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発明の名称 投影露光装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−260392
公開日 平成6年(1994)9月16日
出願番号 特願平5−44853
出願日 平成5年(1993)3月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 中島 吉男 / 日比野 陽三 / 船津 隆一 / 磯貝 静志 / 青木 康 / 二宮 拓
要約 目的
投影露光装置におけるレチクルパターンの投影像面と、ウエハの表面とを正確に、かつ短時間で一致させる投影露光装置を提供する。

構成
エンコーダサーボ系33と磁気センササーボ系43〜45からなるレベリング機構を駆動してウエハ1の傾きと高さを制御する垂直方向制御手段15とステージ5の水平方向の位置を制御する水平方向制御手段14を同時に動作させる。
特許請求の範囲
【請求項1】ウエハを保持するテーブルと、レチクルに形成されたパターンを投影レンズを介して前記テーブル上のウエハ表面に結像転写させる光学系とを備える投影露光装置において、前記テーブルとその下方に設けた水平面内の2方向に移動するステ−ジとの間に、前記テーブルを前記水平面と略垂直に移動させる垂直方向移動手段と、前記テーブルを傾斜させる傾斜駆動手段とを設け、前記テーブル部分に、前記ウエハが前記テーブル上にある時の前記ウエハ表面の傾きと高さを検出する検出手段を設け、前記検出手段の検出値に基づき、前記垂直方向移動手段と傾斜駆動手段とを制御する制御手段を備えたことを特徴とする投影露光装置。
【請求項2】前記テーブルを水平面内で移動させる手段は、1段の駆動装置で構成したことを特徴とする請求項1記載の投影露光装置。
【請求項3】前記テーブルを水平面内で移動させる手段は、粗動位置決め手段と微動位置決め手段の2段の駆動装置で構成したことを特徴とする請求項1記載の投影露光装置。
【請求項4】ウエハを保持するテーブルと、レチクルに形成されたパターンを投影レンズを介して前記テーブル上のウエハ表面に結像転写させる光学系とを備える投影露光装置において、前記テーブルとその下方に設けた水平面内の2方向に移動するステ−ジとの間に、前記テーブルを前記水平面と略垂直に移動させる垂直方向移動手段と、前記テーブルを傾斜させる傾斜駆動手段とを設け、前記テーブル部分に、前記ウエハが前記テーブル上にある時の前記ウエハ表面の傾きと高さを検出する検出手段を設け、前記検出手段の検出値に基づいて、前記ウエハを傾ける時の中心をウエハの中心位置近傍、もしくは前記傾斜機構のアクチュエータの中心位置近傍と、露光ショット領域の中心位置近傍に切り替えて前記垂直方向移動手段と傾斜駆動手段とを制御する制御手段を備えたことを特徴とする投影露光装置。
【請求項5】前記制御手段は、ウエハの傾きと高さの制御開始時に、傾斜駆動手段のアクチュエータのストローク状態を調査し、ストロークエンドであったなら、前記アクチュエータのサーボ系の指令値をアクチュエータの現在値とすることを特徴とする請求項4記載の投影露光装置。
【請求項6】ウエハを保持するテーブルと、レチクルに形成されたパターンを投影レンズを介して前記テーブル上のウエハ表面に結像転写させる光学系とを備える投影露光装置において、前記テーブルとその下方に設けた水平面内の2方向に移動するステ−ジとの間に、前記テーブルを前記水平面と略垂直に移動させる垂直方向移動手段と、前記テーブルを傾斜させる傾斜駆動手段とからなるテーブルのレベル機構を設け、前記テーブル部分に、前記ウエハが前記テーブル上にある時の前記ウエハ表面の傾きと高さを検出する検出手段を設け、前記検出手段の検出値に基づき、前記テーブルのレベル機構の動作と前記水平面内の2方向に移動するステ−ジの移動動作とを同時に制御する制御手段を備えたことを特徴とする投影露光装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路製造用の投影露光装置に関し、特にウエハを傾けて所定の露光基準面、例えば投影露光装置におけるレチクルパターンの投影像面と、ウエハの表面とを正確に、かつ短時間で一致させることができる投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の微細化が進み、それに伴い半導体集積回路製造用の投影露光装置においても、縮小投影レンズの高NA化が進み、焦点深度が浅くなる傾向がある。
【0003】そのため、これまであまり問題とならなかったウエハ自体の厚さ変化や熱変形等によるウエハ表面の形状変化も焦点ずれの原因として影響を及ぼすようになった。
【0004】また、ウエハは各種プロセス工程でエッチング、膜付けなど加工処理され、表面にプロセス段差とよばれるミクロな段差が作られる。このプロセス段差も焦点ずれの原因となる。そして、半導体集積回路の微細化に伴って、このプロセス段差は増大化の傾向にある。
【0005】以上のような事情から、ウエハ自体の厚さ変化や熱変形等によるウエハ表面の形状変化があっても、縮小投影レンズによるレチクルパターンの投影像面とウエハ表面の関係が、一定に保持されるように、高精度にウエハ表面の傾きと高さを補正する要求が高まっている。
【0006】また、ウエハ表面の傾きと高さの補正動作を行うための時間が長いと、スループットの低下を招くので、高速な補正制御方法が望まれている。
【0007】従来、ウエハ表面の傾きと高さのずれを検出し、そのずれをを補正する手段としては、特開平3−233925号公報が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例は次のような動作の観点から、次のような問題がある。すなわち、まず、ウエハを移動するテーブルを水平方向(露光光学系光軸方向と直角方向)に駆動し、ウエハを露光すべき位置(露光ショット位置)に位置決めする。そして、次に、縮小投影レンズによるレチクルパターンの投影像面とウエハ表面の傾きと高さを一致させる補正制御を行う。
【0009】さらに、その補正制御方式は、次のように行っている。ウエハ表面の傾きと高さの検出値に基づいて、ウエハの傾きと高さを制御するサーボ系を動作させ、その動作が完了するまで待つ。そして、その動作が終了したならば、再びウエハ表面の傾きと高さの検出動作を行う。このような制御方式は、通常、機構系の誤差等により、1回の補正動作で終了することがない。このため、この動作を数回繰り返して補正動作が完了する。例えば、3回この動作を行ったとすると、その所要時間は、3×40ms=0、12秒も要することになる。
【0010】このため、テーブルの位置決め時間(テーブルの水平方向移動開始から、露光を開始するまでの時間)は、ウエハの傾きを補正しない場合のそれに比べて、ウエハを傾けるために要する時間がそのまま加わることになると共に、その補正制御も非常に時間を必要とする。
【0011】その結果、ウエハ表面の傾きと高さの補正動作を行うことによって、スループットが大幅に低下するという問題点があった。
【0012】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ウエハ表面の傾きと高さを短時間で補正できる投影露光装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、次の投影露光装置を提案する。
【0014】すなわち、ウエハを保持するテーブルと、レチクルに形成されたパターンを投影レンズを介して前記テーブル上のウエハ表面に結像転写させる光学系とを備える投影露光装置において、前記テーブルとその下方に設けた水平面内の2方向に移動するステ−ジとの間に、前記テーブルを前記水平面と略垂直に移動させる垂直方向移動手段と、前記テーブルを傾斜させる傾斜駆動手段とを設け、前記テーブル部分に、前記ウエハが前記テーブル上にある時の前記ウエハ表面の傾きと高さを検出する検出手段を設け、前記検出手段の検出値に基づき、前記垂直方向移動手段と傾斜駆動手段とを制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0015】また、前記制御手段においては、前記ウエハを傾ける時の中心をウエハの中心位置近傍、もしくは前記傾斜機構のアクチュエータの中心位置近傍と、露光ショット領域の中心位置近傍に切り替える。
【0016】さらに、前記水平方向制御手段による前記テーブルの水平方向駆動と同時に前記制御手段を動作させる。
【0017】
【作用】本発明によれば、あるショット位置での露光後、ウエハを次のショット位置へ移動する場合、テーブルを水平方向に駆動すると同時に傾きと高さの補正制御を開始する。したがって、テーブルの移動と共に、テーブルが水平方向に移動するに伴うウエハ表面の傾き及び高さ変化の補正を行うので、テーブルの水平方向の移動が完了するのとほぼ同時にウエハ表面の傾きと高さの補正制御も完了する。この結果、ウエハ表面の傾きと高さの補正制御を行うことによるスループットの低下を小さくすることが出来る。
【0018】ウエハの中心位置を中心にウエハを傾けると、ウエハ傾斜機構のアクチュェータのストロークは、ウエハを傾けるのに必要な最小限のストロークで良いが、露光ショット位置でのウエハの高さ変化が生じる。また、ウエハ傾斜の中心を露光ショット領域の中心位置にすると、露光ショット位置でのウエハの高さを変えずにウエハを傾けることになるので、傾き補正と高さ補正の動作干渉が無くなり、傾きと高さの補正制御の収束性が良い。しかし、ウエハの傾斜をウエハ中心で行うのに比べ、ウエハ傾斜機構のアクチュエータのストロークが長くなる。したがって、テーブルの水平方向の移動がほぼ完了し、かつ傾きと高さの値が小さくなったならば、ウエハの傾斜中心をウエハ中心から露光ショット中心に切り替えることにより、ウエハ傾斜機構のアクチュェータのストロークを小さくでき、かつ傾きと高さの補正制御の収束性が良いのでスループットが向上する。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例について詳述する。
【0020】図1は、本発明の投影露光装置の一実施例の構成を示すもので、この1図において、1はウエハ、2はウエハ1に回路パターンを露光するために用いるパターン原版が描画されたレチクル、3は露光照明系、4は投影レンズ、5はウエハ1を載置するテーブル、6はテーブル上に設けられたウエハチャックであり、ウエハ1はウエハチャック6に吸着、固定される。7はテーブル5上に設けられた平面鏡、8はレーザ干渉計であり、平面鏡7とレーザ干渉計8によりテーブル5のX軸方向の位置が検出される。また、同様の方式(図示せず)により、テーブル5のY軸方向の位置が検出される。9はウエハ表面の形状を検出するための検出光学系であり、演算器10と組み合わせて、検出光学系9のある基準位置とウエハ1の表面との間の距離すなわちウエハ1の表面の高さ、及びウエハ表面のX軸まわりの傾きとY軸まわりの傾きを検出する。11は露光時間やウエハ1の大きさ等露光条件を入力する入力コンソールである。
【0021】12はチャンバ内(図示せず)の温度や気圧等を検出する検出回路、13は入力コンソール11から入力された露光条件や検出回路12からの信号に基づいて、テーブル5の制御や照明系のシャッタ(図示せず)の開閉制御等を行う統括制御手段である。14は統括制御手段13からの位置目標値に基づいて、テーブル5の水平方向の移動量を制御する水平方向制御手段、15は統括制御手段13からの位置目標値に基づいて、テーブル5の垂直方向の移動量を制御する垂直方向制御手段である。16はテーブル5をX,Y,Z軸方向及びX,Y,Z軸まわりに回転させるためのステージ部である。
【0022】図2乃至図4は本発明を構成するステージ部の詳細な構成を示す図であり、図2は正面図、図3は平面図、図4は図2のIV−IV矢視図である。位置決め制御系においては、各所の摩擦などの影響により、位置決め制御系の制御精度には限界がある。そこで、図2乃至図4に示すステージ部は、制御精度は悪いが大変位の駆動が可能な粗位置決め制御と、摩擦が小さいアクチュェータを使用して変位量は小さいが制御精度が良い微位置決め制御の2段でテーブル5の位置決めを行う方策を示している。
【0023】図2において、100はテーブル5のX軸方向の移動量を制御するX軸駆動装置であり、電気モータ101とボールねじ102等で構成されており、統括制御手段13からの位置目標値とレーザ干渉計8からのテーブル5の位置信号に基づいて、水平方向制御手段14によって電気モータが駆動される、所謂位置決め制御系を構成している。103はX軸駆動装置100によって駆動されるXステージ、104はテーブル5のY軸方向の移動量を制御するY軸駆動装置であり、電気モータ105、ガイドローラ106、図示しないボールねじ等で構成されており、Xステージ103上に設けられている。107はY軸駆動装置104によって駆動されるYステージである。
【0024】そして、X軸駆動装置100と同様に位置決め制御系を構成している。X軸駆動装置100とY軸駆動装置104を用いた粗位置決め制御系で追い込めなかった制御偏差は、微位置決め制御系で追い込む。108はYステージ107に設けられたX軸ピエゾアクチュェータであり、このX軸ピエゾアクチュェータ108により微動枠109のX方向の微位置決め制御系を構成している。
【0025】そして、微動枠109に設けられたY軸ピエゾアクチュェータ110、111により、微動台112のY方向の微位置決め制御系を構成している。また、ピエゾアクチュエータ110、111を反対方向に駆動することにより、Z軸まわりの位置決め制御系を構成することができる。
【0026】次に、テーブル5の垂直方向の駆動系、すなわち、レベリング機構について説明する。
【0027】113はテーブル5の垂直方向(Z方向)の移動量を制御する、すなわち、ウエハ1の高さを制御する垂直駆動機構であり、電気モータ114を駆動することによって、くさび115をX方向に出し入れすることにより微動枠109をZ方向に駆動する。また、電気モータ114には回転量検出器、例えばロータリエンコーダが直結されており、垂直方向制御手段15でこのロータリエンコーダを位置フィードバックセンサとした位置決め制御系を構成している(以下、エンコーダサーボ系と呼ぶ)。20、21、22は微動台112上に設けられたピエゾアクチュェータからなる傾斜機構であり、例えば図のようにウエハ1の中心を原点として120°間隔で振り分け設置されており、この3本のピエゾアクチュェータ20、21、22を伸縮することにより、ウエハ1の傾きと高さを変える。また、ピエゾアクチュェータ20、21、22には変位検出器、例えば磁気センサが取り付けられており、垂直方向制御手段15でその磁気センサを位置フィードバックセンサとした位置決め制御系を構成している(以下、磁気センササーボ系と呼ぶ)。
【0028】116、117、118は板ばねであり、X軸ピエゾアクチュエータ108及びくさび115を駆動すると、部材119が図5の破線のように曲がり、微動枠109がX,Z軸方向以外に動かないようになっている。また、120、121、122はめがねばねであり、Y軸方向には柔らかいがZ軸方向には固い構造となっている。
【0029】次に、上述した本発明の装置の一実施例の動作を説明する。
【0030】図6は本発明の投影露光装置の一実施例の概略的な動作のフローチャートを示す図、図7は本発明によるウエハ1内の露光ショット位置と露光順序の一例を示す図、図8は動作のタイムチャートである。なお、図6の手順24乃至27は統括制御手段13の処理内容である。また、図6はパターン重ね合わせのための処理等は割愛してある。
【0031】図6において、まず、手順23でウエハローダ等(図示せず)により、ウエハチャック6上にウエハ1を載せ固定する。この時、テーブル5はウエハ1の中心と投影レンズ4の光軸が一致する所に位置決めされているものとする。すなわち、第4図のショット番号Aの中心が投影レンズ4の光軸と一致する。
【0032】そして、手順24で第4図のショット番号Bの中心を投影レンズ4の光軸と一致させるためのX,Y方向の位置目標値を水平方向制御手段14へ出力する。また、手順24と同時に手順25を処理する。手順25は、入力コンソール11から与えられたウエハ表面の傾きと高さの目標値(検出回路12から得られた各種の状態量に基づいて、目標値が補正されることもある)に、演算器10によって得られるウエハ1の表面の傾きと高さを一致させるためのエンコーダサーボ目標値と磁気センササーボ目標値を垂直方向制御手段15へ出力する。
【0033】そして、手順24と手順25により、ウエハ1のX,Y,Z方向及び傾きが入力コンソール11から与えられた目標値に達したなら動作は手順26に移る。手順26では、入力コンソール11から与えられた露光時間だけシャッタを開き、露光を行う。
【0034】次に、手順27に移り、ウエハ1の全ショットの露光が完了したか調べる。当然であるが、最初は全ショットの露光が完了してないので、制御手順は手順24、25に進み、先ほど述べた動作を行う。
【0035】図8は以上説明した手順24乃至27の動作のタイムチャートである。図8において、(a)乃至(c)の線は各制御の状態を示しており、(d)はシャッタの開閉すなわち露光のON−OFFを示している。なお、水平方向の制御については、X方向のみ示したが、Y方向も同様の制御を行っている。
【0036】時刻t1で手順24で統括制御手段13から水平方向制御手段14へX方向の位置目標値が出力されると、水平方向制御手段14では、まず、微位置決め制御系をOFF(ピエゾアクチュェータ108の位置をストロークの中間にする)し、その後、X軸駆動装置100を用いた粗位置決め制御系を動作させる。
【0037】そして、それと同時に手順25でウエハ表面の傾きと高さの目標値と、演算器10によって得られるウエハ1の表面の傾きと高さの差を小さくするためのエンコーダサーボ目標値と磁気センササーボ目標値が時々刻々と統括制御手段13から垂直方向制御手段15へ出力され、垂直方向制御手段15では、その目標値に基づいて、エンコーダサーボ系と磁気センササーボ系を動作させる。
【0038】そして、手順24では、粗位置決め制御系により、X方向の位置制御偏差がある程度小さくなった時刻t2で制御系を切り換え、ピエゾアクチュエータ108を用いた微位置決め制御系により、制御偏差を小さい値まで追い込む。
【0039】そして、時刻t3で水平方向の位置決めが完了(制御偏差がある規定値以下になる)した後、時刻t4で傾きと高さの制御も完了(制御偏差がある規定値以下になる)すると、手順26であらかじめ決められた時間だけシャッタを開け露光を行う。そして、露光が終了したならば、手順27で全ショットの露光が終了したか調査し、終了してなければ、手順24、25に戻り、次の露光ショットへの移動を開始する。
【0040】以上説明した手順24乃至27を全ショットが終了するまで、すなわち図7のショット番号iの露光が終了するまで行う。そして、全ショットの露光が終了したなら手順28に移り、ウエハ1をウエハアンローダ等(図示せず)で搬出して、ウエハ1枚の全処理を終了する。
【0041】本発明の実施例によれば、あるショット位置での露光後、ウエハ1を次のショット位置へ移動する場合、テーブル5を水平方向に駆動すると同時にウエハ表面の傾きと高さの補正制御を開始する。したがって、テーブル5の移動と共に、テーブル5が水平方向に移動するに伴うウエハ表面の傾き及び高さ変化の補正を行うので、テーブル5の水平方向の移動が完了するのとほぼ同時にウエハ表面の傾きと高さの補正制御も完了する。この結果、ウエハ表面の傾きと高さの補正制御を行うことによるスループットの低下を小さくすることが出来る。
【0042】次に、図6の手順25について詳述する。
【0043】図9は手順25の詳細な説明を行うためのブロック図である。この図9において、29は統括制御手段13の処理内容で、ソフトウエアで構成されており、一定のサンプリング間隔で繰返し実行されている。
【0044】入力コンソール11から与えられた高さ目標値HrefとX軸まわりの傾き及びY軸まわりの傾き(以下、X軸傾き及びY軸傾きと称す)の目標値Θxref、Θyrefと演算器10から得られるウエハ1の表面の高さHとX軸傾き及びY軸傾きΘx、Θyとの偏差をそれぞれ加算器30、34、35で演算する。そして、座標変換器36でその偏差ΔH、ΔΘx、ΔΘyから、くさび115とピエゾアクチュェータ20、21、22での変位量Δh、ΔZ1、ΔZ2、ΔZ3に変換する。この座標変換器36の内容については後述する。
【0045】そして、その変位量Δh、ΔZ1、ΔZ2、ΔZ3に係数KH、Kθを乗じた後、定常偏差を無くすため積分器32、40乃至42により積分する。そして、その結果得られた値を垂直方向制御手段15のエンコーダサーボ系33と磁気センササーボ系43乃至45の目標値とする。そして、エンコーダサーボ系33と磁気センササーボ系43乃至45により、高さと傾きの偏差ΔH、ΔΘx、ΔΘyが小さくなる方向にテーブル5が駆動される。
【0046】また、テーブル5が水平方向に移動すると、ウエハ表面の凹凸のため、検出光学系9の検出面におけるウエハ表面の高さと傾きが変化する。その変化を図9のDH、Dθx、Dθyで表した。したがって、テーブル5の水平方向の移動が完了するとDH、Dθx、Dθyの値は一定値となる。
【0047】手順25では以上説明した処理を行うと共に、制御完了判定ブロック46で高さと傾きの制御が完了したか監視している。制御の完了判定は例えば以下のように行う。すなわち、高さと傾きの偏差ΔH、ΔΘx、ΔΘyがある規定値以下になり、かつ水平方向制御手段14からの微位置決め制御完了信号がONになったことにより、高さと傾きの制御が完了したとする。
【0048】次に、座標変換器36の演算内容について説明する。図10は検出光学系9によるウエハ表面の検出面とピエゾアクチュェータ20乃至22の位置関係を示した図である。この図10において、露光ショット番号FとGの間の黒く塗りつぶした所が検出面であり、露光ショット番号FからGへのテーブル5の移動中の一例を示す。ウエハ1の中心Oを原点とするX−Y座標において、ピエゾアクチュェータ20乃至22の位置をP1(x1、y1)、P2(x2、y2)、P3(x3、y3)で表し、検出面の中心位置をL(xL、yL)で表す。
【0049】そして、検出位置Lで、X軸まわりにΔΘx、Y軸まわりにΔΘy傾け、かつ高さΔH変位させるためのピエゾアクチュェータ20、21、22の変位量(紙面に垂直な方向、Z方向)δ1、δ2、δ3は(数1)式によって求められる。
【0050】
【数1】

【0051】(数1)式を展開して(数2)乃至(数4)式を得る。
【0052】
【数2】

【0053】
【数3】

【0054】
【数4】

【0055】(数2)乃至(数4)式の第1項がウエハ中心oを中心としてウエハを傾けるための変位量を表し、第2項はウエハを傾けることによる検出位置LのZ方向すなわちウエハ表面の高さを変化させないための変位量を表し、第3項は高さΔHによる変位量である。すなわち、第1項と第2項の変位量を加えると、ウエハ1を傾ける時の中心が検出位置となる。
【0056】座標変換器36では(数2)乃至(数4)の各項をエンコーダサーボ系33の指令変位量Δhと磁気センササーボ系43乃至45の指令変位量ΔZ1乃至ΔZ3に割り当てる。割り当ての方式としては、次に示すどの方式を用いてもよい。
【0057】(1)テーブル5の移動中において、時々刻々と(数2)乃至(数4)の第1項乃至第3項を演算し、得られたδ1、δ2、δ3をそのまま磁気センササーボ系43乃至45の指令変位量ΔZ1、ΔZ2、ΔZ3に割り当て、係数器37乃至39へ出力する。したがって、エンコーダサーボ系33は使用せず、すべて磁気センササーボ系43乃至45を用いる方式である。図11にこの方式のブロック図を示す。
【0058】(2)テーブル5の移動中において、時々刻々と(数2)乃至(数4)の第1項と第2項を演算し、その結果得られた値を磁気センササーボ系43乃至45の指令変位量ΔZ1、ΔZ2、ΔZ3に割り当て、係数器37乃至39へ出力する。そして、第3項、すなわち高さΔHを補正するための変位量は、エンコーダサーボ系33の指令変位量Δhに割り当て、係数器31へ出力する。図12にこの方式のブロック図を示す。
【0059】(3)テーブル5の移動中において、時々刻々と(数2)乃至(数4)の第1項を演算し、その結果得られた値を磁気センササーボ系43乃至45の指令変位量ΔZ1、ΔZ2、ΔZ3に割り当て、係数器37乃至39へ出力する。また、第2項と第3項を演算し、その結果得られた値をエンコーダサーボ系33の指令変位量Δhに割り当て、係数器31へ出力する。図13にこの方式のブロック図を示す。
【0060】(4)テーブル5の移動中において、時々刻々と(数2)乃至(数4)の第1項を演算し、その結果得られた値を磁気センササーボ系43乃至45の指令変位量ΔZ1、ΔZ2、ΔZ3に割り当て、係数器37乃至39へ出力する。また、第3項、すなわち高さΔHを補正するための変位量をエンコーダサーボ系33の指令変位量Δhに割り当て、係数器31へ出力する。したがって、ウエハを傾けることによる検出位置LのZ方向、すなわちウエハ表面の高さを変化させないための変位量である第2項の補正は割愛する。図14にこの方式のブロック図を示す。
【0061】次に、磁気センササーボ系43乃至45とエンコーダサーボ系33の一般的な特徴を述べる。
【0062】磁気センササーボ系43乃至45は、エンコーダサーボ系33に比べて、負荷が小さいため応答性が良い。また、エンコーダサーボ系33においては、くさび115と微動枠109の間に摩擦やガタがある。したがって、磁気センササーボ系43乃至45はエンコーダサーボ系33に比べて制御精度が良好である。
【0063】次に、前述した(1)乃至(4)の各方式の特徴を述べる。
【0064】(1)傾き及び高さの補正をすべて磁気センササーボ系43乃至45で行う方式であるため、応答性、制御精度とも良好である。
【0065】しかし、ピエゾアクチュエータ20乃至22のストロークが大きくなる。また、テーブル5の移動中において、常時テーブルの位置信号を取り込む必要がある。
【0066】(2)高さの偏差ΔHの補正をエンコーダサーボ系33で行うため、(1)の方式に比べ、応答性、精度とも若干悪くなるが(3)、(4)に比べ良好である。
【0067】しかし、ピエゾアクチュエータ20乃至22のストロークは(1)に比べて小さくなるが、(3)、(4)に比べると大きい。また、テーブル5の移動中において、常時テーブルの位置信号を取り込む必要がある。
【0068】(3)磁気センササーボ系43乃至45は、ウエハ中心Oを中心としてウエハを傾けるだけなので、ピエゾアクチュエータ20乃至22のストロークは必要最小限となる。
【0069】しかし、高さの偏差ΔHの補正及びウエハを傾けることによるウエハ表面の高さ変化の補正をエンコーダサーボ系33で行うため、(1)、(2)に比べ、応答性、精度とも悪くなる。また、テーブル5の移動中において、常時テーブルの位置信号を取り込む必要がある。
【0070】(4)磁気センササーボ系43乃至45は、ウエハ中心Oを中心としてウエハを傾けるだけなので、ピエゾアクチュエータ20乃至22のストロークは必要最小限となる。また、ウエハを傾けることによるウエハ表面の高さ変化の補正を行わないので、テーブル5の移動中においては、テーブルの位置信号を取り込む必要がない。
【0071】しかし、ウエハを傾けることによるウエハ表面の高さ変化は、高さの偏差ΔHとして検出された後、補正を行うことになるので高さの補正と傾きの補正が干渉し、応答性が悪い。
【0072】以上述べたように、(1)乃至(4)の各方式の得失は異なっている。そこで、座標変換器36では各方式を切り換えても良い。
【0073】例えば、図8の粗位置決め制御中は(4)の方式を用い、ピエゾアクチュエータ20乃至22のストロークをできるだけ短くすることに重点をおき、おおよその傾き補正を行なう。そして、傾き補正量が小さくなる微位置決め制御中は(2)の方式を用いる。ここで、(2)の方式では、テーブルの位置信号を必要とするが、微位置決め制御時のテーブル位置は、予め決められた露光ショット位置とほとんど一致しているので、実際のテーブル位置信号を用いずに、予め決められた露光ショット領域の中心位置の値を用いても良い。
【0074】このように切り換えることにより、ピエゾアクチュエータ20乃至22のストロークを小さくでき、かつテーブルの移動位置信号を必要としないで応答性と制御精度が良い制御系を構成することができる。
【0075】上述の例は、粗位置決め制御中は(4)の方式、微位置決め制御中は(2)の方式を割り当てたが、次のように割り当てても良い。すなわち、微位置決め制御中で、かつ高さと傾きの偏差ΔH、ΔΘx、ΔΘyがある規定値以内に達したならば、(2)の方式を選択し、その他は(4)の方式を選択する。
【0076】(4)の方式は、ウエハ中心oを中心といしてウエハ1を傾けるのであるが、傾きを変えるのみであれば2本のアクチュエータで十分である。したがって、ウエハ1を傾ける中心がウエハ中心oと異なることになるが、1本のピエゾアクチュエータが許容ストロークに達しても図9の制御を継続することができる。これにより、ウエハ1の傾斜可能範囲を大きくすることができる。
【0077】次に、ピエゾアクチュエータ20乃至22の1本が許容ストロークに達した場合の処理について述べる。
【0078】もし、ストロークエンドに達したピエゾアクチュエータがあると、その磁気センササーボ系にたいして、過大な磁気センサ指令が与えられている。そこで、次の露光ショットへの移動開始時に、図15に示す処理を行なって、磁気センサ指令を再設定する。
【0079】図15は、上述した(4)の方式を用いて制御を開始するときの処理をブロック図で表したもので、図14と同一の要素は同一番号で示す。図15において、150はD/A変換器であり、統括制御手段29の積分器40の出力であるディジタル信号をアナログ信号に変換して、磁気センササーボ系43へ出力する。151はドライバ回路を含むピエゾアクチュエータ20であり、その変位量を磁気センサ152で検出する。153は、磁気センサ152の出力であるアナログ信号をディジタル値に変換して統括制御手段29に取り込むためのA/D変換器である。そして、次の露光ショットへの移動開始時に、A/D変換器153によって磁気センサ152の変位量を読み込み、その値と磁気センササーボ系43への指令値(積分器40の出力)から、ピエゾ20のストロークエンド状態(例えば、両者の差がある一定値以上)を比較器154で調べ、ストロークエンド状態の時のみ、磁気センサ152の値を積分器40の初期値として設定する。
【0080】なお、図15ではピエゾアクチュエータ20に関して説明したが、ピエゾアクチュエータ21、22についても同様の処理を行っている。
【0081】以上の例では、(4)と(2)の切り換え方式について説明したが、他の切り換え方式(例えば、(3)⇒(2)⇒(1)、(3)⇒(1)、(4)⇒(1)等)を用いても、ピエゾアクチュエータ20〜22のストロークを小さくでき、かつ応答性と制御精度が良い制御系を構成することができるという本発明の主旨から外れるものではない。
【0082】なお、(数1)、(数2)乃至(数4)の演算式は、ウエハ1の中心Oを原点とするX−Y座標系で演算したが、3本のピエゾアクチュエータ20乃至22の中心位置を原点とするX−Y座標系で演算してもよい(図10の例は、両者の原点が一致)。すなわち、ウエハ1を傾ける時の中心をピエゾアクチュエータ20乃至22の中心位置としてもよい。また、中心位置の近傍としても同様の効果がある。
【0083】また、ピエゾアクチュエータ20乃至22の配置は、必ずしも図3に示す120°間隔にする必要はなく、120°間隔以外でも(数1)が成り立つことが明らかである。
【0084】さらに、粗位置決め制御と微位置決め制御の2段で、テーブル5のX,Y軸方向の位置決めを行なうステージシステムを用いた場合について説明したが、図16乃至図18に示すように、1段の位置決め制御でテーブル5のX,Y軸方向の位置決めを行なうステージシステムを用いた場合でも同様の効果が得られることは明らかである。そして、座標変換器36における方式(4)と(2)の切り換えは、例えば、次のように行なう。テーブル5の位置決め制御系におけるX,Yの制御偏差が大きいときは(4)の方式を用い、小さくなったなら(2)の方式を用いる。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、あるショット位置での露光後、ウエハを次のショット位置へ移動する場合、テーブルを水平方向に駆動すると同時にウエハ表面の傾きと高さの補正制御を開始する。したがって、テーブルの移動と共に、テーブルが水平方向に移動するに伴うウエハ表面の傾き及び高さ変化の補正を行うので、テーブルの水平方向の移動が完了するのとほぼ同時にウエハ表面の傾きと高さの補正制御も完了する。この結果、ウエハ表面の傾きと高さの補正制御を行うことによるスループットの低下を小さくすることが出来る。
【0086】さらに、テーブルの水平方向の移動がほぼ完了し、かつ傾きと高さの値が小さくなったならば、ウエハの傾斜中心をウエハ中心から露光ショット中心に切り替えることにより、レベリング用アクチュェータのストロークを小さくでき、かつ傾きと高さの補正制御の収束性が良いのでスループットが向上する。




 

 


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