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発明の名称 カラー固体撮像素子及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−260621
公開日 平成6年(1994)9月16日
出願番号 特願平5−42410
出願日 平成5年(1993)3月3日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 田中 順 / 杉山 寿
要約 目的
カラー固体撮像素子及びその製造方法に係り、特に有機系フォトクロミック材料を含んだ高分子材料を用いて素子表面保護膜、または混色防止膜を形成し、パターン精度の良好なカラーフィルタパターンやマイクロレンズを形成するに好適なカラー固体撮像素子、及びそのようなカラー固体撮像素子を形成する改良された製造方法。

構成
素子表面保護層、および/またはカラーフィルタパターンの混色防止有機保護膜が、有機系フォトクロミック材料を含む組成物から形成されているカラー固体撮像素子。
特許請求の範囲
【請求項1】光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、素子表面保護層を設け、前記素子表面保護層上に前記素子受光部に対応した位置に混色防止のための有機膜で保護されたカラーフィルタパターンを配してなるカラー固体撮像素子において、素子表面保護層、および/またはカラーフィルタパターンの混色防止有機保護膜が、有機系フォトクロミック材料を含む組成物から形成されていることを特徴とするカラー固体撮像素子。
【請求項2】上記有機系フォトクロミック材料を含む組成物が、有機系フォトクロミック材料と熱硬化性高分子材料、および/または光硬化性高分子材料からなる組成物であることを特徴とする請求項1記載のカラー固体撮像素子。
【請求項3】上記カラー固体撮像素子において、各受光部に対応した位置のカラーフィルタ層上に受光部への集光用マイクロレンズが形成されていることを特徴とする請求項1記載のカラー固体撮像素子。
【請求項4】光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、熱硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料から成る組成物を塗布、加熱して素子表面保護層を形成する工程と、次いで光照射によりフォトクロミック材料を反応させて素子表面保護層を着色状態にする工程と、前記素子表面保護層上にカラーフィルタの染色母材レジストを塗布、加熱、露光、現像、加熱してフィルタ母材パターンを形成する工程と、前記染色母材パターンを染色、次いで加熱して1色目のカラーフィルタパターンを形成する工程と、前記カラーフィルタパターンを被う混色防止保護膜を形成する工程と、所望の数のカラーフィルタパターンだけ、光照射によりフォトクロミック材料を反応させて素子表面保護層を着色状態にする工程と、混色防止保護膜上にフィルタ母材パターンを形成し、次いで染色してカラーフィルタパターンを形成する工程と、混色防止保護膜を形成する工程を繰り返す工程とからなることを特徴とするカラー固体撮像素子の製造方法。
【請求項5】光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、光硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料からなる組成物を塗布、加熱し、次いで光照射により素子表面保護層を形成するとともに、フォトクロミック材料を反応させて着色状態にする工程と、前記素子表面保護層上にカラーフィルタの染色母材レジストを塗布、加熱、露光、現像、加熱してフィルタ母材パターンを形成する工程と、前記染色母材パターンを染色、加熱して1色目のカラーフィルタパターンを形成する工程と、前記カラーフィルタパターンを被う混色防止保護膜を形成する工程と、所望の数のカラーフィルタパターンだけ、光照射によりフォトクロミック材料を反応させて混色防止保護膜を着色状態にする工程と、混色防止保護膜上にフィルタ母材パターンを形成、染色してカラーフィルタパターンを形成する工程と、混色防止保護膜を形成する工程を所望の数のカラーフィルタパターンだけ繰り返す工程とからなることを特徴とするカラー固体撮像素子の製造方法。
【請求項6】光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、熱硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料からなる組成物を塗布、加熱し、次いで光照射により素子表面保護層を形成するとともに、フォトクロミック材料を反応させて着色状態にする工程と、前記素子表面保護層上にカラーフィルタの染色母材レジストを塗布、加熱、露光、現像、加熱してフィルタ母材パターンを形成する工程と、前記染色母材パターンを染色、加熱して1色目のカラーフィルタパターンを形成する工程と、熱硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料を含んでなる組成物を塗布、加熱して、カラーフィルタパターンを被う混色防止保護膜を形成する工程と、所望の数のカラーフィルタパターンだけ、光照射によりフォトクロミック材料を反応させて混色防止保護膜を着色状態にする工程と、混色防止保護膜上にフィルタ母材パターンを形成、染色してカラーフィルタパターンを形成する工程と、有機系フォトクロミック材料を含んでなる組成物を塗布、加熱して形成した混色防止保護膜を形成する工程を所望の数のカラーフィルタパターンだけ繰り返す工程とからなることを特徴とするカラー固体撮像素子の製造方法。
【請求項7】光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、光硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料からなる組成物を塗布、加熱し、次いで光照射により素子表面保護層を形成するとともに、フォトクロミック材料を反応させて着色状態にする工程と、前記素子表面保護層上にカラーフィルタの染色母材レジストを塗布、加熱、露光、現像、加熱してフィルタ母材パターンを形成する工程と、前記染色母材パターンを染色、加熱して1色目のカラーフィルタパターンを形成する工程と、光硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料を含んでなる組成物を塗布、加熱して、カラーフィルタパターンを被う混色防止保護膜を形成する工程と、所望の数のカラーフィルタパターンだけ、光照射によりフォトクロミック材料を反応させて混色防止保護膜を着色状態にする工程と、混色防止保護膜上にフィルタ母材パターンを形成、染色してカラーフィルタパターンを形成する工程と、有機系フォトクロミック材料を含んでなる組成物を塗布、加熱して形成した混色防止保護膜を形成する工程を所望の数のカラーフィルタパターンだけ繰り返す工程とからなることを特徴とするカラー固体撮像素子の製造方法。
【請求項8】請求項4から7のいずれかにおいて、所望の数のカラーフィルタを形成した後、最上層の混色防止膜上に感光性材料からなる母材を塗布、加熱する工程と、フォトリソグラフィ技術により、フォトマスクを用いて露光し、現像して所望の位置にパターンを形成する工程と、次いで加熱して前記母材パターンを加熱流動させ、マイクロレンズを形成する工程とからなることを特徴とするマイクロレンズ付きカラー固体撮像素子の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー固体撮像素子及びその製造方法に係り、特に有機系フォトクロミック材料を含んだ高分子材料を用いて素子表面保護膜、または混色防止膜を形成し、パターン精度の良好なカラーフィルタパターンやマイクロレンズを形成するに好適なカラー固体撮像素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板上に、パッシベーション膜で覆われた光電変換を行なう受光部、及びこの受光部で発生した電気信号を取り出す走査部が形成されているCCD形やMOS形等の固体撮像素子において、前記撮像素子の受光部にカラーフィルタを一体的に形成するカラー固体撮像素子が形成されている。
【0003】従来のカラー固体撮像素子は、例えばMOS形カラー固体撮像素子についてはテレビジョン学会誌(第37巻、第7号、第553〜558頁、1983年)に、CCD形カラー固体撮像素子については東芝レビュー(第43巻、第7号、第548〜552頁、1988年)に記載されている。前者においては、固体撮像素子表面の保護及び凹凸の低減のために下地膜としてPGMA(ポリグリシジルメタクリレート)膜を形成し、この膜を介して、固体撮像素子基板上にシアンのカラーフィルタを形成し、次いでPGMA膜をフィルタ層間の保護膜として用いてイエロのカラーフィルタを積層形成して、シアン、イエロ、グルーン、ホワイトの4色のカラーフィルタを形成し、最上層にカラーフィルタの表面保護層をPGMA膜を形成し、各層ごとにPGMA膜を露光、現像して素子のボンディングパッド部上を開口し、カラーフィルタ層を形成している。また、後者では、シアン、イエロ、マゼンタのカラーフィルタを前者と同様にしてPGMA膜を素子平坦化膜、フィルタ層間の保護膜、カラーフィルタの表面保護膜として用いて、シアン、イエロ、グルーン、マゼンタの4色のカラーフィルタを形成し、各層ごとにPGMA膜を露光、現像して素子のボンディングパッド部上を開口し、カラーフィルタ層を形成している。上記のカラーフィルタは、ゼラチン、カゼイン等を主成分とするネガ型感光性材料を通常のフォトリソグラフィ技術により、フォトマスクを用いて露光した後、現像してパターン化し、各色に染色される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のカラー固体撮像素子では、光電変換によるノイズを防止するために、受光部を除いて素子表面は反射率の高いアルミニウム膜によって遮光されている。このように素子表面が反射率の高い膜で被われている場合、上述のカラーフィルタパターンをフォトリソグラフィ技術により形成する際に、露光光が下地基板から乱反射して、フォトマスクにより遮光された部分まで露光硬化し、フィルタパターンの精度が低下する。このとき、フィルタパターンはフォトマスクパターンよりも大きくなり、隣接する別の受光部上をフィルタパターンが被い、他画素へのにじみが生じて、各画素の分光特性を低下させる。
【0005】従って、本発明の目的は上記した問題を解決することにあり、その第1の目的は、露光時に下地基板から露光光の乱反射を抑制し、カラーフィルタパターンの精度を向上させ、かつ素子の分光特性を向上させたカラー固体撮像素子を、その第2の目的はそのようなカラー固体撮像素子形成する改良された製造方法を、それぞれ提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、素子表面保護層を設け、前記素子表面保護層上に前記素子受光部に対応した位置に混色防止のための有機膜で保護されたカラーフィルタパターンを配してなるカラー固体撮像素子において、素子表面保護層、および/またはカラーフィルタパターンの混色防止有機保護膜が、有機系フォトクロミック材料を含む組成物から形成されているカラー固体撮像素子により達成される。
【0007】以下に好ましいカラー固体撮像素子の特徴点を列挙する。
【0008】(1)光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、素子表面保護層を設け、前記素子表面保護層上に前記素子受光部に対応した位置に混色防止のための有機膜で保護されたカラーフィルタパターンを配してなるカラー固体撮像素子において、素子表面保護層、および/またはカラーフィルタパターンの混色防止有機保護膜が、有機系フォトクロミック材料を含む組成物から形成されているカラー固体撮像素子により、また、(2)上記有機系フォトクロミック材料を含む組成物が、有機系フォトクロミック材料と熱硬化性高分子材料、および/または光硬化性高分子材料からなる組成物であること上記(1)記載のカラー固体撮像素子により、また、(3)上記カラー固体撮像素子において、各受光部に対応した位置のカラーフィルタ層上に受光部への集光用マイクロレンズが形成されている上記(1)記載のカラー固体撮像素子により、達成される。
【0009】そして、上記第2の目的は、光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、熱硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料から成る組成物を塗布、加熱して素子表面保護層を形成する工程と、次いで光照射によりフォトクロミック材料を反応させて素子表面保護層を着色状態にする工程と、前記素子表面保護層上にカラーフィルタの染色母材レジストを塗布、加熱、露光、現像、加熱してフィルタ母材パターンを形成する工程と、前記染色母材パターンを染色、次いで加熱して1色目のカラーフィルタパターンを形成する工程と、前記カラーフィルタパターンを被う混色防止保護膜を形成する工程と、所望の数のカラーフィルタパターンだけ、光照射によりフォトクロミック材料を反応させて素子表面保護層を着色状態にする工程と、混色防止保護膜上にフィルタ母材パターンを形成し、次いで染色してカラーフィルタパターンを形成する工程と、混色防止保護膜を形成する工程を繰り返す工程とからなるカラー固体撮像素子の製造方法により、また、光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、光硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料からなる組成物を塗布、加熱し、次いで光照射により素子表面保護層を形成するとともに、フォトクロミック材料を反応させて着色状態にする工程と、前記素子表面保護層上にカラーフィルタの染色母材レジストを塗布、加熱、露光、現像、加熱してフィルタ母材パターンを形成する工程と、前記染色母材パターンを染色、加熱して1色目のカラーフィルタパターンを形成する工程と、前記カラーフィルタパターンを被う混色防止保護膜を形成する工程と、所望の数のカラーフィルタパターンだけ、光照射によりフォトクロミック材料を反応させて混色防止保護膜を着色状態にする工程と、混色防止保護膜上にフィルタ母材パターンを形成、染色してカラーフィルタパターンを形成する工程と、混色防止保護膜を形成する工程を所望の数のカラーフィルタパターンだけ繰り返す工程とからなるカラー固体撮像素子の製造方法により、また、光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、熱硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料からなる組成物を塗布、加熱し、次いで光照射により素子表面保護層を形成するとともに、フォトクロミック材料を反応させて着色状態にする工程と、前記素子表面保護層上にカラーフィルタの染色母材レジストを塗布、加熱、露光、現像、加熱してフィルタ母材パターンを形成する工程と、前記染色母材パターンを染色、加熱して1色目のカラーフィルタパターンを形成する工程と、熱硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料を含んでなる組成物を塗布、加熱して、カラーフィルタパターンを被う混色防止保護膜を形成する工程と、所望の数のカラーフィルタパターンだけ、光照射によりフォトクロミック材料を反応させて混色防止保護膜を着色状態にする工程と、混色防止保護膜上にフィルタ母材パターンを形成、染色してカラーフィルタパターンを形成する工程と、有機系フォトクロミック材料を含んでなる組成物を塗布、加熱して形成した混色防止保護膜を形成する工程を所望の数のカラーフィルタパターンだけ繰り返す工程とからなるカラー固体撮像素子の製造方法により、また、光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された半導体基板からなる固体撮像素子基板上に、光硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料からなる組成物を塗布、加熱し、次いで光照射により素子表面保護層を形成するとともに、フォトクロミック材料を反応させて着色状態にする工程と、前記素子表面保護層上にカラーフィルタの染色母材レジストを塗布、加熱、露光、現像、加熱してフィルタ母材パターンを形成する工程と、前記染色母材パターンを染色、加熱して1色目のカラーフィルタパターンを形成する工程と、光硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料を含んでなる組成物を塗布、加熱して、カラーフィルタパターンを被う混色防止保護膜を形成する工程と、所望の数のカラーフィルタパターンだけ、光照射によりフォトクロミック材料を反応させて混色防止保護膜を着色状態にする工程と、混色防止保護膜上にフィルタ母材パターンを形成、染色してカラーフィルタパターンを形成する工程と、有機系フォトクロミック材料を含んでなる組成物を塗布、加熱して形成した混色防止保護膜を形成する工程を所望の数のカラーフィルタパターンだけ繰り返す工程とからなるカラー固体撮像素子の製造方法により、また、上記カラー固体撮像素子の製造方法において、所望の数のカラーフィルタを形成した後、最上層の混色防止膜上に感光性材料からなる母材を塗布、加熱する工程と、フォトリソグラフィ技術により、フォトマスクを用いて露光し、現像して所望の位置にパターンを形成する工程と、次いで加熱して前記母材パターンを加熱流動させ、マイクロレンズを形成する工程とからなることを特徴とするマイクロレンズ付きカラー固体撮像素子の製造方法により、達成される。
【0010】以下に、本発明のカラー固体撮像素子の構成について具体的に説明する。本発明のカラー固体撮像素子は、予め半導体基板主表面に光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された固体撮像素子と、素子表面保護層を設け、前記素子表面保護層上に前記素子受光部に対応した位置に混色防止のための有機膜で保護された複数色のカラーフィルタ層からなる。また、前記カラーフィルタ最上層に有機保護膜を介して、前記受光部に対応した位置に配設した凸状のマイクロレンズからなる。
【0011】次に、本発明のカラー固体撮像素子を製造方法する一工程例を示す。
【0012】まず、予め半導体基板主表面に光電変換を行なう受光部と、前記受光部で発生した電気信号を取り出す走査部と、前記受光部及び走査部を保護するパッシベーション膜とが形成された固体撮像素子基板状に、高分子材料と有機系フォトクロミック材料から成る組成物を塗布、加熱して素子表面保護層を形成する。
【0013】次に、光照射によりフォトクロミック材料を反応させて素子表面保護層を着色状態にする。次に、素子表面保護層上にカラーフィルタの染色母材レジストを塗布、加熱、露光、現像、加熱してフィルタ母材パターンを形成する。次いで、染色母材パターンを染色、加熱して1色目のカラーフィルタパターンを形成する。次に、カラーフィルタパターンを被う混色防止保護膜を形成する。上記の光照射によりフォトクロミック材料を反応させた以後の工程を所望の数のカラーフィルタ層だけ繰り返してカラー固体撮像素子を得る。
【0014】また、上記カラー固体撮像素子のカラーフィルタ最上層に、前記受光部に対応した位置に凸状のマイクロレンズを形成して、マイクロレンズ付きカラー固体撮像素子を得る。
【0015】次に、上述の熱硬化性高分子材料、もしくは光硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料からなる組成物について詳述する。
【0016】[熱硬化性高分子材料]可視光領域で透明性を有する樹脂に熱架橋剤を含有する高分子材料で、エポキシ系高分子材料であるポリグリシリルメタクリレートに2,2’,4,47−テトラヒドロベンゾフェノンを熱架橋剤する材料が好適なものとして挙げられるが、加熱により架橋硬化する熱架橋剤と高分子材料との組み合わせであればこれに限定されない。
【0017】[光硬化性高分子材料]可視光領域で透明性を有するフェノール樹脂、ノボラック樹脂、クレゾール樹脂、エポキシ樹脂、有機ケイ素系樹脂と、光反応によりプロトンを発生させるいわゆる酸発生剤との組合せによる高分子材料が好適なものとして挙げられる。
【0018】酸発生剤としては、下記一般式化1、化2、化3で表されるオニウム塩が挙げられる。具体的には、表1、表2、表3、表4に示す化合物が挙げられる。酸発生剤は、上記高分子材料の固形分100重量部に対して、0.01〜30重量部が好ましい。更に好ましくは0.01〜5.0重量部である。
【0019】
【化1】

【0020】
【化2】

【0021】
【化3】

【0022】
【表1】

【0023】
【表2】

【0024】
【表3】

【0025】
【表4】

【0026】[有機フォトクロミック材料]有機フォトクロミック材料は、光反応により可逆的に吸収スペクトルが変化する材料であり、一般的にシス−トランス異性化反応、光開環反応、光閉環反応、解離反応、光酸素付加反応、2量化反応を示すものが知られている。これらの化合物の内、紫外光による光反応で、波長350nm以上の紫外、可視光領域において着色状態になり、別の波長の光による反応あるいは加熱による熱反応で消色する課程を可逆的に繰り返すものが好ましい。特に、熱反応で消色する課程において、高い温度でのみ消色する有機フォトクロミック材料が好ましい。これらの好ましい有機フォトクロミック材料の例としては、以下の一般式化4、化5、化6に示すジアリールエテン系材料が挙げられる。
【0027】
【化4】

【0028】
【化5】

【0029】
【化6】

【0030】カラーフィルタパターンを通常のフォトリソグラフィ技術により形成する際、露光光源の波長として水銀灯の輝線i〜g線が用いられている。この時、下地Al遮光膜からの乱反射を抑制するためには、カラーフィルタ層の下地となる素子表面保護膜で、このような露光光を吸収する必要がある。i〜g線光を吸収する方法としては、黄色染料を含有する組成物から保護膜を形成して、保護膜全体を黄色に色付けする方法や、受光部に対応する場所を除く素子表面保護膜上にフィルタ材料でパターンを形成して黄色に染色したり、各種の染料の組み合わせで黒色に染色したりする方法が考えられる。しかし、前者の保護膜全体を黄色に色付けする場合、黄色染料の光吸収端は可視光領域の波長450nm付近まで伸びている。このため、素子完成後に受光部への入射光に対して、波長400〜450nmの光を保護膜で吸収してしまい、素子の分光特性に影響を与え、低下させる欠点がある。また、後者のフィルタ材料でパターンを形成して染色する方法は、パターニング、及び染色工程が増えて生産性に劣る欠点がある。これに対して、有機フォトクロミック材料を用いた場合、保護膜材料に含有して保護膜を形成するだけで、光照射のみで着色状態とすることができ、露光光を吸収し、乱反射を防ぐことができる。また、熱又は光反応で消色状態に戻り、可視光領域で透明であるため、上述の他の方法に比べて、素子の分光特性に影響を与えず、かつ生産性に優れた方法である。
【0031】
【作用】本発明のカラー固体撮像素子では、熱硬化性高分子材料あるいは光硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料からなる組成物から、素子表面保護膜、あるいはカラーフィルタ層間の保護膜、カラーフィルタ最上層の保護膜を形成することにより、カラーフィルタパターンをフォトリソグラフィ技術により形成する際に、露光光の下地Al遮光膜からの乱反射を抑制することができる。これによって、カラーフィルタパターンの精度を向上させ、かつ素子の分光特性を向上させたカラー固体撮像素子が得られる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明をする。
【0033】実施例1.半導体基板内に予め受光部及び走査部が形成され、しかも、その表面がAl遮光膜かつパッシベーション膜に覆われた最大2.5μmの表面段差のある固体撮像素子基板上に、樹脂分含有量12wt%、粘度30cP、分子量約30万のポリグリシジルメタクリレート(以下、PGMA樹脂と記す。)溶液に熱架橋剤として2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンを樹脂重量に対して1.0wt%加えた熱硬化性材料に、有機フォトクロミック材料であるcis-1,2−dicyano-1,2-bis(2,3,5-trimethyl-3-thienyl)etheneをPGMA樹脂含有量に対して30wt%加えた組成物(以下、熱硬化性フォトクロミック組成物1と記す。)を塗布し、ホットプレートを用いて140℃で10分ベークして、フィルタ層下地の素子表面保護膜を2μm厚形成した。
【0034】次いで、素子表面保護膜を全面露光して、膜中に含有される有機フォトクロミック材料を光反応させた。露光条件は、超高圧水銀灯全波長を照射し、照射量は波長365nm測定で10kJ/m2であった。
【0035】次いで、素子表面保護膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してシアン(Cy)染色を施し、第1色目のシアンフィルタを形成した。
【0036】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて140℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、シアンフィルタパターンを覆った。
【0037】次いで、カラーフィルタ上面より全面露光して、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料を光反応させた。露光条件は、超高圧水銀灯全波長を照射し、照射量は波長365nm測定で10kJ/m2であった。
【0038】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してイエロ(Ye)染色を施し、第2色目のイエロフィルタを形成した。
【0039】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて140℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、イエロフィルタパターンを覆った。
【0040】次いで、カラーフィルタ上面より全面露光して、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料を光反応させた。露光条件は、超高圧水銀灯全波長を照射し、照射量は波長365nm測定で10kJ/m2であった。
【0041】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してマゼンタ(Mg)染色を施し、第3色目のマゼンタフィルタを形成した。
【0042】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて200℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、カラーフィルタ上層の保護膜を形成した。これにより、カラー固体撮像素子を得た。
【0043】上記の工程により、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料でカラーフィルタパターン化時の露光光を吸収し、露光光の素子表面にあるAl遮光膜での乱反射を抑えることができ、フィルタパターンの精度を向上することができた。
【0044】比較例.実施例1において、素子表面保護膜として、有機フォトクロミック材料を含まない熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物ホットプレートを用いて200℃で10分ベークして2.0μm厚さの膜を形成した。
【0045】次いで、素子表面保護膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してシアン(Cy)染色を施し、第1色目のシアンフィルタを形成した。このとき、露光時に素子表面のAl遮光膜による露光光の乱反射により、フィルタパターンがマスクパターンに比べて大きく硬化してしまい、精度が低下したパターンしか形成できなかった。
【0046】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて200℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、シアンフィルタパターンを覆った。
【0047】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してイエロ(Ye)染色を施し、第2色目のイエロフィルタを形成した。
【0048】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて140℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、イエロフィルタパターンを覆った。
【0049】次いで、カラーフィルタ上面より全面露光して、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料を光反応させた。露光条件は、超高圧水銀灯全波長を照射し、照射量は波長365nm測定で10kJ/m2であった。
【0050】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してマゼンタ(Mg)染色を施し、第3色目のマゼンタフィルタを形成した。
【0051】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて200℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、カラーフィルタ上層の保護膜を形成した。これにより、カラー固体撮像素子を得た。
【0052】上記の工程により形成されたカラー固体撮像素子では、1から3色目までのフィルタパターンが、パターン形成の露光時に素子表面のAl遮光膜による露光光の乱反射により、マスクパターンに比べて大きく硬化してしまい、精度が低下したパターンしか形成できなかった。
【0053】実施例2.半導体基板内に予め受光部及び走査部が形成され、しかも、その表面がAl遮光膜かつパッシベーション膜に覆われた最大2.5μmの表面段差のある固体撮像素子基板上に、樹脂分含有量12wt%、粘度30cP、分子量約30万のポリグリシジルメタクリレート(以下、PGMA樹脂と記す。)溶液に酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホン酸塩を樹脂重量に対して1.5wt%加えた光硬化性材料に、有機フォトクロミック材料であるcis-1,2−dicyano-1,2-bis(2,3,5-trimethyl-3-thienyl)etheneをPGMA樹脂含有量に対して30wt%加えた組成物(以下、光硬化性フォトクロミック組成物1と記す。)を塗布し、ホットプレートを用いて100℃で10分ベークして2.0μm厚の膜を形成した。次いで、DeepUV光で全面露光して、酸発生剤を感光してPGMA樹脂を光架橋させ、素子表面保護膜を形成した。この時、同時に有機フォトクロミック材料を光反応させた。DeepUV光の露光量は、254nm測定で10kJ/m2であった。次いで、更にホットプレートを用いて100℃で10分ベークした。 次いで、素子表面保護膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してシアン(Cy)染色を施し、第1色目のシアンフィルタを形成した。
【0054】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて140℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、シアンフィルタパターンを覆った。
【0055】次いで、カラーフィルタ上面より全面露光して、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料を光反応させた。露光条件は、超高圧水銀灯全波長を照射し、照射量は波長365nm測定で10kJ/m2であった。
【0056】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してイエロ(Ye)染色を施し、第2色目のイエロフィルタを形成した。
【0057】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて140℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、イエロフィルタパターンを覆った。
【0058】次いで、カラーフィルタ上面より全面露光して、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料を光反応させた。露光条件は、超高圧水銀灯全波長を照射し、照射量は波長365nm測定で10kJ/m2であった。
【0059】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してマゼンタ(Mg)染色を施し、第3色目のマゼンタフィルタを形成した。
【0060】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて200℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、カラーフィルタ上層の保護膜を形成した。これにより、カラー固体撮像素子を得た。
【0061】上記の工程により、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料でカラーフィルタパターン化時の露光光を吸収し、露光光の素子表面にあるAl遮光膜での乱反射を抑えることができ、フィルタパターンの精度を向上することができた。
【0062】実施例3.半導体基板内に予め受光部及び走査部が形成され、しかも、その表面がAl遮光膜かつパッシベーション膜に覆われた最大2.5μmの表面段差のある固体撮像素子基板上に、光硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて100℃で10分ベークして2.0μm厚の膜を形成した。次いで、DeepUV光で全面露光して、酸発生剤を感光してPGMA樹脂を光架橋させ、素子表面保護膜を形成した。この時、同時に有機フォトクロミック材料を光反応させた。DeepUV光の露光量は、254nm測定で10kJ/m2であった。次いで、更にホットプレートを用いて100℃で10分ベークした。
【0063】次いで、素子表面保護膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してシアン(Cy)染色を施し、次いで、更にオーブン炉を用いて200℃で30分ベークし、第1色目のシアンフィルタを形成した。
【0064】次に、光硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて100℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、シアンフィルタパターンを覆った。
【0065】次いで、DeepUV光で全面露光して、酸発生剤を感光してPGMA樹脂を光架橋させ、同時に有機フォトクロミック材料を光反応させた。DeepUV光の露光量は、254nm測定で10kJ/m2であった。次いで、更にホットプレートを用いて100℃で10分ベークした。これにより、シアンフィルタの混色防止膜を形成した。
【0066】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してイエロ(Ye)染色を施し、次いで、更にオーブン炉を用いて200℃で30分ベークし、第2色目のイエロフィルタを形成した。
【0067】次に、光硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて100℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、イエロフィルタパターンを覆った。
【0068】次いで、DeepUV光で全面露光して、酸発生剤を感光してPGMA樹脂を光架橋させ、同時に有機フォトクロミック材料を光反応させた。DeepUV光の露光量は、254nm測定で10kJ/m2であった。次いで、更にホットプレートを用いて100℃で10分ベークした。これにより、イエロフィルタの混色防止膜を形成した。
【0069】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してマゼンタ(Mg)染色を施し、次いで、更にオーブン炉を用いて200℃で30分ベークし、第3色目のマゼンタフィルタを形成した。
【0070】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて200℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、カラーフィルタ上層の保護膜を形成した。これにより、カラー固体撮像素子を得た。
【0071】上記の工程により、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料でカラーフィルタパターン化時の露光光を吸収し、露光光の素子表面にあるAl遮光膜での乱反射や保護膜表面での反射を抑えることができ、フィルタパターンの精度を向上することができた。
【0072】実施例4.半導体基板内に予め受光部及び走査部が形成され、しかも、その表面がAl遮光膜かつパッシベーション膜に覆われた最大2.5μmの表面段差のある固体撮像素子基板上に、熱硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて140℃で10分ベークして、フィルタ層下地の素子表面保護膜を2μm厚形成した。
【0073】次いで、素子表面保護膜を全面露光して、膜中に含有される有機フォトクロミック材料を光反応させた。露光条件は、超高圧水銀灯全波長を照射し、照射量は波長365nm測定で10kJ/m2であった。
【0074】次いで、素子表面保護膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してシアン(Cy)染色を施し、次いで、更にオーブン炉を用いて200℃で30分ベークし、第1色目のシアンフィルタを形成した。
【0075】次に、熱硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて120℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、シアンフィルタパターンを覆う混色防止膜を形成した。
【0076】次いで、上記混色防止膜を全面露光して、膜中に含有される有機フォトクロミック材料を光反応させた。露光条件は、超高圧水銀灯全波長を照射し、照射量は波長365nm測定で10kJ/m2であった。
【0077】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬しイエロ(Ye)染色を施し、次いで、更にオーブン炉を用いて200℃で30分ベークし、第2色目のイエロフィルタを形成した。
【0078】次に、熱硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて120℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、イエロフィルタパターンを覆う混色防止膜を形成した。
【0079】次いで、上記混色防止膜を全面露光して、膜中に含有される有機フォトクロミック材料を光反応させた。露光条件は、超高圧水銀灯全波長を照射し、照射量は波長365nm測定で10kJ/m2であった。
【0080】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬しマゼンタ(Mg)染色を施し、次いで、更にオーブン炉を用いて200℃で30分ベークし、第3色目のマゼンタフィルタを形成した。
【0081】次に、混色防止のため、上記の熱架橋剤含有PGMA樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて200℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、カラーフィルタ上層の保護膜を形成した。これにより、カラー固体撮像素子を得た。
【0082】上記の工程により、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料でカラーフィルタパターン化時の露光光を吸収し、露光光の素子表面にあるAl遮光膜での乱反射や保護膜表面で反射を抑えることができ、フィルタパターンの精度を向上することができた。
【0083】実施例5.半導体基板内に予め受光部及び走査部が形成され、しかも、その表面がAl遮光膜かつパッシベーション膜に覆われた最大2.5μmの表面段差のある固体撮像素子基板上に、光硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて100℃で10分ベークして2.0μm厚の膜を形成した。次いで、DeepUV光で全面露光して、酸発生剤を感光してPGMA樹脂を光架橋させ、素子表面保護膜を形成した。この時、同時に有機フォトクロミック材料を光反応させた。DeepUV光の露光量は、254nm測定で10kJ/m2であった。次いで、更にホットプレートを用いて100℃で10分ベークした。
【0084】次いで、素子表面保護膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してシアン(Cy)染色を施し、次いで、更にオーブン炉を用いて200℃で30分ベークし、第1色目のシアンフィルタを形成した。
【0085】次に、光硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて100℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、シアンフィルタパターンを覆った。
【0086】次いで、DeepUV光で全面露光して、酸発生剤を感光してPGMA樹脂を光架橋させ、同時に有機フォトクロミック材料を光反応させた。DeepUV光の露光量は、254nm測定で10kJ/m2であった。次いで、更にホットプレートを用いて100℃で10分ベークした。これにより、シアンフィルタの混色防止膜を形成した。
【0087】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してイエロ(Ye)染色を施し、次いで、更にオーブン炉を用いて200℃で30分ベークし、第2色目のイエロフィルタを形成した。
【0088】次に、光硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて100℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、イエロフィルタパターンを覆った。
【0089】次いで、DeepUV光で全面露光して、酸発生剤を感光してPGMA樹脂を光架橋させ、同時に有機フォトクロミック材料を光反応させた。DeepUV光の露光量は、254nm測定で10kJ/m2であった。次いで、更にホットプレートを用いて100℃で10分ベークした。これにより、イエロフィルタの混色防止膜を形成した。
【0090】次いで、上記混色防止膜上にゼラチンのネガ型感光性可染性フィルタ母材を0.5μm厚さで成膜し、露光、現像し、ホットプレートを用いて80℃で10分ベークして、所望の位置にフィルタ母材のパターンを形成した。続いて、染色液に浸漬してマゼンタ(Mg)染色を施し、次いで、更にオーブン炉を用いて200℃で30分ベークし、第3色目のマゼンタフィルタを形成した。
【0091】次に、光硬化性フォトクロミック組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて100℃で10分ベークして0.8μm厚さの膜を形成して、マゼンタフィルタパターンを覆った。 次いで、DeepUV光で全面露光して、酸発生剤を感光してPGMA樹脂を光架橋させ、同時に有機フォトクロミック材料を光反応させた。DeepUV光の露光量は、254nm測定で10kJ/m2であった。次いで、更にホットプレートを用いて100℃で10分ベークした。
【0092】次いで、DeepUVレジストを塗布し、ホットプレートにて90℃で10分ベークした。続いて、DeepUVを用いたフォトリソグラフィ技術で所望のパターンを形成した後、200℃で20分ベークし、レジスト樹脂を加熱流動させて凸状のマイクロレンズを形成した。これにより、マイクロレンズ付きカラー固体撮像素子を得た。
【0093】上記の工程により、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料でカラーフィルタパターン化時、及びマイクロレンズのパターン化時の露光光を吸収し、露光光の素子表面にあるAl遮光膜での乱反射を抑えることができ、フィルタパターンの精度を向上することができた。
【0094】実施例7−18表5に示す有機フォトクロミック材料を、実施例1で用いた熱硬化性高分子材料にPGMA樹脂含有量に対して30wt%加えた組成物(それぞれ熱硬化性フォトクロミック組成物2、3、4、5とする。)を実施例1、4、6と同様にして、カラー固体撮像素子、及びマイクロレンズ付きカラー固体撮像素子を得た。
【0095】上記の工程により、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料でカラーフィルタパターン化時、及びマイクロレンズのパターン化時の露光光を吸収し、露光光の素子表面にあるAl遮光膜での乱反射を抑えることができ、フィルタパターンの精度を向上することができた。
【0096】
【表5】

【0097】実施例19−30表5に示す有機フォトクロミック材料を、実施例2で用いた光硬化性高分子材料にPGMA樹脂含有量に対して30wt%加えた組成物(それぞれ光硬化性フォトクロミック組成物2、3、4、5とする。)を実施例2、3、5と同様にして、カラー固体撮像素子、及びマイクロレンズ付きカラー固体撮像素子を得た。
【0098】上記の工程により、下層膜中に含有される有機フォトクロミック材料でカラーフィルタパターン化時、及びマイクロレンズのパターン化時の露光光を吸収し、露光光の素子表面にあるAl遮光膜での乱反射を抑えることができ、フィルタパターンの精度を向上することができた。
【0099】
【発明の効果】熱硬化性高分子材料あるいは光硬化性高分子材料と有機系フォトクロミック材料からなる組成物から、素子表面保護膜、あるいはカラーフィルタ層間の保護膜、カラーフィルタ最上層の保護膜を形成することにより、カラーフィルタパターンをフォトリソグラフィ技術により形成する際に、露光光の下地Al遮光膜からの乱反射を抑制することができる。これによって、カラーフィルタパターンの精度を向上させ、かつ素子の分光特性を向上させたカラー固体撮像素子が得られる。




 

 


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