米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> 株式会社日立製作所

発明の名称 カラー陰極線管
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−260095
公開日 平成6年(1994)9月16日
出願番号 特願平5−46843
出願日 平成5年(1993)3月8日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】武 顕次郎
発明者 無藤 里志
要約 目的
解像度を低下させることなくピュリティ裕度を向上させ、明るい画像表示を可能とする。

構成
蛍光体を形成するブラックマトリクスの穴20g,20b,20rの形状とシャドウマスクの孔の形状の少なくとも1方の同色蛍光体に対応する中心間の配列距離を相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向がこれと相対的に高い周波数で偏向される偏向方向に対して約10〜70%の範囲で大きくすると共に、ブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの孔形状の少なくとも1方を相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向に長軸をもつ非円形状とした。
特許請求の範囲
【請求項1】複数種の蛍光体をドット形状に形成してなる蛍光面とシャドウマスクおよびインライン型電子銃を備えたカラー陰極線管において、前記蛍光体を形成するブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状の少なくとも1方の前記蛍光体を構成する同色蛍光体に対応する中心間の配列距離を、相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向がこれと相対的に高い周波数で偏向される偏向方向に対して約10〜70%の範囲で大きくすると共に、上記ブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状の少なくとも1方を上記相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向に長軸をもつ非円形状としたことを特徴とするカラー陰極線管。
【請求項2】複数種の蛍光体をドット形状に形成してなる蛍光面とシャドウマスクおよびインライン型電子銃を備えたカラー陰極線管において、前記蛍光体を形成するブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状の少なくとも1方の前記蛍光体を構成する同色蛍光体に対応する中心間の配列距離を、相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向がこれと相対的に高い周波数で偏向される偏向方向に対して約10〜70%の範囲で大きくすると共に、上記ブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状の少なくとも1方を上記相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向に長軸をもつ非円形状とし、かつ上記ブラックマトリクスの穴とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の少なくとも1方の互いに隣接する相互間における上記ブラックマトリクスの穴とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の少なくとも1方の中心を結ぶ直線上での距離を略々等しく構成したことを特徴とするカラー陰極線管。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー陰極線管に係り、特に表示画像の解像度を低下させることなくピュリティ裕度を向上させると共に、明るさを増大させたカラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の陰極線管は、フェースパネルとファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、この蛍光面に近接してフェースパネル内部に懸架されたシャドウマスク、および上記ネック内に収納した電子銃とを少なくとも有し、上記電子銃から出射された例えば3本の電子ビームをシャドウマスクで色選別して上記蛍光体に射突させることで所要の画像を再生するようになっている。
【0003】そして、上記蛍光面を構成する蛍光体は、ドット状やストライプ状、あるいは矩形状等、種々の形状をもつブラックマトリックス穴内に埋め込んだ一般に3原色の蛍光体を所定の順序で上記フェースパネル内面に塗布して蛍光面を構成している。また、上記シャドウマスクは金属板に多数の電子ビーム通過孔を形成し、それぞれの電子ビーム通過孔が上記蛍光面の何れか色の蛍光体に電子ビームを通過させる色選択機能を有するものである。
【0004】特に、上記の蛍光体を埋設被着するブラックマトリックスの穴形状は、所謂カラー受像管ではストライプ状や矩形状のもが一般的であるが、所謂ディスプレイ管などの高精細表示を要求されるものではドット状あるいはこれに近い形状のものを用いている。また、フェースパネル内に懸架されるシャドウマスクの電子ビーム通過孔形状も蛍光体の形状に応じた形状とされるのが普通であり、ドット状の蛍光体(ブラックマトリックス穴)をもつ陰極線管では円形開孔の電子ビーム通過孔を形成したシャドウマスクが装架される。
【0005】図4は従来のドット型蛍光体と円形開孔の電子ビーム通過孔をもつカラー陰極線管の蛍光面を説明するブラックマトリックスの模式図であって、20gは緑色蛍光体Gを埋設するブラックマトリックス穴、20bは青色蛍光体Bを埋設するブラックマトリックス穴、20rは赤色蛍光体Rを埋設するブラックマトリックス穴を示す。
【0006】図示したように、従来の蛍光面に形成されるブラックマトリックスは同色のブラックマトリックス穴の中心間を結ぶ線が正三角形をなすように配列されるのが一般的であり、隣接する各色の中心間距離(ピッチ)をpは同一となっている。したがって、相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向(垂直方向)Vに対して相対的に高い周波数で偏向される偏向方向(水平方向)Hの同色間距離は√3・pとなる。
【0007】なお、この種の陰極線管に関する従来技術を開示したものとしては、例えば特開昭58−100338号公報を挙げることができる。また、従来技術では、地磁気による電子ビームのランディング裕度を上げるために、垂直方向Vのピッチを拡大したものが知られている。図5はブラックマトリックスの垂直方向のピッチを拡大した従来技術の蛍光面を説明する模式図であって、図4と同一符号は同一部分に対応する。
【0008】同図では、ブラックマトリックス穴の水平方向Hの中心を結ぶ線の垂直方向Vの距離bを水平方向Hに隣接するブラックマトリックス穴の中心間距離aに対して50%拡大し、b/a=1.50とした蛍光面を示す。したがって、垂直方向Vに隣接する同色のブラックマトリックス穴(蛍光体)間の距離は隣接する同色間距離(ピッチ)をpとすると√2・pとなり、垂直方向Hに隣接する同色のブラックマトリックス穴(蛍光体)間の距離は同様に√2・pとなる。
【0009】なお、この種の陰極線管に関する従来技術を開示したものとしては、例えば特開昭57−25657号公報を挙げることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におけるドット型蛍光体を備えたカラー陰極線管では、所謂スリットマスク方式(トリニトロン型カラー陰極線管:商品名)に比べて球面曲率をもつフェースパネルを使用できることなどにより、コンバーゼンス特性等の電子ビームラアンディング調整面では利点が多い。しかし、明るさやピュリティ特性では上記スリットマスク方式が有利である。
【0011】すなわち、前記図4に示した蛍光面では、同色の垂直方向と水平方向のピッチを比較すると、垂直方向に対して水平方向のピッチが√3倍となる。図6は従来のカラー陰極線管の蛍光面の透過率の説明図であって、垂直方向の同色蛍光体間の距離(ピッチ)をp(=0.21μm)としたとき(図4参照)、垂直方向に隣接する蛍光体間の垂直方向距離はp/2(=105μm)、水平方向に隣接する蛍光体間の距離はp/√3(=0.21/√3=120μm)となる。
【0012】そして、水平方向に隣接する蛍光体間の間隔(ガードバンド)W1 が40μm、ブラックマトリックスの径(蛍光体の径)W2 が80μmとすると、透過率は(π/4・802 )/(120×105)×100=39.9%となる。また、蛍光面の解像度はピッチの広い水平方向で決まってしまい、垂直方向のピッチが細かいことはピュリティ裕度を減少させて明るさを低下させてしまうことになる。
【0013】したがって、同一の解像度の蛍光面を形成した場合、ストライプ状蛍光体に対してドット状蛍光体ではブラックマトリックスの透過率が低く、明るさでは不利となるという問題があった。本発明の目的は、上記従来技術の問題を解消し、解像度を低下させることなくピュリティ裕度を向上させ、明るい画像表示を可能としたカラー陰極線管を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、複数種の蛍光体をドット形状に形成してなる蛍光面とシャドウマスクおよびインライン型電子銃を備えたカラー陰極線管において、前記蛍光体を形成するブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状の少なくとも1方の前記蛍光体を構成する同色蛍光体に対応する中心間の配列距離を、相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向がこれと相対的に高い周波数で偏向される偏向方向に対して約10〜70%の範囲で大きくすると共に、上記ブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状の少なくとも1方を上記相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向に長軸をもつ非円形状としたことを特徴とする。
【0015】また、本発明は、複数種の蛍光体をドット形状に形成してなる蛍光面とシャドウマスクおよびインライン型電子銃を備えたカラー陰極線管において、前記蛍光体を形成するブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状の少なくとも1方の前記蛍光体を構成する同色蛍光体に対応する中心間の配列距離を、相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向がこれと相対的に高い周波数で偏向される偏向方向に対して約10〜70%の範囲で大きくすると共に、上記ブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状の少なくとも1方を上記相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向に長軸をもつ非円形状とし、かつ上記ブラックマトリクスの穴とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の少なくとも1方の互いに隣接する相互間における上記ブラックマトリクスの穴とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の少なくとも1方の中心を結ぶ直線上での距離を略々等しく構成したことを特徴とする。
【0016】
【作用】基本的にはシャドウマスクの電子ビーム通過孔の配列を略々正方形とし、垂直と水平のピッチを揃える。しかし、ブラックマトリックスの穴やシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状が真円では水平方向のブラックマトリックスのガード幅が狭く、垂直方向のガード幅が広いため、ブラックマトリックスの穴形状を長円形や楕円形とし、垂直方向,水平方向および斜め方向のブラックマトリックスのガード幅が均一となるようにシャドウマスクの電子ビーム通過孔形状を決める(図5のa,b寸法)。
【0017】このとき、電子ビームがブラックマトリックスの穴ピッチとの干渉によってモアレが発生することがあるので、垂直方向のピッチは正方形配列を基準として多少の調整を行い、モアレの影響が少ない垂直方向ピッチに設定する。したがって、モアレの影響がなければ、ブラックマトリックスの穴とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状は、垂直方向:水平方向=1:√2となる。
【0018】また、ブラックマトリックスの穴形状を長円とするためには、露光条件に技術的な制約を伴うが、ドット形式の蛍光面を形成する方法する従来の回転露光法や揺動露光法のうち、揺動露光法を用いて、光源のスリット幅とその揺動ストロークとの比を調整して所要の垂直,水平比をもつブラックマトリックス穴を形成する。
【0019】上記本発明の構成としたことにより、ドット形式のカラー陰極線管の明るさ、ピュリティの裕度、解像度が向上する。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明によるカラー陰極線管の蛍光面を構成するブラックマトリックスの1実施例を説明する模式図であって、20gは緑色蛍光体Gを埋設するブラックマトリックス穴、20bは青色蛍光体Bを埋設するブラックマトリックス穴、20rは赤色蛍光体Rを埋設するブラックマトリックス穴を示す。
【0021】同図において、前光体を埋設形成するブラックマトリクスの穴20g,20b,20rの同色の例えば20gmの中心と相対的に低い偏向周波数で偏向される垂直偏向方向側に隣接する同色の蛍光体を埋設するブラックマトリックス穴20gn の中心間の距離をpとしたとき、これと相対的に高い周波数で偏向される水平偏向方向に隣接する同色の蛍光体を埋設するブラックマトリックス穴20goの中心間の距離は√2・pである正方形配列を基本とし、その垂直方向Vに位置する同色の穴20gp との距離を√2+αに配列する。
【0022】そして、ブラックマトリックスの各色を埋設する穴の隣接する穴間の距離について、垂直方向距離aと水平方向bとが、a≒bとなるような長円形あるいは矩形の非円形の穴形状とする。なお、シャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状を上記と同様な孔配列とすること、またブラックマトリックスとシャドウマスクの双方に同様な穴,孔配列を適用することによっても初期の目的を達成できる。
【0023】上記αの値は√2pの10〜70%程度の範囲に選定することにより、明るさ、ピュリティの裕度、解像度が向上する。例えば、p=0.21の高精細度ディスプレイ管に上記ブラックマトリックスを適用したところ、明るさが67%向上した。ここで、水平偏向周波数が64kHzと50kHzに対して垂直方向サイズが270mmのラスターサイズをもつ20型ディスプレイ管においては、ブラックマトリックスの孔あるいはシャドウマスクの電子ビーム通過孔の垂直方向Vのピッチを0.34程度とすればモアレの発生が抑えられることが分かっているので、水平方向Hのピッチを従来のものと同等とするためには水平方向のピッチは0.21×√3=0.36程度とする。
【0024】また、蛍光面のブラックマトリックス穴のピッチを従来と同様の0.21とした場合、ブラックマトリックス穴のガード幅を0.04mmとすると、ブラックマトリックス穴の直径は0.08となって、透過率は39.5%となる。これに対して、本発明による透過率は下記のようになる。図2は本発明の他の実施例を説明する蛍光面のブラックマトリックスの要部模式図であって、40g,40b,40rはブラックマトリックス穴である。
【0025】同図において、ブラックマトリックス穴の水平方向サイズW1 を80μm、垂直方向サイズW2 を300μm、水平方向のガード幅W3 を40μm、垂直方向のガード幅W4 を40μm、垂直方向隣接距離W5 を240μmの長方形状とすると、解像度とピュリティ共従来品と同等となり、このときの透過率は、[(80μm×300μm)/(120μm×340μm)]×100=58.8%となる。
【0026】すなわち、従来技術に比較して、本発明によるものは(39.5/58.8)=0.67、すなわち67%の明るさ向上となる。なお、本発明は上記実施例に限るものではなく、上記ブラックマトリクスの穴形状とシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状の少なくとも1方を上記相対的に低い偏向周波数で偏向される偏向方向に長軸をもつ非円形状とし、上記αの値は√2pの約10〜70%程度の範囲に選定することにより、明るさ、ピュリティの裕度、解像度が向上する。上記αの大きさを10%以下としたものでは従来技術とあまり差がなくなり、また70%を大きく越えるものでは電子ビームの透過率の低下、垂直解像度の低下をまねく。したがって、上記の範囲とするのが実用的である。
【0027】図3は本発明によるカラー陰極線管の1実施例の全体構成を示すを説明する断面図であって、1はフェースパネル、2は蛍光面、3はマスクフレーム、4はシャドウマスク、5は内部磁気遮蔽体、6はファンネル、7はネック、8は電子銃、9は高圧印加端子、10は偏向ヨーク、11はパネルピン、12はシャドウマスク懸架スプリング、13はフリット接合部、14は内部導電膜である。
【0028】同図において、フェースパネル1の内面にはブラックマトリックス穴に埋設された蛍光体が被覆形成されて蛍光面を形成しており、フェースパネル1の内側面に埋設したパネルピン11に懸架スプリング12を介してマスクフレーム3が取り付けられている。このマスクフレーム3にはシャドウマスク4と内部磁気遮蔽体5が溶接等で固着されている。
【0029】フェースパネル1とファンネル6とはフリット接合部13でフリットガラスにより接合固着されており、このファンネル6に連接するネック7の内部に複数の電子ビームを発射する電子銃8が収納されている。そして、電子銃8から発射された電子ビームは偏向ヨーク10で発生される偏向磁界を通過して水平と垂直の両方向に偏向され、シャドウマスク4で色選別された後蛍光面2に射突して画像を再生する。
【0030】陰極線管のこの動作において、蛍光面のブラックマトリックス穴、あるいはシャドウマスクの電子ビーム通過孔の少なくとも一方の配列を前記したように設定することによって、ドット形式のカラー陰極線管の明るさ、ピュリティの裕度、解像度を向上させることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、明るさとピュリティ裕度が向上し、解像度を大幅に改善したドット形式の蛍光面とシャドウマスクを備えたカラー陰極線管を提供することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013