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発明の名称 集束荷電粒子ビーム装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−260124
公開日 平成6年(1994)9月16日
出願番号 特願平5−39633
出願日 平成5年(1993)3月1日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 川浪 義実 / 間所 祐一 / 持地 広造 / 小野 哲郎
要約 目的
絞り板の変形をへらし、その寿命を延ばす。

構成
イオン6の照射による絞り板13のスパッタを打ち消すように、イオン照射で分解堆積するガス16を絞り板13の表面に供給する機構15を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】荷電粒子源と、該荷電粒子源から放出される荷電粒子を集束,偏向して試料上の任意位置へ集束荷電粒子ビームとして照射させる荷電粒子光学系と、該試料を保持し微動せしめる試料ステージと、該集束荷電粒子ビームの試料上での開角を制限する絞り板とを備えた集束荷電粒子ビーム装置において、該荷電粒子ビームの照射による該絞り板の変形を除去するガスを該絞り板の表面に供給する機構を備えたことを特徴とする集束荷電粒子ビーム装置。
【請求項2】請求項1において、上記荷電粒子がイオンであり、かつ上記ガスが上記絞り板表面でイオンビーム照射により分解され堆積することの可能な物質であることを特徴とする集束荷電粒子ビーム装置。
【請求項3】請求項1において、上記荷電粒子が電子であり、かつ上記ガスが上記絞り板表面で電子ビーム照射により活性化されエッチングを行える物質であることを特徴とする集束荷電粒子ビーム装置。
【請求項4】請求項1から3において、上記絞り板に上記荷電粒子ビームが照射されている間ずっと、上記ガスを該絞り板の表面に供給し、かつ該ガスの供給量を該絞り板の変形とその除去とがほぼ打ち消しあうように制御することを特徴とする集束荷電粒子ビーム装置。
【請求項5】請求項1から3において、上記荷電粒子ビームが照射されて上記絞り板に起こる変形量を監視して、その量が一定量に達した場合に警告を発するかまたは自動的に上記ガスを供給して該絞り板の変形を除去するように制御することを特徴とする集束荷電粒子ビーム装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は顕微鏡,検査装置,分析装置、および微細加工装置等において利用される集束荷電粒子ビーム装置に関する。。
【0002】
【従来の技術】集束荷電粒子ビーム装置としては集束イオンビーム装置と集束電子ビーム装置がある。集束イオンビーム装置は、主にイオン源と、イオンを集束,偏向して、試料の任意位置へイオンビームを照射するイオン光学系とを真空容器に収めた装置であり、試料上でのイオンビームの電流とビーム径を制御するための絞りをイオン光学系中に備える。この絞りは絞り板上に絞り孔を持つものでイオン源から放出されたイオンの一部分のみを透過する。(従来装置としては、例えば特願平1−114922 号において詳細に論じられている。)ところが、絞り板は常にイオンビームにさらされているため、しばらく使用していると変形、すなわちスパッタされて(削られて)薄くなり絞り孔が広がってしまう。これが絞り板の寿命であり、所望パターンのビームが得られなくるので、装置の高真空を破って絞り板を交換する必要が生じる。通常その復帰作業には丸一日以上かかる。
【0003】集束イオンビーム装置の場合と同様に集束電子ビーム装置である走査電子顕微鏡などでも電子ビーム照射によって変形した絞り板の交換が必要となる。ただし、電子ビーム照射による絞り板の変形の原因は絞り板上で残留ガスが分解して堆積することにある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術によれば、絞り板の変形が許容量を越える度にそれを交換せねばならず、そのために装置の真空を破るのでその復帰に多大の時間を要する。本発明の課題は絞り板の変形をへらし、その寿命を著しく延ばすことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、集束荷電粒子装置において集束荷電粒子ビームの試料上での開角を制限する絞り板の表面に該荷電粒子ビームの照射による該絞り板の変形を除去するガスを供給する機構を備えることで達成される。
【0006】
【作用】集束荷電粒子ビーム装置において集束荷電粒子ビームの試料上での開角を制限する絞り板の変形は荷電粒子ビームが照射されている部分のみに起こる。
【0007】本発明では該絞り板の表面に特殊なガスを供給して荷電粒子ビームが照射された部分にのみ前記絞り板の変形とは逆の作用(変形の除去、すなわち再生作用)をする反応を起こさせる。これを常に行えば絞り板の変形を防止してその寿命を延ばし、これを間欠的に行えば絞り板を再生することになる。
【0008】ここで荷電粒子がイオンの場合には、イオン照射により絞り板がスパッタされるので、上記の特殊なガスとしては絞り板の表面に吸着してイオン照射により分解され堆積する物質を使う。一方、荷電粒子が電子の場合には、電子照射により絞り板上に残留ガスの分解物が堆積するので、上記の特殊なガスとしては絞り板の表面に吸着して電子照射により活性化され前記堆積物をエッチングする物質を使う。なお、再生作用の強度は上記ガスの供給量によって増減できるので絞り板の変形を防止する場合は、再生作用がほぼ変形作用とつりあうように前記ガスの供給量を制御する。
【0009】
【実施例】実施例1本発明の集束イオンビーム装置における実施例を図1を用いて説明する。まず、ポンプ1,2,3で排気される真空容器4のなかにあるイオン光学系の構成から説明する。ガリウムの液体金属イオン源5から放出されたガリウムのイオン6は静電レンズ7によって30keVまで加速され、静電レンズ8によって試料9上に集束される。イオンビームを偏向する静電偏向器11と試料を微動する試料ステージ12により集束イオンビーム10を試料上の任意位置に照射させることができる。ここで厚さ10μmのモリブデン製の絞り板13上の直径10μmの絞り孔14が試料上の集束イオンビーム10の電流を制限する。絞り孔14は試料上でのビーム開角を制限してそのビーム径も決定する(これは、試料上でのビーム径が主に静電レンズの収差で決まっているためである。)。
【0010】本実施例の特徴は、上記のような集束イオンビーム装置において絞り板13の再生用ガス供給機構15を備え、再生用ガス16を絞り板13の表面上に供給することにある。
【0011】ここで、再生用ガス供給機構15について説明する。リザーバ19の中にはガスの材料となるタングステンカルボニル、W(CO)6の粉末が入っており、ヒータ20によって約60゜Cに加熱して昇華させている。図示しない制御系によりイオン6の放出と同期させてバルブ18を開きノズル17の先端から絞り板13の表面にタングステンカルボニルのガス16を吹き付ける。このガス分子は絞り板13の表面に吸着し、イオン6が照射された部分でのみ分解されてタングステンが堆積する。ここで、図示しない制御系によりこのタングステンの堆積と絞り板13がスパッタされる量とがほぼ打ち消し合うようにガス16の流量をヒータ20の温度により制御している。ただし、完全には釣り合わせられないので、ガス流量を少しだけ少なめにして少しずつスパッタされるようにしている。本実施例によれば絞り板の寿命を従来の100倍に長くすることができる。
【0012】実施例2本発明の集束電子ビーム装置における実施例を図2を用いて説明する。装置の基本構成は図1と同じである。違いはイオン源5,静電レンズ8、および静電偏向器11が、それぞれ電子源5′,電磁レンズ8′、および電磁偏向器11′におき変わっていることである。
【0013】本実施例の特徴は、上記のような集束電子ビーム装置において絞り板の再生用ガス供給機構15を備え、再生用ガス16を絞り板13の表面上に供給することにある。ここで、再生用ガス供給機構について説明する。酸素のボンベ19′から減圧された酸素ガス16がノズル17の先端から絞り板13の表面に吹き付けられる。ガス16の供給はバルブ18によって任意に制御される。酸素ガス16は絞り板13の表面に吸着し、電子6′が照射された部分でのみ活性化されて、炭素を主体とする残留ガスの分解堆積物をエッチングする。ただし、酸素ガス16ではモリブデン製の絞り板13をエッチングすることはない。図示しない制御系により、残留ガスの分解堆積物による絞り板13の変形は時間で監視され、許容限界値に達すると自動的にバルブ18が一定時間だけ開けられ絞り板の再生が行われる。本実施例によれば、装置の真空を破らずに絞り板を自動的に再生することができるので、装置稼働率が向上する。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、絞り板の寿命を著しく延ばし、その交換に要する手間と時間を省けるので、集束荷電粒子ビーム装置の稼働率が向上する効果がある。




 

 


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