを形成する(9)。上記の工程を所望の総数だけ積み重ねれば、多層配線基板が製造できる。なお、上層Cr薄膜よりも下層Cr薄膜の膜厚が厚い理由は、下層Cr薄膜をエッチング除去するとき上層Cr薄膜がひさしにならないためである。また、化学めっきを可能とする触媒を付与した後の洗浄は、厚いめっき銅金属膜のため配線と配線との間に残った触媒付与液が通常の洗浄では、きれいに洗浄出来ないためスプレー洗浄方法を用いるものである。
【0019】以上のような工程で、多層配線基板を製造した。しかし、従来の製造方法で多層配線回路板を製造したところ、銅膜が厚い膜、例えば、10μm以上での高アスペクト比の高密度微細配線パターンの形成ができなかった。これは、銅膜のアンダーカット量が多きいため配線幅が細ってしまい設計通りの金属加工が出来なかったためである。そこで、従来の製造方法よりも高密度の微細配線が容易に可能である量産性、再現性の観点よりウエットプロセスを用いた新規な製造方法を見出し多層配線基板の製造を行なった。
【0020】表1に新規な製造方法での最重要工程である、銅膜表面に、化学めっきを可能とする触媒を付与するための、液組成、条件を示す。この工程は、多層化するため、配線導体上に絶縁膜としてポリイミドの様な有機膜を重ねるため銅膜との反応防止と、電気的に高抵抗をおさえる目的で行なう工程である。
【0021】
【表1】

【0022】表1中、No.1〜3は、塩化パラジウム系の液組成である。この組成では、Niめっきの析出は、未析出、異常析出がともに発生し有機絶縁膜との密着を阻害してしまう。また、No.3での組成では、有機絶縁膜との密着は良好であるが、異常析出が発生し、これは、配線間の短絡の原因となる。塩化パラジウム系では、問題解決が計れないと判断した。そこで、銅膜上のNi保護めっきの未析出、異常析出を無くすこと及び作業性を考慮して、硫酸パラジウム系での触媒付与液組成の探索を行なった。種々検討したところ、表1中、No.4〜8に示す液組成、時間を変化させた事例でNo.5、6に示すように、未析出及び異常析出がともになく、有機絶縁膜と密着の良好な条件を見出すことが出来た。また、No.6に示すように、浸漬時間が、倍の長さでも同様な結果を得られた。即ち、線間ショートを起こさないための処理時間のマージンが極めて広いといえる。
【0023】以上述べてきたように、この銅膜上のNi保護めっきを可能とする触媒付与液組成を用いることにより未析出及び異常析出がともになく、有機絶縁膜との密着の良好なプロセスが実現できることを示された。そこで、このNi保護めっきを可能とする触媒付与液組成を用いて、多層配線基板を製造を行なったところ極めて高密度の微細配線を形成でき、絶縁膜との密着も良好な、かつ電気的に低抵抗な配線導体からなる多層配線基板の製造が出来た。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上記載したとおりの構成であることから高密度及び、高性能の多層配線基板の製造方法を与えるものであり、特にこの製造方法での最重要工程である、低抵抗な配線つまり銅膜上のNi保護めっきを可能とする硫酸パラジウム系の触媒付与液組成を用いることにより、高アスペクト比の微細配線を容易に形成できる新たな製造方法である。また、微細配線が可能であるため基板自体の小型化ができ、配線長が短くできるため電気信号の伝播速度向上に大きな効果がある。それに、配線導体を、低抵抗である銅膜を用いているため電気信号の減衰が少なく、発熱量も低減でき消費電力も減少できる。




 

 


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