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発明の名称 キャパシタの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−260612
公開日 平成6年(1994)9月16日
出願番号 特願平5−47735
出願日 平成5年(1993)3月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 鳥居 和功 / 三木 浩史
要約 目的
強誘電体を用いた大規模集積回路に好適な小面積かつ、大容量のキャパシタ、または、分極反転型不揮発性メモリに好適な強誘電体キャパシタに必要な強誘電体薄膜を形成する方法を提供する。

構成
チタン酸ジルコン酸鉛系固溶体の非晶質薄膜をスパッタ法により形成し、成膜後の熱処理に急速熱処理法を用いる。
特許請求の範囲
【請求項1】第一の電極上に、チタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする固溶体薄膜を形成した後、酸素を含む雰囲気中で急速熱処理法により結晶化させた後、該固溶体薄膜上に第二の電極を形成したことを特長とするキャパシタの製造方法。
【請求項2】請求項1に記載のキャパシタの製造方法においてチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする固溶体薄膜を高周波マグネトロンスパッタ法を用いて作成することを特長とするキャパシタの製造方法。
【請求項3】請求項1に記載のキャパシタの製造方法において急速熱処理法により結晶化させる際の昇温、降温速度を毎秒2℃以上毎秒5℃以下とすることを特長とするキャパシタの製造方法。
【請求項4】請求項1に記載のキャパシタの製造方法において急速熱処理法により結晶化させる際の熱処理温度を550℃以上700℃以下とすることを特長とするキャパシタの製造方法。
【請求項5】請求項1に記載のキャパシタの製造方法においてチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする固溶体薄膜の膜厚が300nm以下であることを特長とするキャパシタの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャパシタ、特に、強誘電体を用いた大規模集積回路に好適な小面積かつ、大容量のキャパシタ、または、分極反転型不揮発性メモリに好適な強誘電体キャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化にともないここの素子は微細化の一途をたどっている。たとえば、3年で4倍のペースで高集積化を実現してきているDRAM(Dynamic Random Access Memory )では、既に4メガビットメモリの量産が始まっているが、素子の微細化に伴う蓄積容量の減少のために信号対雑音(SN)比の低下や、α線の入射による信号反転等の弊害が顕在化し、信頼性の確保が大きな問題となっている。この問題を解決するため、キャパシタ絶縁膜の薄膜化を進めると共に、3次元化によって小さな平面面積のなかに大きなキャパシタ面積を持ったメモリセルが開発されているが、このような方法によっても、メモリセルの微細化と構造の複雑化が進行し製造技術が非常に難しくなるとともに、開発・製造コストが著しく増大するという経済性の問題がある。このため、小さな面積に大きな電荷を蓄積することの出来る誘電率の大きな材料を用いたキャパシタが必要とされている。チタン酸ジルコン酸鉛を代表とする強誘電体は、従来のキャパシタ用の誘電体膜SiO2やSi34に比較し100〜1000倍の誘電率を持つため、比較的簡単なキャパシタ構造と組み合わせるだけで静電容量の大きなキャパシタを実現できる可能性がある。例えば、強誘電体薄膜をキャパシタ絶縁膜に用いたDRAMとしては特開平3−165557号公報や、特開平3−256358号公報、特開平3−296262号公報に記載されているものがある。
【0003】また、強誘電体は永久双極子間の相互作用が強く、外部電場を印加しない状態でも自発分極と呼ばれる電気分極を生じており、この自発分極を外部電場により反転することができ、電場をかけるとヒステリシス曲線を描く。一旦高い電圧を印加したあとには電場が零になっても残留分極+Pr、または−Prが保持されている。これらの状態をそれぞれ”1”と”0”と定義すれば、外部電場の方向によって”1”、”0”の情報を書き込むことが出来る。スイッチ用トランジスタと強誘電体キャパシタを組み合わせたメモリセルを用いた分極反転型不揮発性メモリは自発分極の方向によって情報を記憶しているため、放射線耐性に優れており、宇宙用、軍事用として重要である。また、高集積化することができれば読みだし書き込みともに高速な不揮発性のRAMという理想的なメモリとなる可能性がある。スイッチ用トランジスタと強誘電体キャパシタを組み合わせたメモリセルを用いた分極反転型不揮発性メモリとしては例えば特開平1−158691号公報に記載されているものがある。
【0004】このように優れた特性をもつ強誘電体キャパシタの絶縁膜として用いるチタン酸ジルコン酸鉛系薄膜を高周波マグネトロンスパッタ法により形成する方法は例えばエクステンディット・アブストラクト・オブ・ザ・インターナショナル・コンファレンス・オン・ソリッドステイト・デバイシズ・アンド・マテリアルズpp.195〜197(Extended Abstruct of the International Conference on Solid State Devices and Materials p.195-197)に記載されているものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、膜厚が厚ければバルクセラミックスと同等の比誘電率、残留分極をもった薄膜が得られるが、膜厚が1μm程度以下になると膜厚と共に比誘電率、残留分極が減少してしまうという問題がある。高集積のDRAMや分極反転型不揮発性メモリに必要とされるチタン酸ジルコン酸鉛系薄膜の膜厚は数百から数十ナノメータであり、従って、従来技術を用いてこれらのメモリに必要とされるキャパシタを実現することは不可能である。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来技術の問題点を克服する方法として、スパッタ成膜後の熱処理に急速熱処理法を用いた。これにより、300nm以下のチタン酸ジルコン酸鉛系薄膜においてもバルクセラミックスと同等の比誘電率、残留分極をもった薄膜が得られた。
【0007】
【作用】従来技術においてはスパッタ成膜後の熱処理時に第一の電極材料とチタン酸ジルコン酸鉛系薄膜の熱膨張率の差によって生じる応力で薄膜にクラックが入るのを防止するために、昇温、降温速度を毎分2℃以下としていた為、熱処理は長時間となる。発明者らの検討によれば、従来技術の問題点の原因は、この長時間の熱処理によって、鉛が再蒸発し薄膜の組成が化学量論組成からずれてしまうこと、および、第一の電極材料として用いた白金がチタン酸ジルコン酸鉛系薄膜中に拡散してしまうことの二つであることが明らかになった。スパッタ成膜後の熱処理に急速熱処理法を用いることにより、熱処理時間を大幅に短縮することが可能となる。この熱処理時間の短縮によって鉛の再蒸発、および、第一の電極の材料の拡散を抑制することができる。また、膜厚が500nm以上の時には上述のように熱処理時に応力が発生するため、急速熱処理法を用いると薄膜にクラックが発生したり、剥離が生じたりするが、300nm以下の薄膜においてはこのような問題を生じない。
【0008】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
【0009】(実施例1)図2は、本実施例のキャパシタの断面を模式的に表したものである。シリコン半導体基板上21上に熱酸化膜22を形成し、次に、厚さ100nmの白金の下部電極23をスパッタ法により形成し、これをフォトレジストをマスクにドライエッチング法を用いてパターンニングした。次に、厚さ100nmのチタン酸ジルコン酸鉛薄膜24を高周波マグネトロンスパッタ法により形成した。スパッタ時の基板温度は200℃として非晶質膜を形成した。次に、赤外線加熱炉を用いて700℃で2分間の急速熱処理を行なった。熱処理時の昇温、降温速度をそれぞれ毎秒2℃以上毎秒5℃以下とした。また、熱処理は酸素ガス雰囲気中で行なった。次に上部電極25を形成しキャパシタを完成する。本実施例ではチタン酸ジルコン酸鉛薄膜のZr/Tiの組成比を50/50としたが、目的の用途に応じて適当な組成比とすれば良い。また、目的の用途に応じて鉛の一部をLaやBaなどの元素で置換してもよい。発明者らの検討によれば熱処理時の昇温、降温速度を毎秒5℃以上にすると、得られる薄膜は(100)方向に配向して比誘電率が低下してしまう。また、熱処理時間を5分以上にすると鉛の再蒸発が起こって特性が劣化する。
【0010】上記キャパシタの特性のチタン酸ジルコン酸鉛薄膜膜厚依存性を調べた。図1に示したように75nm程度の膜厚でも比誘電率が900と大きく、従来技術では困難であった膜厚数百から数十ナノメータのチタン酸ジルコン酸鉛薄膜を絶縁膜として用いたキャパシタの作成が可能となった。図4と図3とはそれぞれ従来技術により製造したキャパシタと本実施例によるキャパシタの膜厚方向の組成分布をイオンマイクロアナライザーによって調べた結果である。従来技術によるキャパシタではチタン酸ジルコン酸鉛薄膜中に下部電極材料の白金が拡散しており、これが特性を劣化させる原因となっていることがわかった。
【0011】(実施例2)本実施例では実施例1において示されたキャパシタをDRAMに適用した例を示す。図5はメモリ素子の断面図を示したものである。ここで401は第一導電型半導体基板、402は素子間分離酸化膜、403はゲート酸化膜、405,407,410,412は層間絶縁膜(SiO2)、406は不純物拡散層、408は層間絶縁膜(Si34)、409,414はメモリ部コンタクトプラグ、411はビット線、413は平坦化絶縁膜、415は下部電極、416はチタン酸ジルコン酸鉛薄膜、417はプレート電極である。このうえに層間絶縁膜を形成し、その上にAl配線を作り、メモリ素子は完成する。本発明のキャパシタを本実施例のDRAMに適用することにより、図5に示したように従来のメモリと比べて簡単な構造で極めて高集積のメモリを製造することが出来る。たとえば実施例1に示した膜厚75nm、比誘電率900のチタン酸ジルコン酸鉛薄膜を用いれば256Mbit以上の集積度を持ったDRAMを製造できる。また、チタン酸ジルコン酸鉛薄膜は図6に示したようにヒステリシス特性を持っているので、周辺回路を変えれば図5と同じ構造のメモリ素子を用いて分極反転型の不揮発性メモリを実現できる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、構造の簡単で微細なメモリセルで十分な蓄積電荷量を確保することが出来、256メガビットレベル以上高集積ダイナミックランダムアクセスメモリに必要とされる構造が簡単で大きな蓄積電荷量をもった微細なキャパシタや、分極反転型不揮発性メモリに必要とされる強誘電体キャパシタが実現できる。




 

 


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